JP2005089211A - マルチモード光ファイバの製造方法及びマルチモード光ファイバ - Google Patents

マルチモード光ファイバの製造方法及びマルチモード光ファイバ Download PDF

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Abstract

【課題】コア/クラッド界面の屈折率差を大きくすることにより、優れた曲げ特性及び伝送帯域特性を有するマルチモード光ファイバ用ガラス母材を提供する。
【解決手段】ガラス母材の製造時に、屈折率を下げるドーパントをクラッドに添加することによって、コアの屈折率Nが低下し、コア/クラッド界面iの近傍におけるコアの径方向の屈折率変化が急勾配となり、コア/クラッド界面iの屈折率差が大きくなる。これによって、コアに光を閉じこめる特性が改善され、光ファイバに曲げを付与しても高次モードがクラッドに伝搬することがなく、曲げ損失の発生を抑制することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、マルチモード光ファイバの製造方法及びマルチモード光ファイバに関する。
マルチモード光ファイバは、屈折率プロファイルに従って、ステップ型光ファイバ(step-index fiber;SIファイバ)と集束型(グレーディドインデックス型)光ファイバ(graded index fiber;GIファイバ)に大別される。以下SIファイバ,及びGIファイバは、マルチモード光ファイバを指すものとする。
SIファイバは、屈折率Nのコアと、コアを囲む屈折率Nのクラッドからなる。このとき、SIファイバにおけるコア及びクラッドの屈折率は、径方向に変化することなく、それぞれ一定の値を維持する。
図6は、GIファイバの屈折率プロファイルを模式的に示す図で、図中、iはコアとクラッドの界面である。図6に示すように、GIファイバは、コアの屈折率プロファイルが光ファイバの径方向に変化する。このようなGIファイバの径方向のプロファイルは、下記(1)式によって表現することができる。
N(r)=N{1−2・ΔN[r/a]α}1/2 ・・・・(1)
上記(1)式において、Nはコア中心の屈折率、aはコアの半径、αは屈折率分布パラメータ、そしてΔNは比屈折率差である。ここでNをクラッドの屈折率とするとき、N≒Nである場合には、ΔNは、下記(2)式によって求められる。
ΔN≒(N−N)/N ・・・・(2)
上記(1)式によって定義されるGIファイバの屈折率プロファイルは、信号光のモード分散が最小となるように決定される。
コアとクラッドのプロファイル制御に関し、例えば、特許文献1には、裾引きを有するプリフォーム及びマルチマモードファイバに対して、コア中心部の屈折率勾配係数、及びコア中心とコア周囲との中間部の屈折率勾配係数を規定することにより、安定な製造と優れた帯域特性を実現する技術が開示されている。
また、特許文献2には、クラッドとコアとのインターフェースが境界領域を規定し、コアは、(a)境界領域に隣接して、屈折率ステップと線形修正とを組み合わせる方法,(b)境界領域に隣接して屈折率リップルと線形修正とを組み合わせる方法,(c)ファイバの中心領域に隣接して屈折率リッジを有するようにする方法,の少なくとも1つを選択することにより、修正されたαプロファイルを有するマルチモード光ファイバが開示されている。
さらに、特許文献3には、マルチモード光ファイバに進行する光信号の分散を最小化する最適なコア形状指数(屈折率分布パラメータ)による最適屈折率を有する中心部と、その最適屈折率より低い屈折率を有する周辺部に区分されるコアと、コアの一番低い屈折率以下の屈折率を有するクラッドとを含むことによって、分散及び散乱特性を向上させるマルチモード光ファイバ構造が開示されている。
さらに特許文献4には、光導波方向に沿う中心軸に垂直な断面上の1つの直線上に少なくとも3つの極大値及び少なくとも2つの極小値が存在し、且つ、中心軸に対して対象な屈折率を有するコアと、コアの外側に被覆され、極大値のうち少なくとも1つの極大値よりも低い屈折率を有するクラッドとからなり、コア径及び屈折率差を一定としても十分に優れた曲げ特性を得ることができるようにしたマルチモード光ファイバとその製造方法が開示されている。
さらに、特許文献5には、上記式(1)のごとくのN(r)=N{1−2・ΔN[r/a]α}1/2の屈折率分布を持ち、コア中心から屈折率が70%低下する半径位置までの領域である第1の領域Xにおける屈折率分布パラメータα1が2.05〜2.15をとり、第1の領域Xの境界から屈折率が95%低下する半径位置までの領域である第2の領域Yにおける屈折率分布パラメータα2と、上記α1との差が0.15〜0.3のいずれかの値をとることにより、長短の波長帯でそれぞれ広い帯域が得られ、水酸基ロスのレベルを制御可能なマルチモード光ファイバが開示されている。
さらに、特許文献6には、GI型のコアの外側に、コアより低い低屈折率層を設けたマルチモード光導波路が開示されている。ここでは、コアと外被との境界において外被の屈折率がコアの屈折率よりも小さいマルチモード光導波路が開示されている。
また、特許文献7には、内付け法でコアを製造し、コアは集束型でコア径50μmであり、BBr(三臭化硼素)添加により屈折率を低下させたディスプレスト部を持ったW型プロファイルの光伝送線路が開示されている。
さらに、特許文献8には、W型でコア部とディプレスト部との境に、コア径の1/100〜1/20の厚さの第1のクラッド層を形成した光伝送用光ファイバが開示されている。
特開2001−235648号公報 特開2002−6165号公報 特開2001−272567号公報 特開2000−347055号公報 特開2000−227526号公報 特開昭52−132847号公報 特公昭54−31379号公報 特開昭59−232302号公報
周知のように、光ファイバは、ガラス母材を線引きして製造する。ガラス母材は、VAD法、OVD法、あるいはCVD法等の周知技術を用いて作製される。VAD法やOVD法の一例として、コア及びクラッドの一部となるコアロッドを予め合成し、このコアロッドにバーナによってさらにクラッドとなるガラス微粒子を合成し、得られたガラス微粒子堆積体を脱水・焼結してガラス母材とする製法がとられる。この場合、コアロッドのプロファイルは、図6に示すごとくの形状を備えることができる。
しかしながら、ガラス母材の線引き等の高温加工時に、ガラス母材のコアに添加されているGe等のドーパントの拡散が促進され、コア/クラッド界面において屈折率分布の裾引きが生じてしまうという問題が生じる。図7は、屈折率分布に裾引きが生じたGI光ファイバのプロファイルの一例を模式的に示す図で、図中、sは屈折率プロファイルに生じた裾引き、tはクラッドにおけるコア/クラッド界面近傍の径方向の屈折率勾配である。図7に示すように、コアのドーパントの拡散によって屈折率プロファイルに裾引きsが生じ、クラッドにおけるコア/クラッド界面近傍に径方向の屈折率勾配tが発生してしまう。
図8は、裾引きが発生したGIファイバにおける曲げ損失について説明するための図で、図中、1はGIファイバ、1aはコア、1bはクラッド、mhは高次モード、mcはクラッドモードである。上述のごとくの裾引きsによって、コア1a/クラッド1b界面の比屈折率差ΔNが小さくなり、これによって、コア1aに光を閉じこめる光ファイバ本来の特性が低下してしまう。すなわち、裾引きsが生じることによりコア1aとクラッド1bとの界面における臨界角が大きくなり、このために、GIファイバ1に曲げを付与すると、高次モードmhが容易にクラッドモードmcとして伝搬してしまう。その結果、曲げ損失の増加が生じ、さらに短尺ファイバにおいてはクラッドモードmcがノイズとして受光されることにより伝送帯域の悪化が生じてしまう。
すなわち、コア周縁においてドーパントの拡散等による屈折率の裾引きが発生すると、裾引き部分においてコアとクラッド間の屈折率差が小さくなり、反射条件を満たさないモードが発生してしまい、伝送帯域低下や伝送損失悪化を招きやすい。
また、一般的なGIファイバは、コア部分にGe等の添加物を多く配合しており、透過光のレイリー散乱による伝送損失増を招きやすいという課題もある。
本発明は、上述のごとき実情に鑑みてなされたもので、コア/クラッド界面の屈折率差を大きくすることにより、優れた曲げ特性及び伝送帯域特性を付与することができるマルチモード光ファイバの製造方法、及びマルチモード光ファイバを提供することを目的とするものである。
本発明は、直径が45μm以上であり純石英に対し正の屈折率のドーパントを添加したグレーディドインデックス型の屈折率分布を有するコアと、純石英に対し負の屈折率領域を有するクラッドとを有するマルチモード光ファイバの製造方法において、ガラス微粒子を堆積したコア母材をVAD法またはOVD法で製造するコア母材製造工程と、前記コア母材を焼結してコアロッドとするコアロッド製造工程と、前記コアロッドの外側にクラッドとなる層としてVAD法またはOVD法によりガラス微粒子を堆積して中間母材とする中間母材製造工程と、前記中間母材を焼結透明化してガラス母材を製造する製造工程と、前記ガラス母材を線引きして光ファイバを形成する線引き工程とを有し、前記中間母材製造工程及び前記ガラス母材製造工程の少なくともいずれかで、前記クラッドとなる部分のうち前記コアとなる部分との界面を含む領域に、屈折率を低下させるドーパントを添加することを特徴としたマルチモード光ファイバの製造方法である。
さらに本発明は、石英ガラスからなるコアとクラッドとを有し、前記コアは、直径が45μm以上であり、純石英に対し正の屈折率のドーパントが添加され、グレーディドインデックス型の屈折率分布を有し、前記クラッドは、添加されるドーパンの量が純石英を基準とした比屈折率差で−0.1%以上−0.02%以下の範囲内であることを特徴としたマルチモード光ファイバである。
さらに本発明は、石英ガラスからなるコアとクラッドとを有し、前記コアは、直径が45μm以上であり、純石英に対し正の屈折率のドーパントが添加され、グレーディドインデックス型の屈折率分布を有し、前記クラッドは、前記コアとなる部分との界面を含む領域に添加されるドーパントの量が純石英を基準とした比屈折率差で−0.07%以上−0.02%以下の範囲内であり、添加される領域の幅が1μm以上10μm以下であることを特徴としたマルチモード光ファイバである。
本発明によれば、屈折率を低下させるドーパントをクラッドに添加して、コア/クラッド界面の屈折率差を大きくすることにより、優れた曲げ特性及び伝送帯域特性を有するマルチモード光ファイバを得ることができる。
また、コア/クラッド界面の屈折率差を大きくすることにより、コアガラスの軟化温度が低下し、線引き温度を従来に比して低下させることができる。これにより、線引き後の冷却によるガラスの構造欠陥の発生を防ぐことができ、伝送損失特性を向上させることができる。また、ガラス欠陥が低減することで、ガラス中の−Si−O結合(非架橋酸素結合)にH原子が結合することによる水酸基(OH)損失の増加を防止することができる。
本発明は、マルチモード光ファイバの製造に際して、クラッド部分に屈折率を低下させるドーパントをある一定量添加することにより、コア/クラッド界面におけるコアとクラッドとの屈折率差を大きくして、光ファイバにおいて優れた曲げ特性及び伝送帯域特性を付与するものである。
本発明のマルチモード光ファイバの製造方法は、ガラス微粒子を堆積したコア母材をVAD法またはOVD法で製造するコア母材製造工程と、そのコア母材を焼結してコアロッドとするコアロッド製造工程と、コアロッドの外側のクラッドとなる層にVAD法またはOVD法によりガラス微粒子を堆積して中間母材とする中間母材製造工程と、その中間母材を焼結透明化してガラス母材を製造する製造工程と、ガラス母材を線引きして光ファイバを形成する線引き工程とを有している。そして、上記の中間母材製造工程及びガラス母材製造工程の少なくともいずれかで、クラッドとなる部分のうち、すくなくともコアとなる部分との界面を含む領域に、屈折率を低下させるドーパントを添加する。屈折率を低下させるドーパントとしてはフッ素を好適に用いることができ、この他、硼素をドーパントとして使用することもできる。
すなわち、本発明では、屈折率を下げるドーパントをクラッドに添加することにより、コア/クラッド界面付近の径方向の屈折率変化が急勾配になるようにし、これによってコア/クラッド界面の屈折率差を大きくする。このときのクラッドへのドーパントの添加量としては、コアの形状を大きく変化させない程度の添加量とする。
図1は、本発明によるGIファイバの屈折率プロファイルの一例を模式的に示す図で、図中、iはコアとクラッドの界面、tはクラッドにおけるコア/クラッド界面近傍の径方向の屈折率勾配である。上述のように、ガラス母材の製造時に、屈折率を下げるドーパントをクラッドに添加することによって、図1に示すごとくのGIファイバの屈折率プロファイルを得ることができる。図1に示すように、屈折率を下げるドーパントをクラッドに添加することにより、クラッドの屈折率Nが低下して、コア/クラッド界面iの近傍におけるクラッドの径方向の屈折率勾配tが急勾配となり、よりα乗分布に近づく。また、コア/クラッド界面iのコアとクラッドとの屈折率差が大きくなると、光の閉じこめが強くなり、耐マイクロベンド性が向上する。
図2は、クラッドの屈折率を低下させたGIファイバにおける曲げ特性の改善効果について説明するための図で、図6と同じ要素には同一の符号を付してある。図2に示すように、本発明によってクラッド1bの屈折率を低下させ、コア/クラッド界面の屈折率差を大きくすることより、コア1aに光を閉じこめる特性が改善され、光ファイバに曲げを付与しても、図8に示すようなクラッドモード(mc)の伝播を抑制し、曲げ損失の発生を抑制することができる。
屈折率を低下させるドーパントは、クラッド全体に添加してもよく、また、クラッドとなる部分のうち、マルチモード光ファイバのコアとなる部分との界面を含む少なくとも一部の領域に添加して、コア/クラッド界面の屈折率差を制御してもよい。
図3は、屈折率を低下させるドーパントをクラッド全体に添加し、クラッド全体の屈折率を低下させたときの屈折率プロファイルの一例を模式的に示す図である。クラッド全体にドーパントを添加する場合は、クラッドに添加するドーパントの量は、純石英を基準としたクラッドの比屈折率差ΔNが−0.1%以上−0.02%以下とする。なお、前述のΔNは、コアの屈折率Nを分母としたコアの比屈折率差(ΔN=(N−N)/N)であり、上記ΔNは、石英の屈折率Nを分母にしたクラッドの比屈折率差(ΔN=(N−N)/N)を表す。
このとき、ΔNが−0.02〜0%の間では、ドーパント添加量の制御が難しく、また耐曲げ性向上、ロス低減効果が小さい。また、ΔNが=−0.10%より小さくなるまでドーパントの添加量を増やすと、融着時に屈折率差による白スジが見えるようになって問題となる。
図4は、屈折率を低下させるドーパントをコアとの界面を含む少なくとも一部のクラッド領域に添加することによって、クラッドの一部の屈折率を低下させたときのダブルクラッドプロファイルの一例を模式的に示す図である。コアとの界面を含むクラッドの一部にドーパントを添加する場合は、クラッドに添加するドーパントの量は、純石英を基準としたクラッドの比屈折率ΔNが−0.07%以上−0.02%以下となる範囲とする。このとき、ΔNが−0.02〜0%の間では、ドーパント添加量の制御が難しく、また耐曲げ性向上、ロス低減効果が小さい。また、ダブルクラッドプロファイルのGIファイバのドーパント添加技術においては、ΔNが=−0.70%より小さくなるまでドーパントの添加量を増やすことができない。
また上記のダブルクラッドプロファイルのGIファイバにおいて、クラッドにおけるドーパント添加部の径方向の幅Wは、1μm以上10μm以下とする。ドーパント添加部の径方向の幅Wが1μmより小さくなると、波長に対するドーパント添加部の幅が小さすぎて、耐曲げ性向上の効果が発揮されない。また、ドーパント添加部の径方向の幅Wが10μm以上になると、ΔNが径方向で均一になるようにドーパントを添加することができない。
(実施例)
クラッドに屈折率を低下させるドーパントを添加してガラス母材の製造を行い、このガラス母材を線引きしてGIファイバを作製し、その特性を評価した。ドーパントの添加量は、純石英を基準としたクラッドの比屈折率差ΔNが、−0.001%,−0.05%,−0.10%に相当する量とし、それぞれの添加量について特性評価を行った。
得られた各GIファイバの屈折率プロファイルは図1に示すごとくとなり、さらに、伝送帯域、開口数NA、曲げ損失、伝送損失、耐水素特性の特性評価結果は、図5に示すごとくのものであった。
図5に示すように、30φの直径となるように10ターンファイバ(ファイバ径125μm,被覆径250μm)を曲げたときの伝送損失は、ドーパント無添加時が0.12dBであるのに対して、ドーパントを添加することにより、0.11〜0.07dBとなり、曲げ損失を0.01〜0.05dB低減させることができた。また伝送帯域(λ=1300nm)は、ドーパント無添加時が630MHz・kmであるのに対して、ΔN=−0.10%に相当するドーパント添加量のときには、上記伝送帯域が1130MHz・kmとなり、伝送帯域を最大500MHz・km向上させることができた。また、ΔNの増加に従って、開口数NAも若干増加し、光源との接続特性も向上した。
また、ΔN=−0.1%以上となるドーパントの添加は、融着時に屈折率差に起因する白スジが見えてしまい、コア直視型融着機における誤作動の要因となった。
さらに、クラッドにドーパントを添加することにより、ガラスの軟化温度を低下させることが可能となった。通常の光ファイバ用ガラス母材では、コアにのみドーパントを添加しているので、(コアの軟化温度<クラッド(純石英)の軟化温度)の関係になっており、線引き工程においては、線引き温度をクラッドが軟化・溶融する温度にしていた。そのために、通常の光ファイバでは線引きし、室温まで冷却し、ファイバ化するまでの温度差が大きく、線引きされたファイバが急冷されることになり、不均一なガラス構造による欠陥がコアに発生してしまう。その結果として、光伝送時のレーリー散乱が大きくなり、伝送損失の悪化を招くという問題があった。また、クラッドの屈折率を下げる分コアの屈折率Nを小さくすることができる。その分、コアの軟化温度を高くすることができ、線引きの冷却過程で生じる収縮歪みがコアに集中するのを緩和することができる。
しかしながら、本発明によってクラッドにドーパントを添加することにより、クラッドの軟化温度を下げることができ、線引き温度を下げることができた。クラッド部には、窒素や塩素をドーパントとして添加しても良いが、その場合は、更に多くのフッ素等の屈折率低下ドーパントを添加するとよい。
また、クラッドの屈折率を下げる分、コアの屈折率Nを小さくすることができる。その分、コアの軟化温度を高くすることができ、線引きの冷却過程で生じる収縮歪のコアへの集中を緩和することができる。
上記の結果、図5に示すように、伝送損失は、ドーパント無添加品に対して0.01〜0.15dB/km(λ=1300nm)向上させることができた。また、ガラス欠陥が低減することにより、耐水素特性も悪化することなく、ガラス中の−Si−O結合(非架橋酸素結合)にH原子が結合することによる水酸基(OH)損失の増加を防止することができた。
本発明のGIファイバの屈折率プロファイルの一例を説明する図である。 クラッドの屈折率を低下させたGIファイバにおける曲げ特性の改善効果について説明するための図である。 屈折率を低下させるドーパントをクラッド全体に添加し、クラッド全体の屈折率を低下させたときの屈折率プロファイルの一例を模式的に示す図である。 屈折率を低下させるドーパントをコアとの界面を含む少なくとも一部のクラッド領域に添加することによって、クラッドの一部の屈折率を低下させたときのダブルクラッドプロファイルの一例を模式的に示す図である。 本発明の実施例により得られたGIファイバの特性評価結果を示す図である。 GIファイバの理想的な屈折率プロファイルの一例を説明する図である。 裾引きが発生したGIファイバにおける曲げ損失について説明するための図である。 裾引きが発生したGIファイバにおける曲げ損失について説明するための図である。
符号の説明
1…GIファイバ、1a…コア、1b…クラッド、mh…高次モード、mc…クラッドモード、i…コアとクラッドの界面、s…裾引き、t…コア/クラッド界面の屈折率の勾配。

Claims (6)

  1. 直径が45μm以上であり純石英に対し正の屈折率のドーパントを添加したグレーディドインデックス型の屈折率分布を有するコアと、純石英に対して負の屈折率領域を有するクラッドとを有するマルチモード光ファイバの製造方法において、ガラス微粒子を堆積したコア母材をVAD法またはOVD法で製造するコア母材製造工程と、前記コア母材を焼結してコアロッドとするコアロッド製造工程と、前記コアロッドの外側のクラッドとなる層にVAD法またはOVD法によりガラス微粒子を堆積して中間母材とする中間母材製造工程と、前記中間母材を焼結透明化してガラス母材を製造する製造工程と、前記ガラス母材を線引きして光ファイバを形成する線引き工程とを有し、前記中間母材製造工程及び前記ガラス母材製造工程の少なくともいずれかで、前記クラッドとなる部分のうち前記コアとなる部分との界面を含む領域に、屈折率を低下させるドーパントを添加することを特徴とするマルチモード光ファイバの製造方法。
  2. 前記屈折率を低下させるドーパントは、前記クラッドとなる部分全体に添加することを特徴とする請求項1に記載のマルチモード光ファイバの製造方法。
  3. 前記クラッドに添加されるドーパントは、フッ素であることを特徴とする請求項1または2に記載のマルチモード光ファイバの製造方法。
  4. 石英ガラスからなるコアとクラッドとを有し、前記コアは、直径が45μm以上であり、純石英に対し正の屈折率のドーパントが添加され、グレーディドインデックス型の屈折率分布を有し、前記クラッドは、添加されるドーパンの量が純石英を基準とした比屈折率差で−0.1%以上−0.02%以下の範囲内であることを特徴とするマルチモード光ファイバ。
  5. 石英ガラスからなるコアとクラッドとを有し、前記コアは、直径が45μm以上であり、純石英に対し正の屈折率のドーパントが添加され、グレーディドインデックス型の屈折率分布を有し、前記クラッドは、前記コアとなる部分との界面を含む領域に添加されるドーパントの量が純石英を基準とした比屈折率差で−0.07%以上−0.02%以下の範囲内であり、添加される領域の幅が1μm以上10μm以下であることを特徴とするマルチモード光ファイバ。
  6. 前記クラッドに低下されるドーパントは、フッ素であることを特徴とする請求項4または5に記載のマルチモード光ファイバ。
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