JP2005087960A - 塗布方法及び塗布装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 塗布機から供給されるシェーピングエアを極端に低減したときでも、塗料粒子の飛散を防止することができる塗布方法及び塗布装置を提供すること。
【解決手段】 塗装ブース1の塗装室3は、空気を供給するための給気口11及び空気を排出するための排気口9を有している。塗装室3内には、塗料を噴霧して被塗物2の表面に塗料を付着させるベル型塗装機21が配置されている。また、給気口11には空調装置12が設けられ、排気口9にはファン13が設けられている。空調装置12及びファン13は、給気口11から排気口9に向けてベル型塗装機21及び被塗物2を包囲するように流れる旋回流A1を発生させる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、バンパー等に代表される自動車用部品などの被塗物に塗料を吹き付けることにより被塗物を塗布する塗布方法及び塗布装置に関するものである。
一般に、自動車用部品などの被塗物を塗装する塗装ブース(塗布装置)内には、塗装機(例えばベル型塗装機(回転霧化式静電塗装機))が設置されており、その塗装機から塗料を噴出することによって、被塗物の表面に塗装が施されるようになっている。
ところで、塗装ブースとして、塗装室の天井部分全体から空気を均一に乱れなく流下させ(ダウンフロー)、この空気を塗装室内に浮遊する塗料粒子とともに鉛直方向下側に設けられた排気口から排出させるようにしたものが従来提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開平8−266988号公報(図1)
ところが、塗装機から霧化(微粒化)した塗料を供給すると、塗料が塗装機から遠ざかるにつれて外方に広がるため、塗料粒子が被塗物のない領域を含む広範囲に飛散してしまう。その結果、飛散した塗料粒子が塗装室の内壁面などに付着して汚れやすくなってしまう。また、塗料が被塗物の表面に付着する効率(塗着効率)が低くなり、被塗物を塗り上げるのに必要な塗料の使用量が多くなってしまう。
この問題を解決するために、塗装室内を流下する空気の流速を大きくして塗料粒子の飛散を抑えることが考えられる。しかし、空気の流速が大きくなると、塗装機から噴霧された塗料が被塗物に付着せずに排気口から排出されてしまい(オーバースプレー)、却って塗着効率が低下してしまう。
また、塗装機の塗料吐出口の周囲にシェーピングエア噴出口を設け、シェーピングエアで塗料粒子の飛散を抑え、被塗物の表面に吹き付けることで、塗着効率の向上が可能となる。しかし、塗料粒子がシェーピングエアの影響を受けて被塗物の表面に高速で吹き付けられてしまうため、粒子が跳ね返り塗着効率が落ちるという問題がある。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、塗布機から供給されるシェーピングエアを極端に低減したときでも、塗料粒子の飛散を防止することができる塗布方法及び塗布装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明では、旋回流の内側領域に配置された被塗物に対し、同じく前記旋回流の内側領域に配置された塗布機から塗料を噴霧することにより、前記被塗物の表面に塗料を付着させることを特徴とする塗布方法をその要旨とする。
従って、請求項1に記載の発明によると、塗布機から噴霧された塗料は外方に広がって行くが、塗料の広がりは旋回流によって抑えられる。よって、塗布機から供給されるシェーピングエアを極端に低減したときでも、塗料粒子が旋回流を超えてその外側領域に飛散することが防止される。ゆえに、旋回流の内側領域に配置された被塗物に対する塗料の塗着効率が高くなり、被塗物を塗り上げるのに必要な塗料の使用量を抑えることができる。また、飛散した塗料粒子が被塗物以外のものに付着して汚れるのを防止できる。
なお、旋回流の内側領域の面積は、塗布機が配置される塗布室の断面積よりも小さくなっており、塗布機の断面積よりも大きくなっている。以上のことから、旋回流の内側領域の面積は、塗布機の断面積の4〜30倍に設定されることが好ましい。
また、被塗物としては、空力付加物(スポイラーなど)やバンパーなどの自動車用部品が挙げられる。なお、被塗物は、必ずしも自動車用部品でなくてもよい。
塗布方法としては、スプレーガンによる吹付け塗装などが挙げられる。なお、例えば塗料粒子を負に帯電し、被塗物をアースした状態で、塗布を行う静電塗装を用いてもよい。このようにすれば、塗料粒子が静電力によって被塗物に引き寄せられるため、塗着効率がより一層向上する。
ここで「塗料」の例としては、液体塗料や粉体塗料などを挙げることができる。液体塗料は水性塗料と溶剤塗料とに大別される。硬化性に着目してみると、塗料には、熱硬化型の塗料、光硬化型の塗料、電子線硬化型の塗料、反応性硬化型の(即ち、化学反応により硬化する性質を持った)塗料などがある。また、その樹脂成分に着目してみると、例えば、アクリル樹脂を主成分とする塗料(アクリル塗料)や、ウレタン樹脂を主成分とする塗料(ウレタン塗料)などがある。また、塗料は、上塗り塗装用の塗料に限られる訳ではなく、下塗り塗装用のプライマ、中塗り塗装用のサーフェイサなどであってもよい。さらに、塗膜の保護、艶出しを行うコーティング剤を塗料として用いてもよい。つまり、本明細書において「塗布」とは、液体または粉体からなる塗膜形成用の物質(即ち狭義の塗料)を塗布機から噴霧して被塗物の表面に付着させることを含むばかりでなく、直接塗膜を形成するものではないが塗膜の下地層や保護層等の形成のため液体または粉体を塗布機から噴霧して被塗物の表面に付着させることも含んでいる。
なお、塗布機は、固定されていてもよいし、旋回流の内側領域において被塗物の形状に沿って移動するようなものであってもよい。このとき、塗布機を、可能な限り被塗物の被塗布面に対して平行に移動させてもよい。このようにすることで、塗装ムラを防止できるからである。
また、塗布機として、エア霧化塗装機(スプレーガン)、エア霧化静電塗装機(REAガン)及びベル型塗装機(回転霧化式静電塗装機)などを用いてもよい。
請求項2に記載の発明は、気体を供給する給気口及び気体を排出する排気口を有する塗布室と、前記塗布室内に配置され、前記塗布室内に配置された被塗物に対し塗料を噴霧することにより前記被塗物の表面に塗料を付着させる塗布機と、前記給気口及び前記排気口の少なくとも一方に設けられ、前記給気口から前記排気口に向けて前記塗布機及び前記被塗物を包囲するように流れる旋回流を発生させる旋回流発生手段とを備えることを特徴とする塗布装置をその要旨とする。
従って、請求項2に記載の発明によると、塗布機から噴霧された塗料は外方に広がって行くが、塗料の広がりは旋回流によって抑えられる。そのため、塗布機から供給されるシェーピングエアを極端に低減したときでも、塗料粒子が旋回流を超えてその外側領域に飛散することが防止される。よって、塗料粒子が被塗物のない領域を含む広範囲に飛散してしまうのを防止することができる。ゆえに、旋回流によって包囲される被塗物に対する塗料の塗着効率が高くなり、被塗物を塗り上げるのに必要な塗料の使用量を抑えることができる。また、飛散した塗料粒子が塗布室の内壁面などに付着して汚れるのを防止できる。
請求項3に記載の発明は、請求項2において、前記給気口を前記塗布室において鉛直方向上側に設けるとともに、前記排気口を前記塗布室において鉛直方向下側に設け、前記旋回流発生手段を前記給気口及び前記排気口の両方に設け、前記塗布機を前記塗布室の上部に配置し、塗料を鉛直方向下側に向けて噴霧することをその要旨とする。
従って、請求項3に記載の発明によると、旋回流は一対の旋回流発生手段によって発生する。よって、旋回流を給気口側または排気口側の旋回流発生手段のみによって発生させる場合に比べて、速い旋回流を比較的容易に発生させることができ、その場合であっても旋回流の回転半径を容易に制御することが可能となる。ゆえに、塗料の広がりをより確実に抑えることができる。
また、旋回流が給気口側から排気口側に向けて鉛直方向に沿って流れ、塗料が鉛直方向下側に向けて噴霧される。つまり、旋回流及び塗料は、重力が作用する方向と同じ方向に流れる。そのため、旋回流や塗料の進行方向が重力の影響を受けて変わってしまうのを防止できる。
以上詳述したように請求項1〜3に記載の発明によると、塗布機から供給されるシェーピングエアを極端に低減したときでも、塗料粒子の飛散を防止することができる。
以下、本発明を具体化した一実施形態を図1〜図4に基づき詳細に説明する。図1は本実施形態における塗布装置を示す正断面図である。図2は塗布装置の上面図である。図3は塗布装置の給気口部分を示す概略図、図4は塗布装置の排気口部分を示す概略図である。
図1に示されるように、塗布装置としての塗装ブース1は、バンパーなどの自動車用部品である被塗物2に塗料を吹き付けることにより、被塗物2の表面に塗膜を形成させるためのものである。塗装ブース1の主要部を構成する塗装室(塗布室)3は、側壁4及び床部6によって構成されている。塗装室3の床部6上には、被塗物2を保持するための保持台8が設置されている。保持台8は、塗装作業の進行具合にあわせて被塗物2を移動もしくは回転できるようになっている。なお、保持台8を用いて被塗物2を保持する代わりに、ロボットを用いて被塗物2を保持するようにしてもよい。このようにすれば、より自由な位置、角度で被塗物2を保持することができる。
塗装室3の鉛直方向上側には、塗装室3内に空気を供給するための給気口11が設けられている。図2及び図3に示すように、給気口11は、略円形状をなしており、塗装室3の内部と外部とを連通させている。給気口11には、ダウンフロー発生部12a及び旋回流発生手段としての旋回流発生部12bを備えた空調装置12が取り付けられている。ダウンフロー発生部12aは、塗装室3の給気口11部分全体から鉛直方向下側に向けて空気が乱れることなく均一に流れるダウンフローA3を発生させるようになっている。また、旋回流発生部12bは、図示しないファンが塗装室3の上側から見て時計回り方向(図3参照)に回転することにより、給気口11部分全体から鉛直方向下側に向けて空気が旋回しながら流れる旋回流A1を発生させるようになっている。つまり、旋回流A1の旋回方向は旋回流発生部12bのファンの回転方向と同一となる。なお、旋回流A1の流れは、図1中にて螺旋状矢印で表現されている。
図1及び図4に示されるように、塗装室3の鉛直方向下側を構成する床部6の中央部には、塗装室3内の空気を排出するための排気口9が設けられている。排気口9は、鉛直方向から見て回転対称形状をなしており、旋回流発生手段を構成する吸引部10a及び一対の排気ダクト10bを備えている。各排気ダクト10bの途上には旋回流発生手段を構成するファン13が取り付けられている。吸引部10aは円筒状をなしており、給気口11の直下に配置されている。吸引部10aの内径は給気口11の内径とほぼ同一になっている。吸引部10aの外周部分には、各排気ダクト10bの一端がそれぞれ接続されている。各排気ダクト10bは、吸引部10aの外周縁に外接しており、吸引部10aの径方向に対して直交している。各排気ダクト10bは、吸引部10aの外周縁の接線方向に沿って互いに反対方向に延びている。そして、各ファン13が排気ダクト10b内の空気を吸引すると、吸引部10a内の空気が塗装室3の上側から見て時計回り方向に旋回する。つまり、吸引部10a内の空気は、旋回流発生部12bのファンの回転方向と同一方向に流れる。これにより、各ファン13は、塗装室3内に供給された空気を塗装室3内に浮遊する塗料粒子とともに吸引部10a及び排気ダクト10bを介して塗装室3の外部に排出させるとともに、塗装室3内に旋回流A1を発生させるようになっている。なお、塗装室3の外部に排出した塗料を回収して再利用してもよい。
図1に示されるように、塗装室3の前記側壁4の上部には、給気口11側に行くに従って流路断面積が徐々に小さくなる絞り部5が形成されている。塗装室3の最も絞られた部分の内径(給気口11の内径)は、旋回流A1の回転半径と略等しくなっている。絞り部5は、給気口11から鉛直方向下側に流れる空気に乱れが生じるのを防止するためのものである。
また、図2に示されるように、塗装室3は、鉛直方向から見て正方形状をなしているもの(図2において破線にて図示)から4つの角部を切り落した形状となる正八角形状をなしている。よって、塗装室3が鉛直方向から見て正方形状をなしている場合に比べて塗装室3の設置面積を小さくすることができ、複数箇所に空きスペースB1が生じる。従って、これらの空きスペースB1に、空調装置12、ファン13及び後記するベル型塗装機21などを制御する制御盤などの各種装置を配置することができる。なお、塗装室3は、鉛直方向から見て円形状、六角形状などの他の形状をなしていてもよく、鉛直方向から見て回転対称形状をなしていることが好ましい。
図1に示されるように、旋回流A1は、前記被塗物2及びベル型塗装機21を包囲するように流れている。旋回流A1は、給気口11側においてベル型塗装機21の外側を旋回し、排気口9側において被塗物2の外側を旋回している。旋回流A1は、螺旋状に流れており、塗装室3内において給気口11から排気口9に向かって直線的に流れている。旋回流A1の回転半径は、給気口11の内径及び前記吸引部10bの内径とほぼ等しくなっている。旋回流A1の内側領域A2には、前記ダウンフローA3が流れるようになっている。本実施形態では、旋回流A1の流速は1(m/s)以上に設定されており、ダウンフローA3の流速は旋回流A1の流速よりも遅い0.3〜0.5(m/s)に設定されている。即ち、旋回流A1の流速が大きいため、塗料粒子の飛散を旋回流A1によって確実に抑えることができる。よって、飛散した塗料粒子が、塗装室3の側壁4などに付着して汚れるのを防止できる。また、速い旋回流A1によって塗料粒子の飛散が抑えられることから、従来に比べてダウンフローA3の流速を小さく設定することができるようになる。このため、ダウンフローA3の流速を大きく設定しすぎた場合の不利益を解消することが可能となり、被塗物2に対する塗料の塗着効率を向上させることができる。なお、本実施形態においては、旋回流A1とともにダウンフローA3が流れているが、旋回流A1だけが流れていてもよい。
また、旋回流A1の内側領域A2には、塗布機としてのベル型塗装機21が配置されている。ベル型塗装機21は、前記側壁4から塗装室3の中心側に延びる支持部材22の先端部に固定されている。ベル型塗装機21は塗装室3の上部に配置されており、ベル型塗装機21よりも鉛直方向下側には被塗物2が配置されている。つまり、被塗物2も内側領域A2に配置されるようになっている。ベル型塗装機21は、ベル状のカップ(図示略)を備えており、カップに導かれてきた塗料をカップの回転で生じる遠心力により霧化する。よって、霧化された塗料が鉛直方向下側にある被塗物2に対して噴射される。
次に、塗装ブース1を用いた被塗物2の塗装方法について説明する。
まず、被塗物2を保持台8によって保持し、空調装置12のダウンフロー発生部12aによって給気口11から吸引部10aに向けて空気が一直線上に流れるダウンフローA3を発生させる。また、空調装置12の旋回流発生部12b及び一対のファン13によって給気口11から吸引部10aに向けてベル型塗装機21及び被塗物2を包囲するように流れる旋回流A1を発生させる。これにより、旋回流A1の内側領域A2にベル型塗装機21及び被塗物2が配置されることとなる。
この状態において、ベル型塗装機21により塗料を被塗物2に向けて噴霧する。このとき、噴霧された塗料の一部は、ダウンフローA3により被塗物2の表面に付着する。また、噴霧された塗料の一部は、外方に広がっていくが旋回流A1によって抑えられ、被塗物2の表面に付着する。これらの結果、被塗物2の表面に塗装が施される。なお、このとき、ベル型塗装機21を、内側領域A2において支持部材22の延出方向に沿って移動させるようにしてもよい。
そして、被塗物2の一表面への塗装が完了した後、保持台8を駆動して被塗物2を移動もしくは回転させ、再びベル型塗装機21から塗料を噴霧して被塗物2の未塗装面を塗装する。以上の工程を繰り返すことにより、被塗物2の塗装が完了する。
従って、本実施形態によれば以下の効果を得ることができる。
(1)塗料の広がりが旋回流A1によって抑えられるため、ベル型塗装機21から噴出されるシェーピングエアを用いなくても、塗料粒子が旋回流A1を超えてその外側領域に飛散してしまうのを防止することができる。ゆえに、旋回流A1の内側領域A2に配置された被塗物2に対する塗料の塗着効率が高くなり、被塗物2を塗り上げるのに必要な塗料の使用量を抑えることができる。また、飛散した塗料粒子が、塗装室3の側壁4、床部6及び保持台8などに付着して汚れるのを防止できる。さらに、ベル型塗装機21に、シェーピングエアを噴出させるためのシェーピングエア噴出口を設けなくても済むため、ベル型塗装機21の構成を簡略化することができる。また、シェーピングエアが噴出されない構成であるため、塗料粒子がシェーピングエアの影響を受けて被塗物2の表面に叩き付けられることがない。よって、塗料粒子が跳ね返り塗着効率が落ちるという問題を解消することができる。
また、ダウンフローA3の流速を大きくしなくても、旋回流A1によって塗料粒子の飛散が抑えられる。そのため、ダウンフローA3の流速を大きくした場合とは異なり、ベル型塗装機21から噴霧された塗料が被塗物2に付着せずに排気口9から排出されてしまうのを防止できる。よって、塗料の塗着効率を維持しながら、塗料粒子の飛散を抑えることができる。
(2)旋回流A1は、空調装置12の旋回流発生部12b及びファン13の両方によって発生する。このため、旋回流A1を空調装置12またはファン13のみによって発生させる場合に比べて、速い旋回流A1を比較的に容易に発生させることができ、その場合であっても旋回流A1の回転半径を容易に制御することが可能となる。ゆえに、塗料の広がりを確実に抑えることができる。
また、旋回流A1が給気口11側から排気口9側に向けて鉛直方向に沿って流れ、塗料が鉛直方向下側に向けて噴霧される。つまり、旋回流A1及び塗料は、重力が作用する方向と同じ方向に流れる。そのため、旋回流A1や塗料の進行方向が重力の影響を受けて変わってしまうのを防止できる。ゆえに、特に重力の影響を意識しなくても、塗料粒子を被塗物2の所望の箇所に付着させることができるため、被塗物2の塗装品質をより一層向上させることができる。
(3)塗装室3の絞り部5は、給気口11側に行くに従って流路断面積が徐々に小さくなる形状をなしている。よって、塗装室3の側壁4上部付近の空気は、絞り部5に沿って誘導されることで排気口9の吸引部10aに吸い込まれやすくなる。つまり、塗装室3の側壁4上部付近の空気が確実に排出される結果、そこに気流の乱れが生じにくくなるため、塗料が塗装室3の側壁4、床部6及び保持台8などに付着して塗装室3が汚れるのをより一層防止できる。
(4)ダウンフローA3は、旋回流A1の内側領域A2のみを流れるようになっている。よって、ダウンフローA3を塗装室3の天井部分全体から塗装室3全体に流さなくても、塗料粒子の飛散を防止させることが十分可能となり、エネルギーの節約及びランニングコストの削減を図ることができる。
なお、本発明の実施形態は以下のように変更してもよい。
・上記実施形態において、塗料粒子を負に帯電し、被塗物2をアースした状態で、塗布を行う静電塗装を用いてもよい。このようにすれば、塗料粒子が静電力によって被塗物2に引き寄せられるため、塗着効率がより一層向上する。また、塗料粒子に加え、塗装室3の壁部(側壁4など)を負に帯電させた状態で、静電塗装を行ってもよい。このようにすれば、塗料粒子が反発力によって側壁4から離間されるため、塗装室3が汚れるのをより一層防止することができる。
・上記実施形態において、空調装置12及びファン13の数量を変更してもよい。例えば、図5に示されるように、給気口11に4つの空調装置12を設けてもよい。なお、この場合、ベル型塗装機21は、各空調装置12によって発生する旋回流A1の内側領域A2にそれぞれ配置されることが好ましい。このようにすれば、塗布を行うベル型塗装機21の数を被塗物2の形状に対応させて変更することができるため、被塗物2を塗り上げるのに必要な塗料の使用量を抑えることができる。また、給気口11に4つの空調装置12を設け、各空調装置12によって発生する各旋回流A1間にベル型塗装機21を一つのみ配置するようにしてもよい。
・図6に示されるように、複数枚の羽部31からなるシロッコファン30によって旋回流発生手段を構成してもよい。
・上記実施形態では、塗装室3は、絞り部5を有していたが、さらに排気口9側に行くに従って流路断面積が徐々に小さくなる絞り部分を有していてもよい。
・上記実施形態において、旋回流A1だけでなく、ベル型塗装機21のカップの周囲に設けたシェーピングエア噴出口から噴出したシェーピングエアによって、ベル型塗装機21が噴霧した塗料の広がりを抑えるようにしてもよい。
・上記実施形態では、ベル型塗装機21は、塗装室3の上部に配置されていたが、旋回流A1の内側領域A2において被塗物2の側方に配置されていてもよい。
・上記実施形態において、給気口11を塗装室3において一側方に設けるとともに、吸引部10aを塗装室3において他側方に設けてもよい。つまり、旋回流A1を横向きにしてもよい。
次に、特許請求の範囲に記載された技術的思想のほかに、前述した実施形態によって把握される技術的思想を以下に列挙する。
(1)前記旋回流の軸線方向に沿って一定方向に流れる気流を前記旋回流の前記内側領域にて発生させた状態で、前記塗布機から塗料を噴霧して前記被塗物の表面に塗料を付着させることを特徴とする請求項1に記載の塗布方法。
(2)前記旋回流の流速は、前記旋回流の軸線方向に沿って一定方向に流れる前記気流の流速よりも大きくなっていることを特徴とする技術的思想(1)に記載の塗布方法。
(3)前記塗布室は、前記給気口側及び前記排気口側の少なくとも一方に行くに従って流路断面積が徐々に小さくなる形状をなしていることを特徴とする請求項2または3に記載の塗布装置。よって、技術的思想(3)によれば、塗料が塗布室の壁部などに付着して塗布室が汚れるのを防止できる。
(4)前記塗布室は、鉛直方向から見て略多角形状をなしていることを特徴とする請求項2または3のいずれか1つに記載の塗布装置。よって、技術的思想(4)によれば、塗布室の形状を、略矩形状をなしているものから角部を切り落とした略多角形状にすれば、塗布室が略矩形状をなしている場合に比べて塗布室の設置面積を小さくすることができ、空きスペースが生じる。従って、その空きスペースに制御盤などの各種装置を配置することができる。
(5)気体を供給する給気口及び気体を排出する排気口を有する塗布室と、前記給気口及び前記排気口の少なくとも一方に設けられ、前記塗布室内において前記給気口から前記排気口に流れる旋回流を発生させる旋回流発生手段と、前記旋回流の内側領域に配置され、同じく前記内側領域に配置された被塗物に対し塗料を噴霧することにより前記被塗物の表面に塗料を付着させる塗布機とを備えることを特徴とする塗布装置。
(6)前記旋回流の内側領域にてダウンフローを発生させるダウンフロー発生手段を前記給気口に設け、そのダウンフロー発生手段により0.3〜0.5m/sのダウンフローを発生させる一方で、1m/s以上の旋回流を前記旋回流発生手段により発生させることを特徴とする請求項3に記載の塗布装置。
本発明を具体化した一実施形態の塗装ブースを示す概略断面図。 塗装ブースの上面図。 図1のA−A線断面図。 図1のB−B線断面図。 別の実施形態の給気口付近の様子を示す概略断面図。 別の実施形態の排気口付近の様子を示す概略断面図。
符号の説明
1…塗布装置としての塗装ブース
2…被塗物
3…塗布室としての塗装室
9…排気口
10a…旋回流発生手段を構成する吸引部
10b…旋回流発生手段を構成する排気ダクト
11…給気口
12b…旋回流発生手段としての旋回流発生部
13…旋回流発生手段を構成するファン
21…塗布機としてのベル型塗装機
A1…旋回流
A2…内側領域

Claims (3)

  1. 旋回流の内側領域に配置された被塗物に対し、同じく前記旋回流の内側領域に配置された塗布機から塗料を噴霧することにより、前記被塗物の表面に塗料を付着させることを特徴とする塗布方法。
  2. 気体を供給する給気口及び気体を排出する排気口を有する塗布室と、
    前記塗布室内に配置され、前記塗布室内に配置された被塗物に対し塗料を噴霧することにより前記被塗物の表面に塗料を付着させる塗布機と、
    前記給気口及び前記排気口の少なくとも一方に設けられ、前記給気口から前記排気口に向けて前記塗布機及び前記被塗物を包囲するように流れる旋回流を発生させる旋回流発生手段と
    を備えることを特徴とする塗布装置。
  3. 前記給気口を前記塗布室において鉛直方向上側に設けるとともに、前記排気口を前記塗布室において鉛直方向下側に設け、
    前記旋回流発生手段を前記給気口及び前記排気口の両方に設け、
    前記塗布機を前記塗布室の上部に配置し、塗料を鉛直方向下側に向けて噴霧する
    ことを特徴とする請求項2に記載の塗布装置。
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