JP2005075748A - 三環性ベンゼノイド液晶化合物およびそのコンビナトリアル合成法 - Google Patents

三環性ベンゼノイド液晶化合物およびそのコンビナトリアル合成法 Download PDF

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章 森
Kazumasa Akaboshi
一誠 赤星
Masashi Hashimoto
雅司 橋本
Takashi Takahashi
孝志 高橋
Takayuki Doi
隆行 土井
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Abstract

【課題】 コンビナトリアルケミストリーを利用して新規な液晶化合物を合成し、該化合物のライブラリーを構築する。
【解決手段】 下記の式(I)で表される三環性ベンゼノイド液晶化合物(式中、mおよびnは、互いに独立して、1〜10の整数を示す)。アミド結合を切り出せるリンカーが連結された固相担体を用い、還元アミノ化反応により4−ヨードアニリンなどのアニリン誘導体4−アルコキシフェノール、一酸化炭素、パラジウムなどの遷移金属錯体触媒を用いたカルボニル化を行なった後、最後に固相担体から切り出し目的化合物(I)をライブラリーとして得ることができる。
【化1】
Figure 2005075748

【選択図】 図1

Description

本発明は、三環性ベンゼノイド構造を有する新規な液晶化合物およびコンビナトリアル合成を用いるその製造法に関する。
周知の如く液晶はディスプレーなどのデバイスで広く用いられているが、まだまだ改良の余地があり、実用化に向けては数多くの種類の液晶を揃える必要があり、新しい素材の開発が常時望まれている。
一般的に液晶分子は、異方性の大きい棒状構造をもち、それらには結合基と芳香環などからなる剛直なコアと柔軟な炭素鎖、分子の配向を助ける末端置換基を有することが必要とされている。新規な液晶化合物(液晶性化合物)を開発する場合は、通常最初にコアを選び、側鎖長を少しずつ変えながら合成する方法が採られる。しかしながら、考える素材は無数にあり、それらの化合物を一々合成しそれぞれの化合物の機能を調べて目的とする液晶素材を選び出そうとなると、膨大な時間と労力が必要とされる。
一方、従来より創薬の分野ではコンビナトリアル合成法が知られ広く用いられており、この方法は数種の構造要素の組み合わせを利用して、多数かつ多様な化合物ライブラリーを効率よく短時間で構築する手法である。このような手法が既に知られているにも拘わらず、意外に有機合成分野、特に液晶関連での応用は少なく、下記の文献にその例が見出される程度である。
Org. Biomol. Chem., 1, 1609-1624(2003) Spec. Chem., 22, 27-28 (2002) 第81回日本化学会講演予稿集、1169 (2002)
本発明の目的は、コンビナトリアルケミストリーを利用して新規な液晶化合物を合成し、該化合物のライブラリーを構築することにある。
本発明者は、上記の目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、一連の新規な三環性ベンゼノイド化合物を固相合成する方法を確立し、さらに、それらの化合物が優れた液晶性を呈することを見出し、本発明を導き出した。
かくして、本発明に従えば、下記の一般式(I)で表される三環性ベンゼノイド液晶化合物が提供される。
Figure 2005075748
式(I)中、mおよびnは、互いに独立して、1〜10の整数を示す。
さらに、本発明に従えば、上記の記載の液晶化合物(I)を合成する方法であって、下記の工程(i)〜(iv)を含む方法が提供される。
(i)リンカーを介して末端にアルデヒド構造を有する固相担体に、下記の式(A)で表されるアニリン誘導体を反応させ、前記アルデヒドとアニリン誘導体(A)のアミノ基との間に還元的アミノ化反応を行なわせる工程。
Figure 2005075748
式(A)中、Xは、ヨウ素原子、臭素原子、またはトリフルオロメタンスルホニル基を示す。
(ii)前記工程(i)の生成物に、下記の式(B)で表されるアルコキシベンゾイルを反応させ、工程(i)で生成した還元的アミノ化部位をベンゾイル化してアミド結合を形成する工程。
Figure 2005075748
式(B)中、nは1〜10の整数を示す。
(iii)前記工程(ii)の生成物に、下記の式(C)で表されるアルコキシフェノールを反応させて前記アニリン誘導体のXとアルコキシフェノール(C)の水酸基との間にカルボニル化反応を行なわせる工程。
Figure 2005075748
式(C)中、mは1〜10の整数を示す。
(iv)および、前記アミド結合を固相担体から切り出して、前記式(I)の液晶化合物を分離する工程。
本発明は、さらに、別の観点として、上記の式(I)で表されるそれぞれの液晶化合物から構成されることを特徴とする三環性ベンゼノイド液晶化合物のライブラリーも提供する。
本発明に従えば、固相担体を利用するコンビナトリアル合成により、煩雑な精製操作を要することなく、液晶化合物を簡便に調製することができる。本発明の液晶化合物は、化学構造の違いにより発現温度の異なる各種の液晶相を呈する多数且つ多様な三環性ベンゼノイド化合物から構成されるライブラリーとして得ることができる。
本発明の三環性ベンゼノイド液晶化合物は、図1に概示する反応スキームに従って固相合成することができる。以下、図に示す各工程に沿って本発明の実施の形態を説明する。なお、図1に示す化学構造式においては慣用的な表現法に従い炭素原子や水素原子を省略している部分がある。
本発明の液晶化合物を固相合成するには、先ず、リンカーを介して末端にアルデヒド構造を有する固相担体に、式(A)で表されるアニリン誘導体を反応させ、アルデヒドとアニリン誘導体(A)のアミノ基との間に還元的アミノ化反応を行なわせる。ここで、還元的アミノ化とは、よく知られているように、アルデヒドとアミノ基との縮合反応に引き続き還元することにより当該アルデヒドとアミノ基を有する出発材料を共有結合を介して結合する反応であり、この反応によってアニリン誘導体(A)が固相担体に担持された生成物(図1中、(II)で示す)が得られる。還元剤としては、一般に、水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素リチウム、シアン化ホウ素ナトリウムなどが用いられる。
本発明において、固相反応で生成する化合物と固相担体とを連結するリンカーは、最終的に目的化合物から切断されて目的化合物を切り出すことができるような特性を有しているものでなければならない。この要件を満たし本発明で用いられるのに好適なリンカーは、骨格アミドリンカー(Backbone Amide Linker: BALと略称される)と呼ばれるものである。
このリンカーは、当初、ペプチドの固相合成に際して基質と固相担体を連結するものとして案出され、トリフルオロ酢酸(TFA)のような強酸を作用させると、生成物が固相担体から切り出されるという特徴を有する。すなわち、BALは、代表的には、下記の構造式(D)で表され、電子供与性のメトキシ基(−OMe)の作用によりメトキシ基にはさまれている部分の電子密度が高くなり、強酸が存在するとその先に連結されているアミド結合などのアミン含有部位が特異的に切り出される。
Figure 2005075748
かくして、本発明において用いる、リンカーを介して末端にアルデヒド構造を有する固相担体とは、下記の一般式(E)で表すことができる。
Figure 2005075748
式(E)においてBALは上述した骨格アミドリンカー(Backbone Amide Linker)を示す。(P)は、ポリマー、例えば、ポリスチレン系樹脂もしくはそのコポリマー、ポリアクリルアミド系樹脂もしくはそのコポリマー、または、ポリメタクリルアミド樹脂もしくはそのコポリマーなどから成る固相担体を示す。(S)は、スペーサーであり、例えば、図1に示す−CHNHCO−などの他、アルキレンや分枝アルキレンなどを示すが、このスペーサーは無くてもよく、固相担体(P)が直接リンカー部位に結合されていてもよい。式(E)で示されるようなリンカーを有する固相担体は、BALランタンと称され市販されており、米国のミモトープス(Mimotopes)社から入手できる。
以上のような固相担体を利用して還元的アミノ化を行ない、反応終了後、洗浄および真空乾燥することにより、図1の(III)で示される生成物が得られる。反応の進行は、トリフルオロ酢酸(TFA)のような強酸を用いてアニリン誘導体(A)を固相担体から切り出すことにより確認することができる。
次に、還元的アミノ化工程の生成物(III)に、式(B)で表されるアルコキシベンゾイルを反応させ、還元的アミノ化工程で生成した還元的アミノ化部位をベンゾイル化してアミド結合を形成させる。この反応は、脱ハロゲン化水素剤として機能するトリエチルアミンの存在下に実施する。反応終了後、洗浄、真空乾燥を行ない、図1の(IV)で示される生成物が得られる。反応の進行は、TFAのような強酸を用いて固相担体を切り出し、下記の式(F)で表される生成物が得られていることにより確認する。
Figure 2005075748
ベンゾイル化工程の後、その生成物(IV)に、式(C)で表されるアルコキシフェノールを反応させて、アニリン誘導体(A)に由来するXとアルコキシフェノール(C)の水酸基との間にカルボニル化反応を行なわせる。このカルボニル化は、遷移金属錯体〔例えば、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(0)〕を触媒としトリエチルアミンの存在下、高圧の一酸化炭素を反応させることにより実施する。反応終了後、洗浄および真空乾燥を行ない、その後、TFAのような強酸を用いてアミド結合を固相担体から切り出し分離することにより所望の液晶化合物(I)が得られる。
以上のような固相合成を利用する本発明に従えば、式(B)のアルコキシベンゾイルおよび式(C)のアルコキシフェノールを構成ブロックとして、各種の組み合わせから成る多数の三環性ベンゼノイド化合物を並行して効率的に調製することができる。得られる三環性ベンゼノイド化合物は、比較的優れた液晶化合物であり、発現する液晶化合物には、現在表示材料に用いられているネマチック相やスメクチック相の中でも流動性の高いスメクチックA相や次世代の表示材料と言われているスメクチックC相が含まれている。
以下、本発明の特徴や実施の形態を更に具体的に示すために実施例および参考例を記すが、本発明はこれらによって限定されるものではない。
液晶化合物の固相合成
図1に示す反応スキームに従い、m=1〜10、n=1〜10、すなわち、10×10=100個の液晶化合物を固相合成法により合成した。
<還元的アミノ化:ヨードアニリンの固相担体への担持>
4−ヨードアニリン〔式(A)でX=I〕(2, 0.5M)、NaBHCN(0.05M)の1%氷酢酸/N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)溶液に、予めDMFに20分間程度浸して膨潤させたBALランタン(II)を加え、60℃で17時間反応させた。反応終了後、得られた生成物(III)をDMF(5分間×3回)、ジクロロメタン(DCM)(5分間×3回)で振騰洗浄し、真空乾燥した。乾燥後、生成物(III)を20%トリフルオロ酢酸(TFA)/DCM中に室温で1時間浸し、4−ヨードアニリン(A)を固相担体から切り出した。溶媒の留去後、真空乾燥し4−ヨードアニリン(A)を得た。(純度:>99%、収率:38%)
<ベンゾイル化>
塩化4−アルコキシベンゾイル(B)(0.3M)、トリエチルアミン(NEt)(0.5M)のDCM溶液に、予めDCMに20分間程度浸して膨潤させた(III)を加え、室温で17時間反応させた。反応終了後、得られた生成物(IV)をDCM(5分間×3回)、テトラヒドロフラン(THF)(5分間×2回+10時間×1回)、1:1の酢酸/水(5分間×3回、60℃)、1:4のNEt/THF(5分間×3回)、THF(5分間×3回)、トルエン(5分間×3回)、DCM(5分間×3回)で振騰洗浄し、真空乾燥した。乾燥後、(IV)を20%TFA/DCM中に室温で1時間浸し、化合物(F)(X=I)を固相担体から切り出した。溶媒の留去後、真空乾燥し、化合物(5)を得た。(純度:89%(n=5の場合))
<化合物(F)(n=5)のデータ>
1H NMR (270 MHz, CDCl3)δ 0.94(3H, T, J=7.5 Hz), 1.43(4H,
m), 1.82(2H, quin, J=7.5 Hz), 4.02(2H, t, J=7.5 Hz),
6.96(2H, d, J=8.6 Hz), 7.43(2H, d, J=8.6 Hz), 7.66(2H, d, J=8.6 Hz), 7.68(1H, br), 7.81(2H, d, J=8.6 Hz)元素分析実測値:C, 52,91; H, 4.90; N,
3.41%。C18H20NO2Iとした計算値:C, 52,83; H, 4.93; N,
3.42%。
<カルボニル化>
4−アルコキシフェノール(C)(0.5M)、NEt(0.5M)、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(0)(0.01M)のDMF溶液に、予めDMFに20分間程度浸して膨潤させた(IV)を加え、オートクレープ中で60℃、10atmの一酸化炭素の条件下で75時間反応させた。反応終了後、得られた生成物(V)をDCM(5分間×3回)、THF(5分間×2回+10時間×1回)、1:1の酢酸/水(5分間×3回、60℃)、1:4のNEt/THF(5分間×3回)、THF(5分間×3回)、トルエン(5分間×3回)、DCM(5分間×3回)で振騰洗浄し、真空乾燥した。乾燥後、生成物(V)を20%TFA/DCM中に室温で1時間浸し、化合物(I)を固相担体から切り出した。溶媒の留去後、真空乾燥し、化合物(I)を得た。(純度:97%(m=n=5))
得られた化合物(I)の幾つかについて以下にその同定データを示す。
<化合物(I)(m=2、n=2)の同定データ>
1H NMR
(270 MHz, DMSO)
δ 1.34(3H, t, J=7.0
Hz), 1.37(3H, t, J=7.0 Hz), 4.04(2H, q, J=7.0 Hz), 4.13(2H, q, J=7.0
Hz), 6.98(2H, d, J=8.9 Hz), 7.07(2H, d, J=8.9 Hz), 7.18(2H, d, J=8.9
Hz), 7.98(2H, d, J=8.9 Hz), 8.01(2H, d, J=8.9 Hz), 8.10(2H, d, J=8.9
Hz), 10.46(1H, s)
元素分析実測値:C, 70.25; H,
5.70; N, 3.47 %.
C24H23NO5とした計算値:C, 71.10; H, 5.72; N, 3,45 %.
MS(EI+): m/z 405(M+, 6%), 268(M+,
100%), 149(M+, 78%), 121(M+, 31%).
<化合物(I)(m=2、n=5)の同定データ>
1H NMR
(270 MHz, CDCl3)
δ 0.95(3H, t, J=7.0
Hz), 1.43(3H, t, J=7.0 Hz), 1.45(4H, m), 1.83(2H, quin,
J=7.0 Hz), 4.03(2H, t, J=6.8 Hz), 4.06(2H, q, J=6.8 Hz),
6.93(2H, d, J=8.9 Hz), 6.99(2H, d, J=8.9 Hz), 7.12(2H, d, J=8.9
Hz), 7.79(2H, d, J=8.9 Hz), 7.87(2H, d, J=8.9 Hz), 7.90(1H, s),
8.20(2H, d, J=8.9 Hz),
元素分析実測値:C, 72.10; H,
6.48; N, 3.10 %
C27H29NO5とした計算値:C, 72.46; H, 6.53; N, 3,13 %.
<化合物(I)(m=2、n=8)の同定データ>
1H NMR
(270 MHz, CDCl3)
δ 0.90(3H, t, J=7.3
Hz), 1.43(3H, t, J=7.0 Hz), 1.45(12H, m), 4.03(2H, t, J=7.0 Hz),
4.06(2H, q, J=7.0 Hz), 6.93(2H, d, J=9.2 Hz), 6.99(2H, d, J=8.9
Hz), 7.12(2H, d, J=9.2 Hz), 7.79(2H, d, J=8.9 Hz), 7.86(2H, d, J=8.9
Hz), 7.89(1H, s), 8.20(2H, d, J=8.9 Hz),
元素分析実測値:C, 73.38; H,
7.20; N, 2.95 %
C30H35NO5とした計算値:C, 73.59; H, 7.21; N, 2.86 %.
<化合物(I)(m=5、n=2)の同定データ>
1H NMR
(270 MHz, CDCl3)
δ 0.94(3H, t, J=7.0
Hz), 1.47(3H, t, J=7.0 Hz), 1.48(6H, m), 3.96(2H, t, J=6.8 Hz),
4.12(2H, q, J=7.0 Hz), 6.93(2H, d, J=8.9 Hz), 6.99(2H, d, J=8.4
Hz), 7.12(2H, d, J=8.9 Hz), 7.79(2H, d, J=8.4 Hz), 7.86(2H, d, J=8.9
Hz), 7.90(1H, s), 8.21(2H, d, J=8.6 Hz),
元素分析実測値:C, 72.19; H,
6.51; N, 3.15 %
C27H29NO5とした計算値:C, 72.46; H, 6.53; N, 3.13 %.
<化合物(I)(m=5、n=5)の同定データ>
1H NMR
(270 MHz, CDCl3)
δ 0.94(3H, t, J=7.3
Hz), 0.95(3H, t, J=7.0 Hz), 1.44(8H, m), 1.80(4H, m), 3.96(2H, t, J=6.5
Hz), 4.04(2H, t, J=6.5 Hz), 6.93(2H, d, J=9.2 Hz), 6.99(2H, d, J=8.9
Hz), 7.12(2H, d, J=8.9 Hz), 7.79(2H, d, J=8.9 Hz), 7.86(2H, d, J=8.9
Hz), 7.91(1H, s), 8.20(2H, d, J=8.9 Hz),
元素分析実測値:C, 73.44; H,
7.19; N, 2.90 %
C30H35NO5とした計算値:C, 73.59; H, 7.21; N, 2.86 %.
<化合物(I)(m=5、n=8)の同定データ>
1H NMR
(270 MHz, CDCl3)
δ 0.90(3H, t, J=6.5
Hz), 0.94(3H, t, J=6.8 Hz), 1.33(8H, m), 1.42(6H, m), 1.80(2H, quin, J=6.5 Hz), 1.82(2H, quin,
J=6.8 Hz), 3.96(2H, t, J=6.8 Hz), 4.03(2H, t, J=6.8 Hz),
6.93(2H, d, J=8.9 Hz), 6.99(2H, d, J=8.9 Hz), 7.12(2H, d, J=8.9
Hz), 7.79(2H, d, J=8.4 Hz), 7.86(2H, d, J=8.9 Hz), 7.91(1H, s),
8.20(2H, d, J=8.9 Hz),
元素分析実測値:C, 74.41; H,
7.74; N, 2.64 %
C33H41NO5とした計算値:C, 74.55; H, 7.77; N, 2.63 %.
<化合物(I)(m=8、n=2)の同定データ>
1H NMR
(270 MHz, CDCl3)
δ 0.89(3H, t, J=6.8
Hz), 1.30(10H, m), 1.46(3H, t, J=6.8 Hz), 1.79(2H, quin,
J=7.0 Hz), 3.96(2H, t, J=6.8 Hz), 4.11(2H, t, J=7.0 Hz),
6.93(2H, d, J=8.9 Hz), 6.99(2H, d, J=8.9 Hz), 7.12(2H, d, J=8.9
Hz), 7.79(2H, d, J=8.4 Hz), 7.86(2H, d, J=8.9 Hz), 7.91(1H, s),
8.21(2H, d, J=8.9 Hz),
元素分析実測値:C, 73.41; H,
7.19; N, 2.92 %
C30H35NO5とした計算値:C, 73.59; H, 7.21; N, 2.86 %.
<化合物(I)(m=8、n=5)の同定データ>
1H NMR
(270 MHz, CDCl3)
δ 0.90(3H, t, J=7.0
Hz), 0.95(3H, t, J=7.0 Hz), 1.29(8H, m), 1.46(8H, m), 1.77(2H, m),
3.96(2H, t, J=6.2 Hz), 4.04(2H, t, J=6.2 Hz), 6.93(2H, d, J=9.5
Hz), 6.99(2H, d, J=9.2 Hz), 7.12(2H, d, J=9.2 Hz), 7.79(2H, d, J=8.9
Hz), 7.86(2H, d, J=8.9 Hz), 7.90(1H, s), 8.20(2H, d, J=8.6 Hz),
元素分析実測値:C, 74.46; H,
7.76; N, 2.70 %
C33H41NO5とした計算値:C, 74.55; H, 7.77; N, 2.63 %.
<化合物(I)(m=8、n=8)の同定データ>
1H NMR
(270 MHz, CDCl3)
δ 0.89(3H, t, J=7.0
Hz), 0.90(3H, t, J=7.0 Hz), 1.30(16H, m), 1.46(4H, m), 1.80(4H, m),
3.96(2H, t, J=6.5 Hz), 4.03(2H, t, J=6.8 Hz), 6.93(2H, d, J=9.2
Hz), 6.99(2H, d, J=8.9 Hz), 7.12(2H, d, J=8.9 Hz), 7.79(2H, d, J=9.2
Hz), 7.86(2H, d, J=8.9 Hz), 7.90(1H, s), 8.20(2H, d, J=8.9 Hz),
元素分析実測値:C, 75.26; H,
8.23; N, 2.50 %
C36H47NO5とした計算値:C, 75.36; H, 8.26; N, 2.44 %.
参考例:液相反応による合成
比較のために、固相担体への担持を行なわない液相反応によっても液晶化合物を合成した。
<ベンゾイル化>
4−ヨードアニリン(2, 400mg, 1.83mmol)、4−ジメチルアミノピリジン(触媒量)をピリジンに溶かし、塩化4−アミルオキシベンゾイル621mg(2.75mmol)を室温で滴下し、窒素雰囲気下、再び室温で1時間攪拌した。反応終了後、2N−塩酸を加え1時間攪拌した後、沈殿物をろ取した。沈殿物を酢酸エチルにより再結晶し、化合物(F)(X=I)の無色結晶を640mg(収率:86%)得た。
<カルボニル化>
上記の化合物(F)50mg(0.12mol、4−アミルオキシキシフェノール26mg(0.14mmol)、NEt34μl(0.24mmol)、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(0)14mg(0.012mmol)をDMFに溶かし、オートクレープ中60℃、5atmの一酸化炭素雰囲気下で68時間反応させた。反応終了後、2N−塩酸を加え、1時間攪拌した後、結晶をろ取した。得られた結晶をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル及び活性アルミナ;展開溶媒、クロロホルム)により精製したあと、ヘキサンと酢酸エチルで再結晶し、白色結晶の化合物(I)(収率:94%)を得た。
<化合物(I)(m=n=5)のデータ>
1H NMR (270 MHz, CDCl3)δ 0.94(3H, t, J=7.0 Hz), 0.95(3H,
t, J=7.3 Hz), 1.43(8H, m), 1.80(4H, m), 3.96(2H, t, J=6.5 Hz), 4.04(2H, t,
J=6.5 Hz), 6.93(2H, d, J=8.9 Hz), 6.99(2H, d, J=8.6 Hz), 7.12(2H, d, J=8.9 Hz),
7.79(2H, d, J=8.9 Hz), 7.86(2H, d, J=8.9 Hz), 7.90(1H, s), 8.20(2H, d, J=8.9
Hz)。元素分析実測値:C, 73.44; H, 7.19; N, 2.90%。C30H35NO5Iとした計算値:C,
73.59; H, 7.21; N, 2.86%。
転移温度の測定
実施例1および参考例で合成した化合物について転移温度を測定して、その液晶として特性を評価した。なお、転移温度の測定は、試料を2枚のガラス板に挟み、温度調整器付きのステージに置き、偏光顕微鏡下で行なった。
測定結果の代表例を表1にまとめて示す。なお、表1中、Crは結晶、SmCはスメクティックC相、SmAはスメクティックA相、Nはネマティック相、Isoは透方性液体を意味し、それぞれの間の数字が転移温度(℃)を表す。
Figure 2005075748
実施例1に記したように固相合成に際しては、参考例に示す液相合成におけるような格別の精製操作を実施していないが、目的化合物を固相担体上で高純度に合成することができ、このことは、NMRなどのデータが固相合成による化合物と液相合成による化合物とで一致し、また、表1に示されるように固相合成と液相合成との間で実質的な差異が見ら
れないことによっても裏づけられている。また、表1から理解されるように合成された化
合物は、末端炭素鎖が増大するに従い、ネマチック相、スメクチック相、スメクチックC相を発現する熱安定性に優れた液晶化合物である。
如上の記述から明らかなように、本発明に従えば、多数且つ多様な液晶化合物のライブラリーとして三環性ベンゼノイド化合物が提供されるので、本発明の三環性ベンゼノイド化合物は、ディスプレーをはじめとして各種の用途に応じて複数の素材を組み合わせて所望の性状を求める液晶の開発に大いに資することができる。
本発明の液晶化合物を固相合成する反応スキームを示す。

Claims (4)

  1. 下記の一般式(I)で表されることを特徴とする三環性ベンゼノイド液晶化合物。
    Figure 2005075748
    〔式(I)中、mおよびnは、互いに独立して、1〜10の整数を示す。〕
  2. 請求項1に記載の液晶化合物(I)を合成する方法であって、
    (i)リンカーを介して末端にアルデヒド構造を有する固相担体に、下記の式(A)で表されるアニリン誘導体を反応させ、前記アルデヒドとアニリン誘導体(A)のアミノ基との間に還元的アミノ化反応を行なわせる工程;
    Figure 2005075748
    〔式(A)中、Xは、ヨウ素原子、臭素原子、またはトリフルオロメタンスルホニル基を示す。〕
    (ii)前記工程(i)の生成物に、下記の式(B)で表されるアルコキシベンゾイルを反応させ、工程(i)で生成した還元的アミノ化部位をベンゾイル化してアミド結合を形成する工程;
    Figure 2005075748
    〔式(B)中、nは1〜10の整数を示す。〕
    (iii)前記工程(ii)の生成物に、下記の式(C)で表されるアルコキシフェノールを反応させて前記アニリン誘導体のXとアルコキシフェノール(C)の水酸基との間にカルボニル化反応を行なわせる工程;
    Figure 2005075748
    〔式(C)中、mは1〜10の整数を示す。〕
    (iv)および、前記アミド結合を固相担体から切り出して、前記式(I)の液晶化合物を分離する工程;
    を含むことを特徴とする方法。
  3. リンカーが、骨格アミドリンカーであることを特徴とする請求項2に記載の液晶化合物の合成方法。
  4. 請求項1に記載の式(I)で表される各液晶化合物から構成されることを特徴とする三環性ベンゼノイド液晶化合物のライブラリー。
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