JP2005081424A - 中空体の製造方法 - Google Patents

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Kazuhiro Kato
和広 加藤
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Abstract

【課題】形状精度及び形状保持性を良好に維持しつつ、シール性をもつ閉鎖シール具のうちの一方を廃止することができ、流体圧による成形の際にシール構造を簡素化できる中空体の製造方法を提供する。
【解決手段】一端側に開口30をもつ中空室31を形成する側面壁32と中空室31の他端側を閉鎖する底壁33とを有する容器状のワーク3を得る。容器状のワーク3はプレス成形で成形することができる。ワーク3の中空室31の開口30を閉鎖シール具54で閉鎖した状態で、ワーク3の中空室31に液体を装填することにより、ワーク3の側面壁32を径外方向に液圧によって拡管させて拡管部37を液圧成形する。
【選択図】図4

Description

本発明はタービンハウジング等の中空体を製造する中空体の製造方法に関する。
ターボチャージャに使用されるタービンハウジングを例にとって、従来技術について説明する。タービンハウジングは一般的には鋳物で形成されているが、熱効率及び軽量性を更に高めることが要請されている。この観点からタービンハウジングの主要素は板金プレス成形品とすることが好ましい。そこで、従来、2個1組のもなか型の半割りシェル体をプレス成形により形成し、その2個1組の半割りシェル体を互いに溶接で接合してタービンハウジングを形成する技術が知られている(特許文献1)。
特開昭55−37508号公報
上記した技術で形成したタービンハウジングによれば、ターボ効率に重要なスクロールの形状精度を必ずしも満足することができないという問題があった。その主な理由としては、プレス成形されたプレス成形品である半割りシェル体は、スプリングバックが大きいことに起因する。そこで本出願人は、近年、内径が軸長方向にわたり均一の中空パイプを用い、中空パイプの内部に液圧を作用させ、中空パイプの周壁を液圧成形して径外方向に膨出させることにより、スクロール部をもつタービンハウジングを成形する技術を開発した。
上記のように中空パイプの周壁を液圧成形すれば、中空パイプの周壁に液圧を全体且つ均一に作用させることができるため、プレス成形のみで成形されただけの成形品に比較して、成形後のスプリングバックを抑えることができる。
しかしながら液圧成形の際に中空パイプの中空室の軸長方向の両端側をシールする必要があるため、シール性をもつ一方の閉鎖シール具を中空パイプの軸長方向の一端側の開口に嵌合させると共に、シール性をもつ他方の閉鎖シール具を中空パイプの軸長方向の他端側の開口に嵌合させる必要がある。即ち、シール性をもつ閉鎖シール具を中空パイプの軸長方向の両端側に嵌合してシールする必要があり、シール構造が複雑化する。
本発明は上記した実情に鑑みてなされたものであり、第2工程後のワークの形状精度、形状維持性を良好に確保しつつ、流体を利用して成形する際において、シール性をもつ閉鎖シール具のうちの一方を廃止することができ、ワークのシール構造を簡素化できる中空体の製造方法を提供することを課題とするにある。
様相1に係る中空体の製造方法は、一端側に開口をもつ中空室を形成する側面壁と前記中空室の他端側を閉鎖する底壁とを有する容器状のワークを得る第1工程と、前記ワークの前記中空室の開口を閉鎖シール具で閉鎖した状態で、前記中空室に流体を装填することにより、前記ワークの前記側面壁を径外方向に流体圧によって拡管させて少なくとも拡管部を成形する第2工程とを実施することを特徴とするものである。
様相1に係る中空体の製造方法によれば、容器状のワークは、一端側に開口をもつ中空室を形成する側面壁と、中空室の他端側を閉鎖する底壁とを有する。このため第2工程において流体圧による成形を実施するとき、シール性をもつ閉鎖シール具によりワークの中空室の開口を閉鎖させるものの、容器状のワークの他端側は底壁で既に閉鎖されているため、シール性をもつ閉鎖シール具で容器状のワークの他端側を閉鎖せずとも良い。故に、流体圧による成形を実施するにあたり、容器状のワークのシール構造を簡素化することができる。
様相2に係る中空体の製造方法によれば、第1工程は、第1成形キャビティをもつ第1雌型と第1成形キャビティに進入する第1雄型とをもつプレス成形型を用い、平板状部材をプレス成形型でプレス成形することにより実施されることを特徴とする。このように第1雌型と第1雄型とをもつプレス成形型により平板状部材をプレス成形して容器状のワークを成形することにすれば、容器状のワークを短時間のうちに成形することができる。しかも容器状のワークが偏芯部分を有するときであっても、容易に成形することができる。
ここで、プレス成形においては、平板状部材の全体に成形圧が均一に作用するとは限らないため、一般的にはワークのスプリングバックが大きくなる傾向があり、プレス成形後の容器状のワークの形状精度、形状保持性の更なる向上には限界がある。この点について、様相2に係る中空体の製造方法によれば、容器状のワークの中空室全体に流体圧を均一に作用させることができる成形方法を利用する。即ち、成形圧の均一性が低いプレス成形で成形した容器状のワークの中空室に流体圧を作用させ、容器状のワークの中空室を流体圧によって成形することにしているため、成形後のワークのスプリングバックを抑えることができ、成形後のワークの形状精度、形状保持性を向上させることができる。なお、平板状部材から容器状のワークを成形するプレス成形としては、深絞り成形、張り出し成形が挙げられる。
様相3に係る中空体の製造方法によれば、第2工程は、第2成形キャビティをもつ第2雌型を備えた流体圧成形型の第2成形キャビティに容器状のワークを設置すると共に、シール性をもつ閉鎖シール具で容器状のワークの開口を閉鎖した状態で、容器状のワークの中空室に流体を装填することにより行われることを特徴とする。
この場合、第2工程において、容器状のワークが流体圧成形型の第2雌型の第2成形キャビティに設置されるため、第2工程である流体圧による成形を容器状のワークに対して確実に行うことが可能となる。また、容器状のワークの開口を閉鎖シール具で閉鎖した状態で、容器状のワークの中空室に流体を装填することにより行われるため、第2工程である流体圧による成形を実施するとき、容器状のワークの他端側は底壁で既に閉鎖されているため、容器状のワークの他端側を閉鎖シール具で閉鎖せずとも良い。故に、第2工程である流体圧による成形を実施するにあたり、容器状のワークの他端側を閉鎖する閉鎖シール具を廃止することができ、容器状のワークのシール構造を簡素化することができる。
様相4に係る中空体の製造方法によれば、第1工程の容器状のワークは、開口を有する大径筒部と、大径筒部に連設され底壁を有する小径筒部とをもち、大径筒部の側面壁は、小径筒部の軸芯からの距離が相対的に小さい部分と、小径筒部の軸芯からの距離が相対的に大きい部分とを有することを特徴とする。
この場合、平板状部材をプレス成形して第1工程を実施すれば、大径筒部と底壁を有する小径筒部とをもつ容器状のワークを容易に成形することができる。殊に、平板状部材をプレス成形して第1工程を実施すれば、小径筒部の軸芯からの距離が相対的に小さい部分と、小径筒部の軸芯からの距離が相対的に大きい部分とを有する大径筒部の側面壁を容易に且つ短時間のうちに成形することができる。
様相5に係る中空体の製造方法によれば、第1工程の大径筒部の側面壁は、小径筒部の軸芯に対して偏芯している偏芯部分を有しており、第2工程では、容器状のワークの中空室の開口を閉鎖シール具で閉鎖した状態で、ワークの中空室に液体を装填することにより、側面壁の偏芯部分を径外方向に液圧で拡管させることにより拡管部を液圧成形することを特徴とする。
この場合、ワーク大径筒部の側面壁は、小径筒部の軸芯に対して偏芯している偏芯部分を有する。このような容器状のワークは、異形状構造であるものの、平板状部材をプレス成形して第1工程を実施することにより、容易に且つ短時間のうちに成形することができる。第2工程において液圧成形を実施するとき、シール性をもつ閉鎖シール具によりワークの中空室の開口を閉鎖させるものの、容器状のワークの他端側は底壁で既に閉鎖されているため、シール性をもつ閉鎖シール具で容器状のワークの他端側を閉鎖せずとも良い。故に、液圧成形を実施するにあたり、容器状のワークのシール構造を簡素化することができる。
様相6に係る中空体の製造方法によれば、第2工程の後で、ワークの底壁に貫通孔を形成するピアス工程と、ピアス工程で形成した貫通孔の周縁を筒形状に成形するバーリング工程とを実施することを特徴とする。
流体を利用した成形である第2工程によれば、容器状のワークの全体に流体圧を均一に作用させることができるため、第2雌型の第2成形キャビティの型面にワークの壁を良好に密着できる。このため、成形後のワークの形状精度、形状成形性が向上する。このため第2工程の後でピアス工程及びバーリング工程をワークに対して実施すれば、ピアス工程及びバーリング工程を精度よく良好に実施することができる。
本発明によれば、第2工程を経たワークの形状精度及び形状維持性を良好に維持しつつ、流体を利用して成形する際において、シール性をもつ閉鎖シール具のうちの一方を廃止することができ、更に、シール構造を簡素化できる中空体の製造方法を提供することができる。
本発明の代表的な実施形態について図1〜図9を参照して具体的に説明する。本実施形態に係る第1工程によれば、図1に示すように、プレス成形型1と、シート形状をなす金属製の平板状部材2とを用いる。平板状部材2は鉄合金あるいはアルミニウム合金で形成されている。鉄合金としては炭素鋼(高張力鋼を含む)、合金鋼を例示できる。合金鋼としてはニッケル−鉄合金(例えばステンレス鋼)を例示できる。
プレス成形型1は、第1成形キャビティ11をもつ下型としての金属製の第1雌型10と、第1成形キャビティ11に進入する上型としての金属製の第1雄型15とをもつ。そして図1に示すように、平板状部材2を水平方向に沿って第1雌型10の表面10sに載せる。平板状部材2は第1雌型10の第1成形キャビティ11の投影面積よりも大きな投影面積を有し、第1成形キャビティ11を覆う。その状態で、第1雌型10を固定した状態で、第1雄型15の先端面15eを矢印Y1方向に下降させ、平板状部材2を変形させつつ第1雌型10の第1成形キャビティ11内に進入させ、平板状部材2に対してプレス成形を実施する。
ここで図1に示すように、第1雄型15は、大径型部16と、肩部17を介して大径型部16の下側に連設された小径型部18とを有する。大径型部16の外周面は、小径型部18の軸芯P1に対して偏芯している。第1雌型10の第1成形キャビティ11は、大径の成形キャビティ部分11aと、肩状の延設面11bを介して大径の成形キャビティ部分11aの下側に連設された小径の成形キャビティ部分11cとを有する。大径の成形キャビティ部分11aは、小径の成形キャビティ部分11cの軸芯P2に対して偏芯している。
第1工程に係るプレス成形(深絞りプレス成形)を実施すれば、一枚の平板状部材2から、図2に示す容器状のワーク3を容易に且つ短時間のうちに成形することができる。プレス成形した容器状のワーク3は、図2に示すように、一端側に開口30をもつ中空室31を形成する円筒形状をなす側面壁32と、中空室31の他端側を閉鎖する底壁33とを有する。具体的に、容器状のワーク3は、図2に示すように、一端側に開口30を有する大径筒部34と、大径筒部34に中間底壁36を介して連設され他端側に底壁33を有する小径筒部35とをもつ。ワーク3の側面壁32は、小径筒部35の軸芯P3からの距離L1が相対的に小さい部分32sと、小径筒部35の軸芯P3からの距離L2が相対的に大きい部分32t(偏芯部分)とを有する。
殊に本実施形態によれば、シート形状をなす平板状部材2をプレス成形してプレス成形である第1工程を実施すれば、大径筒部34の円筒形状をなす偏芯型の側面壁32を容易に且つ短時間のうちに成形することができ、生産性を高めることができる。
ここで、ワーク3の底壁33は、成形方向(矢印Y1方向)へ下降する第1雄型15の先端面15eで第1成形キャビティ11内の奥方に引き込まれて成形されるため、プレス成形の際において、肉厚の減少率が高い。これに対して、ワーク3の大径筒部34の側面壁32(部分32s,32tを含む)は、矢印Y1方向へ下降する第1雄型15の先端面15eにより第1成形キャビティ11内に引き込まれるものの、引き込み量が底壁33に比較して少ないため、プレス成形の際において底壁33に比較して肉厚の減少率が低く、側面壁32(部分32s,32tを含む)の肉厚が確保され易い。
本実施形態に係る第2工程によれば、図3に示す流体圧成形型としての液圧成形型4を用いる。液圧成形型4は、図3に示すように、第2成形キャビティ41aをもつ第2雌型42aと、第2成形キャビティ41aに連設する第2成形キャビティ41bをもつ第2雌型42bとを用いる。第2雌型42aはエジェクタ50とシリンダ装置51とを有する。エジェクタ50を作動させるシリンダ装置51は、第1ホース52を介して第1ポンプ53に接続されている。シリンダ装置51は油圧シリンダ方式であるが、場合によっては空気圧方式としても良い。
第2雌型42bは、シール機能を有する閉鎖シール具54と、閉鎖シール具54を作動させるシリンダ装置56とを有する。閉鎖シール具54を作動させるシリンダ装置56は、カプラ57及び第2ホース58を介して第2ポンプ59に接続されている。なお、シリンダ装置56は油圧シリンダ方式であるが、場合によっては空気圧方式としても良い。
第2工程によれば、図3に示すように、第2雌型42a,42bの第2成形キャビティ41a,41bに容器状のワーク3を設置する。この場合、開口30が上側に位置すると共に、底壁33が下側に位置している。この状態で、第2ポンプ59によりシリンダ装置56を作動させることにより、閉鎖シール具54を下降させてシール方向(矢印Y2方向)に作動させ、容器状のワーク3の開口30を閉鎖シール具54でシールしつつ閉鎖する。
この状態で、流体供給手段としての液体供給手段である水ポンプ80を駆動させて、給水路80cを介して、液体(水)を閉鎖シール具54の注入孔54mを介して容器状のワーク3の一端側の開口30から、容器状のワーク3の中空室31に装填する。これにより容器状のワーク3の中空室31の内圧が高まる。ワーク3の中空室31の内圧は例えば10〜300MPa程度であるが、これに限定されるものではない。
この結果、容器状のワーク3の側面壁32を径外方向に液圧によって膨張させ、液圧成形型4の第2雌型42a,42bの第2成形キャビティ41a,41bの型面に密着させることができる。殊に、第1工程を経た容器状のワーク3を液圧成形型4にセットした状態では、図3に示すように、液圧成形型4の第2雌型42a,42bの第2成形キャビティ41a,41bの型面と容器状のワーク3との間に成形空間49が形成されているため、この成形空間49を消失させるべく、容器状のワーク3の側面壁32の偏芯部分を径外方向(矢印X1方向)に膨張させて拡管させる。これにより、図4に示すように、スクロール形状の拡管部37をもつワーク3を液圧成形することができる。図5は第2工程を経たスクロール形状の拡管部37をもつワーク3の断面を示す。第2工程を経たワーク3の小径筒部35の軸芯P4を通る断面(図5)によれば、ワーク3は、小径筒部35の軸芯P4からの距離L3が相対的に小さい部分と、小径筒部35の軸芯P4からの距離L4が相対的に大きいスクロール形状の拡管部37を有する。
なお、上記した液圧成形によれば、第2ポンプ59によりシリンダ装置56を作動させ、閉鎖シール具54でシール方向(矢印Y2方向)へ容器状のワーク3の開口30の壁を加圧する端末加圧処理を施せば、当該壁付近の肉を拡管部37に補充できる効果を期待できる。
上記したように第2工程を実施した後でピアス工程を実施する。ピアス工程では、図6に示すように、ピアス成形孔61を有するキャビティ62をもつ第3雌型60に、第2工程を経たワーク3を設置する。この状態で、円柱形状のピアス型65を矢印Y3方向に下降させ、ピアス成形孔61に挿通させて液圧成形後のワーク3の底壁33を打ち抜くことにより、容器状のワーク3の底壁33に貫通孔38を形成する。図7はピアス工程を経たワーク3の断面を示す。
更にピアス工程の後でバーリング工程を実施する。バーリング工程では、図8に示すように、バーリング成形孔71を有する第4雌型70のキャビティ72に、ピアス工程を経たワーク3を設置する。この状態で、雄型としての円柱形状のバーリング型75を矢印Y5方向に下降させてワーク3の貫通孔38及びバーリング成形孔71に挿通させることにより、底壁33のうち貫通孔38の周縁を外方に向けて成形し、筒形状部39を形成する。図9はバーリング工程を経た筒形状部39を有するワーク3の断面を示す。バーリング工程後のワーク3は、タービンハウジングのシェル体101となる。
以上説明したように本実施形態によれば、スクロール形状の拡管部37を有するタービンハウジングのシェル体101を成形することができる。本実施形態によれば、シール性をもつ閉鎖シール具54で容器状のワーク3の一端側の開口30をシールしつつ閉鎖した状態で、容器状のワーク3の中空室31に液体を装填することにより第2工程である液圧成形が行われる。このように第2工程において液圧成形を実施するとき、容器状のワーク3の他端側は底壁33で既に閉鎖されているため、容器状のワーク3の他端側を別の閉鎖シール具により閉鎖せずとも良い。故に、液圧成形を実施するにあたり、容器状のワーク3の一端側に閉鎖シール具54を配設すれば、容器状のワーク3の他端側の閉鎖シール具を廃止することができる。故に、液圧成形におけるシール構造を簡素化することができる。
更に本実施形態によれば、拡管部37は偏芯度合が高いため、内径が軸長方向に均一の中空パイプ体に対して最初から液圧成形のみを施して成形するには、拡管部37の拡管率が高いときには、最膨張部位である拡管部37の必要肉厚を維持することは容易ではなく、限界がある。更に液圧成形の時間も長くなったり、工程数も増えたりするため、全体としての成形時間が長くなる。
この点本実施形態によれば、一端側に開口30をもつ中空室31を形成する偏芯型の側面壁32と中空室31の他端側を閉鎖する底壁33とを有する容器状のワーク3を第1工程においてプレス成形で形成した後に、第2工程において液圧成形を実施しているため、拡管部37の拡管率が高いときであっても、拡管部37の必要肉厚を維持することができる。更に第1工程を実施した容器状のワーク3は、タービンハウジングのシェル体101の予備成形体となるため、後工程である第2工程の液圧成形時間を短くできる利点が得られる。
本実施形態によれば、前述したように、ワーク3の大径筒部34の側面壁32(部分32s,32tを含む)は、プレス成形の際において、底壁33に比較して肉厚の減少率が低い。このように肉厚の減少率が高い底壁33ではなく、第1工程であるプレス工程において肉厚の減少率が低い大径筒部34の側面壁32を外方向に膨張させて拡管部37を成形することにしているため、拡管部37の拡管率が高いときであっても、拡管部37の肉厚を確保することができ、拡管部37の損傷等を抑えるのに貢献できる。
本実施形態によれば、第1工程に係る容器状のワーク3は、開口30を有する大径筒部34と、大径筒部34に連設され底壁33を有する小径筒部35とをもち、大径筒部34の側面壁32は偏芯型の異形であり、小径筒部35の軸芯P3からの距離L1が相対的に小さい部分32sと、小径筒部35の軸芯P3からの距離L2が相対的に大きい部分32tとを有する。
平板状部材2をプレス成形する第1工程によれば、上記したような偏芯型の異形な容器状のワーク3であっても、プレス成形により容易に且つ短時間に成形することができる。即ち、平板状部材2をプレス成形する第1工程によれば、このような偏芯型の異形な容器状のワーク3であっても、容易に且つ短時間のうちに成形することができる。
液圧成形である第2工程によれば、容器状のワーク3の中空室31に装填された液体の内圧は、ワーク3の側面壁32の全体に均一に作用する。このためワーク3の側面壁32を第2雌型42a,42bの第2成形キャビティ41a,41bの型面に良好に且つ均一に密着させることができるため、第2工程後のワーク3の形状精度、形状保持性が向上する。このため本実施形態によれば、第2工程を実施した後で、ワーク3の底壁33に貫通孔38を形成するピアス工程と、ピアス工程で形成した貫通孔38の周縁を筒形状部39として成形するバーリング工程とを実施することにしている。このため、第2工程を経たワーク3に対してピアス工程及びバーリング工程を精度よく良好に実施することができる。従って、筒形状部39を良好に成形することができる。
(適用形態)
図10及び図11は、自動車等の車両のターボチャージャに使用されるタービンハウジング100を模式的に示す。タービンハウジング100は、上記したように一枚の平板状部材にプレス成形及び液圧成形を施すと共に、ピアス工程及びバーリング工程を経ることにより形成されたシェル体101と、シェル体101の一端側に溶接で連結され穴110aをもつ第1フランジ部110と、シェル体101の他端に溶接で連結され穴120aをもつ第2フランジ部120と、管状具130とを備えている。このようなタービンハウジング100によれば、シェル体101の薄肉化が図られているため、全体を鋳物で形成した場合に比較して、熱効率及び軽量性を高めることができる。前記実施形態では、液体として水を用いたが、作動油等の油を用いるようにしても良い。また、前記実施形態では、流体として液体を用いることにしたが、液体に代えて気体を用いても良い。
本発明は例えばターボチャージャに使用されるタービンハウジング、コンプレッサハウジング等の中空体の製造に利用することができる。
第1雌型と第1雄型とをもつプレス成形型を用い、平板状部材を第1雌型に載せてプレス成形する状態を示す断面図である。 第1工程であるプレス成形を経た容器状のワークの斜視図である。 第2雌型と第2雄型とをもつ液圧成形型を用い、容器状のワークを液圧成形型にセットした状態を示す断面図である。 第2雌型と第2雄型とをもつ液圧成形型を用い、容器状のワークを液圧成形型で液圧成形した状態を示す断面図である。 第2工程である液圧成形を経た容器状のワークの断面図である。 ピアス成形型を用い、液圧成形を経た容器状のワークの底壁にピアス成形工程により貫通孔を成形する状態を示す断面図である。 ピアス工程を経た容器状のワークの断面図である。 バーリング成形型を用い、容器状のワークの底壁の貫通孔にバーリング成形工程により筒形状部を成形する状態を示す断面図である。 バーリング成形工程を経た容器状のワークの断面図である。 実施形態に係り、タービンハウジングの側面図である。 実施形態に係り、タービンハウジングの断面図である。
符号の説明
図中、1はプレス成形型、10は第1雌型、11は第1成形キャビティ、15は第2雄型、2は平板状部材、3は容器状のワーク、30は開口、31は中空室、32は側面壁、33は底壁、34は大径筒部、35は小径筒部、37は拡管部、38は貫通孔、39は筒形状部、4は液圧成形型、41は第2成形キャビティ、42は第2雌型、54は閉鎖シール具を示す。

Claims (6)

  1. 一端側に開口をもつ中空室を形成する側面壁と前記中空室の他端側を閉鎖する底壁とを有する容器状のワークを得る第1工程と、
    前記ワークの前記中空室の開口を閉鎖シール具で閉鎖した状態で、前記中空室に流体を装填することにより、前記ワークの前記側面壁を径外方向に流体圧によって拡管させて少なくとも拡管部を成形する第2工程とを実施することを特徴とする中空体の製造方法。
  2. 請求項1において、前記第1工程は、第1成形キャビティをもつ第1雌型と前記第1成形キャビティに進入する第1雄型とをもつプレス成形型を用い、平板状部材を前記プレス成形型でプレス成形することにより実施されることを特徴とする中空体の製造方法。
  3. 請求項1または請求項2において、前記第2工程は、第2成形キャビティをもつ第2雌型を備えた流体圧成形型の前記第2成形キャビティに前記容器状のワークを設置すると共に、前記容器状のワークの開口を閉鎖シール具で閉鎖した状態で、前記容器状のワークの前記中空室に流体を装填することにより行われることを特徴とする中空体の製造方法。
  4. 請求項1〜請求項3のうちのいずれか一項において、前記第1工程の前記容器状のワークは、前記開口を有する大径筒部と、前記大径筒部に連設され底壁を有する小径筒部とをもち、
    前記大径筒部の側面壁は、前記小径筒部の軸芯からの距離が相対的に小さい部分と、前記小径筒部の軸芯からの距離が相対的に大きい部分とを有することを特徴とする中空体の製造方法。
  5. 請求項4において、前記第1工程の前記大径筒部の前記側面壁は、前記小径筒部の軸芯に対して偏芯している偏芯部分を有しており、
    前記第2工程では、前記容器状のワークの前記中空室の開口を閉鎖シール具で閉鎖した状態で、前記ワークの前記中空室に液体を装填することにより、前記側面壁の前記偏芯部分を径外方向に液圧で拡管させることにより前記拡管部を液圧成形することを特徴とする中空体の製造方法。
  6. 請求項1〜請求項5のうちのいずれか一項において、前記第2工程の後で、前記ワークの前記底壁に貫通孔を形成するピアス工程と、前記ピアス工程で形成した前記貫通孔の周縁を筒形状に成形するバーリング工程とを実施することを特徴とする中空体の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPWO2011040000A1 (ja) * 2009-09-29 2013-02-21 東海ゴム工業株式会社 アッパーサポートおよびその製造方法
CN104550388A (zh) * 2014-12-12 2015-04-29 北京有色金属研究总院 一种金属异型管侧壁多点翻边的制备方法
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CN108723160A (zh) * 2018-06-22 2018-11-02 西安飞机工业(集团)有限责任公司 一种薄壁球形零件的成形方法及成形模具

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