JP2005089715A - 合成ゴム組成物発泡体 - Google Patents

合成ゴム組成物発泡体 Download PDF

Info

Publication number
JP2005089715A
JP2005089715A JP2003331757A JP2003331757A JP2005089715A JP 2005089715 A JP2005089715 A JP 2005089715A JP 2003331757 A JP2003331757 A JP 2003331757A JP 2003331757 A JP2003331757 A JP 2003331757A JP 2005089715 A JP2005089715 A JP 2005089715A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
synthetic rubber
rubber composition
skin
foamed body
foam
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2003331757A
Other languages
English (en)
Inventor
Masatsugu Ichii
政嗣 市位
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
ICHII KK
Original Assignee
ICHII KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ICHII KK filed Critical ICHII KK
Priority to JP2003331757A priority Critical patent/JP2005089715A/ja
Publication of JP2005089715A publication Critical patent/JP2005089715A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

【課題】本願発明の主たる目的は、安全性に考慮し、用途目的に適した物性を有する合成ゴム組成物発泡体を提供することにある。
【解決手段】皮膚刺激性の少ない素材を使用し、皮膚刺激性があるとされる加硫促進剤は使用せず、発泡等において分解し、分解物質が生成しても、該分解生成物の皮膚刺激性は少ない素材を使用しており、気泡を連通させたことから、たとえば、サポーターのように皮膚に直接接触し、体液等をサポーター内に保持することがあっても、皮膚刺激の少ない合成ゴム組成物発泡体を提供することができる。
【選択図】なし

Description

本発明は、合成ゴム組成物発泡体に関する。
天然ゴム発泡体にあっては、天然ゴムラテックスに元来含まれている水溶性蛋白によるアレルギーや、ゴム添加剤によるアレルギーが生じていた(例えば、特許文献1参照)。
一方、合成ゴム組成物発泡体は、熱可塑性エラストマーに種々の添加剤を含有させ、発泡成形により成形し、弾性や圧縮永久歪等を調整したものが提供されている(例えば、特許文献2参照)。従って、合成ゴム組成物の製品にあっては、天然ゴム発泡体とは異なり、水溶性蛋白を考慮する必要はないが、ゴム添加剤等によるアレルギーを考慮する必要がある。
ところで、ここに用いられる添加剤としては、無機フィラー、発泡剤、滑剤、酸化防止剤等が用いられており、合成ゴム組成物発泡体に用いられるこれら以外の添加剤としては、加硫剤、加硫促進剤、補強剤等があるが、これら添加剤のなかには、アレルゲンとなる薬剤が含まれていることもあった。
たとえば、合成ゴム組成物発泡体に用いられる加硫促進剤としてのジチオカルバメート類、メルカプトベンゾチアゾール類、チオウレア類などの加硫促進剤や、スチレン化フェノールなどの老化防止剤、アミンなどが用いられており、これらを使用した合成ゴム組成物発泡体が肌に接触するような製品に成形された場合に、アレルギー性接触皮膚炎を生じる場合があった。
アレルギー性接触皮膚炎を生じる薬剤は、これら加硫促進剤に限られず、発泡剤等においても、発泡等に際して未反応物や、分解生成物が残存することによりアレルギー性接触皮膚炎を生ずる場合もある。炎症に至らずとも、痒さや発疹を生ずることもある。
このような炎症等は化学的影響によるものばかりでなく、物理的影響によって生ずる場合もある。
特開2000−7708号公報 特開平11−343362号公報
アレルギー性接触皮膚炎を生じるような薬剤、たとえばジチオカルバメート系、チオウレア系等の薬剤が使用された合成ゴム組成物発泡体で造られた、たとえばウェットスーツのように、肌に接触する成形品のような場合にあっては、それを着用することにより、肌が痒くなる等、アレルギー性接触皮膚炎を起こすことが報告されている。従って、アレルギー性接触皮膚炎を生じないような成形品、たとえばウェットスーツの出現が望まれていた。
また、肌に接触する機会の多い手袋、ゴム草履、サポーター等にあっても、アレルギー性接触皮膚炎等を生じないものの要請は多い。
一方、安全性を優先し、例えば、医薬品等に使用される薬剤を用いることは、安全性には優れるが、安全性を優先するが故に、使用薬品等に制限が多く、制限された薬品を添加剤として使用した場合には、例えば、発泡成形体を形成しない等、成形品を得ることや、用途目的に適した物性を有する合成ゴム組成物発泡体を得ることは困難であった。
即ち、安全性を考慮して化学的影響を最小におさえても、合成ゴム組成物発泡体の硬度や、モジュラス、伸び率等が適当でなければ、成形品を形成することができず、また、合成ゴム組成物発泡体と皮膚との物理的接触により、炎症等が発生する場合も生じる。たとえば、靴擦れを生じるような場合が該当しよう。
それゆえに、本発明の主たる目的は、安全性に考慮し、用途目的に適した物性を有する合成ゴム組成物発泡体を提供することにある。
即ち、本明細書の請求項1に記載の発明は、水相への皮膚刺激物質の溶出を抑制した合成ゴム組成物発泡体であって、河合法(スンプ法)による判定が陽性でないことを特徴とする、合成ゴム組成物発泡体である。
本明細書の請求項2に記載の発明は、連通気泡成形剤を用いることを特徴とする、請求項1に記載の合成ゴム組成物発泡体である。
本明細書の請求項3に記載の発明は、連通気泡成形剤が低密度ポリエチレンであることを特徴とする、請求項1又は2に記載の合成ゴム組成物発泡体である。
本明細書の請求項4に記載の発明は、連通気泡成形剤の使用量が5重量部〜40重量部であることを特徴とする、請求項1ないし3のいずれかに記載の合成ゴム組成物発泡体である。
皮膚刺激性の少ない素材を使用し、皮膚刺激性があるとされる加硫促進剤は使用せず、発泡等において分解し、分解物質が生成しても、該分解生成物の皮膚刺激性は少ない素材を使用しており、気泡を連通させたことから、たとえば、サポーターのように皮膚に直接接触し、体液等をサポーター内に保持することがあっても、皮膚刺激の少ない合成ゴム組成物発泡体を提供することができる。
本願発明の上述の目的、その他の目的、特徴および利点は、以下の発明を実施するための最良の形態の説明から一層明らかとなろう。
本願発明にかかる安全性に優れる合成ゴム組成物発泡体の一実施形態について以下に説明する。
ここで、合成ゴムとは人工的に合成されたエラストマーとしての性質をもつものをいい、たとえば、ブタジエンゴム、イソプレンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、クロロプレンゴム等のジエン系ゴム、イソブチレン−イソプレンゴム、エチレン−プロピレンゴム、エチレン−プロピレン−ジエンゴム、エチレン−酢酸ビニルコポリマー等のオレフィン系ゴム、アクリル酸エステル−アクリロニトリルコポリマー、アクリル酸エステル−2−クロルエチルビニルエーテルコポリマー等のアクリルゴム、ウレタンゴム、クロルスルフォン化ポリエチレンゴム、ポリアルキレン・スルフィドゴム、シリコーンゴム、エピクロルヒドリンゴム、ポリ(クロル・トリフルオロエチレン)ゴム、アルフィンゴム、熱可塑性エラストマー(スチレン系、イソプレン系)等が存する。
合成ゴム組成物発泡体にあっては、上記合成ゴムのうち単品を主として用いるが、用途によっては、それらを組合せて使用してもよい。用途目的に適した物性を得るにあたり、上記合成ゴムを単独で使用するのではなく、2以上の合成ゴムを使用することにより、それらの相乗効果等を図ることができるからである。
また、合成ゴムにあっては、そのポリマーの物性はそのポリマーを構成する物質により種々に変化するからである。
例えば、スチレン・イソプレンブロック共重合体とイソプレン重合体とを併用する場合が該当する。
なお、用いる合成ゴムは化学的な安全性や添加物との相溶性等を考慮して用いることが好ましい。
本願発明にあっては、連通気泡成形剤を使用する。
連通気泡成形剤とは、合成ゴム組成物を発泡するに際し、気泡を連結し、安定した連続気泡群を形成するものをいう。
連通気泡成形剤を使用することにより、合成ゴム組成物発泡体は、単一の気泡のみならず、連通した気泡群をも含むものとなり、連通した気泡群が毛管現象により体液等の液体を吸収・保持することから、合成ゴム組成物発泡体と接触する皮膚表面が蒸れることが少なくなり、皮膚刺激が減少することとなる。
連通気泡成形剤として使用し得るものは、低密度ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、アクリル・ブタジエン・スチレン樹脂等が挙げられる。
連通気泡成形剤としての低密度ポリエチレンは、粒度が20〜300μm、融点が100〜130℃のものが好ましい。粒度が20μmより小さければ連通気泡を形成することができず、300μmより大きければ、連通気泡が大きくなりすぎるからである。また、融点が100℃以下又は130℃をこえる場合は、連通気泡形成工程で機能を発揮することができないからである。
連通気泡成形剤は、発泡時に流動しやすくなることにより、気泡を連通することになり、合成ゴム組成物発泡体が冷却されれば、連通した気泡群を安定化することとなる。
また、その使用量としては5〜40重量部である。より好ましくは、10重量部以上であり、30重量部以下である。5重量部以下では、単一気泡の生成が主であり、連通気泡が生じがたく、40重量部以上では単一気泡が少なくなることから発泡体の物性に問題を生じる。
なお、重量部とは、単位が同じ場合の重量割合をいい、たとえば、単位がKgの場合の5重量部とは、5Kgを意味する(以下において同じ)。
合成ゴム組成物発泡体には、目的とする物性を得るために、安全性を考慮して、種々の添加剤が添加される。
添加剤としては、加硫剤、架橋剤、加硫促進剤、老化防止剤、補強剤、充填剤、可塑剤、軟化剤、発泡剤、しゃく解剤、着色剤、滑剤、離型剤、難燃剤、ゴム用香料等があり、これらから目的に応じて選択され、1以上の添加剤が添加される。
本願発明においては、加硫促進剤は使用しない。これらのなかには、アレルギーや皮膚障害を生じるものがあるからである。
加硫促進剤としては、アルデヒド−アミン類、ジチオカーバメイト類、グアニジン類、チウラム類、メルカプトベンゾチアゾール類、チオウレア類等が存し、具体的にはアセトアルデヒド−アニリン反応物、セレンジメチルチオカーバメイト、ジフェニルグアニジン、テトラメチルチウラムモノスルフィド等がある。
老化防止剤としては、アミン類、アミン−アルデヒド反応物、アミン−ケトン反応物、フェノール類等が存し、具体的にはフェニル−α−ナフチルアミン、フェニル−β−ナフチルアミン、N,N´−ジフェニル−p−フェニレンジアミン、アルドール−α−ナフチルアミン樹脂、ジフェニルアミン−アセトン反応物、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、スチレン−フェノール縮合物、ニッケルジブチルジチオカーバメイト等がある。
本願発明においては、アミン系老化防止剤は原則として、また、フェノール系老化防止剤は使用しない。化学的性質を考慮すれば、皮膚刺激や皮膚アレルギーを生じることも考えられるからである。
なお、アミン系化合物であっても、高分子型の老化防止剤やヒンダートアミン系の光安定剤については、合成ゴム組成物発泡体からの溶出、揮散の可能性が低いことから、使用することができる。たとえば、ポリ(2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン)が該当する。これにより、皮膚刺激性物質の水相への溶出を抑制することができる。
その使用量としては0.1〜10重量部である。0.1重量部以下では老化防止を防ぐことができず、10重量部以上では必要な硬度が得られないからである。
補強材としては、無機系としてカーボンブラックや、ホワイトカーボン(珪酸)、有機系として脂肪酸、樹脂酸、リグニン、ハイスチレンレジン等がある。
これらのうち無機系化合物を使用することが好ましい。有機系補強材は、架橋時の加熱により、分解、変性を生じ、皮膚刺激性物質を生み出すおそれがあるからである。これにより、皮膚刺激性物質の水相への溶出を抑制することができる。
使用量としては、1〜50重量部である。1重量部以下であれば補強材としての用を成さず、50重量部以上であれば当該発泡体の硬度等に問題が生ずるからである。
充填剤としては、炭酸カルシウム、塩基性炭酸マグネシウム、けいそう土、クレー、ロウ石の粉砕物、滑石の粉砕物、雲母の粉砕物、コルク、セルロース粉末等がある。
これらのうちロウ石の粉砕物、滑石の粉砕物を使用することが好ましい。合成ゴム組成物発泡体と皮膚との接触に際し、摩擦を減少し、皮膚刺激を少なくするためである。
使用量としては、1〜50重量部である。1重量部以下であれば皮膚刺激を少なくすることができず、50重量部以上であれば当該発泡体の引裂き強度等に問題が生ずるからである。
可塑剤としては、フタル酸系、アジピン酸系、セバチン酸系、グリセリン系、グリコール系等があり、具体的には、ジメチルフタレート、ジエチルフタレート、ブチルフタレート、ジオクチルフタレート、ジオクチルアジペート、ジブチルセバケート、グリセロールトリアセテート、ジエチレングリコールジペラルゴネート等がある。
これらのうちグリセリン系、グリコール系を使用することが好ましい。フタル酸系、アジピン酸系、セバチン酸系化合物では、溶出した場合、皮膚刺激性、皮膚アレルギー性、内分泌攪乱等を示す恐れがあるからである。これにより、皮膚刺激性物質の水相への溶出を抑制することができる。
使用量としては、0.2〜30重量部である。0.2重量部以下であれば可塑剤としての作用が弱く、30重量部以上であれば当該発泡体の硬度等に問題が生ずるからである。
軟化剤としてはステアリン酸やパルミチン酸のような高級脂肪酸、パイントール等があり、石油系軟化剤としては、パラフィン系、ナフテン系、芳香族系がある。
これらのうちパラフィン系を使用することが好ましい。パラフィン系は当該エラストマーとの相溶性が良好で、かつ、皮膚刺激性、皮膚アレルギー性を示す恐れがないからである。
使用量としては、0.5〜50重量部である。0.5重量部以下であれば軟化剤としての作用が弱く、50重量部以上であれば相溶性に問題が生ずるからである。
発泡剤としては、ニトロソ化合物、ヒドラジン誘導体、ジアゾ化合物、尿素化合物がある。具体的には、ジニトロソペンタメチレンテトラミン、アゾジカーボンアミド、p,p´−オキシビスベンゼンスルホニルヒドラジド、p−トルエンスルホニルアセトンヒドラゾン、ヒドラゾジカルボンアミドがある。
これらのうちアゾジカーボンアミドを使用することが好ましい。分解生成物としてホルムアルデヒド系の皮膚刺激性、皮膚アレルギー性の物質を生じるおそれがないからである。
使用量としては、0.2〜20重量部である。0.2重量部以下であれば発泡性に乏しく、20重量部以上であれば発泡倍率に問題が生ずるからである。
架橋剤としては、有機過酸化物、金属酸化物等が用いられ、具体的にはジクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、α,α´−ビス(t−ブチルパーオキシ−m−イソプロピル)ベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3,アセチルパーオキサイド、イソブチロイルパーオキサイド、酸化マグネシウム、酸化亜鉛等がある。
これらのうち2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3を使用することが好ましい。芳香族化合物は加熱分解、変性を生じた場合、内分泌攪乱物質を生じる恐れがあり、金属化合物は、当該エラストマーとの相溶性が良好ではないからである。これにより、皮膚刺激性物質の水相、たとえば体液等への溶出を抑制することができる。
使用量としては、0.1〜10重量部である。0.1重量部以下であれば架橋剤としての効果に乏しく、10重量部以上であれば硬度等に問題が生ずるからである。
これらにより形成された合成ゴム組成物発泡体からは、皮膚を刺激する化学的物質、たとえば、ホルムアルデヒドのような化学物質は、水相、たとえば体液等に溶出することが抑制される。分解等して皮膚刺激性物質を生ずる化学物質を包含している可能性は少ないからである。
なお、ここでの体液とは、汗、尿等をいう。
また、アレルギーや皮膚障害を生じるものがある加硫促進剤を含有しないことから、これらの体液等への溶出によるアレルギーや皮膚障害を生じることはない。
これらにより形成された合成ゴム組成物発泡体の硬度としてはCSC2硬度計(高分子計器株式会社製)で10以上、C硬度計(高分子計器株式会社製)で90以下の範囲であることが好ましい。より好ましくはCSC2硬度計で20以上、C硬度計で60以下である。合成ゴム組成物発泡体の硬度がC硬度計で90以上の場合は、皮膚との接触により擦過傷等を生じることがあり、また、使用薬剤の制限により、CSC2硬度計で10以下の硬度とすることは困難な場合があるからである。
ここで、CSC2硬度計は、JIS K 6301のJIS A硬度計での超低硬度0〜10の範囲のをも測定しうる硬度計である。また、C硬度計は、SRIS 0101で規程されており、JIS A硬度計とは押針が直径5.08mmの球状である点が異なるものである。
また、合成ゴム組成物発泡体の200%モジュラスとしては19.6KPa以上5880KPa以下の範囲であることが好ましい。より好ましくは49KPa以上であり、3920KPa以下である。合成ゴム組成物発泡体の200%モジュラスが5880KPa以上の場合には、圧迫感を生じることがあり、また、使用薬剤の制限により、合成ゴム組成物発泡体の200%モジュラスを19.6KPa以下とすることは困難な場合があるからである。
そして、合成ゴム組成物発泡体の伸び率としては200%以上900%以下の範囲であることが好ましい。より好ましくは400%以上であり、700%以下である。伸び率が200%以下の場合には、皮膚を圧迫することになり、圧迫による鬱血を生じることがあり、また、900%以上の伸び率では、身体への密着が不十分となり、ウェットスーツ等の体をなさないからである。
これらの合成ゴム組成物発泡体を製造するにあたり、成形方法を2段法で行う。成形方法を2段とすることにより、残存ガスが除去され、応力が緩和される。
また、架橋効率も向上することから、硬度、モジュラス、伸び率、引き裂き強度等の物性の向上を図ることができる。
以下に本願発明にかかるの具体的な実施例について説明する。
表1に記載する合成ゴム組成物を、一般的に使用されている方法により、加熱、混練り後、シーティングロールにてシート状とし、常温まで冷却した。本合成ゴム組成物にあっては、混練後シート状での冷却のための放置時間が長くても、その後の発泡形成工程に影響を与えることはなかった。
冷却したシート状の合成ゴム組成物を蒸気プレス(160℃)にて1次成形し、その後電気プレス(150℃)にて2次成形を行なったところ、表2に記載する物性を有する合成ゴム組成物発泡体が得られた。
Figure 2005089715
比較例
物性の比較例として、市販品を用いた。
実施例、及び、比較例の成形品の物性を表2に示す。
Figure 2005089715
表2において明らかなように、皮膚刺激性の少ない化学物質を用いても、本願発明による成形品は、従来品と同様の物性を示す。
表2に示す実施例のうち、No.4について、河合法皮膚貼付試験を行なったところ、肉眼判定では全例陰性であり、レプリカ標本の顕微鏡判定結果は3Bであった。
一方、市販品においては、7B及びステージC(6名)という結果であった。
このことから、本願発明の合成ゴム組成物発泡体は皮膚刺激が少ないことがわかる。
なお、河合法皮膚貼付試験とは、日本産業皮膚衛生協会が行なっている接触皮膚障害性の検定法であり、5名による予備テストを行なった後、20名の被験者を対象として行なわれ、肉眼判定が全例陰性の場合にレプリカ標本を作成し顕微鏡観察により判定する。
レプリカ観察により、陥凹皮溝が認められればBステージであり、4B(4例)以上は陽性と判定される。
また、皮溝浅化・皮溝消失・不整皮丘皮溝等が1例でも認められるとCステージであり、陽性と判定される。
肉眼判定により紅斑・浮腫・丘疹が1例でも認められるとDステージであり、陽性と判定される。
上記より、合成ゴム組成物発泡体の硬度、200%モジュラス、伸び率は市販品との比較において、その触感等に遜色のないことは明かである。
本願発明の合成ゴム組成物発泡体は、サポーター、身障者用装具における皮膚との接触部分、スポーツ等での「防具」の下のパッド(剣道・ホッケーの面、野球・ホッケーのレガース、アメリカンフットボールの防具、ローラーブレード、ローラースケートでの肩・肘・膝当て、サッカーでの靴下の下の脛当て、ラグビー・自転車等でのキャップ、自動車・二輪車等レースでのゴーグル、その他身体を保護する器具)、マリンスポーツ用品(ダイビングスーツ、ウェットスーツ、その他付属用品の下の発泡素材)、ベビー用品(チャイルドシート、玩具)、女性用品(パフ、ラバー系服飾)、靴関係(ブーツ等)に用いることができる。

Claims (4)

  1. 水相への皮膚刺激物質の溶出を抑制した合成ゴム組成物発泡体であって、河合法(スンプ法)による判定が陽性でないことを特徴とする、合成ゴム組成物発泡体。
  2. 連通気泡成形剤を用いることを特徴とする、請求項1に記載の合成ゴム組成物発泡体。
  3. 連通気泡成形剤が低密度ポリエチレンであることを特徴とする、請求項1又は2に記載の合成ゴム組成物発泡体。
  4. 連通気泡成形剤の使用量が5重量部〜40重量部であることを特徴とする、請求項1ないし3のいずれかに記載の合成ゴム組成物発泡体。
JP2003331757A 2003-08-11 2003-09-24 合成ゴム組成物発泡体 Pending JP2005089715A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003331757A JP2005089715A (ja) 2003-08-11 2003-09-24 合成ゴム組成物発泡体

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003207095 2003-08-11
JP2003331757A JP2005089715A (ja) 2003-08-11 2003-09-24 合成ゴム組成物発泡体

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005089715A true JP2005089715A (ja) 2005-04-07

Family

ID=34466645

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003331757A Pending JP2005089715A (ja) 2003-08-11 2003-09-24 合成ゴム組成物発泡体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2005089715A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008546876A (ja) * 2005-06-24 2008-12-25 エジオ マーギオッタ, 液不透過性材料
KR101112595B1 (ko) 2009-07-28 2012-02-16 이정미 패드용 조성물
WO2012108386A1 (ja) * 2011-02-07 2012-08-16 ダイソー株式会社 スポーツ衣料用組成物及びその発泡体

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008546876A (ja) * 2005-06-24 2008-12-25 エジオ マーギオッタ, 液不透過性材料
KR101112595B1 (ko) 2009-07-28 2012-02-16 이정미 패드용 조성물
WO2012108386A1 (ja) * 2011-02-07 2012-08-16 ダイソー株式会社 スポーツ衣料用組成物及びその発泡体
CN103339199A (zh) * 2011-02-07 2013-10-02 大曹株式会社 运动衣料用组合物及其发泡体
JPWO2012108386A1 (ja) * 2011-02-07 2014-07-03 ダイソー株式会社 スポーツ衣料用組成物及びその発泡体
JP5853962B2 (ja) * 2011-02-07 2016-02-09 株式会社大阪ソーダ スポーツ衣料用組成物及びその発泡体
US9416241B2 (en) 2011-02-07 2016-08-16 Osaka Soda Co., Ltd. Composition for sportswear and foam thereof

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP3415027B1 (en) Insert for a sole assembly and article of footwear with lightweight sole assembly
MX2010009533A (es) Espuma de particulas elastica fabricada a partir de mezclas de polimeros de poliolefina/estireno.
CN106279860A (zh) 一种发泡鞋底及其制备方法和鞋子
CN107200911A (zh) 一种超轻高弹环保鞋底及其制备方法
CN104893225A (zh) 一种鞋底用复合发泡材料配方
CN110256837A (zh) 一种用于制备耐磨防水高弹性发泡材料的组合物及其制备方法
WO2009140825A1 (zh) 热塑性弹性体组合物、其制备方法以及由其制得的制品
CN105623062A (zh) 一种高温低压缩永久变形的eva发泡材料及其制备方法
CN106349633B (zh) 一种高服帖tpe发泡材料及其制备方法和应用
CN109135039B (zh) 植物微粉高分子发泡材料及其制备方法和应用
JP2007319356A (ja) インソール
JP2005089715A (ja) 合成ゴム組成物発泡体
JP5011737B2 (ja) 発泡ゴム組成物
CN109401033A (zh) 一种基于乙烯-乙酸乙烯酯弹性体的高弹性发泡材料及其制备方法与应用
JP6590678B2 (ja) ラテックスフォームの製造方法及びゲル化剤
TWI300423B (en) A thermoplastic elastomer foaming material and the manufacturing method thereof
CN106832552A (zh) 一种用于鞋底的橡塑发泡材料
US20160000159A1 (en) Hypoallergenic exercise garment and material
KR20130037536A (ko) 신발 인솔용 고무계 발포체 조성물
JP5097376B2 (ja) 弾性フィルムおよび該弾性フィルムの製造方法
CN109370034A (zh) 一种基于聚烯烃弹性体的高弹性发泡材料及其制备方法与应用
JP2010111877A (ja) 軟化剤を含有するフォームラバーおよびその製造方法
JP2007191555A (ja) フォームラバーの製造方法
JP2009066989A (ja) 発泡成形体及びその製造方法
TWM279639U (en) Nano-multi-porous plastic compound elastomer

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050609

A977 Report on retrieval

Effective date: 20051220

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060104

A521 Written amendment

Effective date: 20060223

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20060822

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20061019

A521 Written amendment

Effective date: 20061019

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

A911 Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Effective date: 20061122

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

A912 Removal of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912

Effective date: 20070119