JP2005089833A - 高融点金属製造用反応容器 - Google Patents

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Abstract

【課題】 加熱による変形が抑制されるとともに、反応部からの効率的な放熱による十分な冷却構造を有する高融点金属製造用反応容器を提供する。
【解決手段】 容器本体10の外周部に、鉛直方向に延びる板状の複数のリブ20を、周方向に等間隔をおいて固着する。リブ20は、反応部を十分にカバーする長さを有する。リブ20によって容器本体10を補強して高温の影響による変形を抑制するとともに、放熱効果を高める。リブ20内に冷却媒体の通路を設けて空気等の冷却媒体を流通させることにより、冷却効果をより向上させることができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、スポンジチタンを還元反応によって製造する際などに用いて好適な高融点反応容器に係り、とりわけ、高温の影響による変形防止と冷却効率の向上とが図られる高融点金属製造用反応容器に関する。
クロール法による金属チタンの製造工程では、予め溶融金属マグネシウムが装入された還元容器に四塩化チタンが供給され、高温不活性ガスの下で反応容器内にスポンジチタンが生成される。生成したスポンジチタン中に残留している塩化マグネシウムや金属マグネシウムは、高温真空下にて分離除去され、金属スポンジチタン塊が得られる。このようにスポンジチタンを製造するための反応容器は、高温下で、しかも腐食環境下で用いられることから、耐熱性および耐食性の高いステンレス鋼製のものが多い。しかしながら、反応容器の側壁上方部の反応部およびその近傍は900〜1000℃という高温になるため、還元反応中には、反応容器全体が鉛直方向に引っ張り応力を受け、伸びる傾向にある。そして、反応容器が冷却されると元に戻るが、永久歪みが残って完全には元に回復しない場合がある。この膨張・収縮が繰り返し起こると、反応部にくびれといった形で変形が生じ、反応容器からスポンジチタンを取り出す作業が困難になるという問題に発展する。
このため、ある程度変形した反応容器は、特許文献1に開示されているような変形修正装置を用いてくびれの矯正を行うことができる。しかしながらこのような矯正作業は、その準備等も含めて手間と時間を要するため、変形しにくい反応容器が望まれていた。そこで、反応部に増厚部を設けるという手段を講じて腐食減量対策としている技術が特許文献2に開示されているが、ここには、反応容器の変形防止あるいは放熱による冷却の促進に関する技術は開示されていない。また、反応容器の反応部は、放置しておくと反応熱により温度が上昇して溶損するおそれがあるので、外部から反応部に空気を強制的に当てて反応部を冷却しているが、冷却効率の点では改善の余地があった。この点については、化学反応装置を用いる圧力容器のライナー材として補強リングを当接させるという技術が特許文献3に開示されているが、同時に放熱も可能とする補強材の開示はない。これに対しては、特許文献4に、冷媒貯蔵用タンクの土台部に補強と放熱とを兼ねたリブを配した構造が開示されている。
特開平5−212443号公報 特開平9−272928号公報 特開昭62−72964号公報 特開2001−153298号公報
上記従来の技術では、高温による変形の防止と放熱による効率的な冷却を十分に兼ね備えたものはなく、そのような構造を有した反応容器が望まれていた。
すなわち本発明は、高温に加熱されても変形しにくく、かつ、反応部からの効率的な放熱による十分な冷却構造を有する高融点金属製造用反応容器を提供することを目的とする。
本出願人は、上記目的を達成すべく鋭意検討したところ、反応容器の外周部に放熱機能を有する補強材を固着することにより、反応容器の変形を効果的に抑制し、また、反応容器からの放熱も効果的になされ得ることを見出し、本発明を完成するに至った。すなわち本発明は、容器本体の外周部に放熱機能を有する補強材を固着したことを特徴とする。
本発明の上記補強材としては、リブあるいはコルゲート状の板材が挙げられる。また、これらの内部に冷却媒体の通路を設け、この通路に冷却媒体を流通させれば、冷却効率を大幅に向上させることができる。流通させる冷却媒体は、空気、アルゴンガスまたは窒素ガスが好適である。また、リブの場合には、そのリブを容器の縦方向もしくは周方向のうちの少なくとも一方に延びる形態で固着させることができる。さらに、本発明の反応容器により製造する高融点金属としては、チタン、ジルコニウム、ニオブ、ハフニウムのいずれかが挙げられる。
本発明によれば、容器本体の外周部に固着させた補強材により容器本体の変形が効果的に抑制されるとともに、表面積が増大して放熱による冷却が促進される。その結果、反応容器の変形修正のための作業頻度も減り、製造コストの低減が図られる。
以下、本発明の好ましい実施形態を説明する。
図1は、一実施形態の反応容器1を示している。この反応容器1は、例えば、クロール法によってスポンジチタンを製造する際に、溶融マグネシウムで四塩化チタンを還元させるために用いられる。このようなスポンジチタン製造用の反応容器1は、還元反応終了後に、900〜1000℃の高温下で真空分離にかけられ、これによってスポンジチタン中に残留する塩化マグネシウムや金属マグネシウムが分離除去される。そして、このように不純物が除去されたスポンジチタンは、反応容器1内に保持されたまま、反応容器1ごと室温近傍まで冷却される。なお、本実施形態の反応容器1は、スポンジチタンの製造用反応容器に限らず、他金属、例えばジルコニウム、ニオブ、ハフニウム等の金属製造用の反応容器として適用することができる。
反応容器1は、上方が開口し、開口縁に鍔部11を有する円筒状の容器本体10を主体としている。この容器本体10の外周部における上部には、複数のリブ(補強材)20が、円周方向に等間隔をおいて固着されている。この場合のリブ20は、長方形状の薄板であり、長手方向が容器本体10の軸方向(鉛直方向)に沿っており、かつ、その幅方向が容器本体10の径方向に沿う状態に固着されている。これらリブ20は、鍔部11の下面に密着しており、容器本体10内に装入される溶融マグネシウム等の反応液体の液面が接する部分に相当する反応部を十分にカバーする長さを有している。容器本体10およびリブ20は、例えばステンレス鋼や炭素鋼等からなり、リブ20は容器本体10に対して溶接等の手段で固着されている。
本実施形態の反応容器1によれば、金属製造時の反応時には、特に反応部およびその近傍が、例えば900〜1000℃という高温に加熱された状態となることにより、鉛直方向に引っ張り応力を受けて伸びようとし、また、反応終了後に冷却されると元の形状に戻ろうとする。すなわち、加熱・冷却による膨張・収縮が起こり、この変動が繰り返されると、リブ20がない状態では、図3に示す反応容器5のように、反応部を中心にくびれ50といった形で変形が生じる。本発明はこの変形の発生を抑制するものであり、反応容器1では、容器本体10に固着されたリブ20によって膨張・収縮が規制され、変形が抑制される。また、リブ20によって表面積が増大するので、冷却時には放熱による冷却が促進され、反応時には、容器本体10の反応部の過熱が抑制される。
冷却効果に関しては、リブ20内に冷却媒体の通路を設け、この通路に冷却媒体を流通させれば、冷却効果を大幅に向上させることができる。冷却媒体としては、空気のみならず、アルゴンガスや窒素ガス等の不活性ガスが使用でき、場合によっては水を使用することができる。なお、高温になる反応中は、安全を優先して空気あるいは窒素ガス等のガス媒体を使用することが好ましい。一方、反応を終了して冷却工程に移されたら、この段階ではリブ20内の通路に冷却用の水を流通させてもよい。このような操業により、反応容器1を効率的に冷却することができる。
容器本体10に固着するリブ20としては、上記リブ20のような板状のみならず、容器本体10の鍔部11と平行な鍔付き形状でもよく、このような形状であれば、リブ20自身の変形も抑制されるので好ましい。また、図2に示すように、軸方向に延びるリブ20の間に、周方向に湾曲するリブ(補強材)21を、容器本体10およびリブ20に固着させてもよい。この湾曲リブ21によると、反応部に対応させて配置することにより、補強および冷却の作用をより効果的に得ることができる。
上記リブ20の数は、適当に多い方が好ましいが、あまり数を多くすると固着のためのコストが増大するのみならず、放熱効果もそれほど向上せず、しかも、重量が増して変形を助長することになる。そこで、例えば、容器本体10の直径(外径)が1700〜2000mm程度の反応容器の場合には、10〜20枚程度が好適である。また、リブ20の幅は、長すぎるとリブ20自身の変形も加わり容器本体10の変形防止効果が減少するので、容器本体10の直径の1〜10%程度の範囲で適宜選択することが好ましい。また、リブ20の厚さは適宜選択すればよいが、容器本体10の直径が1700〜2000mmの反応容器においては、5〜10mm程度のものを使用することができる。
上記リブ20,21の材質は、容器本体10に対する溶接が比較的容易である観点からは、例えば両者をSUS316にするなど、容器本体10と同じ材質のものを用いることが望ましい。しかしながら、リブ20,21を容器本体10よりも強度のやや高い材質とすることにより、補強効果の向上が図られる。ただし、容器本体10に比べて強度が過度に高すぎると、容器本体10との接合面が破損する不具合を招くので、引っ張り強度が容器本体10の100〜150%程度のものを選択することが好ましい。
本発明の別の態様として、上記リブ20,21の代りに、コルゲート状の板材(波板)を用いることができる。その場合には、鉛直方向に凹凸条が沿うように板材を容器本体10に巻き付け、かつ、その状態が保持されるように容器本体10に固着させる。コルゲート状の板材の厚さは、厚くなるほど容器本体10の変形防止効果が高まるものの、施工上では困難さが増すので、例えば5〜10mmの範囲で適宜選択すればよい。
[実施例1]
直径1700mm、全長(高さ)4500mmのSUS316製のスポンジチタン製造用反応容器の容器本体に、厚さ10mm、幅50mm、長さ1000mmで、内部に冷却用媒体の通路が形成されたSUS316製の10枚のリブ20を、図1と同様に、周方向に均等に溶接した。この反応容器1を用いて、各リブ20の冷却用媒体の通路に冷却用の空気を流通させながら、100バッチのスポンジチタンの製造を行ったところ、容器本体の反応部にくびれは生じたものの、そのくびれは容器本体の直径に対して0.5%と微小であった。よってスポンジチタンの取り出しに支障はなく、さらに継続してスポンジチタンの製造が可能であった。
[比較例1]
一方、リブを固着しない以外は実施例1と同様にしてスポンジチタンを製造したところ、45バッチ製造した時点で、容器本体に生じたくびれが容器本体の直径に対して3%になり、スポンジチタンの取り出し可能な限界に達した。これにより、本発明の効果が実証された。
本発明の一実施形態に係る反応容器の(a):縦断面図、(b):1B−1B矢視断面図である。 本発明の他の実施形態に係る反応容器の(a):側面図、(b):2B−2B矢視断面図である。 容器本体にリブを設けず、その結果くびれが生じた反応容器を示す断面図である。
符号の説明
1…反応容器、10…容器本体、20,21…リブ(補強材)。

Claims (6)

  1. 容器本体の外周部に放熱機能を有する補強材が固着されていることを特徴とする高融点金属製造用反応容器。
  2. 前記補強材はリブであり、該リブの内部に、冷却媒体の通路が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の高融点金属製造用反応容器。
  3. 前記リブは、容器の縦方向もしくは周方向のうちの少なくとも一方に延びる形態であることを特徴とする請求項2に記載の高融点金属製造用反応容器。
  4. 前記補強材がコルゲート状の板材であり、該コルゲート状の板材の内部に、冷却媒体の通路が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の高融点金属製造用反応容器。
  5. 前記冷却媒体が、空気、アルゴンガスまたは窒素ガスであることを特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載の高融点金属製造用反応容器。
  6. 前記高融点金属が、チタン、ジルコニウム、ニオブ、ハフニウムのいずれかであることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の高融点金属製造用反応容器。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014140880A (ja) * 2013-01-25 2014-08-07 Toho Titanium Co Ltd 反応容器矯正装置およびこれを用いた反応容器の矯正方法
CN114350980A (zh) * 2022-01-17 2022-04-15 遵义钛业股份有限公司 一种用于海绵钛还原生产的加热、散热炉

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