JP2005076471A - ピストン及び内燃機関 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ピストン頂面付近の温度を早期に高めるために設ける低熱伝導部材からピストン本体へ逃げる熱量の低減を図ったピストン、及びこのようなピストンを備えた内燃機関提供する。
【解決手段】 低熱伝導部材12には、低熱伝導部材12の側面のうち、窪み部11bの底面側の端縁に沿って凹部12bを設けることで、断熱層として機能する空気層13bを形成する。これにより、低熱伝導部材12の裏面側からだけでなく、側面側からピストン本体11へ逃げる熱量も低減させる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、ピストン、及びピストンを備えた内燃機関に関するものである。
従来、筒内噴射を行う内燃機関において、機関負荷に応じて、成層燃焼と均質燃焼を使い分ける技術が知られている。すなわち、低負荷の場合には成層燃焼を行い、高負荷の場合には均質燃焼を行うことで、大幅な低燃費を実現している。この内燃機関においては、ピストン頂面にピストンキャビティが設けられている。そして、成層燃焼を行う場合には、点火直前に、燃料噴射弁は、高圧かつ短時間で燃料を噴射する。これにより、噴射された燃料は、ピストンキャビティに沿って流れていき、点火プラグの近傍にのみ可燃な混合気を形成することができる。
このような成層燃焼を行う内燃機関においては、ピストン頂面(ピストンキャビティの底面)に付着した燃料が気化するまでの時間を如何に短縮することができるかが重要課題の一つである。何故ならば、この気化するまでの時間を短くするほど、燃費を向上させ、スモークの発生を抑制し、かつ、未燃HCの発生を抑制することができるからである。この課題を解決する技術の一つとして、ピストン頂面に、低熱伝導部材を設けたものが知られている(例えば、特許文献1,2参照)。このような従来技術の一例を、図6を参照して説明する。図6は従来技術に係るピストンにおけるピストン頂面付近の模式的断面図である。
図示のように、ピストン本体111の頂面に設けられた窪み部の中に、低熱伝導部材112が設けられている。この低熱伝導部材112は、ピストン本体111の母材(一般的にはアルミニウム)よりも熱伝導率の低い材料(例えば、チタン)により構成されている。そのため、燃焼室内における低熱伝導部材112の付近の熱は、低熱伝導部材112を介して外部に逃げにくくなる。これにより、ピストン頂面付近の温度は早期に高くなる。従って、ピストン頂面に付着した燃料が気化するまでの時間を短縮することができる。なお、低熱伝導部材112の裏面には複数の凹部113が設けられている。この凹部113の内部には空気層が形成される。そして、この空気層は断熱層として機能するため、低熱伝導部材112からピストン本体111へ逃げる熱量をより効果的に低減することが可能となる。
ここで、低熱伝導部材112は、この低熱伝導部材112の側面と、ピストン本体111の頂面に設けられた窪み部の側面どうしが溶接されることによって、ピストン本体111の窪み部の中に固定されている。この溶接は、低熱伝導部材112の側面の全面にわたって行われている。そして、この溶接部分は、低熱伝導部材112の側面における表面の一部及びピストン本体111に設けられた窪み部の側面における表面の一部が溶解後に固化して出来た合金部114を形成している。この合金部114の熱伝導率は比較的高い。そのため、単にピストン本体111と低熱伝導部材112が当接する部分から逃げる熱量と比べて、合金部114から逃げる熱量は多い。従って、この合金部114は、低熱伝導部材112からピストン本体111へ逃げる熱量の低減を妨げる要因となっていた。
なお、その他に関連する技術として、特許文献3に開示されたものがある。
特開2000−186617号公報 特開平11−193721号公報 特開平8−21248号公報
本発明の目的の一つとして、ピストン頂面付近の温度を早期に高めるために設ける低熱伝導部材からピストン本体へ逃げる熱量の低減を図ることが挙げられる。
また、本発明の目的の一つとして、ピストン頂面に付着した燃料を気化するまでの時間の短縮化を図ることが挙げられる。
本発明は、上記課題を解決するために以下の手段を採用した。
すなわち、本発明は、低熱伝導部材の側面の少なくとも一部に、断熱機能を有する部分を設ける構成を採用した。このような構成により、低熱伝導部材からピストン本体に逃げる熱量を低減することが可能となった。そして、この断熱機能を有する部分としては、合金部が形成されない部分を例として挙げることができる。特に、この部分を隙間とすることで、断熱機能を効果的に発揮させることができる。
より具体的な、本発明のピストンとしては、
ピストン本体と、
燃料噴射弁から噴射された燃料が直接当たる位置に設けられ、かつ、前記ピストン本体の母材よりも熱伝導率の低い材料で構成される低熱伝導部材と、を備えるピストンであって、
前記低熱伝導部材は、前記ピストン本体の頂面に設けられた窪み部の中に設けられると共に、
該窪み部の側面と該低熱伝導部材の側面との間には、少なくとも一部に隙間が設けられることを特徴とするものが挙げられる。
本発明の構成によれば、隙間が断熱機能を発揮する。従って、低熱伝導部材の側面側からピストン本体へ逃げる熱量を低減することができる。
ここで、前記隙間は、前記低熱伝導部材の側面の一部、及び前記窪み部の側面の一部のうち少なくとも一方に設けられた凹部によって形成できる。
また、前記隙間は、前記低熱伝導部材の側面のうち、前記窪み部の底面側の端縁に沿って設けられた凹部によって形成されることも好適である。
この場合、凹部を容易に形成できる。
前記低熱伝導部材は、該低熱伝導部材の側面と前記窪み部の側面どうしが溶接されることで、ピストン本体に固定されているとよい。
このようにすれば、簡易に低熱伝導部材をピストン本体に固定できる。また、上記隙間を確実に形成できる。つまり、低熱伝導部材をピストン本体に鋳込むことも考えられ得るが、この場合、隙間の形成が困難である。
また、他の具体的な本発明のピストンとしては、
ピストン本体と、
燃料噴射弁から噴射された燃料が直接当たる位置に設けられ、かつ、前記ピストン本体の母材よりも熱伝導率の低い材料で構成される低熱伝導部材と、を備えるピストンであって、
前記低熱伝導部材は、前記ピストン本体の頂面に設けられた窪み部の中に設けられ、かつ、該窪み部の側面と該低熱伝導部材の側面どうしが部分的に溶接されることで、ピストン本体に固定されることを特徴とするものが挙げられる。
本発明の構成によれば、窪み部の側面と低熱伝導部材の側面との間に合金が形成されない部分ができる。そして、この部分が断熱機能を発揮する。従って、低熱伝導部材の側面側からピストン本体へ逃げる熱量を低減することができる。
前記低熱伝導部材の裏面と前記窪み部の底面との間には、少なくとも一部に断熱層が設けられているとよい。
このようにすれば、断熱層による断熱機能により、低熱伝導部材の裏面側からピストン本体へ逃げる熱量を低減することができる。
前記断熱層は、前記低熱伝導部材の裏面に設けられた複数の凹部によって形成されるとよい。
これにより、低熱伝導部材の裏面側に、簡単に、断熱層を設けることができる。
前記凹部は縦横等間隔に配列されているとよい。
これにより、低熱伝導部材付近の温度分布の均等化を図れる。
また、本発明の具体的な内燃機関としては、
上記のいずれかにより構成されるピストンと、
ピストン頂面に設けられた低熱伝導部材に向かって燃料を噴射する燃料噴射弁と、を備えた内燃機関であって、
前記ピストン頂面には、前記燃料噴射弁から噴射された燃料を点火プラグに向かわせるピストンキャビティが設けられており、
前記点火プラグ付近にのみ可燃な混合気を形成可能とすることを特徴とするものが挙げられる。
なお、上記各構成は、可能な限り組み合わせて採用し得る。
以上説明したように、本発明によれば、低熱伝導部材からピストン本体に逃げる熱量の低減を図ることができる。また、これに伴い、ピストン頂面に付着した燃料を気化するまでの時間の短縮化を図ることができる。
以下に図面を参照して、この発明を実施するための最良の形態を、実施例に基づいて例示的に詳しく説明する。ただし、この実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは、特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
図1〜図3を参照して、本発明の実施例1に係るピストン及びピストンを備えた内燃機関について説明する。図1は本発明の実施例1に係る内燃機関の主要構成を示す模式的断面図である。図2は図1の一部拡大図(ピストン頂面付近の模式的断面図)である。図3は本発明の実施例1に係るピストンの一部を構成する低熱伝導部材の底面側から見た斜視
図である。
<筒内噴射式の内燃機関の概要>
特に、図1を参照して、本発明の実施例1に係る内燃機関について説明する。図示のように、本実施例に係る内燃機関は、作動ガス圧力を受けて不図示のシリンダ内を往復動するピストン10と、不図示の燃料噴射ポンプからの燃料を噴射霧化させる燃料噴射弁20と、電極間の放電によって混合気に点火する点火プラグ30とを備えている。
ここで、本実施例に係る内燃機関は、燃料噴射弁20によって、燃料を燃焼室内に直接噴射する筒内噴射方式を採用している。そして、本実施例に係る内燃機関においては、機関負荷に応じて、成層燃焼と均質燃焼を使い分けている。すなわち、低負荷の場合には成層燃焼を行い、高負荷の場合には均質燃焼を行っている。なお、成層燃焼とは、燃焼室内全体では、超希薄な空燃比とし、点火プラグ30の近傍にのみ可燃な混合気を形成させた状態で行われる燃焼をいう。
そして、ピストン10は、ピストン本体11と、ピストン頂面に設けられる低熱伝導部材12とを備える。ピストン本体11の上部には、ピストンキャビティ11aが設けられている。このピストンキャビティ11aの底に設けられた窪み部11bの中に低熱伝導部材12が配置されている。
そして、成層燃焼を行う場合には、点火直前に、燃料噴射弁20は、高圧かつ短時間で燃料を噴射する。これにより、噴射された燃料は、低熱伝導部材12に対して直接当たり、その後、ピストンキャビティ11aに沿って流れていく。このようにして、点火プラグ30の近傍にのみ可燃な混合気が形成される。
<低熱伝導部材の詳細>
特に、図2及び図3を参照して、低熱伝導部材12について詳しく説明する。低熱伝導部材12は、ピストン本体11の母材(一般的にはアルミニウム)よりも熱伝導率の低い材料(例えば、チタン)により構成されている。そのため、燃焼室内における低熱伝導部材12の付近(ピストン頂面付近)の熱は、低熱伝導部材12を介して外部に逃げにくくなっている。この低熱伝導部材12は板状の部材により構成されている。そして、上述のように、低熱伝導部材12は、ピストン本体11の頂面(ピストンキャビティ11aの底)に設けられた窪み部11bの中に設けられている。この低熱伝導部材12の厚さは、窪み部11bの深さに等しい。また、低熱伝導部材12の上面から見た形状と、窪み部11bのそれとは同一である。従って、低熱伝導部材12が窪み部11bに配置された状態においては、ピストンキャビティ11aの底に凸凹が生じていない。
この低熱伝導部材12は、低熱伝導部材12の側面と窪み部11bの側面どうしが溶接されることで、ピストン本体11の窪み部11bに固定されている。そして、この溶接部分は、低熱伝導部材12の側面における表面の一部及びピストン本体11に設けられた窪み部11bの側面における表面の一部が溶解後に固化して出来た合金部14を形成している。溶接方法の好適な例としては、ビーム溶接やレーザ溶接を挙げることができる。
また、低熱伝導部材12の裏面には、複数の凹部12aが設けられている。これらの凹部12aの内部は空気層13aとなり、この空気層13aが断熱層として機能する。従って、低熱伝導部材12自体の熱伝導率が低いことと相俟って、低熱伝導部材12の裏面側からピストン本体11へ逃げる熱量を、より一層低減することができる。なお、低熱伝導部材12のうち凹部12aが設けられていない部分は、窪み部11bの底面に接している。すなわち、この部分が、低熱伝導部材12の変形を防止する補強リブとして機能している。また、複数の凹部12aは、縦横等間隔となるように配列されている。これにより、
低熱伝導部材12の裏面側からピストン本体11へ逃げる熱量は、低熱伝導部材12の裏面領域内において均等化される。従って、低熱伝導部材12の付近における温度分布の均等化を図ることができる。
なお、凹部12aの形状や個数は、低熱伝導部材12の大きさや形状、及び使用環境等に応じて適宜設定できるものであり、図示の例に限られることはない。また、低熱伝導部材12の厚みが薄く、強度が十分でない場合には、凹部12aにより空気層13aを形成するのは適切ではない。従って、このような場合には、低熱伝導部材12と窪み部11bの底面との間に、別途、断熱材からなる断熱層を形成することも可能である。あるいは、凹部12aの中に、別途、断熱材を充填して強度を高めつつ、断熱層を形成することも可能である。これらの場合に用いる断熱材は、低熱伝導部材12よりも更に熱伝導率の低い材料を用いるのが望ましい。ここで、低熱伝導部材12は燃焼室に露出するため、過酷な環境下に置かれる。従って、低熱伝導部材12に用いる材料の選択の幅は狭く、通常、チタン等の金属材料に限られる。これに対して、上記断熱材の場合には、燃焼室には露出せず、低熱伝導部材12ほど過酷な環境には置かれない。従って、上記断熱材に用いる材料の選択の幅は広く、低熱伝導部材12よりも熱伝導率の低い材料(例えば、バーミキュライト等の非金属材料)を容易に選ぶことができる。
そして、低熱伝導部材12には、低熱伝導部材12の側面のうち、窪み部11bの底面側の端縁に沿って凹部12bが設けられている。これにより、窪み部11bの側面のうち、底面側の隅には隙間ができる。この隙間は空気層13bとなる。そして、この空気層13bは断熱層として機能する。また、低熱伝導部材12の側面の全面を溶接する場合と比較して、合金部14の領域は少ない。以上のことから、低熱伝導部材12の側面側からピストン本体11へ逃げる熱量を低減させることが可能となる。
以上のように、本実施例の場合には、低熱伝導部材12の裏面側からだけでなく、側面側からピストン本体11へ逃げる熱量も低減させることができる。よって、低熱伝導部材12からピストン本体11へ逃げる熱量のより一層の低減を図ることができる。これにより、ピストン頂面付近の温度は早期に高くなる。従って、ピストン頂面に付着した燃料が気化するまでの時間を短縮することができる。以上のことから、燃費を向上させ、スモークの発生を抑制し、かつ、未燃HCの発生を抑制することができる。
<変形例>
上述のように、ピストン本体11に設けられた窪み部11bの側面と、低熱伝導部材12の側面との間の一部に、隙間(空気層13b)を設けることで、低熱伝導部材12の側面側からピストン本体11へ逃げる熱量を低減させることが可能となる。そして、上記の例では、この隙間は、低熱伝導部材12の側面の端縁に凹部12bを設けることにより形成する構成を示した。これは、製造上、容易に隙間を形成できるという理由に基づくものである。すなわち、端縁に凹部12bを有する低熱伝導部材12は、凹部を有さない場合の低熱伝導部材と同様に金型成形によって簡単に製造することができる。
しかし、低熱伝導部材12の側面側からピストン本体11へ逃げる熱量を低減させるという目的を達成するためには、隙間の位置は上記の例に限られるものではない。例えば、図4に示すように、ピストン本体11に設けられた窪み部11bの側面であって、底面側の端に凹部11cを設けることで隙間を形成することもできる。この隙間が断熱層として機能する空気層13cとなることは言うまでもない。なお、ピストン本体11側と、低熱伝導部材12側の両者に凹部を設けて隙間を形成しても良い。
また、特に図示はしないが、窪み部11bの底面側ではなく、窪み部11bの上面と底面との間の、中間の位置に隙間を設けても良い。ただし、この場合には、窪み部11bの
側面と低熱伝導部材の側面との当接部のうち、底面側の当接部をビーム溶接やレーザ溶接で溶接するのは困難であると考えられる。従って、上面側の溶接のみで、低熱伝導部材12を十分に固定できる場合には特に問題はないが、それのみで十分に固定できない場合には、摩擦溶接など別の溶接方法により溶接するのが望ましい。
図5には、本発明の実施例2が示されている。上記実施例1では、窪み部の側面と低熱伝導部材の側面との間において、合金部を形成しない部分には、断熱層として機能する空気層を設ける構成を示した。しかし、合金部を形成しない部分に空気層を設けずに、両者を当接させただけの場合でも、低熱伝導部材の側面側からピストン本体へ逃げる熱量を低減させることは可能である。本実施例では、そのような構成を説明する。その他の基本的な構成および作用については実施例1と同一なので、同一の構成部分については同一の符号を付して、その説明は省略する。
図5は本発明の実施例2に係るピストンにおけるピストン頂面付近の模式的断面図である。図示のように、本実施例においても、ピストン本体11の頂面に設けられた窪み部11bの中に低熱伝導部材12が配置されている。また、本実施例においても、低熱伝導部材12の裏面側に、複数の空気層13aが設けられている。ただし、本実施例では、上記実施例1とは異なり、低熱伝導部材12の側面側には空気層は設けられていない。
そして、本実施例においては、窪み部11bの側面と低熱伝導部材12の側面どうしは、全面ではなく、部分的に溶接されている。すなわち、これらの側面どうしは、低熱伝導部材12の表面側のみ溶接されている。これにより、これらの側面どうしの間には、合金部が形成されない部分14aが形成されている。
この合金部が形成されない部分14aは、合金部14に比べて、熱が伝わりにくい。これにより、低熱伝導部材12の側面側からピストン本体11へ逃げる熱量を低減させることが可能となる。従って、上記実施例1と同様の効果を得ることができる。なお、本実施例の場合には、上記実施例1の場合のように、断熱機能を発揮する空気層を設ける場合と比較すると、断熱効果は低い。すなわち、実施例1に比べて、本実施例の方が、低熱伝導部材12からピストン本体11へ逃げる熱量の低減効果は低い。しかし、本実施例の場合には、低熱伝導部材の側面側に隙間が不要となるため、低熱伝導部材の強度が高いという利点がある。また、低熱伝導部材については、従来からの汎用品を利用できるという利点もある。
本発明の実施例1に係る内燃機関の主要構成を示す模式的断面図である。 図1の一部拡大図(ピストン頂面付近の模式的断面図)である。 本発明の実施例1に係るピストンの一部を構成する低熱伝導部材の底面側から見た斜視図である。 本発明の実施例1の変形例に係るピストンにおけるピストン頂面付近の模式的断面図である。 本発明の実施例2に係るピストンにおけるピストン頂面付近の模式的断面図である。 従来技術に係るピストンにおけるピストン頂面付近の模式的断面図である。
符号の説明
10 ピストン
11 ピストン本体
11a ピストンキャビティ
11b 窪み部
11c 凹部
12 低熱伝導部材
12a 凹部
12b 凹部
13a 空気層
13b 空気層
13c 空気層
14 合金部
14a 合金部が形成されない部分
20 燃料噴射弁
30 点火プラグ

Claims (9)

  1. ピストン本体と、
    燃料噴射弁から噴射された燃料が直接当たる位置に設けられ、かつ、前記ピストン本体の母材よりも熱伝導率の低い材料で構成される低熱伝導部材と、を備えるピストンであって、
    前記低熱伝導部材は、前記ピストン本体の頂面に設けられた窪み部の中に設けられると共に、
    該窪み部の側面と該低熱伝導部材の側面との間には、少なくとも一部に隙間が設けられることを特徴とするピストン。
  2. 前記隙間は、前記低熱伝導部材の側面の一部、及び前記窪み部の側面の一部のうち少なくとも一方に設けられた凹部によって形成されることを特徴とする請求項1に記載のピストン。
  3. 前記隙間は、前記低熱伝導部材の側面のうち、前記窪み部の底面側の端縁に沿って設けられた凹部によって形成されることを特徴とする請求項1に記載のピストン。
  4. 前記低熱伝導部材は、該低熱伝導部材の側面と前記窪み部の側面どうしが溶接されることで、ピストン本体に固定されていることを特徴とする請求項1,2または3に記載のピストン。
  5. ピストン本体と、
    燃料噴射弁から噴射された燃料が直接当たる位置に設けられ、かつ、前記ピストン本体の母材よりも熱伝導率の低い材料で構成される低熱伝導部材と、を備えるピストンであって、
    前記低熱伝導部材は、前記ピストン本体の頂面に設けられた窪み部の中に設けられ、かつ、該窪み部の側面と該低熱伝導部材の側面どうしが部分的に溶接されることで、ピストン本体に固定されることを特徴とするピストン。
  6. 前記低熱伝導部材の裏面と前記窪み部の底面との間には、少なくとも一部に断熱層が設けられていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載のピストン。
  7. 前記断熱層は、前記低熱伝導部材の裏面に設けられた複数の凹部によって形成されることを特徴とする請求項6に記載のピストン。
  8. 前記凹部は縦横等間隔に配列されていることを特徴とする請求項7に記載のピストン。
  9. 請求項1〜8のいずれか一つに記載のピストンと、
    ピストン頂面に設けられた低熱伝導部材に向かって燃料を噴射する燃料噴射弁と、を備えた内燃機関であって、
    前記ピストン頂面には、前記燃料噴射弁から噴射された燃料を点火プラグに向かわせるピストンキャビティが設けられており、
    前記点火プラグ付近にのみ可燃な混合気を形成可能とすることを特徴とする内燃機関。
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