JP2008070425A - 撮像レンズ、光学モジュール、および携帯端末 - Google Patents
撮像レンズ、光学モジュール、および携帯端末 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】光学系の全長短縮化を図りつつコストを抑え、さらに良好な画質が得られる撮像レンズを得る撮像レンズを提供する。
【解決手段】物体側から像側へ順に、開口絞り、第1レンズ、第2レンズ、及び第3レンズを有するレンズ系とし、前記第1レンズは、物体側または像側のいずれかの有効面の曲率をR、全系の焦点距離をfとするとき|R/f|>1.5となる条件を満足し、前記有効面に波長透過制限を行う膜を形成する。
【選択図】図1
【解決手段】物体側から像側へ順に、開口絞り、第1レンズ、第2レンズ、及び第3レンズを有するレンズ系とし、前記第1レンズは、物体側または像側のいずれかの有効面の曲率をR、全系の焦点距離をfとするとき|R/f|>1.5となる条件を満足し、前記有効面に波長透過制限を行う膜を形成する。
【選択図】図1
Description
本発明は、主にデジタルスチルカメラ、ビデオカメラ、或いは監視カメラ等のように固体撮像素子を用いたカメラに好適なものに関し、特に携帯電話や小型の情報端末機器等に付属するカメラに好適で、コストを抑え、且つ低背の撮像レンズに関する。
近年、撮像素子にCCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサを使ったコンパクトなデジタルカメラやデジタルビデオユニットを内蔵したものが種々開発されている。特に情報携帯端末や携帯電話が普及し、それらに使用される撮像ユニットには、携帯性の観点から小型・軽量の撮像レンズが望まれている。
撮像レンズのタイプとしては、物体側から像側へ順に、正の屈折力の第1レンズと負の屈折力の第2レンズの2枚レンズ構成のレンズ系が知られている(例えば特許文献1,2)。
また、レンズ系全体の小型化とともに結像性能の向上も考慮した、撮像レンズとして、物体側から像側へ順に、正の屈折力の第1レンズ、正の屈折力の第2レンズ、負の屈折力の第3レンズからなる3枚構成の撮像レンズが知られている(例えば特許文献3)。
更に、3枚構成の撮像レンズをさらに結像性能を高めるために4枚のレンズにて構成された撮像レンズも知られている(例えば特許文献4)。
特開2004−61554号公報
特開2005−49427号公報
特開2004−252312号公報
特開2004−184987号公報
特許文献1及び特許文献2に開示されている正の屈折力の第1レンズと負の屈折力の第2レンズの2枚構成では、コンパクトではある反面色収差の補正ができず、またペッツバール和が大きくなってしまうため、像面湾曲、非点収差などが大きく発生しやすく、近年高画素化に伴う光学性能の向上に対して満足できる性能が得られないなどの欠点を有している。
一方、特許文献3に開示されている正の屈折力の第1レンズ、正の屈折力の第2レンズ、負の屈折力の第3レンズからなる3枚構成では、光学設計上では高い結像性能を有するが、全ての面が曲面で構成されているため、例えば撮像素子を保護ガラスを含むパッケージ品として利用した場合、良好な画質を得る為の赤外カットフィルターを追加で設ける必要があり、全長低背化、コストに対して不利である。
また、3枚構成として第1レンズを正の屈折力の第1レンズ、負の屈折力の第2レンズ、正の屈折力の第3レンズからなる所謂トリプレット構成の撮像レンズも知られているが、こちらも上述のように保護ガラスを含むパッケージ品を利用した場合、良好な画質を得る為の赤外カットフィルターを追加で設ける必要があり、全長低背化、コストに対して不利である。
さらに特許文献4に開示されている負の屈折力の第1レンズ、正の屈折力の第2レンズ、正の屈折力の第3レンズ、負の屈折力の第4レンズからなる4枚構成では、第1レンズと第2レンズとを接合することで鏡枠に組み込む難易度は3枚構成のものと同様になるが、レンズが4枚と多く、光学系の全長短縮化が難しく、上述のように保護ガラスを含むパッケージ品を利用した場合、良好な画質を得る為の赤外カットフィルターを追加で設ける必要があり、コストに対して不利である。
本発明では、これら従来例の問題点を踏まえた上で、レンズ系の量産性を考慮した構成にすると共に、携帯性の観点から求められる光学系の低背化を実現し、しかも所望の良好な画質が得られる撮像レンズを提供することを目的とする。
また、本発明は、上記の点に鑑みて成されたものであり、目的とするのは、開口絞りを内部に設置する2群構成によって高い光学性能を持ちつつ、レンズの形状、非球面の形状等を適切に設定することにより、小型、薄型の狭画角撮像レンズを提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の撮像レンズは、撮像素子上に像を結像することを対象とした撮像レンズにおいて、物体側から像側へ順に、開口絞り、第1レンズ、第2レンズ、及び第3レンズを有するレンズ系とし、前記第1レンズは、物体側または像側のいずれかの有効面の曲率をR、全系の焦点距離をfとするとき、|R/f|>1.5となる条件を満足し、前記有効面に波長透過制限を行う膜を形成することを特徴とする撮像レンズとしたものである。
好適には、前記第1レンズは正の屈折力を有し、前記第2レンズは負の屈折力を有し、前記第3レンズは負の屈折力を有するものである。
好適には、前記第1レンズはガラス材料、前記第2レンズ及び第3レンズはプラスチック材料で構成され、前記第1レンズの材料のd線における屈折率をN1、アッベ数をν1、前記第2レンズの材料のアッベ数をν2とするとき、ν1>40.0、1.40<N1<1.70、ν1−ν2≧20.0となる条件を満足し、かつ各レンズの少なくとも1面に非球面を有するものである。
好適には、前記第1レンズの焦点距離をf1、前記第2レンズの焦点距離をf2、前記第3レンズの焦点距離をf3、全系の焦点距離をfとするとき、0.50<f1/f<1.00、−5.0<f2/f<−1.0、f3/f<−5.0となる条件を満足するものである。
さらに好適には、前記波長透過制限を行う膜は、多層膜で構成され、赤外領域及び/又は紫外領域の波長透過を制限するものである。
本発明の第2の観点の光学モジュールは、撮像素子を対象とした撮像光学系を有する撮像レンズと、前記撮像レンズを保持するレンズ保持体と、を有し、前記撮像レンズの前記撮像光学系は、物体側から像側へ順に、開口絞り、第1レンズ、第2レンズ、及び第3レンズを有するレンズ系とし、前記第1レンズは、物体側または像側のいずれかの有効面の曲率をR、全系の焦点距離をfとするとき、|R/f|>1.5となる条件を満足し、前記有効面に波長透過制限を行う膜を形成するものである。
本発明の第3の観点の携帯端末は、光学モジュールと、前記光学モジュールを収納する筐体と、を有し、前記光学モジュールは、撮像素子を対象とした撮像光学系を有する撮像レンズと、前記撮像レンズを保持するレンズ保持体と、を有し、前記撮像レンズの前記撮像光学系は、物体側から像側へ順に、開口絞り、第1レンズ、第2レンズ、及び第3レンズを有するレンズ系とし、前記第1レンズは、物体側または像側のいずれかの有効面の曲率をR、全系の焦点距離をfとするとき、|R/f|>1.5となる条件を満足し、前記有効面に波長透過制限を行う膜を形成するものである。
本発明によれば、光学系の全長短縮化を図りつつコストを抑え、良好な画質が得られる撮像レンズを達成することができる。
その結果、情報端末、携帯電話機等に搭載可能なコンパクトな撮像レンズを実現することができる。
以下、図面を用いて本発明の撮像レンズ及びそれを用いた撮像装置の実施形態について説明する。
図1は、実施形態1の撮像レンズのレンズ断面図である。図2は、実施形態1の撮像レンズの収差図である。実施形態1は、焦点距離3.38、Fナンバー2.8、光軸から撮像面における最大像高は2.30mmの撮像レンズである。
図1は、実施形態1の撮像レンズのレンズ断面図である。図2は、実施形態1の撮像レンズの収差図である。実施形態1は、焦点距離3.38、Fナンバー2.8、光軸から撮像面における最大像高は2.30mmの撮像レンズである。
図3は、実施形態2の撮像レンズのレンズ断面図である。図4は、実施形態2の撮像レンズの収差図である。実施形態2は、焦点距離3.38、Fナンバー2.8、光軸から撮像面における最大像高は2.30mmの撮像レンズである。
図5は、実施形態3の撮像レンズのレンズ断面図である。図6は、実施形態3の撮像レンズの収差図である。実施形態3は、焦点距離3.38、Fナンバー3.2、光軸から撮像面における最大像高は2.30mmの撮像レンズである。
図7は、実施形態4の撮像レンズのレンズ断面図である。図8は、実施形態4の撮像レンズの収差図である。実施形態4は、焦点距離3.38、Fナンバー2.8、光軸から撮像面における最大像高は2.30mmの撮像レンズである。
図9は、実施形態5の撮像レンズのレンズ断面図である。図10は、実施形態5の撮像レンズの収差図である。実施形態5は、焦点距離3.38、Fナンバー2.8、光軸から撮像面における最大像高は2.30mmの撮像レンズである。
各実施形態のレンズ断面図において、左方は被写体側(物体側)で、右方が像側(結像面側)である。レンズ断面図において、G0は撮像レンズであり、正の屈折力(光学的パワー=焦点距離の逆数)の第1レンズL1、負の屈折力の第2レンズL2、屈折力の弱い第3レンズL3からなっている。SPは開口絞りであり、第1レンズL1の物体側に位置している。
Gは、水晶ローパスフィルターや撮像素子を保護する保護ガラス、赤外カットフィルター等に対応して設計上設けられたガラスブロックである。IPは、像面であり、CCDセンサやCMOSセンサ等の固体撮像素子の感光面が配置される。
また、収差図において、d、gは各々d線(587.56nm)及びg線(435.835nm)、△M、△Sはメリディオナル像面及びサジダル像面で表している。
なお、各実施形態において、無限遠物体から近距離物体へのフォーカスは、開口絞りSP及びレンズ系全体を物体側へ繰り出すことによって行われる。具体的な動作は後述する。
なお、各実施形態において、無限遠物体から近距離物体へのフォーカスは、開口絞りSP及びレンズ系全体を物体側へ繰り出すことによって行われる。具体的な動作は後述する。
以下、本実施形態の撮像レンズ(実施形態1〜5の撮像レンズを総称して本実施形態の撮像レンズという)の構成とその作用について説明する。
本実施形態の撮像レンズは、開口絞りSPを撮像レンズG0の物体側に配置する所謂前絞り構成として近年の固体撮像素子に適した長い射出瞳距離を得ている。そして、本発明は、第1レンズL1の物体側または像側のいずれかの有効面が平面または緩い曲面よりなることを特徴とする。この「平面または緩い曲面」は、後述する条件式(1)を満足するものと定義される。なお、実施形態1,2,4,5は、第1レンズL1の像側の面を平面または緩い曲面とし、実施形態3は第1レンズL1の物体側の面を平面または緩い曲面としている。
本実施形態の撮像レンズは、開口絞りSPを撮像レンズG0の物体側に配置する所謂前絞り構成として近年の固体撮像素子に適した長い射出瞳距離を得ている。そして、本発明は、第1レンズL1の物体側または像側のいずれかの有効面が平面または緩い曲面よりなることを特徴とする。この「平面または緩い曲面」は、後述する条件式(1)を満足するものと定義される。なお、実施形態1,2,4,5は、第1レンズL1の像側の面を平面または緩い曲面とし、実施形態3は第1レンズL1の物体側の面を平面または緩い曲面としている。
さらに、本発明は、上述した平面または緩い曲面に、波長透過制限を行う膜、さらに好ましくは多層膜を形成し、赤外領域及び/又は紫外領域の波長透過を制限することを特徴とする。このように第1レンズL1の少なくとも1面を平面または緩い曲面にすることで赤外領域及び/又は紫外領域の波長透過を制限できる膜(多層膜を含む)を形成することができ、ガラスブロックGを削減することが可能である。
なお、本実施形態では像面IPを保護する保護ガラスをガラスブロックGとして撮像素子と保護ガラスが一体となっているパッケージ品の撮像素子を想定している構成となっている。この場合、ガラスブロックGに赤外カットフィルターを設け、上述した平面または緩い曲面に紫外領域の波長透過を制限する膜を設けてもよい。このようにすることで紫外領域の波長透過を第2レンズL2の手前で遮断することができ、第2レンズL2以降のレンズに紫外領域の波長透過による性能劣化が防げ、結果としてレンズの寿命を延ばすことが可能となる。
本実施形態では、膜として多層膜を真空蒸着にて塗布している。このように塗布することで、光学特性として良好であるとともに量産性に優れている。なお、塗布の方法は真空蒸着に限らず、スパッタ蒸着などで行っても良い。
また、本実施形態では多層膜は低屈折材料と高屈折材料とを交互に重ね合わせ、15層以上で構成した反射防止膜にしている。15層以下でも所望の波長透過制限が可能な多層膜が構成できるが、リップルなどの問題を加味すると、少なくとも15層以上の多層膜にした方が好適である。
また、本実施形態では多層膜は低屈折材料と高屈折材料とを交互に重ね合わせ、15層以上で構成した反射防止膜にしている。15層以下でも所望の波長透過制限が可能な多層膜が構成できるが、リップルなどの問題を加味すると、少なくとも15層以上の多層膜にした方が好適である。
第2レンズL2は、像側の面に比べ物体側の面の屈折力の絶対値が大きい、物体側の面が凹形状より成っている。
開口絞りSPの像側に配置した第1レンズL1と、第1レンズL1の像側に配置した第2レンズL2のレンズ形状を前述の如く設定し、第1レンズL1の像側のレンズ面と第2レンズL2の物体側のレンズ面で構成される空気レンズは像側の面の屈折力の絶対値が大きい形状としている。このようなレンズ構成により光軸付近の光束の収差性能はもちろん、軸外光束における非点収差、コマ収差などの発生を抑え画面全域の結像性能を良好にしている。
開口絞りSPの像側に配置した第1レンズL1と、第1レンズL1の像側に配置した第2レンズL2のレンズ形状を前述の如く設定し、第1レンズL1の像側のレンズ面と第2レンズL2の物体側のレンズ面で構成される空気レンズは像側の面の屈折力の絶対値が大きい形状としている。このようなレンズ構成により光軸付近の光束の収差性能はもちろん、軸外光束における非点収差、コマ収差などの発生を抑え画面全域の結像性能を良好にしている。
本実施形態の撮像レンズG0は開口絞りSPを鏡枠の一部として設け、第1レンズL1、第2レンズL2、第3レンズL3の順に鏡枠に組み込むことでレンズユニットとしている。第1レンズL1を保持する開口絞りSPを兼ねている鏡枠は、樹脂材で構成されており、光の遮光及び平坦性の確保を行うために、厚みを0.3mm程度は必要となる。この厚みは低背化を求めるユニットとしては弊害となるため、本実施形態の1〜2及び4〜5の撮像レンズG0を構成する第1レンズL1は、物体側のレンズ面は曲率をきつくしている。これにより第1レンズL1のコバ部分が第1レンズL1の物体側レンズ面の面頂点との差が大きくなり、第1レンズL1のコバ部分で鏡枠に組み込む本実施形態では、鏡枠の厚み部分にもレンズ面が入りこみ、結果としてレンズユニットとしての低背化に寄与している。
なお、本実施形態では鏡枠は樹脂材を使用したが、金属などを用いても良い。金属なども平坦性の確保を行うためには厚みが必要であり、本実施形態の撮像レンズG0を用いることでレンズユニットの低背化に寄与できる。
また、本実施形態3のように開口絞りSPの像側に配置した第1レンズL1と、第1レンズL1の像側に配置した第2レンズL2のレンズ形状を、いずれの面も開口絞りSPに対し、コンセントリックな形状に近づけても良い。このようなレンズ構成にすることでレンズユニットとしての低背化にはそれ以外の実施形態ほどは寄与できないが、より軸外光束における非点収差、コマ収差等の発生を抑え画面全域の結像性能を良好にしている。なお、第1レンズL1の物体側のレンズ面は比較的曲率を緩くすることでコンセントリックな面ではないが収差の発生を極力低減している。また第2レンズL2の像側のレンズ面も同様に比較的緩い曲率としているが、像側の面を凸形状として若干コンセントリックな形状に近づけている。このように屈折力の強いレンズ面をコンセントリックにし、コンセントリックから外れるレンズ面は曲率を緩くすることで第1レンズL1、第2レンズL2の必要な屈折力を確保しながらレンズ系全体の小型化と良好なる収差補正を両立している。
また第3レンズL3は物体側のレンズ面と像側のレンズ面の曲率が比較的近い値である屈折力の弱いレンズであり、像面IPと適切な間隔をとった位置に配置している。像面IPに第3レンズL3を近づけると像面湾曲も補正しやすく、像面IPに入射する光線をテレセントリック性に優れた光学系となるが、反面第3レンズL3の外径が大きくなるため、レンズユニットとしての小型化が成立しない。また、像面IPと第3レンズL3との間隔が近すぎてしまうと、上述しているように本実施形態の撮像レンズG0はフォーカスの際、レンズ系全体を繰り出すことによって行われるため、低温時のフォーカス及び製造時のバラツキが許容できなく製品として成立しない。そのため、本実施形態の撮像レンズG0は像面IPと適切な間隔をとった位置に配置し、像面湾曲を補正している。
さらに、第3レンズL3は、上述しているように鏡枠に組み込む順番としては最後であり、像面IPに対しての公差が累積として最も大きくなってしまう位置にある。そのため、屈折力の弱いレンズとすることで感度を緩くし、鏡枠での組み込み容易さを向上している。
また本実施形態では、第1レンズL1の材料にガラス材、第2レンズL2、第3レンズL3の材料にプラスチック材を用いている。第1レンズL1と第2レンズL2はある程度の屈折力を持たせることで正・負の屈折力のテレフォト型の屈折力配置を強めレンズ全長の短縮を図っているが、このような屈折力の強いレンズにおいては曲率、肉厚などの製造誤差に対する要求精度は厳しくなりがちである。しかしながら、組み込み方法を安定することで厳しい要求精度は達成可能である。
なお、ガラス材はプラスチック材に比べて耐熱性に優れているため、波長を制限する多層膜を塗布するのに好適である。そのため、本実施形態では第1レンズL1をガラス材としている。
またガラス材に比べてプラスチック材は量産性に優れ、コスト面でも有利である点から本実施形態では撮像レンズG0の第2レンズL2、第3レンズL3を樹脂材として構成している。またプラスチック材は成型のためローコストながら非球面化が容易である。
この非球面化が容易であるプラスチック材の特徴を活かして、本実施形態では第3レンズL3の少なくとも1面以上の面を非球面化し、詳しくは像側の面が、光軸近傍においては像側に凹であり、周辺部に向かうに従い像側に凸になるような非球面形状をなすレンズにすることで像面湾曲の補正を容易とし、平坦な結像特性を得ている。
また、第3レンズL3は、弱い負の屈折力を持たせることが好ましい。このように構成することで、第2レンズL2で補正しきれない諸収差を補正することができ、さらには第2レンズL2の屈折力を緩和する点から製造誤差に対する要求精度を緩くすることができる。なお、負の屈折力を持たせるのは、近軸付近(近軸領域)であればよい。
さらに第1レンズL1と第2レンズL2の少なくとも1つの面を非球面にすると更に良好な光学性能が得られる。特に第1レンズL1の物体側のレンズ面、第2レンズL2の物体側のレンズ面のいずれかもしくは両方の非球面とすると、球面収差、コマ収差を良好に補正できるため高い光学性能を求められるレンズ系の場合に好適である。
またさらに第1レンズL1の像側のレンズ面を非球面とすると非点収差、コマ収差の補正能力が高まり、低背化を実施しつつ高い光学性能を求められるレンズ系の場合に特に有効となる。
また、第2レンズL2の像側のレンズ面を非球面とすると軸外光束に対しコマ収差補正能力が高まるため、特に画角を大きくした場合に軸外性能を良好にすることができる。
また、第2レンズL2の像側のレンズ面を非球面とすると軸外光束に対しコマ収差補正能力が高まるため、特に画角を大きくした場合に軸外性能を良好にすることができる。
以上のように、各レンズを所望の屈折力配置と収差補正とを両立するレンズ構成とすることにより、良好な性能を保ちつつ、かつ撮像レンズG0及びレンズユニットのコンパクト化を実現することができる。
更に本実施形態の撮像レンズG0では、良好な光学性能を得るため、またレンズ系全体の小型化を図るために、次の諸条件を満足している。
以下の条件式(1)は、多層膜を平面または緩い曲面に塗布して、所望する領域の波長透過を制限するために好ましい条件である。
|R/f|>1.5 …(1)
ここで、Rは平面または緩い曲面の曲率、fは全系の焦点距離である。
|R/f|>1.5 …(1)
ここで、Rは平面または緩い曲面の曲率、fは全系の焦点距離である。
条件式(1)の下限値を超えると、多層膜を塗布する面が強い曲面を有してしまい、結果塗布する際に、光軸中心と有効面の縁とで光学特性の異なる多層膜が形成されてしまい、好ましくない。特に斜入射特性が著しく悪化し、所望する領域の波長を制限するどころか求める波長領域での透過率特性をも悪化させてしまうため好ましくない。
なお、更に好ましくは条件式(1)の数値範囲を、
|R/f|>3.0 …(1a)
の如く設定するのが良い。
|R/f|>3.0 …(1a)
の如く設定するのが良い。
以下は低コスト化を図りつつ、光学系の良好な収差補正のために好ましい条件である。
ν1>40.0 ・・・(2)
1.40<N1<1.70 ・・・(3)
ν1−ν2≧20.0 ・・・(4)
ここで、ν1は第1レンズL1の材料のアッベ数、N1は第1レンズL1の材料のd線における屈折率、ν2は第2レンズL2の材料のアッベ数である。
ν1>40.0 ・・・(2)
1.40<N1<1.70 ・・・(3)
ν1−ν2≧20.0 ・・・(4)
ここで、ν1は第1レンズL1の材料のアッベ数、N1は第1レンズL1の材料のd線における屈折率、ν2は第2レンズL2の材料のアッベ数である。
条件式(2)(3)は第1レンズL1の材料の屈折率とアッベ数を規定する式である。条件式(2)の上限値を超えて第1レンズL1のアッベ数が小さくなると、ペッツバール和が大きくなりすぎて軸上色収差及び像面湾曲を補正するのが困難となるので好ましくない。また条件式(3)の下限値を超えると屈折力確保のために第1レンズL1を構成する曲率がきつくなり、球面収差及び非点収差の補正が難しくなり好ましくない。一方、条件式(3)の上限値を超え、条件式(2)に適合する硝材は高価であり、ローコスト化が難しいため好ましくない。
さらに条件式(4)は第1レンズL1の材料のアッベ数と第2レンズL2の材料のアッベ数の関係を示す式である。条件式(4)の下限値を超えて第1レンズL1のアッベ数ν1の値に第2レンズL2のアッベ数ν2の値が近づく又は高くなると、ペッツバール和が増大し、軸上色収差の補正及び像面湾曲の補正が困難になり好ましくない。
なお、更に好ましくは条件式(2),(3),(4)の数値範囲を、
ν1>58.0 ・・・(2a)
1.48<N2<1.60 ・・・(3a)
ν1−ν2≧30.0 ・・・(4a)
の如く設定するのが良い。
ν1>58.0 ・・・(2a)
1.48<N2<1.60 ・・・(3a)
ν1−ν2≧30.0 ・・・(4a)
の如く設定するのが良い。
以下は製造を容易にし、光学系の良好な収差補正のために好ましい条件である。
0.5<f1/f<1.0 ・・・(5)
−5.0<f2/f<−1.0 ・・・(6)
f3/f<−5.0 ・・・(7)
ここで、f1は第1レンズL1の焦点距離、f2は第2レンズL2の焦点距離、f3は第3レンズL3の焦点距離、fは全系の焦点距離である。
0.5<f1/f<1.0 ・・・(5)
−5.0<f2/f<−1.0 ・・・(6)
f3/f<−5.0 ・・・(7)
ここで、f1は第1レンズL1の焦点距離、f2は第2レンズL2の焦点距離、f3は第3レンズL3の焦点距離、fは全系の焦点距離である。
条件式(5)は第1レンズL1の屈折力を規定する式である。条件式(5)の下限値を超えて第1レンズL1の屈折力が強くなると諸収差が増大し、補正困難となるので好ましくない。一方、条件式(5)の上限値を超えると、第1レンズL1の屈折力が弱まり、レンズ系が大きくなってしまうためレンズ系の小型化・低背化を狙うには好ましくない。
条件式(6)は第2レンズL2の屈折力に関する式である。条件式(6)の下限値を超えて第2レンズL2の屈折力が弱すぎるとペッツバール和が大きくなりすぎアンダーの像面彎曲が発生するため好ましくない。また上限値を超えて第2レンズL2の屈折力が強すぎると球面収差がオーバー側に補正過剰となり好ましくない。また製造誤差に起因する第2レンズL2の偏芯による中心コマ、片ボケ等の発生も課題となってくる。
条件式(7)は第3レンズL3の屈折力に関する式である。条件式(7)の上限値を超えると、第3レンズL3の屈折力が増大してしまい、結果感度も高くなってしまうため好ましくない。特に製造誤差に起因する第3レンズL3の偏芯及び曲率変化による像面湾曲、コマ収差、片ボケなどの発生が顕著となり好ましくない。
更に好ましくは条件式(5),(6),(7)の数値範囲を、
0.6<f1/f<0.9 ・・・(5a)
−4.5<f2/f<−1.5 ・・・(6a)
f3/f<−6.5 ・・・(7a)
の如く設定するのが良い。
0.6<f1/f<0.9 ・・・(5a)
−4.5<f2/f<−1.5 ・・・(6a)
f3/f<−6.5 ・・・(7a)
の如く設定するのが良い。
以下に、実施形態1〜5にそれぞれ対応する数値実施例1〜5の数値データを表1〜表5に示す。各数値実施例において、fは焦点距離、fnoはFナンバー、y´は光軸から撮像面における最大像高を表す。iは物体側からの面の順序を示し、riは第i面の曲率半径、diは第i面と第(i+1)面との間隔、ni、νiはそれぞれd線に対する屈折率、アッベ数を示す。また、もっとも像側の2面は水晶ローパスフィルター、保護ガラス等に相当し、設計上設けられたガラスブロックGである。また、非球面形状は光軸からの高さHの位置での光軸方向の変位を面頂点を基準にしてxとするとき、以下の式で表される。但しRは近軸曲率半径、A,B,C,D,Eは非球面係数、Kは円錐定数である。また、前述の各条件式と数値実施例における諸数値との関係を表6に示す。
尚、以上の各実施形態において、開口絞りSPの開口径が固定のときは開口絞りSPを別部材として設けず、第1レンズL1のレンズ保持枠を代用させても良い。また、本発明の撮像レンズにおいては、物体側もしくは像面側に収差変動のあまり影響しない1つ以上のレンズを付加するようにしても良い。さらに、ワイドコンバーターレンズやテレコンバーターレンズ等を物体側もしくは像側に配置しても良い。
以上説明したような特徴を有する本発明の撮像レンズは、撮像素子を用いたデジタルスチルカメラや携帯電話搭載カメラ、携帯情報端末搭載カメラといった全長の規制の厳しい撮像装置に適用可能である。特に、携帯電話機等にも搭載可能な好適なレンズ全長および高い光学性能を有することから、デジタル入力機器(カメラ(光学)モジュール)に適している。
図11および図12は、本実施形態に係る撮像レンズを採用したカメラ(光学)モジュールを搭載した携帯電話機の一実施形態を示す外観斜視図である。携帯電話機1はいわゆる折り畳み式の携帯電話機として構成されており、図11は開状態を、図12は閉状態を示している。
携帯電話機1は、受話筐体2と、送話筐体3とを備え、受話筐体2および送話筐体3は連結部4により開閉可能に連結されている。受話筐体2および送話筐体3は、閉状態で互いに対向する面(正面)側の正面側ケース2c、3cと、その背面側の背面側ケース2d、3dとをそれぞれ備えている。これらケースは、たとえば樹脂によりそれぞれ一体成形される。
受話筐体2には、正面側に画像を表示するメイン表示部5と、その背面側に画像を表示するサブ表示部6とが、それぞれ各面に沿って設けられている。メイン表示部5およびサブ表示部6は、たとえば液晶表示ディスプレイによって構成される。また、受話筐体2には、背面側ケース2dに設けられた開口部2eから被写体を撮像するための光学モジュール7と、背面側から発光するストロボ8とが設けられている。
送話筐体3は正面側に操作部9を備えている。操作部9には、テンキーボタン9a等の携帯電話機1を操作するための各種ボタンが配置されている。携帯電話機1は、テンキーボタン9aへの入力操作に応じて、無線通信や光学モジュール7による撮像を行う。
なお、携帯電話機1の内部には、無線通信用の高周波回路やアンテナ、通話用のマイクやスピーカが設けられているが、図示は省略する。
また、同様に図示は省略しているが、操作部9の反対面にはカバーを有し、カバーを開放すると電池収納部があり、電力供給手段としての電池が収納されている。
本実施形態においては、この電池から光学モジュール7の駆動源に電力を供給することで、部品点数の削減、および携帯電話機1の小型化を実現している。
光学モジュール7には、前述したように、本実施形態に係る撮像レンズを採用している。
以下、光学モジュールの構成例について、図13(A),(B)、および図14に関連付けて説明する。
図13(A)は、光学モジュール7の概観斜視図、図13(B)は、図13(A)のIII−III線における断面図である。なお、図13に設定した直交座標系のy軸方向が光軸方向であり、図13(A)の紙面左下側および図13(B)の紙面上方側が物体側(被写体側;図12の紙面上方側)である。
また、図14は、本実施形態の撮像レンズが搭載されるレンズユニットの内部構成を物体側(被写体側)からみた斜視図である。
光学モジュール7は、光軸方向において、物体側(被写体側)から順に、被写体側カバー11、シャッタユニット12、レンズユニット14、基板カバー15および基板16が積層され、全体形状が光軸方向に薄い薄型直方体に概ね形成されている。
具体的には、被写体側カバー11、レンズユニット14、基板カバー15、基板16は、光軸方向にみて略同程度の大きさの略矩形状に形成されており、これら各部の側面は全体形状の側面を構成し、被写体側カバー11および基板16は全体形状の被写体側の面およびその裏面を構成している。光学モジュール7は比較的小型のモジュールとして構成されており、たとえば、光軸に直交する面の広さは22mm×16mm、光軸方向の厚さは6.9mmである。
なお、光学モジュール7は、図13(B)および図14に示すように、レンズを光軸方向に駆動するためのモータ13を内蔵しており、レンズの光軸方向の移動による合焦位置の調整が可能である。
被写体側カバー11は、全体として矩形の箱体状に形成され、被写体側の板面11aと、板面11aの外周を囲む側面とを有している。x軸方向の一端側には、被写体側カバー11の広さの略半分の大きさの矩形状の開口部が開口し、シャッタユニット12の大部分が露出する。被写体側カバー11は、たとえば金属により形成されている。なお、光学モジュール7において、被写体側カバー11は、省略してもよい。
シャッタユニット12は、外形が、全体としてレンズユニット14の略半分の広さを有する薄型の略直方体状に形成されている。
シャッタユニット12のレンズユニット14側には、光路を中心とする円形の凹部12aが設けられており、凹部12aには本実施形態の撮像レンズに相当するレンズ群21が挿入され、凹部12aはレンズ群21の移動領域の一部を規定することも可能である。
モータ13は、光軸に対してシャッタユニット12と並列に、すなわち、光軸に直交する方向においてシャッタユニット12とモータ13とが配列されるようにレンズユニット14の被写体側に設けられている。また、モータ13はレンズ群21の径方向外側に位置する。
レンズユニット14は、レンズ群21と、レンズ群21を保持するレンズ保持体22と、レンズ保持体22をレンズ群21の光軸方向に移動可能に保持する図示しないレンズ用基体とを備えている。
レンズ群21は、3枚の光学レンズを含んで構成され、被写体側から第1レンズ23(図1等の第1レンズL1)、第2レンズ24(図1等の第2レンズL2)、第3レンズ25(図1等の第3レンズL3)の順に積層されている。第1レンズ23、第2レンズ24、第3レンズ25は、被写体側から徐々に径が大きくなるように構成されている。なお、単一のレンズがレンズ保持体22に保持されていてもよい。
レンズ保持体22は、各レンズ23、24、25がそれぞれ嵌合挿入されるように、階段状に縮径する円形の凹部を有している。当該凹部に第1レンズ23、第2レンズ24、第3レンズ25の順に各レンズが収納されて積層され、さらにリング状のリテーナ26が積層されるとともに、リテーナ26がレンズ保持体22に接着剤等の固定手段により固定されることにより、レンズ群21はレンズ保持体22に保持される。レンズ保持体22は、たとえば樹脂により形成されている。
基板カバー15は、たとえば樹脂により形成され、全体形状は概ね薄型の直方体である。基板カバー15には、光路を確保するための開口部15aが設けられている。また、基板カバー15の基板16側には、基板16に設けられる各種の部品を収容可能な凹部15b(図13(B)参照)が複数設けられている。なお、基板カバー15のレンズユニット14側にはIRカットフィルタが設けられている。
基板16は、硬質の基板材料により剛体の基板として構成され、全体として略矩形状に形成されている。基板16は、たとえば硬質の樹脂により形成された絶縁層に、パターン層、グランド層、電源層が積層された多層式のプリント基板である。
なお、図13(A)および図13(B)に示すように、基板16は、光学モジュール7の全体形状における被写体側の反対側の面を構成しており、光学モジュール7が携帯電話機1に実装される際には、たとえば、基板16の被写体側と反対側の面16aが、携帯電話機1の内部に設けられた不図示の基板等の適宜な部材に当接し、携帯電話機1に保持される。フレキシブルプリント配線基板(FPC27)には、携帯電話機1の内部に設けられた基板等と接続するためのコネクタ28が設けられている。
撮像素子29は、たとえばCCDやCMOSセンサにより形成され、受光した光に応じた信号を出力する。撮像素子29により出力された信号は、基板16およびFPC27を介して携帯電話機1の表示部用の基板等に設けられた画像処理部に出力されて処理される。そして光像の画像はメイン表示部5またはサブ表示部6に表示される。
この撮像素子29は、図1等の撮像レンズの撮像素子IPに相当する。
レンズ保持体22は、レンズ21の径方向外側に突出する被案内部22a、22bを備えている。被案内部22aには貫通孔22cが設けられ、当該貫通孔22cにガイド軸51が挿通されている。ガイド軸51は光軸方向に延びてレンズ用基体に固定されており、被案内部22aを光軸方向に案内する。被案内部22bは、レンズ用基体に設けられた凹状のレール部に挿入されている。
モータ13は、たとえばステッピングモータにより構成され、ロータ等を含むモータ本体13aと、モータ本体13aから延出し、回転駆動される出力軸13bとを有している。モータ本体13aはたとえば略円筒形に形成され、出力軸13bは当該円筒形の端面から延出する。
図14に示すように、モータ本体13aは、出力軸13b方向の長さが出力軸13bに直交する方向の幅よりも大きい。また、モータ本体13aの長さと出力軸13bの長さとを積算した長さは、レンズ群21の径よりも大きく、モータ本体13aの出力軸13bに直交する方向の幅はレンズ群21の光軸方向の厚さよりも小さい(図13(B)参照)。
モータ13は、出力軸13bが、光軸に直交する方向であってシャッタユニット12との配列方向に対して直交する方向(z軸方向)に沿って延びるように配置されている。すなわち、モータ13の全体形状における長手方向を光軸に直交に、短手方向を光軸に平行にして配置されている。
モータ本体13aのシャッタユニット12と反対側の側面には、端子フォルダ52が設けられており、端子フォルダ52の端子52aは、FPCに接続されている。
モータ13の動作は、携帯電話機1の不図示の制御部により、FPC27や基板16、端子フォルダ52を介して制御される。
図14に示すように、レンズユニット14には、モータ13の出力軸13bの回転を光軸方向の直線運動に変換してレンズ保持体22に伝達する伝達機構53が設けられている。
伝達機構53は、モータ13の出力軸13bに設けられるウォーム54と、ウォーム54と噛合するウォームホイール55と、ウォームホイール55と噛合するカムギア56とを備えている。なお、ウォーム54、ウォームホイール55およびカムギア56は後述するカム部56bを駆動するカム駆動部として機能する。
ウォーム54とウォームホイール55とはウォーム歯車装置を構成し、出力軸13bの光軸に直交する軸回りの回転を光軸に平行な軸回りの回転に変換する。すなわち、ウォーム54は光軸に直交する軸回りに回転し、ウォームホイール55はウォーム54により伝達された駆動力により光軸に平行な軸回りに回転する。
また、図14に示すように、レンズユニット14には、カムギア56の回転位置の検出、ひいてはレンズ保持体22の光軸方向の位置の検出をするための光電センサ61が設けられている。
カムギア56は、外周部の一部にギア部56aを、外周部の他の一部にカム部56bを備えている。ギア部56aおよびカム部56bは、それぞれカムギア56の略半周に亘って形成されている。ギア部56aはウォームホイール55と噛合し、カムギア56は光軸に平行な軸回りに回転する。
カム部56bは、カムギア56の回転軸に直交する面に対して傾斜する、すなわち、光軸に直交する面に傾斜するカム面56cを有している。一方、レンズ保持体22は、カム面56cに当接する当接部22dを有しており、当接部22dはカムギア56の回転に伴ってカム面56cに摺動可能である。
このように、本実施形態の撮像レンズは、撮像素子を用いたデジタルスチルカメラや携帯電話搭載カメラ、携帯情報端末搭載カメラといった全長の規制の厳しい撮像装置に容易に搭載可能である。
また、本実施形態の撮像レンズは、携帯電話機等にも搭載可能な好適なレンズ全長を有していることはもとより、高い光学性能を有することから、高精度な画像を得ることが可能である。
G0 撮像レンズ
L1 第1レンズ
L2 第2レンズ
L3 第3レンズ
SP 開口絞り
IP 像面
G ガラスブロック
d d線
g g線
ΔS サジタル像面
ΔM メリディオナル像面
1 携帯電話機
7 光学モジュール
L1 第1レンズ
L2 第2レンズ
L3 第3レンズ
SP 開口絞り
IP 像面
G ガラスブロック
d d線
g g線
ΔS サジタル像面
ΔM メリディオナル像面
1 携帯電話機
7 光学モジュール
Claims (8)
- 撮像素子上に像を結像することを対象とした撮像レンズにおいて、
物体側から像側へ順に、開口絞り、第1レンズ、第2レンズ、及び第3レンズを有するレンズ系とし、
前記第1レンズは、物体側または像側のいずれかの有効面の曲率をR、全系の焦点距離をfとするとき、
|R/f|>1.5
となる条件を満足し、前記有効面に波長透過制限を行う膜を形成することを特徴とする撮像レンズ。 - 前記第1レンズは正の屈折力を有し、前記第2レンズは負の屈折力を有し、前記第3レンズは負の屈折力を有することを特徴とする請求項1に記載の撮像レンズ。
- 前記第1レンズはガラス材料、前記第2レンズ及び第3レンズはプラスチック材料で構成され、前記第1レンズの材料のd線における屈折率をN1、アッベ数をν1、前記第2レンズの材料のアッベ数をν2とするとき、
ν1>40.0
1.40<N1<1.70
ν1−ν2≧20.0
となる条件を満足し、かつ各レンズの少なくとも1面に非球面を有することを特徴とする請求項1または2に記載の撮像レンズ。 - 前記第1レンズの焦点距離をf1、前記第2レンズの焦点距離をf2、前記第3レンズの焦点距離をf3、全系の焦点距離をfとするとき、
0.50<f1/f<1.00
−5.0<f2/f<−1.0
f3/f<−5.0
となる条件を満足することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の撮像レンズ。 - 前記波長透過制限を行う膜は、多層膜で構成され、赤外領域及び/又は紫外領域の波長透過を制限することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の撮像レンズ。
- 撮像素子を対象とした撮像光学系を有する撮像レンズと、
前記撮像レンズを保持するレンズ保持体と、を有し、
前記撮像レンズの前記撮像光学系は、物体側から像側へ順に、開口絞り、第1レンズ、第2レンズ、及び第3レンズを有するレンズ系とし、前記第1レンズは、物体側または像側のいずれかの有効面の曲率をR、全系の焦点距離をfとするとき、|R/f|>1.5となる条件を満足し、前記有効面に波長透過制限を行う膜を形成することを特徴とする光学モジュール。 - 光学モジュールと、
前記光学モジュールを収納する筐体と、を有し、
前記光学モジュールは、
撮像素子を対象とした撮像光学系を有する撮像レンズと、
前記撮像レンズを保持するレンズ保持体と、を有し、
前記撮像レンズの前記撮像光学系は、物体側から像側へ順に、開口絞り、第1レンズ、第2レンズ、及び第3レンズを有するレンズ系とし、前記第1レンズは、物体側または像側のいずれかの有効面の曲率をR、全系の焦点距離をfとするとき、|R/f|>1.5となる条件を満足し、前記有効面に波長透過制限を行う膜を形成することを特徴とする携帯端末。 - 電力供給手段を有し、前記光学モジュールは前記電力供給手段により電力の供給を受けることを特徴とする請求項7記載の携帯端末。
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- 2006-09-12 JP JP2006246556A patent/JP2008070425A/ja active Pending
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