JP2005075779A - 疎水性複合粉体及びそれを含む化粧料 - Google Patents

疎水性複合粉体及びそれを含む化粧料 Download PDF

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Abstract

【課題】油剤中での分散性・安定性に優れた疎水性複合粉体、及びそれを含む化粧料を提供する。
【解決手段】シリカと酸化チタンとを含むチタンシリカ複合体の表面に、
有機ケイ素系化合物、及び炭化水素系滑剤からなる疎水性付与化合物A群より選択される1種又は2種以上と、
高級脂肪酸又はその金属塩、有機チタン系化合物、有機アルミニウム系化合物、及びフッ素系界面活性剤からなる疎水性付与化合物B群より選択される1種又は2種以上と、
を被覆することを特徴とする疎水性複合粉体。
前記複合粉体において、チタンシリカ複合体は、微粒子状の複数の酸化チタン粒子がシリカ担体中に略均一な密度で点在した形態であることが好適である。
前記複合粉体を含む化粧料。

Description

本発明は、疎水性複合粉体及びそれを含む化粧料、特にその油剤中での分散性・安定性の改善に関する。
屋外でのレジャーやスポーツの際には、皮膚が過度の紫外線に曝露されて炎症を起こすのを防止するために、日焼け止めクリーム等の使用が古くから行われていた。
近年、日常的に無意識のうちに浴びる紫外線においても、シミ、ソバカスの発生、光老化による皺の発生、皮膚細胞の遺伝子損傷による皮膚癌の発生等の原因となる事が知られるようになり、皮膚学者や皮膚科医等の専門家は、日常的に紫外線から皮膚を保護することを推奨している。
これを受けて現在では、化粧水、乳液、クリーム、ファンデーション等の化粧料のほとんどに紫外線防御機能が付与されている。紫外線防御機能を有する物質には、紫外線吸収剤としての有機物質と、紫外線散乱剤としての無機物質が存在するが、安全性が高いと考えられる無機物質の方が比較的好まれている。
紫外線散乱剤としての無機物質としては、二酸化チタンが最も頻繁に用いられている。二酸化チタンは、屈折率2.3〜2.6と顔料中で最も大きく、隠蔽力も白色顔料中最大である。しかしながら、実際の化粧料としては、塗布時に白浮きせず、仕上がりが自然であることが望ましい。
このため最近では、シリカ担体に二酸化チタンを含有させ、粉末の透明性を向上させる技術が提案されている(特開2000−344509号公報、特開2002−154915号公報、特開2003−171575号公報)。
しかしながら、前記チタンシリカ複合体は、表面が親水性であるために、油剤中での分散性・安定性、特に乳化された油剤中での安定性が悪く、経時的に基剤中で分離する、あるいはエマルションの破壊を引き起こす等の問題があった。
また、この複合体を用いた化粧料は、紫外線防御能、透明性共に十分ではなく、さらには伸びが悪く、均一に塗布できない等の問題があった。
一方、化粧料中の分散性を改善するために、微粒子二酸化チタンの表面に金属石鹸を被覆する技術(例えば、特公平1−57084号公報、特開昭59−172415号公報)、及び微粒子金属酸化物の表面にシラン化合物を被覆する技術(例えば、特開2000−264824号公報)が知られている。
特開2000−344509号公報 特開2002−154915号公報 特開2003−171575号公報 特公平1−57084号公報 特開昭59−172415号公報 特開2000−264824号公報
しかしながら、前記チタンシリカ複合体を上記技術により被覆しても、所望の安定性や使用感は得られなかった。
本発明は、前記従来の課題に鑑みなされたもので、油剤中での分散性・安定性に優れた疎水性複合粉体、及びそれを含む化粧料を提供することを目的とする。
前記問題に鑑み、本発明者が鋭意研究した結果、チタンシリカ複合体の表面に、ある特定の2つのグループから選ばれた各1種以上の疎水性付与化合物を被覆することにより、油剤中での分散性・安定性が向上することを見いだした。
本発明の第一の主題は即ち、シリカと酸化チタンとを含むチタンシリカ複合体の表面に、
有機ケイ素系化合物、及び炭化水素系滑剤からなる疎水性付与化合物A群より選択される1種又は2種以上と、
高級脂肪酸又はその金属塩、有機チタン系化合物、有機アルミニウム系化合物、及びフッ素系界面活性剤からなる疎水性付与化合物B群より選択される1種又は2種以上と、
を被覆することを特徴とする疎水性複合粉体である。
また、シリカと酸化チタンとを含むチタンシリカ複合体の表面に、無機アルミニウム化合物、無機ケイ素化合物、無機ジルコニウム化合物からなる群より選択される1種または2種以上を被覆し、さらに
有機ケイ素系化合物、及び炭化水素系滑剤からなる疎水性付与化合物A群より選択される1種又は2種以上と、
高級脂肪酸又はその金属塩、有機チタン系化合物、有機アルミニウム系化合物、及びフッ素系界面活性剤からなる疎水性付与化合物B群より選択される1種又は2種以上と、
を被覆することを特徴とする疎水性複合粉体である。
前記複合粉体において、チタンシリカ複合体は、微粒子状の複数の酸化チタン粒子がシリカ担体中に略均一な密度で点在した形態であることが好適である。
本発明の第二の主題は、前記複合粉体を含むことを特徴とする化粧料である。
本発明によれば、チタンシリカ複合体の表面に、特定の2つのグループから選ばれた各1種以上の疎水性付与化合物を被覆することにより、油剤中での分散性・安定性に優れた疎水性複合粉体を提供することができる。また、本発明の化粧料は、該複合粉体を含むことにより、優れた紫外線防御能、透明性、及び使用感が得られる。
以下、本発明の好適な実施形態について説明する。
<チタンシリカ複合体>
本発明において、基体となるチタンシリカ複合体は、例えば特開2000−344509号公報に記載されたものであり、これは微粒子状の複数の酸化チタン粒子が、シリカ担体中に略均一な密度で点在している。これらの複合体は、単純にシリカとチタンを混合させたものより、各粒子の分散性が向上し、紫外線遮蔽効果が良好となる。
なお本発明において酸化チタンとは、二酸化チタンの他にさらに低次酸化チタン等も含むものである。
シリカ担体は、これらに限定されないが、微粒子状メソポーラス粉体、外径20〜200nmで長手方向にメソ孔が伸長している棒状メソポーラス粉体、或いはメソ孔をほとんど有さない棒状マクロポーラス粉体等の形態であることが特に好ましい。これらの形態である場合、シリカ担体中で、酸化チタンが一次粒子に近い形で微細分散化されながら保持されるため、例え複合体が多少2次凝集した状態となっても、複合体中では各粒子が十分分散しているため、紫外線遮蔽効果が損なわれることがない。
なお、本発明において、酸化チタンの割合はチタンシリカ複合体全体に対し、0.5〜90質量%、より好ましくは1〜85質量%であることが好適である。0.5質量%未満であると、紫外線防御効果が低いため実用性に乏しく、90質量%を超えると紫外線防御効果のさらなる向上が認められない上に、透明性が悪くなってしまう。
<疎水性付与化合物>
本発明では疎水性付与化合物として、
有機ケイ素系化合物、及び炭化水素系滑剤からなる疎水性付与化合物A群より選択される1種又は2種以上と、
高級脂肪酸又はその金属塩、有機チタン系化合物、有機アルミニウム系化合物、及びフッ素系界面活性剤からなる疎水性付与化合物B群より選択される1種又は2種以上と、
をそれぞれ単独で、又は混合物として、あるいはペンダント等の複合化物として用いる。
疎水性付与化合物A群
<有機ケイ素系化合物>
本発明で用いることのできる有機ケイ素系化合物としては、ポリオルガノシロキサン類(シリコーンオイル)、シラン類及びその加水分解生成物等が挙げられる。
ポリオルガノシロキサン類は、その側鎖や末端が、アルキル基、フルオロアルキル基、高級脂肪酸、フェニル基等の非反応性の疎水性官能基で変性されているもの、あるいは水素基、エポキシ基、メタクリル基等の反応性の疎水性官能基で変性されているものである。
シラン類は、アルキル基、フルオロアルキル基、高級脂肪酸、フェニル基等の非反応性の疎水性官能基を有するもの、あるいはビニル基、エポキシ基、メタクリル基等の反応性の疎水性官能基を有するもの(シランカップリング剤)である。
シラン類の加水分解生成物とは、加水分解性シランが有するアルコキシ基、水酸基、ハロゲン基等の加水分解性基が加水分解されてシラノールになったもの、シラノール同士が重縮合しシロキサン結合を有するオリゴマーやモノマーになったもの、及びこれらの混合物である。
ポリオルガノシロキサン類の中ではジメチルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、メチルフルオロプロビルポリシロキサンが、シラン類の中ではn−ブチルトリメトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、n−ヘキシルトリメトキシラン、n−オクチルトリメトキシシラン等のアルキルシラン、フルオロプロピルトリメトキシシラン、トリデカフルオロオクチルトリメトキシラン等のフルオロアルキルシランが、他の化粧料成分との親和性が優れるため特に好ましい。
<炭化水素系滑剤>
本発明で用いることのできる炭化水素系滑剤としては、パラフィンワックス、ポリエチレンワックス等が挙げられる。
疎水性付与化合物B群
<有機チタン系化合物>
本発明で用いることのできる有機チタン系化合物としては、イソプロピルイソステアロイルチタネート(チタネートカップリング剤)等が挙げられる。
<有機アルミニウム系化合物>
本発明で用いることのできる有機アルミニウム系化合物としては、アセトアルコキシアルミウムジイソプロピレート(アルミニウムカップリング剤)等が挙げられる。
<フッ素系界面活性剤>
本発明で用いることのできるフッ素系界面活性剤としては、パーフルオロアルキルリン酸エステル、パーフルオロアルキルカルボン酸塩等が挙げられる。
<高級脂肪酸及びその金属塩>
本発明で用いることのできる高級脂肪酸としては、ステアリン酸、ラウリン酸、オレイン酸、パルミチン酸、リノール酸、リノレイン酸等が挙げられ、高級脂肪酸の金属塩としては、それらのアルミニウム塩、亜鉛塩、マグネシウム塩、カルシウム塩、バリウム塩等が挙げられる。中でもステアリン酸、ラウリン酸、オレイン酸及びそれらのアルミニウム塩、亜鉛塩が所望の効果が得られやすく好ましい。
特に、有機ケイ素系化合物と、高級脂肪酸又はその金属塩から選択される疎水化付与化合物を組み合わせて用いると、より高い効果が得られるので好ましい。
上記疎水化付与化合物の総被覆量は、チタンシリカ複合体に対して1〜70質量%の範囲が好ましく、30〜45質量%の範囲が特に好ましい。1質量%未満であると、油剤中での分散性・安定性が劣る傾向にあり、70質量%を超えると、紫外線防御能が劣る傾向にあるため好ましくない。
本発明における疎水性複合粉体は、特定の2つのグループから選ばれた各1種以上の疎水性付与化合物により表面被覆されているため、油剤、シリコーン系分散媒等の複数の油剤が混合された油性化粧料成分との親和性が高く、化粧料に配合した際の安定性、特に油中水型エマルジョン、水中油型エマルジョン等の乳化系での安定性が優れている。更にこの化粧料は、伸び、均一性等の使用感にも優れている。
<無機化合物>
本発明の疎水性複合粉体は、チタンシリカ複合体表面に無機化合物を被覆した後、さらに前記疎水性付与化合物を被覆したものであると、耐光性や、濾過性、洗浄性等の生産性が向上するので好ましい。
前記無機化合物としては、窒化アルミニウム、アルミン酸ナトリウム、硫酸アルミニウム、硝酸アルミニウム等のアルミニウム化合物、窒化ケイ素、炭化ケイ素、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム等のケイ素化合物、窒化ジルコニウム、ケイ化ジルコニウム、炭化ジルコニウム、塩化ジルコニウム等ジルコニウム化合物等が挙げられ、これら1種を被覆することも、2種以上の被覆を積層する、あるいは2種以上を混合して被覆することもできる。これらの無機化合物は、特に窒化アルミニウム、窒化ケイ素、炭化ケイ素、窒化ジルコニウム、ケイ化ジルコニウム、炭化ジルコニウムから選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
無機化合物の好ましい被覆量は、種類にもよるが、例えばアルミニウムの酸化物、水酸化物又は水和酸化物であれば、A1として、チタンシリカ複合体に対し1〜50質量%の範囲であり、より好ましくは10〜20質量%の範囲である。1質量%未満であると、耐光性や生産性の向上効果が十分発揮されないことがあり、50質量%を超えると、紫外線防御能が低下してしまうことがある。
<製造方法>
次に、本発明の疎水複合粉体の一般的な製造方法を説明する。
[1]チタンシリカ複合体の製造
先ず、基体となるチタンシリカ複合体を製造する。
第一の方法としては、例えば、酸化ケイ素微粒子分散液に、酸化チタン微粒子分散液を添加し、酸化ケイ素を析出させる際に、酸化チタンを包括させ複合化する方法;酸化ケイ素微粒子分散液中に、酸化チタン微粒子を分散させ、酸化ケイ素を析出させる際、酸化チタンを包括させ複合化する方法;酸化チタン微粒子分散液中に酸化ケイ素微粒子を分散させ、酸化ケイ素を析出させる際、酸化チタンを包括させ複合化する方法等が挙げられる。
酸化ケイ素微粒子の分散液としては、シリカゾル等が例示でき、酸化チタン微粒子の分散液としては、チタニアゾル等が例示できるが、これに限定されない。
第二の製造方法としては、酸化ケイ素微粒子分散液に各種形態の酸化チタン前駆体を添加し、酸化ケイ素を析出させる際、酸化チタンを包括させ複合化する方法である。
前記酸化チタンの前駆体としては、液体に溶解することが必要であり、四塩化チタン、硫酸チタン、硫酸チタニル、チタニウムテトラ−i−プロポキシド(TTIP)等が例示できるが、これらに限定されない。
第三の製造方法としては、ケイ酸塩類を析出させる各種ケイ素含有物質と、各種形態の酸化チタンとを混合し、ケイ酸塩類を析出させる際、酸化チタンを包括させ複合化する方法である。
ケイ素含有物質としては、ケイ酸塩、シリコンアルコキシド、水ガラス等が挙げられる。ケイ酸塩としては、NaSiO、NaSiO等が挙げられる。また、シリコンアルコキシドとしては、テトラメチルオルトシリケート、テトラエチルオルトシリケートなどが挙げられる。また、水ガラスとしては、例えばJIS1号、JIS2号、JIS3号などが挙げられる。なお、ケイ素含有物質はここで例示したものに限定されない。
第四の製造方法としては、ケイ酸塩類を析出させる各種ケイ素含有物質を析出させる際、各種形態の酸化チタンの前駆体を包括させ複合化する方法である。
前記第一〜四の方法において、酸化ケイ素或いはケイ酸塩類を析出させ、酸化チタンあるいはその前駆体を包括させるには、酸又は塩基を添加する方法等が挙げられるが、これに限定されない。また第三、四の方法において、WO98/14399に記載されたメソポーラス粉体の製造方法に準じた特定の条件で酸化ケイ素を析出させると、前記微粒子状メソポーラス粉体、棒状メソポーラス粉体、棒状マクロポーラス粉体の形態をとったチタンシリカ複合体を製造することができる。微粒子状メソポーラス粉体、棒状メソポーラス粉体、棒状マクロポーラス粉体の形態であると、酸化チタンが一次粒子に近い形で微細分散化され、シリカに保持されるため、例え複合粉体が多少2次凝集した状態であっても、複合粉体中ではシリカと酸化チタンとが十分分散しているので、透明性が高くなるため好ましい。
ここで前記微粒子状メソポーラス粉体、棒状メソポーラス粉体、棒状マクロポーラス粉体の製法を説明する。
微粒子状メソポーラス粉体の製造方法は、ケイ酸塩を溶解する溶解工程、ケイ酸をミセル上に析出させる縮合工程、界面活性剤を除去する除去工程からなる。微粒子状メソポーラス粉体は0<SiO<YO<2のケイ酸塩(Y:アルカリ金属原子)を0.1〜5.0M濃度、カチオン界面活性剤の存在下、pH11以上で溶解し、pHを10.5以下として前記カチオン界面活性剤で棒状ミセルを形成させるとともにケイ酸を棒状ミセル上に析出させ、カチオン界面活性剤を除去することで得られる。
棒状メソポーラス粉体は、上述の微粒子状メソポーラス粉体の製造方法において、溶解工程でケイ酸塩を0.3〜1.3M濃度で溶解し、縮合工程でpHを30分以内に10.5以下とすることで得られる。
また棒状マクロポーラス粉体は、上述の微粒子状メソポーラス粉体の製造方法において、溶解工程でケイ酸塩を1.3〜2.0M濃度で溶解し、縮合工程でpHを30分以内に10.5以下とすることで得られる。
前記製造方法において、酸化チタン或いはその前駆体の水溶液をいずれかの工程で添加することによって、各ポーラス形態のチタンシリカ複合体を得ることができる。いずれの工程で添加しても、得られたチタンシリカ複合体の性質に変わりはない。
[2]無機化合物の被覆
複合体に無機化合物を被覆する場合は、複合体を水等の媒液に分散させたスラリーに、目的とする無機化合物の塩の溶液を添加後、酸性化合物又は基性化合物を添加する、あるいは無機化合物の塩と酸性化合物又は塩基性化合物とを同時に添加する等して中和し、無機化合物を複合体の表面に沈着させる。酸性化合物としては、例えば、硫酸、塩酸等の無機酸、酢酸等の有機酸が、塩基性化合物としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム等のアルカリ金属又はアルカリ土類金属の水酸化物あるいは炭酸化物、アンモニア等のアンモニウム化合物、アミン類等を用いることができる。
[3]疎水性付与化合物を被覆
次いで、チタンシリカ複合体に疎水性付与化合物を被覆する。その方法としては、例えば、ヘンシェルミキサー、スーパーミキサー等の高速攪拌機を用いて、疎水性付与化合物と複合体とを混合し被覆する、あるいはジェットミル等の気流粉砕機、ハンマーミル等の衝撃粉砕機等の乾式粉砕機中に疎水性付与化合物と複合体とを添加し、複合体を粉砕しながら被覆する等の乾式処理を用いることができる。
あるいは、疎水性付与化合物が、加水分解性シラン類及びその加水分解生成物等、複合体との反応性を有し強く結合するものの場合には、該疎水性付与化合物を複合体のスラリー中に添加し、攪拌・混合して被覆する湿式処理を適用することもできる。
各種疎水性付与化合物により被覆は、2種以上の化合物により同時に行っても、1種ずつ段階的に行ってもよい。また段階的に被覆する場合、その順序は以下の(1)〜(5)の順序で行うと、疎水化率がより高くなるため好ましいが、これに限定されない。
(1)シラン類(有機ケイ素系化合物)
(2)有機チタン系化合物、有機アルミニウム系化合物
(3)フッ素系界面活性剤、高級脂肪酸又はその金属塩
(4)ポリオルガノシラン類(有機ケイ素系化合物)
(5)炭化水素系滑剤
例えば、(2)イソプロピルイソステアロイルチタネート(疎水性付与化合物B群)と(4)メチルハイドロジェンポリシロキサン(疎水性付与化合物A群)とで被覆する場合には、イソプロピルイソステアロイルチタネートで被覆した後、メチルハイドロジェンポリシロキサンで被覆することが好ましい。
加水分解性シラン類及びその加水分解生成物は、スラリーのpHを強酸性にすると、複合体あるいは無機化合物で被覆された複合体との結合が促進されるので好ましい。また、高級脂肪酸のナトリウム塩等のアルカリ金属塩を用い、これをスラリー中で中和すると、高級脂肪酸が複合体あるいは無機化合物で被覆された複合体の表面に沈着するので、湿式法を適用することもできる。
いずれの方法においても、疎水性付与化合物はアルコール等の有機溶媒に溶解した溶液や、界面活性剤を用いて水に分散させた分散液として添加しても良い。前記加水分解生成物は、シラン類と水とを加水分解反応させて、予め調製しておくこともできる。
本発明の化粧料は、本発明の疎水性複合粉体を、紫外線防御等の目的で配合するものである。また、疎水性複合粉体の化粧料への配合量は、化粧料の剤型や、より具体的な目的を鑑みた他の配合成分との兼ね合いにより、一概に規定できるものではないが、概ね化粧料全体の0.1〜60.0質量%が好ましく、1.0〜40.0質量%であることが特に好ましい。0.1質量%未満では、十分な紫外線防御効果が得られないことがあり、また60.0質量%を越えると使用性が悪くなることがある。
本発明の化粧料には、上記の疎水性複合粉体の他に、本発明の効果を損なわない範囲において、通常化粧品や医薬品等に用いられる他の成分、例えば、その他の粉末成分、液体油脂、固体油脂、ロウ、炭化水素、高級アルコール、エステル、シリコーン、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、非イオン界面活性剤、保湿剤、水溶性高分子、増粘剤、皮膜剤、紫外線吸収剤、金属イオン封鎖剤、低級アルコール、多価アルコール、糖、アミノ酸、有機アミン、高分子エマルジョン、pH調整剤、皮膚栄養剤、ビタミン、酸化防止剤、酸化防止助剤、香料、水等を必要に応じて適宜配合し、目的とする剤形に応じて常法により製造することが出来る。
本発明の化粧料は、外皮に適用される化粧品、医薬品、及び医薬部外品に広く適用することが可能である。その剤型は任意であり、溶液系、可溶化系、乳化系、粉末分散系、水-油二層系、水-油-粉末三層系、ゲル、エアゾール、ミスト、及びカプセル等、任意の形態で提供されることができる。また、本発明の化粧料の製品形態も任意であり、化粧水、乳液、クリーム、パック等のフェーシャル化粧料;ファンデーション、おしろい、頬紅、口紅、アイシャドー、アイライナー、マスカラ、サンスクリーン等のメーキャップ化粧料;ボディー化粧料;芳香化粧料;メーク落とし、洗顔料、ボディーシャンプー等の皮膚洗浄料;ヘアーリンス、シャンプー等の毛髪化粧料;軟膏;浴用剤;あぶら取り紙等、従来化粧料に用いるものであればいずれの形で適用することもできる。
以下、本発明の好適な実施例についてさらに詳しく説明する。なお、本発明はこれにより限定されるものではない。また、配合量(%)は質量%である。
(製造例1)
1. 50g/Lの濃度の四塩化チタン水溶液100Lに、20%アンモニア水を60分かけて添加し、四塩化チタンを中和した。中和によって得られた含水酸化チタンスラリーを直ちに濾過脱水した後、リパルプして含水酸化チタンスラリーにし、このスラリーに濃硫酸8kgを添加した後95〜100℃で3時間加熱処理した。しかる後5%の濃度の水酸化ナトリウム水溶液を10時間かけて添加して中和し、濾過、洗浄した。得られた脱水ケーキに濃硫酸と水を添加して解膠し、pHを1.6に調整した後7時間攪拌して、酸化チタン濃度がTiO換算で15質量%のチタニアゾルを得た。このチタニアゾル10Lと市販の20質量%シリカゾル(触媒化成工業製)2.5Lを混合し、水酸化ナトリウムにてpHを8前後に調整した後、濾過・洗浄して乾燥させ、700℃にて焼成しハンマーミルで粉砕して、微粒子状チタンシリカ複合体を得た。
2. 前記チタンシリカ複合体2kgをヘンシェルミキサーで攪拌しながら、300mLのエタノールに溶解したジメチルポリシロキサン200gと、パーフルオロアルキルリン酸エステル200gを添加し、添加終了後、気流ジェットミル粉砕した。
(製造例2)
1. 10%シリカゾル12.5Lと、酸化チタン換算で0.75kg分の四塩化チタン水溶液を添加して混合攪拌し、この水溶液を真空乾燥させた後、700℃にて焼成し微粒子チタンシリカ複合体を得た。
2. 前記チタンシリカ複合体2kgを再度水性スラリーにして、サンドミルを用いて湿式粉砕した。このスラリーを80℃に加温して、ZrO換算で150g/Lの硫酸ジルコニウム水溶液1Lと、100g/Lの水酸化ナトリウム水溶液とを、スラリーのpHを8〜9に保持しながら同時に20分間で添加し、次いでAl換算で300g/Lのアルミン酸ナトリウム水溶液を0.5Lと、20%硫酸とを、スラリーのpHを8〜9に保持しながら同時に20分間で添加し、10分間攪拌した後、20%硫酸でpHを5.5になるように30分間かけて中和し、酸化ジルコニウムと酸化アルミニウムとの混合物で複合体の表面を被覆した。
3. 前記スラリーを硫酸でpH3とした後、n−ヘキシルトリメトキシシラン100gを添加し、1時間熟成した後、中和・濾過・洗浄、乾燥し、ハンマーミルを用いて粉砕した。この粉体をヘンシェルミキサーで攪拌しながら、イソプロピルイソステアロイルチタネート300gを添加し、添加終了後に10分間攪拌した。
(製造例3)
1. 0.5Mメタケイ酸ナトリウム水溶液25Lに、ベヘニルトリメチルアンモニウムクロライド(BTC)2.5molを溶解し、この水溶液に製造例1の15質量%チタニアゾル10Lを添加した。このときの温度は70℃であった。塩酸を用いて、pHを8前後に調整した後、この分散液を濾過し、その残留物を水洗して乾燥させた後700℃にて焼成し、微粒子メソポーラス形態のチタンシリカ複合体を得た。
2. 前記チタンシリカ複合体2kgを再度水性スラリーにして、サンドミルを用いて湿式粉砕した。このスラリーを80℃に加温して、Al換算で300g/Lのアルミン酸ナトリウム水溶液1Lと20%硫酸とを、スラリーのpHを8〜9に保持しながら同時に20分間で添加し、10分間攪拌した後、20%硫酸でpHを5.5になるように30分間かけて中和し、酸化アルミニウムで複合体の表面を被覆した。
3. 前記スラリーを硫酸でpH3とした後、n−オクチルトリメトキシシラン200gを添加し、60分間熟成してから中和した。次いでスラリーに、ステアリン酸ナトリウムを200g添加し、30分間攪拌した後、20%硫酸でpHが6になるように40分間かけて中和した。これを濾過・洗浄、乾燥し、ハンマーミルを用いて粉砕した。
(製造例4)
1. 0.5Mメタケイ酸ナトリウム水溶液50Lに、ベヘニルトリメチルアンモニウムクロライド(BTC)5molを溶解し、この水溶液に塩酸と、酸化チタン換算で1.5kg分の四塩化チタンを添加し、pHを8前後に調整した。この時の温度は70℃であった。その後、この分散液を濾過し、その残留物を水洗し乾燥させた後700℃にて焼成し、微粒子メソポーラス形態のチタンシリカ複合体を得た。
2. 前記チタンシリカ複合体2kgを再度水性スラリーにして、サンドミルを用いて湿式粉砕した。このスラリーを60℃に加温して、SiOとして100g/Lのケイ酸ナトリウム水溶液3Lを1時間かけて添加し、次いで90℃に昇温して1時間熟成した。次いで20%硫酸でpHを5.5になるように30分間かけて中和し、シリカで複合体の表面を被覆した。
3. 次いで、20%硫酸でpHを3として、イソブチルトリメトキシシラン200gを添加し、30分間攪拌した後、水酸化ナトリウムでpH10として、ラウリン酸アルミニウム300gを添加し、1時間熟成した。これを中和・濾過・洗浄、乾燥し、ジェットミルを用いて粉砕した。
(製造例5)
1. 0.5Mメタケイ酸ナトリウム水溶液50Lに、ステアリルトリメチルアンモニウムクロライド(STC)5molを溶解し、この水溶液に塩酸と、酸化チタン換算で1.5kg分の硫酸チタニルを混合した水溶液を添加してpHを8前後に調整した。この時の温度は70℃であった。その後、この分散液を濾過し、その残留物を水洗いして乾燥させた後700℃にて焼成し、微粒子メソポーラス形態のチタンシリカ複合体を得た。
2. 前記チタンシリカ複合体2kgを再度水性スラリーにして、サンドミルを用いて湿式粉砕した。このスラリーを60℃に加温して、SiOとして100g/Lのケイ酸ナトリウム水溶液1LとAl換算で300g/Lのアルミン酸ナトリウム水溶液を0.5Lとを予め混合しておいたものを1時間かけて添加し、次いで90℃に昇温して1時間熟成した。次いで20%硫酸でpHを5.5になるように30分間かけて中和し、濾過・洗浄・乾燥し、シリカと酸化アルミニウムの混合物で複合体の表面を被覆した。
3. 前記粉体をヘンシェルミキサーで攪拌しながら、300mlのエタノールに溶解したアセトアルコキシアルミニウムジイソプロピレート200gと、200mlのエタノールに溶解したパラフィンワックス100gを順に添加し、更にジェットミルを用いて粉砕した。
(製造例6)
1. チタニウムテトラ−i−プロポキシド(TTIP)1.5kgをイソプロピルアルコール4.5kgに溶解し、この水溶液に水1.25kgを添加して水酸化チタンを得た。その後0.5Mメタケイ酸ナトリウム水溶液50Lに、ベヘニルトリメチルアンモニウムクロライド(BTC)0.01molを溶解し、この水溶液に前記過程で得られた水酸化チタン水溶液を添加した。この時の温度は70℃であった。塩酸を用いて、pHを8前後に調整した後、この分散液を濾過し、その残留物を水洗いして乾燥させた後700℃にて焼成し、微粒子メソポーラス形態のチタンシリカ複合体を得た。
2. 前記チタンシリカ複合体2kgを再度水性スラリーにして、サンドミルを用いて湿式粉砕した。このスラリーを80℃に加温して、ZrO換算で100g/Lの硫酸ジルコニウム水溶液1Lと、Al換算で300g/Lの硫酸アルミニウム水溶液0.5Lとを予め混合しておいたものを1時間かけてゆっくり添加し、次いで20%硫酸でpHを5.5になるように30分間かけて中和し、濾過・洗浄・乾燥し酸化ジルコニウムと酸化アルミニウムの混合物で複合体の表面を被覆した。
3. 前記粉体をヘンシェルミキサーで攪拌しながら、300mLのエタノールに溶解したステアリン酸亜鉛100gと、200mLのエタノールに溶解したメチルフルオロプロピルポリシロキサン200gを順に添加し、更にジェットミルを用いて粉砕した。
(比較製造例1)
製造例3のステアリン酸ナトリウムの添加量を400gとし、n−オクチルトリメトキシシラン添加を省いたこと以外は製造例3と同様の方法で製造した。
(比較製造例2)
製造例3のn−オクチルトリメトキシシランの添加量を400gとし、ステアリン酸ナトリウム添加を省いたこと以外は製造例3と同様の方法で製造した。
(比較製造例3)
製造例2のイソプロピルイソステアロイルチタネートの添加量を600gとし、n−ヘキシルトリメトキシシラン添加を省いたこと以外は製造例2と同様の方法で製造した。
(比較製造例4)
製造例4のラウリン酸アルミニウムの添加量を600gとし、イソブチルトリメトキシシラン添加を省いたこと以外は製造例4と同様の方法で製造した。
(比較製造例5)
製造例1のパーフルオロアルキルリン酸エステルの添加量を400gとし、ジメチルポリシロキサン添加を省いたこと以外は製造例1と同様の方法で製造した。
(比較製造例6)
製造例5のパラフィンワックスの添加量を200gとし、アセトアルコキシアルミニウムジイソプロピレート添加を省いたこと以外は製造例5と同様の方法で製造した。
(比較製造例7)
製造例1と同様の方法でチタンシリカ複合体を製造した。
<I>疎水化試験
30mLサンプル瓶に水/メタノール混合液を10mL入れ、耳かき1杯程度の試料を液面に落とした。これを振とう機(TAITEC DOUBLE SHAKER NR−30:TAITEC製)に固定し、180rpmで5分間回転した。混合液のメタノールの割合を変化させ同様の操作を繰り返し、目視判定で試料が懸濁しなくなった混合液のメタノール含有量(質量%)を疎水化度とした。結果を表1に示す。
(表1)
製造例 1 2 3 4 5 6
疎水化度(%) 45 45 55 55 45 50
比較製造例 1 2 3 4 5 6 7
疎水化度(%) 35 10 30 35 15 20 0
1種の疎水性付与化合物を用いた比較製造例1〜6は、いずれも疎水化度が10〜35%であり、疎水化が十分ではなかった。これに対して、A群及びB群から各1種の2種の疎水性付与化合物を用いた製造例1〜6は、飛躍的に疎水化度が上昇した。以上より、本発明の複合粉体は、A群及びB群からそれぞれ1種以上選ばれた2種以上の疎水性付与化合物を用いることにより、表面が好適に疎水化されることが確認された。
処方例1−1 W/O型プロテクター
1.ステアリン酸処理微粒子酸化亜鉛 2.0
2.製造例1の疎水性複合粉体 8.0
3.パラオキシケイ皮酸オクチル 5.0
4.4−tertブチル−4’−メトキシベンゾイルメタン 1.0
5.オキシベンゾン 3.0
6.デカメチルシクロペンタシロキサン 23.0
7.ジメチルポリシロキサン 2.0
8.スクワラン 20.0
9.ジイソステアリン酸グリセリン 2.0
10.有機変性モンモリロナイト 0.5
11.防腐剤 適 量
12.香料 適 量
13.イオン交換水 28.5
14.1.3−ブチレングリコール 5.0
(製法)
3〜12を70℃に加熱し溶解させた。この中に1,2を添加し、ホモミキサーで分散した。分散を続けながら、この中に70℃で加熱した13,14を添加し、均一な乳化物になるまで攪拌した。得られた乳化物を熱交換器で冷却し、容器に充填した。
製造例1の代わりに、製造例2〜6を用いたものをそれぞれ処方例1−2〜1−6とし、比較製造例1〜7を用いたものをそれぞれ比較処方例1−1〜1−7とした。
<II>疎水化度安定性試験
処方例1−1〜1−6及び比較処方例1−1〜1−7で得られたW/O型プロテクターの疎水化度安定性を以下のようにして調べた。各サンプル及び直径1mmのガラスビーズを容量比1:1の割合で容器中に入れ、ASADA製PAINT SHAKERを用いて30分間振とうした。振とう前後のサンプルを上腕部に塗布し、5分間乾燥させた後水をかけ、指で強くこすった時の水の濁りを目視にて評価した。評価の基準は以下の通りである。
A:水が透明(粉末の水への移行なし)
B:水が少し濁る
C:水が白濁(水へ粉末が多量に移行)
表2に評価結果を示す。
(表2)
処方例 1-1 1-2 1-3 1-4 1-5 1-6
振とう前 A A A A A A
振とう後 A A A A A A
比較処方例 1-1 1-2 1-3 1-4 1-5 1-6 1-7
振とう前 A A A A A A C
振とう後 B B B B B B C
比較処方例1−7は、振とう前から粉末の水への移行が見られた。比較処方例1−1〜1−6は、振とう前は粉末の水への移行がなかったが、振とう後に移行が見られた。これに対し、処方例1−1〜1−6は、振とう後においても粉末の水への移行は見られなかった。このことから、製造例1〜6で得られた疎水性複合粉体は、比較処方例1−1〜1−6と比べ、製品系での疎水化度安定性が向上していることが確かめられた。よって、本発明の疎水性複合粉体は、A群及びB群からそれぞれ1種以上選ばれた2種以上で疎水化することにより、油剤中での分散性・安定性に優れている。
処方例2 クリームタイプ W/O型サンスクリーン
1.製造例1の疎水性複合粉体 10.0
2.疎水化処理セリサイト 10.0
3.スクワラン 20.0
4.デカメチルシクロペンタシロキサン 12.0
5.ジイソステアリン酸グリセリン 3.0
6.有機変性モンモリロナイト 1.5
7.防腐剤 適 量
8.香料 適 量
9.イオン交換水 38.5
10.1、3−ブチレングリコール 5.0
(製法)
3〜7を70℃に加熱し溶解させた。この中に1及び2を添加し、ホモミキサーで分散した。この中に9、10を混合し70℃に加熱したものを添加し、ホモミキサーで乳化した。さらに8を混合して容器に充填した。
比較処方例2
製造例1の代わりに比較製造例1を用いること以外は処方例2と同様の方法で、クリームタイプW/Oサンスクリーンを得た。
処方例3 2層タイプ W/Oサンスクリーン
1.タルク 1.0
2.製造例1の疎水性複合粉体 10.0
3.ステアリン酸処理微粒子酸化亜鉛 15.0
4.流動パラフィン 1.0
5.デカメチルシクロペンタシロキサン 26.8
6.ジメチルポリシロキサン 21.0
7.POE変性ジメチルポリシロキサン 2.0
8.イオン交換水 15.0
9.1.3−ブチレングリコール 8.0
10.防腐剤 0.1
11.香料 0.1
(製法)
4〜7を70℃で加熱混合した(油相)。別に8中に9、10を溶解させ、70℃に加熱した(水相)。油相中に1〜3の粉末を添加し、ホモミキサーで分散した。この中に先の水相を添加し、ホモミキサーで乳化した。さらに11を混合して容器に充填した。
(比較処方例3)
製造例1の代わりに比較製造例1を用いること以外は処方例3と同様の方法で、2層タイプW/Oサンスクリーンを得た。
<III>透明性及び紫外線防御能試験
処方例2、3及び比較処方例2、3の透明性及び紫外線防御能を以下の方法にて調べた。
住友3M社製3MトランスポアTMサージカルテープの粘着部分を張り合わせ50mm×50mmの測定シートを2枚作成した。各シート上に、それぞれのサンプルを50mgずつ載せ、指で均一に塗り広げた。15分乾燥させたのち、日立製作所製自記分光光度計 U−3410を用いて700〜280nmの透過率を測定した。
波長領域は、可視光線が400〜800nm、紫外線(UVA)が320〜400nm、紫外線(UVB)が280〜320nmであるため、700〜400nmの透過率が高いほど透明性が高く、400〜280nmの透過率が低いほど紫外線防御能が高いといえる。
図1に処方例2及び比較処方例2の結果を示す。図1の結果から、処方例2は400nm以上の波長領域において比較処方例2より透過率が高く、280nm〜400nmの紫外線領域においては比較処方例2より透過率が低いことがわかる。これにより処方例2で得られた疎水性複合粉体は、A群及びB群からそれぞれ1種以上選ばれた2種以上で疎水化することにより、製剤の透明性、紫外線防御能が向上することが確認された。
図2に処方例3及び比較処方例3の結果を示す。図2の結果から、処方例3は、400nm以上の波長領域において比較処方例3より透過率が高く、280nm〜400nmの紫外線領域、特にUVB領域においては比較処方例3より透過率が低いことがわかる。これにより処方例3で得られた疎水性複合粉体においても、A群及びB群からそれぞれ1種以上選ばれた2種以上で疎水化することにより、製剤の透明性、紫外線防御能が向上することが確認された。
処方例4−1 W/O型ファンデーション
1.セリサイト 5.0
2.ベンガラ 0.36
3.黄酸化鉄 0.8
4.黒酸化鉄 0.16
5.製造例1の疎水性複合粉体 14.0
6.流動パラフィン 5.0
7.デカメチルシクロペンタシロキサン 29.0
8.POE変性ジメチルポリシロキサン 4.5
9.イオン交換水 36.0
10.1.3−ブチレングリコール 5.0
11.防腐剤 0.1
12.香料 0.08
(製法)
6〜8を70〜80度で加熱溶解した(油相)。また、9に10及び11を溶解した(水相)。1〜5を混合し、これに先の油相を添加し、ホモミキサーで混合した。12を添加し混合した後、水相を添加し乳化し、容器に充填した。
製造例1の代わりに、製造例2〜6を用いたものをそれぞれ処方例4−2〜4−6とし、比較製造例1〜7を用いたものをそれぞれ比較処方例4−1〜4−7とした。
<IV>官能評価
処方例4−1〜4−6、及び比較処方例4−1〜4−7で得られたW/O型ファンデーションの官能評価を行うため、20人のパネルを用いて嗜好性の評価を行った。各人に各W/O型ファンデーションを顔面に塗布してもらい、塗布時の伸びの良さについて評価してもらった。
評価基準は次のようにした。
A:20人中16人以上が、伸びが良く、均一に塗布できると感じる
B:20人中10〜15人が、伸びが良く、均一に塗布できると感じる
C:20人中10人未満が、伸びが良く、均一に塗布できると感じる
表3に評価結果を示す。
(表3)
処方例
4-1 4-2 4-3 4-4 4-5 4-6
官能評価 A A A A A A
比較処方例
4-1 4-2 4-3 4-4 4-5 4-6 4-7
官能評価 C C C C C C C
疎水性付与化合物で被覆しない比較製造例7を含む比較処方例4−7、及び1種のみの疎水性付与化合物を用いた比較製造例1〜6を含む比較処方例4−1〜4−6は、いずれもきしみを生じ、なめらかさが失われる傾向にあったが、A群及びB群からそれぞれ1種以上選ばれた2種の疎水性付与化合物を用いた製造例1〜6を含む処方例4−1〜4−6は、伸びが良く、均一に塗布でき、なめらかで優れた使用感を有していた。よって、本発明の化粧料は、A群及びB群からそれぞれ1種以上選ばれた2種以上の疎水性付与化合物で被覆した複合粉体を含むことにより、使用性が向上することが確かめられた。
以下の各処方例の化粧料は、複合粉体の分散性が良く、優れた紫外線防御能、透明性、及び使用感を備えていた。
処方例5 油性スティックファンデーション
1.本発明の疎水性複合粉体 8.0
2.タルク 2.8
3.カオリン 16
4.マイカ 3.0
5.ニ酸化チタン 16.0
6.ベンガラ 1.0
7.黄酸化鉄 3.0
8.黒酸化鉄 0.2
9.固形パラフィン 3.0
10.マイクロクリスタリンワックス 7.0
11.ワセリン 15.0
12.ジメチルポリシロキサン 3.0
13.スクワラン 5.0
14.パルミチン酸イソプロピル 17.0
15.酸化防止剤 適 量
16.香料 適 量
(製法)
9〜15を85℃で溶解し、これに充分混合された1〜8を攪拌しながら添加し、コロイドミルで磨砕分散した。16を添加し、脱気後70℃で容器に流し込み冷却して処方例5を得た。
処方例6 固形粉末ファンデーション
1.シリコーン処理タルク 11.4
2.シリコーン処理マイカ 41.0
3.シリコーン処理二酸化チタン 10.0
4.本発明の疎水性複合粉体 10.0
5.シリコーン処理酸化亜鉛 8.0
6.シリコーン処理ベンガラ 1.0
7.シリコーン処理黄酸化鉄 3.0
8.シリコーン処理黒酸化鉄 0.2
9.ナイロンパウダー 2.0
10.ジメチルポリシロキサン 8.5
11.オクチルメトキシシンナメート 1.0
12.POE変性ジメチルポリシロキサン 0.6
13.モノオレイン酸POEソルビタン 1.0
14.オクタン酸イソセチル 2.0
15.エチルパラベン 0.2
16.香料 0.1
(製法)
10〜15を加熱溶解した(油相)。別に1〜9をブレンダーで混合し、先の油相と混合した。さらに16を噴霧して均一に混合した。これを粉砕機で粉砕し、中皿に圧縮成型した。
処方例7 口紅
1.本発明の疎水性複合粉体 10.0
2.赤色201号 0.6
3.赤色202号 1.0
4.赤色223号 0.2
5.キャンデリラロウ 9.0
6.固形パラフィン 8.0
7.ミツロウ 5.0
8.カルナバロウ 5.0
9.ラノリン 11.0
10.ヒマシ油 23.2
11.2−エチルヘキサン酸セチル 17.0
12.イソプロピルミリスチン酸エステル 10.0
13.酸化防止剤 適 量
14.香料 適 量
(製法)
1〜3を10の一部と混合し、ローラー処理した(顔料部)。4を10の一部に溶解した(染料部)。5〜13を混合し、加熱溶解した後、顔料部、染料部を添加しホモミキサーで均一に分散した。これに14を添加し混合した後型に流し込み急冷し、スティック状とした。
処方例2及び比較処方例2の光透過率を示す図である。 処方例3及び比較処方例3の光透過率を示す図である。

Claims (4)

  1. シリカと酸化チタンとを含むチタンシリカ複合体の表面に、
    有機ケイ素系化合物、及び炭化水素系滑剤からなる疎水性付与化合物A群より選択される1種又は2種以上と、
    高級脂肪酸又はその金属塩、有機チタン系化合物、有機アルミニウム系化合物、及びフッ素系界面活性剤からなる疎水性付与化合物B群より選択される1種又は2種以上と、
    を被覆することを特徴とする疎水性複合粉体。
  2. シリカと酸化チタンとを含むチタンシリカ複合体の表面に、無機アルミニウム化合物、無機ケイ素化合物、無機ジルコニウム化合物からなる群より選択される1種または2種以上を被覆し、さらに
    有機ケイ素系化合物、及び炭化水素系滑剤からなる疎水性付与化合物A群より選択される1種又は2種以上と、
    高級脂肪酸又はその金属塩、有機チタン系化合物、有機アルミニウム系化合物、及びフッ素系界面活性剤からなる疎水性付与化合物B群より選択される1種又は2種以上と、
    を被覆することを特徴とする疎水性複合粉体。
  3. 請求項1又は2に記載の複合粉体において、チタンシリカ複合体は、微粒子状の複数の酸化チタン粒子がシリカ担体中に略均一な密度で点在した形態であることを特徴とする疎水性複合粉体。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の複合粉体を含むことを特徴とする化粧料。
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