JP2005074925A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 イメージ走査の時間間隔に基づいて色合せ制御を行う画像形成装置を提供する。
【解決手段】 画像形成装置10は、像書込み手段16により既定位置が走査されるタイミングを検知するタイミング検知手段174と、タイミング検知手段174により検知された走査タイミングに基づいて、像書込み手段174による走査間隔を測定する間隔測定手段236とを有し、測定された走査間隔が像書込み手段16の動作異常の検出に用いられる場合(通常測定モード)には、走査間隔について理論値の数パーセント程度の変動許容範囲を設定し、測定された走査間隔がイメージの書出し位置の補正に用いられる場合(厳密測定モード)には、より狭い変動許容範囲を設定する。
【選択図】図4

Description

本発明は、周期的な走査により像パターンを像担持体に書き込む画像形成装置に関する。
例えば、特許文献1は、スプレーペイント方式の走査露光装置を開示する。また、特許文献2は、共通の同期検知センサに2色以上のビームが入射される場合に、同期検知センサの出力パルス列をそれぞれの色成分に分離する光ビーム走査装置を開示する。
特開2001−121739号公報 特開2002−055292号公報
本発明は、上述した背景からなされたものであり、イメージ走査の時間間隔に基づいて色合せ制御を行う画像形成装置を提供することを目的とする。
[画像形成装置]
上記目的を達成するために、本発明にかかる画像形成装置は、周期的な走査により像パターンを像担持体に書き込む像書込み手段と、前記像書込み手段により既定位置が走査されるタイミングを検知するタイミング検知手段と、前記タイミング検知手段により検知された走査タイミングに基づいて、前記像書込み手段による走査の間隔を測定する間隔測定手段と、前記間隔測定手段により測定された走査間隔の用途に応じて、走査間隔の変動許容範囲を設定する許容範囲設定手段と、前記許容範囲設定手段により設定された変動許容範囲に基づいて、前記間隔測定手段により測定された走査間隔が異常であるか否かを判定する異常判定手段とを有する。
好適には、前記走査間隔は、少なくとも、前記像書込み手段の動作異常の検出、及び、像パターンの書出しタイミングの設定に用いられ、前記許容範囲設定手段は、前記走査間隔が像パターンの書出しタイミングの設定に用いられる場合に、走査間隔が動作異常の検出に用いられる場合よりも狭い変動許容範囲を設定する。
好適には、前記許容範囲設定手段は、第1の変動許容範囲、又は、これよりも狭い第2の変動許容範囲を設定し、前記許容範囲設定手段により前記第2の変動許容範囲が設定され、かつ、前記異常判定手段により走査間隔が異常であると判定された場合に、走査間隔の再測定を行うように制御する制御手段をさらに有する。
好適には、前記像書込み手段は、回転する多面体に設けられた複数の反射面により偏向される光線を用いて、周期的に走査し、前記間隔測定手段は、前記第2の変動許容範囲が設定された場合に、前記光線を偏向する反射面の数に対応する回数だけ、前記走査間隔を測定し、前記異常判定手段は、設定された第2の変動許容範囲に基づいて、これらの走査間隔が異常であるか否かを判定する。
好適には、前記間隔測定手段は、前記第2の変動許容範囲が設定された場合に、前記反射面の数のN倍(Nは自然数)の回数だけ連続して走査間隔を測定し、前記間隔測定手段により測定された走査間隔の全ての値又はこれらの平均値を表示する表示手段をさらに有する。
好適には、前記像書込み手段に画像データを供給するときに用いるクロックよりも高い周波数の測定用クロックを発生させる測定クロック生成手段をさらに有し、前記間隔測定手段は、前記測定クロック生成手段により生成された測定用クロックを用いて、前記走査間隔を測定する。
好適には、前記測定クロック生成手段は、前記走査間隔の始点に相当する走査タイミング及び終点に相当する走査タイミングの少なくとも一方と同期する測定用クロックを生成する。
好適には、前記制御手段による制御により走査間隔が再測定された回数を記憶する回数記憶手段をさらに有し、前記制御手段は、前記回数記憶手段により記憶される再測定の回数が既定の上限値を越える場合に、再測定を禁止する。
好適には、前記回数記憶手段により記憶された再測定の回数が前記上限値を越えた場合に、前記間隔測定手段により測定された走査間隔を通知する異常通知手段をさらに有する。
好適には、前記許容範囲設定手段は、前記多面体の回転が定常状態に達し、かつ、印字動作による消費電力の変動が小さいタイミングで、前記第2の変動許容範囲を設定する。
本発明の画像形成装置によれば、イメージ走査の時間間隔の異常により不用意に停止されることを回避することができる。
まず、図1及び図2を参照して、プリンタ装置10の構成を説明する。
図1は、本発明にかかるプリンタ装置10の構成を例示する図である。また、図2は、レーザ162及びセンサ174の構成を説明する図である。
図1に例示するように、プリンタ装置10(画像形成装置)は、3個の搬送ローラ122A〜122Cと、搬送ローラ122A〜122Cに巻き掛けられた無端の転写ベルト124と、転写ベルト124を挟んで搬送ローラ122Cと対向配置された転写ローラ126とを有する。
転写ベルト124の上方には、転写ベルト124が回転駆動されたときの転写ベルト124の移動方向(図1矢印A方向)に沿って、ブラック(K)の画像を形成するための第1の感光体ドラム140K(像担持体)、シアン(C)の画像を形成するための第2の感光体ドラム140C、マゼンタ(M)画像を形成するための第3の感光体ドラム140M、イエロー(Y)の画像を形成するための第4の感光体ドラム140Yが略等間隔で配置されている。各感光体ドラム140は、軸線が転写ベルト124の移動方向と直交するようにそれぞれ配置されている。
なお、以下ではK、C、M、Y各色毎に設けられた部分に対し、上記と同様に、各部分の符号にK/C/M/Yの記号を付して区別する。
各感光体ドラム140の周囲には、感光体ドラム140を帯電させるための帯電器142がそれぞれ配置されており、各感光体ドラム140の上方には、帯電された各感光体ドラム140にレーザビームをそれぞれ照射して各感光体ドラム140に静電潜像を形成する光走査装置(光書込み装置)16が配置されている。
また、各感光体ドラム140の周囲には、感光体ドラム140の回転方向に沿ってレーザビーム照射位置よりも下流側に、感光体ドラム140上に形成された静電潜像を所定色(K、C、M又はY)のトナーによって現像しトナー像を形成させる現像器144、感光体ドラム140上に形成されたトナー像を転写ベルト124に転写する転写器148、感光体ドラム140に残されたトナーを除去するクリーナ146が順に配置されている。
各感光体ドラム140に形成された互いに異なる色のトナー像は、転写ベルト124のベルト面上で互いに重なり合うように転写ベルト124にそれぞれ転写される。これにより、転写ベルト124上にカラーのトナー像が形成され、形成されたカラーのトナー像は、搬送ローラ122Cと転写ローラ126との間に送り込まれたシート128に転写される。そして、シート128は、定着装置(不図示)に送りこまれ、転写されたトナー像が定着される。これにより、シート128上にカラー画像(フルカラー画像)が形成される。
光走査装置16(像書込み手段)について説明する。光走査装置16は、底面形状が略矩形状のケーシング160を備え、ケーシング160の略中央部には、モータ(不図示)によって高速で回転されるポリゴンミラー164が配置されている。ポリゴンミラー164は、複数の反射面(本例では12面)を備えている。ポリゴンミラー164の軸線に直交する方向に沿ってケーシング160には、感光体ドラム140Kへの照射用のレーザビーム(以下「K色のレーザビーム」という)を射出する半導体レーザ(以下、「LD」という)162K(光書込み手段)と、感光体ドラム140Cへの照射用のレーザビーム(以下「C色のレーザビーム」という)を射出するLD162Cとがそれぞれ配置されている。
第1のLD162K及び第2のLD162Cのレーザビーム射出側には、コリメータレンズ(不図示)及び平面ミラーなどが順に配置され、第1のLD162K及び第2のLD162Cから射出されたレーザビームは、平行光束とされて第1の平面ミラー166Aに入射される。
第1の平面ミラー166Aとポリゴンミラー164との間には第1のfθレンズ168Aが配置されており、第1の平面ミラー166Aで反射されたK色及びC色のレーザビームは、第1のfθレンズ168Aを透過してポリゴンミラー164に入射され、ポリゴンミラー164で反射・偏向された後に、再び第1のfθレンズ168Aを透過するように構成されている。
第1のLD162K及び第2のLD162Cは、ポリゴンミラー164の軸線方向(副走査方向に対応)に沿った位置が相違されており、K色及びC色のレーザビームは、副走査方向に沿って異なる入射角でポリゴンミラー164にそれぞれ入射されるので、第1のfθレンズ168Aを2回透過したK色及びC色のレーザビームは別々の平面ミラー170K、170Cに入射される。
そしてK色のレーザビームは、平面ミラー170Kにより、第1の感光体ドラム140Kの上方に相当する位置に配置された第1のシリンドリカルミラー172Kに入射され、このシリンドリカルミラー172Kから第1の感光体ドラム140Kへ向けて射出され、感光体ドラム140Kの周面上を走査される。また、C色のレーザビームは、平面ミラー170Cにより、第2の感光体ドラム140Cの上方に相当する位置に配置された第2のシリンドリカルミラー172Cに入射され、このシリンドリカルミラー172Cから第2の感光体ドラム140Cへ向けて射出され、この感光体ドラム140Cの周面上を走査される。
また、ケーシング160内部の、ポリゴンミラー164を挟んで第1のLD162K及び第2のLD162Cの配設位置の反対側には、第3の感光体ドラム140Mへの照射用のレーザビーム(以下「M色のレーザビーム」という)を射出する第3のLD162Mと、第4の感光体ドラム140Yへの照射用のレーザビーム(以下「Y色のレーザビーム」という)を射出する第4のLD162Yがそれぞれ配置されている。第3のLD162C及び第4のLD162Yから射出されたレーザビームは、上記と同様に、平行光束とされて第2の平面ミラー166Bに入射される。
第2の平面ミラー166Bとポリゴンミラー164との間には第2のfθレンズ168Bが配置されており、第2の平面ミラー166Bで反射されたM色及びY色のレーザビームは、第2のfθレンズ168Bを透過してポリゴンミラー164に入射され、このポリゴンミラー164で反射・偏向された後に、再び第2のfθレンズ168Bを透過するように構成されている。
第3のLD162M及び第4のLD162Yは、ポリゴンミラー164の軸線方向(副走査方向に対応)に沿った位置が相違されており、M色及びY色のレーザビームは、副走査方向に沿って異なる入射角でポリゴンミラー164にそれぞれ入射されるので、第2のfθレンズ168Bを2回透過したM色及びY色のレーザビームは、別々の平面ミラー170M、170Yに入射される。
そしてM色のレーザビームは、平面ミラー170Mにより、感光体ドラム140Mの上方に相当する位置に配置された第3のシリンドリカルミラー172Mに入射され、このシリンドリカルミラー172Mから第3の感光体ドラム140Mへ向けて射出され、この感光体ドラム140Mの周面上を走査される。また、Y色のレーザビームは、平面ミラー170Yにより、第4の感光体ドラム140Yの上方に相当する位置に配置された第4のシリンドリカルミラー172Yに入射され、このシリンドリカルミラー172Yから第4の感光体ドラム140Yへ向けて射出され、この感光体ドラム140Yの周面上を走査される。
以上説明したように、K色及びC色のレーザビームと、M色及びY色のレーザビームとは、ポリゴンミラー164の対向する面に入射されるため、図2に矢印でそれぞれ示すように、K色及びC色のレーザビームと、M色及びY色のレーザビームとは、互いに逆方向に走査される。
ケーシング160の底部近傍には、シリンドリカルミラー172K、172C、172M、172Yによってそれぞれ反射されたK、C、M、Y色の各レーザビームの走査軌跡を横切るように、複数のピックアップミラー(平面ミラー)176が配置されている。第1のピックアップミラー176aは、図2に例示するように、レーザビームの走査軌跡のうち、K色及びC色のレーザビームの走査開始側端部(SOS:Start Of Scan)付近、言い換えるとM色及びY色のレーザビームの走査終了側端部(EOS:End Of Scan)付近に配置され、第2のピックアップミラー176bは、M色及びY色のレーザビームのSOS(すなわち、K色及びC色のレーザビームのEOS)付近に配置されている。また、第3のピックアップミラー176cは、第1のピックアップミラー176aと同一の支持体178に固定されて、K色及びC色のレーザビームのSOS(すなわち、M色及びY色のEOS)付近に配置されている。
次に、上記複数のピックアップミラー176により導かれる各色のレーザビームと、センサ174(タイミング検知手段)との関係を説明する。
図2に例示するように、第1のLD162K及び第2のレーザ162Cから照射されたレーザビームは、ポリンゴンミラー164の図中下方の面で偏向されて、ピックアップミラー176aから図中右方向に走査される。同様に、第3のLD162M及び第4のLD162Yから照射されたレーザビームは、ポリンゴンミラー164の図中上方の面で偏向されて、第2のピックアップミラー176bから第3のピックアップミラー176cの方向に走査される。
第1のピックアップミラー176aは、図中下方の走査ライン上流に設けられており、第1のLD162K及び第2のLD162Cから照射されたレーザビーム(ポリンゴンミラー164により偏向されたもの)を第1のセンサ174aに導く。同様に、第2のピックアップミラー176bは、図中上方の走査ライン上流に設けられており、第3のLD162M及び第4のLD162Yから照射されたレーザビーム(ポリンゴンミラー164により偏向されたもの)を第2のセンサ174bに導く。また、第3のピックアップミラー176cは、図中上方の走査ライン下流に設けられており、第3のLD162M及び第4のLD162Yから照射されたレーザビーム(ポリンゴンミラー164により偏向されたもの)を第3のセンサ174cに導く。
第1のセンサ174aは、第1のピックアップミラー176aにより導かれたレーザビームを検知し、検知信号をKC−SOS信号(K色又はC色のSOS信号であることを意味する)として、後述するタイミング制御部230(図3)に対して出力する。なお、K−SOS信号及びC−SOS信号は、K色に相当する第1のLD162KがC色に相当する第2のLD162Cと異なる位置に設置されるため、互いに異なるタイミングで検知される。同様に、第2のセンサ174bは、第2のピックアップミラー176bにより導かれたレーザビームを検知し、検知信号をYM−SOS信号(Y色又はM色のSOS信号であることを意味する)としてタイミング制御部230に対して出力する。なお、Y−SOS信号及びM−SOS信号も互いに異なるタイミングで検知される。また、第3のセンサ174cは、第3のピックアップミラー176cにより導かれたレーザビームを検知し、検知信号をM色のEOS信号(以下、E−SOS信号)としてタイミング制御部230に対して出力する。
このように、本実施形態におけるプリンタ装置10は、各色のSOS信号に応じたタイミングで、ページシンク信号及びラインシンク信号を生成して、複数のLD162の書出し位置を主走査方向及び副走査方向について一致させる。ここで、ページシンク(Page-Sync)信号とは、画像データの副走査方向の同期信号であり、ラインシンク(Line-Sync)信号とは、画像データの主走査方向の同期信号である。
また、上記のように、レーザ162は、1つのポリゴンミラー164で全てのレーザ光を偏向することにより、コストダウンを図る共に、ポリゴンミラー毎のばらつきによる不具合を排除している。また、第1のセンサ174a及び第2のセンサ174bは、1つのセンサで2種類のSOS信号を検知することにより、センサの数を最小限に抑えている。
図3は、プリンタ装置10における画像データの流れを説明する図である。
図3に例示するように、コントローラ18は、カラー画像を構成する各色の画像データを記憶する複数のページメモリ182と、CPU184とを有する。CPU184は、クライアント端末(不図示)などから画像データが入力されると、入力された画像データ(例えば、PDL)を解析してRasterデータに変換し、ラスタライズされた各色の画像データをそれぞれページメモリ182Y、ページメモリ182M、ページメモリ182C及びページメモリ182Kに格納する。
ページメモリ182に格納された画像データは、タイミング制御部230から出力されるページシンク信号(不図示)及びラインシンク信号(L/S)に同期して、ページメモリ182から読み出され、I/F部200に対して出力される。
画像処理装置20は、インタフェース部(I/F部)200、画像処理部210、出力インタフェース部(出力I/F部)220及びタイミング制御部230を有する。I/F部200は、各色に対応して複数のFIFO202を有し、ページメモリ182から入力された画像データ(Rasterデータ)を順に格納し、格納された順番で画像データを画像処理部210に対して出力する。FIFO202に格納された画像データは、タイミング制御部230から出力されるラインシンク信号(L/S)に同期して、画像処理部210に対して出力されてもよい。
画像処理部210は、FIFO202から入力された画像データに対して、スクリーン処理又はスムージング処理などを施し、出力I/F220に対して出力する。
出力I/F部220は、画像処理部210から入力された画像データをパルス信号として光走査装置16に対して出力する。
タイミング制御部230は、光走査装置16から入力されたSOS(Start-of-Scan)信号及びEOS(End-of-Scan)信号などの同期信号に基づいて、画像データの転送タイミング及び画像データの書出しタイミング(すなわち、イメージの書出し位置)を規定するページシンク信号及びラインシンク信号を生成し、コントローラ18、I/F部200又は出力I/F部220による画像データ出力のタイミングを制御する。ここで、SOS信号とは、光走査装置のスキャンライン上流で検知されるスキャン同期信号であり、EOS信号とは、光走査装置のスキャンライン下流で検知されるスキャン同期信号である。
光走査装置16は、出力I/F部220から入力されたパルス信号に応じて、各色のLD162を点滅させて、感光体140(図1)の表面に静電潜像を形成する。
センサ174は、LD162のSOS信号及びEOS信号を検知し、タイミング制御部230に対して出力する。
本実施形態におけるプリンタ装置10は、上記構成により、各色の色合せ制御に用いる補正係数を決定する手段としてSOS間隔を計測するため、SOS信号の時間間隔を厳密に計測する必要がある。
しかしながら、プリンタ装置10では、瞬時の電圧変動によりポリゴンミラー164の回転数が変動したり、SOS信号のセンサ信号ラインにノイズが発生する場合もある。このような変動やノイズを異常として検知してプリンタ装置10を緊急停止させていたのでは、生産性を確保することが困難になる。
そこで、本実施形態におけるプリンタ装置10は、色合せ制御用にSOS信号の時間間隔を厳密に測定する厳密測定モードと、SOS信号の時間間隔を理論値±数%程度の許容範囲で監視する通常測定モードとを設け、これらのモードを適宜切り換えてSOS信号の時間間隔を測定する。これにより、プリンタ装置10は、色合せ制御をするための厳密な時間間隔測定と、通常動作時における高い生産性とを両立させる。すなわち、通常モードでは、プリンタ装置10は、広い変動許容範囲で光走査装置16の動作異常を監視し、SOS信号の時間間隔(理論値)に対して±数%程度の変動分を無視することにより、頻繁な緊急停止を回避して生産性を確保する。
以下、タイミング制御部230の構成を示しながら、通常測定モード及び厳密測定モードについて説明する。
図4は、タイミング制御部230の構成を例示する図である。
図4に例示するように、タイミング制御部230は、画像処理装置20の外部に設けられた光走査装置16、コントローラ18及びユーザインタフェース装置(UI装置)30と接続されており、信号分離部232、間隔計測部236、測定用クロック生成部238、補正量算出部240、画像用クロック生成部242、ラインシンク発生部244、モード設定部246、異常判定部248、及びリトライ制御部250を有する。また、信号分離部232には、擬似信号発生回路234が含まれており、リトライ制御部250には、上限監視部252及びセット数計数部254が含まれている。
まず、光走査装置16において、第1のセンサ174a(図1,図2)は、KC−SOS信号を周期的に検知し、信号分離部232に対して出力する。同様に、第2のセンサ174bは、YM−SOS信号を検知して信号分離部232に対して出力する。また、第3のセンサ174cは、YM−EOS信号を検知し、信号分離部232に対して出力する。
擬似信号発生回路234は、それぞれのセンサ174から同期信号(SOS信号及びEOS信号)が入力されることのないタイミングで、周期的に擬似SOS信号を生成する。例えば、擬似信号発生回路234は、光走査装置16に設けられた各LD142(図1,図2)が消灯しているタイミングで擬似SOS信号を生成する。また、擬似信号発生回路234は、SOS信号の最短の時間間隔より長くかつ最長の時間間隔よりも短い設定時間だけSOS信号が検知されない時に、擬似SOS信号を生成してもよい。
信号分離部232は、それぞれのセンサ174からKC−SOS信号又はYM−SOS信号などが入力されると、擬似信号発生回路234により生成された擬似SOS信号とSOS信号の既定された入力順序とに基づいて、KC−SOS信号をK−SOS信号及びC−SOS信号に分離し、YM−SOS信号をY−SOS信号及びM−SOS信号に分離して、間隔計測部236、測定用クロック生成部238及び異常判定部248に対して出力する。
間隔計測部236(間隔測定手段)は、セレクタ及びカウンタなどで構成され、セレクタで選択された2つの同期信号(SOS信号又はEOS信号)について、カウンタを用いてそれらの時間間隔を測定する。すなわち、間隔計測部236は、信号分離部232から入力されたSOS信号(分離済み)の時間間隔を測定し、補正量算出部240、異常判定部248及びUI装置30(図1)に対して出力する。間隔計測部236は、同一のSOS信号又は互いに異なるSOS信号について時間間隔を測定する。例えば、間隔計測部236は、C−SOS信号の時間間隔、又は、Y−SOS信号とM−SOS信号との時間間隔などを測定する。その際に、間隔計測部236は、測定用クロック生成部238から入力された測定用クロックを用いて、SOS信号の時間間隔を測定する。
測定用クロック生成部238は、信号分離部232から入力されたSOS信号に基づいて、SOS信号と同期関係にある測定用クロックを生成し、間隔計測部236に対して出力する。
補正量算出部240は、CPU及びレジスタなどから構成され、間隔計測部236から入力されたSOS信号の時間間隔に基づいて、各色についてラインシンク信号の出力待機時間を算出し、ラインシンク発生部244に対して出力する。
画像用クロック生成部242は、画像データの処理及び転送に用いる画像用クロックを生成し、ラインシンク発生部244及び画像処理部210(図3)などに出力する。
ラインシンク発生部244は、各色に対応する複数のラインシンクカウンタなどを有し、各色のSOS信号が入力された時から、補正量算出部240により算出された出力待機時間が経過したタイミングで、ラインシンク信号を生成し、コントローラ18に対して出力する。
モード設定部246(変動許容範囲設定手段)は、プリンタ装置10の動作状況(ポリゴンミラー164の回転状況及びプリンタ装置10の消費電力変動など)に応じて、通常測定モード又は厳密測定モードを選択し、選択されたモードのパラメータをタイミング制御部230の各構成に対して設定する。具体的には、モード設定部246は、SOS信号の周期が定常回転に達し、かつ、最初の印字開始直前である場合に、厳密測定モードを選択し、厳密測定用許容範囲を異常判定部248に対して出力する。また、モード設定部246は、SOS信号の周期が定常回転に達し、かつ、印字動作による外乱及び変動の少ないジョブ期間中または用紙間ギャップ期間中である場合に、厳密測定モードを選択し、これ以外の場合に、通常測定モードを選択する。また、モード設定部246は、プリンタ装置10の電源投入時、印刷開始の指示操作が入力された時、印刷処理が終了した時、連続印刷中における画像形成時と次の画像形成時とのインターバル期間に厳密測定モードを選択してもよい。
通常測定モードが選択された場合に、モード設定部246は、通常測定用許容範囲を異常判定部248に対して出力する。ここで、厳密測定用許容範囲及び通常測定用許容範囲とは、SOS信号の時間間隔について変動が許容される数値範囲を示し、厳密測定用許容範囲は、ラインシンク信号の出力タイミングの調整に適応した高精度のSOS時間間隔測定を行うため、通常測定用許容範囲よりも狭い。通常測定用許容範囲は、プリンタ装置10の動作を不用意に停止させないように、SOS時間間隔の数パーセント程度の幅を有する。
異常判定部248(異常判定手段)は、間隔計測部236から入力されたSOS信号の時間間隔と、モード設定部246から入力された許容範囲(厳密測定用許容範囲又は通常測定用許容範囲)とを比較して、時間間隔が異常であるか否かを判定し、判定結果をリトライ制御部250に対して出力する。また、異常判定部248は、信号分離部232から入力されたSOS信号及び擬似SOS信号に基づいて、SOS信号の分離異常の有無を判定し、判定結果をリトライ制御部250に対して出力する。
リトライ制御部250(制御手段)は、モード設定部246により厳密測定モードが設定され、かつ、異常判定部248から時間間隔異常又は分離異常が判定結果として入力された場合に、光走査装置16などを制御して、SOS信号の時間間隔を再測定させる。
またリトライ制御部250において、上限監視部252は、SOS信号の時間間隔の再測定について、測定回数の上限値をUI装置30から受け付け、セット数計数部254により計数される測定回数が上限値を越えるか否かを監視する。ここで、時間間隔の測定は、ポリゴンミラー164(図1,図2)の反射面数(本例では12面)のN倍(Nは自然数)を1セットとして連続して行われる。したがって、セット数計数部254は、ポリゴンミラー164の反射面数(12面)のN倍(Nは自然数)だけ同期信号の時間間隔が測定された場合に、測定回数を1つカウントアップする。
このように、プリンタ装置10は、反射面数のN倍を1セットしてSOS信号の時間間隔を測定し平均化等することにより、ポリンゴンミラー164のそれぞれの反射面の誤差を除いたSOS信号の時間間隔をえることができる。
UI装置30は、間隔計測部236により計測されたSOS信号(又はEOS信号)の時間間隔を取得し、1セット分の時間間隔の一覧表示、又は、1セット分の時間間隔の平均値表示を行う。一覧表示又は平均値表示のいずれを行うかは、UI装置30に対する操作者の操作により決定される。
図5は、信号分離部232によるSOS信号の調整について説明する図である。
センサ174(図1,図2など)は、レーザ光の検知において、片方のエッジでは高い応答性を有するが、もう一方のエッジの応答性が悪い。そのため、センサ174により検知されるSOS信号(SOS検知信号)は、図5に例示するように、片方のエッジが崩れてSOS信号のカウントミスなどを誘発する場合がある。
そこで、本実施形態の信号分離部232は、それぞれのセンサ部174から入力されたSOS検知信号(又はEOS信号)のより急峻なエッジを基準として既定時間経過後にもう一方のエッジを擬似的に生成する。本例では、信号分離部232は、SOS信号の立上りエッジ(立下りエッジでも同様)から3クロックカウントしたタイミングでこのSOS信号の立下りエッジを生成する。
このように、信号分離部232がSOS信号のエッジを加工することにより、後段の回路は、SOS信号の位置を正確に検知することができる。
図6は、SOS信号の分離及び時間間隔の測定について説明する図である。
図6に例示するように、信号分離部232は、互いに波形では区別できない複数のSOS信号(すなわち、YM−SOS信号)を周期的に取得する。信号分離部232は、M−SOS信号及びY−SOS信号が交互に入力されることを予め記憶しているが、YM−SOS信号の周期の切れ目を識別できないため、YM−SOS信号がM−SOS信号又はY−SOS信号のいずれであるかを識別することができない。
そこで、信号分離部232は、擬似信号発生回路234により生成される擬似SOS信号に基づいて、SOS信号を識別する。本例では、擬似信号発生回路234は、Y−SOS信号が入力されてから7クロック後に擬似SOS信号を生成するため、信号分離部232は、擬似SOS信号が生成された後に、最初に入力されるYM−SOS信号をM−SOS信号であると判定し、その次に入力されるYM−SOS信号をY−SOS信号であると判定する。
また、間隔計測部236は、図6に例示するように、M−SOS信号に同期してカウントゲートを開けてY−SOS信号に同期してカウントゲートを閉じる。測定用クロック生成部238は、M−SOS信号に同期して測定用クロックを生成し、間隔計測部236は、カウントゲートが開くと、測定用クロックを用いて時間間隔の測定を開始し、カウントゲートが閉じると、時間間隔の測定を終了する。
このように、間隔計測部236は、時間間隔(走査間隔)の始点及び/又は終点に相当するSOS信号(又はEOS信号)と同期関係にある測定用クロックを用いてSOS信号の時間間隔を測定することにより、SOS信号と測定用クロックとのタイミングのずれによるカウントミスを防止し、正確に時間間隔を測定することができる。
図7は、異常判定部248による分離異常の検出方法を説明する図である。
図7に例示するように、正常時では、擬似SOS信号の各インターバルに各色についてそれぞれ1つのSOS信号が検知される。
そこで、異常判定部248は、擬似SOS信号のそれぞれのインターバルにおいて、各色のSOS信号の数を監視し、SOS信号の数の異常に基づいて、SOS信号の分離異常の有無を判定する。本例では、擬似SOS信号のインターバルにおいて発生したノイズがY−SOS信号の後で検知されているので、信号分離部232は、このノイズをM−SOS信号であると判断している。したがって、このインターバルには、2つのM−SOS信号が検知されたことになっている。この場合、異常判定部248は、M−SOS信号の数が異常であると判定し、エラー信号を出力する。
なお、厳密測定モードが設定されているときに、異常判定部248がエラー信号を出力すると、リトライ制御部250は、SOS信号の時間間隔を再測定するよう光走査装置16及びタイミング制御部230の各構成を制御する。
図8は、プリンタ装置10の動作(S10)のフローチャートである。
図8に示すように、ステップ100(S100)において、モード設定部246(図4)は、ポリゴンミラー164(図1,図2)の回転状況及び印字状況などに基づいて、設定すべきモード(通常測定モード又は厳密測定モード)を選択する。
ステップ102(S102)において、プリンタ装置10は、モード設定部246により厳密測定モードが選択された場合に、S104の処理に移行し、通常測定モードが選択された場合に、S118の処理に移行する。
ステップ104(S104)において、モード設定部246は、厳密測定モードに対応する変動許容範囲を異常判定部248に対して設定し、リトライ制御部250に対して厳密測定モードであることを通知する。
ステップ106(S106)において、各センサ174は、SOS信号及びEOS信号を検知して、信号分離部232に対して出力する。信号分離部232は、擬似信号発生回路234により生成された擬似SOS信号に基づいて、それぞれのSOS信号又はEOS信号を識別し、間隔計測部236及び異常判定部248に対して出力する。
間隔計測部236は、信号分離部232から入力されたSOS信号又はEOS信号に基づいて、SOS信号又はEOS信号の時間間隔を計測し、計測結果を補正量算出部240及び異常判定部248に対して出力する。
ステップ108(S108)において、異常判定部248は、間隔計測部248から入力された時間間隔と、モード設定部246により設定された変動許容範囲とを比較して、間隔異常の有無を判定する。また、異常判定部248は、擬似SOS信号のインターバルにおいて信号分離部232から入力されたSOS信号又はEOS信号の数に基づいて、分離異常の有無を判定する。異常判定部248は、間隔異常又は分離異常があった場合に、その旨をリトライ制御部250に対して出力する。
プリンタ装置10は、間隔異常又は分離異常があると判定された場合に、S110の処理に移行し、これ以外の場合に、S116の処理に移行する。
なお、間隔異常及び分離異常が無い場合に、補正量算出部240は、間隔計測部236から入力されたSOS信号及びEOS信号の時間間隔に基づいて、ラインシンク信号の出力タイミングを既定するパラメータ(後述する待機時間など)を算出し、ラインシンク発生部244に対して出力する。ラインシンク発生部244は、補正量算出部240から入力されたパラメータに応じて、各色のラインシンク信号を生成し、生成されたラインシンク信号をコントローラ18に対して出力することにより、光走査装置16にイメージの書出しを指示する。
ステップ110(S110)において、リトライ制御部250は、異常判定部248から間隔異常又は分離異常があった旨が入力されると、光走査装置16及び異常判定部248に対して時間間隔の再測定を指示する。また、セット数計数部254は、この場合に、カウント数を1増加させる。
なお、時間間隔の測定(再測定を含む)は、ポリゴンミラー164(図1,図2)の面数の自然数倍を1セットとして連続して行われる。
ステップ112(S112)において、上限監視部252は、セット数計数部254によりカウントされる値(すなわち、再測定のセット数)と、予め設定された上限値とを比較する。
プリンタ装置10は、セット数計数部254のカウント値が上限値を越える場合に、S114の処理に移行し、これ以外の場合に、S108の処理に戻り、間隔異常及び分離異常が無くなるまで再測定を繰り返す。
ステップ114(S114)において、リトライ制御部250は、光走査装置16の動作を強制的に停止させて、画像形成処理を強制終了させる。
ステップ115(S115)において、上限監視部252は、再測定の回数が上限値を越えた旨をUI装置40(図4)に表示させて、異常を操作者に通知する。
ステップ116(S116)において、UI装置30は、間隔測定部236から入力された各セットの時間間隔に基づいて、1セット中に計測された時間間隔の値、又は、1セット中に計測された時間間隔の平均値を表示する。
ステップ118(S118)において、モード設定部246は、通常測定モードに対応する変動許容範囲を異常判定部248に対して設定する。
ステップ120(S120)において、間隔計測部236は、信号分離部232から入力されたSOS信号又はEOS信号の時間間隔を計測し、異常判定部248は、モード設定部246により設定された変動許容範囲に基づいて、間隔計測部236により計測された時間間隔に異常が無いか判定する。
[色ずれ補正]
次に、プリンタ装置10が厳密測定モードにより測定されたSOS信号の時間間隔に基づいて行う色ずれ補正を説明する。プリンタ装置10は、上記のように、信号分離部232で分離され、擬似SOS信号に基づいて識別されたSOS信号を用いて、各LD162(図1など)による画像データの書出しタイミングを決定する。具体的には、補正量算出部240(図4)が、Y−SOS信号とM−SOS信号との時間間隔及びC−SOS信号とK−SOS信号との時間間隔の変動に応じて、各レーザ162についてSOS信号から書出しまでの時間(以下、待機時間)を算出し、各ラインシンク発生部244に設定する。
なお、本例では、図2に例示したように、M色及びY色の組とC色及びK色の組とで、2色づつ走査方向が異なる。そこで、補正量算出部240は、主走査の色合せ制御として、互いに同方向の走査ビームの場合について適用するアルゴリズムと互いに逆方向の走査ビームについて適用するアルゴリズムとの2段階で構成し、適正な色ずれ補正を実現する。なお、以下の説明においては、C色を基準色とし、C色を含む走査方向を正走査と呼び、C色を含まないこれと反対方向の走査方向を逆走査と呼ぶ。
図9は、同方向(正走査)に関する色ずれ補正のタイミングチャートである。
図9に例示するように、基準色であるC色のSOS信号は、信号分離部232による分離後において、先に出力されるパルスである。タイミング制御部230は、各々のSOS信号より既定の待機時間(「待機C」及び「待機K」)の後にラインシンク信号を作り出し、各々のSOS信号の時間間隔(間隔Aなど)が変動した場合には、この変動分をラインシンク信号の発生タイミングに反映させることにより、各色の画像データの書出しタイミングを揃えて色ずれを防止する。本例では、補正量算出部240が、SOS間隔の変動に応じて、被基準色側(すなわち、K色)のラインシンク信号の発生タイミングを調整する。
主走査方向の同期信号であるラインシンク信号(C)及びラインシンク信号(K)は、ラインシンク発生部244により、各SOSセンサ信号から既定の待機時間(「待機C」及び「待機K」)の後に生成される。各LD162によるイメージの書出しは、これらラインシンク(C)又はラインシンク(K)の信号が生成された後に、さらにレーザ162側で設定される所定の時間(書出しタイムラグDT)の経過後に行われる。この書出しタイムラグDTは固定値であるため、色ずれ補正においては、タイミング制御部230が各センサ174の出力の時間間隔(間隔A〜間隔D)の変動に基づいて「待機K」を可変してイメージデータの出力タイミングを間接的にコントロールし色ずれを補正する。なお、本例では、基準色であるC色の「待機C」を固定値として説明するが、「待機C」を可変としてもよい。
まず、初期状態(ケース1)では、補正量算出部240は、定常状態のSOS信号間隔「間隔A」に対応して、C色及びK色の書出しタイミングが一致するように、既定の「待機C」及び「待機K」をそれぞれC色及びK色に対応付けてラインシンク発生部244に設定する。なお、初期状態における「待機C」及び「待機K」は、テストパターンの色ずれなどに基づいて補正量算出部240により算出される。
そして、K色がずれた場合(ケース2)には、補正量算出部240は、SOS信号間隔の変動量(「間隔B」−「間隔A」)に応じて、「待機K」を「待機K1」に補正する。
「待機K1」=「待機K」+「間隔A」−「間隔B」
により算出される。
これにより、タイミング制御部230は、ラインシンク信号(K)が生成されるタイミングを調整して、色ずれを防止する。
また、C色がずれた場合(ケース3)も同様に、補正量算出部240は、SOS信号間隔の変動量(「間隔C」−「間隔A」)に応じて、「待機K」を「待機K2」に補正する。
「待機K2」=「待機K」+「間隔A」−「間隔C」
また、K色及びC色の両方がずれた場合(ケース4)も同様に、補正量算出部240は、SOS信号間隔の変動量(「間隔D」−「間隔A」)に応じて、「待機K」を「待機K3」に補正する。
「待機K3」=「待機K」+「間隔A」−「間隔D」
なお、補正量算出部240は、逆走査のY色及びM色についても同様に適用し、同方向の色ずれ補正を、正走査ではCを基準とし、逆走査ではMを基準として行う。また、本例では、先に出力されるSOS信号(C色)を基準とした形態であるが、後で出力されるSOS信号(K色又はY色)を基準とする場合には、符号を逆転させることにより実質的に同一の方法で補正できる。
次に、互いに逆方向に走査するLD162間の色ずれ補正について説明する。以下の説明では、C色及びM色の組合せを具体例として説明する。C色に相当する第2のLD162CとM色に相当する第3のLD162Mは、走査方向が互いに逆方向であるため、図9を参照して説明した色ずれ補正をそのまま適用することはできない。そこで、タイミング制御部230は、同一の支持体178(図2)に固定された第1のピックアップミラー176a及び第3のピックアップミラー176cを介して検知されるM−EOS信号及びC−SOS信号の関係に基づいて、第2のLD162C及び第3のLD162Mに関する色ずれ補正を行う。具体的には、支持体178が変動した結果、C−SOS信号が変動前に対して時間的に早く出力される場合には、M−EOS信号は変動前に対して略同量だけ遅く出力され、タイミング制御部230は、この関係に基づいて色ずれ補正を行う。
図10(A)は、逆方向(C色及びM色)に関する色ずれ補正のタイミングチャートであり、図10(B)は、(A)に例示したタイミングで形成される画像の位置を例示する図である。
図10(A)に例示するように、初期状態(ケース1)では、補正量算出部240は、C色及びM色の書出しタイミングが一致するように、既定の「待機C」及び「待機M」をそれぞれラインシンク発生部244C及びラインシンク発生部244Mに設定する。この場合の、M−SOS信号からM−EOS信号までの時間間隔を「MM間隔1」とする。
次に、共通の支持体178が変動し、さらにM色の単独の第2のピックアップミラー176bが変動した場合(ケース2)を想定する(本例では、C色及びM色の書き出し方向にSOS信号が変動している)。支持体178に第1のセンサ174a(C−SOS信号を検知)と第3のセンサ174c(M−EOS信号を検知)とが固定されているため、基準色Cのずれ量であるΔCは、M−EOS信号のずれとしても同量検知される。一方、M−SOS信号は、これらとは独立に変動し、ΔMだけ変化する。
この場合の印字イメージは、図10(B)に例示するように、C色についてはC−SOS信号の出力タイミングが早くなるため、書き出し方向(図中、左方向)にΔCだけイメージの位置がずれ、M色についても同様に書き出し方向ずれる。しかしながら、C色とM色とは走査方向が逆であるためにM色のイメージの位置はΔMだけ右方向にずれる。したがって、C色のイメージとM色のイメージとを合わせるためには、タイミング制御部230は、M色のタイミングを(ΔC+ΔM)分だけ左方向に補正する必要がある。
ここで、変動後のM−SOS信号からM−EOS信号までの時間間隔「MM間隔2」は、第2のピックアップミラー176b(M−SOS信号を導くミラー)のずれ量(ΔM)と、第3のピックアップミラー176c(M−EOS信号を導くミラー)のずれ量(ΔC)とが含まれるので、その差分は、「ΔM+ΔC」となり、M色の補正すべきずれ量に相当する。したがって、補正量算出部240は、この差分値に基づいて、M色の待機時間である「待機M」を「待機M1」に補正することにより、C色とM色の書出し位置を揃えることが可能となる。
補正量算出部240は、上記同方向の色ずれ補正と、逆方向の色ずれ補正とを組み合わせることにより、K色、M色及びY色のイメージ書出し位置をC色の書出し位置に揃えることができる。
なお、基準色であるC色自身がずれている場合には、補正量算出部240は、C−SOS信号とM−EOS信号との時間間隔「CM間隔」の変動量を用いて、C−SOS信号のずれ量を算出し、色ずれ補正に適用することができる。具体的には、図10(A)に例示するように、「CM間隔」の変動量(「CM間隔1」と「CM間隔2」との差分値)は、共通の支持体178の変動分のみが含まれることになるため、これを算出することにより、基準色C色のずれ量を求めることができる。すなわち、
ΔC=(「CM間隔2」−「CM間隔1」)/2
として算出される。補正量算出部240は、このΔCを各色の待機時間(すなわち、ラインシンク信号の発生タイミング)に反映させることでC色のずれ量を取り除くことができる。
以上説明したように、本実施形態におけるプリンタ装置10は、色合せ制御用にSOS信号の時間間隔(走査間隔)を厳密に測定する厳密測定モードと、SOS信号の時間間隔を理論値±数%程度の許容範囲で監視する通常測定モードとを設け、これらのモードを適宜切り換えてSOS信号の時間間隔を測定することにより、色合せ制御をするための厳密な時間間隔測定と、通常動作時における高い生産性とを両立させることができる。
また、プリンタ装置10は、厳密測定モードが設定された場合に、既定の上限回数までの範囲で、SOS信号の時間間隔を再測定することができる。このように、再測定の回数を操作者により設定された上限回数で制限することにより、再測定が無限に繰り返されることを防止することができる。
また、プリンタ装置10は、厳密測定モードが設定された場合に、ポリゴンミラーの面数の自然数倍を1セットとしてSOS信号の時間間隔を連続して行い平均化等することにより、ポリゴンミラー164の各反射面のばらつきを除いた走査間隔を測定することができる。
また、プリンタ装置10は、画像処理装置20における画像処理に用いられるクロックよりも高い周波数の測定用クロックを適用することにより、厳密測定モードにおける走査間隔の測定をより正確に行うことができる。さらに、プリンタ装置10は、この測定用クロックをSOS信号又はEOS信号に同期させることにより、走査間隔の測定精度をさらに高めることができる。
また、プリンタ装置10は、SOS信号(又はEOS信号)のより急峻なエッジを基準として、もう一方のエッジを検知しやすい形状に加工することにより、SOS信号(又はEOS信号)のタイミング抽出ミスを防止し、走査間隔を正確に測定することができる。
本発明にかかるプリンタ装置10の構成を例示する図である。 レーザ162及びセンサ174の構成を説明する図である。 プリンタ装置10における画像データの流れを説明する図である。 タイミング制御部230の構成を例示する図である。 信号分離部232によるSOS信号の調整について説明する図である。 SOS信号の分離及び時間間隔の測定について説明する図である。 異常判定部248による分離異常の検出方法を説明する図である。 プリンタ装置10の動作(S10)のフローチャートである。 同方向(正走査)に関する色ずれ補正のタイミングチャートである。 (A)は、逆方向(C色及びM色)に関する色ずれ補正のタイミングチャートであり、(B)は、(A)に例示したタイミングで形成されるイメージの位置を例示する図である。
符号の説明
10・・・プリンタ装置
16・・・光走査装置
162・・・半導体レーザ
164・・・ポリゴンミラー
174・・・センサ
176・・・ピックアップミラー
178・・・支持体
18・・・コントローラ
20・・・画像処理装置
230・・・タイミング制御部
232・・・信号分離部
234・・・擬似信号発生回路
236・・・間隔計測部
238・・・測定用クロック生成部
240・・・補正量算出部
242・・・画像用クロック生成部
244・・・ラインシンク発生部
246・・・モード設定部
248・・・異常判定部
250・・・リトライ制御部
252・・・上限監視部
254・・・セット数計数部
30・・・ユーザインタフェース装置

Claims (10)

  1. 周期的な走査により像パターンを像担持体に書き込む像書込み手段と、
    前記像書込み手段により既定位置が走査されるタイミングを検知するタイミング検知手段と、
    前記タイミング検知手段により検知された走査タイミングに基づいて、前記像書込み手段による走査の間隔を測定する間隔測定手段と、
    前記間隔測定手段により測定された走査間隔の用途に応じて、走査間隔の変動許容範囲を設定する許容範囲設定手段と、
    前記許容範囲設定手段により設定された変動許容範囲に基づいて、前記間隔測定手段により測定された走査間隔が異常であるか否かを判定する異常判定手段と
    を有する画像形成装置。
  2. 前記走査間隔は、少なくとも、前記像書込み手段の動作異常の検出、及び、像パターンの書出しタイミングの設定に用いられ、
    前記許容範囲設定手段は、前記走査間隔が像パターンの書出しタイミングの設定に用いられる場合に、走査間隔が動作異常の検出に用いられる場合よりも狭い変動許容範囲を設定する
    請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記許容範囲設定手段は、第1の変動許容範囲、又は、これよりも狭い第2の変動許容範囲を設定し、
    前記許容範囲設定手段により前記第2の変動許容範囲が設定され、かつ、前記異常判定手段により走査間隔が異常であると判定された場合に、走査間隔の再測定を行うように制御する制御手段
    をさらに有する請求項1又は2に記載の画像形成装置。
  4. 前記像書込み手段は、回転する多面体に設けられた複数の反射面により偏向される光線を用いて、周期的に走査し、
    前記間隔測定手段は、前記第2の変動許容範囲が設定された場合に、前記光線を偏向する反射面の数に対応する回数だけ、前記走査間隔を測定し、
    前記異常判定手段は、設定された第2の変動許容範囲に基づいて、これらの走査間隔が異常であるか否かを判定する
    請求項3に記載の画像形成装置。
  5. 前記間隔測定手段は、前記第2の変動許容範囲が設定された場合に、前記反射面の数のN倍(Nは自然数)の回数だけ連続して走査間隔を測定し、
    前記間隔測定手段により測定された走査間隔の全ての値又はこれらの平均値を表示する表示手段
    をさらに有する請求項3又は4に記載の画像形成装置。
  6. 前記像書込み手段に画像データを供給するときに用いるクロックよりも高い周波数の測定用クロックを発生させる測定クロック生成手段
    をさらに有し、
    前記間隔測定手段は、前記測定クロック生成手段により生成された測定用クロックを用いて、前記走査間隔を測定する
    請求項3〜5のいずれかに記載の画像形成装置。
  7. 前記測定クロック生成手段は、前記走査間隔の始点に相当する走査タイミング及び終点に相当する走査タイミングの少なくとも一方と同期する測定用クロックを生成する
    請求項6に記載の画像形成装置。
  8. 前記制御手段による制御により走査間隔が再測定された回数を記憶する回数記憶手段
    をさらに有し、
    前記制御手段は、前記回数記憶手段により記憶される再測定の回数が既定の上限値を越える場合に、再測定を禁止する
    請求項3〜7のいずれかに記載の画像形成装置。
  9. 前記回数記憶手段により記憶された再測定の回数が前記上限値を越えた場合に、前記間隔測定手段により測定された走査間隔を通知する異常通知手段
    をさらに有する請求項8に記載の画像形成装置。
  10. 前記許容範囲設定手段は、前記多面体の回転が定常状態に達し、かつ、印字動作による消費電力の変動が小さいタイミングで、前記第2の変動許容範囲を設定する
    請求項4に記載の画像形成装置。
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