JP2005077974A - ファイバ・ブラッグ・グレーティング波長可変フィルタ - Google Patents
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Abstract
【課題】ファイバ・ブラッグ・グレーティングを使用した波長可変フィルタにおいて、移動させた反射スペクトルの形状を変えることなく、装置の小型化を図る。
【解決手段】ファイバ・ブラッグ・グレーティング12を接着する厚さ一定のはり11を湾曲させた時、表面近傍での歪みが均一となる形状とする。即ち、端部から中心に向かってしだいに幅が広がる形状をしたはりを使用する。反射スペクトルの形状を変えることなく、スペクトル中心を変移させることができ、装置の小型化も可能になる。
【選択図】図1
【解決手段】ファイバ・ブラッグ・グレーティング12を接着する厚さ一定のはり11を湾曲させた時、表面近傍での歪みが均一となる形状とする。即ち、端部から中心に向かってしだいに幅が広がる形状をしたはりを使用する。反射スペクトルの形状を変えることなく、スペクトル中心を変移させることができ、装置の小型化も可能になる。
【選択図】図1
Description
本発明は光波長多重通信技術に関し、特に波長可変光フィルタに関する。
通信需要の増大に対応するために、波長多重通信が主流になりつつある。波長多重通信においては1本の光ファイバの中を多数の波長の光が伝播するが、信号の送受信を行うためには光合分波器が必要になる。現状では、アレイ導波路格子と光スイッチとを組み合わせた光合分波器が使用されている。この組み合わせは多数の波長を扱う大規模ノードでは必要であるが、小規模なノードでは一つのチャンネル波長で賄える通信容量で充分であることが多い。即ち、小規模なノードではこの組み合わせで実現される性能を必要とせず、むしろ性能を落とすことによる低価格化が求められる。
1本の光波長を合分波する方法として、多層膜フィルタ(特許文献1)やファイバ・ブラッグ・グレーティング等の光フィルタが使用される。多層膜フィルタは所望の波長を透過する機能を、ファイバ・ブラッグ・グレーティングは所望の波長を反射する機能を有する。これらのフィルタは使用波長が固定されているので、使用波長を変更するときは選択波長の異なる別の特性のフィルタを用意する必要がある。
上記の波長固定のフィルタを使用したネットワークにおいて、使用波長の変更のためには、装置の交換が必要になり、多大な労力と時間を要する。このような不都合を避け、通信ネットワークの柔軟性を向上させるには、選択したい波長にフィルタの選択波長が同調可能(チューナブル)であることが強く望まれる。これにより、リコンフィギュアブルな(reconfigurable)ネットワークになる。このために(非特許文献1)に示されているように、いろいろな方式のチューナブル・フィルタが開発されている。
代表的なものとして、ファブリ-ペロー干渉計を利用するものがあり、二つの対面する反射鏡の間の距離を変化させたり、反射鏡間の媒質の屈折率を変化させることで透過する光波長を変化させる。また、ファイバ・ブラッグ・グレーティングを使用するものもある。ファイバ・ブラッグ・グレーティングはGeをドープした光ファイバのコアに紫外線を照射することにより周期的な屈折率分布を与えたものである。この光ファイバに長手方向の歪みを加えることにより、反射スペクトルの中心波長を変えることができる。ピエゾアクチュエータやステップモータを利用して引っ張り歪みを与えると、反射波長は波長が長い方に移動する。あるいは、板状の部材の上にファイバ・ブラッグ・グレーティングを接着し、部材を湾曲させることにより圧縮歪みあるいは引っ張り歪みを与えることが研究されている(非特許文献2)。
特開平10−246832号公報(第4頁、図1)
Dan.Sadot and Efraim.Boimovich,"アイトリプルイー・コミュニケーションズ・マガジン(IEEE Communications Magazine)"、December 1988,pp.50-55
Chee.S.Goh, Sze.Y.Set and Kazuro.Kikuchi,"アイトリプルイー・フォトニクス・テクノロジー・レターズ(IEEE Photonics Technology Letters)",Vol.14,No.9,pp.1306-1308(2002).
ファイバ・ブラッグ・グレーティングを使用した波長可変フィルタの実現方法のなかで、広いチューニング範囲を得ることができるのはグレーティングに圧縮歪みを加える方法である。この実現方法として、グレーティングを接着した平板を湾曲させる方式がしばしば用いられる。この方式の原理は、平板を湾曲させたとき、平板の表面が歪み、同時に表面近傍にあるグレーティングも歪むことにある。これにより、グレーティングの同調中心波長が移動する。
ファイバ・ブラッグ・グレーティングに歪みを加えて、反射スペクトルの中心波長を移動させる場合、反射スペクトルの形状は変化しないことが望ましい。反射スペクトルの形状が変化すると、通信エラーの多発や、隣のチャンネルとのクロストークの問題が生じる可能性がある。スペクトルの形状変化は不均一な歪みがファイバ・ブラッグ・グレーティングに加わったことが原因であり、このため、ファイバ・ブラッグ・グレーティング全体を均一に歪ませる必要がある。
ファイバ・ブラッグ・グレーティングに歪みを与える部材の形状として平板がよく用いられる。平板形状の部材の一端を固定支持し、自由端である他端に力を加えたとき、固定支持端に近いほど表面の歪みが大きくなる。また、両端を回転固定支持し、両端から力を加え、湾曲させたとき、部材表面の歪みは一様にならない。即ちこの場合、歪みは平板の両端の中心位置で最大となる。ファイバ・ブラッグ・グレーティングの長さに比較して平板の長さが十分大きい時は局所的には歪みは均一であると考えられるので問題にならないが、装置を小型化したいときに不均一な歪みが問題となる。小型化のためには平板の長さを短くすることが効果的である。
しかし、平板の長さをファイバ・ブラッグ・グレーティングの長さと同程度にすると、平板で発生した歪みの不均一性が、ファイバ・ブラッグ・グレーティングの歪みの不均一性になり、反射スペクトル形状の変形につながる。一方、ファイバ・ブラッグ・グレーティングの長さは、反射されるチャンネルの反射率を高くしたい場合、ある程度長くならざるを得ない。したがって、平板の長さを短くしたとき、同様にファイバ・ブラッグ・グレーティングの長さを短くすることはできないので、グレーティングに不均一な歪みが加わる状況を避けるのは難しい。
本特許の目的は、小型でかつ反射スペクトルが変形しないファイバ・ブラッグ・グレーティングを使用した波長可変なフィルタを提供することにある。
本発明のファイバ・ブラッグ・グレーティング波長可変フィルタは、はり(梁)と、移動機構と、前記はりの両端を回転可能な支持端として移動機構に設置する部分と、前記はりに固着されたファイバ・ブラッグ・グレーティングで構成されるファイバ・ブラッグ・グレーティング波長可変フィルタにおいて、
前記はりは表面近傍での歪みが均一となる形状をしていることを特徴とする。
前記はりは表面近傍での歪みが均一となる形状をしていることを特徴とする。
本発明の他のファイバ・ブラッグ・グレーティング波長可変フィルタは、はりと、移動機構と、前記はりの両端を回転可能な支持端として移動機構に設ける部材と、前記はりに固着されたファイバ・ブラッグ・グレーティングを備えるファイバ・ブラッグ・グレーティング波長可変フィルタであり、
前記はりの形状は、中心で最も幅が広く、両端に向けて幅が狭くなることを特徴とする。前記はりの形状において、両方の側縁を、ほぼ後述する数3の式に従った曲線で構成することが望ましい。
前記はりの形状は、中心で最も幅が広く、両端に向けて幅が狭くなることを特徴とする。前記はりの形状において、両方の側縁を、ほぼ後述する数3の式に従った曲線で構成することが望ましい。
上記目的を達成するために、はりの表面において均一に歪みを発生させるはりの形状を検討する。図3ははりの断面による説明図であり、回転固定支持101および回転固定支持102から圧縮力Pを受けて、はり10が湾曲させられている状態を示している。はりの厚さはhであり、紙面に垂直な面の断面は長方形をしているものとする。曲率中心は110であり、湾曲の曲率半径はrである。この曲率中心からはりを見込む角度をαとする。
回転固定支持101の点を角度の基点としたとき、角度θの位置における回転モーメントMは次の数1のように表される。
一方、角度θの位置におけるはりの断面の幅をbとすると、断面係数Zは次の数2のように表される。
b(幅)とh(厚さ)が固定されているならば、最大応力|σ|はθ=α/2のとき、即ちはりの中心位置で最大となる。この場合は、応力がはりにおけの位置θにより変化するので、ファイバ・ブラッグ・グレーティングに均一な歪みを加えることができない。
均一な歪み即ち応力を発生させる方法として、はりの厚さhは一定の条件のもと、はりの幅を変えること考える。数3の式を一定値とすることにより、はりの幅に関して次の数4の式を得る。
ここで、はりの長さをc、回転固定支持101から角度θで決まる弧の長さをxとすると、α=c/r、θ=x/rの関係があるので、次の数5の式を得る。
はりの幅を数5の式に従うように設計すると、最大応力|σ|がはり全体に亘って一定になる。歪みεはフックの法則よりε=|σ|/Eとして求めることが出来る。ここに、Eは材料のヤング率である。当然、はりを湾曲させたとき捻れが生じないように、はりの幅は数5の式を満たしつつ、その形状は対称でなくてはならない。例えば、r=200mmとし、b=20mm、h=4mm、c=200mmの平板を使用したときは、中心で0.46P/Eの歪みが発生するが、端では零となる。一方、数5の式に従い、中心でb=20mmで、c=200mmとなるひし形形状のはりを使用すると、歪みははりのどの位置でも0.56P/Eであり、均一となる。
以上記述したごとく、端から中央に向けて幅が漸増する形状のはり若しくは幅が数5の式で表される形状のはりの表面近傍に発生する歪みをファイバ・ブラッグ・グレーティングに伝えることにより、グレーティングへの歪みが均一となり、反射スペクトルの形状変化がないチューナブルなフィルタを作製可能になる。また、ファイバ・ブラッグ・グレーティングに歪みを加えて、反射スペクトルの中心波長を移動させる波長可変フィルタにおいて、スペクトル形状を変えることなく、中心波長を移動させることができ、かつ装置の小型化を図ることが可能になる。
以下、本発明の実施例を図1および図2により説明する。ただし、本発明が必ずしもこれら実施例に限定されるものではない。はり11の幅はおおよそ式(5)に従うように、設計されている。光ファイバ13の一部分にはファイバ・ブラッグ・グレーティング14が作製されており、歪みのない状態では光通信のあるチャンネルに使用される特定の波長の光を反射するように製作されている。ファイバ・ブラッグ・グレーティング14の部分は接着剤12ではり11に接着されており、はりが湾曲するとグレーティングも同時に湾曲し、はりの表面からの歪みがファイバ・ブラッグ・グレーティング14に伝わるようになっている。103と104は固定治具であり、回転固定支持101、102ではり11を固定する。105は電動可動ステージであり、矢印の方向に移動することではり11の曲率半径を小さくして、湾曲による歪を大きくする。
はりの湾曲状態を示すために、はりを側面から描写したものを図2に示す。ファイバ・ブラッグ・グレーティング14が接着された面側の空間に曲率半径の中心が来るように、はりを湾曲させており、グレーティングに圧縮応力が加わるようになっている。
はりの表面で発生する歪みは、湾曲の曲率半径が同じ場合、はりの厚さが厚いほど大きくなる。したがって、はりが厚ければ、小さい湾曲で大きい歪みを発生させることが可能になる。しかし、厚くなると湾曲させるのに、大きい力が必要になる。このため、材質としては、曲げやすいプラスチックが適当である。金属等の厚いはりを使用すると、はりを長くしないと曲げるのが困難になる。これは小型化の目標に沿わない。
本発明では、はりにファイバ・ブラッグ・グレーティングを接着剤で接着する方法を採用した。他の方法として、厚さの異なるはりの間に挟んで接着することも可能である。厚さが異なる部材を使用するのは、中立面にファイバ・ブラッグ・グレーティングが設置されないようにするためである。グレーティングが中立面にあると、歪みが生じず、反射スペクトルの中心波長の移動ははりを湾曲させても起こらない。即ち、グレーティングの位置は中立面をはずす必要がある。
また、材質の異なるものを接着してはりとして使用することも可能である。たとえば、プラスチックとヤング率の大きい金属材料とを接着剤で張り合わせたものがこれに相当する。ファイバ・ブラッグ・グレーティングはヤング率の小さいプラスチック側に接着する。中立面は全体の厚さの中心ではなく、金属側に寄ることになり、同じ厚さのプラスチックに比較して、大きい圧縮歪みを得ることが可能なる。したがって、金属などのヤング率の大きい材料を張り合わせることにより、反射スペクトルの中心波長の移動範囲を大きくすることが出来る。
本発明は光波長多重通信技術に関し、特に波長可変光フィルタに利用することができる。
10.11.はり、 12.ファイバ・ブラッグ・グレーティング、
13.光ファイバ、 14.接着剤、 101.102.回転固定支持、
103.104.固定治具、 105.電動可動ステージ、 110.曲率中心
13.光ファイバ、 14.接着剤、 101.102.回転固定支持、
103.104.固定治具、 105.電動可動ステージ、 110.曲率中心
Claims (2)
- はりと、
移動機構と、
前記はりの両端を回転可能な支持端として移動機構に設置する部分と、
前記はりに固着されたファイバ・ブラッグ・グレーティングで構成されるファイバ・ブラッグ・グレーティング波長可変フィルタにおいて、
前記はりは表面近傍での歪みが均一となる形状をしていることを特徴とするファイバ・ブラッグ・グレーティング波長可変フィルタ。 - はりと、移動機構と、前記はりの両端を回転可能な支持端として移動機構に設ける部材と、前記はりに固着されたファイバ・ブラッグ・グレーティングを備えるファイバ・ブラッグ・グレーティング波長可変フィルタであり、
前記はりの形状は、中心で最も幅が広く、両端に向けて幅が狭くなることを特徴とするファイバ・ブラッグ・グレーティン波長可変フィルタ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003311150A JP2005077974A (ja) | 2003-09-03 | 2003-09-03 | ファイバ・ブラッグ・グレーティング波長可変フィルタ |
Applications Claiming Priority (1)
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Publications (1)
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JP2003311150A Pending JP2005077974A (ja) | 2003-09-03 | 2003-09-03 | ファイバ・ブラッグ・グレーティング波長可変フィルタ |
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