JP2005089776A - 取鍋内スラグの改質方法 - Google Patents

取鍋内スラグの改質方法 Download PDF

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Abstract

【課題】多量のスラグ改質材を用いることなく、鋼の清浄性を向上させることができ、鋼の靭性向上、表面品位向上、鋳造時ノズル詰まりの抑制などの効果を得ることができる取鍋内スラグの改質方法を提供する。
【解決手段】Al脱酸またはAl-Si脱酸した溶鋼中に、Ce,La,Pr,Ndから選択された1種以上のREM(希土類元素)3を添加したうえ、Sをトレーサーとして測定された均一混合時間τの2〜10倍の時間にわたり攪拌し、希土類元素により取鍋内スラグ4を溶鋼2側界面から還元する。これによりスラグ中のFeOとMnOを低減させ、溶鋼の清浄性の向上、鋼の靭性向上、表面品位向上、鋳造時ノズル詰まりの抑制などの効果を得ることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、Al脱酸またはAl-Si脱酸した溶鋼を収納した溶鋼中に添加した取鍋内スラグの改質方法に関するものである。
Al脱酸またはAl-Si脱酸した溶鋼を取鍋に収納したとき、溶鋼表面のスラグに含まれるFeO,MgO等の低級酸化物によって溶鋼中のAlが再酸化され、アルミナが生成される。その結果、鋼の清浄性が悪化し、鋼の靭性低下、鋼の表面品位低下、鋳造時ノズル詰まりなどが発生する。
そこで従来から特許文献2〜4に示されるように、取鍋のスラグ上に改質材を添加することにより、スラグ中の低級酸化物を還元あるいは希釈し、溶鋼中のAlの再酸化を抑制する方法が用いられている。これらの特許文献には、スラグ上にAl,Si,Ti,Ca,Mg,Zr,MgO,CaO−Al等のスラグ改質材を添加することが開示されている。
しかし、これらのスラグ改質材は還元力が不足しており、改質のために多量の添加を必要とする。また、溶鋼の清浄性を悪化させるのは主としてスラグが溶鋼と接する溶鋼側の界面であるから、スラグ上面から改質材を投入する場合には大量の投入が必要となる。このように従来の改質法では、改質材の多量添加を必要とし、コスト面の問題があった。
特開2003−3209号公報 特開2001−234229号公報 特開2001−254118号公報 特開平6−10025号公報
本発明は上記した従来の問題点を解決し、多量のスラグ改質材を用いることなく、鋼の清浄性を向上させることができ、鋼の靭性向上、表面品位向上、鋳造時ノズル詰まりの抑制などの効果を得ることができる取鍋内スラグの改質方法を提供するためになされたものである。
上記の課題を解決するためになされた本発明の取鍋内スラグの改質方法は、Al脱酸またはAl-Si脱酸した溶鋼中に、Ce,La,Pr,Ndから選択された1種以上のREM(希土類元素)を添加したうえ、均一混合時間τの2〜10倍の時間にわたり攪拌し、希土類元素により取鍋内スラグを還元することを特徴とするものである。なお、均一混合時間τとして、溶鋼中に添加したSをトレーサーとして、平衡濃度の±5%に達した時間として定義されたものを用いることが好ましい。また溶鋼の攪拌を、CAS(成分微調整設備),RH(真空脱ガス設備)、ボトムバブリング(炉底部からのガス吹込み)のいずれかの方法によって行うことができる。
本発明の取鍋内スラグの改質方法によれば、Alよりもはるかに強力な脱酸力を持つREMを溶鋼中に添加し、均一混合時間τの2〜10倍の時間にわたり攪拌を行うことにより、REMとスラグとの接触性を高め、スラグの溶鋼側界面を優先して改質することができる。このため、従来のような大量の改質材を用いることなく低コストでスラグを改質することができ、鋼の清浄性の向上、鋼の靭性向上、表面品位向上、鋳造時ノズル詰まりの抑制などの効果を得ることができる。
図1は本発明の実施形態を示す断面図である。溶鋼鍋1中のAl脱酸またはAl-Si脱酸された溶鋼2に、Ce,La,Pr,Ndから選択された1種以上のREM3が添加され、スラグ4の改質が行われる。この実施形態では、溶鋼鍋1中の溶鋼2はRH(真空脱ガス設備)5により攪拌処理されている。しかし、溶鋼2の攪拌方法はこの実施形態に示したRHのほか、CAS,BB(ボトムバブリング)など任意の方法を採用することができる。
溶鋼2中に通常の合金成分を添加した場合には、均一混合時間τに相当する時間だけ攪拌を行うのが普通である。この均一混合時間τは、溶鋼中に添加した、通常はS、場合によってはCu等をトレーサーとして、トレーサーの濃度が平衡濃度の±5%に達した時間として定義されたものである。しかし本発明では、REM3を溶鋼2中に均一分散させることが目的ではないので、添加した後の攪拌時間は、均一混合時間τの2〜10倍の時間とする。
このようにREM3の添加後に長時間の攪拌を行うことにより、REM3は溶鋼2の表面のスラグ4と接触し、3MO+2R→R+3Mの反応式(ただしM:Fe,Mn、R:Ce,La,Pr,Nd)に従ってスラグ4中のFeOやMnOを還元し、スラグ4を改質する。
このように溶鋼2中に添加したREM3によってスラグ4の改質を行わせるには、均一混合時間τの2倍以上の時間にわたり攪拌を継続することが必要である。図2のグラフは、攪拌時間によるスラグ酸化度の変化を示すもので、攪拌時間が均一混合時間τの2〜10倍の範囲でスラグ酸化度が最も低下していることが分る。攪拌時間が長すぎると、溶鋼2の温度が低下するうえ、溶鋼鍋1などの耐火物の溶損も生じ易いので、コスト的にも見合わなくなる。
なお、溶鋼の脱酸元素としてはAlが一般的である。しかし図3、図4のグラフに示すように、REMはAlに比較して非常に微量で優れた脱酸効果を示す。図3、図4の縦軸はスラグ酸化度指数であり、スラグ中のFeO、MnO等の低級酸化物の濃度を指数化したものである。すなわち、図3に示すように溶鋼中のスラグ酸化度指数を例えば6にするためには、Alを用いるとその濃度は500ppmとしなければならない。これに対して脱酸元素としてREMの一種であるCeを用いた場合、図4(図3の原点付近の拡大図)に示されるように、スラグ酸化度指数を同じ6にするために必要なCeの濃度は3ppmでよく、添加量を非常に少なくすることができる。このため本発明によれば、脱酸元素であるREM4の添加量は従来に比較してごく微量でよい。
また本発明によれば、従来のようにスラグ4の上面から改質材を投入するのではなく、溶鋼2との接触によりスラグ改質が行われる。このため鋼の性状に影響を与えるスラグ4の溶鋼側界面を優先して改質できる利点があり、この点からもスラグ改質材の過剰投入が不要となる。
図1に示した溶鋼鍋内の1600℃の極低炭素鋼の溶鋼280トンに対して、表1に示す組成のFe-Si-REMを100kg添加し、RHにより攪拌した。その均一混合時間τは70秒であるのに対し、攪拌時間は120秒とし、攪拌時間/均一混合時間τの値は1.7である。この結果、溶鋼界面スラグ中のFeO+MnOは4%となり、十分なスラグ改質がなされた。
Figure 2005089776
第1の比較例:上記実施例において、他の条件は同一としたままでREMの添加をなくしたところ、溶鋼界面スラグ中のFeO+MnOは25%であり、スラグ改質がなされていない。
第2の比較例:上記実施例において、REMの添加量を10kgとし、攪拌時間を10秒とした。この場合は攪拌時間/均一混合時間τの値は0.14である。この場合、溶鋼界面スラグ中のFeO+MnOは22%であり、スラグ改質がなされていない。
第3の比較例:実施例と同一条件の溶鋼に表2に示す組成のショットAlを800kg添加した後、180秒攪拌した。この場合は攪拌時間/均一混合時間τの値は2.57である。この場合、溶鋼界面スラグ中のFeO+MnOは6%でありかなりのスラグ改質がなされたが、ショットAlの添加量は実施例のREM添加量に比較して8倍を要した。
Figure 2005089776
本発明の実施形態を示す断面図である。 攪拌時間によるスラグ酸化度の変化を示すグラフである。 脱酸元素濃度とスラグ酸化度指数との関係を示すグラフである。 図3の原点付近を拡大したグラフである。
符号の説明
1 溶鋼鍋
2 溶鋼
3 REM
4 スラグ
5 RH

Claims (3)

  1. Al脱酸またはAl-Si脱酸した溶鋼中に、Ce,La,Pr,Ndから選択された1種以上の希土類元素を添加したうえ、均一混合時間τの2〜10倍の時間にわたり攪拌し、希土類元素により取鍋内スラグを還元することを特徴とする取鍋内スラグの改質方法。
  2. 均一混合時間τが、溶鋼中に添加したSをトレーサーとして、平衡濃度の±5%に達した時間として定義されたものである請求項1記載の溶鋼中に添加した取鍋内スラグの改質方法。
  3. 溶鋼の攪拌を、CAS,RH、ボトムバブリングのいずれかの方法によって行う請求項1または2記載の溶鋼中に添加した取鍋内スラグの改質方法。
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