JP2005080577A - 溶融塩無添加チーズ及びその製造法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 溶融塩を使用することなく、しかも加熱混合条件を限定することなく、加熱殺菌、混合してもなお均一で滑らかな組織を持つプロセスチーズ様の組織を有し、かつ、低リン化を実現したチーズ、チーズフード又は乳等を主要原料とする食品、及びそれらの製造法の提供。
【解決手段】 蛋白質あたりのカルシウム含量が18mg/g以下のチーズ及び/又はカゼイン素材を配合して原料チーズとし、溶融塩を添加しないで加熱混合することにより、蛋白質あたりのカルシウム含量が18mg/g以下である、プロセスチーズ様の組織を有する溶融塩無添加チーズ、チーズフード又は乳等を主要原料とする食品を得る。
【選択図】 なし


Description

本発明は、溶融塩無添加で加熱混合しても均一で滑らかな組織をもつプロセスチーズ様の組織を有し、かつ、低リン化を実現したチーズ、チーズフード又は乳等を主要原料とする食品、及びそれらの製造法に関する。
ナチュラルチーズに溶融塩を加え、加熱乳化したプロセスチーズ、又はチーズに副原料を添加したチーズ分の比較的少ないチーズフード又は乳等を主要原料とする食品は、いずれも溶融塩、乳化安定剤、そして乳化条件を特定して水等を加えて加熱乳化し均一な組織を造り上げている。
しかし、最近では健康意識の高まりから、加工食品全般の傾向として低ナトリウム化、低リン化商品の開発が望まれるようになった。このため、ナトリウムやリンの化合物である溶融塩を添加しないで均一で滑らかな組織をもつチーズ、チーズフード又は乳等を主要原料とする食品の開発が試みられてきた。
溶融塩を添加しないチーズの製造方法として、本出願人は、チーズのpH及び水分を特定し、エクストルーダー等を用いて加温しながら、均一な組織の殺菌チーズを得る方法(例えば、特許文献1参照。)、チーズに加水して高水分にし、pHを調整し、最終の乳化温度を従来の乳化温度より低い60〜80℃で、低剪断力で乳化することにより組織を均一にする方法(例えば、特許文献2参照。)、凝乳酵素無添加のチーズを20〜100%配合して加熱乳化して加工チーズを得る方法(例えば、特許文献3参照。)を見出しそれぞれ特許出願した。これらの発明はいずれも、溶融塩を添加しないで低リン化を実現しながらも均一かつ滑らかな組織をもつチーズを得たものである。しかしながら、特許文献1及び2に示されている方法では、チーズ自体には乳化力が不足しているため、乳化を剪断力に依存しており、製造時のpHや水分、乳化温度等を制限しなければならないし、しかも、得られたチーズは組織がやや粗く、プロセスチーズ特有の多様な特性をもつチーズを得られるものではなかった。又、特許文献3も、チーズの乳化は、凝乳酵素無添加チーズ中のκ−カゼインの親水基の乳化力を利用しているのみであるので、乳化力が不十分でありプロセスチーズと同程度の滑らかで安定的な組織が得られるものではなかった。しかもこれらの方法においては、プロセスチーズとの比較において、単に溶融塩を添加しないことによってのみ低リン化を実現しているに過ぎなかった。一方、本発明は、溶融塩を使用せず、さらに低カルシウムであるので、カルシウムとキレート塩を成しているリン含量も低く、従来以上の低リン化を実現することができた。
特公平2−31933号公報 特公平2−59702号公報 特開平7−143845号公報
本発明は、上述したような従来技術に見られる問題点に鑑みなされたものであって、溶融塩無添加で加熱混合してもなお均一で滑らかな組織をもつプロセスチーズ様の組織を有し、かつ溶融塩を使用しておらず、又、低カルシウムであるので、カルシウムとキレート塩を成しているリン含量も低く、従来以上の低リン化を実現したチーズ、チーズフード又は乳等を主要原料とする食品を提供することを課題とする。
本発明の目的は、溶融塩をいっさい使用することなく、しかも加熱混合条件を限定することなく、加熱殺菌、乳化してもなお均一で滑らかな組織をもつプロセスチーズ様の組織を有し、また、低カルシウムであるので、カルシウムとキレート塩を成しているリン含量も低く、従来以上の低リン化を実現したチーズ、チーズフード又は乳等を主要原料とする食品を得ることにある。
以下、本発明を詳しく説明する。
本発明者らは、溶融塩無添加チーズに関して鋭意研究を行ったところ、蛋白質あたりのカルシウム含量が18mg/g以下のチーズ及び/又はカゼイン素材が高い乳化力をもつことを究明し、本発明に至った。すなわち、蛋白質あたりのカルシウム含量が18mg/g以下のチーズ及び/又はカゼイン素材は極めて乳化性が高く、これを原料の一部に用いながら複数のチーズを加熱混合することにより、溶融塩を加えなくても、均一で滑らかな組織を有し、かつ、低カルシウムであるので、カルシウムとキレート塩を成しているリン含量も低く、蛋白質あたりのリン含量が16mg/g以下である、従来以上の低リン化を実現した溶融塩無添加チーズ、チーズフード又は乳等を主要原料とする食品を提供することができる。
これらは、基本的には、乳蛋白質あたりのカルシウム含量に起因する効果である。また、本発明でプロセスチーズ様の組織とは、ザラツキがなく均一で滑らかな舌触り、やや弾力性のある歯ごたえ、滑らかな口どけ等、プロセスチーズのもつ特有の良好な組織のことを言う。
すなわち、本発明は、蛋白質あたりのカルシウム含量が18mg/g以下のチーズ及び/又はカゼイン素材を配合して原料チーズとし、溶融塩を添加しないで加熱混合してなる、蛋白質あたりのカルシウム含量が18mg/g以下である、プロセスチーズ様の組織を有する溶融塩無添加チーズ、チーズフード又は乳等を主要原料とする食品に関する。
更に、本発明は、蛋白質あたりのカルシウム含量を18mg/g以下に調整したチーズ及び/又はカゼイン素材を配合して原料チーズとし、溶融塩を添加しないで加熱混合することを特徴とする、蛋白質あたりのカルシウム含量が18mg/g以下である、プロセスチーズ様の組織を有する溶融塩無添加チーズ、チーズフード又は乳等を主要原料とする食品の製造法に関する。
本発明によれば、蛋白質あたりのカルシウム含量が18mg/g以下のチーズ及び/又はカゼイン素材を配合して原料チーズとし、溶融塩無添加で加熱混合してなる、蛋白質あたりのカルシウム含量が18mg/g以下である、プロセスチーズ様の組織を有する、溶融塩無添加チーズ、チーズフード又は乳等を主要原料とする食品を得ることができる。
そして、このようにして得られたチーズ、チーズフード又は乳等を主要原料とする食品は、溶融塩を使用しておらず、又、低カルシウムであるので、カルシウムとキレート塩を成しているリン含量も低く、従来以上の低リン化を実現したチーズ、チーズフード又は乳等を主要原料とする食品を提供することができる。
本発明の溶融塩無添加チーズ等は、蛋白質あたりのカルシウム含量が18mg/g以下のチーズ及び/又はカゼイン素材を配合して原料チーズとし、溶融塩を添加しないで加熱混合して調製するが、出来上がりのチーズ、チーズフード又は乳等を主要原料とする食品の蛋白質あたりのカルシウム含量が18mg/g以下であればよい。例えば、蛋白質あたりのカルシウム含量が18mg/g以上のナチュラルチーズ等を原料に使う場合であっても、蛋白質あたりのカルシウム含量が18mg/g以下のチーズ及び/又はカゼイン素材と混合して、それぞれの配合量を調整することにより、蛋白質あたりのカルシウム含量が18mg/g以下である、プロセスチーズ様の組織を有する溶融塩無添加チーズ、チーズフード又は乳等を主要原料とする食品を調製することができる。
目的とする溶融塩無添加チーズ、チーズフード又は乳等を主要原料とする食品の蛋白質あたりのカルシウム含量を18mg/g以下にするには、蛋白質あたりのカルシウム含量が18mg/g以下のチーズのみを原料として用いても本発明の溶融塩無添加チーズ、チーズフード又は乳等を主要原料とする食品を製造することができる。この場合に用いるチーズは、蛋白質あたりのカルシウム含量が18mg/g以下であれば、その製造方法、熟度等を特に限定する必要はない。プロセスチーズの製造に通常用いられる硬質あるいは半硬質チーズの蛋白質あたりのカルシウム含量はほとんどが20mg/gを超え、25〜30mg/g程度である。蛋白質あたりのカルシウム含量が18mg/g以下の硬質あるいは半硬質チーズが用意できれば、このチーズのみを原料として用いることができることは言うまでもない。また、カッテージチーズ、クワルクチーズ等の非熟成フレッシュチーズや酸凝固チーズ、多岐にわたる軟質チーズ又はその低カルシウム部位を用いることもできる。
又、以下のような操作により調製したチーズを用いることも可能である。すなわち、乳に乳酸菌を添加してレンネット処理した後、カゼイン結合性カルシウムが遊離し、最終的なチーズ中のカルシウム含量が18mg/g以下になるpHまで乳酸菌発酵を続けた後、ホエーを除去して得たチーズを用いる。この場合、カルシウム含量が18mg/g以下になるpHまで乳酸菌発酵を続けるので、通常の発酵よりも長時間かけて発酵させることとなる。さらに、蛋白質あたりのカルシウム含量が18mg/g以下のチーズを乾燥処理したチーズを用いることも可能である。以上に述べたこれらのチーズを1種類以上使用する。
本発明でカゼイン素材とは、酸カゼイン、カゼインナトリウム等のカゼイン類、あるいはイオン交換樹脂又は電気透析等の処理によりカルシウムを除去した乳由来成分等の乳素材のことをいう。蛋白質あたりのカルシウム含量が18mg/g以下のカゼインを主成分とする乳素材としては、蛋白質あたりのカルシウム含量が18mg/g以下であれば、製造方法、成分組成等を特に限定する必要は無い。前記した乳由来の成分からなるカゼイン素材を1種類以上用いることができる。
本発明では、上記したように蛋白質あたりのカルシウム含量が18mg/g以下のチーズ及び/又はカゼイン素材だけでも本発明の溶融塩無添加チーズを製造することができるが、これらの原料だけではチーズ本来の良好な風味と組織が不足してしまう。従って、得られる溶融塩無添加チーズの風味と組織をより好ましくするために通常のナチュラルチーズと混合することが望ましい。混合するナチュラルチーズの種類は、特に限定されないが、例えば、ゴーダチーズ、チェダーチーズ、エメンタールチーズ、カマンベールチーズ、ロックフォールチーズ、モツァレラチーズ、クリームチーズ等を挙げることができ、これらを1種類以上用いることができる。
ただし、風味の点を考慮して得られる溶融塩無添加チーズのアンモニア量が0.5mg/g以下となるよう調整することが望ましい。
前記したように、蛋白質あたりのカルシウム含量が18mg/g以上のナチュラルチーズであっても、蛋白質あたりのカルシウム含量が18mg/g以下のチーズ及び/又はカゼイン素材を混合して、加熱混合する原料合計の蛋白質あたりのカルシウム含量が18mg/g以下であれば、蛋白質あたりのカルシウム含量が18mg/g以下であるプロセスチーズ様の組織を有する溶融塩無添加チーズ、チーズフード又は乳等を主要原料とする食品を調製することができる。
本発明では、蛋白質あたりのカルシウム含量が18mg/g以下のチーズ及び/又はカゼイン素材とその他のナチュラルチーズ等を混合し、出来上がりの蛋白質あたりのカルシウム含量が18mg/g以下となるようにチーズ、チーズフード又は乳等を主要原料とする食品を調製する。チーズ、チーズフード又は乳等を主要原料とする食品の蛋白質あたりのカルシウム含量が18mg/gを超えると、加熱混合時にチーズのオイルオフや離水が起こり、チーズ、チーズフード又は乳等を主要原料とする食品の組織は不均一となり、ガムのような硬い食感のチーズ、チーズフード又は乳等を主要原料とする食品となり好ましくない。
本発明においては、蛋白質あたりのカルシウム含量が18mg/g以下のチーズ及び/又はカゼイン素材とその他のナチュラルチーズを混合し、水ならびに必要に応じて、風味物質、pH調整剤、保存料等を配合して、蛋白質あたりのカルシウム含量が18mg/g以下となるように調整した後、加熱混合することが好ましい。
水分に関しては、55重量%を超えた場合、加熱混合後の最終的なチーズ、チーズフード又は乳等を主要原料とする食品から離水が発生する場合があり好ましくなく、また水分が35重量%未満であると、硬く、なめらかさに乏しい組織となるため、好ましくない。そのため、原料チーズを脱水や乾燥により水分を減らしたり、逆に、加熱混合時に加水等を行い、最終的なチーズ、チーズフード又は乳等を主要原料とする食品の水分を35〜55重量%に調整することが必要である。
本発明においてチーズ、チーズフード又は乳等を主要原料とする食品のpHは、酸凝固の非熟成フレッシュチーズから白カビチーズまで、通常のチーズで考えられるpH領域(4.8〜7.5)で、均一かつ滑らかな組織をもつ、加熱混合してなる溶融塩無添加チーズ、チーズフード又は乳等を主要原料とする食品を得ることができる。ただし、チーズ等のpHが5.2より低くなると酸味が強くなり、又pHが6.4を超えると苦味を呈して好ましくない場合があり、その際には下記のpH調整剤を用い、風味上好ましい範囲であるpH5.2〜6.4となるように配合して調整することが好ましい。
pH調整剤としては、通常のpH調整剤、例えばCa2+に対してキレート作用の無い乳酸、塩酸、リンゴ酸、コハク酸、酢酸ならびに重曹、炭酸カリウム、苛性ソーダ、水酸化カリウム等を用いるか、又は2種類以上のpH調整剤を組み合わせて用いてもよい。
さらに、最終的なチーズ、チーズフード又は乳等を主要原料とする食品の蛋白質あたりのカルシウム含量が18mg/gを超えない範囲であれば、炭酸カルシウム等のカルシウム塩を用いることも可能である。
保存料は任意の成分であるが、ジヒドロキシ酢酸、ソルビン酸、ソルビン酸塩、プロピオン酸、プロピオン酸塩等の法令に定める保存料であれば特に制限は無く、法令に定める範囲内で使用することができる。ただし、プロピオン酸カルシウム等のカルシウム塩を用いる場合には、最終的なチーズ、チーズフード又は乳等を主要原料とする食品の蛋白質あたりのカルシウム含量が18mg/gを超えない範囲で配合することが必要である。
風味物質としては、バターやクリーム等の油脂成分、香辛料、あるいはフレーバー等があげられる。風味物質は任意の成分であり、最終的なチーズ、チーズフード又は乳等を主要原料とする食品の蛋白質あたりのカルシウム含量が18mg/gを超えない範囲であれば配合量も特に限定されないが、原料チーズ成分に対して、0.5〜20重量%程度とすることが好ましい。
さらに、本発明のチーズ、チーズフード又は乳等を主要原料とする食品には、細片化したハムやサーモン等の固形食品や、調味料等を配合して風味の変化を図ることもできる。ただし、これらを配合する際には、最終的なチーズ、チーズフード又は乳等を主要原料とする食品の、配合した上記固形食品を除く部位の蛋白質あたりのカルシウム含量が18mg/gを超えないように配合することが必要である。
さらに、本発明のチーズ、チーズフード又は乳等を主要原料とする食品には、グァーガム、キサンタンガム、ジェランガム、ペクチン、でんぷん、ゼラチン等の安定剤、ゲル化剤、増粘剤を加えて、食感の変化を図ることもできる。
これらの成分を配合した後、加熱混合を行うが、加熱方法としては、乳化機の外套部に蒸気又は熱水を導入する間接加熱方法、蒸気吹込みによる直接加熱方法又はその複合方式等が挙げられる。
混合は、乳化機を使用して行うことが好ましく、乳化機としては、プロセスチーズの製造に通常用いられるものであれば、いずれの乳化機もそのまま使用することができる。例えば、低速で撹拌するケトル乳化機や高速で撹拌するステファン乳化機等が挙げられる。本発明のチーズ、チーズフード又は乳等を主要原料とする食品の製造におけるその他の条件および方法は、特に限定されず、慣用の条件および方法を採用することができる。このようにして調製された本発明のチーズ、チーズフード又は乳等を主要原料とする食品は、滑らかで均一の組織をもち、食感が良好で、しかも溶融塩を用いていないため加熱混合してもナチュラルチーズ本来の風味を呈する。
以下、実施例を示して本発明を具体的に説明すると共に、比較例および試験例を示して本発明の効果をより明確に示すが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
脂肪分を2.8%に調整した生乳100kgを60℃、30分加熱殺菌し、これに乳酸菌スターターカルチャー100gを添加した後、3%のレンネット溶液を0.1%加えてレンネットカードを得た。レンネットカードを細断し、37℃で10時間撹拌を続けた後、ホエーを除去して圧搾脱水を行い、水分35%、蛋白質33%、蛋白質あたりのカルシウム含量2.4mg/g、蛋白質あたりのリン含量8.75mg/gの低カルシウム含量チーズ(A)を得た。
この調製した低カルシウム含量チーズ(A)50%と、国産ゴーダチーズ(水分40%、蛋白質26%、蛋白質あたりのカルシウム含量26.1mg/g、蛋白質あたりのリン含量18.8mg/g)50%からなる原料ナチュラルチーズ100部に対し、溶融塩を添加しないで重曹1部、水20部を加え、密閉雰囲気下の乳化釜中で撹拌しながら85℃まで加熱混合し、本発明の溶融塩無添加チーズを調製した。
この溶融塩無添加チーズをプラスチック製カップに充填し密閉して冷却後、油分分離、離水、組織、水分量、蛋白質含量、カルシウム含量、リン含量、アンモニア含量及びpHを評価、測定した。
実施例1で得られたチーズ(A)70%と国産ゴーダチーズ(水分40%、蛋白質26%、蛋白質あたりのカルシウム含量26.1mg/g、蛋白質あたりのリン含量18.8mg/g)30%からなる原料ナチュラルチーズ100部に対し、溶融塩を添加しないで重曹1.15部、水20部を加え、密閉雰囲気下の乳化釜中で撹拌しながら85℃まで加熱混合し、本発明の溶融塩無添加チーズを調製した。
この溶融塩無添加チーズをプラスチック製カップに充填し密閉して冷却後、油分分離、離水、組織、水分量、蛋白質含量、カルシウム含量、リン含量、アンモニア含量及びpHを評価、測定した。
実施例1で得られたチーズ(A)30%と国産ゴーダチーズ(水分40%、蛋白質26%、蛋白質あたりのカルシウム含量26.1mg/g、蛋白質あたりのリン含量18.8mg/g)70%からなる原料ナチュラルチーズ100部に対し、溶融塩を添加しないで重曹0.8部、水20部を加え、密閉雰囲気下の乳化釜中で撹拌しながら85℃まで加熱混合し、本発明の溶融塩無添加チーズを調製した。
この溶融塩無添加チーズをプラスチック製カップに充填し密閉して冷却後、油分分離、離水、組織、水分量、蛋白質含量、カルシウム含量、リン含量、アンモニア含量及びpHを評価、測定した。
実施例1で得られたチーズ(A)50%と国産ゴーダチーズ(水分40%、蛋白質26%、蛋白質あたりのカルシウム含量26.1mg/g、蛋白質あたりのリン含量18.8mg/g)50%からなる原料ナチュラルチーズ100部に対し、溶融塩を添加しないで水20部を加え、密閉雰囲気下の乳化釜中で撹拌しながら85℃まで加熱混合して、本発明の溶融塩無添加チーズを調製した。
この溶融塩無添加チーズをプラスチック製カップに充填し密閉して冷却後、油分分離、離水、組織、水分量、蛋白質含量、カルシウム含量、リン含量、アンモニア含量及びpHを評価、測定した。
実施例1で得られたチーズ(A)50%と国産ゴーダチーズ(水分40%、蛋白質26%、蛋白質あたりのカルシウム含量26.1mg/g、蛋白質あたりのリン含量18.8mg/g)50%からなる原料ナチュラルチーズ100部に対し、溶融塩を添加しないで重曹2部、水20部を加え、密閉雰囲気下の乳化釜中で撹拌しながら85℃まで加熱混合し、本発明の溶融塩無添加チーズを調製した。
この溶融塩無添加チーズをプラスチック製カップに充填し密閉して冷却後、油分分離、離水、組織、水分量、蛋白質含量、カルシウム含量、リン含量、アンモニア含量及びpHを評価、測定した。
実施例1で得られたチーズ(A)50%と国産ゴーダチーズ(水分40%、蛋白質26%、蛋白質あたりのカルシウム含量26.1mg/g、蛋白質あたりのリン含量18.8mg/g)50%からなる原料ナチュラルチーズ100部に対し、溶融塩を添加しないで重曹1部、水40部を加え、密閉雰囲気下の乳化釜中で撹拌しながら85℃まで加熱混合し、本発明の溶融塩無添加チーズを調製した。
この溶融塩無添加チーズをプラスチック製カップに充填し密閉して冷却後、油分分離、離水、組織、水分量、蛋白質含量、カルシウム含量、リン含量、アンモニア含量及びpHを評価、測定した。
実施例1で得られたチーズ(A)50%と国産ゴーダチーズ(水分40%、蛋白質26%、蛋白質あたりのカルシウム含量26.1mg/g、蛋白質あたりのリン含量18.8mg/g)50%からなる原料ナチュラルチーズ100部に対し、溶融塩を添加しないで重曹1部、水20部、バター脂15部を加え、密閉雰囲気下の乳化釜中で撹拌しながら85℃まで加熱混合し、本発明の溶融塩無添加チーズを調製した。
この溶融塩無添加チーズをプラスチック製カップに充填し密閉して冷却後、油分分離、離水、組織、水分量、蛋白質含量、カルシウム含量、リン含量、アンモニア含量及びpHを評価、測定した。
国産カッテージチーズを凍結乾燥機内で一晩凍結乾燥した後、粉砕して、水分7.6%、蛋白質58.6%のカッテージチーズ粉末(蛋白質あたりのカルシウム含量4.1mg/g、蛋白質あたりのリン含量9.7mg/g)を得た。このカッテージチーズ粉末40%と国産ゴーダチーズ(水分40%、蛋白質26%、蛋白質あたりのカルシウム含量26.1mg/g、蛋白質あたりのリン含量18.8mg/g)60%からなる原料ナチュラルチーズ100部を、溶融塩を添加しないで重曹1.4部、水50部、バター脂20部を加え、密閉雰囲気下の乳化釜中で撹拌しながら85℃まで加熱混合し、本発明の溶融塩無添加チーズを調製した。
この溶融塩無添加チーズをプラスチック製カップに充填し密閉して冷却後、油分分離、離水、組織、水分量、蛋白質含量、カルシウム含量、リン含量、アンモニア含量及びpHを評価、測定した。
60℃、30分の加熱殺菌した乳100kgに5%乳酸を13kg添加して酸沈殿物を得た後、ホエーを排除して圧搾脱水を行い、水分60%、蛋白質15%のチーズ(蛋白質あたりのカルシウム含量1.7mg/g、蛋白質あたりのリン含量10.8mg/g)(B)を得た。
この調整したチーズ(B)50%と、国産ゴーダチーズ(水分40%、蛋白質26%、蛋白質あたりのカルシウム含量26.1mg/g、蛋白質あたりのリン含量18.8mg/g)50%からなる原料ナチュラルチーズ100部に対し、溶融塩を添加しないで重曹1部を加え、密閉雰囲気下の乳化釜中で撹拌しながら85℃まで加熱混合し、本発明の溶融塩無添加チーズを調製した。
この溶融塩無添加チーズをプラスチック製カップに充填し密閉して冷却後、油分分離、離水、組織、水分量、蛋白質含量、カルシウム含量、リン含量、アンモニア含量及びpHを評価、測定した。
限外濾過により3.5倍に濃縮した濃縮脱脂乳100kgに2.5N塩酸を8.67kg添加した後、ホエーを排除して水分69%、蛋白質29%の酸カード(蛋白質あたりのカルシウム含量3.05mg/g、蛋白質あたりのリン含量9.8mg/g)を得た。この酸カードを50%、国産ゴーダチーズ(水分40%、蛋白質26%、蛋白質あたりのカルシウム含量26.1mg/g、蛋白質あたりのリン含量18.8mg/g)50%からなる原料100部に対し、溶融塩を添加しないで重曹1部、バター脂20部を加え、密閉雰囲気下の乳化釜中で撹拌しながら85℃まで加熱混合し、本発明の溶融塩無添加の乳等を主要原料とする食品を調製した。
この溶融塩無添加の乳等を主要原料とする食品をプラスチック製カップに充填し密閉して冷却後、油分分離、離水、組織、水分量、蛋白質含量、カルシウム含量、リン含量、アンモニア含量及びpHを評価、測定した。
市販の酸カゼイン粉末(水分12%、蛋白質84%、蛋白質あたりのカルシウム含量0.67mg/g、蛋白質あたりのリン含量4.7mg/g)25%、国産ゴーダチーズ(水分40%、蛋白質26%、蛋白質あたりのカルシウム含量26.1mg/g、蛋白質あたりのリン含量18.8mg/g)75%からなる原料100部に対し、溶融塩を添加しないで重曹1.5部、水50部、バター脂25部を加え、密閉雰囲気下の乳化釜中で撹拌しながら85℃まで加熱混合し、本発明の溶融塩無添加の乳等を主要原料とする食品を調製した。
この溶融塩無添加の乳等を主要原料とする食品をプラスチック製カップに充填し密閉して冷却後、油分分離、離水、組織、水分量、蛋白質含量、カルシウム含量、リン含量、アンモニア含量及びpHを評価、測定した。
実施例1で得られたチーズ(A)50%、国産ゴーダチーズ(水分40%、蛋白質26%、蛋白質あたりのカルシウム含量26.1mg/g、蛋白質あたりのリン含量18.8mg/g)25%及び輸入チェダ−チーズ(水分35.3%、蛋白質25.7%、蛋白質あたりのカルシウム含量28.8mg/g、蛋白質あたりのリン含量19.5mg/g)25%からなる原料ナチュラルチーズ100部に対し、溶融塩を添加しないで重曹1部、水20部を加え、密閉雰囲気下の乳化釜中で撹拌しながら85℃まで加熱混合し、本発明の溶融塩無添加チーズを調製した。
この溶融塩無添加チーズをプラスチック製カップに充填し密閉して冷却後、油分分離、離水、組織、水分量、蛋白質含量、カルシウム含量、リン含量、アンモニア含量及びpHを評価、測定した。
実施例1で得られたチーズ(A)25%と市販の酸カゼイン粉末(水分12%、蛋白質84%、蛋白質あたりのカルシウム含量0.67mg/g、蛋白質あたりのリン含量4.7mg/g)12.5%及び国産ゴーダチーズ(水分40%、蛋白質26%、蛋白質あたりのカルシウム含量26.1mg/g、蛋白質あたりのリン含量18.8mg/g)62.5%からなる原料100部に対し、溶融塩を添加しないで重曹1.25部、水37.5部、バター脂12.5部を加え、密閉雰囲気下の乳化釜中で撹拌しながら85℃まで加熱混合し、本発明の溶融塩無添加チーズフードを調製した。
この溶融塩無添加チーズフードをプラスチック製カップに充填し密閉して冷却後、油分分離、離水、組織、水分量、蛋白質含量、カルシウム含量、リン含量、アンモニア含量及びpHを評価、測定した。
比較例1
実施例1で得られたチーズ(A)20%と国産ゴーダチーズ(水分40%、蛋白質26%、蛋白質あたりのカルシウム含量26.1mg/g、蛋白質あたりのリン含量18.8mg/g)80%からなる原料ナチュラルチーズ100部に対し、溶融塩を添加しないで重曹0.7部、水20部を加え、密閉雰囲気下の乳化釜中で撹拌しながら85℃まで加熱混合し、溶融塩無添加チーズを調製した。
このようにして得たチーズをプラスチック製カップに充填し密閉して冷却後、油分分離、離水、組織、水分量、蛋白質含量、カルシウム含量、リン含量、アンモニア含量及びpHを評価、測定した。
比較例2
市販の酸カゼイン粉末(水分12%、蛋白質84%、蛋白質あたりのカルシウム含量0.67mg/g、蛋白質あたりのリン含量4.7mg/g)を10%、国産ゴーダチーズ(水分40%、蛋白質26%、蛋白質あたりのカルシウム含量26.1mg/g、蛋白質あたりのリン含量18.8mg/g)90%からなる原料100部に対し、溶融塩を添加しないで重曹0.7部、水35部、バター脂20部を加え、密閉雰囲気下の乳化釜中で撹拌しながら85℃まで加熱混合し、溶融塩無添加チーズフードを調製した。
このようにして得たチーズフードをプラスチック製カップに充填し密閉して冷却後、油分分離、離水、組織、水分量、蛋白質含量、カルシウム含量、リン含量、アンモニア含量及びpHを評価、測定した。
比較例3
脱脂乳100kgを限外濾過濃縮して得た濃縮脱脂乳20kgに、乳脂肪分50%の乳クリーム9.8kgを混合し、80℃に加熱後、ホモミキサーで乳化し、濃縮乳を得た。この濃縮乳10kgに乳酸菌スターターカルチャー100g、食塩100gを添加し、34℃で18時間培養した。これをバットに分注し40℃で固形分が58%の範囲になるまで濃縮した。これを合成樹脂フィルムで包装し、1ヶ月間、温度10℃、相対湿度80%で熟成させて、水分42%、蛋白質19.4%のレンネット無添加ナチュラルチーズ(水分42%、蛋白質19.4%、蛋白質あたりのカルシウム含量29.9mg/g、蛋白質あたりのリン含量20.6mg/g)(C)を得た。
このレンネット無添加ナチュラルチーズ(C)を20%、国産ゴーダチーズ(水分40%、蛋白質26%、蛋白質あたりのカルシウム含量26.1mg/g、蛋白質あたりのリン含量18.8mg/g)80%からなる原料100部に対し、溶融塩を添加しないで密閉雰囲気下の乳化釜中で撹拌しながら85℃まで加熱混合し、溶融塩無添加チーズを調製した。
このようにして得たチーズをプラスチック製カップに充填し密閉して冷却後、油分分離、離水、組織、水分量、蛋白質含量、カルシウム含量、リン含量、アンモニア含量及びpHを評価、測定した。
試験例1
本発明の実施例及び比較例で得られたチーズ、チーズフード又は乳等を主要原料とする食品の冷却後の油分分離及び離水を以下の方法で評価した。
油分分離及び離水に関しては、
「−」:油分分離又は離水がまったく認められず、好ましい。
「+」:油分分離又は離水が認められ、好ましくない。
又、チーズ、チーズフード又は乳等を主要原料とする食品の組織に関しては、特別に訓練された官能パネラー20人による官能検査により評価した。評価は国産のプロセスチーズとの比較において行った。ここでプロセスチーズ様の組織とは、ザラツキがなく均一で滑らかな舌触り、やや弾力性のある歯ごたえ、滑らかな口どけ等、プロセスチーズのもつ特有の良好な食感をもつ組織のことを言う。官能検査の評点は次のとおりとした。
5点:非常に良好な組織を有し、プロセスチーズ以上に滑らかな食感を持つ。
4点:均一で良好な組織を有し、プロセスチーズ様の食感を持つ。
3点:均一で良好な組織を有するが、食感はプロセスチーズに劣る。
2点:均一な組織を有するが、食感は滑らかさに乏しくプロセスチーズに比べて著しく 劣る。
1点:組織は均一でなく、食感も悪い。
の5段階で行い、20人の平均点を算出して、チーズ、チーズフード又は乳等を主要原料とする食品の組織及び食感を評価した。
試験例2
チーズ、チーズフード又は乳等を主要原料とする食品の蛋白質含量は以下に述べるケルダール法により測定し、乳製品の乳蛋白の標準ファクター6.38を使用して算出した。
すなわち、チーズ、チーズフード又は乳等を主要原料とする食品3gを乳鉢に入れ、酢酸溶液を加えながら乳棒で摩砕して、懸濁液を得た。このチーズ懸濁液を100mlのメスフラスコに移し、酢酸溶液を加えて100mlのチーズ懸濁液を調製した。これを50℃に加温して、その25mlをケルダールフラスコに入れた。
硫酸カリウム10gと少量の硫酸銅および濃硫酸25mlをケルダールフラスコに加え、この混合物を3〜3.5時間加熱分解した。分解後、蒸留水を約250ml加え、さらに亜鉛粒子少量と45%水酸化ナトリウム100mlを加える。これを蒸留装置に取り付けた。又、三角フラスコに0.1Nの塩酸25mlとメチルレッド指示薬5滴を加えて蒸留装置の受け側に取り付けた。その後、受け側の三角フラスコに150〜200mlの抽出液が得られるまで加熱蒸留した。この酸溶液を0.1N水酸化ナトリウムで淡黄色を呈するまで滴定した。
この0.1N水酸化ナトリウムの滴定量から、以下の式を用いてチーズの蛋白質量の算出を行った。
蛋白質量(%)={(25−ブランク)−滴定量}×0.0014×6.38×100/試料重量3g
なお、ブランクとは、チーズ等を加えないで測定操作を行った時の滴定量を表す。
試験例3
チーズ、チーズフード又は乳等を主要原料とする食品のカルシウム及びリン含量の測定は以下に述べる方法で行った。
すなわち、チーズ、チーズフード又は乳等を主要原料とする食品3gをルツボにとり、電気炉内で250℃に加熱して灰化した。このようにして得られた灰分を塩酸に溶解した後、プラズマ発光分光分析法による分析を行い、チーズ、チーズフード又は乳等を主要原料とする食品のカルシウム及びリンの含量を算出した。
試験例4
チーズ、チーズフード又は乳等を主要原料とする食品の水分量の測定は、以下に述べる方法で行った。
各試料を約0.4g秤量し、マイクロ波乾燥水分測定装置(アンリツ計器(株)製)にて、マイクロ波の出力3,180秒の条件にて3回水分を測定し、その平均値を水分量(%)とした。
試験例5
チーズ、チーズフード又は乳等を主要原料とする食品のアンモニア含量の測定は以下に述べる方法で行った。
すなわち、粉砕機で十分に粉砕したチーズ、チーズフード又は乳等を主要原料とする食品に過塩素酸を加えて十分に混合した。水酸化カリウム溶液を用いて中和した後、0.22μmのフィルターで濾過した。この濾液をF-キットアンモニア(Roche社)を用いて酵素処理し、340nmにおける吸光度の減少からアンモニア含量を算出した。
試験例6
チーズ、チーズフード又は乳等を主要原料とする食品のpHの測定は以下に述べる方法で行った。
すなわち、チーズ、チーズフード又は乳等を主要原料とする食品12gに蒸留水40gを加え、粉砕機で十分に粉砕した。この溶液のpHを市販のpHメーターを用いて測定した。
試験結果
実施例1〜13及び比較例1〜3に関して行った試験例1〜6の結果を表1に示す。なお、表中の蛋白質あたりのカルシウム含量及びリン含量は、試験例2及び3の結果より算出した。
Figure 2005080577
Figure 2005080577
Figure 2005080577
表1より明らかなように、本発明により得られたチーズ等は、溶融塩無添加で加熱混合しても、なおプロセスチーズとほぼ同等の組織をもち、かつ、低カルシウムであるので、カルシウムとキレート塩を成しているリン含量も低く、これまでの溶融塩を添加していないチーズ以上の低リン化を実現することができる。

Claims (2)

  1. 蛋白質あたりのカルシウム含量が18mg/g以下のチーズ及び/又はカゼイン素材を配合して原料チーズとし、溶融塩を添加しないで加熱混合してなる、蛋白質あたりのカルシウム含量が18mg/g以下である、プロセスチーズ様の組織を有する溶融塩無添加チーズ、チーズフード又は乳等を主要原料とする食品。
  2. 蛋白質あたりのカルシウム含量が18mg/g以下のチーズ及び/又はカゼイン素材を配合して原料チーズとし、溶融塩を添加しないで加熱混合することを特徴とする、請求項1に記載の溶融塩無添加チーズ、チーズフード又は乳等を主要原料とする食品の製造法。
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