JP2005075774A - 光学活性二核錯体と該錯体が触媒するカップリング反応 - Google Patents

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Abstract

【課題】入手容易な光学活性二核錯体を提供し、および該錯体を触媒とするナフトール類のカップリング反応による光学活性ビナフトール類の実用的な製造法を提供する。
【解決手段】特定の化学式で表される光学活性二核バナジウム錯体とする。さらに、該錯体を触媒として使用し、特定の化学式で表される置換ナフトール類のカップリング反応による特定の化学式で表される光学活性ビナフトール類を製造する。
【選択図】なし

Description

本発明は、新規な光学活性二核錯体と該錯体が触媒するカップリング反応による光学活性ビナフトール類の製造法に関する。
近年、医薬・農薬の製造中間体や製品への光学活性化合物の需要が高まってきており、工業的に実施可能な光学活性化合物の入手方法が強く求められている。このため、光学活性化合物の入手方法として微生物や酵素法、分割法、化学合成法など様々な方法が考案されているが、化学合成法における触媒的不斉合成法は、少量の不斉源から大量の光学活性化合物が得られるため効率が高く、工業的に優れた方法と信じられている。
その為、触媒的不斉合成法に関して数多くの研究がなされ、化学・光学収率ともに優れた方法が見出されており(非特許文献1参照)、とりわけ、光学活性ビナフトール金属錯体触媒は多種多様な不斉誘起反応に極めて有効な触媒である(非特許文献2)ため、これらの触媒に使用される光学活性ビナフトール類の有利な製造方法が求められている。従来、光学活性ビナフトール類はラセミ体を光学活性塩基で分割する方法(分割法)で製造されるが、分割法は必要な光学異性体と不要な光学異性体が同量生じるために有効とはいえない。
このため、必要とされる光学異性体だけを製造するための不斉合成法についての研究が行なわれている。特許文献1と非特許文献3の方法は、光学活性塩基の存在下に銅化合物でナフトール類をカップリングさせる方法である。高い光学収率が得られるものの、高価な光学活性塩基が過剰量必要であり、効率的ではない。非特許文献4の方法は、酸素雰囲気下、光学活性ルテニウム錯体触媒によってナフトール類をカップリングさせる方法である。化学・光学収率ともに中程度にとどまっている。非特許文献5・6の方法は、酸素雰囲気下、光学活性バナジウム錯体触媒によってナフトール類をカップリングさせる方法であるが、化学・光学収率ともに中程度である。非特許文献7の方法は触媒量多く反応に長時間を要するため実用的ではない。従って、現在までのところ、光学活性ビナフトール類の実用的な製造方法は開発されていなかった。
特開平4−18043号公報 R. Noyori, "Asymmetric Catalysis in Organic Synthesis",John Wiley & Sons, New York, 1994. Angewandte Chemie International Edition. 1997年 Vol 36 p.1243 Journal Chemical Society, Chemical Communication 1984年 p.1490. Synthesis Letter, 2000年 p.1433. Organic Letter., 2001年 vol 3, p.869. Chemical Communication 2001年 p.980. Angewandte Chemie International Edition. 2002年 vol41, p.4532.
本発明は、入手容易な光学活性二核錯体を提供すること、および該錯体を触媒とするナフトール類のカップリング反応による光学活性ビナフトール類の実用的な製造法を提供することを課題とする。
本発明者らは、各種の金属錯体による置換ナフトール類の触媒的カップリング反応を基盤としたビナフトール類の製造方法を鋭意検討した結果、新規な光学活性二核バナジウム錯体が置換ナフトール類を極めて効率よくカップリングさせ光学活性ビナフトール類に誘導することを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、一般式(1r)もしくは一般式(1s)
Figure 2005075774
[式中、Rはアルキル基、C6〜14のアリール基、C7〜20のアラルキル基を示し、R1およびR2は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、C1〜6のアルキル基、C6〜14のアリール基、C7〜20のアラルキル基、C1〜6のアルコキシ基、C7〜20のアラルキルオキシ基であるか、R1とR2は、いっしょになって1〜6の炭素鎖に1〜3のヘテロ原子を含むまたは含まないで飽和あるいは不飽和の環を為しても良いことを示し、nは0〜2の整数であることを示す。]
で表わされる光学活性二核バナジウム錯体触媒と、一般式1rまたは一般式1sを触媒として使用することを特徴とする、一般式3
Figure 2005075774
[式中、R3、R4、R5およびR6は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、C1〜6のアルキル基およびC1〜6のアルコキシ基を示す。]
で表わされる置換ナフトール類のカップリング反応による一般式4
Figure 2005075774
[式中、R3、R4、R5およびR6は前記と同じ意味を示し、*は、軸不斉を有することを示す。]
で表わされる光学活性ビナフトール類の製造方法である。
入手容易な光学活性二核錯体、および該錯体を触媒とするナフトール類のカップリング反応による光学活性ビナフトール類の実用的な製造法が提供される。
本発明の光学活性二核錯体触媒によって安価に製造される光学活性ビナフトール類は、様々な不斉誘起反応の触媒配位子として有用である。したがって、本発明によって医薬・農薬の製造プロセスに重要な触媒類の主要原料が製造できる。
次に、本発明を更に詳細に説明する。
まず、R立体配置を有する立体異性体である一般式1rの化合物ついて述べる。
Rのアルキル基としては、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、c−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、s−ブチル、t−ブチル、c−ブチル、c−プロピルメチル、n−ペンチル、2−ペンチル、3−ペンチル、i−ペンチル、ネオペンチル、t−ペンチル、c−ペンチル、n−ヘキシル、2−ヘキシル、3−ヘキシル、c−ヘキシル基等の直鎖、分岐、環状のアルキル基が挙げられ、その中でもi−プロピル、t−ブチル、c−ヘキシル基が好ましい。
C6〜14のアリール基としては、フェニル、1−ナフチル、2−ナフチル基等が挙げられ、入手の容易さからフェニル基が好ましい。C7〜20のアラルキル基としては、ベンジル、2−フェニルエチル、1−ナフチルメチル、2−ナフチルメチル、9−アントリルメチル基等が挙げられ、ベンジル、1−ナフチルメチル基が好ましい。
1およびR2は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、C1〜6のアルキル基、C6〜14のアリール基、C7〜20のアラルキル基、C1〜6のアルコキシ基、C7〜20のアラルキルオキシ基であることを示す。または、R1とR2は、いっしょになって、1〜6の炭素鎖に1〜3のヘテロ原子を含むまたは含まないで飽和あるいは不飽和の環を為しても良いことを示す。
ハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素を例示することができる。C1〜6のアルキル基としては、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、c−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、s−ブチル、t−ブチル、c−ブチル、c−プロピルメチル、n−ペンチル、2−ペンチル、3−ペンチル、i−ペンチル、ネオペンチル、t−ペンチル、c−ペンチル、n−ヘキシル、2−ヘキシル、3−ヘキシル、c−ヘキシル基等の直鎖、分岐、環状のアルキル基を例示することができる。
C6〜14のアリール基としては、フェニル、1−ナフチル、2−ナフチル基等が挙げられ、C7〜20のアラルキル基としては、ベンジル、2−フェニルエチル、1−ナフチルメチル、2−ナフチルメチル、9−アントリルメチル基等が挙げらる。C1〜6のアルコキシ基としては、メトキシ、エトキシ、n−プロピルオキシ、i−プロピルオキシ、c−ヘキシルオキシ基等の直鎖、分岐、環状のアルコキシ基が挙げられ、C7〜20のアラルキルオキシ基としては、ベンジルオキシ、2−フェニルエチルオキシ、1−ナフチルメチルオキシ、2−ナフチルメチルオキシ、9−アントリルメチルオキシ基等が挙げられる。
1とR2がいっしょになって、1〜6の炭素鎖に1〜3のヘテロ原子を含むまたは含まないで飽和あるいは不飽和の環構造を有する化合物の立体異性体として式1rb〜式1rhの化合物が挙げられる。
Figure 2005075774
一般式1の中で好ましいのは、R1、R2がともに水素原子である化合物、R1が水素原子かつR2がフッ素または塩素原子である化合物、R1が水素原子かつR2がメチル基、エチル基、またはメトキシ基である化合物、R1がメチル基またはエチル基かつR2が水素原子である化合物、または前記構造式で示した式1rd、式1re、あるいは式1rfで示された化合物である。
S立体異性体1sにもまったく同様の置換基を挙げることができ、好ましい置換基としてはR1、R2ともに水素原子である化合物、R1が水素原子かつR2がフッ素または塩素原子である化合物、R1が水素原子かつR2がメチル基、エチル基、またはメトキシ基である化合物、R1がメチル基またはエチル基かつR2が水素原子である化合物が好ましく、あるいは前記構造式1ra〜1rhで示した化合物に対応するS立体異性体の式1sd、式1se、あるいは式1sfで示された化合物が好ましい。
1r、1sともにnは0〜2の整数であることを示し、0または1が好ましい。
一般式3および4におけるR3、R4、R5、R6は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、C1〜6のアルキル基またはC1〜6のアルコキシ基を示し、*は、軸不斉であることを示す。
3、R4、R5、R6のハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素原子が挙げられ、フッ素、塩素原子が好ましい。C1〜6のアルキル基としては、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、c−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、s−ブチル、t−ブチル、c−ブチル、c−プロピルメチル、n−ペンチル、2−ペンチル、3−ペンチル、i−ペンチル、ネオペンチル、t−ペンチル、c−ペンチル、n−ヘキシル、2−ヘキシル、3−ヘキシル、c−ヘキシル基等の直鎖、分岐、環状のアルキル基が挙げられ、メチル、エチル、i−プロピル基が好ましい。
C1〜6のアルコキシ基としては、メトキシ、エトキシ、n−プロピルオキシ、i−プロピルオキシ、c−プロピルオキシ、n−ブチルオキシ、t−ブチルオキシ、n−ペンチルオキシ、2−ペンチルオキシ、3−ペンチルオキシ、i−ペンチルオキシ、ネオペンチルオキシ、t−ペンチルオキシ、c−ペンチルオキシ、n−ヘキシルオキシ、c−ヘキシルオキシ基等の直鎖、分岐、環状のアルコキシ基が挙げられ、メトキシ、エトキシ、i−プロピルオキシ基が好ましい。
さらに、C2〜6の直鎖、分岐のアルケニル基、C2〜6の直鎖のアルキニル基も挙げることが出来、C2〜6の直鎖、分岐のアルケニル基として、エテニル、1−プロペニル、2−プロペニル、1−メチルエテニル、1−ブテニル、2−ブテニル、1−ペンテニル、2−ペンテニル、1−ヘキセニル、2−ヘキセニル基等が挙げられ、2−プロペニル、1−メチルエテニル基が好ましく、C2〜6の直鎖のアルキニル基としては、エチニル、1−プロピニル、2−プロピニル、フェニルエチニル基等が挙げられ、エチニル基が好ましい。
かかる一般式3で示される化合物の具体例としては、下記式3a〜式3jの化合物を挙げることができる。
Figure 2005075774
次に、一般式(1r)もしくは一般式(1s)で表わされる光学活性二核バナジウム錯体の製造法をn=0の化合物2rおよび2sで説明する。
Figure 2005075774
(1)第一工程:ビスホルミルフェノール(11n)の合成
不活性ガス雰囲気下、2,2’−ビスメトキシメトキシ−1,1’−ビフェニル(10n)に塩基とジメチルホルムアミドを作用させた後、定法に従って酸で加熱処理することによってビスホルミルフェノール(11n)が得られる。塩基にはメチルリチウム、n−ブチルリチウム、t−ブチルリチウムなどのアルキルリチウム類が好適に使用できる。モル比(10n):(塩基):(ジメチルホルムアミド)は、(1):(2.0〜6.0):(3.0〜10.0)の範囲で行なわれ、好ましくは、(1):(2.5〜4.0):(2.5〜5.0)である。
溶媒はこの反応を阻害しなければ特に制限は無い、かかる溶媒としてはペンタン、ヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン等の炭化水素系、エチルエーテル、イソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)等のエーテル系、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、N−メチルピロリドン(NMP)等の極性溶媒、これらの混合溶媒が挙げられる。10nと溶媒の量比(g/ml)は1/2〜1/200、好ましくは1/5〜1/100である。反応温度は−100℃〜溶媒の沸点、好ましくは−50℃〜50℃である。
(2)第二工程:ビスホルミルフェノール(式11n)から光学活性二核バナジウム錯体(2rまたは2s)の合成
式11nの化合物と光学活性α−アミノ酸(R立体異性体またはS立体異性体)を酢酸ナトリウム存在下に反応させ、光学活性ビスシッフ塩基(12rまたは12s)を得る。式12r、式12sで示された化合物は不安定なため単離精製せず直ちに次の反応に用いる。
モル比(11n):(α−アミノ酸):(酢酸ナトリウム)は、(1):(2.0〜6.0):(2.0〜10.0)の範囲で行なわれ、好ましくは、(1):(2.0〜2.5):(2.5〜6.0)である。溶媒はこの反応を阻害しなければ特に制限は無い、かかる溶媒としてはペンタン、ヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン等の炭化水素系、エチルエーテル、イソプロピルエーテル、THF等のエーテル系、DMF、NMP等の極性溶媒、これらの混合溶媒が挙げられる。式11n0と溶媒の量比(g/ml)は1/2〜1/200の範囲で適宜行なえ、好ましくは1/10〜1/150である。また、この反応溶液に水が共存しても良好に反応が進行する。溶媒(ml):水(ml)比は1:1〜10:1までの範囲である。反応温度は室温〜溶媒の沸点までで行なわれる。
酢酸ナトリウム存在下に12rまたは12sに0.5〜2Mに調製した酸化硫酸バナジウム水溶液を作用させ2rまたは2sを得る。
モル比(12rまたは12s):(酸化硫酸バナジウム):(酢酸ナトリウム)は、(1):(0.9〜1.5):(2.0〜10.0)の範囲で行なわれ、好ましくは、(1):(0.9〜1.1):(2.5〜6.0)である。
溶媒はこの反応を阻害しなければ特に制限は無い、かかる溶媒としてはペンタン、ヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン等の炭化水素系、エチルエーテル、イソプロピルエーテル、THF等のエーテル系、DMF、NMP等の極性溶媒、これらの混合溶媒が挙げられる。12rまたは12sと溶媒の量比(g/ml)は1/2〜1/200の範囲で適宜行なえる。好ましくは1/10〜1/150である。反応温度は室温〜溶媒の沸点までで行なわれる。
さらに、一般式1rまたは1sを触媒として使用することを特徴とする、一般式3で表わされる置換ナフトール類のカップリング反応による一般式4で表わされる光学活性ビナフトール類の製造方法について説明する。
Figure 2005075774
一般式4の化合物は一般式3で示される化合物を空気あるいは酸素雰囲気下、式1rまたは式1sで示される化合物とともに撹拌して、変換することができる。
モル比(式1rまたは式1s):(式3)は、(1):(20〜100,000)の範囲で行なわれ、好ましくは、(1):(30〜10,000)である。
溶媒はこの反応を阻害しなければ特に制限は無い、かかる溶媒としてはペンタン、ヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン等の炭化水素系、エチルエーテル、イソプロピルエーテル、THF等のエーテル系、ジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロエタン、トリクロロエタン等の塩素系、酢酸メチル、酢酸エチル等のエステル系、メタノール、エタノール等のアルコール系、アセトニトリル、DMF、NMP等の極性溶媒が挙げられ、これらの混合溶媒も可能である。3と溶媒の量比(g/ml)は1/2〜1/200の範囲で適宜行なえる。好ましくは1/5〜1/100である。反応温度は室温〜溶媒の沸点までで行なわれる。 以下に実施例と参考例を示し、本発明をより詳細に説明するが、以下の実施例は本発明を限定するものではない。
光学活性二核バナジウム錯体2s(R=t−Bu)の合成
Figure 2005075774
50mLナスフラスコに、酢酸ナトリウム164mg(2.0mmol)、(L)−tert−ロイシン(144mg、1.1mmol)、水3mL、及びビスホルミルフェノールテトラヒドロフラン溶液15mL(0.5mmol,0.03M)を順に加え、30分加熱還流した。その後、酸化硫酸バナジウム水溶液2mL(2.0mmol,1M)を加え、二時間攪拌した。テトラヒドロフランを減圧留去し、沈殿物をろ過した。残渣を水と四塩化炭素で洗浄した。(収率92%)
物性値:1H-NMR (CDCl3): δ0.8-2.0 (br), 4.4 (br), 7.0-7.3 (br), 7.5-8.0 (br), 8.4-8.7 (br). IR (cm-1): 1651 (C=N), 1614 (C=O), 976 (V=O). FAB-HRMS: Found: m/z 599.0805. Calcd for C26H29N2O8V2: (M+H)+, 599.0803. [α]D 26 -244 (c 1.00 x 10-3, CH2Cl2).
光学活性ビナフトールの合成
Figure 2005075774
空気雰囲気下、10mLナスフラスコに2−ナフトール29mg(0.2mmol)と塩化メチレン1mLを加え30℃で10分攪拌した。その後、実施例1で製造した化合物を3mg(0.5x10-2mmol,2.5mol%)加え30℃で72時間攪拌した。濃縮後、カラムクロマトグラフィによりビナフトールを単離・精製した(収率84%,光学収率92%)。

Claims (3)

  1. 一般式(1r)もしくは一般式(1s)
    Figure 2005075774
    [式中、Rはアルキル基、C6〜14のアリール基またはC7〜20のアラルキル基を示し、R1およびR2は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、C1〜6のアルキル基、C6〜14のアリール基、C7〜20のアラルキル基またはC1〜6のアルコキシ基、C7〜20のアラルキルオキシ基であるか、R1とR2は、いっしょになって1〜6の炭素鎖に1〜3のヘテロ原子を含むまたは含まないで飽和あるいは不飽和の環を為しても良いことを示し、nは0〜2の整数であることを示す。]
    で表わされる光学活性二核バナジウム錯体。
  2. 一般式(2r)もしくは一般式(2s)
    Figure 2005075774
    [式中、R、R1およびR2は前記と同じ意味を示す。]
    で表わされる光学活性二核バナジウム錯体。
  3. 請求項1または2記載の錯体を触媒として使用することを特徴とする、一般式3
    Figure 2005075774
    [式中、R3、R4、R5およびR6は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、C1〜6のアルキル基またはC1〜6のアルコキシ基を示す。]
    で表わされる置換ナフトール類のカップリング反応による一般式4

    Figure 2005075774
    [式中、R3、R4、R5およびR6は前記と同じ意味を示し、*は、軸不斉を有することを示す。]
    で表わされる光学活性ビナフトール類の製造方法。
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WO2021182238A1 (ja) * 2020-03-12 2021-09-16 第一工業製薬株式会社 1,1'-ビ-2-ナフトール組成物

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