JP2005089432A - 皮膚調整剤含浸繊維質材料及びそれを製造する方法 - Google Patents

皮膚調整剤含浸繊維質材料及びそれを製造する方法 Download PDF

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Abstract

【目的】酸化還元電位が−300〜−700mVの水の酸化還元電位を維持したまま繊維質材料に含浸させる。
【解決手段】
200cm×100cm×100cmのステンレススティール(SUS304)製の還元水製造反応容器にモニター用ガラス窓と反応容器の外部から遠隔操作できるマニピュレータと不活性ガス吹込み装置を取り付けた。アルミ箔ラミネートフィルムで、厚さ8mm、縦15cm、横15cmで一方の端縁部に開口部を設けた袋を製造し、日本薬局方に収載されている精製綿を厚さ5mm、縦10cm、横10cmに裁断し、前記袋の中に封入し、開口部をそのままの状態に維持し、前記還元水製造反応容器の底部に置き、蓋をして反応容器を密閉状態にし、不活性ガス吹込み装置から不活性ガスを吹き込んで反応容器内を殺菌し、水温20℃、pHが7.02、溶存酸素量が8.5mg/Lの水道水1500Lに、水素をガス圧0.1〜0.95MPaで、10分間吹き込んで、pHが7.11、酸化還元電位が−570mVの還元水を製造し繊維質材料に含浸させ、マニピュレータで袋の開口を封止する。

Description

本発明は、皮膚調整剤含浸繊維質材料及びそれを製造する方法に関する。より詳細に述べれば、本発明は、酸化還元電位が極めて低い水を含浸した繊維質材料、及びそれを製造する方法に関する。
本発明で使用する用語「繊維質材料」は、医療用繊維製品として使用される有機または無機繊維で構成された織布または不織布と定義し、たとえば、日本薬局方の規制下にあるガーゼ、脱脂綿が例示される。
本発明で使用する用語「皮膚の調整」は、皮膚を清浄に維持し、皮膚の湿潤性を保持し、皮膚の角質層を軟化させる作用と定義する。
本発明者は、酸化還元電位が−300mV〜−700mV、pHが6〜9の範囲で調整できる還元水から成る皮膚調整剤を開発してすでに、特許願2003−124555として出願した。
前記特許願2003−124555に関わる発明は、酸化還元電位が−300mV〜−700mV、pHが6〜9の範囲で調整できる還元水を所定の繊維質材料に含浸させた皮膚調整剤、及び酸化還元電位が−300mV〜−700mV、pHが6〜9の範囲で調整できる還元水を所定の繊維質材料に含浸させ、随時開裂できる非通気性のフィルムで完全に被覆した皮膚調整剤をも包含する。
ところで、前記特許願2003−124555明細書は、携帯用皮膚調整剤の製造例として、概略「日本薬局方に収載されている精製綿を厚さ5mm、縦10cm、横10cmに裁断し、製造例で製造した酸化還元電位が−300mV〜−700mV、pHが6〜9の範囲で調整できる水を所定の繊維質材料に水を十分含浸させ、次いで、ポリエチレンテレフタレート/ドライラミネーション/アルミ蒸着/ポリエチレンテレフタレート/ドライラミネーション/カルボキシメチル化ポリスチレンのラミネートフィルムで完全に密封し、その周縁部に開裂用ノッチを入れ携帯用皮膚調整剤を製造した。」と記載している。
然しながら、本発明者はさらに研究開発を進めたところ、前記特許願2003−124555明細書に記載したように、単に酸化還元電位が−300mV〜−700mV、pHが6〜9の範囲で調整できる水を所定の繊維質材料に含浸させただけでは、製造工程の間、酸化還元電位が、原料水の酸化還元電位、即ち、+40mV程度に上昇する場合があり、反復精度に欠けることが解明された。
本発明者は、この理由は、たとえクリーンルームで作業をしても、酸化還元電位が−300mV〜−700mVの水が大気にふれると、水の酸化体、即ち酸素の活量、及び還元体の活量、即ち、水素の活量が変化するためだと推断した。
本発明の酸化還元電位が−300mV〜−700mV、pHが6〜9の範囲で調整できる水を含浸させた繊維質材料の主たる用途は医薬部外品である。従って、100%に近い反復精度で製造できないと、商品価値が毀損されることになる。
発明が解決しようとする課題
従って、発明が解決しようとする課題は、本発明者が開発に成功した酸化還元電位が−300mV〜−700mVでpHが6〜9の範囲で調整できる水を含浸させた繊維質材料を製造するに当たり、酸化還元電位を上昇させずに、ほぼその酸化還元電位を維持したまま、繊維質材料に含浸させることである。
発明が解決しようとする別の課題は、本発明者が開発に成功した酸化還元電位が−300mV〜−700mVでpHが6〜9の範囲で調整できる水を含浸させた繊維質材料を製造するに当たり、酸化還元電位を上昇させずに、ほぼその酸化還元電位を維持したまま繊維質材料に含浸させ、容器内での保存時はもとより、携帯時においても酸化還元電位が上昇しない方法を提供することである。
発明が解決しようとする別の課題、及び利点は以下逐次明らかにされるであろう。
課題を解決するための手段
本発明者は、本発明者が開発に成功した酸化還元電位が−300mV〜−700mVでpHが6〜9の範囲で調整できる水を繊維質材料に含浸させるに当たって、その作業を、たとえ無菌室やクリーンルームで行っても、その水が一端大気にふれると、その酸化体、即ち酸素の活量、及び還元体の活量、即ち、水素の活量が変化し、それが、酸化還元電位を上昇させるのではないかと考えた。
そこで、本発明者は、繊維質材料に酸化還元電位が−300mV〜−700mVでpHが6〜9の範囲で調整できる水を浸透させるに当たり、繊維質材料を大気に曝さずに、酸化還元電位が−300mV〜−700mVでpHが6〜9の範囲で調整できる水の中に完全に浸漬させ、水中で、光、酸素、水素、水蒸気等に対し完全バリヤー機能がある柔軟性容器に密封することを検討して、実験を重ねた。
その結果達成された課題を解決するための手段である主たる発明は、(1)酸化還元電位が−300mV〜−700mVでpHが6〜9の範囲で調整できる水を完全密閉反応容器内で製造することと、(2)前記工程で製造された水を繊維質材料に含浸させることを前記完全密閉反応容器内の水中で行うことと、(3)水を含浸させた繊維質材料の、光、酸素、水素、水蒸気等に対し完全バリヤー機能がある柔軟性容器への密封を前記完全密閉反応容器内の水中で行うことを含む皮膚調整剤含浸繊維質材料を製造する方法である。
この主たる発明では、(2)の、水を繊維質材料に含浸させる工程と、(3)の、水を含浸させた繊維質材料を光、酸素、水素、水蒸気等に対し完全バリヤー機能がある柔軟性容器に密封する工程を完全密閉反応容器内の水中で別々に行うことを特徴としている。
この主たる発明で、水を製造する完全密閉反応容器に外部から遠隔操作できるマニピュレータを取り付け、水を含浸させた繊維質材料を、光、酸素、水素、水蒸気等に対し完全バリヤー機能がある柔軟性容器に密封する工程を、前記マニピュレータで行うことが好ましい。
この主たる発明は、バッチ方式、或いは連続方式のいずれでも実施することができる。バッチ方式の場合は、装置もそれほど複雑な構成にする必要はないが、生産効率は低くなる。一方、連続方式の場合は、生産効率は高くなるが、装置が複雑な構成になる。いずれを採用するかは、生産量、コスト等を勘案して決定される。
さらに、課題を解決するための手段である別の発明は、(1)予め、所定の大きさに裁断した繊維質材料を、光、酸素、水素、水蒸気等に対し完全バリヤー機能がある開口状態にした柔軟性容器に封入することと、(2)前記繊維質材料を封入した柔軟性容器を、酸化還元電位が−300mV〜−700mVでpHが6〜9の範囲で調整できる水を製造する完全密閉反応容器内に配設することと、(3)所定の方法で、酸化還元電位が−300mV〜−700mVでpHが6〜9の範囲で調整できる水を製造し、前記柔軟性容器内に充填して、柔軟性容器内に封入した繊維質材料に含浸させることと、(4)水を製造する完全密閉反応容器の外部から前記柔軟性容器の開口を封止することを含む皮膚調整剤含浸繊維質材料を製造する方法である。
この別の発明では、水を製造する完全密閉反応容器に外部から遠隔操作できるマニピュレータを取り付け、水を製造する完全密閉反応容器の外部から前記柔軟性容器の開口を封止する工程を、前記マニピュレータで行うことが好ましい。
この別の発明は、バッチ方式、或いは連続方式のいずれでも実施することができる。バッチ方式の場合は、装置もそれほど複雑な構成にする必要はないが、生産効率が低くなる。一方、連続方式の場合は、生産効率は高くなるが、装置が複雑な構成になる。いずれを採用するかは、生産量、コスト等を勘案して決定される。
この別の発明では、工程(1)の、所定の大きさに裁断した繊維質材料を、光、酸素、水素、水蒸気等に対し完全バリヤー機能がある開口状態にした柔軟性容器に封入する工程は、無菌状態で実施し、無菌状態のまま、酸化還元電位が−300mV〜−700mVでpHが6〜9の範囲で調整できる水を製造する完全密閉反応容器内に配設することが好ましい。
即ち、本発明は、完全クローズドシステムの無菌状態下で行うことが好ましい。そのために、水を製造する完全密閉反応容器に、殺菌性ガス導入口を取り付け、完全密閉反応容器に殺菌性ガスを吹き込んで、その内部を無菌状態にすることが好ましい。
本発明の皮膚調整剤の主剤となる酸化還元電位が−300mV〜−700mVでpHが6〜9の範囲で調整できる水を製造する方法は特に限定されない。たとえば、本発明者自身の発明である特許願2003−198747明細書に記載したように、酸化体と還元体の混合状態にある原料水を、シリカ系石英斑岩に金属を担持させた還元触媒と接触させながら、水素をガス圧0.1〜0.95MPaで、10秒〜10分間吹き込むことにより製造することができる。
本発明の製品が医薬部外品に使用されるので、繊維質材料は完全に殺菌されたものであれば特段に限定されない。たとえば、日本薬局方の規制下にあるガーゼ、脱脂綿、または不織布が好ましい。
本発明において、光、酸素、水素、水蒸気の完全バリヤー機能がある容器は、柔軟性材料製の容器が好ましい。ここに言う「柔軟性材料製の容器」とは、たとえば、柔軟性材料製の袋状のものを言う。
本発明の柔軟性材料製の容器は、アルミ箔を含むラミネートで製造された袋が好ましい。
本発明で使用するアルミ箔を含むラミネートは、たとえば、ポリエチレンテレフタレート/低密度ポリエチレン/1軸延伸ポリエチレン/アルミ箔/エチレンービニルアセテート、2軸延伸ナイロン/アルミ箔/ポリエチレン、2軸延伸ポリエチレンテレフタレート/1軸延伸ポリエチレン/アルミ箔/ポリプロピレン、ポリプロピレン/エバール/ポリプロピレン、ポリプロピレン/ポリ塩化ビニリデン/ポリプロピレン、ナイロン/ポリプロピレン、スチール箔/ポリプロピレン等のラミネートフィルムが例示される。
特に、ポリエチレンテレフタレート/ドライラミネーション/アルミ箔/ポリエチレンテレフタレート/ポリエチレン/カルボキシメチル化ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート/ドライラミネーション/アルミ箔/ポリエチレンテレフタレート/ドライラミネーション/カルボキシメチル化ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート/ドライラミネーション/アルミ箔/ポリエチレンテレフタレート/ポリエチレン/ドライラミネーション/カルボキシメチル化ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート/ドライラミネーション/アルミ箔/ポリエチレンテレフタレート/ポリエチレン/カルボキシメチル化ポリスチレン、延伸ナイロン/ドライラミネーション/カルボキシメチル化ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート/ポリエチレン/カルボキシメチル化ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート/ドライラミネーション/アルミ箔/ポリエチレンテレフタレート/ポリエチレン/カルボキシメチル化ポリスチレン、延伸ナイロン/ドライラミネーション/エチレンビニルアルコール/ドライラミネーション/カルボキシメチル化ポリスチレン等のラミネートフィルムが好ましい。
本発明で使用する柔軟性容器で被覆した皮膚調整剤の開裂方法は、周縁部に開裂用ノッチを入れるか、或いは開裂紐を貫通させればよい。
本発明の皮膚調整剤含浸繊維質材料には、所望により、従来から化粧水に添加されている保湿剤、紫外線吸収剤、エチルアルコール、防腐剤、香料、可溶化剤、染料等を添加してもよい。
たとえば、化粧水のpHを調整するために、セーレンセンの緩衝液、クラーク−ラプス緩衝液、コルトフ緩衝液、酢酸と酢酸ナトリウムでつくるワルポール緩衝液、炭酸ナトリウムと炭酸水素ナトリウムでつくるメンツエル緩衝液、クエン酸とリン酸水素二ナトリウムでつくるマッキルペイン緩衝液、バルビタールのナトリウム塩を用いるミハエリス緩衝液、リン酸、ホウ酸、酢酸および水酸化ナトリウムを混合してつくるブリトン−ロビンソン緩衝液等を添加してもよい。
また、化粧水の粘度を調整するために、クインスシード、トラガントガム、ペクチン、アルギン酸塩、セルロース誘導体、アクリル酸系ポリマー、ラポナイト等粘度調整剤を添加してもよい。
さらに、保湿剤としてグリセリン、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ポリエチレングリコール、多価アルコール類、糖類、アミノ類を添加してもよい。
また、角質層軟化剤として、水酸化カリウム、炭酸カリウム等アルカリ類が添加されている。さらに、所望により殺菌剤としてエタノール、イソプロパノール等アルコール類が添加されている。また、所望によりに柔軟剤としてエステル油、高級アルコール類が添加されている。さらに、可溶化剤として、HLB(親水性親油性バランス)の高い界面活性剤で、ポリオキシエチレン、オレイルエーテル等が添加されている。また、ゲラニオール、リナロール等各種香料が添加されている。さらに、防腐剤としてパラベン類等が添加されている。また、所望により許可染料が添加されている。さらに、所望により褪色防止剤として、金属イオン元素封鎖剤、紫外線吸収剤等が添加されている。また、パラフェノールスルホン酸亜鉛等収斂剤、ベンザルコニウム塩酸塩等殺菌剤、ビタミン、アミノ酸誘導体類等栄養剤を添加してもよい。
ところで、近年、アトピー性皮膚炎や、化粧かぶれ等皮膚の生理学的機能異常が増えてきている。本発明者は、アトピー性皮膚炎や、皮膚生理学に関して科学的且つ専門的な知見を有しているものではないので、アトピー性皮膚炎の原因や治療法等に関して専門的に考察することを意図せず、また、理論に拘束されることを好まない。
日本皮膚科学会が編纂した「アトピー性皮膚炎治療ガイドライン」は、医薬等による対処療法の他に、生活指導として「皮膚を清潔に保つ」「細菌、真菌、ウイルス性皮膚炎感染症を生じやすいので、皮膚をよい状態に保つように留意する」ことを提唱している。日本皮膚科学会によれば、皮膚を清潔に保つこと、及び皮膚をよい状態に保つことが、直接アトピー性皮膚炎を治療するものではないが、アトピー性皮膚炎を惹起する因子を弱化させたり、滅失させるということである。
日本皮膚科学会によると、アトピー性の人にとって、皮膚に接触するあらゆるものが接触性抗原になり得ると云われている。したがって、皮膚に塗布する化粧水にも、配合する添加剤の種類をできるだけ少なくするか、あるいは無添加の方が理想的である。
アトピー性の人にとっては、皮膚に接触するあらゆるものが接触性抗原になり得るので、上述した従来の化粧水に配合されている各種の添加剤は、それ自体が、皮膚の生理学的機能異常の原因となっていると言える。特に、これらの添加剤の大部分は、主としてアルコール、即ち有機溶媒に溶解させて使用されている。
また、前記日本皮膚科学会は、アトピー性皮膚炎の原因の一つが、皮膚のバリアー機能の低下であるとしている。皮膚のバリアー機能の低下は、角質層の水分保持能力が低下すると起こる。従って、皮膚は常に清浄に維持しているだけではなく、絶えず角質層に水分を補給し、角質層が水分を保持している状態にしておくことが理想的である。
上述した理由から、本発明の皮膚調整剤含浸繊維質材料をアトピー性皮膚炎の人に使用する場合は、前述した従来の化粧水が使用している各種添加剤を使用しない方が好ましい。
発明の好ましい実施の形態
以下、発明の好ましい実施の形態を参考例および実施例により具体的に説明する。
[還元水の製造]
200cm×100cm×100cmのステンレススティール(SUS304)製の還元水製造反応容器にモニター用ガラス窓と、反応容器の外部から遠隔操作できるマニピュレータと、不活性ガス吹込み装置を取り付けた。
ポリエチレンテレフタレート/ドライラミネーション/アルミ箔/ポリエチレンテレフタレート/ドライラミネーション/カルボキシメチル化ポリスチレンのラミネートフィルムで、厚さ8mm、縦15cm、横15cmで一方の端縁部に開口部を設けた袋を連続して10袋製造した。日本薬局方に収載されている精製綿を厚さ5mm、縦10cm、横10cmに裁断し、前記袋の中に封入し、開口部をそのままの状態に維持した。これらの一連の作業は無菌室で行った。
このようにして精製綿が封入されたアルミ箔ラミネートフィルム製袋を、前記還元水製造反応容器の底部に置き、蓋をして反応容器を密閉状態にした。不活性ガス吹込み装置から不活性ガスを吹き込んで反応容器内を殺菌した。
次いで、水温20℃、pHが7.02、溶存酸素量が8.5mg/Lの水道水1500Lに、水素をガス圧0.1〜0.95MPaで、10分間吹き込んで、pHが7.11、酸化還元電位が−570mVの還元水を製造した。
モニター用窓から観察して、精製綿が封入されたアルミ箔ラミネートフィルム製袋の中に還元水が十分入ったのを確認して、前記袋の開口部をマニピュレータで圧着、封止した。
ついで、10個のアルミ箔ラミネートフィルム製袋の中から、前記還元水を十分含浸した精製綿を、1ケ月経過、2ケ月経過、および3ケ月後に取り出して、それら酸化還元電位を測定した。その結果、いずれも、ほぼ−550mVを維持していた。
この携帯用皮膚調整剤を、化粧品を使用する頻度が高く、また化粧品に対する評価が厳しい10代後半から50代の女性に、1年間継続して携帯して使用してもらった。その結果、1年経過しても、還元水は蒸散せず、皮膚調整剤として十分使用できるとの評価を得た。
発明の効果
請求項1に記載した発明により、本発明者が開発に成功した酸化還元電位が−300mV〜700mVでpHが6〜9の範囲で調整できる水を含浸させた繊維質材料を製造するに当たり、酸化還元電位を上昇させずに、ほぼその酸化還元電位を維持したまま繊維質材料に含浸させ、光、酸素、水素、水蒸気等に対し完全バリヤー機能がある柔軟性容器に密封することにより、携帯が可能で、使用したいときに使用したい量で所定の用具で皮膚に直接塗布することができる。
請求項2に記載した発明により、水を製造する完全密閉反応容器に外部から遠隔操作できるマニピュレータを取り付けることにより、水を含浸させた繊維質材料を、光、酸素、水素、水蒸気等に対し完全バリヤー機能がある柔軟性容器に密封する工程を大気に曝さずに無菌状態下で行うことができる。
請求項3に記載した発明により、予め、所定の大きさに裁断した繊維質材料を、光、酸素、水素、水蒸気等に対し完全バリヤー機能がある開口状態にした柔軟性容器に封入し、前記繊維質材料を封入した柔軟性容器を、酸化還元電位が−300mV〜−700mVでpHが6〜9の範囲で調整できる水を製造する完全密閉反応容器内に配設するので、水を含浸した繊維質材料を水中内で柔軟性容器に封入する難しい工程が省略できる。
請求項4に記載した発明により、水を製造する完全密閉反応容器に外部から遠隔操作できるマニピュレータを取り付けることにより、水を製造する完全密閉反応容器の外部から前記柔軟性容器の開口を封止する工程を、大気に曝さずに無菌状態下で行うことができる。
請求項5に記載した発明により、反応の開始から、最終製品の回収までを無菌状態下で行うことができる。
請求項6に記載した発明により、水を製造する完全密閉反応容器に、殺菌性ガス導入口を取り付けることにより、完全密閉反応容器に殺菌性ガスを吹き込んで、その内部を無菌状態にすることができる。
請求項7に記載した発明により、酸化還元電位が−300mV〜−700mVでpHが6〜9の範囲で調整できる水を確率よく製造することができる。
請求項8に記載した発明により、無菌状態の信頼性がある繊維質材料を使用することができる。
請求項9〜13に記載した発明により、光、酸素、水素、水蒸気の完全バリヤー機能があり、柔軟性があって、携帯可能な皮膚調整剤含浸繊維質材料を製造することができる。
請求項14に記載した発明により、生産効率は低くなるるが、装置をそれほど複雑な構成にする必要がなくなる。
請求項15に記載した発明により、生産効率は高くなるが、装置が複雑な構成になる。
請求項16に記載した発明により、酸化還元電位を−300mV〜−700mVに維持した水を含浸し、光、酸素、水素、水蒸気の完全バリヤー機能があり、柔軟性があって、携帯可能な容器に封入した皮膚調整剤含浸繊維質材料を提供することができる。

Claims (16)

  1. 皮膚調整剤含浸繊維質材料を製造する方法であって、
    (1)酸化還元電位が−300mV〜−700mVでpHが6〜9の範囲で調整できる水を完全密閉反応容器内で製造することと、
    (2)前記工程で製造された水を繊維質材料に含浸させることを前記完全密閉反応容器内の水中で行うことと、
    (3)水を含浸させた繊維質材料の、光、酸素、水素、水蒸気等に対し完全バリヤー機能がある柔軟性容器への密封を前記完全密閉反応容器内の水中で行うことを含む皮膚調整剤含浸繊維質材料を製造する方法。
  2. 水を製造する完全密閉反応容器に外部から遠隔操作できるマニピュレータを取り付け、水を含浸させた繊維質材料を、光、酸素、水素、水蒸気等に対し完全バリヤー機能がある柔軟性容器に密封する工程を、前記マニピュレータで行うことを特徴とする請求項1に記載した皮膚調整剤含浸繊維質材料を製造する方法。
  3. 皮膚調整剤含浸繊維質材料を製造する方法であって、
    (1)予め、所定の大きさに裁断した繊維質材料を、光、酸素、水素、水蒸気等に対し完全バリヤー機能がある開口状態にした柔軟性容器に封入すること、
    (2)前記繊維質材料を封入した柔軟性容器を、酸化還元電位が−300mV〜−700mVでpHが6〜9の範囲で調整できる水を製造する完全密閉反応容器内に配設すること、
    (3)所定の方法で、酸化還元電位が−300mV〜−700mVでpHが6〜9の範囲で調整できる水を製造し、前記柔軟性容器内に充填して、柔軟性容器内に封入した繊維質材料に含浸させること、次いで
    (4)水を製造する完全密閉反応容器の外部から前記柔軟性容器の開口を封止することを含む皮膚調整剤含浸繊維質材料を製造する方法。
  4. 水を製造する完全密閉反応容器に外部から遠隔操作できるマニピュレータを取り付け、水を製造する完全密閉反応容器の外部から前記柔軟性容器の開口を封止する工程を、前記マニピュレータで行うことを特徴とする請求項3に記載した皮膚調整剤含浸繊維質材料を製造する方法。
  5. 完全クローズドシステムの無菌状態下で行う請求項1〜4のいずれか一項に記載した方法。
  6. 水を製造する完全密閉反応容器に、殺菌性ガス導入口を取り付けたことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載した方法。
  7. 前記酸化還元電位が−300mV〜−700mVでpHが6〜9の範囲で調整できる水を、酸化体と還元体の混合状態にある原料水に水素をガス圧0.1〜0.95MPaで、10秒〜10分間吹き込んで行うことを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載した方法。
  8. 繊維質材料が、日本薬局方の規制下にあるガーゼ、脱脂綿、または不織布である請求項1〜7のいずれか一項に記載した方法。
  9. 光、酸素、水素、水蒸気の完全バリヤー機能がある容器が、アルミ箔を含むラミネートで製造されたものである請求項1〜8のいずれか一項に記載した方法。請求項6に記載の方法。
  10. アルミ箔を含むラミネートが、最外層の2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム、中間層のアルミ箔、最内層の特殊ポリエチレン、特殊ポリプロプレン、ナイロン−12,ナイロン−11,或いは特殊ポリエステルフィルムの3層構造のものである請求項9に記載の方法。
  11. アルミ箔を含むラミネートが、最外層のポリエステルフィルム、アルミ箔、衝撃吸収フィルム、最内層のポリオレフィンフィルムから成る4層構造のものである請求項9〜10のいずれか一項に記載した方法。
    請求項7に記載の方法。
  12. アルミ箔を含むラミネートが、最外層のポリエステルフィルム、アルミ箔、衝撃吸収フィルム、最内層の特殊ポリプロピレンフィルムがら成る4層構造のものである請求項9〜10のいずれか一項に記載した方法。
  13. アルミ箔を含むラミネートが、最外層のポリエステルフィルム、アルミ箔、衝撃吸収フィルム、最内層の特殊ポリエステルフィルムから成る4層構造のものである請求項9〜12のいずれか一項に記載した方法。
  14. バッチ方式で行う請求項1〜13のいずれか一項に記載した方法。
  15. 連続方式で行う請求項1〜13のいずれか一項に記載した方法。
  16. 請求項1〜15のいずれか一項に記載した方法で製造された皮膚調整剤含浸繊維質材料。
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