JP2010079748A - 端末利用者監視装置およびシステム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 送金取引の手続き可能な端末の利用者を監視する端末利用者監視装置であって、利用者が携帯電話利用者であることを検知する携帯利用検知部と、携帯利用検知部が検知すると警報判定する監視制御部と、端末近傍の音声を取得する音声取得部と、監視制御部が警報判定すると音声を外部の装置に出力する通報部と、を備え、さらに、通報部から外部の装置に出力される音声が部分的に認識可能となるよう不鮮明化処理する音声処理部を備える。
【選択図】 図1
Description
ところが、近年、この取引端末による送金処理を利用して、家族や親族などの身内の者を装い現金の送金を要求する詐欺行為が増加しており、社会的に問題となっている。
また、同様に、公的団体の職員を装って、医療費や税金が還付される等、払いすぎたお金が返還されるかのように偽り、言葉巧みに取引端末を操作させて、操作者本人が気付かないうちに、他人(詐欺行為者)の口座にお金を振り込ませる詐欺行為も急増している。
特許文献1には、取引装置にて送金処理を行う振込人とこの送金を受け取る受取人とを通話させるハンドセットを備え、このハンドセットで取得される受取人の声紋を、予め振込人に対応して記憶した関係者の声紋データと照合して、正当な受取人であるか否かを判定する自動取引システムが開示されている。
しかしながら、従来の自動取引システムでは、詐欺等の被害を防止しようとすると、正当な取引であっても、手続き時に受取人の声紋照合が必須になるという問題がある。
すなわち、取引装置にて送金処理を行う全ての利用者について、自己の送金先として考えられ得る全ての人物の声紋データを事前に取得しておく必要があり、仮に、声紋を事前登録していない送金先に送金を行う場合には、かかる手続きを完了することができず、円滑な金銭取引に支障をきたすおそれが生じるのである。
本発明の端末利用者監視装置は、このような詐欺行為は取引端末の前で携帯電話にて詐欺行為者からの指示を受けて行う点に着目したものである。
通報先となる外部の装置としては、取引端末が設置された店舗の係員端末や、取引端末の集中管理施設、警備会社の施設などである。
そこで、本発明では、外部の装置では、不鮮明な音声を確認して得られる大まかな情報で詐欺行為に遭遇しているおそれを判断するようにして、利用者のプライバシに配慮している。
図1は、本発明の端末利用者監視装置を用いた端末利用者監視システムを示す構成図である。端末利用者監視システムは、現金自動預払機(ATM)1と、ATMの利用者を撮影する監視カメラ2と、ATM1が設置される店舗内に設けられた端末利用者監視装置3と、端末利用者監視装置3と通信網4を介して接続された外部の装置となる管理装置5とを含んで構成される。
本実施形態では、監視領域として金融機関のCD/ATMコーナーを例に説明する。なお、監視領域はこれに限られず、ATM1が設置されたコンビニエンスストアの設置領域などであってもよい。
すなわち、上述したように、不正に現金の送金を要求する詐欺行為は、被害者をATM1の前まで出向かせて携帯電話で通話させながら、ATM1の操作を指示する。
端末利用者監視装置3は、ATM1の利用者が携帯電話を使用していることが検出できると、詐欺行為の被害のおそれありと判定し、マイク30によりこの利用者の携帯電話による会話としてATM1の近傍で取得される音声に対して、部分的に認識可能となるように所定の不鮮明化処理を施し、この不鮮明化した音声を含む通報信号を管理装置に送信する。
また、管理装置5は、各ATM1の情報、各ATM1が設置された監視領域の情報、各端末利用者監視装置3の情報などを対応させて記憶管理するデータベースを具備している。
監視員は、詐欺行為の被害にあっていないと判断すれば、操作部を操作して通信部を介し端末利用者監視装置3に停止信号を送信し、画像と音声の送信を停止させる。
また、監視領域の職員やガイドホンを介した利用者への確認が行えなければ、操作部を操作して該当のATM1による取引の手続きを禁止してよく、ATM1の表示部に警告ガイダンスを表示したり、店舗内のスピーカから警告放送を流すようにしてもよい。
すなわち、仕事上の会話であるとか友人同士の会話と判断できる場合には、詐欺行為の被害にあっていないと判断してかかる通報信号の監視を終了し、操作方法を指示されているようであれば詐欺被害にあっている可能性があると判断して必要な措置をとる。
なお、不鮮明化した音声について、詳しくは後述する。
次に、図2を用いて端末利用者監視装置3について説明する。図2は、端末利用者監視装置3の構成を示すブロック図である。
端末利用者監視装置3は、監視カメラ2と接続され監視カメラ2にて撮影された画像データが入力される画像取得部としてのカメラインターフェース(カメラI/F)31と、ATM1の利用者の会話を取得可能に指向性が設定されATM1の近傍に設置されるマイク30を備えて当該マイクが取得する音声信号を入力する音声取得部32と、入力された音声信号を不鮮明化処理する音声処理部33と、管理装置5と接続された通報部34と、これら各部を制御する制御部35とを備えている。
不鮮明処理部331は、入力された音声信号を、デジタル音声に変換する。このとき、入力された音声信号を部分的にサンプリング処理することにより、音声信号が部分的に消去された音声データを出力する。出力される音声データは、所定時間毎に途切れた、例えば3秒ごとに2秒の音声が省略された飛び飛びの音声として生成される。かかる不鮮明化の処理では、3秒ごとに途切れた不鮮明な音声となるが、監視員が利用者の会話の単語や言葉遣い、会話の雰囲気を判断できる程度の音声を得ることができる。
圧縮部332は、不鮮明処理部331から出力された音声データを所定のコーデックで圧縮して制御部35に出力する。
また、不鮮明化の処理は、音声信号をデジタル音声に変換し、この音声データに所定の時間間隔毎にスクランブル処理して攪乱する処理としてもよい。例えば、3秒ごとに2秒の音声を攪乱して、3秒の有音部分と2秒の攪乱部分との繰り返しからなる音声データとする。
画像判定部は、予め取得した背景画像データとの比較においてカメラI/F31から入力された画像データに所定面積以上となる一塊の変化領域が現れるとATM1の前に利用者が来訪したことを検出する。そして、この変化領域が画像データから消失するまで利用者の存在を検出する。なお、利用者の存在検知は、これに限らず、周知のマットセンサや人体の熱線を検知する熱線センサ、その他近接センサなどであってもよい。
次に、以上のように構成される端末利用者監視装置3の動作について説明する。図3は、端末利用者監視装置3にて実行される利用者監視プログラムの動作を示すフローチャートである。
画像判定部351は、ATM1の前に利用者が存在するか否かを判定する(ステップST1)。画像データに所定面積以上の変化領域が検出されればATM1の前に利用者が存在すると判定する(ステップST1−Yes)。
管理装置5から停止信号を受信すると(ステップST10−Yes)、通報部34による通報信号の送信を停止して(ステップST11)、処理を終了する。
また、特に、管理装置5に通報される音声に不鮮明化処理を施すことにより、例えATM1の利用者が暗証番号や口座番号などを口ずさんだとしても、これが漏洩されることを防止できるので利用者のプライバシに配慮できる。
この場合、端末利用者監視装置3の音声処理部は、音声取得部32にて取得され音声処理部に入力された音声信号を所定のコーデックで圧縮して制御部35に出力する。監視制御部352は入力された画像データと音声データを含む通報信号を通報部34より管理装置5に送信する。管理装置5では、音声処理部にて、受信した通報信号に含まれる音声データを伸張し、上述の不鮮明化処理を施して、不鮮明化された音声をスピーカより出力する。
このように構成することで、端末利用者監視装置3に不鮮明化処理部を備える必要がなくなり、上述した本実施形態の効果に加えて、端末利用者監視装置3の負荷を軽減し、CPUや音声処理回路として安価なものを採用できるという効果がある。
2・・・監視カメラ
3・・・端末利用者監視装置
30・・・マイク
4・・・通信網
5・・・管理装置
Claims (6)
- 送金取引の手続き可能な端末の利用者を監視する端末利用者監視装置であって、
前記利用者が携帯電話利用者であることを検知する携帯利用検知部と、
前記携帯利用検知部が検知すると警報判定する監視制御部と、
前記端末近傍の音声を取得する音声取得部と、
前記監視制御部が警報判定すると前記音声を外部の装置に出力する通報部と、
を備えることを特徴とする端末利用者監視装置。
- さらに、前記通報部から外部の装置に出力される前記音声が部分的に認識可能となるよう不鮮明化処理する音声処理部を備え、
前記通報部は、前記監視制御部が警報判定すると前記不鮮明化処理された音声を出力する請求項1に記載の端末利用者監視装置。
- 前記音声処理部は、前記不鮮明化処理として前記検出部にて検出された音声を部分的に消去又は攪乱又は無音とする処理をする請求項2に記載の端末利用者監視装置。
- 前記携帯利用検知部は、
前記端末を操作する利用者の頭部を含む画像データを取得する画像取得部と、
前記画像データが携帯電話利用者の画像特徴を示すか否か判定する画像判定部と、
を備える請求項1から3の何れかに記載の端末利用者監視装置。
- 前記通報部は、前記不鮮明化された音声とともに前記画像データを出力する請求項4に記載の端末利用者監視装置。
- 送金取引の手続き可能な端末の利用者を監視する端末利用者監視システムであって、
前記利用者が携帯電話利用者であることを検知する携帯利用検知部と、
前記携帯利用検知部が検知すると警報判定する監視制御部と、
前記端末近傍の音声を取得する音声取得部と、
前記監視制御部が警報判定すると前記音声を管理装置に送信する通報部と、を備えた端末利用者監視装置と、
前記端末利用者監視装置から音声を受信する通信部と、
前記受信した音声を不鮮明化処理する音声処理部と、
前記不鮮明化処理された音声を報知する報知部と、を有する管理装置とから構成される端末利用者監視システム。
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