JP2005089597A - 導電性インク - Google Patents
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Abstract
【課題】 特に微細な電気回路形成用の導電性インクにおいては、含包される金属微粒子の粒径分布による配線間の導通不良等が問題であった。配線の熱安定性から焼結温度の低減が必要であった。近年開発されたナノサイズの金属コロイド微粒子を用いた導電性インクにおいては、その粒径分布は大きく、平均粒径の数倍から十数倍の粒径の粒子が混在することを防ぐことは困難である。
【解決手段】 主に貴金属もしくはCuよりなる金属微粒子と、主にタンパク質よりなる保護剤を含み、金属微粒子は保護剤により被覆されており、かつ、金属微粒子の平均粒径の分散が、平均粒径の1/3より小さい導電性インク。特に、タンパク質が、フェリチンファミリーやある種のウイルス類に代表される、一定粒径の空殻を有するタンパク質を用いることにより、粒径分散が平均粒径より小さい金属微粒子を用いることが好ましい。
【選択図】 無し
【解決手段】 主に貴金属もしくはCuよりなる金属微粒子と、主にタンパク質よりなる保護剤を含み、金属微粒子は保護剤により被覆されており、かつ、金属微粒子の平均粒径の分散が、平均粒径の1/3より小さい導電性インク。特に、タンパク質が、フェリチンファミリーやある種のウイルス類に代表される、一定粒径の空殻を有するタンパク質を用いることにより、粒径分散が平均粒径より小さい金属微粒子を用いることが好ましい。
【選択図】 無し
Description
本発明は、導電性インクおよびそれを用いた電気回路形成法に関する。
従来、電子部品のプリント配線基板等への印刷法による回路形成のためには、熱安定性及び焼結後の抵抗を下げるために、金属粒子の粒径が数μm程度の導電性ペーストが用いられてきた。これら導電性ペーストによる、配線幅の限界は平均粒径以下、実際には平均粒径の数倍から十数倍以下が限界であるため、サブmmの領域が限界であった。
近年、保護分子の存在下での金属イオンの析出過程を利用し、保護分子の形態を工夫することにより、ナノサイズの金属コロイド微粒子の熱安定性を改善し、μm領域の配線が可能な導電性インクが開発されて来ている。
なお、本願に直接関連する技術文献は見あたらなかった。
しかし、この導電性インクは、溶液からの金属イオンの析出過程を利用しているために、その粒径分布は比較的大きく、平均粒径の数倍から十数倍の粒径の粒子が混在することを防ぐことは非常に困難であった。また、μm以下の、サブμからnm領域の配線を実現しようとする際に、微細な配線の表面エネルギーにより、最終的にバリア層に埋め込まれる前の、気相に解放された状態での耐熱性は低く、焼結温度の低減が必要であるが、従来の導電性ペーストで摂氏300℃程度の焼結が必要であり、従来のナノ粒子を用いた導電性インクにおいても摂氏150℃程度以上の焼結温度が必要であった。
以上の目的を達成するために本発明の導電性インクは、主にタンパク質よりなる保護剤と、保護剤に被覆された、主に貴金属もしくはCuよりなる金属微粒子とからなり、金属微粒子の平均粒径の分散が、平均粒径の1/3より小さい構成を有する。特に好ましくは上記の金属微粒子の平均粒径が20nm以下であると、数十nmオーダーの微細な配線に用いることが出来る。
平均粒径の分散を、平均粒径の1/3より小さく抑えるには、タンパク質からなる保護剤に、フェリチンファミリー、もしくはアデノウィルス、ロタウィルス、ポリオウィルス、HK97、CCMV、および、これらの改変物等の群から選ばれるウイルス、もしくはDpsAタンパク質またはMrgAタンパク質、および、これらのアミノ酸配列を改変した改変物のいずれを用いると良い効果が得られる。
また、導電性インクによる配線パターンにより回路を形成するには、タンパク質分解酵素を加えておく、あるいは回路形成後に加えることにより、タンパク分解性酵素の作用により、あるいは作用を補助的に用いることにより、低温で回路の形成が可能となる。酵素が作用できる温度(一般に40〜80℃程度)で一定時間保持し、金属微粒子を露出させ、それからより高い温度(100〜200℃)で焼結させる形成法で特に好ましい効果が得られる。
上記のタンパク質分解酵素としては、プロテアーゼ、ディスパーゼ、トリプシン、ナガラーゼ、もしくはその変異体のいずれか一つ以上などを用いると良好な導電性インクおよび、それを用いた微細電気回路の形成が可能となる。
以上のように、本発明によれば、主にタンパク質よりなる保護剤と金属ナノ微粒子により熱安定性の高い導電性インクが出来る。また、主にタンパク質よりなる保護剤により、ナノメートル領域、特には20nm以下の金属微粒子において、粒径分散(3σ)が平均粒径の1/3以下の導電性インクができ、それにより、サブμm領域においても欠陥の少ない微細回路が形成できる。また、タンパク質分解酵素を用いることで、低い焼結温度で導電性の得られる導電性インクが出来る。
(実施の形態1)
以下、本発明の実施の形態について説明する。保護剤として用いるタンパク質(以下、この保護剤として用いるタンパク質を「タンパク保護剤」ということがある)にはフェリチンを用いた。
以下、本発明の実施の形態について説明する。保護剤として用いるタンパク質(以下、この保護剤として用いるタンパク質を「タンパク保護剤」ということがある)にはフェリチンを用いた。
フェリチン中に金属微粒子を形成するのには、Auの場合Na[AuCl4]や、H[AuCl4]を、Cuの場合CuSや、CuCl2を、Agの場合、Ag2Sや、AgClを、Pdの場合、Na2[PdCl6]の水溶液を用いた。これについては後述する。
本発明では、0.1μM〜0.1mMのフェリチンと、その1000〜10万倍の濃度の上記水溶液を混合し、還元剤として、シュウ酸、尿素、トリス(トリメチルシリル)シラン、チオ硫酸ナトリウム、ヒドラジン、H2O2などを無機イオン塩の濃度の1/10〜等濃度になるように加え、1時間から一晩放置することで、タンパク内に金属微粒子を形成した。
金属微粒子形成後のフェリチン濃縮には、限外濾過膜を用いた遠心分離などの一般のバイオ手法を用いた。
比較例として市販の金コロイドを用い、ナノ粒子の安定性と焼結特性を比較した。用いたサンプルを表1に示す。
モニター用の電極上に、サンプルペーストをスクリーン印刷で厚さ10μm、長さ1×25mmのパターンに形成し、そのままの抵抗(この抵抗は「前抵抗」と定義される)と、半年、室温に保持したあとの抵抗(この抵抗は「後抵抗」と定義される)および、その後SEMで観察したときの平均粒径を表2に示す。抵抗率は直流2端子測定法で行った。また、サンプルペーストにプロテアーゼ(タンパク質分解酵素)を添加したあとに、上と同様の形状を形成し、80℃〜150℃、Arガス中で1時間焼結した前後の抵抗を表3に示す。
表2から分かるようにタンパク保護剤を用いていないサンプルA〜Cでは保存性が悪く、室温で凝集が起こっている。この傾向は特に20nm以下の粒径の微粒子(サンプルAおよびサンプルB)で顕著であった。それに対しタンパク保護剤を用いた物ではどの粒径においても、半年経過後に実質的に変化は認められなかった。
ついで、焼結特性に関しては表3から分かるように、タンパク保護剤およびタンパク質分解酵素を用いたサンプルD〜Lでは100℃〜125℃の焼結で導電性が得られているのに対し、タンパク保護剤およびタンパク質分解酵素が用いられていないサンプルA〜Bで導電性を得るためには150℃の焼結温度が必要であった。なお、タンパク保護剤およびタンパク質分解酵素が用いられていないサンプルCでは、焼結温度を150℃以上としても、導電性が得られなかった。
これらの例では、タンパク質分解酵素はパターン形成直前に添加したが、あらかじめ混合しておくことも可能である。ただし、その場合は保存性が低下し、0℃以下に保持すれば同様に半年後にも実質的な変化は見られなかったが、保存温度が上昇するにつれて凝集が部分的に見られるようになり、20℃だと、実質的に変化が見られない保存期間は2週間程度まで短くなった。
他方、タンパク質分解酵素を添加し、パターン形成した後に40℃から60℃程度でのアニール処理を行い、その後に焼結を行うと導電性が得られる温度は低下し、1時間程度のアニールでは100℃の熱処理でも1(Ω/□)以下の抵抗が得られた。
なお、上の例では、金属にAu、Cu、Pdを用いているが、AgやPt、AuとAgの合金、PtとIrの合金でも同様の結果が得られた。また、タンパク質保護剤としては、Listeria由来のフェリチン、アデノウィルス、ロタウィルスでも同様の結果が得られており、金属微粒子を内孔に析出するいわゆるバイオミネラリゼーションの作用がある、内部に空孔を有するタンパク質であれば、同様の効果が得られると思われる。また、タンパク質分解酵素としては、ディスパーゼ、トリプシン、ナガラーゼを用いても同様の結果が得られた。また、効果は落ちるが、尿素などのタンパク分解作用を有する試薬を用いても同傾向の結果が得られた。
(実施の形態2)
表1の導電性ペーストを用い、AFM探針によるディップペンリソグラフィ法を用いて、表4に示す線幅、線間隔などを有する所定形状のパターンを形成した。線長さは2μm、線の総数は100本とした。Ar雰囲気中で、80〜150℃、1時間焼結し、その後の配線不良の有無を調べた。断線もしくは、配線間の短絡が3%以上生じた例を×、それ以下を○とし、特に全く不良がなかった例は◎で示した。結果は表4中にまとめる。
表1の導電性ペーストを用い、AFM探針によるディップペンリソグラフィ法を用いて、表4に示す線幅、線間隔などを有する所定形状のパターンを形成した。線長さは2μm、線の総数は100本とした。Ar雰囲気中で、80〜150℃、1時間焼結し、その後の配線不良の有無を調べた。断線もしくは、配線間の短絡が3%以上生じた例を×、それ以下を○とし、特に全く不良がなかった例は◎で示した。結果は表4中にまとめる。
表4から分かるように、回路形成において、平均粒径以下の配線幅、配線間隔は、比較例、実施例共に形成不可であったが、粒径分散(3σ)が平均粒径の1/3より大きい比較例では、平均粒径以上の配線幅・間隔においても、多数の不良が見られるのに対し、本実施例においては、殆ど不良が見られなかった。
なお、上の例では、金属にAuのサンプルを用いたが、Auの代わりに、Cu、Ag、Pd、Pt、Ir、AuとAgの合金を用いても同様の結果が得られた。また、タンパク質保護剤としては、Listeria由来のフェリチン、アデノウィルス、ロタウィルスでも同様の結果が得られた。
(フェリチン中における金属微粒子の形成について)
(1)フェリチン中における金の形成について
図2(a)〜(c)は、組み換えアポフェリチンの構造を模式的に示した図である。
(フェリチン中における金属微粒子の形成について)
(1)フェリチン中における金の形成について
図2(a)〜(c)は、組み換えアポフェリチンの構造を模式的に示した図である。
まず、図2(a)に示されているのは、ウマ肝臓由来のアポフェリチン(以下、アポフェリチンと略す)において、128番目のアスパラギン酸と131番目のグルタミン酸の両アミノ酸をセリン(Ser)に置換したものである。ここで、アスパラギン酸あるいはグルタミン酸をセリンに置換しても、アポフェリチンの立体構造は保持することができる。また、アポフェリチンの1〜8番目のアミノ酸は、アポフェリチンの外表面上に突き出ており、2次元結晶化などの高次構造の作製に支障を及ぼすおそれがあるため、欠失させている。この組み換えアポフェリチンを、以下fer-8-serと表記する。
ここで、チャネル3の内表面に存在したマイナス電荷を持つアスパラギン酸及びグルタミン酸が、電荷を持たないセリンに置換されることにより、静電的な反発力がなくなり、マイナス電荷を持つ(AuCl4)-(図2(a)の7)がチャネル3内に取り込まれやすくなっている。また、セリン残基はアスパラギン酸残基,グルタミン酸残基の両残基に比べてサイズが小さいため、チャネル内へ(AuCl4)-を取り込む際の物理的な障害が少なくなっている。
次に、図2(b)に示されているのは、fer-8-Serのアミノ酸配列の58番目,61番目,64番目のグルタミン酸をそれぞれアルギニン(Arg)に置換した組み換えアポフェリチンである。この組み換えアポフェリチンを、以下fer-8-Ser-Argと表記する。
ここで、アポフェリチンの保持部4の内表面部に存在していた58番目,61番目,64番目のグルタミン酸をプラス電荷を持つアルギニンに置換することにより、チャネル3に取り込まれた(AuCl4)-をアポフェリチンの保持部4へと誘導することが可能になる。このとき、グルタミン酸からアルギニンへ置換しても、アポフェリチンの立体構造は保持される。ここで保持部4へ誘導された(AuCl4)-7は、順次還元されて金(Au)原子7’となる。なお、58番目,61番目,64番目のグルタミン酸と置き換えるアミノ酸としては、負電荷を持たないものであればよく、塩基性アミノ酸であるLysのほか、Alaなどの非極性アミノ酸、及び中性アミノ酸などであってもよい。
次に、図2(c)に示されているのは、fer-8-Ser-Argのアミノ酸配列の54番目のグルタミン酸と65番目のアルギニンの両方をシステインに置換した組み換えアポフェリチンである。以下、この組み換えアポフェリチンをfer-8-Ser-Arg-Cysと表記する。
ここで、fer-8-Ser-Argのアミノ酸配列の54番目のグルタミン酸と65番目のアルギニンとは、アポフェリチンの保持部4の内表面に存在するため、これらのアミノ酸を還元作用を持つシステインに置換することにより、保持部4に取り込まれた(AuCl4)-7を還元して保持部4内に金の微粒子を析出させることができる。これにより、後述の操作により保持部4内に金からなる核1を形成することができる。
尚、上述の組み換えアポフェリチンの作製には、以下に説明するように、公知の遺伝子組み換え技術及びタンパク質の発現方法を用いる。
まず、Takedaらにより作製され、ウマ肝臓由来のアポフェリチンのDNAが組み込まれたプラスミドTakeda99224(S.TakedaらBiochim.Biophys.Acta.,1174,218-220,1993参照)から、適当な制限酵素を用いてアポフェリチンのアミノ酸配列をコードするDNA断片を切り出す。
次に、このDNA断片をタンパク質発現用のベクタープラスミドであるpMK-2に挿入してアポフェリチン発現用のプラスミドを作製する。
続いて、このアポフェリチン発現用のプラスミドを鋳型とし、所望の変異を組み込んだ1本鎖DNAの断片をプライマーとしてPCR(polymerase chain reaction)を行ない、アポフェリチンのアミノ酸をコードするDNAの目的の位置に部位特異的に所望の変異を導入する。こうしてアポフェリチンの1〜8番目までのアミノ酸をコードする部分のDNAを欠失させた変異アポフェリチン遺伝子のDNAの断片を含むプラスミドを作製する。このアポフェリチン遺伝子のDNA断片は、必要な場合には切り出し、別のベクタープラスミドに組み込んでもよい。
続いて、作製されたプラスミドを市販の大腸菌(E.coliの1種、Nova Blue)に導入し、形質転換を行なった後、この大腸菌をジャーファーメンター(大量培養装置)を用いて37℃にて大量培養する。なお、形質転換された大腸菌はアンピシリンに耐性を持つため、これを指標として形質転換されていない大腸菌と区別し、選択することができる。
この大腸菌内では、プラスミドに組み込まれた組み換えアポフェリチンのDNAが発現し、1〜8番目までのアミノ酸残基が欠失したアポフェリチン(以下fer-8と表記する)が大量に生産されている。fer-8は、後述する手順により大腸菌の菌体内から抽出・精製される。
次に、fer-8-Serを作製するために、先の操作で得られた,fer-8のアミノ酸配列をコードするDNAが組み込まれたプラスミドを鋳型とし、アポフェリチンの128番目のアスパラギン酸と131番目のグルタミン酸の両アミノ酸をセリンに置き換えたアミノ酸配列をコードする1本鎖DNA断片をプライマーとして用いたPCRを行なう。
次に、fer-8の作製と同様の操作により、fer-8-Serのアミノ酸配列をコードするDNAを挿入したプラスミドを作製し、これを大腸菌(Nova Blue)に導入し、形質転換する。形質転換した大腸菌を大量培養した後、後述する手順により大腸菌の菌体内からfer-8-Serを抽出・精製する。
以下、同様の手順により、fer-8-Ser-Argのアミノ酸配列をコードするDNAを挿入したプラスミドとfer-8-Ser-Argを得、次いで、fer-8-Ser-Arg-Cysのアミノ酸配列をコードするDNAを挿入したプラスミドとfer-8-Ser-Arg-Cysを得る。
尚、上述の操作における変異アポフェリチンの抽出・精製手順は以下の通りである。
まず、培養終了後の大腸菌の培養液を遠心チューブに移して遠心分離器内にセットし、4℃、10,000回転/分、25分間の条件で遠心分離し、大腸菌の菌体を沈殿させる。
次に、沈殿した菌体を集めた後、液中で超音波破砕器を用いて菌体を破砕してアポフェリチンを液中に溶出させる。次いで、菌体を破砕した液を遠心チューブに移して遠心分離器内にセットし、4℃、10,000回転/分、25分間の条件で遠心分離し、破砕されずに残った菌体を沈殿させる。
次に、遠心チューブから上清(上澄み液)を採取し、この液を60℃、15分間熱処理した後遠心チューブに移し、4℃、10,000回転/分、25分間の条件で遠心分離する。この操作により不要なタンパク質が変性してチューブの底部に沈殿する。
続いて、遠心チューブから上清を採取した後、4℃下、Q-sepharose HP(ゲルろ過カラム)を用いたカラムクロマトグラフィを行ない、上清中に含まれるアポフェリチン画分を採取する。このアポフェリチン画分をさらに25℃下、Sephacryl S-300(ゲルろ過カラム)に流してカラムクロマトグラフィを行なうことにより精製する。この操作により、不純物が除かれ、精製された組み換えアポフェリチンが得られる。
なお、本発明において、改質されたアポフェリチンをコードするDNAが一旦得られれば、公知の技術によりこのDNAを増幅することができる。従って、組み換えアポフェリチンを量産する場合には、再度遺伝子の組み替えを工程を行なう必要はない。
組み換えアポフェリチン溶液とKAuCl4溶液(またはHAuCl4)とを混合し、それぞれの最終濃度が、組み換えアポフェリチンは0.5mg/mL、KAuCl4は3mmol/L、pHが7−9となるように溶液を調製した後、溶液を室温で24時間以上放置して金粒子をアポフェリチン内部へ取り込ませ、金−アポフェリチン複合体を形成させる。ここで、緩衝剤としては、pH7−8であれば100mMのリン酸が、pH8−9では100mMのTris−Hclがそれぞれ好ましく用いられる。
このとき、NaBH4を1mM以下の濃度になるように溶液に加えるか、エタノール等のアルコールを10%以下(v/v)の濃度になるように加えるか、光または紫外線を照射するかのいずれか1つを行なうことで、(AuCl4)-の還元反応を加速して反応時間を短縮することもできる。但し、NaBH4の濃度が1mMを越える場合、または、エタノール濃度が10%(v/v)を越える場合は、(AuCl4)-がアポフェリチン内部に取り込まれる前に還元されてしまい、アポフェリチンの外表面上に金粒子が析出する可能性がある。アポフェリチンの外表面上に析出した金粒子のサイズはアポフェリチンの保持部4で形成される金粒子のサイズと比べると、ばらつきが大きい。
なお、アポフェリチン内部において、析出した金粒子の表面は自身が(AuCl4)-の還元反応を触媒する(自己触媒作用)。これにより、アポフェリチンの保持部4が満たされるまで(AuCl4)-の還元反応が継続する。
また、ここで溶液のpHを7−9とするのは、溶液のpHが6以下では(AuCl4)-の還元が非常に起こりにくくなり、pHが10以上では逆に(AuCl4)-の還元の進行が制御できなくなるからである。
その後、鉄を包含したフェリチンの精製と同様の手順で副反応物や金粒子を保持していないアポフェリチンを除去し、得られた溶液をゲルカラムクロマトグラフィーにより分画して、金粒子を包含するアポフェリチンを溶液として採取する。このときに、保持部4ではなく外表面上に金粒子が形成されたアポフェリチン、あるいは少量ではあるが、保持部4と外表面上との両方に金粒子が形成されたアポフェリチンも同時にそれぞれ得られる。
金粒子をアポフェリチンに取り込ませる反応で、組み換えアポフェリチンとしてfer-8-Ser及びfer-8-Ser-Argを用いた場合は、金粒子を内部に包含したアポフェリチンと同様、金粒子が外表面上に形成されたアポフェリチンも生成される。これは、アポフェリチンの外表面上で金が析出する反応の速度が、アポフェリチンの保持部4に金粒子が形成される反応に比べて速いためと考えられる。
これに対し、組み換えアポフェリチンとしてfer-8-Ser-Arg-Cysを用いることにより、金粒子を内部に包含したアポフェリチンの収率が大幅に向上する。これは、保持部4へ導入されたシステイン(Cys)の還元作用により、アポフェリチンの保持部4での(AuCl4)-の還元反応が加速されるためである。尚、アポフェリチン内に包含された金粒子の直径は、約6nmと均一である。つまり、本実施形態において作製された組み換えアポフェリチンfer-8-Ser-Arg-Cysを使用することにより、ナノメーターオーダーの均一な大きさの金粒子が効率よく形成できる。微細な金粒子は、後に述べるDNAセンサーへの応用など、他の金属にはない用途や利点がある。
本実施形態において、使用したアポフェリチンはウマの肝臓由来のものを用いたが、他の臓器由来のものや、他の生物由来のアポフェリチン、つまりモノマーサブユニットの多量体からなり内部に保持部を備えたタンパク質などを用いることもできる。リステリア菌由来のリステリアフェリチンなど、他の生物由来のアポフェリチンもウマ由来のものと同様の立体構造を持っているため、同様の操作で組み換えアポフェリチンを得ることができる。金属−アポフェリチン複合体の核の直径は、種によって若干異なるため、これにより、金粒子の直径にバリエーションを持たせることができる。
これに加え、内部に金属などを保持可能なかご状タンパク質であれば、本実施形態で行ったように、チャネルと内部の電荷を変えることにより、金粒子を保持させることが可能である。
また、12個のモノマーサブユニットからなり、内部に無機物を保持する保持部を備えたDpsタンパクなど他のフェリチンファミリータンパクの場合も、アポフェリチンと同様の遺伝子組み換え技術を用いて貴金属粒子を保持させることが可能である。
また、本実施形態においては、アポフェリチンのチャネル3の内表面に存在する128番目のアスパラギン酸と131番目のグルタミン酸の両方をセリンに置換したが、セリンの代わりとして分子量がより小さい中性アミノ酸であるグリシンまたはアラニンに置換してもよい。
また、本実施形態においては、組み換えアポフェリチンとしてfer-8-Ser-Argを挙げたが、アポフェリチンのアミノ酸配列の58,61,64番目の各グルタミン酸を置換するアミノ酸は、リジンやアラニン等、負電荷を持たない塩基性または非極性あるいは中性アミノ酸であればよい。アミノ酸配列の58,61,64番目の各グルタミン酸をリジンで置換した組み換えアポフェリチンは以下、fer-8-Ser-Lysと表記する。
また、アミノ酸配列の58,61,64番目の各グルタミン酸をアラニンで置換した組み換えアポフェリチンは、fer-8-Ser-Alaと表記する。
尚、fer-8-Ser-Lysの54番目のグルタミン酸と65番目のアルギニンの両方をシステインで置換した組み換えアポフェリチンは、fer-8-Ser-Lys-Cysと表記する。また、fer-8-Ser-Alaの54番目のグルタミン酸と65番目のアルギニンの両方をシステインで置換した組み換えアポフェリチンは、fer-8-Ser-Ala-Cysと表記する。
このうち、fer-8-Ser-Lys-Cysのアミノ酸配列をコードするDNA配列を配列番号1に、fer-8-Ser-Lys-Cysのアミノ酸配列を配列番号2にそれぞれ記載する。尚、配列番号2のアミノ酸配列は、9番目のチロシンから始まっている。
なお、本実施形態において作製されたfer-8-Ser-Lys-Cysにおいて、58,61,64番目(配列番号2においては50,53,56番目)のLysをコードするDNA配列は共に”aag"であるが、これに代えてLysをコードする”aaa"であってもよい。128,131番目(配列番号2においては120,123番目)のSerや、54,65番目(配列番号2においては46,57番目)のCysについても、これらのアミノ酸をコードするDNA配列であれば配列番号1に示す配列と異なっていてもよい。これは、他の組み換えアポフェリチンについても同様である。
また、本実施形態において作製されたfer-8-Ser-Arg-Cys,fer-8-Ser-Lys-Cys及びfer-8-Ser-Ala-Cys等の組み換えアポフェリチンの127番目のシステインはアポフェリチンの外表面に位置しており、このシステインがアポフェリチンの外表面上に金粒子を析出させていると推定される。よって、fer-8-Ser-Arg-Cys,fer-8-Ser-Lys-Cys及びfer-8-Ser-Ala-Cysの127番目のシステインを当該システインよりも還元機能が小さい物質にすることにより、金粒子のアポフェリチン外表面上での析出が抑制され、金粒子を内包したアポフェリチンの収率をさらに向上させることができると考えられる。この方法としては、127番目のシステインを例えばアラニン等のアミノ酸で置換してもよいし、システイン残基と反応して還元機能を抑える化学物質等と反応させてもよい。
また、本実施形態において、金−アポフェリチン複合体を作製したが、アポフェリチンに(AuCl4)-を導入する代わりに、クロロ白金酸(PtCl4)2-を組み換えアポフェリチンに導入することにより、白金粒子を保持したアポフェリチンを作製することもできる。但し、(PtCl4)2-はpH7−9の溶液中で容易に還元されて溶液中に白金が析出するため、溶液のpHは7よりも低くしておく必要がある。このとき緩衝液としては、pH4付近にする場合は100mMの酢酸が、pH3付近にする場合は100mMのβ−アラニンがそれぞれ用いられる。
(2)フェリチン中における銅の形成について
本実施例では、まず、MES緩衝液、市販のアポフェリチン(ウマ脾臓由来)を溶解したアポフェリチン溶液、および硫酸銅アンモニウム溶液の各溶液を調製した。各溶液の濃度およびpHは、表5に示す通りである。なお、各溶液を調製した後、直ちにMES緩衝液の脱気を行った。
本実施例では、まず、MES緩衝液、市販のアポフェリチン(ウマ脾臓由来)を溶解したアポフェリチン溶液、および硫酸銅アンモニウム溶液の各溶液を調製した。各溶液の濃度およびpHは、表5に示す通りである。なお、各溶液を調製した後、直ちにMES緩衝液の脱気を行った。
次に、ミリQ水を用意し、ミリQ水中に二酸化炭素を30分間通気(バブリング)することによって、二酸化炭素バブリング水を調製した。その後すぐに、二酸化炭素バブリング水に表5の各溶液を混合して、表6に示す組成の反応溶液を調製した。
本実施例では、表5に示す組成の各反応溶液を、総体積3mlとなるように調製したので、二酸化炭素バブリング水と表5の各溶液との添加量は、表7に示す通りである。
以上のようにして得られた反応溶液を、23℃で24時間放置した。その後、各反応溶液を8000Gで30分間遠心し、それぞれ上清を採取し、上清の状態を観察した。
次に、得られた各上清を水で3倍に薄め、2%金グルコースでアポフェリチンを染色し、透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて5万倍の倍率で観察した。なお、2%金グルコースで染色した場合、アポフェリチン内の保持部に侵入することがないので、保持部が空洞であるアポフェリチンと、銅化合物のナノ粒子を内包したアポフェリチン(すなわち、銅化合物−アポフェリチン複合体)とを区別することができる。
各上清を透過型電子顕微鏡で観察したところ、いずれもドーナツ状にタンパク質部分が白く、中心部が黒く見える銅化合物のナノ粒子を内包したアポフェリチンが多数観察された。銅化合物(Cu(OH)2)のナノ粒子は球状であり、その直径は6nm(標準偏差1nm)であった。すなわち、均一な粒径のナノ粒子が得られたといえる。
反応溶液を銅化合物(Cu(OH)2)の沈殿点付近のpHとしているため、反応溶液の上清はわずかに濁っていた。上清を透過型電子顕微鏡で観察したところ、ドーナツ状にタンパク質部分が白く、中心部が黒く見える銅化合物のナノ粒子を内包したアポフェリチンが観察された。
本実施例の条件では、上清中約30〜40%のアポフェリチン内に銅化合物のナノ粒子を確認した。すなわち、ナノ粒子形成比率(YCF)が約30〜40%であった。
以上のように、本発明によれば、主にタンパク質よりなる保護剤と金属ナノ微粒子により熱安定性の高い導電性インクが出来る。また、主にタンパク質よりなる保護剤により、ナノメートル領域、特には20nm以下の金属微粒子において、粒径分散(3σ)が平均粒径の1/3以下の導電性インクができ、それにより、サブμm領域においても欠陥の少ない微細回路が形成できる。また、タンパク質分解酵素を用いることで、低い焼結温度で導電性の得られる導電性インクが出来る。
Claims (7)
- 主に貴金属もしくはCuよりなる金属微粒子と、主にタンパク質よりなる保護剤を含み、前記金属微粒子は前記保護剤により被覆されており、かつ、前記金属微粒子の平均粒径の分散が、前記平均粒径の1/3より小さい導電性インク。
- 前記金属微粒子の平均粒径が20nm以下である、請求項1に記載の導電性インク。
- 前記タンパク質が、フェリチンファミリー、もしくはアデノウィルス、ロタウィルス、ポリオウィルス、HK97、CCMV、および、これらの改変物等の群から選ばれるウイルス、もしくはDpsAタンパク質またはMrgAタンパク質、および、これらのアミノ酸配列を改変した改変物のいずれかよりなることを特徴とする、請求項1または2に記載の導電性インク。
- タンパク質分解酵素を含むことを特徴とする請求項1から3に記載の導電性インク。
- 請求項1〜3に記載の導電性インクを用い回路を形成し、タンパク質分解酵素を加えて焼結することを特徴とする、微細電気回路の形成方法。
- 前記タンパク質分解酵素が、プロテアーゼ、ディスパーゼ、トリプシン、ナガラーゼ、もしくはその変異体のいづれか一つ以上である、請求項4に記載の導電性インク。
- 前記タンパク質分解酵素が、プロテアーゼ、ディスパーゼ、トリプシン、ナガラーゼ、もしくはその変異体のいづれか一つ以上である、請求項5に記載の微細電気回路形成方法。
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