JP2005075580A - 狭隘部への長尺部材の搬送方法およびそれに用いる治具 - Google Patents

狭隘部への長尺部材の搬送方法およびそれに用いる治具 Download PDF

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Abstract

【課題】 揚重機を使用することなく簡便に長尺重量物を狭隘な箇所にても搬送することができるようにする。
【解決手段】 被搬送長尺重量物を搬送するに際し、その先端部には下部にローラ13を付設されてその被搬送物1に着脱可能な走行支持手段10を、また被搬送物1の後部には上側で運搬産業車両(フォークリフト65)の荷支持部と係合して操作できる着脱可能な後部支持手段20を、それぞれ装着して、被搬送物1の先端が接地しない状態に前記後部支持手段20を運搬産業車両の荷支持部で持ち上げて移動させ、所定位置に送り込んだ後、前記後部支持手段20を介して被搬送物1の後部を持ち上げて前記走行支持手段10を取り外し、被搬送物1が着床後に後部支持手段20を取り外すようにする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、主として加工された長尺部材を、クレーンなどの揚重機を使用することなく狭隘な箇所に搬入または搬出することが容易に行える狭隘部への長尺部材の搬送方法およびそれに用いる治具に関するものである。
従来、例えば長尺で人手によって動かすことが困難な重量物を取り扱う場合、特にクレーンなど吊り上げ作業を行う荷役機械が使用されない場所に運搬するには、その物品を荷受する場所でクレーンなどの荷役機械(揚重機)を用いて運搬台車に搭載し、これを牽引車によって目的場所に移動させるというような手段が採用されている。その一例として、長尺物の一端部を支持する牽引車と他端部を支持する運搬用台車とを用いて運ぶ手段が特許文献1によって知られている。また、長尺物の一端を運搬台車に支持させて、他端部を電動ハンドリフトにて支持して搬送する手段が特許文献2によって知られている。
また、例えば加工された製品で長尺の重量物を輸送のためにドライコンテナ(シーコンテナ)に収める場合、物品そのものを直接的に搬入する方式では、クレーンのような吊荷を扱う装置でコンテナ内部に搬入することができない。そのために、スキッド上に前記製品を搭載して荷造り(梱包)したものを、コンテナ外部からコロなどを使用して押し込むような手段を講じ、コンテナに収容して輸送する方法が多く採用されている。
特開2000−108776号公報 特開2000−25618号公報
しかしながら、前記特許文献1によって開示されている長尺重量物の輸送用台車では、その運搬対象となる長尺重量物を牽引車と輸送用台車とに搭載するために、クレーンなどの揚重機が必要になる。もちろん、荷降ろし箇所においても同様であり、運搬途中においてのみ有効であって、荷降ろしするときには必ず揚重機が準備されている場所でないと荷降ろし作業ができないという問題点がある。また、この種の運搬手段では、牽引車が先導することから、狭隘な箇所に運搬物を運び込むことができないという問題がある。
また、前記特許文献2によって知られる運搬手段では、前記同様に運搬用台車やハンドリフトに長尺重量物を載せる準備に揚重機を必要とする。したがって、前記特許文献1の場合と同様な問題点を有し、狭隘な箇所での荷扱いはできないものである。
一方、前記加工された長尺重量物のコンテナへの搭載作業では、必ず梱包する必要があるために、その梱包によって製品の容積寸法以上のスペースを必要とする。しかも、その梱包された製品をコンテナ内に搬入するには揚重機を利用しない場合、地面からコンテナ内床面までの段差を搬入に際して作業を容易にするために、スロープを形成するという準備手段が必要である。また、前述のように梱包に伴う収容スペースの増大によって、その輸送する製品が梱包を省略しても問題のない、例えば鉄構製品,機械部品のような場合には、梱包に要する費用ならびに収容スペースの増加によって必要以上のサイズのコンテナを使用することによる輸送費の増加など、過剰に費用が嵩むという問題点がある。
本発明は、このような問題点を解消するためになされたもので、治具を目的の搬送物における前後に着脱可能に取り付けて、フォークリフトを移動の駆動源に使用することにより、揚重機を使用することなく簡便に長尺重量物を狭隘な箇所にても搬送することができる、狭隘部への長尺部材の搬送方法およびそれに用いる治具を提供することを目的とするものである。
前記目的を達成するために、第1発明による狭隘部への長尺部材の搬送方法は、
被搬送長尺重量物を搬送するに際し、その先端部には下部にローラを付設されてその被搬送物に着脱可能な走行支持手段を、また被搬送物の後部には上側で運搬産業車両の荷支持部と係合して操作できる着脱可能な後部支持手段を、それぞれ装着して、被搬送物の先端が接地しない状態に前記後部支持手段を運搬産業車両の荷支持部で持ち上げて移動させ、所定位置に送り込んだ後、前記後部支持手段を介して被搬送物後部を持ち上げて前記走行支持手段を取り外し、被搬送物が着床後に後部支持手段を取り外すようにすることを特徴とするものである。
第2発明においては、被搬送長尺重量物をドライコンテナに収容するに際し、被搬送物をフォークリフトで運んでその先端部を前記コンテナの開口部に仮預けして、前記先端部に、下部にローラを付設された走行支持手段を着脱可能に装着し、また被搬送物の後部に後部支持手段を着脱可能に取り付けて、その後部支持手段に前記フォークリフトの荷支持部を係合させて前記走行支持手段で被搬送物の前部を支持案内させてコンテナ内部の所定位置まで送り込み、そのまま被搬送物後部を持ち上げて前記走行支持手段を取り外し、被搬送物を着床させた後に後部支持手段を取り外すようにすることを特徴とするものである。
前記第1発明または第2発明において、前記走行支持手段は操舵性を持たせ、走行時に外部から操作して移動方向の調整を行わせるようにするのがよい(第3発明)。
次に、第4発明による狭隘部への長尺部材の搬送方法に用いる治具は、
被搬送物の先端部に着脱可能に装着できる下部にローラを備える走行支持手段と、被搬送物の後部に着脱可能に装着できて所要位置に運搬産業車両の荷支持部と係合する係合装着部を備える後部支持手段とで構成されていることを特徴とするものである。
前記第4発明において、前記走行支持手段は、下部に複数の回転ローラを備える走行部材とその上側に配される受部材とが中心部で水平回動可能に結合されてなる走行支持機構と、この走行支持機構の上部に連結されて被搬送物を抱えて上側で固定金具にて着脱可能に装着する取付フレームとで構成されるのがよい(第5発明)。
また、前記第4発明において、前記走行支持手段は、下部に複数の回転ローラを備える走行部材の上側に配される受部材に、被搬送物を保持する搬送ラックの下部部材と係合して保持できる係合支持部を備えているのがよい(第6発明)。
また、第5発明または第6発明において、前記走行支持手段には、その下部の走行部材に外部から走行方向を操作できる操舵レバーの装着部が設けてあるのが好ましい(第7発明)。
前記第4発明において、前記後部支持手段は、被搬送物を抱持する着脱可能な取付フレームと、その取付フレームの上側でピン連結されて上部にフォークリフトのフォーク係合部が形成されてなる支持フレームとで構成されているのがよい(第8発明)。
第1発明の狭隘部への長尺部材の搬送方法によれば、被搬送物の先端部にローラを備えた走行支持手段を、また、後部に後部支持手段をそれぞれ取り付けて、その後部支持手段の適所を運搬産業車両の荷支持部で持ち上げ、被搬送物の先端が接地しない状態で移動させれば、長尺物であるにもかかわらず揚重機を用いることなく搬送を容易に行うことができる。また、前部および後部に取り付ける支持手段は、いずれも着脱可能なものであるから、被搬送物の上下の姿勢を変えることで着脱でき、搬送時から搬送後での被搬送物の着床・搬送準備の作業を運搬産業車両(例えばフォークリフト)のみで処理することができる。その結果、狭い場所に移動させる操作がクレーンなどの揚重機を使用せずに無理なく搬送作業が行えるという効果を奏するのである。
第2発明によれば、長尺の被搬送物をドライコンテナ(シーコンテナともいわれる)のように開口部が一方向のみのものに収容するのに、その被搬送物をフォークリフトで運んで先端部を仮預けすれば、被搬送物の先端部に取り付けたローラ付の走行支持手段で案内支持させ、後部に取り付けた後部支持手段をフォークリフトで持ち上げて前進させることにより、地面からコンテナの開口部への段差の有無にかかわらず、揚重機を用いることなく被搬送物をコンテナ内部に送り込んで収容することができる。したがって、梱包を要しない長尺の重量物製品の場合、被搬送物のコンテナへの収容スペースを最小限にして収容量を多くすることができ、従来梱包しないと収容作業が困難なために要していた梱包費や収容に際してのコンテナ容量の増加分が削減でき、輸送費用を著しく低減できるという効果を奏するのである。
また、第3発明によれば、長尺物を移動させるのに伴う方向変換,幅寄せなどの操縦性を高めることで、狭隘な箇所への移動を容易にし、搬送作業を合理化できるという効果が得られる。もちろん、作業性も向上させることができる。
第4発明によれば、長尺重量物の被搬送物を搬送する用具(治具)として、その先端部には下部にローラを備える走行支持手段を、後部には運搬産業車両によって操作できる後部支持手段を、それぞれ着脱可能に取り付けることで、後部支持手段を運搬産業車両によって持ち上げて、先端部に付される走行支持手段のローラに負荷をかけて移動面に沿って走行させるようにするので、全体を吊り上げるような操作を行わずして、被搬送物が長尺であっても無理なく搬送させることができることになり、揚重設備を備えていない場所での長尺物の荷扱いができるという効果を奏する。また、治具が搬送物に対して着脱可能であるから、使用後は取り外して他の搬送物に使用できるという利点がある。さらに、搬送された物品は運搬のための治具を撤去されて保管されるので、所定の位置に収容後位置ずれすることなく保管できる。
また、第5発明によれば、前記第4発明における治具のうち、被搬送物の先端部に取り付けられる走行支持手段がローラを備える走行支持機構と、被搬送物を抱持装着する取付フレームとが両者の結合する部分において水平回動可能にされているので、走行時にその走行支持機構を外部から向きを変える操作をすれば、簡単に走行方向を変えて搬送することができ、狭隘部において被搬送物を効率よく移動収納させる操作ができる。
またさらに、第6発明によれば、前記第4発明における治具のうち、被搬送物の先端部に配置する走行支持手段として、被搬送物が搬送ラックに保持される形式では、その搬送ラックの下部部材と係合するように構成することで、保持条件の異なる搬送物に対しても対応させることができる。
また、第7発明によれば、前記走行部材を外部から操舵レバーで操作できるので、搬送時に被搬送物の先端部の向きを変える操作が容易になり、作業性を向上させることができるという効果が得られる。
第8発明によれば、被搬送物を後部でフォークリフトによって移動操作させる際に、被搬送物を上げ下げする際、その被搬送物に装着されている部分とフォークリフトのフォークに係合する部分との変位を容易にして、無理なく操作できるという利点がある。
次に、本発明による狭隘部への長尺部材の搬送方法をそれに用いる治具の具体的な実施の形態とともに、図面を参照しつつ説明する。
図1に示されるのは本発明にかかる長尺部材の搬送方法で用いられる治具が被搬送物に装着されている一態様を表わした図である。図2には治具として被搬送物先端部側に配置する走行支持手段の一実施形態を表わす全体斜視図が、図3には走行支持手段の台車と受け台との一部を断面して表わす正面図(a)と底面図(b)が、図4には後部支持手段の斜視図が、それぞれ示されている。
まず、長尺部材を搬送するのに用いられる治具について説明する。この長尺部材1の搬送に用いられる治具としては、その長尺部材1(以下、被搬送物1という)の搬送時における前側に配置される走行支持手段10と後部側に配置される後部支持手段20とで構成されている。そして、前記走行支持手段10は、下部にローラが配されるとともに操舵性を備えるものであり、前記後部支持手段20は、搬送に際して走行力が伝達できる機能を備えるものである。
前記走行支持手段10は、走行路面に接して転動させる複数のローラ13を下部に付設される台車(本発明の走行部材に対応)11と、この台車11の上側に中央部で縦軸により操舵性が与えられて連結される受け台16と、この受け台16上に下端部を連結されて受け台16上に受支される被搬送物1に取り外し可能に装着する取付フレーム18とで構成されている。
前記台車11は、外形が所要寸法の長方形にして上面を平坦にされ、裏面に凹部12aを備えるベース部材12に、その裏面における長手方向の両側でそれぞれ複数のローラ13が、外周の一部が露出するようにして支持軸13aの軸芯を長手方向に揃えて回転自在に配設されている。また、長手方向の一側面には中心から所要の間隔で二対のブラケット14が直交して配設され、これらブラケット14には操舵レバー30の差込孔14aが軸心を揃えて前記ベース部材12の側面に平行して設けてある。さらに、ベース部材12の長手両端面に提げ手15が取り付けられている。
また、前記受け台16は、前記台車11のベース部材12とほぼ同様寸法で下面を平坦にして上側が凹部に形成され、その上側に長手方向の両端部で所要の間隔をおいて上向きに取付フレーム接続用のブラケット16aが一体に設けられ、この各ブラケット16aにも連結ピン18fの挿入孔16bが同軸芯で穿設されている。このようにされる受け台16と前記台車11とは両者の中央部に旋回ピン取付孔16c,12bが設けられ、これらの旋回ピン取付孔16c,12bに縦軸として連結ボルト17が挿入され、台車11側の裏面でナット17aによって回動可能に締結されている。なお、前記連結ボルト17(旋回軸ピン)による連結部では、台車11のベース部材12上面と受け台16の下面との間に旋回を容易にする座金状のスペーサ17cを介在させてある。
前記取付フレーム18は、被搬送物1の周囲を取り囲んで走行支持手段10を装着できる内法に枠組みされ、上側を開放した形状になっている。この取付フレーム18は、基端部に形成される接続片18aを前記受け台16上側に設けられたブラケット16aと連結ピン18fで回動可能に連結され、下部の被搬送物1を直接受支する受部材18bを強固な部材にしてその両側に一体に設けられる側部材18c,18cの上端には押え金具19と回動容易にされたナット18eとで締結して装着固定できるようにネジ軸18dが上向きに突設されている。なお、前記押え金具19は、両端部に前記ネジ軸18dを挿通する孔部を備え、中間部は装着に際しての両端部における締結力を維持できるように剛性を備えた梁状のものである。
このような走行支持手段10に対する後部支持手段20は、被搬送物1を上側から抱えるようにして装着する取付フレーム21と、この取付フレーム21の上側で連結ピン26で連結されて上部にフォークリフトのフォーク係合部が形成されて吊り上げ搬送力を付勢される支持フレーム25とで構成されている。
このような後部支持手段20における取付フレーム21は、前記走行支持手段10における取付フレーム18とほぼ同様にして取付向きが異なる構造(受部材22の両側に側部材23が一対取り付けられて、開放側には先端にネジ軸23bが固着され、梁状の押え金具24の両端部に前記ネジ軸23bを係合させてナット23cで着脱可能に締結する構造)とされている。なお、前記取付フレーム21は受部材22の上側両端部において支持フレーム25の基端部をピン26連結するためのブラケット23aが設けられている。
前記支持フレーム25は、基端を二股状の連結部25bにして適宜長さ(高さ)の支持脚25a一対を上端部で横向き支持梁26と一体に結合されて門形に形成されており、その支持梁26には所定の間隔でフォークリフトのフォーク係合孔27(本発明におけるフォーク係合部に相当)が二個設けられている。なお、前記フォーク係合孔27の上側縁には前後に突き出す案内片27aがそれぞれ付されている。
このように構成される本実施形態の治具(走行支持手段10と後部支持手段20)は、予め取り扱われる被搬送物1の形状が定まっている場合、その被搬送物1の主体部を抱え得る寸法に両支持手段10,20の取付フレーム18,21の寸法を整えたものを使用する。
ここで、長尺部材である被搬送物1が、例えば建設機械の一つである油圧ショベルのブームである場合について、完成された製品としてこれをドライコンテナ内に収容して輸送するときの搬送方法を、図5〜図8を参照しつつ説明する。
コンテナ60への被搬送物1を収容する作業現場にあってクレーンなどの揚重機が設置されておらず、運搬機械としてフォークリフト65のみが使用できる状況で作業を行う場合、コンテナ60の定置箇所までの被搬送物1の移送を行うには、図5(a)に示されるように、被搬送物1をフォークリフト65のフォーク65aによってその中央部を支持しながら所要位置まで運び込む。
次に、図5(b)で示されるように、被搬送物1の先端部に走行支持手段10を装着する。この走行支持手段10を被搬送物1の先端部に装着するには、図2によって表わされるように、被搬送物1に対して、予め組立てられている台車12と受け台16の上側に連結ピン18fによって取付フレーム18を取り付けてある状態で、その取付フレーム18の、左右の側部材18c,18c間に被搬送物1を受け入れて受部材18bをその被搬送物1の下面にあてがい、上側から押え金具19で挟み付けて、両側部材18c,18cの上端のネジ軸18dとナット18eによって締結することにより装着する。
走行支持手段10を装着された被搬送物1は、フォークリフト65によってその先端部がコンテナ60の開口部61からやや内側に入って状態で荷降ろしする。そして、フォークリフト65は、被搬送物1の先端部に装着した走行支持手段10の台車11をコンテナ60の床面62に着床させた状態(図6参照)で退避する。
次に、図7によって示されるように、被搬送物1の後部に後部支持手段20を装着する。この後部支持手段20を被搬送物1の後部に装着するには、図4によって表わされるように、被搬送物1に対して、取付フレーム21を両側部材23,23間に被搬送物1が受け入れられるように上側からあてがい、受部材22を被搬送物1の上面に当接させて下側から押え金具24をあてがって、両側部材23,23の端部に取り付くネジ軸23bにナット23cを螺合させて締結することにより、まず取付フレーム21を固定する。その後に取付フレーム21上端のブラケット23a,23aと支持フレーム25の下端の連結部25bとを連結ピン26にて連結する。なお、後部支持手段20は、予め取付フレーム21と支持フレーム25とを組み合わせた状態で装着するようにしてもよい。
こうして被搬送物1の後部に後部支持手段20が装着されると、その支持フレーム25を起立させて、上端部の支持梁26に所定の間隔で設けられているフォーク係合孔27,27に、フォークリフト65のフォーク65aを係合させる。この状態が図1によって示されている。
こうして走行支持手段10および後部支持手段20を装着された被搬送物1は、図8でコンテナに被搬送物を収容させる要領図によって示されるように、後部支持手段20の支持フレーム25をフォークリフト65の運転操作によって被搬送物1の先端がコンテナ60の床面61に接触しない状態に持ち上げて(符号Eで表わす)、そのまま前方に移動させることにより、走行支持手段10の台車11がローラ13の転動で無理なく移動する。したがって、フォークリフト65を直進させることにより被搬送物1をコンテナ60の内部にそのまま送り込むことができる(図8に符号Gで示す位置)。たとえば、予めコンテナ60の内端部に木製板材(図示せず)を配置しておいて、被搬送物1の先端がその木製板材に当接する状態になるまで挿入するようにすれば、収納位置が確定できて効果的である。
被搬送物1が所定位置に達すると、フォークリフト65のフォーク65aを上昇させて図8に符号Fで示されるように、被搬送物1の先端を床に接触させて走行支持手段10の台車11が床面61から浮くようにして、走行支持手段10にかかる負荷を除き、その後に取付フレーム18と押え金具19とによる装着を解いて、この走行支持手段10を撤去する。その後に図8に符号Gで示されるように、フォークリフト65の運転操作で後部支持手段20を介して被搬送物1の後端を着床させる。被搬送物1が着床すると、フォークリフト65を後退させて後部支持手段20の支持フレーム25からフォーク65aを外し、しかる後、取付フレーム23と押え金具24との固定を解き、後部支持手段20を撤去する。こうして被搬送物1がコンテナ60に収容されるのである。なお、コンテナ60に対して収容する被搬送物1の寸法が適合するものであると、有効に収容することができる。
以上は1個の被搬送物1をコンテナ60に収容する要領について説明したが、複数個の同一形状の被搬送物を収容する場合には、それらを配列して収容する必要がある。この場合、前述のようにフォークリフト65によって被搬送物1の先端がコンテナ60の開口部に臨ませる操作を行うときに、所要の位置となるように搬入させることになるが、そのままでは前述のような操作で予定通りの配置とすることが難しい。そこで、まず予定の位置に被搬送物1の先端部を臨ませて走行支持手段10を装着させたならば、フォークリフト65による被搬送物1の送り込み操作の途中で、台車11の前側(走行支持手段10を被搬送物に装着する際に、予め操舵レバー30を装着するブラケット14が手前側(コンテナの開口部側)となるようにしておく。)に設けられているブラケット14に操舵レバー30を取り付けて(図6参照)、この操舵レバー30を作業者が左右に移動操作して台車11の向きを変えることにより、受け台16と台車11とは中央部で旋回できるように連結されているので、被搬送物1を前進させると同時に、予定位置に収まるように操作することができる。
こうすることで、長尺部材である被搬送物1を前方にのみ開口するコンテナ60の内部に無理なく収容させることができるのである。したがって、被搬送物1の寸法がコンテナ60の内法に収まるものであれば、従来のスキッド上に載せて梱包された状態でコロなどを使用して収容していた場合と比較して、梱包を省略することにより余分な収容スペースを必要としていたものが少ないスペースを有効に利用することができ、運搬コストを著しく低減できることになる。また、作業現場に揚重機設備がないところでも全く無理なく作業することができると言う効果を奏する。
なお、コンテナ内部に収容されている長尺部材の被搬送物を外部に搬出する場合は、前述の搬入操作とほぼ逆の操作を行うことにより目的を達成することができる。
次に、図9に本発明の搬送方法による他の実施形態の被搬送物を搬送する手段を表わす概略図が示されている。
この実施形態の搬送方法は、前述の被搬送物よりも寸法的に短くて重量物である物品を対象としたもので、これを複数個まとめて搬送する場合について説明する。
この実施形態では、被搬送物1Aを搬送するために上部を開放して、複数段に物品を積み重ねて移送するラックパレット形のコンテナ(以下、搬送ラック70という)を用いる。この搬送ラック70の前下部には、図10によって示される走行支持手段10Aを着脱可能に装着できるようになっており、後下部にては横部材71の下側にフォークリフトのフォーク65aを挿入して受支できる空間部が形成されている。なお、搬送ラック70の四本の支柱72の上端には、前記実施形態の取付フレーム18と同様に、ネジ軸73が上向きに突設されていて、押え梁75を前記ネジ軸73とナット74との螺合締結で上部を固定できるようにされている。なお、搬送ラック70の中間の受部材については、図示省略するが、公知の手段で支柱72に対し着脱可能に連結支持される構成とされている。
前記走行支持手段10Aは、図10に示されるように、台車11と受部材35とが旋回可能に中央部で連結された構成のもので、その台車11は前記実施形態のものと同じ構造であり(符号は前記実施形態のものをそのまま付記している)、受部材35は上部に搬送ラック70の下部受梁74へ下側から当接して負荷を受けて推力が伝達される係合部36を、上側に備えた横梁部材にてなり、この受部材35と前記台車11とを中央部で旋回軸ピン17で両者間に座金状のスペーサ17cを介して水平回動自在に連結されている。
このように構成される搬送ラック70は、それ自体が前記実施形態における後部支持手段に対応し、その下側前部に着脱可能に装着される走行支持手段10Aとで搬送装置としての役目をなす。
したがって、この実施形態では、搬送ラック70に被搬送物1Aを複数積み込んで、フォークリフトによってコンテナの長辺方向の中央部を短辺方向にフォークリフトのフォークによって下部を受支して持ち上げ搬送する。前記実施形態での説明のようにコンテナ60に収容して輸送するには、そのコンテナ60の開口部61に先端部が臨むように複数の被搬送物1Aを収容した搬送ラック70を運搬して、その前下部に走行支持手段10Aを外部から差し込んで係合部36を搬送ラック70の下部受梁74と係合させる。その後にフォークリフトを退避させて移動し、フォーク65aを搬送ラック70の送入後部側で横部材71の下部に挿入して持ち上げる。こうして走行支持手段10Aに負荷をかけながら前進させると、走行支持手段10Aの台車11のローラ13が転動して全体を前進させることができる。したがって、コンテナ60内部の所要位置まで外部からフォークリフトで搬送ラック70を押し込み、別途ハンド操作式の低揚程ジャッキなどを使用して搬送ラック70の前部側を持ち上げて走行支持手段10Aを取り除く。その後に前記ジャッキを逆操作して搬送ラック70を着床させ、そのジャッキを除くことにより収納が終了する。
このように、複数の被搬送物をコンテナに集合搭載して外部からコンテナ内部に簡単に搬入することができる。また、搬出する場合は、前述の搬入操作と逆の操作によって搬出することができる。
以上に説明した先の実施形態では、油圧ショベルのブームのような特殊な外形のものについて記載したが、直線状の長尺部材であっても同様にして搬送することができるのであり、またコンテナに対する搬入出に限らず、揚重機が使用できない場所で狭いスペースに長尺物を搬入出する場合において、本発明に趣旨に則して作業を実施すれば、無理なく搬送することが可能である。また、後の実施形態によって説明したように、長尺重量物あるいは長尺物を複数狭隘な場所に搬送する場合においても、他の形態の物品支持体を利用して同様な手段によって無理なく搬送することができる。
また、前記実施形態の説明では、後部支持手段20とフォークリフト65のフォーク65aとを、支持フレーム25の上部に設けたフォーク係合孔にフォーク65aを挿入して持ち上げる方式について記載しているが、必要に応じてフォークリフトのフォークに代わる持ち上げ手段(例えばフォークリフトに付設する吊下げアームのようなアタッチメント)を用いるときには、支持フレーム25をアタッチメントに対応した形状構造にして使用することができる。したがって、フォークリフトなどの荷役機械を使用して操作する場合、必ずしも後部支持手段の上部位置を持ち上げることにこだわらない。
本発明にかかる長尺部材の搬送方法で用いられる治具が被搬送物に装着されている一態様を表わした図 治具として被搬送物先端部側に配置する走行支持手段の一実施形態を表わす全体斜視図 走行支持手段の台車と受け台との一部を断面して表わす正面図(a)と底面図(b) 後部支持手段の斜視図 本実施形態による被搬送物の搬送手順説明図(1) 本実施形態による被搬送物の搬送手順説明図(2) 本実施形態による被搬送物の搬送手順説明図(3) コンテナに被搬送物を収容させる要領図 本発明の搬送方法による他の実施形態の被搬送物を搬送する手段を表わす概略図 走行支持手段の他の実施形態を表わす正面図(a)とそのA−A視図(b)
符号の説明
1,1A 被搬送物
10,10A 走行支持手段
11 台車(走行部材)
12 ベース部材
13 ローラ
16 受け台
17 連結ボルト(旋回軸ピン)
17c スペーサ
18,21 取付フレーム
19,24 押え金具
20 後部支持手段
25 支持フレーム
26 支持梁
27 フォーク係合孔
30 操舵レバー
60 コンテナ
61 コンテナの開口部
62 コンテナの床面
65 フォークリフト
65a フォーク
70 搬送ラック
71 横部材
74 下部受梁

Claims (8)

  1. 被搬送長尺重量物を搬送するに際し、その先端部には下部にローラを付設されてその被搬送物に着脱可能な走行支持手段を、また被搬送物の後部には上側で運搬産業車両の荷支持部と係合して操作できる着脱可能な後部支持手段を、それぞれ装着して、被搬送物の先端が接地しない状態に前記後部支持手段を運搬産業車両の荷支持部で持ち上げて移動させ、所定位置に送り込んだ後、前記後部支持手段を介して被搬送物後部を持ち上げて前記走行支持手段を取り外し、被搬送物が着床後に後部支持手段を取り外すようにすることを特徴とする狭隘部への長尺部材の搬送方法。
  2. 被搬送長尺重量物をドライコンテナに収容するに際し、被搬送物をフォークリフトで運んでその先端部を前記コンテナの開口部に仮預けして、前記先端部に、下部にローラを付設された走行支持手段を着脱可能に装着し、また被搬送物の後部に後部支持手段を着脱可能に取り付けて、その後部支持手段に前記フォークリフトの荷支持部を係合させて前記走行支持手段で被搬送物の前部を支持案内させてコンテナ内部の所定位置まで送り込み、そのまま被搬送物後部を持ち上げて前記走行支持手段を取り外し、被搬送物を着床させた後に後部支持手段を取り外すようにすることを特徴とする狭隘部への長尺部材の搬送方法。
  3. 前記走行支持手段は操舵性を持たせ、走行時に外部から操作して移動方向の調整を行わせるようにする請求項1または2に記載の狭隘部への長尺部材の搬送方法。
  4. 被搬送物の先端部に着脱可能に装着できる下部にローラを備える走行支持手段と、被搬送物の後部に着脱可能に装着できて上部に運搬産業車両の荷支持部と係合する係合装着部を備える後部支持手段とで構成されていることを特徴とする狭隘部への長尺部材の搬送に用いる治具。
  5. 前記走行支持手段は、下部に複数の回転ローラを備える走行部材とその上側に配される受部材とが中心部で水平回動可能に結合されてなる走行支持機構と、この走行支持機構の上部に連結されて被搬送物を抱えて上側で固定金具にて着脱可能に装着する取付フレームとで構成される請求項4に記載の狭隘部への長尺部材の搬送に用いる治具。
  6. 前記走行支持手段は、下部に複数の回転ローラを備える走行部材の上側に配される受部材に、被搬送物を保持する搬送ラックの下部部材と係合して保持できる係合支持部を備えている請求項4に記載の狭隘部への長尺部材の搬送に用いる治具。
  7. 前記走行支持手段には、その下部の走行部材に外部から走行方向を操作できる操舵レバーの装着部が設けてある請求項5または6に記載の狭隘部への長尺部材の搬送に用いる治具。
  8. 前記後部支持手段は、被搬送物を抱持する着脱可能な取付フレームと、その取付フレームの上側でピン連結されて上部にフォークリフトのフォーク係合部が形成されてなる支持フレームとで構成されている請求項4に記載の狭隘部への長尺部材の搬送に用いる治具。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR200476956Y1 (ko) * 2014-12-12 2015-04-17 방인남 크레인의 어태치먼트 장착구조

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