JP2005076270A - ストランド鉄筋の定着構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 複数の素線11aを撚り合わせたストランド鉄筋11を、定着板12に形成された挿通孔13へ挿通し、定着板12をストランド鉄筋11の端部近傍に配設する。定着板12の配設箇所よりも端部側にてストランド鉄筋11の素線11aを外方へ膨出させて球塊部14を形成する。コンクリートを充填して定着板12が設けられ球塊部14が形成されたストランド鉄筋11の端部をコンクリート内に埋設する。
【選択図】 図1
Description
そこで、路下や駅構内などの作業で空頭制限を受ける基礎杭施工において、縦方向に継ぎ手を必要としないフレキシブルなストランド鉄筋を使用して施工能率の改善、トータルコストの低減を図ることが行われている。
さらに、図12に示すように、ストランド鉄筋1の端部を複数分割された雄コーン6間に配設し、この雄コーン6を雌コーン7に押し込むことにより、楔作用によってストランド鉄筋1を定着させる技術も開示されている(例えば、特許文献3参照)。
したがって、ストランド鉄筋に表面加工を行わずに、しかも容易にかつ低コストにて十分な定着力を確保することができる定着構造が望まれていた。
また、本発明のストランド鉄筋の定着構造は、前記定着板が、平面視円形状に形成され、その外周縁に、前記素線が配設される複数の凹部が、周方向に間隔をあけて形成されていることを特徴としている。
さらに、本発明のストランド鉄筋の定着構造は、前記定着板が、平面視多角形状に形成され、各辺部分に、前記素線が配設されることを特徴としている。
また、本発明のストランド鉄筋の定着構造は、前記定着部材の前記ストランド鉄筋への保持箇所よりも端部側に、前記ストランド鉄筋に固定されてほぐれを規制するリングが取り付けられていることを特徴としている。
さらに、本発明のストランド鉄筋の定着構造は、前記定着部の折り曲げ形状と略同一形状に屈曲された棒体からなる補強材が固定されていることを特徴としている。
また、本発明のストランド鉄筋の定着構造によれば、定着板に孔部が形成されているので、コンクリートを充填してストランド鉄筋の端部を埋設する際に、定着板の孔部をコンクリートが通ることにより、定着板の表裏及び球塊部へ確実にコンクリートを行き渡らせることができる。
また、本発明のストランド鉄筋の定着構造によれば、定着板に孔部が形成されているので、コンクリートを充填してストランド鉄筋の端部を埋設する際に、定着板の孔部をコンクリートが通ることにより、定着板の表裏及び球塊部へ確実にコンクリートを行き渡らせることができる。
また、本発明のストランド鉄筋の定着構造によれば、平面視多角形状に形成された定着板の各辺部分に、素線を配設することにより、定着板を確実に球塊部内に保持させることができる。
しかも、本発明のストランド鉄筋の定着構造によれば、定着部材のストランド鉄筋への保持箇所よりも端部側に、ストランド鉄筋に巻き付けられてほぐれを規制する固定部が形成されているので、ストランド鉄筋のほぐれの進展を防止して、定着部材のストランド鉄筋への良好な保持状態を維持することができる。
さらに、本発明のストランド鉄筋の定着構造によれば、定着部の折り曲げ形状と略同一形状に屈曲された棒体からなる補強材を定着部に固定したので、定着部の十分な強度を確保して、コンクリートへの定着力をさらに高めることができる。
(第1の実施の形態)
図1は、第1の実施の形態にかかるストランド鉄筋の定着構造を示す定着部分の斜視図である。
図に示すように、このストランド鉄筋11は、その端部近傍に、定着板12を備えており、この定着板12は、その中心に挿通孔13を有する笠状に形成されている。
また、ストランド鉄筋11は、定着板12の装着箇所よりも端部側に、圧壊することにより、各素線11aが外方に膨出した球塊部14が形成されている。
このように定着板12が装着され、球塊部14が形成されたストランド鉄筋11は、基礎杭施工にて、削孔内に建て込まれ、その後、削孔の底部に水中コンクリートを充填することにより、コンクリート内に埋設される。
つまり、このストランド鉄筋11の定着構造によれば、定着板12に孔部12aが形成されているので、コンクリートを充填してストランド鉄筋11の端部を埋設する際に、定着板12の孔部12aへコンクリートが通ることにより、定着板12の表裏及び球塊部14へ確実にコンクリートを行き渡らせることができる。
また、定着板12の表裏に、この定着板12を介して、例えば、ゴム製のパッキンをストランド鉄筋11に装着して、定着板12のストランド鉄筋11へのずれ止め及び固定を行うのが好ましい。
図3は、第2の実施の形態にかかるストランド鉄筋の定着構造を示す定着部分の斜視図である。
図に示すように、このストランド鉄筋11は、その端部が、圧壊することにより、各素線11aが外方に膨出した球塊部21とされている。
また、この球塊部21には、その内部に、中心に孔部22aを有する定着板22が設けられ、この定着板22の周囲にストランド鉄筋11の各素線11aが周方向へ間隔をあけて配設されている。
定着板22は、図4に示すように、その周囲に、複数の凹部22bが周方向へ間隔をあけて形成されており、これら凹部22bに、各素線11aが配設されて保持されている。
さらに、平面視円形状に形成された定着板22の外周縁に、素線11aが配設される複数の凹部22bが周方向に間隔をあけて形成されているので、これら凹部22bに球塊部21の素線11aを配設することにより、定着板22を確実に球塊部21内に保持させることができる。
また、定着板23に孔部23aが形成されているので、コンクリートを充填してストランド鉄筋11の端部を埋設する際に、定着板23の孔部23aをコンクリートが通ることにより、定着板23の表裏及び球塊部21へ確実にコンクリートを行き渡らせることができる。
図6は、第3の実施の形態にかかるストランド鉄筋の定着構造を示す定着部分の斜視図である。
図に示すように、ストランド鉄筋11の端部近傍には、定着体31が設けられている。
この定着体31は、円筒状に形成された鋼管からなるスリーブ32と、このスリーブ32内に充填された膨張材33とから構成されたものである。
つまり、スリーブ32内にストランド鉄筋11を挿通させた状態にてスリーブ32内に、例えば、硬化時に膨張する膨張性モルタルなどの膨張材33を充填して硬化させることにより、ストランド鉄筋11の端部近傍に、膨張材33とスリーブ32とからなる定着体31が一体的に設けられている。
図7は、第4の実施の形態にかかるストランド鉄筋の定着構造を示す定着部分の斜視図である。
図に示すように、ストランド鉄筋11の端部近傍には、棒状の定着部材41が設けられている。
この定着部材41は、鉄筋あるいは鋼棒を折り曲げ加工することにより形成されたものである。
この定着部材41には、ストランド鉄筋11の端部近傍において、素線11aの撚りをほぐして形成した隙間11bに挿通される差し込み部41aを有している。また、この定着部材41には、ストランド鉄筋11の端部側へ延在しさらに、ストランド鉄筋11に巻き付けるように屈曲された固定部41bを有している。
しかも、定着部材41のストランド鉄筋11への保持箇所よりも端部側に、ストランド鉄筋11に巻き付けられてほぐれを規制する固定部41bが形成されているので、ストランド鉄筋11のほぐれの進展を防止して、定着部材41のストランド鉄筋11への良好な保持状態を維持することができる。
そして、このように、定着部材41のストランド鉄筋11への保持箇所よりも端部側に、ストランド鉄筋11に取り付けられてほぐれを規制するリングを設けることにより、ストランド鉄筋11のほぐれの進展を防止して、定着部材41のストランド鉄筋11への良好な保持状態を維持することができる。
図8は、第5の実施の形態にかかるストランド鉄筋の定着構造を示す定着部分の側面図である。
図に示すように、このストランド鉄筋11は、その端部が側方へ向けて屈曲されてL字状にされた定着部51とされている。
そして、このストランド鉄筋11によれば、ストランド鉄筋11の端部近傍を折り曲げ加工した定着部51によってコンクリートへの十分な定着力を確保することができ、ストランド鉄筋11の表面へ凹凸加工を施すことなく、容易にかつ低コストにてコンクリートへ確実に定着させることができ、工事費の削減を図ることができる。
そして、このように、補強材52を固定したストランド鉄筋11によれば、定着部51の十分な強度を確保して、コンクリートへの定着力をさらに高めることができる。
12、22、23 定着板 12a 孔部 14、21 球塊部
22a、23a 孔部 22b 凹部 23b 辺
31 定着体 32 スリーブ 33 膨張材
41 定着部材 41b 固定部 51 定着部
52 補強材
Claims (12)
- 複数の素線を撚り合わせたストランド鉄筋のコンクリートへの定着構造であって、
前記ストランド鉄筋の端部近傍に定着板が配設され、該定着板の配設箇所よりも端部側に前記素線を外方へ膨出させた球塊部が形成され、これら定着板及び球塊部がコンクリート内に埋設されることを特徴とするストランド鉄筋の定着構造。 - 前記定着板には、孔部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載のストランド鉄筋の定着構造。
- 複数の素線を撚り合わせたストランド鉄筋のコンクリートへの定着構造であって、
前記ストランド鉄筋の端部近傍に、前記素線を外方へ膨出させた球塊部が形成され、該球塊部の内部に定着板が配設され、該定着板が配設された前記球塊部がコンクリート内に埋設されることを特徴とするストランド鉄筋の定着構造。 - 前記定着板には、孔部が形成されていることを特徴とする請求項3に記載のストランド鉄筋の定着構造。
- 前記定着板は、平面視円形状に形成され、その外周縁に、前記素線が配設される複数の凹部が、周方向に間隔をあけて形成されていることを特徴とする請求項3または請求項4に記載のストランド鉄筋の定着構造。
- 前記定着板は、平面視多角形状に形成され、各辺部分に、前記素線が配設されることを特徴とする請求項3または請求項4に記載のストランド鉄筋の定着構造。
- 複数の素線を撚り合わせたストランド鉄筋のコンクリートへの定着構造であって、
前記ストランド鉄筋の端部近傍に配設された円筒状のスリーブと、該スリーブと前記ストランド鉄筋との間に充填された膨張材とからなる定着体を有し、該定着体がコンクリート内に埋設されることを特徴とするストランド鉄筋の定着構造。 - 複数の素線を撚り合わせたストランド鉄筋のコンクリートへの定着構造であって、
前記ストランド鉄筋の端部近傍に、前記素線の撚りをほぐすことにより形成された隙間へ挿通されて保持された棒状の定着部材を有し、該定着部材がコンクリート内に埋設されることを特徴とするストランド鉄筋の定着構造。 - 前記定着部材には、前記ストランド鉄筋への保持箇所よりも端部側に、前記ストランド鉄筋に巻き付けられてほぐれを規制する固定部が形成されていることを特徴とする請求項8に記載のストランド鉄筋の定着構造。
- 前記定着部材の前記ストランド鉄筋への保持箇所よりも端部側に、前記ストランド鉄筋に固定されてほぐれを規制するリングが取り付けられていることを特徴とする請求項8に記載のストランド鉄筋の定着構造。
- 複数の素線を撚り合わせたストランド鉄筋のコンクリートへの定着構造であって、
前記ストランド鉄筋の端部近傍が折り曲げ加工されて定着部とされ、該定着部がコンクリート内に埋設されることを特徴とするストランド鉄筋の定着構造。 - 前記定着部には、その折り曲げ形状と略同一形状に屈曲された棒体からなる補強材が固定されていることを特徴とする請求項11に記載のストランド鉄筋の定着構造。
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JP2003307015A JP2005076270A (ja) | 2003-08-29 | 2003-08-29 | ストランド鉄筋の定着構造 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017115485A (ja) * | 2015-12-25 | 2017-06-29 | 株式会社ピーエス三菱 | 道路橋防護柵及びその設置工法 |
CN114945726A (zh) * | 2019-12-18 | 2022-08-26 | 光纤网控股有限公司 | 连接元件、用于制造连接元件的方法和相关安装套件 |
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2003
- 2003-08-29 JP JP2003307015A patent/JP2005076270A/ja active Pending
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