JP2005087966A - 生ゴミ処理装置 - Google Patents

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博元 堀江
Koji Tanaka
耕司 田中
Koichi Matsuki
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Abstract

【課題】 生ゴミ処理装置において、生ゴミ処理槽内の生ゴミの加熱室を、バーナーの燃焼室に形成して、生ゴミ処理装置全体を可及的にコンパクト化、低コスト化することができ、しかも、生ゴミの加熱、乾燥および撹拌処理能率を大幅に向上させることができる。【解決手段】 生ゴミ処理槽1内に設けられ、そこに投入された生ゴミを、加熱、乾燥処理したのち、撹拌処理するようにした、生ゴミ処理装置において、生ゴミ処理槽1の上半部に加熱室CHを、その下半部に撹拌室CMを設け、前記加熱室CHの前後側壁に前、後バーナー10F,10Rを設け、そのバーナー10F,10Rより噴出される火炎を、加熱室CHに直接噴射してその加熱室CHをバーナー10F,10Rの燃焼室に兼用できるようにした。
【選択図】 図3

Description

本発明は、生ゴミの処理装置に関し、特に、生ゴミの加熱・乾燥処理と撹拌処理とを生ゴミ処理槽内で纏めて行なうことができるようにした、コンパクトで前記処理能率のよい生ゴミ処理装置に関するものである。
従来、生ゴミを、加熱、撹拌処理する生ゴミ処理装置では、生ゴミ処理槽18a,18bの外部に設けたファンヒータ46により、その生ゴミ処理槽18a,18b内の生ゴミを加熱するようにしたものが知られている(下記特許文献1参照)。
特開2002−361213号公報
ところが、前記従来のファンヒータは消費電力が大きく、ランニングコストが高く、特に消費電力の大きい大型の生ゴミ処理装置では、それが一層大きくなるという問題がある。そこで前記ファンヒータに代えてガスバーナーを使用することが提案されているが、これによれば、ランニングコストの低減を図ることができるが、このバーナーは、大きな燃焼室を備えているため、これを生ゴミ処理槽に付設すれば、生ゴミ処理装置全体が著しく大型化して、その占有スペースが大きくなり、その据付場所が限定されるばかりでなく、固定コスト増を招くという別の問題がある。
本発明は、上記に鑑み提案されたものであって、前記問題を解決した、小型で低コストの生ゴミ処理装置を提供することを目的とするものである。
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、生ゴミ処理槽内に設けられ、そこに投入された生ゴミを、加熱、乾燥処理したのち、撹拌処理するようにした、生ゴミ処理装置において、
前記生ゴミ処理槽の上半部に加熱室を、その下半部に撹拌室を設け、前記加熱室の側壁にバーナーを設け、該バーナーより噴出される火炎を、加熱室に直接噴射して該加熱室をバーナーの燃焼室に兼用できるようにしたことを特徴としている。
上記目的を達成するために、請求項2記載の発明は、前記請求項1記載のものにおいて、前記バーナーは、加熱室の対向側壁に、該バーナーの火炎ノズルの向きが互いに齟齬するようにオフセットして少なくとも一対設けられることを特徴としている。
上記目的を達成するために、請求項3記載の発明は、前記請求項1記載のものにおいて、前記加熱室には、該加熱室内の排気を排出するための排気管が連通接続され、該排気管の排気導入口を、前記撹拌室との隣接位置に臨ませたことを特徴としている。
上記目的を達成するために、請求項4記載の発明は、前記請求項1記載のものにおいて、前記生ゴミ処理槽には、前記加熱室内の熱風を、該加熱室と前記撹拌室との間で循環させるようにした熱風循環装置を設けたことを特徴としている。
上記目的を達成するために、請求項5記載の発明は、前記請求項4記載のものにおいて、前記熱風循環装置は、その吸込管が前記加熱室の上部に設けられ、また、その吹出口が前記吸込管よりも下方に設けられ、その吹出口を前記撹拌室に指向させたことを特徴としている。
上記目的を達成するために、請求項6記載の発明は、前記請求項4または5記載のものにおいて、前記熱風循環装置は、前記吹出口を開口した送風管を備え、該送風管は生ゴミ処理槽の外に設けられていることを特徴としている。
上記目的を達成するために、請求項7記載の発明は、前記請求項4,5または6記載のものにおいて、前記熱風循環装置は、前記加熱室と前記撹拌室とを循環する熱風の循環系に、外気取り入用の分岐管を接続し、この分岐管の少なくとも一部を加熱室内に配置したことを特徴としている。
請求項1記載の発明の特徴によれば、生ゴミ処理槽内の生ゴミの加熱室を、バーナーの燃焼室に兼用したので、生ゴミ処理装置全体を可及的にコンパクト化、低コスト化することでき、しかも、生ゴミの加熱、乾燥および撹拌処理能率を大幅に向上させることができる。
また、前記請求項2記載の発明の特徴によれば、対向して配置される少なくとも一対のバーナーは、それらから噴出される火炎がそれぞれ独立して加熱室内に万遍なく伝播されて、加熱室内の生ゴミの燃焼能率を高めることができる。また、一方のバーナーの火炎が、他方のバーナーに着火するのを防止することができ安全である。
さらに、前記請求項3記載の発明の特徴によれば、加熱室内に流入した高温の熱風が排気管に短絡して排気されることが防止され、生ゴミから発生する水蒸気を確実に排気できるので、加熱室内の生ゴミの加熱・乾燥処理能率を大幅に高めることができる。
さらに、前記請求項4記載の発明の特徴によれば、熱風循環装置により、熱風を加熱室に万遍なく循環させることができ、加熱室内の加熱・乾燥処理能率を向上させることができる。
さらに、前記請求項5記載の発明の特徴によれば、熱風循環装置により、熱風を加熱室に万遍なく循環させることができ、その上、熱風を撹拌室に向けて吹き付けることができるので、撹拌室でも循環熱風による生ゴミの加熱・乾燥処理がなされて、生ゴミの一層の加熱・乾燥能率の向上を図ることができる。
さらにまた、前記請求項6記載の発明の特徴によれば、熱風循環装置の送風管を、生ゴミ処理槽の外側に設けたことにより、送風管が加熱室の熱風の循環を妨げることがないばかりでなく、その送風管上に生ゴミが堆積することがない。
さらにまた、前記請求項7記載の発明の特徴によれば、外気取り入れ用の分岐管の少なくとも一部を加熱室内に配置したので、外気を加熱室内の熱風により加熱することができ、外気による生ゴミ処理槽内の温度低下を防止することができ、分岐管を加熱するための熱交換器を省略することができる。
以下、本発明の実施の形態を、添付図面に示した本発明の実施例に基づいて以下に具体的に説明する。
まず、図1〜9を参照して本発明の第1実施例について説明する。
図1は、本発明生ゴミ処理装置の全体平面図、図2は、図1の一部拡大図、図3は、図2の3矢視図、図4は、図2の4−4線に沿う断面図、図5は、図3の5矢視図、図6は、図3の6矢視図、図7は、図3の7−7線に沿う断面図、図8は、図4の8−8線に沿う拡大断面図、図9は、図4の9−9線に沿う拡大断面図である。
生ゴミ処理システムは、生ゴミ処理槽1、熱交換器100、混合槽200、除塵槽300および脱臭槽400を備えている。
生ゴミ処理槽1内には、本発明にかかる生ゴミ処理装置Aが装備されている。生ゴミ処理槽1は、基台2上に設置されて密閉の直方体状に形成されており、その上半部に、生ゴミの加熱室CHが形成され、またその下半部に加熱された生ゴミの撹拌室CMが形成されており、それらの室CH,CMは互いに連通されている。
次に生ゴミ処理槽1に装備される各装置について順に説明する。
〔生ゴミ投入装置A1〕
この生ゴミ投入装置A1は、生ゴミ処理槽1の長手方向の後部に設けられる。生ゴミ処理槽1の後部上面には、生ゴミを投入するための投入口3が開口され、この投入口3にホッパ4が接続されている。このホッパ4の上面には入口が開口され、この入口は開閉蓋5により開閉される。図3に示すように、開閉蓋5の一側と、生ゴミ処理槽1の後壁との間には、エアシリンダよりなる開閉シリンダ6が連結され、この開閉シリンダ6の伸縮作動で、開閉蓋5が開閉作動される。
〔生ゴミ加熱装置A2〕
図2,4に示すように、前記加熱室CHの前、後壁の外面には、前、後バーナー10F,10Rが設けられる。これらのバーナー10F,10Rは、ガスバーナーにより構成され、加熱室CHの前、後壁の外面に、その幅方向(左右方向)にオフセット、すなわちそれらのバーナー10F,10Rの火炎ノズル11F,11Rの向きが互いに左右に齟齬するように固定され、これらのガスバーナーから噴出される火炎は、加熱室CH内に直接噴射され、これにより、前記加熱室CHをバーナー10F,10Rの燃焼室に兼用することができ、また、前、後部ガスバーナー10F,10Rからの火炎は互いに干渉し合うことがなく、一方のバーナーの火炎が他方のバーナーに着火するのを防止することができ、また両者からの火炎を加熱室CHに均等に行き渡らせることができる。
〔熱風循環装置A3〕
熱風循環装置A3は、熱風を外気と共に加熱室CHと撹拌室CMとに強制循環させるものであり、図1〜6に示すように、対をなす前、後ブロア20F,20Rが、生ゴミ処理槽1の前、後端壁の上部外面にその幅方向(左右方向)に互いにオフセットして固定されている。前、後ブロア20F,20Rの吸込側に連なる各吸込管21F,21Rは、加熱室CHに開口され、またそれらの吐出側に連なる吐出管22F,22Rは、連通パイプ23F,23Rを介して加熱室CHに設けられる送風管24の両端に連通接続されている。図7に示すように、送風管24は角筒状に形成されていて、加熱室CHと撹拌室CMとの境界領域において、加熱室CHの左側壁の外面に、該加熱室CHの長手方向に沿いその全長にわたって設けられている。図4,9に示すように、送風管24は、前記前、後吸込管21F,21Rよりも下位に位置して、その前後中央部が仕切壁25により、前部送風管24Fと後部送風管24Rとに仕切られており、それらの送風管24には、生ゴミ処理槽1内に開口する複数の吹出口26…が、その長手方向に間隔をあけて列設され撹拌室CMに指向されている。図8,9に示すように、生ゴミ処理槽1の内面には、前記複数の吹出口26…を覆う帯状のガイド板28が溶接されており、このガイド板28は送風管24内を流れる熱風を複数の吹出口26…を通して生ゴミ処理槽1内の撹拌室CMに向けて噴出させるように案内する。図1〜6に示すように、前記前、後ブロア20F,20Rの前、後吸込管21F,21Rには、加熱室CH内に外気を取り入れるための前、後分岐管30F,30Rがそれぞれ接続されている。図5,6に示すように、前、後分岐管30F,30Rは、生ゴミ処理槽1の外に配置される一対の熱交換器100,100(後述)にそれぞれ接続されている。一対の熱交換器100,100により加熱された外気(約250°)は、前、後分岐管30F,30Rを通って前、後ブロア20F,20Rに吸引され、ここで加圧された後、循環熱風と混合されて送風管24を経て複数の吹出口26…より、生ゴミ処理槽1内に噴出される。
〔排気装置A4〕
図1〜6に示すように、生ゴミ処理槽1には、生ゴミ加熱後の排気を外部に排気するための排気装置A4が設けられる。生ゴミ処理槽1の天井壁の中間部には、2本の排気管40,41の排気導入口42,43が挿入支持されており、それらの排気導入口42,43は、図3,4に示すように、加熱室CHと撹拌室CMとの隣接位置に臨ませてあり、これにより加熱室CH内の高温の熱風が短絡してそのまま排気されないようにされている。前記排気管40,41は、生ゴミ処理槽1の上方に延長されて、それらの外端が前記一対の熱交換器100,100の上部の排気取入口に連通接続されている。前記加熱室CH内において生ゴミを加熱処理した高温の排気(約350°C)は、前記2本の排気管40,41を通して一対の熱交換器100,100に送られる。そして、それらの熱交換器100,100内では、その排気熱により、外気を加熱できるようになっている。
〔生ゴミ撹拌装置A5〕
図4に最も明瞭に示すように、生ゴミ処理槽1の下半部に形成される撹拌室CM内には、生ゴミ撹拌装置A5が設けられる。撹拌室CMは、生ゴミ処理槽1の前後方向に長く、その断面が上方開放の優弧状に形成され、その長手方向にスクリュウ軸50が貫通支持されている。このスクリュウ軸50の両外端は、基台2上に固定した前後部受台51,52上に軸受53,54を介して回転自在に支持されている。スクリュウ軸50の後端は、後部受台52上に設置されるモータ55に減速機を介して連結されている。撹拌室CM内において、前記スクリュウ軸50には、その前半部(図4左側半部)と後半部(図4右側半部)とで捩れ方向が相互に逆であり、かつピッチの略等しい前、後リボンスクリュウ羽根、すなわち前、後撹拌羽根57,58が固定されている。前、後撹拌羽根57,58は、いずれもスクリュウ軸50に固定される複数の棒体59の先部にリボンスクリュウ60を固定して構成されている。そして、前記モータ55の駆動によれば、前、後撹拌羽根57,58は一方向(図7矢印R方向)に回転され、撹拌室CM内の生ゴミは、図4矢印aおよびbに示すように、撹拌されながらその前後両端部からその中央部に寄せられる。
図3,4に示すように、撹拌室CMの前後側壁の内面下部には、温度検出器61,61がそれぞれ設けられている。これらの温度検出器61,61は、撹拌室CM内の生ゴミの温度を検出するものであり、生ゴミの温度が約65°C以上になると、前、後バーナー10F,10RをOFFし、また、約55°C以下になると前記バーナー10F,10RをON制御するようになっている。
〔処理ゴミの排出装置A6〕
図3,7に示すように、生ゴミ処理槽1の前後方向中央部には、加熱、撹拌処理された生ゴミを生ゴミ処理槽1外に排出する排出装置A6が設けられる。撹拌室CMの断面円弧状の下部、詳細には、その最下部よりも撹拌羽根57,58の回転方向前側に位置して、四角な排出口70が開口され、この開口70は、撹拌室CMの外面に開閉可能にヒンジ連結される排出蓋71により開閉される。排出蓋71と生ゴミ処理槽1の外面間には、エアシリンダよりなる開閉シリンダ72が連結され、この開閉シリンダ72の伸縮作動により排出蓋71は強制的に開閉される。図7に示すように、生ゴミ処理槽1の一側には、スクリュウコンベア74が配置される。このスクリュウコンベア74の搬入部は、前記排出口70に対面しており、また、その搬出部の下には、コンテナ75の出入り場76が設けられる。前記撹拌装置A5により撹拌され、発酵処理された生ゴミは、排出蓋71の開放により撹拌室CMからスクリュウコンベア74の搬入部に投下される。スクリュウコンベア74により搬送された処理済の生ゴミは、その搬出部からコンテナ75に投入されて搬出される。
図1,2,5に示すように、生ゴミ処理槽1の左右方向の一側に一対の熱交換器100,100が設置される。これらの熱交換器100,100は、生ゴミ処理槽1の加熱室CHに送給される外気を、該加熱室CHから排出される排気の排気熱を利用して加熱するようにしたものであり、各熱交換器100,100の熱交換室では、排気管40,41より流入した高温の排気と、外気取入口102,103より熱交換室内を通り分岐管30F,30Rへと流れる低温の外気との間で熱交換がなされ、加熱された外気は分岐管30F,30Rを通りブロア20F,20Rにより加熱室CHおよび撹拌室CM内へと圧送される。また、一対の熱交換器100,100から排出される排気は、排出口より混合槽200へと導かれる。
生ゴミ処理槽1の一側方において一対の熱交換器100,100の下流側には、混合槽200が設置される。この混合槽200は、一対の熱交換器100,100からの排気と、さらに外気とを導入してそれらを混合して排気をさらに冷却すると共にその排気の臭気濃度を下げる機能を有する。
なお、この混合槽200は従来公知のものであり、本発明の要旨に係るものではないので、その詳細な説明を省略する。
さらに、前記混合槽200の下流側には、除塵槽300が設置される。この除塵槽300は、混合槽200から冷却され、臭気濃度の下げられた排気に水を噴射して排気の除塵を行なう機能を有する。
なお、この除塵槽300も従来公知のものであり、本発明の要旨に係るものではないので、その詳細な説明を省略する。
さらにまた、除塵槽300の下流側には、脱臭槽400が設置される。この脱臭槽400では、除塵された排気に、脱臭薬液(次亜塩素酸+塩酸+水)を噴霧してその脱臭を行なう機能を有する。脱臭槽400内には、パンチングメタルよりなるフィルタが設けられ、このフィルタに排気を通過させることにより排気の流れに変化を与えて、排気が前記脱臭薬液と接触する量を増加させるようにして脱臭効果が高められる。
なお、この脱臭槽400も本発明の要旨に係るものではないので、その詳細な説明を省略する。
つぎに、この構成を備えた第1実施例の作用について説明する。
まず、前記生ゴミ投入装置A1の開閉蓋5を開き、ホッパー4を通して生ゴミを生ゴミ処理槽1内に投入する。生ゴミ処理槽1内の生ゴミは、加熱室CHを通って撹拌室CM内に貯留される。撹拌室CM内では温度検出器61,61が生ゴミの温度を検出し、該生ゴミの温度が55°C以下のときは、生ゴミ加熱装置A2の一対の前、後バーナー10F,10RをON作動する。それらのバーナー10F,10Rからの火炎は直接加熱室CH内に噴射し、すなわち、加熱室CHがそれらのバーナー10F,10Rの燃焼室となり、加熱室CH内は均等に迅速に加熱される。また、熱風循環装置A3の前、後ブロア20F,20Rを駆動する。これにより、加熱室CH内の熱風は、前、後ブロア20F,20Rに吸引されると共に分岐管30F,30Rから外気(一対の熱交換器100,100により加熱)を取り入れ、熱風と外気との混合気(約250℃)は、送風管24の吹出口26…より、撹拌室CMに向けて噴射される。したがって、生ゴミ処理槽1内の熱風は、熱風循環装置A3により外気を取り入れながら、加熱室CHと撹拌室CMへの間を循環し、それらの室CH,CMをいずれも迅速に能率良く加熱することができる。
一方、生ゴミの撹拌装置A5のモータ55の駆動により、前、後撹拌羽根57,58が一方向(図7矢印R方向)に駆動される。前、後撹拌羽根57,58は、捩れ方向が互いに逆であるので、撹拌室CM内の生ゴミは撹拌されながら、撹拌室CMの前後中央部に搬送される。これにより、生ゴミは、撹拌室CMの一方に偏って搬送されることがないので、撹拌室CMの側壁に偏った負荷をかけることがない。撹拌室CM内では、前述のように、生ゴミは撹拌、搬送される間に、外気(酸素)を取り入れた熱風により加熱、乾燥されると共に発酵菌が均等に混合される。発酵菌群、すなわち嫌気性菌および好気性菌の混合した微生物群の働きで発酵処理が促進される。このとき、生ゴミの発酵により発生した二酸化炭素と水蒸気は、熱風と共に排気装置A4の排気管40,41を通して生ゴミ処理槽1の外部に排出される。排気管40,41の吸込口42,43は、撹拌室CMの近くに臨んでいるので、高温の熱風がそのまま排気されるのを極力抑えることができ、生ゴミから発生する二酸化炭素と水蒸気とを能率良く排出することができる。排気装置A4より排出された高温の排気は、前述したように、一対の熱交換器100,100に導入され、ここで加熱室CH内に導かれる外気を加熱したのち、前記混合槽200へと送られる。
なお、生ゴミ処理装置の約8時間の運転で発酵処理が完了する。
つぎに、図10,11を参照して本発明の第2実施例について説明する。
図10は、生ゴミ処理装置の一部破断平面図、図11は、図10の11矢視図であり、前記第1実施例と同じ要素には同じ符号が付される。
この第2実施例は、加熱室CHへ外気を導入する分岐管30F,30Rの一部を加熱室CHに配設して、その分岐管30F,30R内を流れる外気を加熱室CH内の熱風で加熱できるようにすると共に外気を加熱するための熱交換器100,100を省略できるようにした点が前記第1実施例と相違し、その他の構成は前記第1実施例と同じである。
図10,11に示すように、前、後ブロア20F,20Rの吸込管21F,21Rに連通接続される分岐管30F,30Rは、生ゴミ処理槽1の外周に沿って該生ゴミ処理槽1の前後方向中央部へと延びており、それらの上流側部分は、加熱室CH内の中央部をその横方向(左右方向)に貫通して、その外端は生ゴミ処理槽1外の大気に開口されている。
したがって、この第2実施例では、前、後ブロア20F,20Rの駆動により分岐管30F,30Rに取り入れられる外気は、熱交換器100,100に依存することなく加熱室CH内の熱風により加熱された後、前、後ブロア20F,20Rにより熱風と共に送風管24を通して生ゴミ処理槽1内に吹き出すことができる。
しかして、この第2実施例によれば、前記第1実施例のものと同じ作用効果を奏し、その上、熱交換器100,100の省略により、生ゴミ処理システム全体のコストダウンを図ることができ、しかも熱交換器100,100に依存せずに、外気の導入による生ゴミ処理槽1内の温度低下を極力抑えることができる。
以上、本発明の実施例について説明したが、本発明はその実施例に限定されることなく、本発明の範囲内で種々の実施例が可能である。
たとえば、前記実施例では、生ゴミ撹拌装置は、1軸式のものを用いたが、これを複数軸式のものに代えてもよく、またスクリュウ式の撹拌装置A5に代えて他の公知の撹拌装置を用いてもよい。さらに、前記第1実施例では、熱交換器100,100は一対のものを用いたが、これを単一のものに代えてもよい。
生ゴミ処理装置の全体平面図(第1実施例) 図1の一部拡大図(第1実施例) 図2の3矢視図(第1実施例) 図2の4−4線に沿う断面図(第1実施例) 図3の5矢視図(第1実施例) 図3の6矢視図(第1実施例) 図3の7−7線に沿う断面図(第1実施例) 図4の8−8線に沿う拡大断面図(第1実施例) 図4の9−9線に沿う拡大断面図(第1実施例) 生ゴミ処理装置の平面図(第2実施例) 図10の11矢視図(第2実施例)
符号の説明
1・・・・・・・・生ゴミ処理槽
10F,10R・・バーナー
11F,11R・・火炎ノズル
21F,21R・・吸込管
24・・・・・・・送風管
26・・・・・・・吹出口
30F,30R・・分岐管
40,41・・・・排気管
42,43・・・・排気導入口
A3・・・・・・・熱風循環装置
CH・・・・・・・加熱室
CM・・・・・・・撹拌室

Claims (7)

  1. 生ゴミ処理槽(1)内に設けられ、そこに投入された生ゴミを、加熱、乾燥処理したのち、撹拌処理するようにした、生ゴミ処理装置において、
    前記生ゴミ処理槽(1)の上半部に加熱室(CH)を、その下半部に撹拌室(CM)を設け、前記加熱室(CH)の側壁にバーナー(10F,10R)を設け、該バーナー(10F,10R)より噴出される火炎を、加熱室(CH)に直接噴射して該加熱室(CH)をバーナー(10F,10R)の燃焼室に兼用できるようにしたことを特徴とする、生ゴミ処理装置。
  2. 前記バーナー(10F,10R)は、加熱室(CH)の対向側壁に、該バーナー(10F,10R)の火炎ノズル(11F,11R)の向きが互いに齟齬するように、オフセットして少なくとも一対設けられることを特徴とする、前記請求項1記載の生ゴミ処理装置。
  3. 前記加熱室(CH)には、該加熱室(CH)内の排気を排出するための排気管(40,41)が連通接続され、該排気管(40,41)の排気導入口(42,43)を、前記撹拌室(CM)との隣接位置に臨ませたことを特徴とする、前記請求項1記載の生ゴミ処理装置。
  4. 前記生ゴミ処理槽(1)には、前記加熱室(CH)内の熱風を、該加熱室(CH)と前記撹拌室(CM)との間で循環させるようにした熱風循環装置(A3)を設けたことを特徴とする、前記請求項1記載の生ゴミ処理装置。
  5. 前記熱風循環装置(A3)は、その吸込管(21F,21R)が前記加熱室(CH)の上部に設けられ、また、その吹出口(26)が前記吸込口(21F,21R)よりも下方に設けられ、その吹出口(26)を前記撹拌室(CM)に指向させたことを特徴とする、前記請求項4記載の生ゴミ処理装置。
  6. 前記熱風循環装置(A3)は、前記吹出口(26)を開口した送風管(24)を備え、該送風管(24)は生ゴミ処理槽(1)の外に設けられていることを特徴とする、前記請求項4または5記載の生ゴミ処理装置。
  7. 前記熱風循環装置(A3)は、前記加熱室(CH)と前記撹拌室(CM)とを循環する熱風の循環系に、外気取り入用の分岐管(30F,30R)を接続し、該分岐管(30F,30R)の少なくとも一部を加熱室(CH)内に配置したことを特徴とする請求項4,5または6記載の生ゴミ処理装置。
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