JP2005082885A - ディーゼルエンジン部品 - Google Patents
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Abstract
【課題】ディーゼルエンジン部品、とくに燃料噴射バルブや、ターボチャージャーのノズルベーンのような部品であって、在来品より使用寿命が延長されたものを提供すること。
【解決手段】重量%で、C:0.1%以下,Si:2.0%以下,Mn:2.0%以下,Cr:35〜40%およびAl:3.0〜4.5%を含有し、残部が不可避的不純物およびNiからなる合金組成を基本組成とし、γ´相およびα相の複合析出により強化されているNi基高強度合金を材料としてディーゼルエンジン部品を製作する。材料とする合金は、下記のグループの元素を1種または2種以上含有してもよい。(A)Ti,ZrおよびHfの1種または2種以上(B)Nb,TaおよびVの1種または2種以上(C)Co、Moおよび(または)W(D)Cu(E)B、MgおよびCaの1種または2種以上、および(F)REM。
【選択図】 なし
【解決手段】重量%で、C:0.1%以下,Si:2.0%以下,Mn:2.0%以下,Cr:35〜40%およびAl:3.0〜4.5%を含有し、残部が不可避的不純物およびNiからなる合金組成を基本組成とし、γ´相およびα相の複合析出により強化されているNi基高強度合金を材料としてディーゼルエンジン部品を製作する。材料とする合金は、下記のグループの元素を1種または2種以上含有してもよい。(A)Ti,ZrおよびHfの1種または2種以上(B)Nb,TaおよびVの1種または2種以上(C)Co、Moおよび(または)W(D)Cu(E)B、MgおよびCaの1種または2種以上、および(F)REM。
【選択図】 なし
Description
本発明は、ディーゼルエンジン部品、とくにディーゼルエンジンの燃料噴射バルブまたはターボチャージャーのノズルベーンに関する。本発明のディーゼルエンジン部品は、高耐食耐摩耗合金を材料として使用するものであって、高い耐久性を有する。
上記したディーゼルエンジンの部品のように、高温にさらされる部分で使用され、高い強度と耐高温腐食性とを長時間維持することが要求される部品の材料としては、これまで、SUS304やNCF−625のような高耐食合金が使用されて来た。電気メッキ用の通電ロールや、プラスチック射出成形機のスクリューなどにも、この種の合金が使用されている。
SUS304およびNCF−625は、耐食性にすぐれているものの、硬さが低く(HV300程度)、耐摩耗性がよくないという弱点があるため、耐食性に加えて耐摩耗性をも要求される用途には、不満足である。そこで、この種の合金の硬さを高めて、耐摩耗性を改善する試みがなされている。たとえば、亜鉛メッキ用の通電ロールを対象として、Cr,Niを多量に含有するFe基合金に所定量のAlを添加し、時効硬化処理することによりγ´相(Ni3Al)を析出させて、マトリクスを強化した材料を使用するもの(特許文献1)や、Crに加えて多量のMoやNb+Taを含有する合金の粉末を焼結してロールを製造する技術(特許文献2)がある。加えて、ディーゼルエンジンの燃料噴射は電子制御により行われているため、燃料噴射装置の部品に使用される材料は、非磁性であることが要求される。
これらの改良された合金は、NCF−625にくらべて硬さは向上したが、耐食性は不足している。つまり、ディーゼルエンジンの燃料噴射バルブやターボチャージャーのノズルベーンに使用するには、NCF−625に匹敵する耐食性を有し、一方で上記特許出願公開された合金と対等な耐摩耗性を有する高耐食耐摩耗合金が欲しいが、そのような合金はまだ実現していなかった。
出願人は、室温で2000MPaを超える高強度、高温安定性、高硬度、NCF−625と同等の高耐食性、および非磁性のすべてを兼ね備えている上に、加工性も良好で、汎用性の高い合金材料を提供することを意図して研究し、Ni基合金において特定の合金組成を有し、γ´相およびα相の複合析出により強化したものが、この目的を達成することを見出し、Ni基高強度合金としてすでに開示した(特許文献3)。
特開平2−270939
特開平10−204561
特開2002−69557
その後、はじめに記したディーゼルエンジン部品の製造に適した材料を探求する過程で、上記のNi基高強度合金のうち、特定の合金組成を有するものが、この用途にうってつけであることを見出した。800℃連続酸化後の増量が、SUS304のそれより1桁小さく、しかもNCF−625よりも小さいことが明らかになり、この合金のディーゼルエンジン部品用材料としての、高い適性が確認できた。機械的強度の高さは、すでに述べたように、γ´相−α相の複合析出による強化が支えている。
本発明の目的は、上述の新知見に基づき、高い耐久性を有するディーゼルエンジン用部品、とくにディーゼルエンジンの燃料噴射バルブまたはターボチャージャーのノズルベーンを提供することにある。
本発明のディーゼルエンジン用部品は、重量%で、C:0.1%以下,Si:2.0%以下,Mn:2.0%以下,Cr:35〜40%およびAl:1.5〜4.5%を含有し、残部が不可避的不純物およびNiからなる合金組成を有し、γ´相およびα相の複合析出により強化された高耐食耐摩耗合金を材料とするディーゼルエンジン部品である。
本発明のディーゼルエンジン部品は、高耐食性で耐摩耗性のNi基高強度合金を材料とするものであり、この合金はγ´相およびα相の複合析出による強化を利用した、高温でも高強度であり、かつ硬さも高いものであるから、耐摩耗性に関して、在来の材料で製作したディーゼルエンジン部品よりもすぐれている。その上この合金は、高温の酸化性および腐食性の雰囲気によく耐えるから、耐食性の面からも既存品より有利である。このようにして本発明のディーゼルエンジン部品は、延長された寿命を享受することができる。
Ni基超合金の析出強化には、前述のようにγ´相が利用されているが、本発明で採用する材料は、これに加えてCrを主体とするα相を複合析出させることにより、高強度および高温安定性、高硬度、高耐食性および非磁性を兼ね備える合金である。この合金は熱間加工が可能であり、また固溶化熱処理をすればHRB95以下に軟化するため、冷間加工性にもすぐれており、ディーゼルエンジン部品への製造性がよい。
本発明のディーゼルエンジン部品は、材料である高耐食耐摩耗合金が、上記の基本的な合金成分に加えて、下記のグループA〜Fに属する任意添加元素の少なくともひとつを含有することができる。
A)Ti,ZrおよびHfの1種または2種以上(2種以上の場合は合計で):3.0%以下
B)Nb,TaおよびVの1種または2種以上(2種以上の場合は合計で):3.0%以下
C)Co:10%以下、Mo:10%以下および(または)W:10%以下、ただし、Mo+0.5W:10%以下
D)Cu:5%以下
E)B:0.015%以下、Mg:0.01%以下およびCa:0.01%以下の1種または2種以上
F)REM:0.1%以下
A)Ti,ZrおよびHfの1種または2種以上(2種以上の場合は合計で):3.0%以下
B)Nb,TaおよびVの1種または2種以上(2種以上の場合は合計で):3.0%以下
C)Co:10%以下、Mo:10%以下および(または)W:10%以下、ただし、Mo+0.5W:10%以下
D)Cu:5%以下
E)B:0.015%以下、Mg:0.01%以下およびCa:0.01%以下の1種または2種以上
F)REM:0.1%以下
以下に、本発明のディーゼルエンジン部品の材料とする高耐食耐摩耗合金の基本的な態様および好適な実施態様を構成する各合金成分の作用と、組成範囲の限定理由を説明する。
C:0.1%以下、好ましくは0.08%以下
Cは溶製時に脱酸剤として作用するほか、Ti,ZrおよびHfのグループに属する元素、またはNb,TaおよびVのグループに属する元素が存在する場合は、それらと炭化物を形成して、固溶化熱処理時の結晶粒粗大化を防止するとともに、粒界の強化に寄与する。0.1%を超える多量になると、強度、靭性および耐食性を低下させる。好ましい含有量の上限界は0.08%である。
Cは溶製時に脱酸剤として作用するほか、Ti,ZrおよびHfのグループに属する元素、またはNb,TaおよびVのグループに属する元素が存在する場合は、それらと炭化物を形成して、固溶化熱処理時の結晶粒粗大化を防止するとともに、粒界の強化に寄与する。0.1%を超える多量になると、強度、靭性および耐食性を低下させる。好ましい含有量の上限界は0.08%である。
Si:2.0%以下
Siは脱酸剤として必要であるが、多量の添加は、強度および靭性の低下を招く。その限界は2.0%である。1.0%以下が好ましい。
Siは脱酸剤として必要であるが、多量の添加は、強度および靭性の低下を招く。その限界は2.0%である。1.0%以下が好ましい。
Mn:2.0%以下
MnもSiと同様、脱酸剤として有用であるが、過大な添加はやはり強度および靭性の低下を招く。上限として、2.0%を設定した。これも、1.0%以下が好ましい。
MnもSiと同様、脱酸剤として有用であるが、過大な添加はやはり強度および靭性の低下を招く。上限として、2.0%を設定した。これも、1.0%以下が好ましい。
Cr:35〜40%
Crはα相を形成する主要な元素であり、α相がγ’相と複合析出することで高強度と高硬度が得られるという点で、重要な元素である。もちろん、耐食性にも寄与する。これらの効果は、35%に満たない量では十分に得られず、一方で40%を超える添加は、加工性の低下を招く。
Crはα相を形成する主要な元素であり、α相がγ’相と複合析出することで高強度と高硬度が得られるという点で、重要な元素である。もちろん、耐食性にも寄与する。これらの効果は、35%に満たない量では十分に得られず、一方で40%を超える添加は、加工性の低下を招く。
Al:3.0〜4.5%
Alはγ’相を形成する重要な元素であり、さらに耐高温腐食性の向上にも役立つ。この効果は3.0%に達しない添加では得られず、また添加量が4.5%を超えると、加工性が悪くなる。
Alはγ’相を形成する重要な元素であり、さらに耐高温腐食性の向上にも役立つ。この効果は3.0%に達しない添加では得られず、また添加量が4.5%を超えると、加工性が悪くなる。
Ti,ZrおよびHfの1種または2種以上(2種以上の場合は合計で):3.0%以下
これらの元素は、γ’相を形成するAlと置換することによりγ’相の固溶強化に寄与し、合金の強度をさらに高める働きがあるから、Alと複合して添加するとよい。ただし、Alとの合計量が7%を超えると、加工性を悪くする。3種の元素のうちで、強度の向上に最も効果的なものはTiであり、その添加量の最適な範囲は2%以下である。ZrおよびHfには、結晶粒界に偏析して粒界を強化する効果もある。ZrおよびHfの添加量は、0.1%以下のところに最適範囲がある。
これらの元素は、γ’相を形成するAlと置換することによりγ’相の固溶強化に寄与し、合金の強度をさらに高める働きがあるから、Alと複合して添加するとよい。ただし、Alとの合計量が7%を超えると、加工性を悪くする。3種の元素のうちで、強度の向上に最も効果的なものはTiであり、その添加量の最適な範囲は2%以下である。ZrおよびHfには、結晶粒界に偏析して粒界を強化する効果もある。ZrおよびHfの添加量は、0.1%以下のところに最適範囲がある。
Nb,TaおよびVの1種または2種以上を(2種以上の場合は合計で):3.0%以下
Nb,TaおよびVも、Ti,ZrおよびHfと同様な機構で、すなわちγ’相を形成するAlと置換することによりγ’相の固溶強化に寄与し、合金の強度をさらに高める作用がある。しかし、3%を超える添加は、加工性を悪くする。これら3種の元素のうちで、添加効果が最も高いものはNbおよびTaであり、その添加量の最適な範囲は2%以下である。Vの最適な添加量は、0.5%以下である。
Nb,TaおよびVも、Ti,ZrおよびHfと同様な機構で、すなわちγ’相を形成するAlと置換することによりγ’相の固溶強化に寄与し、合金の強度をさらに高める作用がある。しかし、3%を超える添加は、加工性を悪くする。これら3種の元素のうちで、添加効果が最も高いものはNbおよびTaであり、その添加量の最適な範囲は2%以下である。Vの最適な添加量は、0.5%以下である。
Co:10%以下、ならびに、Mo:10%以下および(または)W:10%以下を、Mo+0.5W:10%以下
Coは、固溶強化により合金の強度を高める。γ’相の析出量を増大させる存在でもある。しかしCoは高価な材料であるから、多量の添加は得策といえず、現実的な上限は、10%である。MoおよびWも、固溶強化により合金の強度を高める。Moは、硫酸に対する耐食性を向上させるが、耐高温腐食性を低下させる。Mo+0.5Wが10%を超えると、加工性や耐高温腐食性を損なう。MoもWも高価な材料であるから、多量の添加は合金のコストを高めて不利である。
Coは、固溶強化により合金の強度を高める。γ’相の析出量を増大させる存在でもある。しかしCoは高価な材料であるから、多量の添加は得策といえず、現実的な上限は、10%である。MoおよびWも、固溶強化により合金の強度を高める。Moは、硫酸に対する耐食性を向上させるが、耐高温腐食性を低下させる。Mo+0.5Wが10%を超えると、加工性や耐高温腐食性を損なう。MoもWも高価な材料であるから、多量の添加は合金のコストを高めて不利である。
Cu:5%以下
Cuは、冷間加工性を改善する。さらに、耐硫酸腐食性を、顕著に向上させる効果もある。多量の添加は熱間加工性にとって好ましくないから、5%以内の添加に止めるべきである。
Cuは、冷間加工性を改善する。さらに、耐硫酸腐食性を、顕著に向上させる効果もある。多量の添加は熱間加工性にとって好ましくないから、5%以内の添加に止めるべきである。
B:0.015%以下、Mg:0.01%以下およびCa:0.01%以下の1種または2種以上
B,MgおよびCaは、いずれも熱間加工性を改善する。Bは、これに加えて結晶粒界に偏析して粒界を強化し、クリープ強度を高めるのにも役立つ。MgおよびCaは、溶解時に脱酸および脱硫を意図して添加することもある。いずれも過大な添加は、かえって熱間加工性を低下させる。そこで添加量の限界として、Bについては0.015%、MgおよびCaについては0.01%を設けた。
B,MgおよびCaは、いずれも熱間加工性を改善する。Bは、これに加えて結晶粒界に偏析して粒界を強化し、クリープ強度を高めるのにも役立つ。MgおよびCaは、溶解時に脱酸および脱硫を意図して添加することもある。いずれも過大な添加は、かえって熱間加工性を低下させる。そこで添加量の限界として、Bについては0.015%、MgおよびCaについては0.01%を設けた。
REM:0.1%以下
REMは、ディーゼルエンジン部品の耐酸化性を高める。この効果は、主として、密着したスケールの剥離を抑制するという機構を通じて得られる。しかし、熱間加工性にとっては好ましくない存在であるから、0.1%以下の添加に止める。
REMは、ディーゼルエンジン部品の耐酸化性を高める。この効果は、主として、密着したスケールの剥離を抑制するという機構を通じて得られる。しかし、熱間加工性にとっては好ましくない存在であるから、0.1%以下の添加に止める。
不純物として混入してくる物質のうちで、もっとも混入の可能性が高いのはFeである。Feは合金の強度、高温および常温の耐食性を低くする傾向があるので、原料を吟味するなどして、なるべく混入量を低く抑える。許容できる限界は5%であるが、できれば3%以下に止めたい。
表1(実施例)に示す合金組成をもつ高耐食耐摩耗合金を各50kg、真空誘導炉で溶製し、インゴットに鋳造した。比較のため、表2に示す合金組成をもつ既知の耐食合金を、同様にインゴットに鋳造した。各インゴットを1200〜950℃の範囲の温度で鍛造、圧延して、直径18mmの丸棒にした。つづいて、それぞれの丸棒に対し、表3の条件の熱処理または熱処理+塑性加工を施した。
各合金のサンプルに対し、室温および700℃における引張り試験、室温および800℃における硬さの測定、塩水噴霧試験による耐食性評価、および800℃における連続酸化試験を行なった。試験条件は、それぞれ下記のとおり。
[室温引張り]
試験片の平行部径8mm、評点間距離30mm JIS Z2201に準拠
[高温引張り]
試験片の平行部径8mm、評点間距離40mm JIS Z0567に準拠
[硬 さ]
ビッカース硬度計使用、測定荷重5kgf
[塩水噴霧]
試験片は幅15mm×長さ25mm×厚さ2mm、表面を#320のサンドペーパーで研摩し、JIS Z2371に準拠して、100時間塩水噴霧した後、発錆の有無で評価
[高温連続酸化]
試験片は幅15mm×長さ25mm×厚さ2mm、表面を#320のサンドペーパーで研摩し、JIS Z2281に準拠して、800℃で100時間保持後、酸化増量で評価
[室温引張り]
試験片の平行部径8mm、評点間距離30mm JIS Z2201に準拠
[高温引張り]
試験片の平行部径8mm、評点間距離40mm JIS Z0567に準拠
[硬 さ]
ビッカース硬度計使用、測定荷重5kgf
[塩水噴霧]
試験片は幅15mm×長さ25mm×厚さ2mm、表面を#320のサンドペーパーで研摩し、JIS Z2371に準拠して、100時間塩水噴霧した後、発錆の有無で評価
[高温連続酸化]
試験片は幅15mm×長さ25mm×厚さ2mm、表面を#320のサンドペーパーで研摩し、JIS Z2281に準拠して、800℃で100時間保持後、酸化増量で評価
試験結果は、表4に示すとおりである。
材料製造例のNo.1で製造した高耐食耐摩耗性合金をえらび、湿潤状態における耐食性として耐硫酸性を測定し、また耐S−アタック性および耐V−アタック性を測定した。試験条件は、つぎのとおりである。
[耐硫酸性]
(常温)塩水噴霧試験と同じ試験片を、5%H2SO4溶液に浸漬し、常温で6時間放置した後、水で洗浄して、減量を測定する。
(沸騰)沸騰している5%H2SO4溶液に浸漬し、その状態で6時間放置した後、水で洗浄して、減量を測定する。
[耐S−アタック性]
幅15mm×長さ25mm×厚さ2mmの試験片を#400のサンドペーパーで研摩し、90%Na2SO4+10%NaClを20mg/cm2の割合で試験片に塗布し、80℃×20時間保持した後、腐食減量を測定する。
[耐V−アタック性]
幅15mm×長さ25mm×厚さ2mmの試験片を#400のサンドペーパーで研摩し、85%V2O5+15%NaClを20mg/cm2の割合で試験片に塗布し、80℃×20時間保持した後、腐食減量を測定する。
[耐硫酸性]
(常温)塩水噴霧試験と同じ試験片を、5%H2SO4溶液に浸漬し、常温で6時間放置した後、水で洗浄して、減量を測定する。
(沸騰)沸騰している5%H2SO4溶液に浸漬し、その状態で6時間放置した後、水で洗浄して、減量を測定する。
[耐S−アタック性]
幅15mm×長さ25mm×厚さ2mmの試験片を#400のサンドペーパーで研摩し、90%Na2SO4+10%NaClを20mg/cm2の割合で試験片に塗布し、80℃×20時間保持した後、腐食減量を測定する。
[耐V−アタック性]
幅15mm×長さ25mm×厚さ2mmの試験片を#400のサンドペーパーで研摩し、85%V2O5+15%NaClを20mg/cm2の割合で試験片に塗布し、80℃×20時間保持した後、腐食減量を測定する。
上記の試験の結果は、表5に示す。
材料製造例で製造したNo.1の高耐食耐摩耗性合金を材料として、排気量2400ccのディーゼルエンジン用燃料噴射バルブを製作した。この燃料噴射バルブは、在来の材料で製作した既存品と並べてディーゼルエンジンに取り付け、実機試験を行なったところ、既存品の、少なくとも1.5倍の使用寿命があることがわかった。
Claims (3)
- 重量%で、C:0.1%以下,Si:2.0%以下,Mn:2.0%以下,Cr:35〜40%およびAl:3.0〜4.5%を含有し、残部が不可避的不純物およびNiからなる合金組成を有し、γ´相およびα相の複合析出により強化された高耐食耐摩耗合金を材料とするディーゼルエンジン部品。
- 材料である高耐食耐摩耗合金が、請求項1に規定した必須合金成分に加えて、下記のグループA〜Fの任意添加成分の少なくともひとつを含有する合金組成を有するものである請求項1のディーゼルエンジン部品。
A)Ti,ZrおよびHfの1種または2種以上(2種以上の場合は合計で):3.0%以下
B)Nb,TaおよびVの1種または2種以上(2種以上の場合は合計で):3.0%以下
C)Co:10%以下、Mo:10%以下および(または)W:10%以下、ただし、Mo+0.5W:10%以下
D)Cu:5%以下
E)B:0.015%以下、Mg:0.01%以下およびCa:0.01%以下の1種または2種以上
F)REM:0.1%以下 - ディーゼルエンジンの燃料噴射バルブまたはターボチャージャーのノズルベーンである請求項1のディーゼルエンジン部品。
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-
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