JP2005089871A - 塗工原紙への親水性塗料の浸透抑制方法およびその方法を用いて得られた印刷用塗工原紙及び塗工紙 - Google Patents

塗工原紙への親水性塗料の浸透抑制方法およびその方法を用いて得られた印刷用塗工原紙及び塗工紙 Download PDF

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Abstract

【課題】 紙表面に、親水性塗料の浸透を効果的に抑制する方法。更にそれにより印刷用塗工原紙及びその塗工紙を提供するものである。
【解決手段】 パルプを主原料とする紙に、親水性塗料を塗工するに際し、該紙に予め0.3〜3.5 g/cm2の膨潤性雲母類を塗工した塗工原紙に、親水性塗料を塗工することによる、塗工原紙への親水性塗料の浸透抑制方法及び印刷用塗工原紙。更に塗工原紙上に顔料と接着剤を含有する塗工層を設けた印刷用塗工紙。
【選択図】 なし

Description

本発明は、パルプを主原料とする紙に、親水性塗料を塗工するに当たり、紙内部へ塗料が浸透するのを抑制し、塗料を支持体に塗工層として効率よく形成することができる、浸透抑制剤とその使用法に関し、より詳しくは、多孔性の軽量嵩高な紙に適用して有利な効果を得る浸透抑制方法に関するものである。
近年、印刷用紙においても輸送及び郵送コストの削減などのため軽量化に対する要求が非常に高くなってきている。しかし、単純に軽量化すなわち印刷用紙の坪量を下げると紙の厚さが低下し、冊子のボリューム感が損なわれるため好ましくない。求められている軽量化とは紙重量を低下させる一方で紙厚は低下させないこと、より好ましくは紙厚を増加させ嵩高化すること、即ち軽量嵩高化を意味している。一方、印刷物のビジュアル化やカラー化が進み、非塗工印刷用紙に比較し、紙表面に平滑な塗工層をインキ受理層とする印刷用塗工紙の需要も年々増加している。炭酸カルシウムやカオリンなどの無機顔料を主体とする塗工層は、パルプを主原料とする塗工原紙に比較して比重が重く、塗工紙の軽量のためには塗工量を出来るだけ少なくする必要がある。また、嵩高化のためには、塗工原紙を嵩高化することが考えられる。しかし、原紙を嵩高化すると低密度となり細孔が多くなるので、塗工時に、塗料の原紙内部への浸透性が上がり、低塗工量で均一に原紙表面を被覆することが難しくなる。そこで、原紙の細孔量を減らすために塗工前に原紙をカレンダー処理すれば、紙厚が低下するため嵩高低密度紙は得られない。このように、塗工紙の軽量嵩高化のために、軽量嵩高な原紙を用いても、比重の高い無機顔料を主成分とする塗料を単に塗布しただけでは塗料の浸透のため塗布量が多くなって軽量嵩高化を実現することは難しい。
原紙内部への塗料の浸透を抑制する方法としては、原紙と、塗料の溶媒である水との濡れ性を下げるために原紙にサイズ処理を施す方法が考えられる。しかし、細孔量の多い低密度原紙にこのような処理を施してもその効果は小さいものであった。また、塗工用でんぷん、ポリビニルアルコール(PVA)などの水溶性高分子を主成分とする表面処理剤を紙表面に塗工し、紙表面に塗膜を形成させ、その後に塗工される塗料の浸透を抑制する方法も考えられるが、軽量嵩高原紙ではその表面塗工剤も紙層に浸透してしまうため、紙表面に有効な浸透抑制塗膜を形成させることが難しかった。また、剥離紙用基材にシリコーン等の離型剤の浸透を抑制するため、膨潤性雲母類と結着剤を含有する水溶液を塗布する方法が開示されている(特許文献1参照)。しかしながら、炭酸カルシウムやカオリンといった顔料および結着剤を水で高濃度分散した、親水性である印刷用塗料と異なり剥離紙用塗料はトルエンとシリコーンが主体であるため疎水性であり、塗料物性が著しく異なる。このため、特に印刷用嵩高塗工原紙表面に、親水性塗料の浸透を効果的に抑制し、塗工層の塗膜を効率良く形成させることは非常に困難であった。
特開平6−200500号公報
以上のような状況に鑑み、本発明の課題は、紙表面に効率良く親水性塗料の浸透を抑制する方法、更にその方法により得られた印刷用の塗工原紙及びその塗工紙を提供するものである。
本発明者等は、紙への塗料の浸透抑制方法について鋭意検討を重ねた結果、表面塗工剤として膨潤性雲母類を利用することで、上記課題を解決できることを見出し、この知見に基づいて本発明をなすに至った。また、紙に表面塗工剤として膨潤性雲母類を塗工した原紙に、顔料と接着剤を有する親水性塗料を塗工することで少ない塗工量で有用な印刷用塗工紙を得られることを見出した。本発明において、膨潤性雲母類とは下記一般式で表される。
W1-1/3 (X, Y)2.5-3 (Si4 O10) R2
(式値WはNaまたはLi、XはMg、YはLi、RはFまたはOHである。)
一般に天然に産出する雲母は、一般式で表されるもののうち、Wがカリウムイオンである構造を有するものであり、非膨潤性である。本発明で使用される膨潤性雲母類は、これら天然産品とは異なり、カリウムイオンがナトリウムイオンもしくはリチウムイオンに置換されており、水、アルコール、アセトン等の極性があり誘電率の大きい溶媒に対して膨潤性を有する。また、Rがフッ素であるフッ素系四珪素雲母は、天然には産出せず、合成品が上市されている。上記一般式で表される雲母類のうち、W2/3 Mg8/3 Li2/3 Si4 O10 R2、W1/3 Mg8/3 Li1/3 Si4 O10 R2は通常それぞれバーミキュライト、モンモリロナイトと称されているが、これらも本発明の膨潤性雲母類に含まれる。さらに、膨潤性雲母類によって形成されるフィルムは単に水などの極性を持つ溶媒により直ちに再膨潤して解体してしまうが、本発明においては、例えば、無機顔料として炭酸カルシウムを含んだカルシウムイオンリッチな高極性印刷用塗料を塗工した直後に膨潤性雲母類中のナトリウムイオンやリチウムイオンがカリウムイオンやカルシウムイオンで陽イオン交換され、不溶性かつ非膨潤性のフィルムを形成し、塗料の分散媒である水によって再膨潤・解体することなく、塗料の浸透抑制膜として機能しているものと思われる。
膨潤性雲母類を浸透抑制剤として、その希薄溶液を軽量嵩高紙表面に塗布したとき、上記課題が解決される理由は明らかではないが、膨潤性雲母類が厚さ5〜50 nmであるアスペクト比が大きい(500〜2000)扁平な無機物であり、かつフィルム形成能に優れるため、細孔量の大きい低密度嵩高紙に塗工しても紙表面に留まり易く、紙表面に連続した薄い塗膜を形成し、後に塗工される無機顔料を主体とした塗料の紙内部への浸透を抑制することが可能になったと推定される。
本発明の浸透抑制方法によれば、紙のような親水性かつ多孔性表層部を有する支持体の内部への親水性塗料の浸透が抑制され、少ない塗布量で有効な塗工層が得られた。また、紙に膨潤性雲母類等を塗工した原紙に顔料と接着剤を有する親水性塗料を塗工することで、少ない塗工量で良好な光沢度や平滑性を有する印刷用塗工紙を得ることができ、特に嵩高な紙を用いることにより、その効果をより発揮することができた。
省資源省エネルギーの観点からも重要性を増しており、需要もあるが、従来製造が困難であった、特に低密度軽量で、嵩高塗工紙を製造することも可能である。
本発明においては、パルプを主原料とする紙の密度は0.35〜0.90 g/cm3であり、好ましくは0.35〜0.55 g/cm3である。密度が0.35 g/cm3未満になると、膨潤性雲母類の塗布量が著しく多くなるため、軽量嵩高化が達成できないばかりでなく、著しい紙力低下を伴うため、塗工時に断紙する頻度が高くなり易く安定操業しにくい。また、密度が0.90 g/cm3を超えた紙に膨潤性雲母類を塗布すると必要以上に原紙表面が被覆されるため、極端に透気抵抗度が高くなり、オフセット印刷時のブリスター耐性の悪化が懸念され、印刷用塗工紙としての用途が限定される。本発明に使用される紙としては、木材パルプを主体とし、必要に応じて填料、紙力増強剤、サイズ剤、歩留り向上剤等を適宜添加して、長網あるいはツインワイヤー抄紙機で抄紙したものが好ましい。更に必要に応じてカレンダー処理による平滑化処理等を行っても良い。
浸透抑制剤を設けるための膨潤性雲母類の塗工量は、パルプを主原料とする紙の片面当たり0.3〜3.5g/m2塗布するのが好ましい。0.3g/m2より少ないと塗料浸透抑制効果が小さく、3.5g/m2より多いと両面では7g/m2になり軽量化に適さない。軽量嵩高を維持し、塗料浸透抑制を効果的に行うには特に0.5〜3g/m2塗布するのが好ましい。膨潤性雲母類と混合できる水溶性高分子としては、従来から使用されているアニオン性、ノニオン性の水溶性高分子およびそれら高分子からなる微粒子ポリマーが使用できるが、本発明の所望の効果を損なわない範囲であれば、微カチオン性あるいは両性の水溶性高分子の使用も可能である。例えば、ポリビニルアルコール、酸化デンプン、変性デンプン、アラビアゴム、ゼラチン、カゼイン、キトサン、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸塩、ポリアクリルアミド、スチレン−無水マレイン酸共重合体、メチルビニルエーテル−無水マレイン酸共重合体塩、メチルビニルエーテル−無水マレイン酸共重合体、イソプレン−無水マレイン酸共重合体塩、ポリ(N−イソプロピルアクリルアミド)等に代表される各種N置換(メタ)アクリルアミドポリマー、ポリエチレンオキシド、ポリビニルメチルエーテル、ポリメタクリル酸ジメチルアミノエチル等が挙げられ、これらを1種または2種以上併用することができる。もちろんこれらに限定されることはない。また必要に応じて分散剤、増粘剤等の助剤を加えても良い。本発明においては、膨潤性雲母類を含有する塗工層においては、膨潤性雲母類を塗工層中の80重量%以上含有することが好ましい。
塗工方法としては公知の方法より適宜選択して行うことが出来るが、特にポンド式サイズプレス、ゲートロールコーター、シムサイザー等が好ましい。
本発明においては、紙に浸透抑制剤を塗工した原紙に、顔料や接着剤を含有する親水性塗料を設ける。親水性塗料に使用する顔料及び接着剤としては、通常の塗工紙用に用いられるものを使用することができ、顔料としては、カオリン、クレー、炭酸カルシウム、二酸化チタンなどの無機顔料、プラスチックピグメントなどの有機顔料を使用することができ、本発明においては、カルシウムイオンを含む炭酸カルシウムを顔料中の30重量%以上含有することが好ましく、より好ましくは50重量%以上である。また接着剤としては、塗工紙用に従来から用いられている、スチレン・ブタジエン系、スチレン・アクリル系、エチレン・酢酸ビニル系、ブタジエン・メチルメタクリレート系、酢酸ビニル・ブチルアクリレート系等の各種共重合体ラテックス、酸化澱粉、陽性澱粉、尿素燐酸エステル化澱粉、ヒドロキシエチルエーテル化澱粉などのエーテル化澱粉、デキストリンなどの澱粉類などが使用できる。これらの接着剤は顔料100重量部に対して5〜50重量部、より好ましくは10〜30重量部程度の範囲で使用される。必要に応じて分散剤、増粘剤、保水剤、消泡剤、耐水化剤等の通常使用される各種助剤を使用する。
親水性塗料の塗工方法としては、ブレードコーター、フィルムトランスファーロールコーターなどの公知の方法を使用することができ、必要に応じて、スーパーカレンダー、ソフトカレンダーなどの平滑化処理を行う。本発明においては、紙に膨潤性雲母類を塗工した原紙に、顔料と接着剤を有する親水性塗料を塗工することで少ない塗工量で有効な塗工層が得られ、良好な光沢度や平滑性を有する印刷用塗工紙を得ることができ、特に嵩高な紙を用いることにより、その効果をより発揮することができる。
以下、本発明の実施の形態を実施例により説明するが、本発明はこれによって限定されるものではない。尚、配合量を示す「部」および「%」はすべて「固形分重量部」および「固形分重量%」を示した。
[実施例1]
浸透抑制剤として、濃度10 %の膨潤性マイカゾル(トピー工業社製のNTSゾル、粒子径:11.9μm)を用い、ブレード式のラボ用塗工機(速度2m/分)を使用して、密度0.41g/cm3、透気抵抗度は15秒の中質紙(坪量60.4g/m2)の片面に塗布量3.3 g/m2塗工して塗工原紙を得た。この浸透抑制処理した塗工原紙の透気抵抗度は752秒であった。炭酸カルシウム(FMT90 ファイマテック株式会社製)50部と微粒カオリン(アマゾンプラス,カデム株式会社製)を50部を配合し、分散剤としてポリアクリル酸ソーダ0.2部を添加して分散し、接着剤として顔料100部に対してラテックス11部、澱粉3.5部にて塗料濃度65%で塗料を調製し、この塗料を塗工原紙の浸透抑制剤塗工面に上記のブレード式ラボ用塗工機にて塗工・乾燥した。その際の塗工量は18.9 g/m2であった。さらにテストスーパーカレンダーにて線圧50kg/cm、2ニップ処理することにより印刷用塗工紙を得た。
[実施例2]
7.5 %濃度の膨潤性マイカゾルを片面塗工量を2.1 g/m2とした以外は実施例1と同様にし、さらに顔料含有塗料の塗工も実施例1と同条件で行い、印刷用塗工紙を得た。なお、浸透抑制処理後の塗工原紙の透気抵抗度は470秒で、顔料含有塗料の塗工量は20.1 g/m2であった。
[実施例3]
5 %濃度の膨潤性マイカゾルを片面塗工量を1.5 g/m2とした以外は実施例1と同様にし、さらに顔料含有塗料の塗工も実施例1と同条件で行い、印刷用塗工紙を得た。なお、浸透抑制処理後の塗工原紙の透気抵抗度は177秒で、顔料含有塗料の塗工量は23.4 g/m2であった。
[実施例4]
2.5 %濃度の膨潤性マイカゾルを片面塗工量を0.6 g/m2とした以外は実施例1と同様にし、さらに顔料含有塗料の塗工も実施例1と同条件で行い、印刷用塗工紙を得た。なお、浸透抑制処理後の塗工原紙の透気抵抗度は98秒で、顔料含有塗料の塗工量は29.6 g/m2であった。
[比較例1]
実施例1と同じ密度0.41g/cm3、透気抵抗度が15秒の中質紙(坪量60.4g/m2)に、浸透抑制剤を塗布せずに、そのまま実施例1と同様にラボ用塗工機にて片面に顔料含有塗料を塗工して印刷用塗工紙を得た。その際の塗工量は37.3g/m2であった。
[比較例2]
市販のPVA(PVA117、クラレ(株式会社))を浸透抑制剤として濃度5%で溶解し、片面塗工量を2.0g/m2とした以外は実施例1と同様にし、さらに顔料含有塗料の塗工も実施例1と同条件で行い、印刷用塗工紙を得た。なお浸透抑制処理した塗工原紙の透気抵抗度は27秒で、塗工量は36.2g/m2であった。
[比較例3]
市販の酸化澱粉(SK20、日本コーンスターチ(株式会社))を浸透抑制剤として濃度5%で溶解し、片面塗工量を4.0g/m2とした以外は実施例1と同様にし、さらに顔料含有塗料の塗工も実施例1と同条件で行い、印刷用塗工紙を得た。なお浸透抑制処理後の塗工原紙の透気抵抗度は46秒で、塗工量は35.1g/m2であった。
[比較例4]
1 %濃度の膨潤性マイカゾルを片面塗工量を0.3 g/m2とした以外は実施例1と同様にし、さらに顔料含有塗料の塗工も実施例1と同条件で行い、印刷用塗工紙を得た。なお、浸透抑制処理後の塗工原紙の透気抵抗度は42秒で、顔料含有塗料の塗工量は36.2 g/m2であった。
[比較例5]
実施例1と同じ密度0.41g/cm3、透気抵抗度は15秒の中質紙に、浸透抑制剤を塗布せずに、さらにそのまま実施例1と同様にラボ用塗工機にて片面を顔料含有塗料を塗工した。ただし、塗工する際の塗料濃度を55 %として、実施例1と同程度の塗工量が得られるようにして印刷用塗工紙を得た。この時の塗布量は19.2 g/m2であった。

これらの実施例、比較例で得た印刷用塗工原紙及び印刷用塗工紙の評価は、透気抵抗度、顔料含有塗料の塗工量(付着量)、密度、および紙質試験として平滑度と光沢度で行った。
それぞれの測定方法は下記の通りであり、結果は纏めて表1として示した。
<透気抵抗度>Japan Tappi 紙パルプ試験法No5-2 王研法により測定した。
<密度> JIS P8118の方法により測定した。
<平滑度> Japan Tappi 紙パルプ試験法No5-2 王研法により測定した。
<光沢度> JIS P8142の方法により測定した。
Figure 2005089871
表1において、実施例と比較例を比べると、実施例1〜4のように、本発明の膨潤性マイカを浸透抑制剤として低密度原紙表面に塗工すると、塗工しない場合(比較例1)や、また一般的に被膜形成能が高いといわれるPVAを塗工した場合(比較例2)より塗工原紙の透気抵抗度が高く、すなわち原紙表面で塗膜が形成され、この表面塗膜が塗料の浸透も抑制していることが明らかであり、親水性塗料を塗工することにより、少ない塗工量で有効な塗工層が得られ、光沢度、平滑度が良好な印刷用塗工紙を得ることができる。実際に顔料含有塗料の塗布量も同一塗布条件で実施例は低く、かつカレンダー処理した際の平滑性も大幅に高くなっており、比較例よりも塗料中の顔料の浸透を抑制し、効率的に表面を被覆していることが分かる。一方、比較例3では澱粉を片面あたり4 g/m2塗布したにもかかわらず、透気抵抗度は46秒と低く、塗料の浸透抑制効果はないことが解る。また、比較例4のように膨潤性マイカの塗布量が0.5 g/m2未満である場合、透気抵抗度の上昇が小さく、原紙表面での塗膜形成が不充分で、浸透抑制も不充分であった。また、膨潤性マイカを塗布している原紙に塗料濃度を下げて実施例1と同様の塗布量を落とすと(比較例5)、密度は低下するが、塗工液の浸透がさらに大きくなり、顔料による紙表面の被覆が悪いため平滑性、光沢度が低下していることがわかる。

Claims (3)

  1. パルプを主原料とする密度が0.35〜0.90 g/m3である紙に、顔料と接着剤を主成分とする親水性塗料を塗工するに際し、該紙に予め0.3〜3.5 g/m2の膨潤性雲母類を塗工した塗工原紙に、親水性塗料を塗工することによる、塗工原紙への親水性塗料の浸透抑制方法。
  2. 膨潤性雲母類単独あるいは膨潤性雲母類と水溶性高分子を主成分とする混合物を、パルプを主原料とする密度が0.35〜0.90 g/m3である紙の少なくとも片面に、片面当たり、膨潤性雲母類の塗工量として、0.3〜3.5 g/m2の塗工層を有することを特徴とする印刷用塗工原紙。
  3. 請求項2記載の印刷用塗工原紙上にさらに顔料と接着剤を主成分とする親水性塗料の塗工層を有することを特徴とする印刷用塗工紙。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2009048179A1 (ja) 2007-10-12 2009-04-16 Kao Corporation 紙の表面処理剤
AT511560A3 (de) * 2011-05-30 2016-01-15 Metso Paper Inc Verfahren zum Herstellen eines gestrichenen Produkts zum Bedrucken

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