JP2005088105A - 電解ドレッシング用自在電極とこれを用いた電解ドレッシング方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 砥石形状に合わせてその外周面と同一の表面形状を容易に形成でき、電解強度に不均一性に対応して電解表面の微調整ができ、かつ砥石磨耗量の測定と、電極表面のクリーニングへの適用が可能な電解ドレッシング用自在電極とこれを用いた電解ドレッシング方法を提供する。
【解決手段】 複数の細長い導電性棒材11からなり互いに密着して対応する砥石2の電解面2aの一部を覆う大きさの断面形状に積層された棒材集合電極部12と、棒材集合電極部の断面形状を保持しかつ隣接する導電性棒材間の摩擦力を大または小に切替える電極ホルダー14とを備える。導電性棒材間の摩擦力を小に切替え、砥石の電解面2aに棒材集合電極部11を押し付けて、電解面と同一の表面形状を有する電極10を成形し、導電性棒材間の摩擦力を大に切替え、砥石2でワーク1を研削しながら、砥石と電極との間に導電性液を流して電解ドレッシングする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、電解ドレッシング用自在電極とこれを用いた電解ドレッシング方法に関する。
特許文献1に電解インプロセスドレッシング研削法(Electrolytic Inprocess Dressing:以下「ELID研削法」という)と呼ばれる電解ドレッシング手段が本願出願人により開示されている。
このELID研削法は、ワークとの接触面を有する砥石と、接触面に対向する電極と、砥石と電極との間に導電性液を流すノズルと、砥石と電極との間に電圧を印加する電源及び給電体とからなる装置を用い、砥石と電極との間に導電性液を流しながら、砥石と電極との間に電圧を印加し、砥石を電解によりドレッシングするものである。
このELID研削法によるドレッシングの機構を図7に示す。砥石の目立て開始時(A)には、砥石と電極との間の電気抵抗が少なく比較的大きい電流(5〜10A)が流れる。これにより、電解効果により砥石表面の金属部(ボンド)が溶解し、非導電性のダイヤモンド砥粒が突出する。更に、通電を続けると、酸化鉄(Fe23)を主とした絶縁被膜が砥石表面に形成され、砥石の電気抵抗が大きくなる。これにより、電流が低下し、ボンドの溶解が減り、砥粒の突出(砥石の目立て)が実質的に終了する(B)。この状態で研削を開始する(C)と、被膜が研削屑を遊離しつつ、ワークの研削につれてダイヤモンド砥粒が磨耗していく。更に研削を続けると(D)、砥石表面の絶縁被膜が磨耗により除去され、砥石の電気抵抗が低下し、砥石と電極間の電流が増大し、ボンドの溶解が増し、砥粒の突出(砥石の目立て)が再開される。従って、ELID研削法による研削中には、(B)〜(D)のように被膜の形成・除去によりボンドの過溶出が抑えられ、砥粒の突出(砥石の目立て)が自動的に調整される。(B)〜(D)に示したサイクルを以下「ELIDサイクル」と呼ぶ。
上述したELID研削法では砥粒を細かくしてもELIDサイクルによる砥石の目立てにより砥石に目詰まりが生じないので、砥粒を細かくすれば鏡面のような極めて優れた加工面を研削加工により得ることができる。従って、ELID研削法は、高能率研削から鏡面研削に至るまで砥石の切れ味を維持できる特徴を有する。
また、上述したELID研削には、砥粒、メタルボンド等の混合物を成形し焼結させた高強度のメタルボンド超砥粒砥石を用いるため、砥石を必要な形状に仕上げるのが困難であり、砥石形状に対応した電極を製作し、これを放電加工により転写して砥石を加工するため、放電加工用電極を含めた砥石の製作に時間と費用がかかる問題点があり、この問題点を解決するために特許文献2が提案されている。
特許文献2の「自在総型砥石を用いた電解ドレッシング方法」は、図8に示すように、回転するスピンドル52に固定されるようになった複数の砥石エレメント56からなる自在総型砥石50を備え、自在総型砥石50によりグラファイト材53を研削して自在総型砥石の外周面と同一の断面形状を有する電解ドレッシング用電極53を成形し、自在総型砥石でワーク51を研削しながら、自在総型砥石と電極との間に導電性液を流して電解ドレッシングするものである。
特許第1947329号明細書 特許第3295896号公報
上述した特許文献2における電解ドレッシング用電極12は、自在総型砥石で研削したグラファイト材であるため、通常の金属材料と比較して脆く、使用中に欠けやすい問題点があった。
また従来の電解ドレッシング用電極は、砥石との隙間調整が困難であった。例えば上述の自在総型砥石で研削した電極の場合、砥石の外周面と同一の表面形状を形成できるが、砥石外周面との間で電解強度に不均一が生じやすく、例えば電解領域の中心部が強く、外縁部が弱くなりやすく、かつこの不均一を調整することができない問題点があった。
さらに、従来の電解ドレッシング用電極は、砥石の寸法・形状変化量の測定や電極表面のクリーニングへの適用が困難な問題点があった。
本発明はかかる問題点を解決するために創案されたものである。すなわち、本発明の目的は、砥石形状に合わせてその外周面と同一の表面形状を容易に形成でき、電解強度に不均一性に対応して電解表面の微調整ができ、かつ砥石の寸法・形状変化量の測定と、電極表面のクリーニングへの適用が可能な電解ドレッシング用自在電極とこれを用いた電解ドレッシング方法を提供することにある。
本発明によれば、同一断面形状を有する複数の細長い導電性棒材からなり、互いに密着して対応する電解ドレッシング砥石の電解面の少なくとも一部を覆う大きさの断面形状に積層された棒材集合電極部と、
該棒材集合電極部の前記断面形状を保持し、かつ隣接する導電性棒材間の摩擦力を大または小に切替え、摩擦力が大のときに各棒材の長さ方向の摺動を防止し、摩擦力が小のときに各棒材の長さ方向の摺動を可能にする電極ホルダーと、を備えることを特徴とする電解ドレッシング用自在電極が提供される。
また、本発明によれば、同一断面形状を有する複数の細長い導電性棒材からなり、互いに密着して対応する電解ドレッシング砥石の電解面の少なくとも一部を覆う大きさの断面形状に積層された棒材集合電極部と、該棒材集合電極部の前記断面形状を保持し、かつ隣接する導電性棒材間の摩擦力を大または小に切替え、摩擦力が大のときに各棒材の長さ方向の摺動を防止し、摩擦力が小のときに各棒材の長さ方向の摺動を可能にする電極ホルダーと、を有する電解ドレッシング用自在電極を備え、
導電性棒材間の摩擦力を小に切替え、前記電解ドレッシング砥石の電解面に棒材集合電極部を長さ方向に押し付けて、前記電解ドレッシング砥石の電解面と同一の表面形状を有する電解ドレッシング用電極を成形する電極成形ステップと、
導電性棒材間の摩擦力を大に切替え、電極と砥石表面間に間隙を設け、前記砥石でワークを研削しながら、前記砥石と電極との間に導電性液を流して電解ドレッシングする電解ドレッシングステップとを有する、ことを特徴とする電解ドレッシング用自在電極を用いた電解ドレッシング方法が提供される。
上記本発明の自在電極及び電解ドレッシング方法によれば、電極成形ステップにおいて電極ホルダーにより導電性棒材間の摩擦力を小に切替え、対応する電解ドレッシング砥石の電解面に棒材集合電極部を長さ方向に押し付けるだけで、各導電性棒材が個別に砥石の電解面にならい、電解ドレッシング砥石の電解面と同一の表面形状を有する電解ドレッシング用電極を成形することができる。
次いで、電解ドレッシングステップにおいて、電極ホルダーにより導電性棒材間の摩擦力を大に切替え、電極と砥石表面間に間隙を設け、砥石でワークを研削しながら、砥石と電極との間に導電性液を流して電解ドレッシングすることができる。
従って、砥石形状に合わせてその外周面と同一の表面形状を有する電極を容易に形成でき、これを用いて砥石を電解ドレッシングしながらワークを研削することができる。
本発明の好ましい実施形態によれば、前記電極ホルダーは、前記棒材集合電極部を前記断面形状に保持する保持部材と、該保持部材に保持された棒材集合電極部を構成する複数の導電性棒材間の摩擦力を変化させる押圧装置とからなる。
この構成により、押圧装置(例えば、押板と電磁チャック)により、保持部材に保持された棒材集合電極部への押圧を変化させて、各導電性棒材間の摩擦力を大または小に切り替えることができる。
また、前記棒材集合電極部を構成する複数の導電性棒材の端面に密着し、各棒材を個別に長さ方向に摺動する複数のアクチュエータを備える。この構成により、導電性棒材間の摩擦力を小に切替え、複数のアクチュエータ(例えば圧電素子)を個別に制御して、遠隔操作により、各棒材を個別に長さ方向に摺動することができる。
また、前記電極成形ステップと電解ドレッシングステップとの間、または電解ドレッシングステップの後に、導電性棒材間の摩擦力を小に切替え、各導電性棒材を個別に長さ方向に摺動させて電極形状を修正する電極修正ステップを有する。
この方法により、砥石外周面との間で電解強度に不均一が生じている場合(例えば電解領域の中心部が強く、外縁部が弱くなりやすい)、この不均一を表面の変色又は電解による消耗量から判断して、各導電性棒材の位置を調整することができる。
また、前記電解ドレッシングステップの後に、導電性棒材間の摩擦力を大に保持したまま、前記電極成形ステップにおける電極位置に棒材集合電極部を位置決めし、
次いで、導電性棒材間の摩擦力を小に切替え、各導電性棒材を個別に長さ方向に摺動させて砥石の電解面に各導電性棒材を長さ方向に押し付け、その移動量から砥石の寸法・形状変化量を測定する。
この方法により、棒材集合電極部の表面位置は電解ドレッシングでほとんど変化しないことから、遠隔操作で、砥石の寸法・形状変化量(例えば砥石磨耗量)を測定することができる。
また、前記電解ドレッシングステップの後に、前記砥石と電極との間に電解ドレッシングと逆の電圧を印加し、逆電解により電極表面をクリーニングする。
この方法により、電解ドレッシングにより導電性砥石から電解した金属イオンが電極表面にメッキのように付着するが、これを逆電解によりクリーニングすることができる。
また、前記砥石と電極との間に電解ドレッシングと逆の電圧を印加し、逆電解の時に、導電性棒材間の摩擦力を小に切替え、各棒材を個別に摺動させて砥石面に押し付け、その移動量から砥石と電極表面間における電解強度の分布を測定し、適切かつ均一な電解強度に間隙を設定する。
この方法により、移動量が大きい棒材が対向する砥石部分は電解が強いことを意味するため、砥石と電極の間隙は短く、その逆は広く、個々の棒状電極を摺動させた後に、砥石と電極全体との間隙をセットすることができる。
上述したように、本発明の電解ドレッシング用自在電極とこれを用いた電解ドレッシング方法は、砥石形状に合わせてその外周面と同一の表面形状を容易に形成でき、電解強度に不均一性に対応して電解表面の微調整ができ、かつ砥石の寸法・形状変化量の測定と、電極表面のクリーニングへの適用が可能である、等の優れた効果を有する。
以下、本発明の好適な実施例を説明する。なお、各図において共通する部分には同一の符号を付して使用する。
図1は、本発明による電解ドレッシング用自在電極の全体斜視図である。この図では、自在電極全体を分解した状態で示しており、本発明の電解ドレッシング用自在電極10は、棒材集合電極部12と電極ホルダー14からなる。
棒材集合電極部12は、同一断面形状を有する複数の細長い導電性棒材11からなる。導電性棒材11は、電気抵抗の小さい金属材料からなる。導電性棒材11の断面形状は、円形、矩形、その他の形状であってもよい。また、導電性棒材11の断面寸法は、細いほど好ましいが、必要とする形状に応じて任意のものを用いることができる。
棒材集合電極部12は、この導電性棒材11が互いに側面を密着して積層され、全体として所定の断面形状を形成している。この断面形状は、電解ドレッシングにおいて電極として使用する際に、これと対応する電解ドレッシング砥石の電解面の少なくとも一部を覆う大きさに設定されている。
なお、導電性棒材11の側面は、密着して積層された状態で電気抵抗が十分小さいのが好ましい。また、この例では、導電性棒材11を平板状に並べたものを4層積層しているが、積層数は任意であり、必要に応じて単層でもよい。
電極ホルダー14は、保持部材15と押圧装置16とからなる。
保持部材15は、この例において、コの字形の断面を有する保持ケーシング15aと保持ケーシング15aに上下端が固定される蓋部材15bとからなり、その間に棒材集合電極部12を挟持して、矩形の断面形状に保持するようになっている。
また、押圧装置16は、保持ケーシング15aと蓋部材15bの間に棒材集合電極部12と共に挟持された平板状の押板16aと蓋部材15bに取り付けられ押板16aを保持ケーシング15aに向けて押し付ける電磁チャック16bとからなる。
この構成により、押圧装置16(押板16aと電磁チャック16b)により、保持部材15(保持ケーシング15aと蓋部材15b)に保持された棒材集合電極部12への押圧を変化させることができる。また、この押圧の変化により、各導電性棒材11間の摩擦力を大または小に切り替え、摩擦力が大のときに各棒材の長さ方向の摺動を防止し、摩擦力が小のときに各棒材の長さ方向の摺動を可能にするようになっている。
なお、電磁チャック16bとバネを併用し、電磁チャックを励磁しないときにバネで押圧して摩擦力を大にし、電磁チャックの励磁でバネを弱めて摩擦力を小に切り替えてもよく、またその逆でもよい。更に、本発明は電磁チャックに限定されず、その他の付勢手段、例えば空圧シリンダや手動の付勢装置(ボルトとナット、又はバネ)等であってもよい。
上述した本発明の自在電極10によれば、電極ホルダー14の保持装置16により導電性棒材11間の摩擦力を小に切替え、対応する電解ドレッシング砥石の電解面に棒材集合電極部を長さ方向に押し付けるだけで、各導電性棒材11が個別に砥石の電解面にならい、電解ドレッシング砥石の電解面と同一の表面形状を有する電解ドレッシング用電極を成形することができる。
図2は、本発明の自在電極の使用方法を示す図である。この例は、砥石2が例えば中性子レンズを加工するための特殊形状のものである場合を示している。このような特殊形状の砥石2に対して、上述した本発明の自在電極10を用い、電極ホルダー14により電性棒材間の摩擦力を小に切替え、対応する電解ドレッシング砥石2の電解面に棒材集合電極部11を長さ方向に押し付けるだけで、各導電性棒材11が個別に砥石2の電解面にならい、電解ドレッシング砥石2の電解面と同一の表面形状を有する電解ドレッシング用電極を成形することができる。
なお、この例では、特殊形状の砥石2に比べて導電性棒材11の断面寸法が大きい場合を示しており、各導電性棒材11の先端11aの形状を、後加工している。しかし、この後加工は必須ではなく、より細い導電性棒材11を用いて後加工を省略することもできる。
図3は、本発明の自在電極を用いた電解ドレッシング方法を示す図である。この図を用いて本発明による基本的な電解ドレッシング方法を説明する。
本発明の電解ドレッシング方法は、自在電極準備ステップ(A)、電極成形ステップ(B)及び電解ドレッシングステップ(C)とからなる。
自在電極準備ステップ(A)では、上述した電解ドレッシング用自在電極10を準備する。
電極成形ステップ(B)では、電極ホルダー14の押圧装置16により、導電性棒材間の摩擦力を小に切替え、電解ドレッシング砥石2の電解面2a(この例では外周面)に棒材集合電極部12を長さ方向に押し付けて、電解ドレッシング砥石2の電解面2aと同一の表面形状を有する電解ドレッシング用電極を成形する。
電解ドレッシングステップ(C)では、導電性棒材11間の摩擦力を大に切替え、図3に示すように、電極と砥石表面間に間隙を設け、砥石2でワーク1を研削しながら、砥石2と電極10との間に導電性液を流し、電源4を用いて砥石2と電極10との間に砥石2を正(+)に電極10を負(−)に印加して電解ドレッシングする。
上述した本発明の電解ドレッシング方法によれば、電極成形ステップ(B)において導電性棒材11間の摩擦力を小に切替え、対応する電解ドレッシング砥石2の電解面に棒材集合電極部12を長さ方向に押し付けるだけで、各導電性棒材11が個別に砥石の電解面にならい、電解ドレッシング砥石の電解面2aと同一の表面形状を有する電解ドレッシング用電極10を成形することができる。
また、次いで、電解ドレッシングステップ(C)において、導電性棒材間の摩擦力を大に切替え、電極と砥石表面間に間隙を設け、砥石2でワーク1を研削しながら、砥石2と電極10との間に導電性液を流して電解ドレッシングすることができる。
従って、砥石形状2に合わせてその外周面と同一の表面形状を有する電極10を容易に形成でき、これを用いて砥石を電解ドレッシングしながらワークを研削することができる。
また、上述した電極成形ステップ(B)と電解ドレッシングステップ(C)との間、または電解ドレッシングステップ(C)の後に、導電性棒材11間の摩擦力を小に切替え、各導電性棒材11を個別に長さ方向に摺動させて電極形状を修正する電極修正ステップ(D)を設けることにより、砥石外周面との間で電解強度に不均一が生じている場合(例えば電解領域の中心部が強く、外縁部が弱くなりやすい)、この不均一を表面の変色又は電解による消耗量から判断して、各導電性棒材の位置を調整することができる。
図4は、本発明の自在電極を用いた砥石との隙間調整を示す図である。この例において、本発明の電解ドレッシング用電極10は、更に、棒材集合電極部12を構成する複数の導電性棒材11の端面に密着し、各棒材11を個別に長さ方向に摺動する複数のアクチュエータ18を備える。アクチュエータ18はこの例では圧電素子である。
複数の導電性棒材11の反電極側の端面は、この例のように同一の平面上に位置するのが好ましい。
また、複数の圧電素子18は、例えば、ピエゾ素子が微細なピッチ(例えば30μm×30μm)で二次元的に配置されたピエゾアクチュエータであるのがよい。
なお、この図において、17は、圧電素子18を導電性棒材11の反電極側端面との間に挟持する挟持部材である。この挟持部材は、上述した保持部材15に機械的に連結されており、印加する電圧変化による圧電素子18の伸縮量を直接導電性棒材11に付加するようになっている。
この構成により、導電性棒材間の摩擦力を小に切替え、複数の圧電素子に個別に電圧を印加して、遠隔操作により、各棒材を個別に長さ方向に摺動し、上述した電極修正ステップ(D)による砥石との隙間を自動調整することができる。
図5は、本発明の自在電極を用いた砥石の寸法・形状変化量の測定を示す図である。この例において、本発明の電解ドレッシング用電極10は、更に、複数の圧電素子18と挟持部材17との間に各導電性棒材11の移動量を検出するセンサ19を備える。このセンサ19は、例えば各圧電素子18の出力から各導電性棒材11の移動量を検出する。
また、本発明の方法において、この図に示すように、電解ドレッシングステップ(C)の後に、導電性棒材間の摩擦力を大に保持したまま、電極成形ステップ(B)における電極位置に棒材集合電極部12を再度位置決めし、次いで、導電性棒材間の摩擦力を小に切替え、各導電性棒材11を個別に長さ方向に摺動させて砥石の電解面に各導電性棒材11を長さ方向に押し付け、その移動量から砥石の寸法・形状変化量(例えば砥石磨耗量)を測定する。
この方法により、棒材集合電極部12の表面位置は電解ドレッシングでほとんど変化しないことから、遠隔操作で、砥石の寸法・形状変化量(例えば砥石磨耗量)を測定することができる。
図6は、本発明の自在電極を用いた電極クリーニングを示す図である。この例では、電解ドレッシングステップ(C)の後に、図3とは逆に、電源4を用いて砥石2と電極10との間に砥石2を負(−)に電極10を正(+)に印加し、逆電解により電極表面をクリーニングする。
この方法により、電解ドレッシングにより導電性砥石から電解した金属イオンが電極表面にメッキのように付着するが、これを逆電解によりクリーニングすることができる。
さらに、砥石2と電極4との間に電解ドレッシングと逆の電圧を印加し、逆電解の時に、導電性棒材間の摩擦力を小に切替え、各棒材11を個別に摺動させて砥石面に押し付け、その移動量から砥石2と電極表面間における電解強度の分布を測定し、適切かつ均一な電解強度に間隙を設定することにより、移動量が大きい棒材が対向する砥石部分は電解が強いことを意味するため、砥石と電極の間隙は短く、その逆は広く、個々の棒状電極を摺動させた後に、砥石と電極全体との間隙をセットすることができる。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々に変更することができることは勿論である。
本発明による電解ドレッシング用自在電極の全体斜視図である。 本発明の自在電極の使用方法を示す図である。 本発明の自在電極を用いた電解ドレッシング方法を示す図である。 本発明の自在電極を用いた砥石との隙間調整を示す図である。 本発明の自在電極を用いた砥石の寸法・形状変化量の測定を示す図である。 本発明の自在電極を用いた電極クリーニングを示す図である。 ELID研削法におけるELIDサイクルを示す説明図である。 特許文献2の「自在総型砥石を用いた電解ドレッシング方法」の模式図である。
符号の説明
1 ワーク、2 電解ドレッシング砥石、2a 電解面、4 電源、
10 自在電極、11 導電性棒材、12 棒材集合電極部、
14 電極ホルダー、15 保持部材、
15a 保持ケーシング、15b 蓋部材、
16 押圧装置、16a 押板、16b 電磁チャック、
17 挟持部材、18圧電素子、19 センサ

Claims (8)

  1. 同一断面形状を有する複数の細長い導電性棒材からなり、互いに密着して対応する電解ドレッシング砥石の電解面の少なくとも一部を覆う大きさの断面形状に積層された棒材集合電極部と、
    該棒材集合電極部の前記断面形状を保持し、かつ隣接する導電性棒材間の摩擦力を大または小に切替え、摩擦力が大のときに各棒材の長さ方向の摺動を防止し、摩擦力が小のときに各棒材の長さ方向の摺動を可能にする電極ホルダーと、を備えることを特徴とする電解ドレッシング用自在電極。
  2. 前記電極ホルダーは、前記棒材集合電極部を前記断面形状に保持する保持部材と、該保持部材に保持された棒材集合電極部を構成する複数の導電性棒材間の摩擦力を変化させる押圧装置とからなる、ことを特徴とする請求項1に記載の電解ドレッシング用自在電極。
  3. 前記棒材集合電極部を構成する複数の導電性棒材の端面に密着し、各棒材を個別に長さ方向に摺動する複数のアクチュエータを備える、ことを特徴とする請求項1に記載の電解ドレッシング用自在電極。
  4. 同一断面形状を有する複数の細長い導電性棒材からなり、互いに密着して対応する電解ドレッシング砥石の電解面の少なくとも一部を覆う大きさの断面形状に積層された棒材集合電極部と、該棒材集合電極部の前記断面形状を保持し、かつ隣接する導電性棒材間の摩擦力を大または小に切替え、摩擦力が大のときに各棒材の長さ方向の摺動を防止し、摩擦力が小のときに各棒材の長さ方向の摺動を可能にする電極ホルダーと、を有する電解ドレッシング用自在電極を備え、
    導電性棒材間の摩擦力を小に切替え、前記電解ドレッシング砥石の電解面に棒材集合電極部を長さ方向に押し付けて、前記電解ドレッシング砥石の電解面と同一の表面形状を有する電解ドレッシング用電極を成形する電極成形ステップと、
    導電性棒材間の摩擦力を大に切替え、電極と砥石表面間に間隙を設け、前記砥石でワークを研削しながら、前記砥石と電極との間に導電性液を流して電解ドレッシングする電解ドレッシングステップとを有する、ことを特徴とする電解ドレッシング用自在電極を用いた電解ドレッシング方法。
  5. 前記電極成形ステップと電解ドレッシングステップとの間、または電解ドレッシングステップの後に、導電性棒材間の摩擦力を小に切替え、各導電性棒材を個別に長さ方向に摺動させて電極形状を修正する電極修正ステップを有する、ことを特徴とする請求項4に記載の電解ドレッシング方法。
  6. 前記電解ドレッシングステップの後に、導電性棒材間の摩擦力を大に保持したまま、前記電極成形ステップにおける電極位置に棒材集合電極部を位置決めし、
    次いで、導電性棒材間の摩擦力を小に切替え、各導電性棒材を個別に長さ方向に摺動させて砥石の電解面に各導電性棒材を長さ方向に押し付け、その移動量から砥石の寸法・形状変化量を測定する、ことを特徴とする請求項4に記載の電解ドレッシング方法。
  7. 前記電解ドレッシングステップの後に、前記砥石と電極との間に電解ドレッシングと逆の電圧を印加し、逆電解により電極表面をクリーニングする、ことを特徴とする請求項4に記載の電解ドレッシング方法。
  8. 前記砥石と電極との間に電解ドレッシングと逆の電圧を印加し、逆電解の時に、導電性棒材間の摩擦力を小に切替え、各棒材を個別に摺動させて砥石面に押し付け、その移動量から砥石と電極表面間における電解強度の分布を測定し、適切かつ均一な電解強度に間隙を設定する、ことを特徴とする請求項4に記載の電解ドレッシング方法。
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