JP2005083175A - 構造物の基礎地盤の液状化対策構造 - Google Patents

構造物の基礎地盤の液状化対策構造 Download PDF

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洋之 堀田
Yutaka Katsura
豊 桂
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Abstract

【課題】 地盤が液状化しても、構造物を安定的に支持できるとともに、液状化対策のための工費および工期を大幅に削減することができる構造物の基礎地盤の液状化対策構造を提供する。
【解決手段】 液状化層2と液状化層2下の非液状化層3とからなる地盤1上に、構造物4が構築されている。そして、構造物4の外周部の直下にのみ、液状化層2の液状化による構造物4の沈下量が許容沈下量以下となるような層厚を有する地盤改良体5が形成されており、地盤改良体5に囲まれた領域は地盤未改良部6である。地盤改良体5は、平面視で連続体である必要はなく、構造物4の外周部の直下の地盤改良体5と地盤改良体5に囲まれた地盤未改良部6とからなる複合地盤が所定の等価せん断弾性係数を有していればよく、構造物4の外周部の直下に一定の離間間隔をおいて地盤改良体5が形成されていてもよい。
【選択図】 図1

Description

本発明は、液状化する可能性のある液状化層上に構築される構造物の基礎地盤の液状化対策構造に関する。
支持杭を有しない中低層の建築物やタンク等の構造物が、地震時に液状化する可能性のある砂質土層(以下、液状化層と呼ぶ。)上に構築されている場合、液状化による液状化層の体積変化により、当該構造物が沈下し、不具合が発生するおそれがある。
そこで、従来より、構造物下方の液状化層を地盤改良し、液状化そのものの発生を防止する対策が採られているが、液状化を完全に抑えるのは困難な場合もある。特に、既設構造物の場合には、既設構造物の外周から薬液注入を行うなど地盤改良の方法も限られ、構造物の規模や液状化層厚が大きくなるに伴い、地盤改良に掛かる工費や工期は膨大なものとなる。
これに対して、特許文献1では、既設構造物外周部の直下の液状化層のみを、非液状化層に至るまで地盤改良することにより固化柱状体を形成し、当該固化柱状体によって前記既設構造物を支持する発明が提案されている。
特開平8−128054号公報 (第2−3頁、第4図)
しかしながら、特許文献1に記載の発明も、従来の液状化対策ほどではないにしろ、液状化層厚が大きくなると、地盤改良に掛かる工費や工期は大きなものとなる。
本発明は、上述する問題点に鑑みてなされたもので、地盤が液状化しても、構造物を安定的に支持できるとともに、液状化対策のための工費および工期を大幅に削減することができる構造物の基礎地盤の液状化対策構造を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る構造物の基礎地盤の液状化対策構造では、液状化する可能性のある液状化層上に構築される構造物の基礎地盤の液状化対策構造であって、前記液状化層の液状化による前記構造物の沈下量が許容沈下量以下となるような層厚を有する地盤改良体が、前記構造物の外周部の直下に形成されていることを特徴とする。
前記地盤改良体に囲まれた地盤未改良部は、せん断弾性係数の高い周囲の前記地盤改良体に拘束されて一体となって挙動するため、地震時に発生するせん断ひずみは小さく、液状化に至ることはない。多少間隙水圧が上昇した場合でも、地震後に生ずる体積ひずみは地震時に生じた最大せん断ひずみの大きさに依存するため、前記地盤未改良部に生じる沈下は微小なものとなる。
液状化が一様に発生した場合には、液状化後の構造物の沈下量は、前記地盤改良体下面から非液状化層までの液状化層厚に比例する。従って、液状化後の構造物の沈下量が許容沈下量以下となるように、前記地盤改良体の層厚、換言すれば前記地盤改良体下面から非液状化層までの液状化層厚、を決定すればよい。この際、構造物の基礎面積に対する地盤改良体の面積の割合を示す地盤改良率および地盤改良体のせん断弾性係数は、地盤条件に応じて設定する必要がある。
本発明では、液状化層の液状化による構造物の沈下量が許容沈下量以下となるような層厚を有する地盤改良体を前記構造物の外周部の直下に形成することにより、地盤が液状化しても、構造物を安定的に支持できるとともに、液状化対策のための工費および工期を大幅に削減することができる。
また、本発明では、周辺地盤に比べて高いせん断弾性係数を有する地盤改良体が構造物の外周部の直下に存在することにより、構造物の鉛直荷重が均等化され、有害な不同沈下が抑制される。
なお、構造物の外周部の直下に形成される前記地盤改良体は、平面視で必ずしも連続体である必要はなく、構造物直下の前記地盤改良体と前記地盤未改良部とからなる複合地盤が所定の等価せん断弾性係数を有していれば、構造物の外周部の直下に一定の離間間隔をおいて前記地盤改良体が形成されていてもよい。
また、本発明に係る構造物の基礎地盤の液状化対策構造では、構造物の外周部の直下に形成された前記地盤改良体によって囲まれた領域に、前記地盤改良体よりも低いせん断弾性係数を有する地盤改良体が形成されていてもよい。
本発明では、構造物の外周部の直下に形成された前記地盤改良体によって囲まれた領域に、前記地盤改良体よりも低いせん断弾性係数を有する地盤改良体が形成されることにより、前記領域における液状化の発生を完全に防止することができる。
本発明によれば、液状化層の液状化による構造物の沈下量が許容沈下量以下となるような層厚を有する地盤改良体を前記構造物の外周部の直下に形成することにより、地盤が液状化しても、構造物を安定的に支持できるとともに、液状化対策のための工費および工期を大幅に削減することができる構造物の基礎地盤の液状化対策構造を実現することができる。
以下、本発明に係る構造物の基礎地盤の液状化対策構造の実施形態について、図面に基いて説明する。
図1は、本発明に係る構造物の基礎地盤の液状化対策構造の第一の実施形態を示す立断面図である。また、図2は、円筒構造物の場合における本発明の第一の実施形態を示す平断面図、図3は、箱型構造物の場合における本発明の第一の実施形態を示す平断面図である。
図1に示すように、本実施形態による構造物の基礎地盤の液状化対策構造では、液状化層2と液状化層2下の非液状化層3とからなる地盤1上に、構造物4が構築されている。そして、構造物4の外周部の直下にのみ、液状化層2の液状化による構造物4の沈下量が許容沈下量以下となるような層厚を有する地盤改良体5が形成されており、地盤改良体5に囲まれた領域は地盤未改良部6である。
地盤改良体5は、平面視で、必ずしも図2(a)または図3(a)に示すような連続体である必要はない。構造物4の外周部の直下の地盤改良体5と地盤改良体5に囲まれた地盤未改良部6とからなる複合地盤が所定の等価せん断弾性係数を有していればよく、図2(b)、(c)あるいは図3(b)、(c)に示すように、構造物4の外周部の直下に一定の離間間隔をおいて地盤改良体5が形成されていてもよい。
ここで、地盤改良体5は、地盤改良を行う際に一般的に用いられるセメント系の固化材料又は液状化対策として用いられる水ガラス系薬液注入材料等により構成されている。構造物4の側方より掘削・改良・埋戻を構造物4の外周に沿って順次繰り返すことにより、使用中の構造物4であっても施工が可能である。
地盤改良体5に囲まれた地盤未改良部6は、せん断弾性係数の高い周囲の地盤改良体5に拘束されて一体となって挙動するため、地震時に発生するせん断ひずみは小さく、液状化に至ることはない。多少間隙水圧が上昇した場合でも、地震後に生ずる体積ひずみは地震時に生じた最大せん断ひずみの大きさに依存するため、地盤未改良部6に生じる沈下は微小なものとなる。
液状化が一様に発生した場合には、液状化後の構造物4の沈下量は、地盤改良体5下面から非液状化層3までの液状化層2の厚さに比例する。従って、液状化後の構造物4の沈下量が許容沈下量以下となるように、地盤改良体5の層厚、換言すれば地盤改良体5下面から非液状化層3までの液状化層2の厚さ、を決定すればよい。この際、構造物4の基礎面積に対する地盤改良体5の面積の割合を示す地盤改良率および地盤改良体5のせん断弾性係数は、地盤条件に応じて設定する必要がある。
第一の実施形態による構造物の基礎地盤の液状化対策構造では、液状化層2の液状化による構造物4の沈下量が許容沈下量以下となるような層厚を有する地盤改良体5を構造物4の外周部の直下に形成することにより、地盤1が液状化しても、構造物4を安定的に支持できるとともに、液状化対策のための工費および工期を大幅に削減することができる。
また、第一の実施形態による構造物の基礎地盤の液状化対策構造では、周辺地盤に比べて高いせん断弾性係数を有する地盤改良体5が構造物4の外周部の直下に存在することにより、構造物4の鉛直荷重が均等化され、有害な不同沈下が抑制される。
図4は、本発明に係る構造物の基礎地盤の液状化対策構造の第二の実施形態を示す立断面図である。
図4に示すように、本実施形態による構造物の基礎地盤の液状化対策構造では、構造物4の外周部の直下に形成された第一地盤改良体15によって囲まれた領域に、第一地盤改良体15よりも低いせん断弾性係数を有する第二地盤改良体16が形成されている。
第二の実施形態による構造物の基礎地盤の液状化対策構造では、構造物4の外周部の直下に形成された第一地盤改良体15によって囲まれた領域に、第一地盤改良体15よりも低いせん断弾性係数を有する第二地盤改良体16が形成されることにより、前記領域における液状化の発生を完全に防止することができる。
次に、液状化による構造物4の沈下量を許容沈下量以下とするための前提となる、液状化後の沈下量の計算方法について説明する。なお、液状化後の沈下量を精度良く行える方法であれば、本方法に限るものではない。
液状化後の沈下量Dは(1)式により求めることができる。
Figure 2005083175
ここで、残留体積ひずみ(εvrmaxは、液状化前後の砂要素の体積変化量を液状化前の砂要素の体積で除したものであり、(2)式で表すことができる。
Figure 2005083175
(2)式における真の最小間隙比emin は(3)式で表される。
Figure 2005083175
砂の最大間隙比emaxと砂の最小間隙比eminは、最小・最大密度試験により求めることが望ましいが、経験的には細粒分含有率Fより以下の式を用いて求めることができる。
Figure 2005083175
Figure 2005083175
また、液状化前の砂の間隙比eは、砂の最大間隙比emaxと砂の最小間隙比eminを用いて(6)式で表される。
Figure 2005083175
砂の相対密度Dは、現位置の砂の密度より求められるが、経験的には地盤の補正N値Nを用いて(7)式から計算できる。
Figure 2005083175
Figure 2005083175
ここに、細粒分含有率に応じた補正N値増分ΔNは、図5の補正N値増分と細粒分含有率との関係を示すグラフより求めることができる。
一方、(2)式における液状化時に最大せん断ひずみγmaxは、有効応力解析等の手段により求めることができるが、簡易的には、地震時に地盤の各深さに発生する等価繰り返しせん断応力比τ/σ’と補正N値Nより、図6を用いて求めることができる。ここで、図6中の等価繰り返しせん断応力比τ/σ’は次式により計算できる。
Figure 2005083175
さて、本発明では、構造物4直下の基礎地盤が、地盤改良体5と地盤未改良部6とからなる複合地盤、あるいは第一地盤改良体15と第二地盤改良体16とからなる複合地盤であるため、(1)式により液状化後の沈下量を求めるに際し、複合地盤の地震時最大せん断ひずみγmax’を用いる必要がある。
複合地盤の地震時最大せん断ひずみγmax’は(10)式で示される。
Figure 2005083175
(10)式中の地震時の最大せん断応力τmaxは(11)式より、また、等価せん断弾性係数G’は(12)式より、それぞれ求めることができる。
Figure 2005083175
Figure 2005083175
以上、本発明に係る構造物の基礎地盤の液状化対策構造の実施形態について説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。例えば、上記の実施形態では既設構造物を対象にしているが、新たに構造物を建設する場合には、構造物の建設に先立って基礎地盤の地盤改良を行うことにより、構造物の自重による即時沈下量を低減することができる。
本発明の第一の実施形態を示す立断面図である。 円筒構造物の場合における本発明の第一の実施形態を示す平断面図である。 箱型構造物の場合における本発明の第一の実施形態を示す平断面図である。 本発明の第二の実施形態を示す立断面図である。 補正N値増分と細粒分含有率との関係を示すグラフである。 等価繰り返しせん断応力比と補正N値より液状化時に発生する最大せん断ひずみを予測するグラフである。
符号の説明
1 地盤
2 液状化層
3 非液状化層
4 構造物
5 地盤改良体
6 地盤未改良部
15 第一地盤改良体
16 第二地盤改良体

Claims (2)

  1. 液状化する可能性のある液状化層上に構築される構造物の基礎地盤の液状化対策構造であって、
    前記液状化層の液状化による前記構造物の沈下量が許容沈下量以下となるような層厚を有する地盤改良体が、前記構造物の外周部の直下に形成されていることを特徴とする構造物の基礎地盤の液状化対策構造。
  2. 前記構造物の外周部の直下に形成された前記地盤改良体によって囲まれた領域に、前記地盤改良体よりも低いせん断弾性係数を有する地盤改良体が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の構造物の基礎地盤の液状化対策構造。
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JP2007009558A (ja) * 2005-06-30 2007-01-18 Shimizu Corp 地盤・構造物沈下量予測方法およびプログラム

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