JP2005090597A - 産業車両用集中給油装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 個々の給油箇所に最適な給油が可能な産業車両用集中給油装置を提供する。
【解決手段】 産業車両に発生する液圧源1の液圧により潤滑油供給手段2を作動させて潤滑油を分配手段3に供給し且つ分配手段3により潤滑油を複数の潤滑部位に順次供給する集中給油装置の液圧源1から分配手段3までの間の通路27に開閉弁4を配置し、運転席に設けた操作スイッチ47が一旦操作されると自己保持状態となるセットリセット手段48を備える開閉弁制御手段5により前記開閉弁4を開弁させて給油可能状態とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、フォークリフト等の産業車両の懸架装置や荷役装置の可動部分への集中給油装置に関するものである。
従来からフォークリフト等の産業車両の懸架装置や荷役装置の可動部分の潤滑不良による異音発生やブッシュおよびベアリングの早期摩耗等の不具合が発生することを防止するため、車両の整備要領書等には、定期的に、例えば、3ヶ月毎にグリースアップするよう規定されている。しかも、上記グリースアップの間隔は、車両の運転条件や作業場の温度および塵埃等の条件が厳しい場合には、更に早めに行うように指示されている。
また、一部頻繁に使用される産業車両のマストサポート部分に対しては、定期的に給油するものが提案されている(特許文献1参照)。これは、マストサポートブラケットとマストサポートキャップとでアクスルブラケットを取囲んでマストをアクスルに支持させるマストサポートにおいて、両者間に挿入されるブッシュに荷役装置の作動液を導く給油回路を設けると共に前記給油回路中に開閉弁を設け、この開閉弁をフォークリフトのエンジンをキースイッチにより始動させた際に開弁させるようにしている。
特開2002−308592号公報
しかしながら、上記前者のフォークリフト等の産業車両においては、懸架装置や荷役装置の可動部分であるグリースアップ箇所が、例えば、10箇所以上と多数箇所あるため、全ての部位をグリースアップするためにはある程度まとまった作業時間・作業工数を必要とし、面倒である等の理由で規定されている定期的なグリースアップ作業が行われない虞があった。
また、後者の従来例では、荷役装置の作動液としてチルトシリンダのボトム室に生じる液圧を導入するものであるため、その液圧の発生時点がフォークを上昇させている時およびマストを後傾させている時に限定されており、多数ある給油箇所の個々の部分に最適な給油量とできない虞があった。
そこで本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、個々の給油箇所に最適な給油が行える産業車両用集中給油装置を提供することを目的とする。
本発明は、産業車両に発生する液圧源の液圧により潤滑油供給手段を作動させて潤滑油を分配手段に供給し且つ分配手段により潤滑油を複数の潤滑部位に順次供給する集中給油装置の液圧源から分配手段までの間の通路に開閉弁を配置し、運転席に設けた操作スイッチが一旦操作されると自己保持状態となるセットリセット手段を備える開閉弁制御手段により前記開閉弁を開弁させて給油可能状態とするようにした。
したがって、本発明では、産業車両に発生する液圧源の液圧により潤滑油供給手段を作動させて潤滑油を分配手段に供給し且つ分配手段により潤滑油を複数の潤滑部位に順次供給する集中給油装置の液圧源から分配手段までの間の通路に開閉弁を配置し、運転席に設けた操作スイッチが一旦操作されると自己保持状態となるセットリセット手段を備える開閉弁制御手段により前記開閉弁を開弁させて給油可能状態とするため、操作スイッチをワンタッチプッシュするのみで給油装置が作動状態に保持され、操作スイッチを操作しただけでは給油されないが、産業車両が作業を始めると液圧源の液圧が上昇して給油供給手段による給油が開始され、分配手段により複数の潤滑部位に順次潤滑油が供給されて、給油作業のための時間をとる必要がなく、個々の給油箇所に最適な給油が行え、産業車両の稼働率を向上できる。しかも、グリースまたはオイル等の潤滑油を圧送するためのモータやポンプが不要となり廉価な給油装置とできる。
以下、本発明の産業車両用集中給油装置を各実施形態に基づいて説明する。
(第1実施形態)
図1および図2は、本発明を適用した産業車両用集中給油装置の第1実施形態を示し、図1はシステム構成図、図2は液圧源を示す液圧回路図である。
図1において、産業車両用集中給油装置は、フォークリフトの作動により発生する液圧を出力する液圧源1と、液圧源1の液圧により作動する潤滑油供給手段2と、供給された潤滑油を必要とする複数の潤滑部位に順次供給する分配手段3と、液圧源1から分配手段3までの通路を連通遮断する開閉弁4と、開閉弁制御手段5とから構成している。
前記液圧源1は、フォークリフトの作動により液圧を発生する、例えば、パワーステアリング装置6へ供給する作動液に生ずる液圧や荷役装置へ供給する作動液に生ずる液圧が利用される。図2はフォークリフトの液圧回路を示し、エンジン10により駆動されるポンプ11の吐出液を、フローチャートプライオリティバルブ12を経由してパワーステアリング装置6に優先的に所定量の作動液量を供給する一方、プライオリティバルブ12から所定量を差引いた残りの作動液をリフトバルブ14およびチルトバルブ15へ供給し、リフトバルブ14およびリフトバルブ15(以下、荷役制御弁13という)の作動に応じて荷役装置7のリフトシリンダ16およびチルトシリンダ17を作動可能としている。
前記液圧源1は、前記パワーステアリング装置6へプライオリティバルブ12から供給する作動液A、若しくは、プライオリティバルブ12から荷役制御弁13へ供給する作動液Bの液圧を利用している。従って、この液圧源1は、前記したパワーステアリング装置6若しくは荷役制御弁13が作動されない段階では液圧を発生せず、パワーステアリング装置6若しくは荷役制御弁13が作動された段階で液圧を発生する。図1に示す例では、パワーステアリング装置6への供給液圧を利用する液圧源1としている。
前記潤滑油供給手段2は、液圧源1の液圧により作動して潤滑油を分配手段3に供給する。図1に示す潤滑油供給手段2は、グリースタンク20内にピストン21を摺動自在に挿入することでタンク20内をグリース室22とシリンダ室23とに画成し、シリンダ室23に前記液圧源1よりの液圧を導入し、液圧によるピストン21の押圧によりグリース室22のグリースを前記分配手段3に供給するようにしている。前記グリースタンク20には、グリース室22に連通させてグリース補給用のニップル24を配置し、また、ピストン21にグリースタンク20を貫通させて外部に突出するピストンロッド25を設け、ピストンロッド25の突出量によりグリースの残量が表示できるようにしている。液圧源1よりの液圧導入通路27の途中には前記開閉弁4を配置している。
前記分配手段3は、供給された潤滑油を必要とする複数の潤滑部位に順次供給する分配弁28と、分配弁28の作動状態を検出する検出スイッチ29とから構成している。図1に示す例では、分配弁28は、荷役装置7の左右のマストサポート30、左右チルトシリンダ17のマスト31および図示しない車体への連結ジョイント32A、32B、リヤアクスル33の左右キングピン34の上下軸受け34A、34B、リヤアクスル33の前後軸受け35A、35B、リヤアクスル33のステアリングベルクランク軸受け36等に給油管37を介してグリースを夫々供給可能である。分配弁28は、前記潤滑油供給手段2から潤滑油が供給されることにより起動(シーケンスを開始)し、上記した各々の給油箇所毎に予め設定した給油量を、設定した順序(シーケンス)に従って順次供給するように構成している。
前記検出スイッチ29は、分配弁28のシーケンス作動による一連の給油動作が完了するとき前記開閉弁制御手段5に給油完了信号を出力する。検出スイッチ29は、図1に示す例では、前記シーケンス作動の前半段階で後述する開閉弁制御手段5のリレー50を自己保持させる接点a−bからなる自己保持信号を前記開閉弁制御手段5に出力し、前記シーケンス作動の後半段階で同じく開閉弁4のソレノイド40を励磁状態に維持する接点a−cからなる励磁継続信号を出力し、全ての給油箇所への給油が完了(シーケンスが終了)した際に接点a−bに復帰して給油完了信号を出力する。接点aは開閉弁4のソレノイド駆動出力側に連結され、接点bは前記リレー50に連結され、接点cはバッテリ電源45に接続されている。
前記開閉弁4は、前記開閉弁制御手段5により開閉制御される常閉の電磁弁38で構成し、常時はバルブスプリング39により閉じて液圧源1液圧の潤滑油供給手段2への供給を遮断し、ソレノイド40の励磁駆動により開放して、液圧源1液圧の潤滑油供給手段2への供給を可能とする。開閉弁4には、電磁弁38と直列に可変絞り41を配置している。
前記開閉弁制御手段5は、キースイッチ43およびフューズ44を介してバッテリ電源45に接続され、運転席の例えば、チルトレバー46に設置された操作スイッチ47よりの操作信号をトリガー信号とし且つ分配手段3の完了信号をリセット信号とするセットリセット手段48を備え、これらの操作信号および完了信号に応じて開閉弁4のソレノイド40を駆動しかつ駆動状態を解除する。また、ソレノイド40の駆動状態を運転席に設けたパイロットランプ49の点灯により表示する。
開閉弁制御手段5は、図1に示す例では、操作スイッチ47よりの操作信号をトリガー信号として起動し、前記検出スイッチ29が自己保持信号を出力している場合に自己保持状態となって開閉弁4のソレノイド40を駆動するリレー50と、前記検出スイッチ29が励磁継続信号を出力している間は開閉弁4のソレノイド40をリレー50を介さず駆動し、給油完了信号が出力されたとき遮断される回路51と、から構成されており、前記リレー50と検出スイッチ29とでセットリセット手段48を構成している。
以上の構成の産業車両用集中給油装置の動作について以下に説明する。
キースイッチ43によりエンジン10が始動されると、ポンプ11が駆動され、吐出された作動液はプライオリティバルブ12により所定量がパワーステアリング装置6に供給され、残りの作動液は荷役制御弁13に供給される。パワーステアリング装置6および荷役制御弁13が操作されていない状態では、いずれの作動液にも液圧が発生しない。また、操作スイッチ47が押されていない状態では、開閉弁制御手段5のリレー50は非作動状態にあり、電磁弁38は常閉状態にあり、潤滑油供給手段2および分配手段3は非作動状態に維持されている。検出スイッチ29は接点a−bによる自己保持信号を出力している。
操作スイッチ47をワンタッチプッシュすると、リレー50が作動し、かつ、検出スイッチ29からの接点a−bによる自己保持信号が存在することによりリレー50が自己保持される。このため、操作スイッチ47が一時的にでも押されると操作したことが記憶され、パイロットランプ49が点灯して給油作動中であることを表示する。リレー50の自己保持と同時に開閉弁4のソレノイド40が励磁され、開閉弁4が開弁する。しかしながら、パワーステアリング装置6および荷役制御弁13が操作されていない状態では、いずれの作動液の液圧も上昇していない。従って、潤滑油供給手段2および分配手段3の作動は開始されない。
次に、ステアリングハンドル若しくは荷役制御弁13が操作されると、操舵液圧若しくは荷役用作動液圧が上昇するため、上昇した液圧が潤滑油供給手段2に供給され、グリースタンク20のピストン21を押圧してグリース室22のグリースを分配弁28に供給する。分配弁28は、前記潤滑油供給手段2から潤滑油が供給されることにより起動(シーケンスを開始)し、各々の給油箇所毎に予め設定した給油量を設定した順序(シーケンス)に従って順次供給してゆく。
この動作中に、ステアリングハンドルおよび荷役制御弁13の操作が中断されると、いずれの作動液も液圧が低下し、潤滑油供給手段2および分配弁28の作動は停止する。しかしながら、再びステアリングハンドル若しくは荷役制御弁13が操作されると、操舵液圧若しくは荷役用作動液圧が上昇するため、潤滑油供給手段2はグリースタンク20のピストン21を押圧してグリース室22のグリースを分配弁28に供給し、分配弁28は今まで実行した順序(シーケンス)に続けて供給作動を継続する。
前記分配弁28の給油作業が前半の半サイクル分完了すると、検出スイッチ29を接点a−bから接点a−cに切換え、開閉弁制御手段5に励磁継続信号を出力し、開閉弁制御手段5は、リレー50の自己保持を解除する一方、開閉弁4のソレノイド40を検出スイッチ29の接点a−cから入力される電源電圧により直接励磁して、給油作動を継続させる。
前記分配弁3の給油作業が後半の半サイクル分終了すると、検出スイッチ29の接点a−cを接点a−bに復帰させ、開閉弁制御手段5に給油完了信号を出力する。開閉弁制御手段5は、開閉弁4のソレノイド40の励磁を解除し、パイロットランプ49を消灯して、給油作業が完了する。
前記グリースタンク20のグリース残量が少ないことをピストンロッド25の突出量により確認した場合には、グリースを補給する必要がある。その場合には、キースイッチ43をオンし、且つ、操作スイッチ47をワンタッチプッシュした後、ルブリケ一夕ーまたはハンドグリースポンプを使って補給ニップル24よりグリースをグリース室22に注入する。この時、グリースタンク20の加圧側の圧力は、開閉弁4のソレノイド40が励磁されて開放しており、また、ステアリングハンドルや荷役制御弁13は操作されていないので、パワーステアリング装置6および荷役制御弁13を経由して作動液タンク18にリリーフされ、グリースの補給をスムースに実行することができる。
なお、上記実施形態において、潤滑油供給手段2として、タンク20内に貯蔵したグリースを液圧源1により加圧して分配手段3に供給するものについて説明したが、図示しないが、液圧源1の作動液を潤滑油として直接分配手段3に供給するようにしてもよく、即ち、潤滑油供給手段2を、液圧源1の作動液をその液圧により分配手段3に供給するものでもよい。そのように構成した場合には、導かれた作動液はグリースのように硬化せず、しかも、高圧で給油でき、給油不足が解消され、異音発生の防止、ブッシュおよびフロントアクスルブラケットの摩耗等を防止できる。また、導かれる作動液は高圧であるため、ブッシュの潤滑溝の形状を簡単化でき、また、既に販売されてユーザが使用している既販車にも分配弁28と開閉弁4を付設すれば容易に後付けできる。
本実施形態においては、以下に記載する効果を奏することができる。
(ア)産業車両に発生する液圧源1の液圧により潤滑油供給手段2を作動させて潤滑油を分配手段3に供給し且つ分配手段3により潤滑油を複数の潤滑部位に順次供給する集中給油装置の液圧源1から分配手段3までの間の通路27に開閉弁4を配置し、運転席に設けた操作スイッチ47が一旦操作されると自己保持状態となるセットリセット手段48を備える開閉弁制御手段5により前記開閉弁4を開弁させて給油可能状態とするため、操作スイッチ47をワンタッチプッシュするのみで給油装置が作動状態に保持され、操作スイッチ47を操作しただけでは給油されないが、産業車両が作業を始めると液圧源1の液圧が上昇して給油供給手段2による給油が開始され、分配手段3により複数の潤滑部位に順次潤滑油が供給されて、給油作業のための時間をとる必要がなく、個々の給油箇所に最適な給油が行え、産業車両の稼働率を向上できる。しかも、グリースまたはオイル等の潤滑油を圧送するためのモータやポンプが不要となり廉価な給油装置とできる。
(イ)分配手段3は、複数の潤滑部位への潤滑油の供給が完了したとき検出スイッチ29により給油完了信号を出力するよう構成され、前記開閉弁制御手段5は、前記分配手段3より給油完了信号が出力された時点でセットリセット手段48をリセットして前記開閉弁4を閉弁させるため、給油が完了すると自動的にリセットされて過給油になるのを防止でき、過給油による油脂類の滴下も防止でき、また、操作スイッチ47の切り忘れもなくなる。
(ウ)液圧源1として、産業車両のパワーステアリング装置6への作動液供給回路に発生する液圧を出力するものとすることで、ステアリング操作をして作動液圧が上昇した時のみ給油が可能となり、潤滑部位にグリースを供給する場合でも、潤滑油供給手段2としてのグリースタンク20にグリースを補給する時にはステアリング操作がなされていないので、タンク加圧側23の圧力が抜けて補給作業が煩雑にならない。
(エ)液圧源1として、産業車両の荷役制御弁13への作動液供給回路に発生する液圧を出力するものとすることで、荷役操作をして作動液圧が上昇した時のみ給油が可能となり、潤滑部位にグリースを供給する場合でも、潤滑油供給手段2としてのグリースタンク20にグリースを補給する時には荷役操作がなされていないので、タンク加圧側23の圧力が抜けて補給作業が煩雑にならない。
(オ)液圧源1として、通路27中に配置した可変絞り41を介して潤滑油供給手段2または分配手段3へ液圧を供給するため、潤滑油供給手段2の潤滑油供給速度および給油に必要な時間を調整可能であり、潤滑油の種類、例えば、グリース等に適した供給速度に調整できる。
(カ)潤滑油供給手段2として、液圧源1の液圧によりグリース室22に貯留したグリースを分配手段3に供給するものであるため、グリース等の流動性の低い潤滑油であっても潤滑部位毎に確実に給油できる。
(第2実施形態)
図3は、本発明を適用した産業車両用集中給油装置の第2実施形態を示すシステム構成図である。本実施形態においては、液圧源として、荷役装置のチルトシリンダのボトム圧を利用するものであり、潤滑油としてグリースを用いることに代えて荷役装置用作動液を直接潤滑油として利用するようにしたものである。その他の構成および作動は、第1実施形態と同じ構成・作動となる。なお、第1実施形態と同一装置には同一符号を付してその説明を省略ないし簡略化する。
図3において、チルトシリンダ17のボトム室17Aの液圧を絞り弁41および開閉弁4を経由して分配弁28に導入するよう構成している。ここでは、第1実施形態における液圧源1と潤滑油供給手段2とを一体に構成したものとして捉えることができる。
前記チルトシリンダ17は、マスト31とフォークリフトの図示しない車体との間に配置されたシリンダ装置であり、図示例では、車体側にシリンダ17Bが、マスト31側にピストンロッド17Cが夫々連結され、ボトム室17Aは通常作動液タンク18に連通され、ロッド室17D側に作動液を供給することで収縮されてマスト31を後傾させ、ロッド室17D側から作動液を排出することで伸長されてマスト31を前傾させる。
前記チルトシリンダ17のボトム室17Aの液圧は、フォークおよびマスト31を空荷で上昇させると、チルトシリンダ17のロッド室17Dの液圧が上昇し、ボトム室17Aの液圧も上昇する。ただし、ボトム室17Aの液圧はフォークの上昇を止めると元の零に低下する。マスト31を空荷で後傾させると、同様にボトム室17Aおよびロッド室17Dともに液圧が上昇する。また、マスト31を空荷で前傾させると、前傾に応じてロッド室17Dの液圧は上昇するが、ボトム室17Aの液圧は零のまま変化しない。
また、フォーク上に荷物を積載してフォークを上昇させると、積載荷重に応じてロッド室17Dの液圧が上昇するとともに、ボトム室17Aの液圧も所定値に上昇する。また、同じく積載状態でのマスト31を後傾させると、ボトム室17Aおよびロッド室17Dの液圧は上昇する。しかし、同じく積載状態であるがマスト31を前傾させた後に荷物を路面に着地させると、ロッド室17Dの液圧がドレインされて低下する一方、ボトム室17Aには液圧が生じない。そして、フォークの爪を路面に接地させると、ボトム室17Aもロッド室17Dにも液圧が生じない。以上要約すると、チルトシリンダ17のボトム室17Aの液圧は、フォークを上昇させている時間中とマスト31を後傾させている時間中において、所定値(作動液タンク18へ還流される通路抵抗分)だけ上昇される。
なお、上記実施形態において、液圧源1として、チルトシリンダ17のボトム室17Aの液圧を出力するように構成したものについて説明したが、図示しないが、他の液圧源、例えば、産業車両のパワーステアリング装置6への作動液供給回路に発生する液圧を出力する液圧源、産業車両の荷役制御弁13への作動液供給回路に発生する液圧を出力する液圧源であってもよい。このように構成する場合には、導かれた作動液はグリースのように硬化せず、しかも、高圧で給油でき、給油不足が解消され、異音発生の防止、ブッシュおよびフロントアクスルブラケットの摩耗等を防止できる。また、導かれる作動液は高圧であるため、ブッシュの潤滑溝の形状を簡単化でき、また、既に販売されてユーザが使用している既販車にも分配弁と開閉弁を付設すれば容易に後付けできる。
本実施形態においては、第1実施形態における効果(ア)、(イ)、(オ)に加えて以下に記載した効果を奏することができる。
(キ)液圧源1として、産業車両の荷役装置7のチルトシリンダ17のボトム室17Aに発生する液圧を出力するものであるため、開閉弁4が開弁作動してもマスト31をチルト操作しない限り作動液が供給されず、過剰な給油が防止できる。しかも、チルトシリンダ17のボトム室17Aの圧力は、他の例えばチルトシリンダ17のロッド室17Dの圧力に対して比較的低い圧力であり、しかも、作動液タンク18へ排出される際の背圧であり、その圧力値が安定しており、給油量の調整も容易である。しかも、フォークリフトのマスト31は重心位置の関係から、空車、積載時共前に倒れようとする力が発生しているため、潤滑装置の液圧回路に万が一油洩れが発生しても、マスト31が前側に倒れることはなく安全が確保される。また、マスト31を前後に動かしながらの給油となるので、給油性の悪いマストサポートブッシュ30への給油状態も改善できる。
(ク)潤滑油供給手段2として、液圧源1の作動液をその液圧により分配手段3に供給するものであるため、導かれた作動液はグリースのように硬化せず、しかも、高圧で給油でき、給油不足が解消され、異音発生の防止、ブッシュおよびフロントアクスルブラケットの摩耗等を防止できる。また、導かれる作動液は高圧であるため、ブッシュの潤滑溝の形状を簡単化でき、また、既に販売されてユーザが使用している既販車にも分配弁と開閉弁を付設すれば容易に後付けできる。
(第3実施形態)
図4は、本発明を適用した産業車両用集中給油装置の第3実施形態を示すシステム構成図である。本実施形態においては、第2実施形態における操作スイッチに代えてアワーメータにより定期的に給油作動がなされるようにしたものである。なお、第1および第2実施形態と同一装置には同一符号を付してその説明を省略ないし簡略化する。
図4において、アワーメータ53は、産業車両の作業時間をカウントして計量する一方、アワーメータ53に予め設定した作業時間毎にトリガーパルスを発生させる。トリガーパルスは、リレー54を介して開閉弁制御手段5のリレー50を一時的に励磁し、ワンタッチスイッチ47が操作されたと同様に集中給油装置を作動させる。集中給油装置の他の構成は、第1または第2実施形態の集中給油装置の作動と同様である。
前記アワーメータ53に予め設定する作業時間は、各給油箇所に潤滑油を供給する必要が生じる作業時間とすることにより、オペレータが意識的・定期的にワンタッチスイッチ47を押すことなく、設定した作業時間毎に自動的に給油作業が開始され、給油忘れを皆無とすることができる。
なお、上記実施形態において、液圧源1として、チルトシリンダ17のボトム室17Aの液圧を出力するように構成したものについて説明したが、図示しないが、他の液圧源、例えば、産業車両のパワーステアリング装置6への作動液供給回路に発生する液圧を出力する液圧源、産業車両の荷役制御弁13への作動液供給回路に発生する液圧を出力する液圧源であってもよい。このように構成する場合には、導かれた作動液はグリースのように硬化せず、しかも、高圧で給油でき、給油不足が解消され、異音発生の防止、ブッシュおよびフロントアクスルブラケットの摩耗等を防止できる。また、導かれる作動液は高圧であるため、ブッシュの潤滑溝の形状を簡単化でき、また、既に販売されてユーザが使用している既販車にも分配弁と開閉弁を付設すれば容易に後付けできる。
本実施形態においては、第1実施形態における効果(イ)、(オ)および第2実施形態における効果(キ)、(ク)に加えて以下に記載した効果を奏することができる。
(ケ)産業車両に発生する液圧源1の液圧により潤滑油供給手段2を作動させて潤滑油を分配手段3に供給し且つ分配手段3により潤滑油を複数の潤滑部位に順次供給する集中給油装置の液圧源1から分配手段3までの間の通路27に開閉弁4を配置し、産業車両のアワーメータ53に設定した一定時間毎に出力される起動信号により自己保持状態となるセットリセット手段48を備える開閉弁制御手段5により前記開閉弁4を開弁させて給油可能状態とするため、アワーメータ53の一定時間毎の出力パルスで給油装置が作動状態に保持され、産業車両が作業を始めると液圧源1の液圧が上昇して給油供給手段2による給油が開始され、分配手段3により複数の潤滑部位に順次潤滑油が供給されて、定期的に個々の給油箇所に最適な給油が自動的に行われ、給油忘れを皆無とできる。
なお、上記各実施形態において、開閉弁制御手段5として、リレー50および検出スイッチ29を利用するセットリセット手段48について説明したが、図示はしないが、車載された電子制御装置にセットリセット手段の機能を持たせて電子的に構成したものであってもよい。
本発明の一実施形態を示す産業車両用集中給油装置のシステム構成図。 同じく液圧源を示す液圧回路図。 本発明の第2実施形態を示す産業車両用集中給油装置のシステム構成図。 本発明の第3実施形態を示す産業車両用集中給油装置のシステム構成図。
符号の説明
1 液圧源
2 潤滑油供給手段
3 分配手段
4 開閉弁
5 開閉弁制御手段
6 パワーステアリング装置(操舵装置)
7 荷役装置
13 荷役制御弁
17 チルトシリンダ
20 グリースタンク
22 グリース室
28 分配弁
29 検出スイッチ(セットリセット手段)
31 マスト
33 リヤアクスル
38 電磁弁
40 ソレノイド
41 可変絞り
47 操作スイッチ、ワンタッチスイッチ
48 セットリセット手段
50、54 リレー
53 アワーメータ

Claims (9)

  1. 産業車両の作動により発生する液圧を出力する液圧源と、
    前記液圧源の液圧により作動して潤滑油を供給する潤滑油供給手段と、
    供給された潤滑油を複数の潤滑部位に順次供給する分配手段と、
    前記液圧源から分配手段までの間の通路を連通遮断する開閉弁と、
    運転席に設けた操作スイッチが一旦操作されると自己保持状態となり前記開閉弁を開弁させて給油可能状態とするセットリセット手段を備える開閉弁制御手段と、から構成されることを特徴とする産業車両用集中給油装置。
  2. 産業車両の作動により発生する液圧を出力する液圧源と、
    前記液圧源の液圧により作動して潤滑油を供給する潤滑油供給手段と、
    供給された潤滑油を複数の潤滑部位に順次供給する分配手段と、
    前記液圧源から分配手段までの間の通路を連通遮断する開閉弁と、
    産業車両のアワーメータに設定した一定時間毎に出力される起動信号により自己保持状態となり前記開閉弁を開弁させて給油可能状態とするセットリセット手段を備える開閉弁制御手段と、から構成されることを特徴とする産業車両用集中給油装置。
  3. 前記分配手段は、複数の潤滑部位への潤滑油の供給が完了したとき給油完了信号を出力するよう構成され、
    前記開閉弁制御手段は、前記分配手段より給油完了信号が出力された時点でセットリセット手段をリセットして前記開閉弁を閉弁させることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の産業車両用集中給油装置。
  4. 前記液圧源は、産業車両の操舵装置への作動液供給回路に発生する液圧を出力するものであることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか一つに記載の産業車両用集中給油装置。
  5. 前記液圧源は、産業車両の荷役制御弁への作動液供給回路に発生する液圧を出力するものであることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか一つに記載の産業車両用集中給油装置。
  6. 前記液圧源は、産業車両の荷役装置のチルトシリンダのボトム室に発生する液圧を出力するものであることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか一つに記載の産業車両用集中給油装置。
  7. 前記液圧源は、通路中に配置した可変絞りを介して潤滑油供給手段または分配手段へ液圧を供給することを特徴とする請求項4ないし請求項6のいずれか一つに記載の産業車両用集中給油装置。
  8. 前記潤滑油供給手段は、液圧源の液圧によりグリース室に貯留したグリースを分配手段に供給するものであることを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれか一つに記載の産業車両用集中給油装置。
  9. 前記潤滑油供給手段は、液圧源の作動液をその液圧により分配手段に供給するものであることを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれか一つに記載の産業車両用集中給油装置。
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