JP2005082868A - エアロゾル発生装置及びそれを備えた複合構造物作製装置 - Google Patents
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Abstract
【選択図】 図3
Description
本発明において微粒子とは、一次粒子が緻密質粒子である場合は、粒度分布測定や走査型電子顕微鏡で同定される平均粒径が5ミクロン以下であるものを言う。また一次粒子が衝撃によって破砕されやすい多孔質粒子である場合は、平均粒径が50ミクロン以下であるものを言う。粉体とは上述の微粒子が自然凝集した状態を言う。
その装置構成は図16に示す通りであり、中心から所定の位置の円周上に突起した溝46が形成された回転可能な粉末供給盤45と、粉末供給盤45の上に載置され、粉末41を粉末供給盤45に形成された溝46に落とし込むための気密性の粉末容器を備えている。粉末容器内には粉末を撹拌させる回転可能な撹拌体42を備えている。また、粉末容器の上部から入ってくる圧縮ガスの出口を粉末供給盤45の一端に形成された粉末供給部48に設け、前記圧縮ガスの出口をシリンダ内に設けた極細い円筒状の穴とし、この圧縮ガスが外部に排出されるときに発生する吸引力により粉体を外部にガスと共に排出するように構成されている。
粉体が撹拌体によって撹拌される際に圧縮力を受けるため、例えば金属酸化物微粒子のような圧粉性の強い粉体では多数の圧粉された粗大粒子を生じてしまう。その圧粉粗大粒子が粉末供給盤の溝に入ると粉末供給部へ移動してガスと共に排出されたり、あるいは極細い円筒状の穴である粉末供給部出口で詰まりを生じた。圧粉粗大粒子は自然凝集粒子と比較して強固に押し固められているため、基材と衝突するまでの過程で解砕され難く、またその大きさと重さのためガスの流れによって十分な速度エネルギを得ることができない。従って、圧粉粗大粒子がエアロゾル内に混入して基材と衝突すると、強固かつ緻密な構造物になることができずに構造物内の欠陥となってしまう。
また、粉末供給盤の溝に粉体を落とし込む際にも粉体は撹拌体によって圧縮力を受ける。その結果、溝表面と粉体との固着が徐々に進行し、粉末供給部へ運搬されてきた時に吸引力で溝から吸引される粉体も徐々に少なくなってエアロゾルの濃度が徐々に低下し、更には全く粉体をエアロゾル化できなくなるという問題を生じた。
これによって、回転する粉体収容部内の粉体のほとんどは重力によって下方にとどまるとともに、粉体収容部内の側板または底板などの壁面に保持された一部の粉体がエアロゾル化部へと供給される。この方法によれば粉体の撹拌機構やすり切り機構が不要であり、圧縮力を加えることなく粉体を供給できるので、粉体が装置に固着してエアロゾル濃度が不安定になることがない。また、粉体に圧縮力を加えないので圧粉粗大粒子を生じることもない。更に、粉体収容部の回転速度を変化させることによって、エアロゾル濃度を制御することができる。
これによって、粉体収容部内の粉体のほとんどは重力によって下方にとどまるとともに、粉体供給部の壁面に保持された一部の粉体がエアロゾル化部へと供給される。この方法によれば、請求項1記載の発明の効果に加えて、粉体収容部を回転させる請求項1記載の発明よりも回転手段に必要とされる動力を小さくできる。
これによって、略一定量の粉体を連続してエアロゾル化部へ供給できるので、一定濃度のエアロゾルを発生させることができる。また、摩擦力に影響を与える表面の粗さを変更することにより、粉体の分級も可能になる。更に、粉体収容部に投入する粉体に圧粉粗大粒子が混入していても、壁面の摩擦力によって粉体を保持分離する際に圧粉粗大粒子が強制的に落下せしめられるので、圧粉粗大粒子がエアロゾル化部へ供給されることがない。
これによって、壁面の摩擦力によって保持し難い粉体、例えば壁面との摩擦力が極めて弱い粉体であっても確実に供給できる。また、壁面との摩擦力が時間と共に変化する粉体であっても、安定した濃度で長時間エアロゾルを発生させることができる。
これによって、壁面の摩擦力によって保持し難い粉体、例えば壁面との摩擦力が極めて弱い粉体であっても確実に供給できる。また、壁面との摩擦力が時間と共に変化する粉体であっても、安定した濃度で長時間エアロゾルを発生させることができる。
これによって、エアロゾル化部での重力分級効果が加わるので、より確実に粗大粒子を含まない微粒子からなるエアロゾルを発生させることができる。すなわち、ガスを吹付けられて分散した粉体は、より微粒なものほど鉛直上方へ舞い上がるので、エアロゾル導出部の高さを適切に設定することにより微粒子のみを選択導出できる。
これによって、何らかの不具合で大量の粉体が保持されてしまった場合でも、振動によって落下が促進されるので、エアロゾル化部へ大量の粉体が供給されることなく安定した濃度でエアロゾルを発生させることができる。
これによって、長時間エアロゾルを発生するにあたり、粉体を追加補充するために装置を停止する必要がない。あるいは予め大量の粉体を収容するために粉体収容部を大型にする必要がない。また、回転する粉体収容部あるいは粉体供給部との摩擦によって性状が変化し易い粉体の場合にも、摩擦を受ける時間が短くなるので有利である。
これによって、安定した濃度で長時間エアロゾルを発生させることができるので、物性ばらつきの少ない複合構造物を効率良く作製することができる。また、圧粉粗大粒子を生じることがないので、圧粉粗大粒子がエアロゾル内に混入して複合構造物に欠陥を生じることがない。
まず、本発明によるエアロゾル発生器を備えた複合構造物作製装置の一般的な構成例について図1を用いて説明する。窒素を内蔵するガスボンベ51はホース状の搬送管52を介してエアロゾル発生器53に連結され、さらに搬送管52を通じて構造物形成室54内に円形の導入部と矩形の開口を持つ開口部を備えたノズル55が設置される。図示されない制御手段によって、上下(Z)、前後左右(XY)に制動できる基板ホルダ57に基材56がノズル55に対向して配置される。構造物形成室54は排気ポンプ58に接続されている。
摩擦力の生じ難い粉体の場合は、粉体容器底板81の粉体と接する壁面をショットブラストによって粗くしても良い。摩擦力の生じ易い粉体の場合、あるいは壁面への付着性が高い粉体の場合は、粉体容器底板81の粉体と接する壁面にフッ素処理をしたり、あるいは粉体容器底板81自体をフッ素樹脂で製作しても良い。
更に、本粉体供給方法においては、加振手段となるエアシリンダ93によって粉体容器80に振動を加えている。何らかの不具合によって粉体79が十分に落下せず、粉体容器底板81上に多くの粉体が残ってしまった場合でも、この振動によって落下が促進されるので、エアロゾル化部へ大量の粉体が供給されることなく安定した濃度でエアロゾルを発生させることができる。なお、本実施例では加振手段としてエアシリンダを用いてY軸方向の振動を発生させているが、電磁石を用いたバイブレータや不釣合いを持った物体をモータで回転させて振動を発生させても良く、振動の方向もY軸方向に限られるものではない。
粉体79が少なくなるので、粉体容器80内に粉体を追加補充する粉体補充手段を備えた。これによって、予め大量の粉体を投入するために粉体収容部となる粉体容器80を大型にする必要がないので、エアロゾル発生器を小型にすることができ、回転手段に必要とされる動力も小さくできる。また、減圧・加圧環境下でエアロゾル発生器を使用する場合には、粉体を追加補充するために装置を停止する必要がなく特に有効である。更に、回転する粉体容器80との摩擦によって性状が変化し易い粉体の場合も、粉体補充手段によって少しずつ追加した方が摩擦の影響が少なくなり有利である。
41…粉末
42…攪拌体
43…攪拌羽
44…Oリング
45…粉末供給盤
46…溝
47…Oリング
48…粉末供給部
51…ガスボンベ
52…搬送管
53…エアロゾル発生器
54…構造物形成室
55…ノズル
56…基材
57…基材ホルダ
58…排気ポンプ
61…センサ装置
62…フィードバック制御回路
63…配線
71…真空容器
72…真空容器天板
73…真空容器底板
74…真空容器胴体
75…Oリング
76…真空容器ホルダ
77…支柱
78…ベースプレート
79…粉体
80…粉体容器
81…粉体容器底板
82…粉体容器側板
83…シャフトホルダ
84…シャフト
85…ベアリング
86…ベアリングホルダ
87…Oリング
88…シール部材
89…タイミングプーリ
90…タイミングベルト
91…モータ
92…アクチュエータ取付板
93…エアシリンダ
94…エアロゾル化部
95…ガス導入管
96…エアロゾル導出管
97…エアロゾル発生カップ
98…ジョイント
99…ガス導入口
100…エアロゾル導出口
101…ジョイント
102…エアロゾル発生空間
Claims (9)
- 脆性材料の微粒子をガス中に分散させたエアロゾルを基材に向けてノズルより噴射して、前記エアロゾルを前記基板表面に衝突させ、この衝突の衝撃によって前記微粒子を破砕・変形させて接合させ、前記微粒子の構成材料からなる構造物を前記基材上に形成させる複合構造物作製装置に用いるエアロゾル発生装置であって、該エアロゾル発生装置が、前記脆性材料の微粒子からなる粉体を収容する粉体収容部と、前記粉体収容部を重力方向に対して傾斜した軸周りに回転させる回転手段と、前記粉体をガス中に分散させるエアロゾル化部とを備え、前記回転手段による前記粉体収容部の回転によって、前記粉体の一部が前記粉体収容部の壁面に保持されて、該保持された粉体が前記エアロゾル化部へ供給されることを特徴とするエアロゾル発生装置。
- 脆性材料の微粒子をガス中に分散させたエアロゾルを基材に向けてノズルより噴射して、前記エアロゾルを前記基板表面に衝突させ、この衝突の衝撃によって前記微粒子を破砕・変形させて接合させ、前記微粒子の構成材料からなる構造物を前記基材上に形成させる複合構造物作製装置に用いるエアロゾル発生装置であって、該エアロゾル発生装置が、前記脆性材料の微粒子からなる粉体を収容する粉体収容部と、前記粉体収容部に収容された前記粉体にその一部が接するように配置される粉体供給部と、前記粉体供給部を重力方向に対して傾斜した軸周りに回転させる回転手段と、前記粉体をガス中に分散させるエアロゾル化部とを備え、前記回転手段による前記粉体供給部の回転によって、前記粉体の一部が前記粉体供給部の壁面に保持されて、該保持された粉体が前記エアロゾル化部へ供給されることを特徴とするエアロゾル発生装置。
- 前記エアロゾル発生装置において、前記粉体の保持が前記粉体収容部の壁面と粉体との摩擦力によるもの、あるいは前記粉体供給部の壁面と粉体との摩擦力によるものであることを特徴とする請求項1または2に記載のエアロゾル発生装置。
- 前記エアロゾル発生装置において、前記粉体の保持が前記粉体収容部の壁面あるいは前記粉体供給部の壁面に形成された少なくとも一つ以上の突起や窪みによるものであることを特徴とする請求項1または2に記載のエアロゾル発生装置。
- 前記エアロゾル発生装置において、前記粉体の保持が前記粉体収容部の壁面あるいは前記粉体供給部の壁面に付与された静電気による吸着力によるものであることを特徴とする請求項1または2に記載のエアロゾル発生装置。
- 前記エアロゾル発生装置において、前記エアロゾル化部が少なくともガス導入部とエアロゾル導出部で構成され、前記粉体収容部の壁面あるいは前記粉体供給部の壁面に保持されて移動してきた前記粉体に、前記ガス導入部から導入されたガスを吹付けて分散させるとともに、前記エアロゾル導出部から導出させることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のエアロゾル発生装置。
- 前記エアロゾル発生装置において、前記粉体を保持させる部分に振動を加える加振手段を備えたことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のエアロゾル発生装置。
- 前記エアロゾル発生装置において、前記粉体収容部に前記粉体を追加補充する粉体補充手段を備えたことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のエアロゾル発生装置。
- エアロゾル発生装置と、エアロゾルを基材に吹き付けるためのノズルを備える複合構造物作製装置であって、エアロゾル発生装置として請求項1〜8のいずれかに記載のエアロゾル発生装置を備えることを特徴とする複合構造物作製装置。
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