JP2005077938A - 受光装置、および受光装置を搭載したカメラ - Google Patents

受光装置、および受光装置を搭載したカメラ Download PDF

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Abstract

【課題】 本発明は、電子閃光装置の発光をモニタする受光装置において、測光開始時の検出応答性を励起動作によって改善しつつ、この励起動作に伴う検出誤差を低減する技術を提供する。
【解決手段】 本発明は、電子閃光装置の発光をモニタするための受光装置であって、受光素子、検出部、励起部、および補償回路を備える。この受光素子は、光を光電変換する。検出部は、受光素子の光電出力を検出して、積算光量を求める。励起部は、この検出部を励起することより検出部の動作点を設定し、検出部が光電出力を検出する際の応答性を改善する。補償回路は、励起部の励起により検出部に生じる光電出力の検出誤差を求め、積算光量から検出誤差をキャンセルする。
【選択図】 図3

Description

本発明は、カメラの閃光撮影に際して、電子閃光装置の発光をモニタする受光装置に関する。
また、本発明は、この受光装置を搭載するカメラに関する。
従来、カメラには、電子閃光装置のTTL(Through The Lens)調光用に、受光装置が搭載される。この種の受光装置は、カメラの撮像面またはシャッタ面の明るさを検出することによって、電子閃光装置の発光をモニタする。
最近では、撮像面またはシャッタ面を複数領域に分け、これら領域ごとに明るさを測光する分割測光タイプの受光装置も知られている(特許文献1など)。
図5は、従来の受光装置の基本回路部分を示す図である。
以下、図5を参照しながら、この従来回路の動作を説明する。
まず、測光を開始する前に、デコーダー60はスイッチ素子Q69およびスイッチ素子Q61を導通状態に保つ。このスイッチ素子Q69の導通により、コンデンサC68の蓄積電荷はリセットされる。
一方、スイッチ素子Q61の導通により、電流源S62から出力された励起電流は、対数圧縮用ダイオードD64に流れる。この励起電流により、対数圧縮用ダイオードD64の寄生容量は予め充電される。
続いて、測光を開始すると、デコーダー60は、スイッチ素子Q69およびスイッチ素子Q61を遮断する。このスイッチ素子Q69の遮断により、コンデンサC68は、積算光量に該当する電荷蓄積を開始する。一方、スイッチ素子Q61の遮断により、電流源S62による励起電流の供給が停止する。
この状態で、ホトダイオードPDに光が当たると、ホトダイオードPDの受光面に電子−ホール対が発生する。ホトダイオードPDの両端電圧は、差動アンプOP65の負帰還動作により、イマジナリショートに維持される。
そのため、ホトダイオードPDに発生した電子−ホール対は、素子内部に蓄積されず、光電流として外部に流れ出す。
この光電流は、対数圧縮用ダイオードD64を順方向に流れる。このとき、対数圧縮用ダイオードD64の両端には、光電流を対数圧縮した順方向電圧が発生する。その結果、差動アンプOP65からは、正側入力の定電圧(図5に示すA)から、光電流の対数圧縮分だけ電圧降下した出力電圧が出力される。
通常、対数圧縮用ダイオードD64は寄生容量を有するため、この寄生容量が充電されるまでの期間だけ、光電流の検出が遅延する。しかしながら、上述した励起電流により、寄生容量は測光開始前に予め充電されるため、光電流の検出応答性が向上する。
差動アンプOP65の出力電圧は、トランジスタQ66のエミッタに印加される。このトランジスタQ66のベースには定電圧(図5に示すB)が印加される。
ここで、定電圧Bと定電圧Aが略等しければ、トランジスタQ66のベース・エミッタ間には、光電流の対数圧縮分に相当する電圧が印加される。そのため、トランジスタQ66のコレクタには、トランジスタQ66の対数伸張作用により、光電流とほぼ等しい電流が流れる。その結果、コレクタ電流の通過するコンデンサC68には、光電流を電流積分した電圧が発生する。
また、定電圧Bと定電圧Aを僅かにずらした場合、トランジスタQ66のベース・エミッタ間には、(光電流の対数圧縮分+定電圧B−定電圧A)に相当する電圧が印加される。そのため、トランジスタQ66のコレクタには、トランジスタQ66の対数伸張作用によって、光電流に比例した電流(電圧差B−Aに対応する係数倍した電流)が流れる。その結果、コレクタ電流の通過するコンデンサC68には、光電流を係数倍して電流積分した電圧が発生する。
このようにして、コンデンサC68に発生した電圧は、積算光量の測光結果としてカメラ側へ伝達される。
特開平6−67257号公報(図2,図3,および図4など)
ところで、上述した従来回路では、測光開始の直前までスイッチ素子Q61を導通させて、対数圧縮用ダイオードD64に励起電流を流す。この励起電流により、対数圧縮用ダイオードD64の寄生容量は所定の動作点まで充電され、光電流の検出応答性が向上する。
一方、測光開始後は、コンデンサC68に光電流のみを流すため、この励起電流は遮断される。この励起電流の遮断に伴って、寄生容量の蓄積電荷は過渡的に流れ出し、ダイオードD64を流れる光電流は見かけ上増加する。
そのため、この過渡電流分だけ積算光量の値は実際よりも大きくなってしまう。
このような積算光量の検出誤差は、光電流が小さいケースほど影響が大きい。例えば、ガイドナンバーの小さな電子閃光装置(特にカメラ内蔵型)の発光量をモニタするケースや、距離の離れた被写体から戻る微小な閃光をモニタするケースにおいて、この受光装置の検出誤差は無視できなくなる。
また、最近のカメラでは、閃光撮影に先だって予備発光を実施するものも多い。この予備発光では、後続する本発光のエネルギーを充分確保するため、微小光量に制御される。そのため、予備発光を受光した際の光電流は極端に小さく、上述した検出誤差による調光精度の低下が顕著となる。
このような事情から、従来の受光装置では、光電流の検出応答性を改善するため励起電流を増大させたいという要求がある一方、検出誤差を低減するため励起電流を抑制したいという要求があった。これら二つの相反するバランスをとる必要があり、受光装置の性能を根本的に高めることが困難であった。
そこで、本発明は、電子閃光装置の発光をモニタする受光装置において、測光開始時の検出応答性を励起動作によって改善しつつ、同時に励起動作に伴う検出誤差を低減する技術を提供する。
以下、本発明について説明する。
《請求項1》
請求項1に記載の発明は、電子閃光装置の発光をモニタするための受光装置であって、受光素子、検出部、励起部、および補償回路を備える。
この受光素子は、光を光電変換する。検出部は、受光素子の光電出力を検出して、積算光量を求める。励起部は、この検出部を励起することより、検出部が光電出力を検出する際の応答性を改善する。補償回路は、励起部の励起により検出部に生じる光電出力の検出誤差を求め、積算光量から検出誤差をキャンセルする。
《請求項2》
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の受光装置を次のように構成する。
[a]受光素子の一端には、定電圧Aが印加される。
[b]検出部は、次の構成を備える。
(1)受光素子の端子間電圧を増幅出力する差動アンプ。
(2)受光素子の他端と、差動アンプの出力との間には、対数圧縮用ダイオードが接続される。この対数圧縮用ダイオードの向きは、受光素子の光電流を順方向に流す向きである。
(3)コレクタ、エミッタ、およびベースを備えた対数伸張用トランジスタ。エミッタは差動アンプの出力に接続される。ベースは定電圧Bが印加される。
(4)対数伸張用トランジスタのコレクタ電流を積分し、その積分値を積算光量として出力する電流積分回路。
[c]励起部は、対数圧縮用ダイオードに対して順方向に励起電流を流す電流源である。
[d]補償回路は、励起電流により生じるコレクタ電流の変化分を検出誤差として求め、電流積分回路の積算光量から検出誤差をキャンセルする。
《請求項3》
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の受光装置において、補償回路が、ダミー回路および電流減算回路を有する。
このダミー回路は、励起電流と等しい等価電流を入力して、コレクタ電流の変化分と等しい補償電流を生成する。
一方、電流減算回路は、コレクタ電流から補償電流を減算し、減算後のコレクタ電流を電流積分回路に入力する。
《請求項4》
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の受光回路において、第1遮断回路および第2遮断回路を更に備える。
この第1遮断回路は、電流積分回路がコレクタ電流を積分している期間中、対数圧縮用ダイオードに供給する励起電流を遮断する。
一方、第2遮断回路は、第1遮断回路の遮断期間に同期して、ダミー回路に入力する等価電流を遮断する。
《請求項5》
請求項5に記載のカメラは、請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の受光装置と、被写体像を撮像する撮像部と、閃光撮影用の電子閃光装置に対して、調光制御用の信号を与える調光制御部とを備える。
この受光装置は、電子閃光装置の予備発光(撮像前の発光)をモニタして積算光量を出力する。
調光制御部は、予備発光の積算光量に基づいて本発光(撮像期間中の発光)の発光量を決定し、決定した発光量だけ電子閃光装置を本発光させる信号を電子閃光装置に与える。
本発明の受光装置は、補償回路を備える。この補償回路は、検出部の励起によって生じる光電出力の検出誤差を求め、積算光量から検出誤差分をキャンセルする。したがって、この補償回路の働きによって、励起に伴う検出誤差を確実に改善することができる。
特に、本発明の適用よって、予備発光などの微小発光を高精度に測光することが可能になる。その結果、予備発光などを実施するカメラの調光性能を格段に高め、高精度に調光制御された閃光撮影が実現可能になる。
さらに、本発明では、励起に伴う検出誤差を適切に解消できるため、従来のように励起を控える必要がなくなる。その結果、励起を強めて検出部の検出応答性を更に改善するなど、受光装置の性能を根本的に改善することが可能になる。
以下、図面に基づいて本発明にかかる実施形態を説明する。
《第1の実施形態》
図1は、受光装置101を備えたカメラ11の構成を示す図である。
図1において、カメラ11には、撮影レンズ12および電子閃光装置21が装着される。この撮影レンズ12の像空間には、ファインダー側に光路を屈曲するクイックリターンミラー13、シャッタ14、および撮像素子15が設置される。このシャッタ14のシャッタ面を見渡す位置に、受光装置101が設置される。
[閃光撮影の動作説明]
まず、閃光撮影の動作シーケンスについて概略説明する。
閃光撮影時、カメラ11は、まず、クイックリターンミラー13を跳ね上げ、電子閃光装置21に予備発光を指示する。撮影レンズ12は、この予備発光に照射された被写体の光像を、シャッタ14の幕面上に被写体像を形成する。
受光装置101は、このシャッタ14の幕面上の明るさを、図2に示すような複数の受光エリアに分けて分割測光する。
一方、電子閃光装置21側では、閃光管が照射する予備発光の一部を直に検出することによって、予備発光の発光量(被写体に送出した光量)を検出する。
カメラ11は、予備発光期の分割測光結果に基づいて、被写界の反射率分布などを考慮した上で、本発光の適正光量を決定する。カメラ11は、この本発光の適正光量(予備発光量の何倍かなど)を電子閃光装置21側に情報伝達する。
予備発光の後、カメラ11はシャッタ14を開く。シャッタ14が全開した直後、カメラ11は、電子閃光装置21に本発光の開始信号を送出する。電子閃光装置21は、閃光管の本発光の一部を監視し、本発光の発光量が適正光量に一致するタイミングで、閃光管の発光を停止させる。
このような手順で本発光を行うことにより、撮像素子15の撮像面には、適正光量で照明された被写体像が投影される。
その後、所定の露光時間を経過した時点で、カメラ11は、シャッタ14を閉じ、撮像素子15から画像信号を読み出して記録保存する。
[受光装置101の回路説明]
続いて、本発明の特徴である受光装置101の回路について説明する。
図3は、受光装置101の回路構成を説明する図である。
受光装置101の受光面は、分割測光の受光エリアに形を合わせて区切られ、複数のホトダイオードPDが形成される。これらホトダイオードPD別にピックアップ回路U1〜U5が設けられる。
これらピックアップ回路U1〜U5において、ホトダイオードPDのカソードは、差動アンプOP2の正側入力に接続される。このカソードは、電圧源E1により定電圧Aが印加される。一方、ホトダイオードPDのアノードは、オペアンプOP2の正側入力、ダイオードD2のアノード、および励起電流ieを供給する電流源S2に接続される。ダイオードD2のカソードは、差動アンプOP2の出力に接続される。
差動アンプOP2の出力は、トランジスタQ1,Q6のエミッタにそれぞれ接続される。これらトランジスタQ1,Q6のベースには、ボルテージホロワOP3を介して、定電圧Bが印加される。なお、この定電圧Bの値は、マルチプレクサM2を介して、ピックアップ回路U1〜U5ごとに個別に設定が可能である。
トランジスタQ1のコレクタは、電流積分用のコンデンサC1に接続される。このコンデンサC1には、蓄積電荷をリセットするスイッチ素子Q2が接続される。このスイッチ素子Q2は、デコーダーM1によって開閉制御される。
このコンデンサC1には、受光エリア個別の積算光量が、電流積分結果として蓄積される。この受光エリア個別の積算光量は、マルチプレクサM3を介して、受光エリアごとに選択されて、カメラ11側へ伝達される。
一方、トランジスタQ6のコレクタは、ピックアップ回路U1〜U5間で共通結線された後、電流積分用のコンデンサC2に接続される。このコンデンサC2には、蓄積電荷をリセットするスイッチ素子Q10が接続される。このスイッチ素子Q10は、デコーダーM1によって開閉制御される。
このコンデンサC2には、各受光エリアの測光結果を所望比率で重み付け加算した総合的な測光結果が、電流積分結果として蓄積される。この所望比率は、定電圧B(トランジスタQ1,Q6のベース電圧)をカメラ11側からピックアップ回路U1〜U5別に設定することによって調整可能である。
このコンデンサC2の電流積分結果は、コンパレータOP4によって電圧源E3と閾値比較される。その比較結果は、アンドゲートM4を介して、発光停止信号STとして電子閃光装置21側へ出力される。
さらに、受光装置101には、図3中に点線で囲った補償回路CCが追加される。以下、この補償回路CCの回路構成について説明する。
まず、補償回路CCには、差動アンプOP1が設けられる。この差動アンプOP1の正側入力には、定電圧Aが印加される。一方、差動アンプOP1の負側入力には、ダイオードD1のアノード、および電流源S1が接続される。このダイオードD1のカソードは、差動アンプOP1の出力に接続される。
このダイオードD1は、上述した対数圧縮用のダイオードD2の等価部品であり、互いの電流電圧特性は等しい。さらに、ダイオードD1とダイオードD2は、互いの温度が等しくなるよう、近接して配置することが好ましい。
一方、電流源S1は、電流源S2とカレントミラー回路などを構成する回路であり、上述した励起電流ieと等しい等価電流iqをダイオードD1に供給する。
このような差動アンプOP1の出力は、トランジスタQ5,Q7のエミッタにそれぞれ接続される。このトランジスタQ5は、上述した対数伸張用トランジスタQ1の等価部品である。一方、トランジスタQ7は、上述した対数伸張用トランジスタQ6の等価部品である。これらのトランジスタは、互いの温度が等しくなるよう、近接して配置することが好ましい。また、トランジスタQ5,Q7のベースには、ボルテージホロワOP3を介して、定電圧Bが印加される。
トランジスタQ5のコレクタには、トランジスタQ3,Q4からなるカレントミラー回路が設けられる。このカレントミラー回路により、トランジスタQ5のコレクタ電流(補償電流)と等しい電流が、トランジスタQ1のコレクタに供給される。
一方、トランジスタQ7のコレクタには、トランジスタQ8,Q9からなるカレントミラー回路が設けられる。このカレントミラー回路により、トランジスタQ7のコレクタ電流(補償電流)と等しい電流が、トランジスタQ6のコレクタに供給される。
なお、上記のトランジスタQ7,Q8を省いて、トランジスタQ9のベースをトランジスタQ3のベースに直に接続してもかまわない。
[発明との対応関係]
次に、発明と本実施形態との対応関係について説明する。なお、ここでの対応関係は、参考のために一解釈を例示するものであり、本発明を徒らに限定するものではない。
請求項記載の受光素子は、ホトダイオードPDに対応する。
請求項記載の検出部は、差動アンプOP2、ダイオードD2、トランジスタQ1、コンデンサC1、トランジスタQ6、スイッチ素子Q2、コンデンサC2、およびスイッチ素子Q10に対応する。
請求項記載の励起部は、電流源S2に対応する。
請求項記載の補償回路は、電流源S1、差動アンプOP1、ダイオードD1、およびトランジスタQ3〜Q5,Q7〜Q9に対応する。
請求項記載の差動アンプは、差動アンプOP2に対応する。
請求項記載の対数圧縮用ダイオードは、ダイオードD2に対応する。
請求項記載の対数伸張用トランジスタは、トランジスタQ1,Q6に対応する。
請求項記載の電流積分回路は、コンデンサC1,C2、およびスイッチ素子Q2,Q10に対応する。
請求項記載のダミー回路は、差動アンプOP1、ダイオードD1、およびトランジスタQ5,Q7に対応する。
請求項記載の電流減算回路は、トランジスタQ3,Q4,Q8,Q9に対応する。
[本実施形態の動作説明]
次に、受光装置101の回路動作について説明する。
まず、受光装置101の測光開始前、カメラ11は、デコーダーM1によってスイッチ素子Q2,Q10を導通状態に保つ。その結果、コンデンサC1,C2の蓄積電荷はリセットされる。
この状態で、電流源S2は、励起電流ieをダイオードD2に供給する。この励起電流ieは、ダイオードD2の寄生容量を、測光開始前に所定の動作点まで充電する。そのため、測光開始後に光電流が寄生容量を充電するまでの遅れ時間を短縮し、光電流の検出応答性が向上する。
次に、受光装置101の測光開始(予備発光の開始直前)に際し、カメラ11は、デコーダーM1を介してスイッチ素子Q2,Q10を遮断する。
この状態で、ホトダイオードPDに光が当たると、光電流が発生する。この光電流は、励起電流ieと一緒にダイオードD2を流れる。その結果、差動アンプOP2の出力には、正側入力の定電圧Aから、(光電流+励起電流ie)の対数圧縮分だけ電圧降下した出力電圧が現れる。
この出力電圧は、トランジスタQ1,Q6のエミッタに印加される。その結果、トランジスタQ1,Q6のベース・エミッタ間電圧Vbeは、
Vbe=(光電流+励起電流ie)の対数圧縮分+(定電圧B−定電圧A)
となる。その結果、トランジスタQ1,Q6のコレクタ電流icは、
ic=K×(光電流+励起電流ie)
となる。ただし、Kは、電圧差(B−A)に対応する係数値である。
一方、補償回路CC側では、等価電流iq(=ie)がダイオードD1を流れる。その結果、差動アンプOP1の出力には、正側入力の定電圧Aから、励起電流ieの対数圧縮分だけ電圧降下した出力電圧が現れる。
この出力電圧は、トランジスタQ5,Q7のエミッタに印加される。その結果、トランジスタQ5,Q7のベース・エミッタ間電圧Vbe′は、
Vbe′=励起電流ieの対数圧縮分+(定電圧B−定電圧A)
となる。その結果、トランジスタQ5,Q7のコレクタ電流ic′は、
ic′=K×励起電流ie
となる。
このコレクタ電流ic′は、カレントミラー回路(トランジスタQ3,Q4,Q8,Q9)を介して、トランジスタQ1,Q6のコレクタにバイパス供給される。その結果、コンデンサC1,C2に流れる電流は、
ic−ic′=K×光電流
となる。したがって、コンデンサC1,C2の端子間電圧には、励起電流ieによる検出誤差分がキャンセルされ、光電流の電流積分結果(真の積算光量)が現れる。その結果、受光装置101の測光精度は、一段と高くなる。
次に、別の実施形態について説明する。
《第2の実施形態》
第2の実施形態は、第1の実施形態の受光装置101に代えて、図4に示す受光装置102をカメラ11に配置したものである。そのため、受光装置101と同一構成については説明を省略する。
この受光装置102の主な特徴は、次の点である。
(1)電流源S2による励起電流ieを遮断するスイッチ素子Q20を設けている。
(2)電流源S1による等価電流iqを遮断するスイッチ素子Q21を設けている。
(3)カメラ11は、デコーダーM1を介して、測光開始前までスイッチ素子Q20,Q21を導通させる。一方、カメラ11は、デコーダーM1を介して、測光期間中、スイッチ素子Q20,Q21を遮断する。
この場合、ダイオードD2およびトランジスタQ1には、スイッチ素子Q20の遮断動作に伴って過渡電流が流れる。例えば、この過渡電流は、ダイオードD2の寄生容量や、トランジスタQ1の寄生容量によって発生する。
一方、ダイオードD1およびトランジスタQ5にも、スイッチ素子Q21の遮断動作に伴って過渡電流が流れる。この過渡電流が、カレントミラー回路(Q4,Q3)を介して、トランジスタQ1のコレクタに供給される。その結果、トランジスタQ1のコレクタ電流に含まれる過渡電流は同相除去される。
したがって、コンデンサC1の端子間電圧には、励起電流ieの遮断に伴う検出誤差分がキャンセルされ、光電流の電流積分結果(真の積算光量)が現れる。その結果、受光装置102の測光精度は、一段と高くなる。
なお、第2の実施形態では、トランジスタQ6側の補償回路を省略している。これは、トランジスタQ6側が本発光の測光用途で主に使用されるため、上述した過渡電流による検出誤差が無視できる程度に収まるためである。
上述した動作により、第2の実施形態では、測光期間中に励起電流ieを流さない。したがって、受光装置102のダイナミックレンジを、励起電流ieを流さない分だけ拡大することができる。
また、測光期間中に励起電流ieを流さないことにより、ダイオードD2の動作点は低電流側に移動する。その結果、動作点近傍における対数圧縮カーブの傾きが急になる。すなわち、光電流の検出初段のゲインを高くすることに等しく、受光装置102の回路内で混入するノイズの影響を抑えることが可能になる。したがって、受光装置102は、予備発光のように微小な光電流に対する測光精度を特に高めることが可能になる。
《実施形態の補足事項》
なお、上述した実施形態では、電子カメラに設置する受光装置について説明した。しかしながら、本発明の受光装置を銀塩カメラなどに設置してもよい。
また、上述した実施形態では、TTL調光に使用する受光装置について説明した。しかしながら、本発明の受光装置は、TTL調光の用途に限定されるものではない。例えば、本発明の受光装置を、カメラ筐体や電子閃光装置やその接続アクセサリーなどに設置してもよい。
なお、本発明の受光素子やダイオードやトランジスタなどは、必ずしもその部品に限定されるものではない。これら部品の代わりに、同一機能を有する等価回路や部品を使用してもよい。
以上説明したように、本発明の利用により、例えば、電子閃光装置の予備発光をモニタする用途に適した受光装置が実現する。
受光装置101を備えたカメラ11の構成を示す図である。 受光装置101がシャッタ面(または撮像面)の明るさを検出する様子を示す図である。 受光装置101の回路構成を示す図である。 受光装置102の回路構成を示す図である。 従来の受光装置の基本回路部分を示す図である。
符号の説明
D1,D2 ダイオード
S1,S2 電流源
OP1,OP2 差動アンプ
CC 補償回路
Q2,Q10 スイッチ素子
Q1,Q3,Q4〜Q9 トランジスタ
U1〜U5 ピックアップ回路
PD ホトダイオード
11 カメラ
12 撮影レンズ
13 クイックリターンミラー
14 シャッタ
15 撮像素子
21 電子閃光装置
101,102 受光装置

Claims (5)

  1. 電子閃光装置の発光をモニタするための受光装置であって、
    光を光電変換する受光素子と、
    前記受光素子の光電出力を検出して、積算光量を求める検出部と、
    前記検出部を励起することより、前記検出部が前記光電出力を検出する際の応答性を改善する励起部と、
    前記励起部の励起により前記検出部に生じる前記光電出力の検出誤差を求め、前記積算光量から前記検出誤差をキャンセルする補償回路と
    を備えたことを特徴とする受光装置。
  2. 請求項1に記載の受光装置において、
    [a]前記受光素子の一端には、定電圧Aが印加され、
    [b]前記検出部は、
    前記受光素子の端子間電圧を増幅出力する差動アンプと、
    『前記受光素子の他端』と『前記差動アンプの出力』との間に順方向接続される対数圧縮用ダイオードと、
    コレクタ、前記差動アンプの出力が接続されるエミッタ、および定電圧Bが印加されるベースを備えた対数伸張用トランジスタと、
    前記対数伸張用トランジスタのコレクタ電流を積分し、その積分値を積算光量として出力する電流積分回路とを有し、
    [c]前記励起部は、
    前記対数圧縮用ダイオードに順方向の励起電流を流す電流源であり、
    [d]前記補償回路は、
    前記励起電流により生じる前記コレクタ電流の変化分を前記検出誤差として求め、前記電流積分回路の積算光量から前記検出誤差をキャンセルする
    ことを特徴とする受光装置。
  3. 請求項2に記載の受光装置において、
    前記補償回路は、
    前記励起電流と等しい等価電流を入力して、前記コレクタ電流の前記変化分と等しい補償電流を生成するダミー回路と、
    前記コレクタ電流から前記補償電流を減算し、減算後の前記コレクタ電流を前記電流積分回路に入力する電流減算回路とを有する
    ことを特徴とする受光装置。
  4. 請求項3に記載の受光回路において、
    前記電流積分回路が前記コレクタ電流を積分している期間中、前記対数圧縮用ダイオードに供給する前記励起電流を遮断する第1遮断回路と、
    前記第1遮断回路の遮断期間に同期して、前記ダミー回路に入力する前記等価電流を遮断する第2遮断回路と
    を備えたことを特徴とする受光装置。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の受光装置と、
    被写体像を撮像する撮像部と、
    閃光撮影用の電子閃光装置に対して、調光制御用の信号を与える調光制御部とを備え、
    前記受光装置は、前記電子閃光装置の予備発光(撮像前の発光)をモニタして積算光量を出力し、
    前記調光制御部は、前記予備発光の積算光量に基づいて本発光(撮像期間中の発光)の発光量を決定し、決定した発光量だけ前記電子閃光装置を本発光させる信号を前記電子閃光装置に与える
    ことを特徴とするカメラ。
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US8582965B2 (en) 2010-11-22 2013-11-12 Canon Kabushiki Kaisha Image capturing apparatus, method for controlling image capturing apparatus, and method for predicting photometric value

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