JP2005084324A - 電気光学装置及びその製造方法並びに電子機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】 電気光学装置の製造方法において、液晶滴下方式を低コストに実現する。
【解決手段】 TFTアレイ基板(10)の上に、シール材を、平面視して矩形状となるように且つその内部からみて突出した突出部(523)を有するように形成するシール材形成工程と、前記TFTアレイ基板の上且つ前記矩形状の内部に液晶を滴下する滴下工程と、TFTアレイ基板に対向させるように対向基板を貼り合わせて、これらを圧着させる圧着工程とを備えている。
【選択図】 図7

Description

本発明は、例えばアクティブマトリクス駆動の液晶装置、電子ペーパなどの電気泳動装置、EL(Electro-Luminescence)表示装置、電子放出素子を備えた装置(Field Emission Display及びSurface-Conduction Electron-Emitter Display)等の電気光学装置及びその製造方法の技術分野に属する。また、本発明は、かかる電気光学装置を具備してなる電子機器の技術分野にも属する。
従来、例えば、素子基板上に、マトリクス状に配列された画素電極及び該電極の各々に接続された薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor;以下適宜、「TFT」という。)、該TFTの各々に接続され、行及び列方向それぞれに平行に設けられたデータ線及び走査線等を備えることで、いわゆるアクティブマトリクス駆動が可能な電気光学装置が知られている。
このような電気光学装置では、上記に加えて、前記素子基板に対向配置される対向基板を備えるとともに、該対向基板上に、画素電極に対向する対向電極等を備え、更には、画素電極及び対向電極間に挟持される電気光学物質の一例たる液晶からなる層等を備えることで、画像表示が行われる。すなわち、液晶層内の液晶分子は、画素電極及び対向電極間に設定された所定の電位差によって、その配向状態が適当に変更され、これにより、当該液晶層を透過する光の透過率が変化することによって画像の表示が行われることになるのである。
ところで、前記の電気光学装置においては、前記の素子基板及び対向基板は、例えば光硬化性樹脂、或いは熱硬化性樹脂等からなるシール材を介して接着されている。このシール材は、前記液晶層を素子基板及び対向基板間に閉じ込めるためのいわば堤防としての機能も有する。このような電気光学装置としては、例えば特許文献1及び2に開示されているようなものが知られている。
特開2002−277884号公報 特開2000−137234号公報
しかしながら、従来における電気光学装置には、次のような問題点がある。すなわち、前記の液晶を素子基板及び対向基板間に導入するために、いわゆる液晶滴下方式が採用されることがある。これは、まず第1に、素子基板又は対向基板上に液晶を滴下した後、第2に、これらの基板を相互に圧着することで液晶滴を基板面に沿って広げ、画像表示領域全体を覆う液晶層を得ようとする方法である。この場合、素子基板又は対向基板上に形成された前記シール材は、前記のように堤防としての機能を発揮することになる。
しかし、この液晶滴下方式では、前記の第1の工程における液晶の滴下は「最適」な量で、即ち前記の第2の圧着工程において液晶滴が画像表示領域全体を過不足なく覆うような量でもって行わなければならない。なぜなら、液晶の滴下量が少なすぎると、液晶層中に気泡を生じさせることになり、逆に多すぎると、押しつぶされて広げられた液晶滴が堤防としての前記シール材を乗り越えてしまう(即ち、液晶が溢れしてしまう。)からである。前者は、電気光学装置として許容されざる欠陥となり、後者は、溢れた液晶を洗浄する工程が必要となって製造コストを押し上げてしまうことになる。
このような問題点に対処すべく従来においても、液晶滴下量を最適にするため、液晶滴下の工程は高精度な液晶秤量を伴いつつ行われているが、その秤量にも当然ながら誤差が生じるから、常々、最適な滴下量を維持することは非常に困難である。また、そもそも高精度な液晶秤量を行うこと自体、製造コストを嵩上げする要因ともなる。
他方、前記のように液晶層の堤防として機能しうるシール材に関して、従来の電気光学装置には次のような問題点もある。すなわち、近年、電気光学装置の更なる小型化・高精細化が要求されている一方、画面サイズの大型化が要求されているが、これを実現するためには、具体的には、前記のシール材の形成領域と前記電気光学装置における画像表示領域とに関して、いわゆる狭額縁化(狭額縁化とは、シール材形成領域と画像表示領域との間の間隙を狭くしようとする試みないしは傾向をいう。)が図られねばならない。というのも、前記の要求を満たすためには、画像表示領域は大きく、しかしながらシール材形成領域及び画像表示領域の両領域全体としては小型化する必要があるからである。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、液晶滴下方式を低コストに実現することの可能な電気光学装置の製造方法及びこれにより製造された電気光学装置を提供することを課題とする。また、本発明は、シール材形成領域と画像表示領域との間をより狭めることにより、小型化・高精細化・画面大型化の要求を満たし得る電気光学装置の製造方法を提供することをも課題とする。さらに、本発明は、以上の課題を達成し得る電子機器を提供することもまた課題とする。
〔1〕
本発明の電気光学装置の製造方法は、上記課題を解決するため、第1基板及び第2基板がシール材によって接着されるとともに、これら第1基板及び第2基板間に電気光学物質を挟持してなる電気光学装置の製造方法であって、前記第1基板の上に、前記シール材を、平面視して閉曲線を形作るように且つ該閉曲線の内部からみて突出した突出部を有するように形成するシール材形成工程と、前記第1基板の上且つ前記閉曲線の内部に前記電気光学物質を滴下する滴下工程と、前記第1基板に対向させるように前記第2基板を貼り合わせて、これら第1基板及び第2基板を圧着させる圧着工程とを備えている。
本発明の電気光学装置の製造方法によれば、まず、シール材形成工程により、第1基板上に、平面視して閉曲線を形作るようにシール材が形成される。ここで、「閉曲線」とは、例えば、長方形・正方形等の四辺形、該四辺形の角部が丸められた四辺形及び各種の多角形等々の種々の形態を考えることができる。要は、第1基板上に一般に複数形成され得る画像表示領域のそれぞれを取り囲むような形状であれば、基本的には、どのような形状であってもよい。
なお、このシール材の形成にあたっては、いわゆるディスペンサ方式、或いは印刷方式のいずれを採用してもよい。前者(ディスペンサ方式)は、例えば、その外部よりシール材が順次装填されてくるシール材吐出口に、平面的に移動可能にされた基板を対向させる構成を備えてなり、この基板を所定方向及び所定量移動させつつ、シール材吐出口からシール材を吐出することで、所定形状にシール材を塗布する方式である。後者(印刷方式)は、予め、形成しようとする所定形状をもつ版を形成しておき、この版を使って、シール材を基板上に形成する方式である。後者の方式では特に、シール材形成にかかる費用を比較的安価に抑えることが可能であり、また、当該電気光学装置を量産するのに適した方法ということができる。
そして、本発明では特に、前記閉曲線の内部からみて突出した突出部が形成されるのである。ここで「突出部」とは、例えば前記四辺形の辺の一部に付け加えられた比較的小さな三角形(=突出部)のようなものを想定することができる。なお、この突出部が形成されたとしても、「閉曲線」はなお閉曲線であり、その内部はその外部と当該突出部を含む閉曲線によって画然と分かたれているものとする。これによると要するに、もともとの閉曲線により囲われた面積が、突出部の付加によって増大するようなことになる。
そして、本発明では、かかる突出部を含む閉曲線の内部であって第1基板の上に電気光学物質の一例たる液晶(以下では、「電気光学物質」の代表例として「液晶」を挙げて説明を展開することとする。)が滴下され(滴下工程)、更に、この第1基板及び第2基板が圧着されることになる(圧着工程)。ここで、この圧着工程では、第1基板上に滴下された液晶滴が、該第1基板の面に沿って広がっていくことになる。この広げられた液晶滴は、やがて閉曲線に形作られたシール材の形成領域にまで至り、そこでそれ以上の広がり運動が防止される。これは、シール材がいわば堤防として機能するためである。このとき、本発明では特に、当該シール材は前記突出部を含むように形成されていることから、広がってきた液晶滴の一部は当該突出部の内部に流れ込むことができる。すなわち、最初に滴下した液晶の量がもともとの閉曲線の内部で閉じ込めるには過多であったなどという場合には、その余分な液晶を突出部に閉じ込めることが可能となるのである。
このようなことから即ち、本発明によれば、滴下工程における液晶の滴下量について、特段大きな注意を払う必要がない。なぜなら、本発明における滴下工程では、前記突出部の存在により、前記もともとの閉曲線の内部を超える量以上であって、当該量に前記突出部の内部を加えた量以下という、比較的大雑把な基準を立てさえすれば、もともとの閉曲線の内部を充満させるだけの液晶滴下量を正確に規定することができるからである。この点、従来においては、当初から、前記にいう、もともとの閉曲線の内部に“きっちり”収まるような滴下量を秤量しなければならなかったこととは大きく異なる。
以上により結局、本発明によれば、滴下工程をより大雑把に行うことが許容されるから、その低コスト化を図ることができ、もって電気光学装置の製造自体にかかるコストをも低く抑えることができる。また、このことは同時に、第1基板及び第2基板間に挟持される液晶量の最適化を難なく図ることができることも意味する。
〔2〕
本発明の電気光学装置の製造方法の一態様では、前記滴下工程及び圧着工程は、滴下された前記電気光学物質が前記突出部に入り込むように行われる。
この態様によれば、例えば滴下する液晶の量を適当に調整した上で滴下工程が実施され、或いは例えば第1基板及び第2基板にかける圧力の値を適当に調整した上で圧着工程が実施されて、これら滴下工程及び圧着工程が、滴下された前記電気光学物質が前記突出部に入り込むように好適に行われることから、前記の作用効果をより確実に享受できる。
〔3〕
本発明の電気光学装置の製造方法の他の態様では、前記滴下工程における前記電気光学物質の滴下量は、前記閉曲線の内部の面積と、前記突出部の内部の面積の一部とを加え合わせた面積の大きさに応じて定められる。
この態様によれば、液晶の滴下量が好適に定められることから、前記の作用効果をより確実に享受できる。
なお、「面積に応じて」滴下量が定められるとは、具体的には例えば、前記閉曲線の内部の面積を“S1”、突出部の内部の面積を“S2”とすれば、これらを変数にもつある所定の関数f(S1,S2)によって、液晶の滴下量“Dr”が、
Dr=f(S1,S2)…(1)
として定められるということを意味する。
また、本発明に係る作用効果をより確実に得るためには、もともとの閉曲線の内部を超えて突出部に流れ込む液晶の量が、該突出部の内部を半分程度埋めるようであると好ましいと考えられる。これを、前記の(1)式を援用して表現すれば、
Dr=f(S1,(S2/2))…(1´)
のような関係を満たすことが好ましいということになる。このようにすれば、液晶量が少なすぎて、もともとの閉曲線の内部さえも液晶が満たされず、逆に多すぎて、突出部をも越えて液晶が溢れてしまうなどという事態の発生を回避することができる。
いずれにせよ、本態様によれば、突出部の有効性をより確実に生かすことができ、もって本発明に係る作用効果をより確実に享受できる。
〔4〕
本発明の電気光学装置の製造方法の他の態様では、前記圧着工程の後に、前記第1基板を所定形状に裁断する裁断工程を更に備えてなり、前記シール材形成工程は、前記裁断工程における裁断位置として予定される前記第1基板における裁断線の内側で前記シール材を形成する工程を含み、当該工程は更に、そのそれぞれが前記裁断線の内側からその外側に向けて当該裁断線を所定距離越えて延在するように且つそのそれぞれの間に隙間が設けられるように第1シール材及び第2シール材を形成する工程を含み、前記突出部は、前記第1シール材及び前記第2シール材を含んで形作られる。
この態様によれば、裁断線を超えてシール材を形成することから次のような作用効果が得られる。すなわち、電気光学装置は可能な限り小型化されることが要求されるが、これを実現するためには、端的に、その外形形状をより小さくすることが望まれることになる。そうすると、画像表示領域の外縁と当該外形形状(通常は、前記裁断線により画されると考えることができる。)との間の領域はなるべく狭くされるべきことになる。つまり、通常において、かかる領域は、比較的狭くされる傾向にあると考えてよい。
ここで仮に、シール材の形成をディスペンサ方式によって行う場合には、通常、第1基板上において一筆書きによるシール材描画が行われることになるが、前記のような狭い領域内で、前記突出部の内部の空間を確保しつつ前記一筆書きによるシール材形成を行うことは、ディスペンサ方式に用いられる前記シール材吐出口等の取り回し精度には、自ずと一定の限界があることなどから比較的困難な作業になる。
しかるに、裁断線を超えた、シール材の形成を許容すれば、かかる困難は殆ど完全に解消し、シール材吐出口を自由に取り回して前記突出部を形成すればよく、したがって、前記空間の確保も容易になる。
なお、前記のように一筆書きによるシール材描画を行うときには、本態様にいう「第1シール材」及び「第2シール材」は、連続して形成されていてもよい。この場合更に、これら第1及び第2シール材は滑らかな曲線で接続されるように形成されることが好ましい。
〔5〕
この態様では、前記突出部における前記閉曲線上の根元部分から該突出部の突出方向に離れた部分における前記第1シール材及び前記第2シール材間の第1距離は、当該離れた部分が前記根元部分から離れる距離に応じて変化するように構成してもよい。
このような構成によれば、突出部の形状がより好適になる。すなわち、本構成に係る突出部は、例えば、根元部分からその突出方向に進むに連れて前記第1距離が増大していき、ある一定のポイントで最大値となり、このポイントを過ぎて突出部の先端部分まで至る間に減少していく、などというようなものを想定することができる。かかる態様のより具体的な形状としては、「突出部」たる菱形の一頂点が、前記閉曲線の一部に取り付いたようなかたちを思い描くことができる。このような場合、液晶滴が突出部の内部に流れ込むことがより容易となる。
その他、本態様にいう「第1距離」が「変化する」具体的態様としては、様々なものを想定することができるが、いずれにせよ、かかる要件を満たすように突出部の形状を定めれば、液晶滴を突出部の内部に流れ込ませやすいとか、かかる突出部を含むシール材形成を容易に行うことができる(例えば、前記一筆書きが容易になる)などの作用効果をえることができる。
〔6〕
このような構成では更に、前記根元部分から前記突出部の先端部分までの間において、前記第1距離が、前記根元部分における前記第1シール材及び前記第2シール材間の第2距離よりも大きい部分が存在するように構成してもよい。
このような構成によれば、前述したように、液晶滴を突出部の内部に流れ込ませやすくすることが可能になる。
また、前記にいう「第2距離」が「第1距離」に比べて小さいということは、第1基板及び第2基板の圧着工程において、この第2距離を挟んで存在するシール材についてはこれらを相互に接続させうるのに対して、第1距離を挟んで存在するシール材についてはそのような接続を生じさせないようにすることができる。つまり、圧着工程によって、突出部の根元部分ではシール材が「閉じる」が、突出部の突出方向に沿った例えば中央部分あたりでは、シール材は「開かれた」ままといった形状を現すことができるということである。
そして、これによると、シール材が閉じた根元部分によって、画像表示領域を正確に規定することが可能となるのと同時に、前記の「開かれた」ままの部分には、圧着工程によって突出部の内部に追い込まれた液晶滴を、前記画像表示領域から切り離して閉じ込めることが可能となる。つまり、本構成によれば、もともとの閉曲線の内部をほぼ画像表示領域に一致するものと規定するとともに、突出部に追い込まれた余剰の液晶の処分(例えば、この余剰部分は前記裁断工程によって裁断した後廃棄すればよい。)を容易にすることが可能になるのである。
このようなことから、本構成によれば、極めて効率的に電気光学装置を製造することができる。
〔7〕
本発明の電気光学装置の製造方法の他の態様では、前記閉曲線は点対称又は線対称の形状を含み、前記突出部は当該閉曲線について点対称又は線対称に形成される。
この態様によれば、閉曲線は、例えば正方形、長方形、平行四辺形(点対称)又は等脚台形(線対称)等の点対称又は線対称の形状を含んでいる。そして、突出部は、このような閉曲線について点対称又は線対称に形成される。例えば、前記の正方形を例にとれば、当該正方形の各辺の中点に突出部が形成されているとすれば、これは突出部が「線対称」に形成されている一例になり、或いは当該正方形の一つの対角線の両端にのみ突出部が形成されているとすれば、これは突出部が「点対称」に形成されている一例になる。
これにより、突出部はバランスよく配置されることになるから、前記の圧着工程によって等方的に広がる液晶滴に好適に対応することができる。このことはまた、該突出部の内部に対する液晶滴の追い込みをよりよく実現できるということを意味する。
〔8〕
本発明の電気光学装置の製造方法の他の態様では、前記閉曲線は矩形状を含み、前記突出部は前記矩形状の角部に形成される。
この態様によれば、画面の形状(即ち、画像表示領域の形状)が矩形状であるようないわば通常の電気光学装置を好適に製造することができる。また、突出部は、当該矩形状の角部に形成されていることから、例えば前述のように根元部分の第2距離が、突出部の第1距離に比べて小さいなどという突出部をより容易に形作ることができ、或いは例えば、前述のように点対称又は線対称の形状を含む閉曲線について、対称的な突出部を好適に形成することが可能になる。
〔9〕
本発明の電気光学装置の製造方法の他の態様では、前記閉曲線は矩形状を含み、前記突出部は前記矩形状の角部に形成され、前記突出部における前記閉曲線上の根元部分から該突出部の突出方向に離れた部分における前記第1シール材及び前記第2シール材間の第1距離は、当該離れた部分が前記根元部分から離れる距離に応じて一定である。
この態様によれば、本発明に係る突出部について、余剰の液晶を追い込む場所としての意義に加えて、もう一つ別の意義を好ましく与えることができる。これは以下のようである。
まず、本態様において、第1シール材及び第2シール材間には、前記第1距離で規定されるような「隙間」が形成されている。この隙間の存在によると、第1基板及び第2基板の圧着工程を経ることによって、当該隙間を挟むシール材がお互いに近づくように、換言すれば当該隙間を埋めるように当該シール材を移動させることが可能であり、最終的には、当該隙間を挟むシール材を互いに接続させることが可能になる。そして、このとき、隙間の形状及び大きさなどが適当なものであれば、該隙間が形成されていた部分で、「角」を有する形状を好ましく形成することができることになる。つまり、最終的なシール材の平面的な形状を、四つの角部を備えた矩形状にしうるのである。
したがって、本発明によれば、画像表示領域が矩形状である場合(本態様では、前記閉曲線が矩形状であるから、これは満たされ得る。)において、該画像表示領域の角部に合致するような角部をシール材においても形成することが可能である。言い換えると、本発明によれば、シール材形成領域と当該画像表示領域の外形形状とがほぼ完全に相似の関係にあるように、シール材を形成することが可能なのである。よって、本発明によれば、シール材形成領域と画像表示領域との間をより狭くすること(即ち、いわゆる狭額縁化)ができることになり、もって電気光学装置の小型化・高精細化・画面大型化の要求をもよりよく実現しうることになる。
このような作用効果は実は、前述した本発明の一態様、「前記閉曲線は矩形状を含み、前記突出部は前記矩形状の角部に形成される」でも、或いはこの場合において更に前述した態様、「前記第1シール材及び前記第2シール材間の第1距離」が「変化する」態様においても、同様に享受することができる。
しかし、本態様ではこれに加えて、前記第1シール材及び前記第2シール材間の第1距離は、前記離れた部分が前記根元部分から離れる距離に応じて一定とされているのである。つまり、前記の「隙間」なる用語に拠れば、当該隙間は突出部のどこをとっても等間隔であるということになる。このような突出部の形状は、前述した、角を有する形状を形作るにあたって「隙間の形状…が適当」ということに最もよく合致する。なぜなら、第1シール材及び第2シール材について同じ圧力がかかる限り、これらは同じように第1基板及び第2基板間で移動し、やがて完全に閉じ合わさるような形を容易に作りうるからである(もっとも、このような隙間にも、前記の余剰の液晶が流れ込んでくるから、完全には、そのような形にはならない。)。したがって、本構成によれば、シール材を角部を有する形状を含むものとして、より好ましく形成することができることになる。
〔10〕
本発明の裁断工程を含む電気光学装置の製造方法の他の態様では、前記第1基板又は前記第2基板の上に、画素電極がマトリクス状に配列するように形成して、複数の画像表示領域を規定する工程を更に備えてなり、前記シール材形成工程は、前記シール材を前記画像表示領域の一つ一つを囲むように形成する工程を含むように構成してもよい。
このような構成によれば、一挙に複数の電気光学装置を製造することができるから、生産性を高めることができる。しかも、前記に述べた、滴下工程の低コスト化、或いは滴下量の最適化は、当然ながら、これら複数の電気光学装置のすべてにおいて享受しうる。したがって、本態様によれば、より安く且つより精度高く電気光学装置を製造することができる。
〔11〕
このような構成では、前記シール材形成工程は、前記複数の画像表示領域の少なくとも一つ一つにつき前記シール材を一繋がりで形成する工程を含むように構成してもよい。
このような構成によれば、特に、シール材の形成を前記のディスペンサ方式による場合には、画像表示領域を一定の幅を有するシール材で取り囲むことが可能となるし、また、シール材形成工程の短縮化を図ることもできる。
なお、本態様において、「少なくとも当該画像表示領域の一つ一つにつき当該シール材を一繋がりで形成する」とは、具体的には、画像表示領域の一つに着目すればシール材が一繋がりで形成されているが、その他はそうではないとか、或いは画像表示領域の一つ一つについてはシール材が一繋がりで形成されているが、各画像表示領域間では一繋がりになっているわけではないとか、更には、例えば四つずつの画像表示領域に着目するとシール材が一繋がりで形成されているが、当該四つずつの画像表示領域からなるグループ間ではそうではないとか、或いは更に、すべての画像表示領域についてシール材が一繋がりで形成されている、などという各場合を含んでいる。
〔12〕
本発明の電気光学装置の製造方法の他の態様では、前記突出部の形状及び大きさの少なくとも一方は、前記シール材の粘度及び前記シール材中に混入されるギャップ材の径の大きさの少なくとも一方に応じて、定められる。
この態様によれば、突出部に余剰の液晶を呼び込むことに大きく関係する、シール材の粘度、あるいはこの中に混入されるギャップ材の径の大きさに応じて、形成されるべき突出部の形状、あるいは大きさが定められることから、当該突出部に余剰の液晶を呼び込むことを、より好適に実現することができる。なお、シール材の粘度及びギャップ材の径が突出部への液晶の呼び込みに大きく関係するというのは、圧着工程におけるシール材の移動の仕方(シール材の粘度及びギャップ材の径が直接的に影響するのは、当該移動の仕方)と液晶の広がり方とが適度な関係にあることが必要だからである。例えば、前述のように「突出部の内部に追い込まれた液晶滴を前記画像表示領域から切り離して閉じ込める」構成を採用する場合、その閉じ込めを実現する前に、突出部の内部に液晶を取り込んでおかなければならない、ということである。
一方、シール材の粘度及びギャップ材の径は、前述した「角を有する形状」の形成にも大きく関係するから、本態様によれば、画像表示領域の角部に合致するような角部を有するシール材の形成を(即ち、シール材形成領域の設定を)、より好適に実行することもできる。
〔13〕
本発明の電気光学装置の製造方法の他の態様では、前記シール材形成工程は、シールディスペンサ方式によって行われる。
この態様によれば、シールディスペンサ方式によってシール材が形成されることから、例えば、前記の印刷方式に比べて、より正確・緻密にシール材を形成することができる。また、前記印刷方式とは異なり、基板にはシール材が非接触で塗布されていることから、当該シール材形成工程において、基板にダメージを与える可能性が小さい。
〔14〕
この態様では、前記画像表示領域は平面視して矩形状であり、前記シールディスペンサ方式による前記シール材形成工程は、前記画像表示領域の第1辺に沿って前記シール材を描画する第1工程と、該第1工程の後、前記画像表示領域の前記第1辺の端部である角部付近で、前記第1辺と45〔°〕以上90〔°〕以下の角度の方向を有する第1進路をとって所定の第1長さだけ前記シール材を描画する第2工程と、該第2工程の後、前記所定の第1長さを越えた部分において、一定の中心をもつ円の上をなぞるように旋回しながら前記シール材を描画する第3工程と、該第3工程の後、前記第1辺に相隣接する前記画像表示領域の第2辺と45〔°〕以上90〔°〕以下の角度の方向を有するとともに前記角部付近を目指す第2進路をとって、前記シール材を描画する第4工程と、該第4工程の後、前記角部付近から、前記第2辺に沿って前記シール材を描画する第5工程とを備えるように構成してもよい。
このような構成によれば、前記突出部をよりよく形成することができる。すなわち、この場合、突出部は、前記の第2工程、第3工程及び第4工程において形成されたシール材からなるものとして形成しうることになるのである。
この場合、例えば第2工程と第3工程との間や第3工程と第4工程との間には、更に何らかの意味で特徴付け得るシール材描画工程が挟まっていてもよいが、好ましくは、以下のような構成を採用するとよい。
〔15〕
すなわち、このような構成では更に、前記第2進路が前記第2辺と交わる部分における当該第2進路の接線は、前記第1進路が前記第1辺と交わる部分における当該第1進路の接線と交差するように構成してもよい。このような構成によれば、前述したような第1距離が変化する、或いは第2距離が第1距離よりも小さい突出部を好適に形成することができるからである。ちなみに、この場合における突出部の具体的形状は、例えば三角形、三角形の底辺部分とこれと同じ長さをもつ直径部分を有する半円の両者を当該底辺及び当該直径部分で繋げた形(いわば扇型の形状)、或いは第1円弧の両端点と第2円弧の両端点とを結んだ形(いわばなつめ型の形状)等を想定することができる。なお、本態様において「接線」というのは、第1進路又は第2進路が完全なる線分である場合に当該線分に一致する直線をも含む用語である。
〔16〕
あるいは、前記のような構成では更に、前記第3工程における前記円は半円であり、当該第3工程は前記所定の第1長さが終わる時点で開始され、且つ、前記第4工程における前記第2進路は前記第1進路と正反対の方向を有し、当該第4工程は前記第1長さと同じ第2長さだけ実施されるように構成してもよい。このような構成によれば、前述したような等間隔をもつ隙間を有する突出部を好適に形成することができるからである。
〔17〕
本発明の電気光学装置は、上記課題を解決するために、第1基板及び第2基板と、これら第1基板及び第2基板間に挟持される電気光学物質と、これら第1基板及び第2基板を接着するとともに前記電気光学物質を包囲するように平面視して閉曲線状に形作られたシール材と、前記電気光学物質が存在する側とは反対側の方向に突出した、前記シール材の一部を構成する突出部とを備えている。
本発明の電気光学装置は、ちょうど、前記の本発明の電気光学装置の製造方法(とりわけ、その一態様である裁断工程を含む態様)によって得られた電気光学装置の特徴を備えている。すなわち、かかる構成を備えた電気光学装置は、本発明の電気光学装置の製造方法を用いて形成されたことを強く推認させ、またしたがって、第1基板及び第2基板間に挟持された液晶量は最適化されていると考えることができる。
〔18〕
本発明の電子機器は、上記課題を解決するために、上述した本発明の電気光学装置を具備してなる。
本発明の電子機器によれば、上述の本発明の電気光学装置を具備してなるので、より小型化を達成可能な、投射型表示装置、液晶テレビ、携帯電話、電子手帳、ワードプロセッサ、ビューファインダ型又はモニタ直視型のビデオテープレコーダ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、タッチパネルなどの各種電子機器を実現できる。
本発明のこのような作用及び他の利得は次に説明する実施の形態から明らかにされる。
以下では、本発明の実施の形態について図1乃至図4を参照しつつ説明する。以下の実施形態は、本発明の電気光学装置を液晶装置に適用したものである。図1は、TFTアレイ基板をその上に形成された各構成要素と共に対向基板の側から見た電気光学装置の平面図であり、図2は、図1のH−H’断面図である。また、図3は、電気光学装置の画像表示領域を構成するマトリクス状に形成された複数の画素における各種素子、配線等の等価回路である。さらに、図4は、シール材形成領域の角部の平面図であり、(a)は、本実施形態に係り図1の符号C1を付した円内部分に対応する拡大平面図であり、(b)はその比較例である。
〔電気光学装置の全体構成〕
まず、電気光学装置の全体構成について、図1及び図2を参照して説明する。ここでは、電気光学装置の一例である駆動回路内蔵型のTFTアクティブマトリクス駆動方式の液晶装置を例にとる。
図1及び図2において、本実施形態に係る電気光学装置では、TFTアレイ基板10と対向基板20とが対向配置されている。TFTアレイ基板10と対向基板20との間には液晶層50が封入されている。TFTアレイ基板10と対向基板20とが対向しあう部分のほぼ真ん中の領域には、画素電極9aがマトリクス状に配列されることで規定される画像表示領域10aが位置している(図中大きな丸いドットが連なっているのは該画素電極9aが全面的に配列されることを表している。)。前記の液晶層50が存在する領域はこの画像表示領域10aに略一致し、画像表示は、当該画像表示領域10aないしは液晶層50を光が透過することで行われる。
画像表示領域10aの周囲には、シール材形成領域(図中ドットによるハッチングのある部分。以下参照する各図において同じ。)が位置しており、該シール材形成領域にはシール材52が設けられている。このシール材52には、画像表示領域10aないしはTFTアレイ基板10の四つの角部に対応するようにして、はみ出し部523Zが含まれている。このはみ出し部523Zその他本実施形態において特徴的な構成については、後に(シール材の構成及び作用・効果)及び(電気光学装置の製造方法)なる項を立てて、改めて詳しく述べることとする。
シール材52が配置されたシール材形成領域の内側に並行して、画像表示領域10aの額縁領域を規定する遮光性の額縁遮光膜(不図示)が、対向基板20側に設けられている。但し、このような額縁遮光膜の一部又は全部は、TFTアレイ基板10側に内蔵遮光膜として設けられてもよい。この額縁遮光膜より以遠の周辺領域のうち、シール材52が配置されたシール材形成領域の外側に位置する領域には、データ線駆動回路101及び外部回路接続端子102がTFTアレイ基板10の一辺に沿って設けられている。また、この周辺領域には、走査線駆動回路104が、TFTアレイ基板10の2辺に沿うようにして設けられている。更に、このように画像表示領域10aの両側に設けられた二つの走査線駆動回路104間をつなぐため、TFTアレイ基板10の残る一辺に沿い、且つ、前記額縁遮光膜53に覆われるようにして複数の配線105が設けられている。また、対向基板20の4つのコーナー部には、両基板間の上下導通端子として機能する上下導通材106が配置されている。他方、TFTアレイ基板10にはこれらのコーナーに対向する領域において上下導通端子が設けられている。これらにより、TFTアレイ基板10と対向基板20との間で電気的な導通をとることができる。
図2において、TFTアレイ基板10上には、画素スイッチング用のTFTや走査線、データ線等の配線の上に形成された画素電極9a上に、配向膜が形成されている。他方、対向基板20上には、対向電極21の他、格子状又はストライプ状の遮光膜23、更には最上層部分に配向膜が形成されている。また、液晶層50は、例えば一種又は数種類のネマティック液晶を混合した液晶からなり、これら一対の配向膜間で、所定の配向状態をとる。
なお、図1及び図2に示したTFTアレイ基板10上には、これらのデータ線駆動回路101、走査線駆動回路104等に加えて、画像信号線上の画像信号をサンプリングしてデータ線に供給するサンプリング回路、複数のデータ線に所定電圧レベルのプリチャージ信号を画像信号に先行して各々供給するプリチャージ回路、製造途中や出荷時の当該電気光学装置の品質、欠陥等を検査するための検査回路等を形成してもよい。
(画像表示領域の回路構成)
前記の図1に示す画像表示領域10aには、図3に示すようなマトリクス状に形成された複数の画素が構成されている。これら画素には、それぞれ、画素電極9aと当該画素電極9aをスイッチング制御するためのTFT30とが形成されており、画像信号が供給されるデータ線6aが当該TFT30のソースに電気的に接続されている。データ線6aに書き込む画像信号S1、S2、…、Snは、この順に順次供給しても構わないし、相隣接する複数のデータ線6a同士に対して、グループ毎に供給するようにしてもよい。
また、TFT30のゲートにゲート電極3aが電気的に接続されており、所定のタイミングで、走査線11a及びゲート電極3aにパルス的に走査信号G1、G2、…、Gmを、この順に順次印加するように構成されている。画素電極9aは、TFT30のドレインに電気的に接続されており、スイッチング素子であるTFT30を一定期間だけそのスイッチを閉じることにより、データ線6aから供給される画像信号S1、S2、…、Snを所定のタイミングで書き込む。
画素電極9aを介して電気光学物質の一例としての液晶に書き込まれた所定レベルの画像信号S1、S2、…、Snは、対向基板20に形成された対向電極21との間で一定期間保持される。液晶は、印加される電圧レベルにより分子集合の配向や秩序が変化することにより、光を変調し、階調表示を可能とする。ノーマリーホワイトモードであれば、各画素の単位で印加された電圧に応じて入射光に対する透過率が減少し、ノーマリーブラックモードであれば、各画素の単位で印加された電圧に応じて入射光に対する透過率が増加され、全体として電気光学装置からは画像信号に応じたコントラストをもつ光が出射する。
ここで保持された画像信号がリークするのを防ぐために、画素電極9aと対向電極21との間に形成される液晶容量と並列に保持容量70を付加する。この保持容量70は、走査線11aに並んで設けられ、固定電位側容量電極を含むとともに定電位に固定された容量線300を含んでいる。
〔シール材の構成及び作用・効果〕
以下では、本実施形態において特徴的な構成を有するシール材52について、より詳しく説明する。まず、シール材52は、TFTアレイ基板10及び対向基板20を貼り合わせるため、例えば紫外線硬化樹脂、熱硬化樹脂等からなり、製造プロセスにおいてTFTアレイ基板10上に塗布された後、紫外線照射、加熱等により硬化させられたものである。また、シール材52の中には、TFTアレイ基板10と対向基板20との間隔(基板間ギャップ)を所定値とするためのグラスファイバ或いはガラスビーズ等のギャップ材(不図示)が散布されている。
そして、本実施形態においては特に、かかるシール材52は、図1に示すように、平面視して矩形状を有する画像表示領域10aを囲むように、且つ、該画像表示領域10aと略相似の関係にある矩形状に形成されている。特に、この矩形状であるシール材52の角部は、図4(a)によく示されているように直角部分523Aとなっている。したがって、図1及び図4(a)において、シール材52が形成されているシール材形成領域と画像表示領域10aとの間には、殆ど間隙が設けられていない(図4(a)中符号Dp参照)。
このようなことが可能となるのは、画像表示領域10aの四つの角部に対応するようにして、シール材52にはみ出し部523Zが含まれていることに強く関係するが、このことは当該電気光学装置の製造方法に関わることから、後の〔電気光学装置の製造方法〕において詳しく説明することとする。また、このはみ出し部523Zが存在していることは、シール材52により囲まれた画像表示領域10aに導入されている液晶量の最適化が比較的低いコストでもって図られていることも意味している。この点についてもまた、当該電気光学装置の製造方法に関わるから、後の〔電気光学装置の製造方法〕において詳しく説明することとする。
以上のように、本実施形態によれば、シール材52が形成されている領域の角部が前記のようにほぼ直角に形成されていることから、シール材形成領域と画像表示領域10aとの間に殆ど間隙が設けられておらず、したがって、いわゆる狭額縁化をよりよく実現することが可能となる。
この点、従来の電気光学装置においては、図4(b)に示すように、画像表示領域10aの角部付近におけるシール材52´の角部52´Cは、印刷方式で用いられる版作成精度の限界、或いは特にシールディスペンサ方式で用いられるXYテーブル(後の記述あるいは図6参照)の機構精度の限界により、一定の半径Rをもつ略四半円形状をもつものとして形成されていた。したがって、シール材形成領域と画像表示領域10aとの間の間隙Dcは、本実施形態に係る間隙Dpに比べて大きくならざるをえない。図4(b)では、シール材形成領域の角部52´Cにおいて、画像表示領域10aとシール材52´との間の間隙Daが可能な限り狭くなるようにされているが、それでも前記一定の半径Rの存在により、間隙Dpは大きくなってしまうのである。ちなみに、このような図4(b)において仮に、間隙Dcを実現しようとすれば、シール材52´ないしは当該シール材形成領域は、図から明らかなように、画像表示領域10aの角部に大きく被さってしまうことになる。
しかるに、本実施形態においては既に述べたように、そのようなことは生ぜず、シール材形成領域と画像表示領域10aとの間の間隙Dpを非常に小さく抑えることが可能となり、いわゆる狭額縁化をよりよく達成することができるのである。ちなみに、本願発明者らの研究によれば、本実施形態における間隙Dpの値は、従前における間隙Dcに比べて95〔%〕程度も減少させうること(即ち、従前の間隙Dcの大きさが例えば1〔mm〕であれば、間隙Dpを50〔μm〕程度にしうること)が確認されている。このように、本実施形態では、狭額縁化をよりよく達成することができ、したがって当該電気光学装置の小型化・高精細化・画面大型化の要求をよりよく実現することができる。
また、既に述べたように、本実施形態に係る電気光学装置では、TFTアレイ基板10及び対向基板20間に挟持されている液晶の量が最適化されているから、画像表示を問題なく行うことができると同時に、その最適化が低コストで行われていることから、当該電気光学装置を安価に提供することもできる。
〔電気光学装置の製造方法〕
以下では、上記の電気光学装置の製造方法について、図5乃至図9を参照して説明する。ここに図5は、本実施形態に係る電気光学装置の製造方法のフローチャートであり、図6は、シール材形成工程におけるシール描画の様子を詳細に説明するための説明図であり、図7は、製造工程途中の一個の電気光学装置についての全体平面図である。図8は、図7の符号C2を付した円内部分に対応する拡大平面図であって、(a)はシール材描画後及びTFTアレイ基板10及び対向基板20の圧着開始直後の様子、(b)は圧着工程途中の様子、(c)は圧着完了後の様子をそれぞれ示している。さらに、図9は、突出部523の内部の領域と画像表示領域10aとを併せた領域(即ち、本発明にいう「突出部」を含む「閉曲線」の内部の領域)を図示する説明図である。
まず、TFTアレイ基板10上に、図3に示したTFT30、データ線6a、走査線11a及び画素電極9a等の各種の構成要素を構築する(図5のステップS10)。この工程は、例えば、スパッタリング法、CVD(Chemical Vapor Deposition)法等による成膜工程、或いはリソグラフィ及びエッチング法によるパターニング工程等の公知となる各種の半導体製造技術を利用して行われる。ここで、前記の各種の構成要素のうち画素電極9a(及びTFT30)は、マトリクス状に配列するように形成されて、一つの画像表示領域10aを規定する(図1或いは図7等参照)。本実施形態では、共通のTFTアレイ基板10上に、この画像表示領域10aが複数規定されるように、前記画素電極9a(及びTFT30)が形成される(図6参照)。これら複数の画像表示領域10aは、後に説明する図6のスクライブライン501X及び501Yに沿った裁断によって、個別の電気光学装置に含まれることになる。
なお、本実施形態においては、前記の各要素に加えて、TFTアレイ基板10上に、画素電極9aにおける電位保持特性を向上させるための容量線300を含む保持容量70(図3参照)や配向膜、或いは走査線駆動回路104並びにデータ線駆動回路101及び外部回路接続端子102(図1参照)その他の構成を、前述と同様、公知となる各種の半導体製造技術を利用して構築してよいことはいうまでもない。
次に、TFTアレイ基板10上に、図示しないスペーサを散布などした後、ディスペンサ方式によってシール材52を描画する(図5のステップS12)。すなわち、まず、図6に示すように、画素電極9a等が構築され複数の画像表示領域10aが規定されたTFTアレイ基板10を、図中X方向及びY方向に動作可能なXYテーブル602の上に載置する。続いて、該XYテーブル602に対向するように配置されたシール材吐出口601を、TFTアレイ基板10の所定位置に配置した後、該TFTアレイ基板10を載せたXYテーブル602を、所定方向及び所定量移動させる。この際、シール材吐出口601に、相応の粘性率を有するシール材を順次供給するとともに、その吐出口先端部601aからシール材をTFTアレイ基板10に向かって吐出させる。これにより、シール材は、TFTアレイ基板10上に所定の軌道を描きながら描画されることになる。なお、シール材吐出口601に供給されるシール材には、ギャップ材を混入しておく。
ここで前記の所定の軌道とは、本実施形態において具体的に次のようである。すなわち、図7に示すように、まず、シール材吐出口601を、スクライブライン501X及び501Yの外側である余剰領域10sの上、且つ、ある一つの画像表示領域10aの図中左下隅付近の所定位置に位置付ける。次にシール材吐出口601が当該所定位置に位置付けられたら、その吐出口先端部601aからシール材の吐出を開始する。これにより、TFTアレイ基板10上に当該シール材からなるスタートポイント521が現される。また、これと同時に、XYテーブル602を、最初は図6又は図7中+Y方向に暫く移動させた後、一転して−X方向及び−Y方向の合成した方向に移動させる。これにより、シール材吐出口601は、TFTアレイ基板10との相対的な関係において、最初は図6中下方向に移動した後、一転して右斜め上方向に移動するようなかたちになる。ちなみに、前記のスタートポイント521ではシール材の吐出始めということもあり、該スターポイント521の幅は、その後続くシール材の描画ラインの幅よりも一般に大きくなる。
後は、図6及び図7に示すように、基本的には、画像表示領域10aを囲むようにシール材吐出口601を移動させて、シール材の描画を実行すればよい。最後は、前記のスタートポイント521の近くに、シール材吐出口521を導いてエンドポイント524を現し、ここでシール材吐出口601の吐出口先端部601aからのシール材の吐出をストップする。これにより、最終的に形成される当該シール材52の平面的な形状は概ね矩形状となる。また、本実施形態においては、一つ一つの画像表示領域10aにつき、一繋がりで或いは一筆書きのシール材52が形成されることになる。以後、各々の画像表示領域10aにつき、同じ手順を踏んで、シール材52を形成していけばよい。ちなみに、図6においては、図中右上の画像表示領域10aについてシール材形成の最中であり、XYテーブル602が図中−Y方向に向かって進んでいることにより、シール材吐出口601は図中左上に向かって進んでいるかの如き様子が示されている。
このように、好ましくは一筆書きによってシール材を形成しうるディスペンサ方式を採用することによれば、印刷方式に比べて、より正確・緻密なシール材形成を実現することができるし、また、印刷方式とは異なり、TFTアレイ基板10にはシール材が非接触で塗布されていくようになっていることから、当該シール材形成工程において、TFTアレイ基板10にダメージを与える可能性が小さい。また、ディスペンサ方式を採用して一筆書きを実施すれば、シール材形成領域の殆どどの部分においても一定の幅とすることができ、ばらつきのない電気光学装置の製造も可能となる。
さて、ところで前記のような一筆書きによるシール材形成工程において、本実施形態では特に、画像表示領域10aの角部に対応する部分、即ち前記矩形状の角部には隙間523Gが形成されるようにして、シール材52の形成が行われることに特徴がある。より詳しくは、例えば図7の右上隅の部分、即ち図8(a)において、まず、画像表示領域10aの図中上辺に沿うように図中右方向に進んできたシール材吐出口601は、画像表示領域10aの角部付近で図中右斜め上方向に進路(以下、「第1進路」という。)を変更する。続いて、シール材吐出口601は、スクライブライン501Xを所定距離Deqだけ越えた部分まで、この第1進路を保つ。この際、この第1進路は図8(a)等に示すように緩やかな円弧の軌跡に一致し、したがって、シール材吐出口601は、その緩やかな円弧を描くように移動する。次に、シール材吐出口601は、所定距離Deqを越えた部分で、略半円を描きながら移動することで、いままで保っていた第1進路とは反対の方向に進路(以下、「第2進路」という。)をとった後、前記所定距離Deq及びスクライブライン501Yの内側の所定の地点まで、当該第2進路を保つ。この際、この第2進路は、前記第1進路と略同様に緩やかな円弧を描くようにし、第1進路を進行中に描画されたシール材52Aと、第2進路を進行中に形成されたシール材52Bとの間には、図示するような隙間523Gが形成されるようにする。最後に、シール材吐出口601は、スクライブライン501Y内側の所定の地点に至った後、画像表示領域10aの図中右辺に沿うように図中下方向に移動する。
以上のような描画手順を踏むことにより、画像表示領域10aの四つの角部それぞれの付近においては、図6乃至図8(a)に示すような突出部523とともに、隙間523Gが形成されることになる。このうち、突出部523は、画像表示領域10aを直接的に規定する矩形状のシール材52の本体(本発明にいう「閉曲線」の一例に該当する。)の角部に四つ設けられて、該シール材52の本体について線対称になるように形成されている(本実施形態では、点対称でもある。)。一方、隙間523Gは、前記のように緩やかな円弧を描くシール材52A及び52Bによって挟まれるかたちで形成されていることから、次のような特徴を有している。すなわち、前記のシール材52の本体からみて突出部523の根元部分といえるところから、当該突出部523の突出方向(図8(a)では、図中右斜め上方向)に任意の距離だけ離れた部分における、当該隙間523Gの幅Gwは、根元部分から突出部523の先端部分に至るまで変化する。この変化の様子は、図8(a)において具体的には次のようである。すなわち、幅Gwは、まず、根元部分において最小値Gminをとり、そこから突出方向に沿って離れるに連れ幅Gwは次第に大きくなっていき、根元部分と先端部分とのちょうど真ん中あたりで幅Gwは最大値Gmaxをとり、そこから先端部分に至るまでGwは小さくなっていく、というようである。
なお、各々の画像表示領域10aの図中左下隅部分においては、この突出部523及び隙間523Gの形成手順とほぼ同様にして、やはり突出部523´が形成されている。このようなことが可能であるのは、図に示すスタートポイント521及びエンドポイント524の配置関係並びにスタートポイント521から画像表示領域10aの図中左辺に至るまでの図示された軌跡及び同下辺からエンドポイント524に至るまでの図示された軌跡から明らかに読み取れるであろう。
さて、以上のように、シール材形成工程が完了したら次に、当該TFTアレイ基板10を所定の清浄性・真空度等が保たれた所定の雰囲気下においた上で、画像表示領域10a上に液晶滴下を実施する(図5のステップS14)。すなわち、便宜上、図6に併せて示したように、シール材52によって囲われた画像表示領域10a上に、液晶滴下筒701を用いて、液晶滴50Dを滴下するのである。なお、シール材形成工程の後、液晶滴下工程の前には、シール材52に対するプレベーク工程を挟んでおくとよい。
この液晶滴下は複数の画像表示領域10aのすべてについて行われるが、これを実現するためには、図6に示すようなXYテーブル602と同様な構成を備えたXYテーブルの上にTFTアレイ基板10を載置して、前記液晶滴下筒701と各々の画像表示領域10aとの適当な位置決めを実施しながら、液晶滴下を実施すればよい。
また、本実施形態においては特に、各画像表示領域10aにおける液晶の滴下量は、以下のように定められると好ましい。すなわち、図9に示すように、画像表示領域10aとなる矩形状の部分の面積を“S”、四つの突出部523の内部の全面積を“S”(ゆえに、一つの突出部523についての面積は、図示されているように“S/4”)とすれば、これらS及びSを変数にもつ所定の関数fによって、液晶の滴下量“Dr”が、
Dr=f(S,S)…(1´´)
として定められるとよい。
ここで関数f(S,S)の具体的なかたちとしては例えば、典型的には、TFTアレイ基板10上に形成されたシール材52の「高さ」を“h”として、
Dr=f(S,S)={(S+S)・h}/ρ…(2)
などというように定めることができる。ここでρは液晶の比重である。
この式では、その表されているところから明らかなように、後の圧着工程で堤防として機能するシール材52により囲まれた部分の体積(=(S+S)・h)を、液晶の比重ρで割ることにより、滴下すべき液晶の重さを求めることができる。
いずれにせよ、滴下される液晶の量は、画像表示領域10aの全面を覆うに比べて多くなるように設定される。つまり、後の圧着工程で明らかになるように、該圧着工程において液晶滴50Dが、TFTアレイ基板10及び対向基板20の双方の面に押し潰され、該面に沿って広げられるときには、液晶は画像表示領域10aのみでなく突出部523の内部にも流れ込んでいくことになる。
なお、前記(2)式において更に好ましくは、画像表示領域10aを超えて突出部523に流れ込む液晶の量が、該突出部523の内部を「半分」程度埋めるようであると好ましいと考えられる(図9中、ハッチングが二重にかけられている領域参照。)。これを、前記の(2)式を援用して表現すれば、
Dr=f(S,(S/2))={(S+(S/2)・h)/ρ…(2´)
のような関係を満たすことが好ましいということになる。このようにすれば、液晶量が少なすぎて、画像表示領域10aの内部さえも液晶が満たされず、逆に多すぎて、突出部523をも越えて液晶が溢れてしまうなどという事態の発生を回避することができる。
さて、滴下工程が完了したら続いて、液晶滴50Dを含むTFTアレイ基板10に対して、図示しない対向基板20を対向させた上、これらTFTアレイ基板10及び対向基板20を圧着する(図5のステップS16)。なお、対向基板20については、この圧着工程以前の適当な段階において、該対向基板20上に、対向電極21、額縁遮光膜等の各種の構成要素を構築しておく(図5のステップS20)。
ここで本実施形態では、この圧着工程の最中当該工程の進行に連れて次に記すような過程がみられる。まず、TFTアレイ基板10及び対向基板20間の距離が次第に狭まっていくのに応じて、前記の液晶滴50Dは各画像表示領域10aにおいて当初の滴下ポイントを中心としてその周囲に広がりはじめる。一方、シール材52についても、TFTアレイ基板10及び対向基板20の双方に押し潰れされるかたちになることから、これら基板10及び20の面に平行な方向に移動し始める。ここで、一般に、液晶滴50Dの移動速度は、シール材52の移動速度に比べて極めて速い。これは、液晶滴50Dの粘度が通常数十〔cP(センチポアズ)〕であるのに対して、シール材の粘度が数万から数十万〔cP〕であることによる。したがって、液晶滴50Dは、比較的速やかに画像表示領域10aの外縁付近、即ちシール材52の内縁付近に至るまで広がることになる。そして、この際、シール材52は、更に広がろうとする液晶滴50Dに対していわば堤防として機能することになる。
また、本実施形態においては特に、前記の(2)及び(2´)式を参照して説明したように滴下される液晶の量Drがそもそも画像表示領域10aを越えるように定められていることから、画像表示領域10aの外縁にまで至った液晶滴50Dの一部は、図8(a)に示すように突出部523の隙間523Gに流れ込みはじめる。ここで本実施形態においては特に、突出部523は、図7等に示すように線対称に形成されているから、圧着工程によって対称的に広がる液晶滴50Dに好適に対応することができる。
一方、図5のステップS16における圧着工程では、前記の突出部523及び隙間523Gについて、以下のような変化が生じることになる。すなわち、TFTアレイ基板10及び対向基板20間の距離が狭まっていくのに応じて、前記のシール材52A及び52Bが、隙間523Gを埋めるように広がり、ないしは移動することになる。そして、これらのシール材52A及び52Bの一部は、図8(b)に示すように、やがて相互に接続されるようなかたちになる。
ここで、本実施形態では特に、隙間523の幅Gwが、根元部分で最小値Gminをとり、中央部分で最大値Gmaxをとるようにされていることから、前記の接続は、まず、根元部分或いは先端部分で生じることになる。また、この図8(b)の時点までにおいて、前記の液晶滴50Dの移動速度が比較的速いこととの関係から、液晶滴50Dが画像表示領域10aについては満遍なく広がり、且つ、余剰となる液晶滴は隙間523Gに殆どすべて流れ込んでいる、という状況が生じていると考えてよい。もっとも、画像表示領域10aの具体的なサイズ、シール材として使用すべき材料等の相違などから、このようなほぼ完全な流れ込みが実現されるかどうかが微妙な場合がないとは限らない。したがって、より安全には、シール材の粘度及び当該シール材中に混入されるギャップ材に応じて突出部の形状及び大きさを定めておくことが、液晶の完全閉じ込めを実現するにあたって好ましいとはいえる。
この後、最終的には隙間523Gは、図8(c)に示すように前記の最大値Gmaxであった中央部分を残して消滅する。このとき、突出部523には、液晶滴50Dのうち画像表示領域10aの全面を埋めるには過多であった余剰液晶50Rが、当該画像表示領域10aからは切り離されて閉じ込められることになる。
以上、圧着工程が完了したら最後は、シール材52の硬化処理(シール材52が光硬化性樹脂なら光照射処理、熱硬化性樹脂なら加熱処理等)を行った後(図5のステップS17)、スクライブライン501X及び501Yに沿ってTFTアレイ基板10を裁断する(図5のステップS18。また、図6及び図7等参照)。この裁断工程により、突出部523のうち、スクライブライン501X及び501Yの内部のみが残存するような「はみ出し部523Z」が形成されることになる(図4(a)参照)。また、この裁断工程により、前記の突出部523の内部に閉じ込められた余剰液晶50Rは、各々別個体になった電気光学装置からは完全に切り離されることになるから、後は、この余剰液晶50Rを含む突出部523の残骸は適当な方法により廃棄すればよい。
このように、本実施形態の電気光学装置の製造方法によれば、当初に滴下した液晶滴50Dの量が画像表示領域10aの全面を埋めるには過多である場合、その余剰である部分が突出部523の内部に閉じ込められることになる。そして、このことは逆に、次のような意義を有している。すなわち、本実施形態によれば、滴下工程における液晶の滴下量について、それ以外について特段大きな注意を払う必要がない。なぜなら、図5のステップS14における滴下工程では、前記突出部523ないしは隙間523Gの存在により、画像表示領域10aを超える量以上であって、当該量に前記突出部523の内部を加えた量以下という、比較的大雑把な基準を立てさえすれば、画像表示領域10aの全面を充満させるだけの液晶滴下量を正確に規定することができるからである(前記の(1´´)式、(2)式、或いは(2´)式は、そのような「基準」を“数式化”したものに他ならない。)。この点、従来においては、当初から、画像表示領域10aの全面に“きっちり”収まるような滴下量を秤量しなければならなかったこととは大きく異なる。
また、本実施形態では特に、平面視した隙間523の当初の形状が図8(a)のようにいわばなつめ型となっていることから、突出部523の内部への液晶滴50Dの呼び込みを好適に行うことができるとともに、該突出部523の内部に閉じ込められた余剰液晶50Rを、画像表示領域10aから好適に切り離すことが可能となる(図8(c)参照)。特に後者によれば、もはや無用となった余剰液晶50Rの処分が容易になる(前述の裁断工程に関する説明参照)。
以上により、本実施形態によれば、滴下工程をより大雑把に行うことが許容されるから、その低コスト化を図ることができ、もって電気光学装置の製造自体にかかるコストをも低く抑制することができる。また、このことは同時に、TFTアレイ基板10及び対向基板20間に挟持される液晶量の最適化を難なく図ることができることも意味する。
加えて、本実施形態の電気光学装置の製造方法によれば、次のような作用効果も得られる。すなわち、前記の図8(c)では、隙間523Gの殆ど全ての部分が消滅するのと同時に、シール材52の画像表示領域10aの角部に対応する部分に、直角部分523Aが形作られることになる(図4(a)も参照)。これもまた、画像表示領域10aの角部付近において隙間523Gが予め設けられていたことによる。すなわち、隙間523Gを挟むシール材52A及び52Bが、この隙間523Gを埋めるように移動するからこそ、シール材形成領域は、画像表示領域10aの角部に合致するような角を有する形状となりうるのである。
以上のように、本実施形態では、シール材52に直角部分523Aが好適に形作られることにより、画像表示領域10aの図中上下の辺及び左右の辺に沿って形成されるべきシール材52は、当初から(即ち、図5のステップS12におけるシール材形成工程の段階で既に)、当該上下の辺及び左右の辺に非常に近くに位置するように形成することができるのである。
この点、従来においては、画像表示領域10aの図中上下の辺及び左右の辺に非常に近接してシール材を形成するわけにはいかない。これは、既に図4(b)を参照して述べたように、主に図6に示したXYテーブル602の機構精度或いはX方向及びY方向への動作に伴う誤差の発生により、シール材52を連続して形成するためには、画像表示領域10aの角部に対応する部分において、一定の半径Rを確保する必要があったからである。このことにより、画像表示領域10aとシール材形成領域との間には、図4(a)に示す間隙Dpに比べて遥かに広い間隙Dc(或いは、それ以上の間隙)を設けておかなければならなかったのである。
以上を要言するに結局、本実施形態の製造方法によれば、TFTアレイ基板10及び対向基板20間に導入される液晶量の最適化を低コストで実現できるとともに、狭額縁化を好適に実現することができるのである。
なお、上記の電気光学装置の製造方法では、画像表示領域10aの一つ一つにつき、シール材が一筆書きで形成されるようになっているが、本発明は、このような形態に限定されない。図6等にいうスタートポイント521及びエンドポイント524の位置を工夫すれば、例えば、複数の画像表示領域10aについて一挙に一筆書きでシール材の形成を行うことも可能である。具体的には、四つの画像表示領域10aの各角部が相互に向き合う余剰領域10sに、スタートポイント及びエンドポイントを取れば、これら四つの画像表示領域10aについて一挙にシール材の形成を行うことができる。その他これ以外にも、種々の描画方法が考えられることは言うまでもない。いずれにせよ、そのすべては、本発明の範囲内にある。
また、上記では、シール材の形成はTFTアレイ基板10の上になされているが、対向基板20の側にシール材を形成した後、この対向基板20とTFTアレイ基板10とを圧着させる工程を実施してもよい。この場合、図5においては、ちょうどステップS10及びステップS20を交換したかの如きフローチャートを想定すればよい(ステップS12に「TFTアレイ基板」とあるのは、「対向基板」と読み替える。)。
〔変形形態〕
以下では、上記の電気光学装置ないしはその製造方法とは異なる変形形態について、図10乃至図13を参照して説明する。ここに図10乃至図13は、それぞれ、図8(a)と同趣旨の図であって、同図とは異なる形態となるものを示す平面図である。
まず、図10は、スクライブライン501X及び501Yを越えた部分において、シール材が略円形を描くように形成されており、その結果、略円形の隙間G1が形成されている。次に、図11は、スクライブライン501X及び501Yを越えた部分において、シール材が略三角形を描くように形成されており、その結果、略三角形の隙間G2が形成されている。さらに、図12は、スクライブライン501X及び501Yを越えた部分において、シール材が略四角形を描くように形成されており、その結果、略四角形の隙間G3が形成されている。
これらの図では、スクライブライン501X及び501Yを越えた部分に、シール材が形成されていることについては同様であり、また、図8(a)の隙間523Gのように、その根元部分において最小値の幅(Gmin)をとり、ほぼ中央部分において最大値の幅(Gmax)をとることに変わりはない(但し、図11の「三角形」の場合においては、先端部分付近で最大値がとられる。)。したがって、これらの形態によっても、前記の突出部523ないしは隙間523Gのように、液晶滴50Dの呼び込み、閉じ込め、及び画像表示領域10aからの切り離しを好適に行うことができる。
一方、図13は、スクライブライン501X及び501Yを越えた部分において、シール材52A´及び52B´が直線的に形成されており、したがって、隙間525Gが突出部525の突出方向に沿ってどこでも一定となっている(図中符号“Geq”参照)。このように、突出部525が所定距離Deqだけ延在しており、且つ、この所定距離Deqにわたって隙間525Gが等間隔の距離Geqを保っていると、前記の図8(c)で示したような直角部分523Aの形成をより好適に行うことができる。この場合、隙間525Gを挟む両シール材52A´及び52B´について同じ圧力がかかる限り、これらは同じようにTFTアレイ基板10及び対向基板20間で移動し、やがて完全に閉じ合わさるような形を容易に作りうるからである。もっとも、本実施形態では、このような隙間525Gにも余剰の液晶が流れ込んでくるから、完全には、そのような形にはならない。
さらに、本発明においては、「突出部」として、図14のようなものを採用することができる。ここで図14は、図7と同趣旨の図であるが、同図とは異なるシール材形成領域をもつものであって、且つ同図とは異なり当該シール材形成領域のみを抜き出して描いた平面図である。ただし、この図では、スクライブライン501X´及び501Y´の位置が図7とは若干異なっている。
この図において、突出部526は、画像表示領域10aの角部に対応して設けられているのではなくて、画像表示領域10aを構成する各辺のほぼ中央部に位置するように形成されている。このような場合であっても、前記と略同様に、液晶滴50Dの呼び込み、閉じ込め、及び画像表示領域10aからの切り離しを好適に行うことができることが明白である。
なお、図14においては、スタートポイント521及びエンドポイント524が、図7と同じ場所とされているため、これらが存在する部分付近には図7と同様に突出部523´が形成されている。したがって、圧着工程では、この突出部523´に対しても液晶が流れ込んでくることになるから、滴下すべき液晶の量はこの点について配慮して決めるべきである。このように、本発明においては、画像表示領域10aについて「突出部」が非対称的に形成されていてもよい。ただし、図14の場合であっても、スタートポイント及びエンドポイントの余剰領域10sにおける配置を工夫すれば、図7と同様に、これら突出部526を対称的に配置することも可能である(例えば図14に示す四つの突出部526のうちいずれか一つから、一筆書きを開始するようにすればよい(図7参照)。)。また、図14のような位置に突出部を形成する態様であっても、当該突出部として前記の図10乃至13のような各種の形の突出部を採用してよいことは言うまでもない。
ちなみに、以上説明した図10乃至図14(及び図7等)に示すようなスクライブライン501X及び501Y(或いは、図14におけるスクライブライン501X´及び501Y´。以下、便宜上、「501X」及び「501Y」に統一して説明する。)を超えてシール材を形成する方法によれば、それらに共通して次のような作用効果が得られる。すなわち、電気光学装置の小型化を実現するためには、端的に、その外形形状をより小さくすることが望まれるが、そうすると、画像表示領域10aの外縁と当該外形形状(図では、スクライブライン501X及び501Yにより画されると考えることができる。)との間の領域はなるべく狭くされるべきことになる。つまり、通常において、かかる領域は、比較的狭くされる傾向にあると考えてよい。しかし、この場合、このような狭い領域内でシール材吐出口601を取り回し(即ち、XYテーブル602を移動させ)、図10乃至図14のような突出部の形状を形作ることは極めて困難なことになる。しかるに、スクライブライン501X及び501Yを超えて、余剰領域10s(図6及び図7参照)に至るように、シール材を形成することを許容すれば、かかる困難は殆ど完全に解消し、シール材吐出口601を自由に取り回して、突出部を形成すればよいことになる。このように、スクライブライン501X及び501Yを所定距離越えてシール材を形成することによれば、電気光学装置の小型化をよりよく実現し得るのである。
(電子機器)
次に、以上詳細に説明した電気光学装置をライトバルブとして用いた電子機器の一例たる投射型カラー表示装置の実施形態について、その全体構成、特に光学的な構成について説明する。ここに、図15は、投射型カラー表示装置の図式的断面図である。
図15において、本実施形態における投射型カラー表示装置の一例たる液晶プロジェクタ1100は、駆動回路がTFTアレイ基板上に搭載された液晶装置を含む液晶モジュールを3個用意し、それぞれRGB用のライトバルブ100R、100G及び100Bとして用いたプロジェクタとして構成されている。液晶プロジェクタ1100では、メタルハライドランプ等の白色光源のランプユニット1102から投射光が発せられると、3枚のミラー1106及び2枚のダイクロックミラー1108によって、RGBの三原色に対応する光成分R、G及びBに分けられ、各色に対応するライトバルブ100R、100G及び100Bにそれぞれ導かれる。この際特に、B光は、長い光路による光損失を防ぐために、入射レンズ1122、リレーレンズ1123及び出射レンズ1124からなるリレーレンズ系1121を介して導かれる。そして、ライトバルブ100R、100G及び100Bによりそれぞれ変調された三原色に対応する光成分は、ダイクロックプリズム1112により再度合成された後、投射レンズ1114を介してスクリーン1120にカラー画像として投射される。
かかる投射型カラー表示装置では、ライトバルブ100R、100G及び100Bに前述した電気光学装置が用いられているため、液晶量の最適化等が図れている。また、ライトバルブ100R、100G及び100Bの小型化が実現し得ることから、この投射型カラー表示装置の小型化をも実現することができる。
本発明は、上述した実施形態に限られるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨、あるいは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う電気光学装置及びその製造方法並びに電子機器もまた、本発明の技術的範囲に含まれるものである。
TFTアレイ基板をその上に形成された各構成要素と共に対向基板の側から見た電気光学装置の平面図である。 図1のH−H’断面図である。 電気光学装置の画像表示領域を構成するマトリクス状に形成された複数の画素における各種素子、配線等の等価回路である。 シール材形成領域の角部の平面図であり、(a)は、本実施形態に係り、図1の符号C1を付した円内部分に対応する拡大平面図であり、(b)はその比較例である。 本実施形態に係る電気光学装置の製造方法のフローチャートである。 シール材形成工程におけるシール描画の様子を説明するための説明図である。 製造工程途中の一個の電気光学装置についての全体平面図である。 図7の符号C2を付した円内部分に対応する拡大平面図であって、(a)はシール材描画後及びTFTアレイ基板及び対向基板の圧着開始直後の様子、(b)は圧着工程途中の様子、(c)は圧着完了後の様子をそれぞれ示している。 突出部の内部の領域と画像表示領域とを併せた領域(即ち、本発明にいう「突出部」を含む「閉曲線」の内部の領域)を図示する説明図である。 図8(a)と同趣旨の図であって、同図とは異なる形態(突出部が円形)となるものを示す平面図である。 図8(a)と同趣旨の図であって、同図とは異なる形態(突出部が三角形)となるものを示す平面図である。 図8(a)と同趣旨の図であって、同図とは異なる形態(突出部が四角形)となるものを示す平面図である。 図8(a)と同趣旨の図であって、同図とは異なる形態(隙間が一定)となるものを示す平面図である。 図7と同趣旨の図であるが、同図とは異なるシール材の形成領域をもつものであって且つ同図とは異なり当該シール材形成領域のみを抜き出して描いた平面図である。 本発明の電子機器の実施形態である投射型カラー表示装置の一例たるカラー液晶プロジェクタを示す図式的断面図である。
符号の説明
10…TFTアレイ基板、10a…画像表示領域、11a…走査線、6a…データ線、30…TFT、9a…画素電極、20…対向基板
52…シール材、523、525、526…突出部、523Z…はみ出し部
501X、501Y…スクライブライン

Claims (18)

  1. 第1基板及び第2基板がシール材によって接着されるとともに、これら第1基板及び第2基板間に電気光学物質を挟持してなる電気光学装置の製造方法であって、
    前記第1基板の上に、前記シール材を、平面視して閉曲線を形作るように且つ該閉曲線の内部からみて突出した突出部を有するように形成するシール材形成工程と、
    前記第1基板の上且つ前記閉曲線の内部に前記電気光学物質を滴下する滴下工程と、
    前記第1基板に対向させるように前記第2基板を貼り合わせて、これら第1基板及び第2基板を圧着させる圧着工程と
    を備えたことを特徴とする電気光学装置の製造方法。
  2. 前記滴下工程及び圧着工程は、
    滴下された前記電気光学物質が前記突出部に入り込むように行われることを特徴とする請求項1に記載の電気光学装置の製造方法。
  3. 前記滴下工程における前記電気光学物質の滴下量は、前記閉曲線の内部の面積と、前記突出部の内部の面積の一部とを加え合わせた面積の大きさに応じて定められることを特徴とする請求項1又は2に記載の電気光学装置の製造方法。
  4. 前記圧着工程の後に、前記第1基板を所定形状に裁断する裁断工程を更に備えてなり、
    前記シール材形成工程は、前記裁断工程における裁断位置として予定される前記第1基板における裁断線の内側で前記シール材を形成する工程を含み、
    当該工程は更に、
    そのそれぞれが前記裁断線の内側からその外側に向けて当該裁断線を所定距離越えて延在するように且つそのそれぞれの間に隙間が設けられるように第1シール材及び第2シール材を形成する工程を含み、
    前記突出部は、前記第1シール材及び前記第2シール材を含んで形作られることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の電気光学装置の製造方法。
  5. 前記突出部における前記閉曲線上の根元部分から該突出部の突出方向に離れた部分における前記第1シール材及び前記第2シール材間の第1距離は、当該離れた部分が前記根元部分から離れる距離に応じて変化することを特徴とする請求項4に記載の電気光学装置の製造方法。
  6. 前記根元部分から前記突出部の先端部分までの間において、前記第1距離が、前記根元部分における前記第1シール材及び前記第2シール材間の第2距離よりも大きい部分が存在することを特徴とする請求項5に記載の電気光学装置の製造方法。
  7. 前記閉曲線は点対称又は線対称の形状を含み、前記突出部は当該閉曲線について点対称又は線対称に形成されることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の電気光学装置の製造方法。
  8. 前記閉曲線は矩形状を含み、前記突出部は前記矩形状の角部に形成されることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載の電気光学装置の製造方法。
  9. 前記閉曲線は矩形状を含み、前記突出部は前記矩形状の角部に形成され、
    前記突出部における前記閉曲線上の根元部分から該突出部の突出方向に離れた部分における前記第1シール材及び前記第2シール材間の第1距離は、当該離れた部分が前記根元部分から離れる距離に応じて一定であることを特徴とする請求項4に記載の電気光学装置の製造方法。
  10. 前記第1基板又は前記第2基板の上に、画素電極がマトリクス状に配列するように形成して、複数の画像表示領域を規定する工程を更に備えてなり、
    前記シール材形成工程は、
    前記シール材を前記画像表示領域の一つ一つを囲むように形成する工程を含むことを特徴とする請求項4乃至9のいずれか一項に記載の電気光学装置の製造方法。
  11. 前記シール材形成工程は、
    前記複数の画像表示領域の少なくとも一つ一つにつき前記シール材を一繋がりで形成する工程を含むことを特徴とする請求項10に記載の電気光学装置の製造方法。
  12. 前記突出部の形状及び大きさの少なくとも一方は、前記シール材の粘度及び前記シール材中に混入されるギャップ材の径の大きさの少なくとも一方に応じて、定められることを特徴とする請求項1乃至11のいずれか一項に記載の電気光学装置の製造方法。
  13. 前記シール材形成工程は、シールディスペンサ方式によって行われることを特徴とする請求項1乃至12のいずれか一項に記載の電気光学装置の製造方法。
  14. 前記画像表示領域は平面視して矩形状であり、
    前記シールディスペンサ方式による前記シール材形成工程は、
    前記画像表示領域の第1辺に沿って前記シール材を描画する第1工程と、
    該第1工程の後、前記画像表示領域の前記第1辺の端部である角部付近で、前記第1辺と45〔°〕以上90〔°〕以下の角度の方向を有する第1進路をとって所定の第1長さだけ前記シール材を描画する第2工程と、
    該第2工程の後、前記所定の第1長さを越えた部分において、一定の中心をもつ円の上をなぞるように旋回しながら前記シール材を描画する第3工程と、
    該第3工程の後、前記第1辺に相隣接する前記画像表示領域の第2辺と45〔°〕以上90〔°〕以下の角度の方向を有するとともに前記角部付近を目指す第2進路をとって、前記シール材を描画する第4工程と、
    該第4工程の後、前記角部付近から、前記第2辺に沿って前記シール材を描画する第5工程と
    を備えたことを特徴とする請求項13に記載の電気光学装置の製造方法。
  15. 前記第2進路が前記第2辺と交わる部分における当該第2進路の接線は、前記第1進路が前記第1辺と交わる部分における当該第1進路の接線と交差することを特徴とする請求項14に記載の電気光学装置の製造方法。
  16. 前記第3工程における前記円は半円であり、当該第3工程は前記所定の第1長さが終わる時点で開始され、且つ、
    前記第4工程における前記第2進路は前記第1進路と正反対の方向を有し、当該第4工程は前記第1長さと同じ第2長さだけ実施されることを特徴とする請求項14に記載の電気光学装置の製造方法。
  17. 第1基板及び第2基板と、
    これら第1基板及び第2基板間に挟持される電気光学物質と、
    これら第1基板及び第2基板を接着するとともに前記電気光学物質を包囲するように平面視して閉曲線状に形作られたシール材と、
    前記電気光学物質が存在する側とは反対側の方向に突出した、前記シール材の一部を構成する突出部と
    を備えたことを特徴とする電気光学装置。
  18. 請求項17に記載の電気光学装置を具備してなることを特徴とする電子機器。
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