JP2005077714A - ズームレンズユニット - Google Patents
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Abstract
【解決手段】回転体141が回転駆動され、第1の被係止部163および第2の被係止部171が帯状体142の第1面142aおよび第2面142bを安定して案内され、回転体141は、回転軸1411が先端部1411aが、付勢手段としてのコイルバネ145により所定の付勢力をもって先端部軸受部143に向かって付勢されて片寄せされている。これにより、駆動対象である第1レンズ移動枠体16および第2レンズ移動枠体17の位置精度を高く保つことが可能で、精度の高いレンズ駆動を実現できる。
【選択図】 図7
Description
この種の携帯装置である携帯電話機や携帯情報端末等にカメラモジュールを搭載するためには、光学(レンズ)系は極めてコンパクトで、しかも構成が可能な限り簡単で、小型ゆえに組み立て簡単なものである必要がある。
したがって、銀塩フィルムカメラ等で問題とならなかった光軸方向の誤差や、偏心誤差、傾き誤差が光学的性能に与える影響が大きくなる。
このような事情にもかかわらず、上記特許文献1に記載されたズームレンズ鏡筒では、カム環に変形が生じ易くなるために、偏心誤差や傾き誤差が生じ易く、また、レンズのスムースな移動を妨げる。
固定枠体11の上面部11aの図中左側には、撮像光学系12の第1レンズ群121を固定するために光軸方向に連通する断面が円形をなす開口部111aが形成された第1レンズ群固定枠111として機能する。
また、第1レンズ群固定枠111に並列に、カム装置14の回転体の回転軸の軸受部、や回転体に図示しないモータの回転駆動力を所定の減速比をもって伝達する歯車の輪列等が配置されるカム駆動部収納部112が一体的に形成されている。
以下に、上記図1〜図4に加え、図5および図6に関連付けて、本実施形態に係る撮像光学系12の具体的な構成例について説明する。
この撮像光学系12において変倍を行う際には、第1レンズ群121、第2レンズ群122、および第3レンズ群123のうち、第2レンズ群122と第3レンズ群123が光軸上をカム装置14の回転に応じて移動する。
このように、第1レンズ群121を負の屈折力を持つメニスカスレンズ1211により構成することにより、ディストーションを抑えやすくなる。
第2レンズ群122を構成する3枚のプラスチック製レンズは、たとえば、第1レンズ群121側(物体側)から、正のメニスカスレンズ1221、負のメニスカスレンズ1222、および正の両凸レンズ1223により構成される。
正のメニスカスレンズ1221は球面収差補正を良好に行っており、3枚の中央に位置するレンズを負のメニスカスレンズ1222とすることで、正レンズで発生する象面湾曲の補正過剰を抑制しつつ、コマ収差発生を抑えることで、性能バランスをとっており、これらにより変倍に伴う収差変動を抑え、高性能な変倍を可能としている。
第3レンズ群123は、たとえば像面側を凹とした負のレンズ1231により構成される。
本実施形態において、ピント調整(フォーカス調整)は第3レンズ群123で行っており、無限から至近にかけて撮像面側に移動する。
第3レンズ群が正レンズの場合は物体側に移動するために、特に望遠端での第2レンズ群と第3レンズ群間の距離を確保する必要がある。
本実施形態では、像面側に移動するため、望遠端での第2レンズ群122と第3レンズ群123との距離を狭めることができる。
これは、変倍光学系のコンパクト化を可能ならしめる要因の一つであり、また同じ大きさであれば、無理の無いパワー配置が可能となり、高性能化および偏心感度の低下を可能ならしめている。
撮像光学系を介した被写体(物体)からの光が、撮像素子151の撮像面151a上に結像される。
第1レンズ移動枠体16と第2レンズ移動枠体17が、第1ガイド軸131と第2ガイド軸132を光軸方向に案内されるように構成されている。
第1レンズ移動枠体16は、第1枠体161の背面側の側部から光軸に略直交する方向に延び、カム装置14の第1カム部1421に係止する板状をなす第1の被係止部163が形成されている。
第1レンズ移動枠体16は、第1の被係止部163の前面側に一体的に、第1ガイド軸131に挿通されて軸受けされ、カム装置14の回転に応じて第1ガイド軸131を案内される第1被ガイド部164が形成されている。
さらに、第1レンズ移動枠体16は、第2枠体162の所定の位置、具体的には第1の被係止部163の形成位置と略180°をもって対向する位置に、第2ガイド軸132に軸の側部から挿入し、はさみ込む形で係合し、カム装置14の回転に応じて第2ガイド軸132を案内される第3被ガイド部165が形成されている。
第2レンズ移動枠体17は、背面側の側部から光軸に略直交する方向に延び、カム装置14の第2カム部1422に係止する板状をなす第2の被係止部171が形成されている。
第2レンズ移動枠体17は、第2の被係止部171の前面側に一体的に、第1ガイド軸131に挿通されて軸受けされ、カム装置14の回転に応じて第1ガイド軸131を案内される第1被ガイド部171が形成されている。
さらに、第2レンズ移動枠体17は、第1の被係止部172の形成位置と略180°をもって対向する位置に、第2ガイド軸132に軸の側部から挿入し、はさみ込む形で係合し、カム装置14の回転に応じて第2ガイド軸132を案内される第4被ガイド部173が形成されている。
具体的には、第1レンズ移動枠体16の第1の被ガイド部164は、光軸方向に所定間隔をおいて形成された第1軸受部1641および第2軸受部1642を有する。
同様に、第2レンズ移動枠体17の第2の被ガイド部172は、光軸方向に所定間隔をおいて形成された第3軸受部1721および第3軸受部1722を有する。
そして、第1軸受部1641、第2軸受部1642、第3軸受部1721、および第4軸受部1722は、第1ガイド軸131に対して、それぞれ所定間隔をおき、かつ、第1軸受部1641、第3軸受部1721、第2軸受部1642、および第4軸受部1722の順に挿入されている。
このように、第1軸受部1641、第2軸受部1642、第3軸受部1721、および第4軸受部1722を第1ガイド軸131に対して交互に挿入することにより、小型化を図った場合であっても、第1軸受部1641と第2軸受部1642間の間隔、および第3軸受部1721と第4軸受部1722間を間隔を十分にとることができ、支持点を複数にして安定に案内され、また、傾き偏心等の発生を極力抑えることができるという効果を十分に発揮することが可能となっている。
すなわち、図11のA点にかかわる第1軸受部1641は、図13(A)に示すように、略扇状に形成され、第1ガイド軸131の外側(カム装置14の配置側)にテーパ状の摺接部1641a,1641bが形成され、第1ガイド軸131の内側(撮像光学系12の配置側)に円弧状部1641cが形成されている。
これに対して、図11のC点にかかわる第2軸受部1642は、図13(B)に示すように、略扇状に形成され、第1ガイド軸131の内側(撮像光学系12の配置側)にテーパ状の摺接部1642a,1642bが形成され、第1ガイド軸131の外側(カム装置14の配置側)に円弧状部1642cが形成されている。
すなわち、第1軸受部1641と第2軸受部1642は摺接部が第1ガイド軸131を挟んで反対側に位置するような形状に形成されている。
これにより、第1レンズ移動枠体16と第2レンズ移動枠体17とがコイルバネ18により片寄せされていても、第1レンズ移動枠体16を第1ガイド軸131に対して片寄せ状態を解除し、傾かずに略軸に沿って安定に案内される。
すなわち、図11のB点にかかわる第3軸受部1721は、図13(B)に示すように、略扇状に形成され、第1ガイド軸131の内側(撮像光学系12の配置側)にテーパ状の摺接部1721a,1721bが形成され、第1ガイド軸131の外側(カム装置14の配置側)に円弧状部1721cが形成されている。
これに対して、図11のD点にかかわる第4軸受部1722は、図13(D)に示すように、略扇状に形成され、第1ガイド軸131の外側(カム装置14の配置側)にテーパ状の摺接部1722a,1722bが形成され、第1ガイド軸131の内側(撮像光学系12の配置側)に円弧状部1722cが形成されている。
すなわち、第3軸受部1721と第4軸受部1722は摺接部が第1ガイド軸131を挟んで反対側に位置するような形状に形成されている。
これにより、第1レンズ移動枠体16と第2レンズ移動枠体17とがコイルバネ18により片寄せされていても、第2レンズ移動枠体17を第1ガイド軸131に対して片寄せ状態を解除し、傾かずに略軸に沿って安定に案内される。
帯状体142は、光軸方向において互いに対向する第1面142aと第2面142bとを有し、第1面142aが第1カム部1421として機能し、第2面142bが第2カム部として機能する。
帯状体142の幅は、第1レンズ移動体16に形成された第1の被係止部163と第2レンズ移動枠体17に形成された第2の被係止部171との光軸方向の間隔と略等しくなるように設定されている。
このような構成を有し、第1レンズ移動枠体16と第2レンズ移動枠体17とがコイルバネ18により片寄せされていることから、第1レンズ移動体16に形成された第1の被係止部163と第2レンズ移動枠体17に形成された第2の被係止部171が帯状体142の第1面142aと第2面142bとを挟み込むようにして、第1面142aと第2面142b、すなわち第1カム部1421および第2カム部1422に対して安定に係止状態を保持できるような構成となっている。
したがって、第1レンズ移動体16に形成された第1の被係止部163と第2レンズ移動枠体17に形成された第2の被係止部171を、帯状体142の第1面142aと第2面142bに対してネジ等により固定する必要もなくなり、組み立て自体も簡単となってい。
この歯車1412は、たとえば図18に示すように、図示しないモータの回転駆動力を所定の減速比をもって伝達する歯車の輪列19と噛合されている。
具体的には、回転軸1411の中心部において、付勢手段としての片寄せ用コイルバネ145が一端部が回転軸1411の先端部1411a側の内壁に当接し、コイルバネ145と後端部軸受部144との間には、後端部軸受部144とで略点接触する中間体146が配置されている。
中間体146は、少なくとも後端部軸受部144と接触する側が、略球面形状を有し、点接触を実現するように構成される。本実施形態では、中間体146として球体を用いている。
この場合、回転体141は、回転軸1411が先端部1411aが、付勢手段としてのコイルバネ145により所定の付勢力をもって先端部軸受部143に向かって付勢されて片寄せされていることから、駆動対象である第1レンズ移動枠体16および第2レンズ移動枠体17の位置精度を高く保つことが可能で、精度の高いレンズ駆動を実現している。
収差補正において、各レンズ群のパワー配置を最適化することでコンパクト化を達成しており、さらに第2レンズ群122と第3レンズ群123に非球面を適宜配置することで、さらにコンパクト化を実現できる。これらの条件を最適化することにより、コンパクトな変倍レンズにも関わらず高性能で、さらに歪曲を小さくすることができる利点がある。
また、本実施形態においては、ピント調整は第3レンズ群123で行っており、無限から至近にかけて撮像面側に移動するため、望遠端での第2レンズ群122と第3レンズ群123との距離を狭めることができる。これにより、変倍光学系のコンパクト化が可能となり、また同じ大きさであれば、無理の無いパワー配置が可能となり、高性能化および偏心感度低下を実現できる。
これにより、第1レンズ移動枠16と第2レンズ移動枠体17とがコイルバネ18により片寄せされていても、第1レンズ移動枠体16および第2レンズ移動枠体17を第1ガイド軸131に対して片寄せ状態を解除し、傾かずに略軸に沿って安定に案内されることが可能である。
Claims (12)
- 固定の第1レンズ群と、光軸上を移動する少なくとも第2レンズ群が光軸上で順に配置されたズームレンズユニットであって、
上記第2レンズ群の移動領域において、上記第2レンズ群を上記光軸に略平行な方向に案内する少なくとも一つのガイド軸と、
上記第2レンズ群を収容し、上記光軸に略直交する方向に延びる被係止部と上記ガイド軸を案内される被ガイド部とが形成されたレンズ移動枠体と、
上記第2レンズ群の移動領域に対して並列に配置され、上記レンズ移動枠体の被係止部が係止され、上記ガイド軸と略平行な軸を中心に回転可能な回転体の回転に応じて、上記レンズ移動枠体を上記ガイド軸に沿って移動させるカム装置と、
を有し、
上記カム装置は、
上記回転体の回転軸の先端部および後端部は、それぞれ先端部軸受部および後端部軸受部ににより軸受けされており、上記先端部が、付勢手段により所定の付勢力をもって先端部軸受部に向かって付勢されて片寄せされている
ことを特徴とするズームレンズユニット。 - 上記回転軸の先端部および後端部うち少なくとも先端部は、上記先端部軸受部に対して略点接触となるように形成されている
ことを特徴とする請求項1に記載のズームレンズユニット。 - 上記回転軸の中心部に、上記付勢手段としての片寄せ用コイルバネが一端部が上記回転軸の先端部側の内壁に当接し、上記コイルバネと上記後端部軸受部との間には、当該後端部軸受部とで略点接触する中間体が配置されている
ことを特徴とする請求項2に記載のズームレンズユニット。 - 上記中間体の少なくとも上記後端部軸受部と接触する側が、略球面形状を有する
ことを特徴とする請求項3に記載のズームレンズユニット。 - 上記後端部軸受部の中間体と接触する部分が、略球面形状を有する
ことを特徴とする請求項3に記載のズームレンズユニット。 - 第3レンズ群と、
上記第3レンズ群を収容し、上記光軸に略直交する方向に延びて上記カム装置に係止される第2の被係止部と上記ガイド軸を案内される第2の被ガイド部とが形成された第2レンズ移動枠体と、
上記第2レンズ群の第1レンズ移動枠体と上記2レンズ移動枠体を片寄せするように、当該第1レンズ移動枠体と第2レンズ移動枠体間に係架された弾性体と、を含む
ことを特徴とする請求項1から5のいずれか一に記載のズームレンズユニット。 - 上記カム装置は、
上記回転体の外側面に沿って当該回転体の回転に応じて回転するように形成され、上記第1の被係止部が係止され、回転に応じて当該第1の被係止部を案内する第1カム部と、
上記回転体の外側面に沿って当該回転体の回転に応じて回転するように形成され、上記第2の被係止部が係止され、回転に応じて当該第2の被係止部を案内する第2カム部と、を含む
ことを特徴とする請求項1から6のいずれか一に記載のズームレンズユニット。 - 上記第1カム部および上記第2カム部は、上記光軸方向において互いに対向する第1面と第2面とを有する帯状体に含むように形成され、上記第1面が上記第1カム部として機能し、上記第2面が上記第2カム部として機能する
ことを特徴とする請求項7に記載のズームレンズユニット。 - 上記第2レンズ群のレンズ移動枠体に形成された第1の被ガイド部と、上記第2レンズ移動枠体に形成された第2の被ガイド部は、上記ガイド軸に挿入される少なくとも一つの軸受部を有する
ことを特徴とする請求項6から8のいずれかに一に記載のズームレンズユニット。 - 上記第1の被ガイド部と上記第2の被ガイド部の各々は複数の軸受部を有し、上記第1の被ガイド部の軸受部と上記第2の被ガイド部の軸受部とは、挿入されるべきガイド軸に対して、それぞれ所定間隔をおき、かつ、交互に挿入されている
ことを特徴とする請求項9記載のズームレンズユニット。 - 同一の被ガイド部に含まれる複数の軸受部は、異なる形状を有する
ことを特徴とする請求項10に記載のズームレンズユニット。 - 上記ガイド軸は、所定の間隔をおいて上記第2レンズ群および第3レンズ群の移動領域に配置された第1ガイド軸および第2ガイド軸を含み、
上記第1および愛2のガイド部の複数の軸受部は、上記第1ガイド軸を案内され、
上記第1レンズ移動枠体には、上記第2ガイド軸を案内される第3の被ガイド部が形成され、
上記第2レンズ移動枠体には、上記第2ガイド軸を案内される第4の被ガイド部が形成されている
ことを特徴とする請求項10または11に記載のズームレンズユニット。
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