JP2005086707A - 遠隔地の様子を伝達する通信装置およびプログラム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 端末装置21xは、マイク11により集音された自宅Xにおける生活音を音声信号として受け取り、受け取った音声信号に対しフィルタ処理等の加工を施す。端末装置21xにより加工を施された音声信号には、例えば会話音声を含む400Hz〜3.5kHzの周波数帯の成分が含まれていない。端末装置21xにより加工された音声信号は電話機13xから電話機13yに出力され、スピーカ16において音声に変換される。会社Yにいる上司Bは、スピーカ16から発音される音声により、自宅Xにいる従業員Aの会話の内容等を知ることはできないが、自宅Xの様子をある程度知ることができる。
【選択図】 図1
Description
[1.1.通信システムの構成]
図1は、本発明の第1実施形態における通信システム1の構成を示した図である。通信システム1は、従業員Aの自宅Xに配置されたマイク11、端末装置12および電話機13xと、従業員Aの上司Bが勤務している会社Yに配置された電話機13y、アンプ15およびスピーカ16とを主要な構成要素として有している。なお、以下の説明においては、通信システム1の構成要素間は全て有線接続されているものとするが、通信システム1の構成要素間の一部もしくは全てが無線接続されていてもよい。
(a)カットオフ周波数400Hzのローパスフィルタ1211。
(b)2倍音を生成するピッチシフタ1212。
(c)カットオフ周波数3.5kHzのハイパスフィルタ1213。
(d)1/2倍音を生成するピッチシフタ1214。
(e)ノイズ低減フィルタ1215。
(f)増幅部1216。
図1には、これらの全ての要素を用いた音声加工部121の構成例が示されている。しかし、これはあくまでも一例であり、これらの要素の一部を欠いた構成にすることを妨げるものではない。
通信システム1を利用するにあたり、従業員Aまたは上司Bは、電話機13xまたは電話機13yを用いて、相手方の電話番号をダイヤルし、電話機13xと電話機13yとの間に音声通信接続を確立する。続いて、従業員Aは端末装置12の操作部122を操作し、音声加工部121の電源をONする。その結果、マイク11により集音された自宅Xにおける物音や声等(以下、「生活音」と呼ぶ)が音声加工部121により加工され曖昧音声信号に変換された後、電話機13xに出力されるようになる。従業員Aは、電話機13yに出力される曖昧音声信号が示す曖昧音声を電話機13xの送受話器のスピーカから聞きながら、端末装置12の操作部122を操作して曖昧音声の音量を調整する。電話機13xは、端末装置12から入力される曖昧音声信号を公衆電話回線網14を介して電話機13yに送信する。
第2実施形態は、上述した第1実施形態と多くの点で類似しているため、以下、第2実施形態が第1実施形態と異なる点のみを説明する。図2は、第2実施形態における通信システム2の構成を示した図である。通信システム2においては、端末装置12は会社Yにおいて電話機13yとスピーカ16との間に接続され、アンプ15は、自宅Xにおいてマイク11と電話機13xとの間に接続されている。
第3実施形態は、上述した第1実施形態と多くの点で類似しているため、以下、第3実施形態が第1実施形態と異なる点のみを説明する。図3は、第3実施形態における通信システム3の構成を示した図である。通信システム3においては、自宅Xにおけるマイク11と電話機13xの間と、会社Yにおける電話機13yとスピーカ16の間の両方に、端末装置12が接続されている。以下、自宅Xおよび会社Yに配置されている端末装置12を、それぞれ端末装置12xおよび端末装置12yと呼ぶ。
(a)カットオフ周波数400Hzのローパスフィルタ1211。
(b)2倍音を生成するピッチシフタ1212。
(c)増幅部1216x。
(d)1/2倍音を生成するピッチシフタ1214。
(e)ノイズ低減フィルタ1215。
(f)増幅部1216y。
第4実施形態は、上述した第1実施形態と多くの点で類似しているため、以下、第4実施形態が第1実施形態と異なる点のみを説明する。図4は、第4実施形態における通信システム4の構成を示した図である。通信システム4においては、自宅Xに配置された端末装置12にセンサ17が接続されている。また、端末装置12に備えられた音声加工部121は、マイク11から入力される音声信号を、フィルタ等をバイパスして増幅部1216に出力するためのスイッチを備えている。
(a)フォトダイオード等を備え、自宅Xの室内の光の強さが所定値以上である間、信号を出力するセンサ。
(b)電流計等を備え、自宅Xにおいて消費されている電流が所定値以上である間、信号を出力するセンサ。
(c)ドアの鍵部に設置され、鍵が解除されている間、信号を出力するセンサ。
第5実施形態は、上述した第1実施形態と多くの点で共通しているため、以下、第5実施形態が第1実施形態と異なる点のみを説明する。図5は、第5実施形態における通信システム5の構成を示した図である。通信システム5においては、自宅Xに配置された端末装置12に計時部123が備えられている。また、自宅Xにはセンサ17が配置され、センサ17は電話機13xに接続されている。センサ17は端末装置12において、計時部123を介して音声加工部121にも接続されている。さらに、電話機13xはオートダイヤル機能を備えている。
第6実施形態は、上述した第1実施形態と多くの点で共通しているため、以下、第6実施形態が第1実施形態と異なる点のみを説明する。図6は、第6実施形態における通信システム6の構成を示した図である。通信システム6においては、自宅Xと会社Yの両方に、曖昧通信の送信側の構成要素であるマイク11および端末装置12と、曖昧通信の受信側の構成要素であるアンプ15およびスピーカ16が配置されている。以下、これらの構成要素の名称の後ろに「x」または「y」を付けて、自宅Xと会社Yに配置された同種の構成要素を区別する。
第7実施形態は、上述した第6実施形態と多くの点で共通しているため、以下、第7実施形態が第6実施形態と異なる点のみを説明する。図7は、第7実施形態における通信システム7の構成を示した図である。通信システム7においては、自宅Xと会社Yの間に加え、自宅Xと自宅Zの間および会社Yと自宅Zの間において曖昧通信が行われる。例えば、自宅Zは従業員Aと同様に在宅勤務をしている従業員Cの自宅である。
[8.1.通信システムの構成]
上述した第1実施形態〜第7実施形態においては、曖昧通信における送信側から受信側に伝達される音声情報は、主としてアナログ音声信号の形式を取っている。それに対し、以下に説明する第8実施形態においては、曖昧通信の送信側から受信側に伝達される音声情報は、主としてデジタル音声データの形式を取る。
従業員Aおよび上司Bは、通信システム8を利用するにあたり、端末装置21xもしくは端末装置21yを操作して、VoIPゲートウェイサーバ26xとVoIPゲートウェイサーバ26yを介した音声通信接続を確立する。端末装置21xと端末装置21yの間にパケットデータの送受信による音声通信接続が確立される動作は、通常のVoIP技術によるものであるので、その説明を省略する。
上記の第8実施形態は、本発明の技術的思想の範囲内において、以下に例示するように、様々に変形することができる。まず、第8実施形態の通信システム8に必要な変形を加えることにより、上述した第2実施形態〜第7実施形態のそれぞれにおける通信システムと同様の機能を有する通信システムを実現可能である。
第9実施形態は、上述した第8実施形態と多くの点で共通しているため、以下、第9実施形態が第8実施形態と異なる点のみを説明する。第9実施形態においては、音声データを加工する端末装置21は、未加工の音声データのサンプリング周波数を下げることにより、曖昧音声データの生成を行う。例えば、通信の送信側に配置された端末装置21xが音声データを加工する端末装置であるとすると、端末装置21xは音声データに含まれる各サンプリングに対応するデータ(以下、「サンプルデータ」と呼ぶ)を数個毎に取り出し、取り出したデータを音声データとして、フィルタ処理等により加工することなく、端末装置21yに送信する。
第10実施形態は、上述した第8実施形態と多くの点で共通しているため、以下、第10実施形態が第8実施形態と異なる点のみを説明する。第10実施形態においては、音声データを加工する端末装置21は、未加工の音声データの量子化ビット数を下げることにより、曖昧音声データの生成を行う。例えば、通信の送信側に配置された端末装置21xが音声データを加工する端末装置であるとすると、端末装置21xは音声データに含まれる各サンプルデータのMSB(Most Significant Bit)側から4ビットを取り出し、取り出したデータを音声データとして、フィルタ等により加工することなく、端末装置21yに送信する。
第11実施形態は、上述した第8実施形態と多くの点で共通しているため、以下、第11実施形態が第8実施形態と異なる点のみを説明する。第11実施形態においては、音声データを加工する端末装置21は、音声データに対し人間の声のみを取り除く加工を行うことにより、曖昧音声データを生成する。
第12実施形態は、上述した第8実施形態と多くの点で共通しているため、以下、第12実施形態が第8実施形態と異なる点のみを説明する。第12実施形態においては、音声データを加工する端末装置21は、特定の音声を含む音声データに関しては、その特定の音声を曖昧音声に変換しないような処理を行う。
第13実施形態は、上述した第8実施形態と多くの点で共通しているため、以下、第13実施形態が第8実施形態と異なる点のみを説明する。第13実施形態においては、音声データを加工する端末装置21は、通信の送信側の生活音を快適な音を示す音声データに変換する。
第14実施形態は、上述した第8実施形態と多くの点で共通しているため、以下、第14実施形態が第8実施形態と異なる点のみを説明する。第14実施形態においては、音声データを加工する端末装置21は、第13実施形態と同様に、通信の送信側の生活音を快適な音を示す音声データに変換する。ただし、第14実施形態においては、音声データを曖昧音声データに変換する際に、楽音の発音を指示する演奏データが用いられる。以下の説明においては、MIDI(Musical Instrument Digital Interface)規格に従った演奏データ(以下、「MIDIデータ」と呼ぶ)を用いて第14実施形態を実施する場合を例として説明するが、演奏データの形式はMIDI規格に従ったものに限られない。
第15実施形態は、上述した第8実施形態と多くの点で共通しているため、以下、第15実施形態が第8実施形態と異なる点のみを説明する。第15実施形態においては、通信の送信側および受信側に配置された端末装置21においては音声データの加工が行われず、インターネット27内に配置された音声加工サーバによって、音声データの加工が行われる。
Claims (5)
- 第1の場所に配置され、前記第1の場所における音を集音して集音した音を示す音情報を生成する音情報生成手段と、前記音情報生成手段が生成した音情報を送信する第1送信手段とを備える第1の通信装置と、
前記第1の場所とは異なる第2の場所に配置され、通信回線を介して前記第1の通信装置から音情報を受信する第1受信手段と、音情報を出力する出力手段とを少なくとも備える第2の通信装置と、
前記通信回線の両端もしくは前記通信回線上のいずれかのノードに配置され、音情報に対し、当該音情報が有する情報の一部を欠落もしくは隠蔽するための加工を施すことにより曖昧音情報を生成する曖昧音生成手段と
を備えることを特徴とする通信システム。 - 音情報を入力する入力手段と、
前記入力手段により入力された音情報に対し、当該音情報が有する情報の一部を欠落もしくは隠蔽するための加工を施すことにより曖昧音情報を生成する生成手段と、
前記生成手段により生成された曖昧音情報を出力する出力手段と
を備え、
さらに、他の通信装置から音情報を受信し当該音情報を前記入力手段に対し出力する受信手段と、前記出力手段により出力された曖昧音情報を他の通信装置に送信する送信手段との少なくとも一方を備える
ことを特徴とする通信装置。 - 音情報が有するいずれの部分の情報を欠落もしくは隠蔽するかを示す指示情報を入力する指示情報入力手段を備え、
前記生成手段は、前記指示情報入力手段により入力された指示情報に基づき、曖昧音情報を生成する
ことを特徴とする請求項2に記載の通信装置。 - 基準となる音を示す基準音情報を記憶する記憶手段と、
前記生成手段が曖昧音情報の生成に用いる音情報が示す音の物理的特徴と、前記記憶手段により記憶されている基準音情報が示す音の物理的特徴との類似度を示す指標を算出する算出手段と、
前記算出手段により算出された指標を用いて、前記音情報が示す音と前記基準音情報が示す音とが類似しているか否かを判定する判定手段と
を備え、
前記生成手段は、前記判定手段による判定の結果に基づき、曖昧音情報の生成の開始、曖昧音情報の生成の終了および音情報の加工の方法の変更の少なくとも1つを行う
ことを特徴とする請求項2に記載の通信装置。 - 音情報を入力する入力処理と、
前記入力処理において入力された音情報に対し、当該音情報が有する情報の一部を欠落もしくは隠蔽するための加工を施すことにより曖昧音情報を生成する生成処理と、
前記生成処理により生成された曖昧音情報を出力する出力処理と
をコンピュータに実行させ、
さらに、前記入力処理において用いられる音情報を他の通信装置から受信する受信処理と、前記出力処理において出力された曖昧音情報を他の通信装置に送信する送信処理との少なくとも一方を前記コンピュータに実行させる
ことを特徴とするプログラム。
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