JP2005089365A - 皮膚外用化粧料 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明の皮膚外用化粧料は、使用時に水和反応熱により発熱する実質的に非水系の化粧料であって、水和発熱性粉体と、グリセリンを含む非水系媒体と、カルボキシビニルポリマー及び/又は脂肪酸石鹸とを含む。
【選択図】 なし
Description
上記特許文献4及び5に具体的に記載された分散体は、多価アルコール類の水和反応熱を主に利用した特許文献1〜3等に記載されたものに比して、発熱量を向上させることは可能であるが、必ずしも十分でなく、加えて、高温等の過酷な条件下や長期保存時等においてはその安定性が十分満足し得るものではないのが現状である。
以上のように、水和反応熱により温熱感が得られる皮膚外用化粧料にかかる技術は、従来から多数提案されているが、実際に市販レベルに到達しうるものが少ないのが実状である。
本発明の皮膚外用化粧料は、水和発熱性粉体と、特定の非水系媒体と、カルボキシビニルポリマー及び/又は脂肪酸石鹸とを含み、例えば、皮膚に塗布し、マッサージ等して皮膚に接触させることにより十分な温熱感が得られ、クリーム又はジェル形態の基礎化粧品、マッサージクリーム、洗顔料、パック、ピーリングクリーム、頭皮用洗浄剤等に使用できる非水系の皮膚外用化粧料である。
ここで、非水系とは、例えば、後述する多価アルコールや、植物エキス等を含むことにより不可避的に水が微量含まれる場合や、使用される各成分に不可避的に微量な水分等が含まれる場合までをも除く意ではなく、通常、化粧料中に各々1質量%以下、特に0.1質量%以下、更には0.01質量%以下の水を含む場合も含む意である。
活性ゼオライト粉体としては、経時的に変色等が生じ難い、pH10以下、好ましくはpH8.0〜10.0に調整された活性ゼオライト粉体の使用が好ましい。ここで、活性ゼオライトは、式M2/nO・Al2O3/xSiO2・yH2O(式中、Mは金属イオン、nは原子価を示し、x及びyは任意の数を示す)で表すことができる。このような粉体は、例えば、ゼオライトをイオン交換樹脂により処理したり、酸により中和処理する方法等により得ることができる。また、市販品を用いることもでき、例えば、商品名「ゼオラムA-4 LPH」(東ソー(株)製)等を用いることができる。
ここで、ゼオライトのpHは、ゼオライトに20倍量の水を加えて混合して測定した値を意味する。
水和発熱粉体の配合割合は、目的の化粧料の種類等に応じて、十分な温熱感が得られるように適宜選択することができるが、通常、化粧料全量に対して1〜50質量%、特に5〜30質量%が好ましい。1質量%未満、若しくは50質量%を超えると、優れた発熱量の維持制御が困難になるので好ましくない。
本発明において非水系媒体としては、グリセリンの他に、例えば、ポリエチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、プロピレングリコール、3−メチル−1,3−ブタンジオール等を配合することができ、特に、常温で液体の分子量200〜600のポリエチレングリコールをグリセリンと併用するか、これに更に他の非水系媒体を混合することが所望の効果をより向上させるために好ましい。この際、常温で液体でないポリエチレングリコールを混合することもできる。
カルボキシビニルポリマーとしては、主としてアクリル酸の重合体からなる分子量1000000〜3000000程度のカルボキシビニルポリマー等が挙げられ、使用に際しては市販品等を用いることができる。市販品としては、例えば、商品名「carbopol 907、910、934、934P、940、941、950、974P、980、981、1342、2984、5984」(以上、BF Goodrich社製)、商品名「ハイビスワコー 72、103、104、105」(以上、和光純薬工業社製)、商品名「Aqupec」(住友精化社製)、商品名「ジュンロンPW−110、PW−111」(以上、日本純薬社製)等が好適に挙げられる。
前記カルボキシビニルポリマーを用いる場合の配合割合は、化粧料全量に対して0.1〜1質量%が好ましい。この際、0.1質量%未満では、十分な温熱感や経時的安定性が得られない恐れがあるので好ましくない。また、1質量%を超える場合には、化粧料の使用感が悪化する恐れがあるので好ましくない。
前記脂肪酸としては、好ましくは炭素数12以上の脂肪酸が挙げられ、例えば、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸等が挙げられる。特に、本発明の所望の効果、例えば、保存時の高温安定性をより向上させるために、炭素数18以上の脂肪酸の使用が好ましく、中でもベヘン酸の使用が好適である。この際、炭素数18以上の脂肪酸と、炭素数17以下の脂肪酸の混合物も好適に使用できる。
前記アルカリ剤としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、トリエタノールアミン等を好適に挙げることができる。中でも、十分な温熱感や経時的安定性をより向上させるためには、トリエタノールアミンの使用が最も好ましい。
前記脂肪酸石鹸を用いる場合の配合割合は、化粧料全量に対して、1〜10質量%が好ましい。この際、1質量%未満では、十分な温熱感や経時的安定性が得られない恐れがあるので好ましくない。また、10質量%を超える場合には、化粧料の使用感が悪化する恐れがあるので好ましくない。
前記酵素は、所望の製品において期待する酵素作用に応じてその種類等を適宜選択すれば良く、例えば、蛋白分解酵素、脂肪分解酵素、塩化リゾチーム、セルラーゼ、アミラーゼ又はこれらの2種以上の混合物(例えば、パンクレアチン)等が挙げられる。配合する酵素は、例えば、顆粒状にしたり、水溶性高分子や各種賦形剤等により酵素をコーティングして使用することもできる。
酵素の配合割合は、本発明の所望の効果を損なわない範囲で、化粧料の種類や形態等に応じて、また酵素の種類や力価に応じて適宜選択することができる。
該植物エキスとしては、例えば、センブリエキス、ショウキョウエキス、トウガラシエキス、チンピエキス、ローズマリーエキス、アルニカエキス、イチョウ葉エキス、ウイキョウエキス、カミツレエキス、クララエキス(クジン)、ケイヒエキス、ショウブエキス、セージエキス、セイヨウサンザシエキス、センキュウエキス、タマサキツヅラフジエキス(セファランチン)、チョウジエキス、トウキエキス、トウキセンカエキス、ドクダミエキス、ニンジンエキス、ニワトコエキス、ニンニクエキス、ハッカエキス、ボタンエキス、マロニエエキス、ユーカリエキス、ユズエキス、ラベンダーエキス等が挙げられる。
血行促進作用を有する植物エキスを含有させる場合の含有割合は、化粧料全量に対して、0.001〜3質量%が好ましい。
該保湿作用を有する植物エキスとしては、例えば、ラベンダーエキス、アロエエキス、モモ葉エキス、ショウブエキス、イチョウ葉エキス、アルニカエキス、イラクサエキス、ウイッチヘーゼルエキス、オウゴンエキス、オトギリソウエキス、カミツレエキス、カワラヨモギエキス、キズタエキス、キュウリエキス、クララエキス(クジン)、クマザサエキス、コンフリーエキス、スイカズラエキス、セージエキス、シソエキス、ボダイジュエキス、センブリエキス、センキュウエキス、ダイズエキス、タイムエキス、トウキエキス、トウキセンカエキス、ドクダミエキス、ニワトコエキス、ニンジンエキス、ハッカエキス、ヨクイニンエキス、ホップエキス、マロニエエキス、メリッサエキス、ヤグルマギクエキス、ユキノシタエキス、ローズマリーエキス、ユズエキス、ワレモコウエキス等が挙げられる。
保湿作用を有する植物エキスを含有させる場合の含有割合は、化粧料全量に対して、0.001〜3質量%が好ましい。
実施例1−1〜1−5及び比較例1−1〜1−5
表1に示す各成分を用いて常法により洗顔料を製造した。得られた各洗顔料を用いて以下に示す各種評価を行った。結果を表1に示す。
<温熱感評価>
得られた洗顔料を、5人のパネルの顔に塗布しマッサージしてもらった後に水で洗浄してもらい評価した。評価は、非常に温感があるを3点、温感があるを2点、温感がないを1点とし、5人の平均点で評価した。
<洗顔料の延び(使用感)評価>
得られた洗顔料を、5人のパネルの顔に塗布して延ばした後に評価した。評価は、延びが良いを3点、延びが普通であるを2点、延びが悪いを1点とし、5人の平均点で評価した。
<高温安定性評価>
得られた洗顔料を、ポリエチレン製のチューブに充填し、50℃の恒温室で2週間放置した後に評価した。評価は、放置前後において粘度変化が無く分離が生じていないものを○、粘度が低下し僅かに分離したものを△、粘度が著しく低下し、分離したものを×とした。
表2に示す各成分を用いて常法によりマッサージクリームを製造した。得られた各マッサージクリームを用いて以下に示す各種評価を行った。結果を表2に示す。
<温熱感評価>
得られたマッサージクリームを、5人のパネルの腕に塗布しマッサージしてもらった後に評価した。評価は、非常に温感があるを3点、温感があるを2点、温感がないを1点とし、5人の平均点で評価した。
<マッサージクリームの延び(使用感)評価>
得られたマッサージクリームを、5人のパネルの腕に塗布して延ばした後に評価した。評価は、延びが良いを3点、延びが普通であるを2点、延びが悪いを1点とし、5人の平均点で評価した。
<高温安定性評価>
得られたマッサージクリームを、ポリエチレン製のチューブに充填し、50℃の恒温室で2週間放置した後に評価した。評価は、放置前後において粘度変化が無く分離が生じていないものを○、粘度が低下し僅かに分離したものを△、粘度が著しく低下し、分離したものを×とした。
表3に示す各成分を用いて常法により洗顔料を製造した。得られた各洗顔料を用いて実施例1−1〜1−5と同様に各種評価を行った。結果を表3に示す。
表4に示す各成分を用いて常法によりマッサージクリームを製造した。得られた各マッサージクリームを用いて実施例2−1〜2−5と同様に各種評価を行った。結果を表4に示す。
Claims (5)
- 使用時に水和反応熱により発熱する皮膚外用化粧料であって、
水和発熱性粉体と、グリセリンを含む非水系媒体と、カルボキシビニルポリマー及び/又は脂肪酸石鹸とを含み、実質的に非水系である皮膚外用化粧料。 - 非水系媒体として、常温で液体のポリエチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、プロピレングリコール及び3−メチル−1,3−ブタンジオールからなる群より選択される1種又は2種以上を更に含む請求項1記載の皮膚外用化粧料。
- 脂肪酸石鹸が、炭素数18以上の脂肪酸を含む脂肪酸を、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、トリエタノールアミンの少なくとも1種で鹸化した脂肪酸石鹸であることを特徴とする請求項1又は2記載の皮膚外用化粧料。
- 水和発熱性粉体が、粒径20μm以下の活性ゼオライトを含みむ請求項1〜3のいずれか1項記載の皮膚外用化粧料。
- 製剤安定化助剤、酵素、血行促進作用を有する植物エキス、保湿作用を有する植物エキス、界面活性剤、殺菌剤、防腐剤の少なくとも1種を更に含む請求項1〜4のいずれか1項記載の皮膚外用化粧料。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003324599A JP2005089365A (ja) | 2003-09-17 | 2003-09-17 | 皮膚外用化粧料 |
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---|---|---|---|---|
JP2009067721A (ja) * | 2007-09-13 | 2009-04-02 | Kansai Koso Co Ltd | 温感皮膚化粧料 |
JP2012158547A (ja) * | 2011-01-31 | 2012-08-23 | Kobayashi Pharmaceutical Co Ltd | 洗浄剤組成物 |
JP2013035783A (ja) * | 2011-08-09 | 2013-02-21 | Kose Corp | 温感化粧料 |
JP2014231482A (ja) * | 2013-05-28 | 2014-12-11 | ライオン株式会社 | 頭皮毛髪化粧料 |
KR102182808B1 (ko) * | 2019-05-20 | 2020-11-25 | 코스맥스 주식회사 | 수분함량을 최소화하고 소듐실리코알루미네이트를 포함한 지방산 세안제 조성물 |
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2003
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