JP2005088105A - 電解ドレッシング用自在電極とこれを用いた電解ドレッシング方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 複数の細長い導電性棒材11からなり互いに密着して対応する砥石2の電解面2aの一部を覆う大きさの断面形状に積層された棒材集合電極部12と、棒材集合電極部の断面形状を保持しかつ隣接する導電性棒材間の摩擦力を大または小に切替える電極ホルダー14とを備える。導電性棒材間の摩擦力を小に切替え、砥石の電解面2aに棒材集合電極部11を押し付けて、電解面と同一の表面形状を有する電極10を成形し、導電性棒材間の摩擦力を大に切替え、砥石2でワーク1を研削しながら、砥石と電極との間に導電性液を流して電解ドレッシングする。
【選択図】 図1
Description
このELID研削法は、ワークとの接触面を有する砥石と、接触面に対向する電極と、砥石と電極との間に導電性液を流すノズルと、砥石と電極との間に電圧を印加する電源及び給電体とからなる装置を用い、砥石と電極との間に導電性液を流しながら、砥石と電極との間に電圧を印加し、砥石を電解によりドレッシングするものである。
また従来の電解ドレッシング用電極は、砥石との隙間調整が困難であった。例えば上述の自在総型砥石で研削した電極の場合、砥石の外周面と同一の表面形状を形成できるが、砥石外周面との間で電解強度に不均一が生じやすく、例えば電解領域の中心部が強く、外縁部が弱くなりやすく、かつこの不均一を調整することができない問題点があった。
さらに、従来の電解ドレッシング用電極は、砥石の寸法・形状変化量の測定や電極表面のクリーニングへの適用が困難な問題点があった。
該棒材集合電極部の前記断面形状を保持し、かつ隣接する導電性棒材間の摩擦力を大または小に切替え、摩擦力が大のときに各棒材の長さ方向の摺動を防止し、摩擦力が小のときに各棒材の長さ方向の摺動を可能にする電極ホルダーと、を備えることを特徴とする電解ドレッシング用自在電極が提供される。
導電性棒材間の摩擦力を小に切替え、前記電解ドレッシング砥石の電解面に棒材集合電極部を長さ方向に押し付けて、前記電解ドレッシング砥石の電解面と同一の表面形状を有する電解ドレッシング用電極を成形する電極成形ステップと、
導電性棒材間の摩擦力を大に切替え、電極と砥石表面間に間隙を設け、前記砥石でワークを研削しながら、前記砥石と電極との間に導電性液を流して電解ドレッシングする電解ドレッシングステップとを有する、ことを特徴とする電解ドレッシング用自在電極を用いた電解ドレッシング方法が提供される。
次いで、電解ドレッシングステップにおいて、電極ホルダーにより導電性棒材間の摩擦力を大に切替え、電極と砥石表面間に間隙を設け、砥石でワークを研削しながら、砥石と電極との間に導電性液を流して電解ドレッシングすることができる。
従って、砥石形状に合わせてその外周面と同一の表面形状を有する電極を容易に形成でき、これを用いて砥石を電解ドレッシングしながらワークを研削することができる。
この構成により、押圧装置(例えば、押板と電磁チャック)により、保持部材に保持された棒材集合電極部への押圧を変化させて、各導電性棒材間の摩擦力を大または小に切り替えることができる。
この方法により、砥石外周面との間で電解強度に不均一が生じている場合(例えば電解領域の中心部が強く、外縁部が弱くなりやすい)、この不均一を表面の変色又は電解による消耗量から判断して、各導電性棒材の位置を調整することができる。
次いで、導電性棒材間の摩擦力を小に切替え、各導電性棒材を個別に長さ方向に摺動させて砥石の電解面に各導電性棒材を長さ方向に押し付け、その移動量から砥石の寸法・形状変化量を測定する。
この方法により、棒材集合電極部の表面位置は電解ドレッシングでほとんど変化しないことから、遠隔操作で、砥石の寸法・形状変化量(例えば砥石磨耗量)を測定することができる。
この方法により、電解ドレッシングにより導電性砥石から電解した金属イオンが電極表面にメッキのように付着するが、これを逆電解によりクリーニングすることができる。
この方法により、移動量が大きい棒材が対向する砥石部分は電解が強いことを意味するため、砥石と電極の間隙は短く、その逆は広く、個々の棒状電極を摺動させた後に、砥石と電極全体との間隙をセットすることができる。
棒材集合電極部12は、この導電性棒材11が互いに側面を密着して積層され、全体として所定の断面形状を形成している。この断面形状は、電解ドレッシングにおいて電極として使用する際に、これと対応する電解ドレッシング砥石の電解面の少なくとも一部を覆う大きさに設定されている。
なお、導電性棒材11の側面は、密着して積層された状態で電気抵抗が十分小さいのが好ましい。また、この例では、導電性棒材11を平板状に並べたものを4層積層しているが、積層数は任意であり、必要に応じて単層でもよい。
保持部材15は、この例において、コの字形の断面を有する保持ケーシング15aと保持ケーシング15aに上下端が固定される蓋部材15bとからなり、その間に棒材集合電極部12を挟持して、矩形の断面形状に保持するようになっている。
また、押圧装置16は、保持ケーシング15aと蓋部材15bの間に棒材集合電極部12と共に挟持された平板状の押板16aと蓋部材15bに取り付けられ押板16aを保持ケーシング15aに向けて押し付ける電磁チャック16bとからなる。
なお、電磁チャック16bとバネを併用し、電磁チャックを励磁しないときにバネで押圧して摩擦力を大にし、電磁チャックの励磁でバネを弱めて摩擦力を小に切り替えてもよく、またその逆でもよい。更に、本発明は電磁チャックに限定されず、その他の付勢手段、例えば空圧シリンダや手動の付勢装置(ボルトとナット、又はバネ)等であってもよい。
本発明の電解ドレッシング方法は、自在電極準備ステップ(A)、電極成形ステップ(B)及び電解ドレッシングステップ(C)とからなる。
自在電極準備ステップ(A)では、上述した電解ドレッシング用自在電極10を準備する。
電極成形ステップ(B)では、電極ホルダー14の押圧装置16により、導電性棒材間の摩擦力を小に切替え、電解ドレッシング砥石2の電解面2a(この例では外周面)に棒材集合電極部12を長さ方向に押し付けて、電解ドレッシング砥石2の電解面2aと同一の表面形状を有する電解ドレッシング用電極を成形する。
電解ドレッシングステップ(C)では、導電性棒材11間の摩擦力を大に切替え、図3に示すように、電極と砥石表面間に間隙を設け、砥石2でワーク1を研削しながら、砥石2と電極10との間に導電性液を流し、電源4を用いて砥石2と電極10との間に砥石2を正(+)に電極10を負(−)に印加して電解ドレッシングする。
また、次いで、電解ドレッシングステップ(C)において、導電性棒材間の摩擦力を大に切替え、電極と砥石表面間に間隙を設け、砥石2でワーク1を研削しながら、砥石2と電極10との間に導電性液を流して電解ドレッシングすることができる。
従って、砥石形状2に合わせてその外周面と同一の表面形状を有する電極10を容易に形成でき、これを用いて砥石を電解ドレッシングしながらワークを研削することができる。
複数の導電性棒材11の反電極側の端面は、この例のように同一の平面上に位置するのが好ましい。
また、複数の圧電素子18は、例えば、ピエゾ素子が微細なピッチ(例えば30μm×30μm)で二次元的に配置されたピエゾアクチュエータであるのがよい。
なお、この図において、17は、圧電素子18を導電性棒材11の反電極側端面との間に挟持する挟持部材である。この挟持部材は、上述した保持部材15に機械的に連結されており、印加する電圧変化による圧電素子18の伸縮量を直接導電性棒材11に付加するようになっている。
この構成により、導電性棒材間の摩擦力を小に切替え、複数の圧電素子に個別に電圧を印加して、遠隔操作により、各棒材を個別に長さ方向に摺動し、上述した電極修正ステップ(D)による砥石との隙間を自動調整することができる。
この方法により、棒材集合電極部12の表面位置は電解ドレッシングでほとんど変化しないことから、遠隔操作で、砥石の寸法・形状変化量(例えば砥石磨耗量)を測定することができる。
この方法により、電解ドレッシングにより導電性砥石から電解した金属イオンが電極表面にメッキのように付着するが、これを逆電解によりクリーニングすることができる。
10 自在電極、11 導電性棒材、12 棒材集合電極部、
14 電極ホルダー、15 保持部材、
15a 保持ケーシング、15b 蓋部材、
16 押圧装置、16a 押板、16b 電磁チャック、
17 挟持部材、18圧電素子、19 センサ
Claims (8)
- 同一断面形状を有する複数の細長い導電性棒材からなり、互いに密着して対応する電解ドレッシング砥石の電解面の少なくとも一部を覆う大きさの断面形状に積層された棒材集合電極部と、
該棒材集合電極部の前記断面形状を保持し、かつ隣接する導電性棒材間の摩擦力を大または小に切替え、摩擦力が大のときに各棒材の長さ方向の摺動を防止し、摩擦力が小のときに各棒材の長さ方向の摺動を可能にする電極ホルダーと、を備えることを特徴とする電解ドレッシング用自在電極。 - 前記電極ホルダーは、前記棒材集合電極部を前記断面形状に保持する保持部材と、該保持部材に保持された棒材集合電極部を構成する複数の導電性棒材間の摩擦力を変化させる押圧装置とからなる、ことを特徴とする請求項1に記載の電解ドレッシング用自在電極。
- 前記棒材集合電極部を構成する複数の導電性棒材の端面に密着し、各棒材を個別に長さ方向に摺動する複数のアクチュエータを備える、ことを特徴とする請求項1に記載の電解ドレッシング用自在電極。
- 同一断面形状を有する複数の細長い導電性棒材からなり、互いに密着して対応する電解ドレッシング砥石の電解面の少なくとも一部を覆う大きさの断面形状に積層された棒材集合電極部と、該棒材集合電極部の前記断面形状を保持し、かつ隣接する導電性棒材間の摩擦力を大または小に切替え、摩擦力が大のときに各棒材の長さ方向の摺動を防止し、摩擦力が小のときに各棒材の長さ方向の摺動を可能にする電極ホルダーと、を有する電解ドレッシング用自在電極を備え、
導電性棒材間の摩擦力を小に切替え、前記電解ドレッシング砥石の電解面に棒材集合電極部を長さ方向に押し付けて、前記電解ドレッシング砥石の電解面と同一の表面形状を有する電解ドレッシング用電極を成形する電極成形ステップと、
導電性棒材間の摩擦力を大に切替え、電極と砥石表面間に間隙を設け、前記砥石でワークを研削しながら、前記砥石と電極との間に導電性液を流して電解ドレッシングする電解ドレッシングステップとを有する、ことを特徴とする電解ドレッシング用自在電極を用いた電解ドレッシング方法。 - 前記電極成形ステップと電解ドレッシングステップとの間、または電解ドレッシングステップの後に、導電性棒材間の摩擦力を小に切替え、各導電性棒材を個別に長さ方向に摺動させて電極形状を修正する電極修正ステップを有する、ことを特徴とする請求項4に記載の電解ドレッシング方法。
- 前記電解ドレッシングステップの後に、導電性棒材間の摩擦力を大に保持したまま、前記電極成形ステップにおける電極位置に棒材集合電極部を位置決めし、
次いで、導電性棒材間の摩擦力を小に切替え、各導電性棒材を個別に長さ方向に摺動させて砥石の電解面に各導電性棒材を長さ方向に押し付け、その移動量から砥石の寸法・形状変化量を測定する、ことを特徴とする請求項4に記載の電解ドレッシング方法。 - 前記電解ドレッシングステップの後に、前記砥石と電極との間に電解ドレッシングと逆の電圧を印加し、逆電解により電極表面をクリーニングする、ことを特徴とする請求項4に記載の電解ドレッシング方法。
- 前記砥石と電極との間に電解ドレッシングと逆の電圧を印加し、逆電解の時に、導電性棒材間の摩擦力を小に切替え、各棒材を個別に摺動させて砥石面に押し付け、その移動量から砥石と電極表面間における電解強度の分布を測定し、適切かつ均一な電解強度に間隙を設定する、ことを特徴とする請求項4に記載の電解ドレッシング方法。
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JP2011200956A (ja) * | 2010-03-25 | 2011-10-13 | Fuji Heavy Ind Ltd | 研削加工方法及び研削加工装置 |
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- 2003-09-16 JP JP2003322948A patent/JP4274461B2/ja not_active Expired - Lifetime
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