JP2005074774A - 処理方法、型、成形方法、成形装置、再生方法、再生装置及び光学素子 - Google Patents

処理方法、型、成形方法、成形装置、再生方法、再生装置及び光学素子 Download PDF

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Abstract

【課題】
より容易に且つ低コストで、高アスペクト比又は角Rの小さい微細構造を有する成形物を成形できる型、成形方法、成形装置並びに光学素子を提供する。
【解決手段】
可動型3,10の非球面形状3a、10a及び微細形状3b、10bの表面には、ドライエッチング処理を通して均一なフッ素コートがなされているので、型開きの際に樹脂素材が張り付くことが抑制される。
【選択図】 図4

Description

本発明は、処理方法、型、成形方法、成形装置、再生方法、再生装置及び光学素子に関し、特に、フッ素コートを行える処理方法、微細形状を有する型、成形方法、成形装置、再生方法、再生装置及び光学素子に関する。
近年、急速に発展している光ピックアップ装置の分野では、極めて高精度な対物レンズなどの光学素子が用いられている。プラスチックやガラスなどの素材を、金型を用いてそのような光学素子に成形すると、均一な形状の製品を迅速に製造することができるため、かかる金型成形は、そのような用途の光学素子の大量生産に適しているといえる。
更に、近年の光ピックアップ装置は、より短波長の半導体レーザからの光束を用いて、AOD(Advanced Optical Disc),BD(Blueray Disc)などの記録媒体に対して高密度な情報の記録及び/又は再生を行えるものが開発されており、その光学系の収差特性改善のため、微細構造である回折構造を光学面に設けることが行われている。又、そのような高密度な情報の記録及び/又は再生を行える光ピックアップ装置であっても、従来から大量に供給されたCD、DVDに対しても情報の記録及び/又は再生を確保する必要があり、そのため波長選択性を備えた回折構造を設けることも行われている。
ここで、回折構造は、使用する光源波長にもよるが、例えば段差が最小2μm程度の輪帯構造であるため、通常の射出成形において、溶融した樹脂を型内に射出するのみでは、型に形成された微細構造の段差の奥深くに素材が入り込みにくく、そのため微細構造の転写が精度良くなされないという問題がある。転写不良(素材のダレ)により設計通りの回折構造が形成されないと、その回折特性が劣化してしまい、かかる光学素子を用いた光ピックアップ装置において書き込みエラーなどが生じる恐れがある。このため、素材の選定や、溶融した樹脂の温度や圧力を調整するなど、種々の工夫がなされているが、従来の方法では、ダレを完全になくすのは困難である。
一方、以下の特許文献1には、加熱軟化状態にあるガラス素材をプレスすることによって、表面に微細パターンを有する光学素子を成形する方法が開示されている。
特開2002−220241号公報
ところが、特許文献1に記載の技術では、ガラス素材の表面に、幅約100〜50μm、高さが約20〜10μmという、アスペクト比が0.2程度の微細形状を成形するのが限界である。これは、無機ガラスの常温での弾性率が70GPa程度と高いため、その表面に3000Nという非常に大きな力で加熱した型を押しつけても、微細構造の奥にガラス素材がスムーズに流れ込まず、その結果アスペクト比が0.2程度の微細形状しか成形できなかったのである。従って、例えばアスペクト比が1以上という微細形状を有する成形物は、試作品としては存在するかもしれないが、形状の揃った工業製品としては未だ存在していないといえる。
加えて、近年、使用する光源の波長の数倍からそれよりも小さな微細構造を光学面に施して、新たな光学的機能を光学素子に付加することが試みられている。例えば、成形レンズの屈折による通常の集光機能とその時に副作用として発生する正の分散を、その非球面光学面の表面に回折溝を施すことで得られる回折による大きな負の分散を利用してうち消し、本来、屈折だけでは不可能な色消し機能を単玉光学素子に付加することが、DVD/CD互換の光ディスク用ピックアップ対物レンズで実用化されている。これは、光学素子を透過する光の波長の数10倍の大きさの回折溝による回折作用を利用したもので、このように波長より十分大きな構造による回折作用を扱う領域は、スカラー領域と呼ばれている。
一方、光学素子を透過する光の波長の数分の一という微細な間隔で、円錐形状の突起を光学面の表面に密集させて形成させることで、光の反射抑制機能を発揮できることが判っている。即ち、光波が光学素子に入射する際の空気との境界面での屈折率変化を、従来の光学素子のように1から媒体屈折率まで瞬間的に変化させるのではなく、微細な間隔で並んだ突起の円錐形状によって緩やかに変化させ、それにより光の反射を抑制することができるのである。このような突起を形成した光学面は、いわゆる蛾の眼(moth eye)と呼ばれる微細構造で、光の波長よりも微細な構造体が波長よりも短い周期で並ぶことにより、もはや個々の構造が回折せずに光波に対して平均的な屈折率として働くものである。このような領域を等価屈折率領域と一般に呼んでいる。このような等価屈折率領域に関しては、例えば電子情報通信学会論文誌C Vol.J83−C No.3pp.173−181 2000年3月に述べられている。
等価屈折率領域の微細構造によれば、従来の反射防止コートに比べて反射防止効果の角度依存性や波長依存性を少なくしながら大きな反射防止効果を得られるが、プラスチック成形等によれば、光学面と微細構造を同時に創成できることから、レンズ機能と反射防止機能が同時に得られて、従来のように成形後に反射防止コート処理をするといった後加工が不要となる等の生産上のメリットも大きいと考えられ注目されている。さらに、このような等価屈折率領域の微細構造を光学面に対して方向性を持つように配すると、強い光学異方性を光学面に持たせることもでき、従来、水晶などの結晶を削りだして製作していた複屈折光学素子を成形によって得ることができ、また、屈折や反射光学素子と組み合わせて新たな光学的機能を付加することができる。この場合の光学異方性は、構造性複屈折と呼ばれている。
上述したスカラー領域と等価屈折率領域の間には、回折効率が入射条件のわずかな違いにより急激に変化する共鳴領域がある。例えば、回折輪帯の溝幅を狭くしていくと、波長の数倍程度で急激に回折効率が減少し、また増加するという現象(アノマリー)が発生する。この領域の性質を利用して、特定の波長のみを反射する導波モード共鳴格子フィルターを微細構造で実現して、通常の干渉フィルターと同等の効果をより角度依存性を少なくして実現できる。
ところで、スカラー領域や、等価屈折率領域や、共鳴領或を利用して光学素子を形成しようとする場合、その光学面に微細な突起(又はくぼみ)を形成する必要がある。このような微細な突起(又はくぼみ)を備えた光学素子を大量生産するには、一般的には樹脂を素材として成形を行うことが適しているといえるが、かかる場合、微細な突起(又はくぼみ)に対応したくぼみ(又は突起)を備えた光学面転写面をどのようにして形成するかが問題となる。
すなわち、上述したような等価屈折領域や共鳴領域の突起(又はくぼみ)に関しては、数十乃至数百ナノメートルの間隔で突起(又はくぼみ)を光学素子の光学面に形成しなくてはならないが、従来の射出成形では、それに対応した型の微細形状の奥底まで樹脂が行き届かず、微細形状を精度良く転写することは極めて困難である。
これに対し、微細形状を有する型の温度を、例えば常温での弾性率が1〜4(GPa)である素材のガラス転移点温度より高く設定し、かかる型を樹脂素材に向かって押圧することで、その微細形状を樹脂素材に転写し、それにより微細形状が高アスペクト比を有していても精度良い転写成形が可能な技術が、本発明者らによって研究されている。しかるに、上述した技術により微細形状の転写が可能であっても、離型する際に素材と型とが張り付きやすく成形が困難という問題がある。
本発明は、かかる従来技術の問題に鑑みてなされたものであり、より容易に且つ低コストで、撥水処理を施せる処理方法、撥水処理を施した型、その再生方法、再生装置、成形方法、成形装置並びに光学素子を提供することを目的とする。
前記第1の本発明の処理方法は、樹脂材料表面に押し当てることで成形する無機材(例えばSi、SiO、Si)の型の処理方法において、その型表面にフッ素系ガス中におけるプラズマを利用してフッ素原子を固定するので、前記型の表面に均一なフッ素コートを施せる。
前記フッ素系ガスは酸素ガスを含むと好ましい。
前記成形の前に、前記型の表面を洗浄すると好ましい。
前記成形の前に、ドライエッチング装置を用いて前記型の表面形状を創成すると好ましい。かかる場合、フッ素ガスを用いてドライエッチング処理を行うことで、微細形状の形成と同時にフッ素コートを行えるので好都合である。
前記フッ素原子を固定した後に、加水処理を行うと、フッ素原子の固定を早めるので好ましい。
第2の本発明の型は、樹脂材料表面に押し当てることで成形する無機材の型であって、その表面にフッ素原子が固定されているので、成形後における前記樹脂材料の離型性を高めることができる。そのような型は、上述したドライエッチング処理に限らず、ウェットエッチング処理或いは機械加工処理で形成されることができるが、その場合には、上述したフッ素コートを施す処理は別処理となる。
樹脂材料表面に押し当てることで成形する無機材の型は、上述の処理方法により処理されていると好ましい。
樹脂材料表面に押し当てることで成形する無機材の型は、上述の処理方法により処理されてなり、アスペクト比が1以上である形状を有すると好ましい。
本発明者らは、本発明に先立ち、従来と全く異なる視点から微細形状を有する成形物を成形できる新規な方法を創案した。例えば常温での弾性率が1〜4(GPa)であるような樹脂素材の場合、微細形状を有する型を加熱して、その型表面に押しつけると、押しつけた表面が溶融して微細形状に倣い、その結果、アスペクト比が1以上であっても精密に型の微細形状を転写した成形物を得られることを見出したのである。かかる場合、特許文献1に記載されているように3000Nもの型押圧力は不要であり、従来の射出成形機を改良するだけで足り、製造設備が低コスト化され、また短時間で大量な成形物を製造することが可能となる。
ところが、このような成形技術において、押圧した型と素材とが張り付くという問題が生じた。これに対し、型にフッ素コートすれば樹脂素材との離型性を向上させることができる。しかしながら、微細形状を有する型をフッ素系溶液中に浸漬したり、その溶液をスプレーで塗布しても、サブミクロンオーダーの微細形状の奥底までフッ素コートすることは困難であり、十分な離型性を得ることができず、また後工程の浸漬やスプレーにより、精度良く形成された微細形状を損なう恐れもあった。
そこで本発明者らは、鋭意研究の結果、フッ素系ガスの雰囲気中でドライエッチングを行えば、微細形状の加工と同時に、微細形状の表面に、その形状に関わらずフッ素コートを均一に行うことができ、それにより樹脂素材に対する離型性を向上させることができることを発見したのである。尚、本明細書中において、「フッ素コート」とは、フッ素分子を含む物質を表面に固定することをいい、例えば「フッ素コートされた型」とは、フッ素分子を含む物質を表面に固定された型をいうものとする。
第3の本発明の成形方法は、微細形状を有する型の表面をフッ素ガスの雰囲気に曝すことによりフッ素コートを行うステップと、前記微細形状を有する型の温度を、常温での弾性率が1〜4(GPa)である素材のガラス転移点温度より高く設定するステップと、前記型を前記素材に向かって押圧することで、前記微細形状を前記素材に転写するステップと、前記微細形状を有する型を冷却するステップと、を有することを特徴とする。即ち、フッ素コートが施された微細形状を有する型を加熱して、常温での弾性率が1〜4(GPa)である素材のガラス転移点温度より高く設定し、前記型を前記素材に向かって押圧することで、前記微細形状を前記素材に精度良く転写することができ、又離型もスムーズに行える。
ちなみに、常温での弾性率が1〜4(GPa)であるような素材とは、例えばPMMA(弾性率1.5〜3.3GPa)、ポリカーボネイト(弾性率3.1GPa)、ポリオレフィン(弾性率2.5〜3.1GPa)などの弾性率が1〜4の範囲の樹脂を組成成分として含有することが好ましい。ここで、常温とは25℃のことをいう。これらの樹脂は、ガラス転移点が50〜160℃であることが好ましい。弾性率は、JIS−K7161、7162などに従い求めることができる。ガラス転移点温度は、JIS R3102−3:2001に従い求めることができる。
前記型に対し、フッ素系ガスを含む雰囲気中でドライエッチング処理を施すことで微細形状を形成し、且つ前記微細形状にフッ素コートを行うと好ましい。
前記型に対し、フッ素系ガスを含まない雰囲気中でドライエッチング処理を施すことで微細形状を形成し、且つ前記微細形状をフッ素系ガスプラズマ雰囲気に曝すことフッ素コートを行うと好ましい。
前記型を前記素材に向かって押圧する前に、前記微細形状の型と、それに対向する型の間に前記素材を射出するステップと前記素材を冷却するステップとを有すと好ましい。
前記素材は光学素子の素材であると好ましいが、インクジェットプリンタのヘッドなどにも適用できる。
前記素材には、前記微細形状により輪帯状の回折構造が転写され、前記回折構造の半径方向のピッチは10μm以下であり、前記回折構造の光軸方向断面における角部の曲率半径は1μm未満であると好ましい。
従来の射出成形においては、回折構造に対応した型の微細構造の奥まで樹脂が入り込みにくいことから、それにより得られる光学素子の回折構造は、その光軸方向断面における角部がダレてその曲率半径が1μmを大きく超えており、光透過率が悪化する恐れがある。これに対し、本発明の光学素子では、前記回折構造の光軸方向断面における角部の曲率半径が1μm未満となり、より高い光透過率を得ることができる。尚、このような成形物や光学素子は、以下の成形方法又は成形装置により得ることができる。
前記素材には、前記微細形状により、アスペクト比が1以上であって構造性複屈折を生じさせる形状が転写されると好ましい。
「アスペクト比」とは、図1(a)、(b)に示すように、微細構造の凹部又は凸部の幅をA、深さ又は高さをBとしたときに、B/Aで表される値をいう。「微細形状」とは、Aの値が10μm以下の形状をいう。成形後の厚みとは、型を押し当てる方向に対しての成形物の厚みをいい、例えば図4に示すTの値である。この成形後の厚みは、0.1〜20mmであり、好ましくは1〜5mmである。
前記素材には、前記微細形状により、アスペクト比が1以上であって光の波長以下のサイズで周期構造を持ち反射防止機能を有する形状が転写されると好ましい。
第4の本発明の成形装置は、フッ素系ガスの雰囲気中でドライエッチングされることにより、フッ素コートを施された微細形状が形成された可動型と、前記可動型の微細形状を包囲するように遮蔽する固定型と、前記可動型を加熱するヒータと、前記可動型と前記固定型とを相対移動させる駆動部と、を有し、前記可動型と前記固定型とで閉鎖される空間に、常温での弾性率が1〜4(GPa)である素材を配置し、少なくとも前記素材の内部が固化した状態で、前記ヒータにより前記可動型を加熱し、前記移動部が前記可動型を前記素材に向かって相対移動させることにより、前記可動型の微細形状が転写されるようになっていることを特徴とする。即ち、フッ素コートが施された微細形状を有する型を加熱して、常温での弾性率が1〜4(GPa)である素材のガラス転移点温度より高く設定し、前記型を前記素材に向かって押圧することで、前記微細形状を前記素材に精度良く転写することができ、又離型もスムーズに行える。
尚、本発明の成形装置を用いて成形する場合、微細形状以外の母形状を予め射出成形等により成形し、その後、前記素材の内部が固化した状態で、素材のガラス転移点以上に加熱された前記可動型を素材に押しつけることで、母形状を維持しつつ微細形状が素材に転写される。従って、前記素材は、前記可動型と前記固定型とで閉鎖される空間内に射出されると良い。ただし、母形状を成形する型と微細形状を成形する可動型とは別個にしても良く、かかる場合、型交換時に素材を冷却することが可能となる。
第5の本発明の再生方法は、奥までフッ素コートがなされた微細形状が形成された型を用いて樹脂素材を成形した後に、前記型を再生する再生方法であって、前記型を洗浄するステップと、前記型を、酸素ガスからなる第1の雰囲気に配置し、前記第1の雰囲気中でプラズマを生成するステップと、前記型を、フッ素系ガス及び酸素ガスからなる第2の雰囲気に配置し、前記第2の雰囲気中でプラズマを生成するステップと、を有することを特徴とする。
更に、前記第2の雰囲気中でプラズマを生成した後、プラズマに曝された前記処理対象物の表面を水蒸気に曝すステップを有することを特徴とする。
図12は、本発明の概念を説明するための図である。図12(a)において、上述したドライエッチング処理などによって、奥までフッ素コートがなされた微細形状が形成された型Mを用いて樹脂素材Rを成形する。かかる成形は、通常の射出成形でもよいが、後述するように型Mを加熱して押圧すれば、型Mの微細形状を精度良く樹脂素材Mに転写できる。
しかるに、型Mは微細形状を有するため、成形後に樹脂素材のカスなどが微細形状に詰まって残る恐れがある。そこで、図12(b)に示すように、型Mを酸素ガスプラズマ槽へと搬送し、その表面を酸素ガスの(第1の)雰囲気中で生成したプラズマに曝す(洗浄するステップ)。それにより微細形状に詰まった樹脂素材を除去することができる。
続いて、図12(c)に示すように、型Mをフッ素ガス+酸素ガスプラズマ槽へと搬送し、その表面をフッ素ガスと酸素ガスの(第2の)雰囲気中で生成したプラズマに曝す。それにより微細形状の奥までフッ素コートを施し、型Mの離型性を確保できる。
更に、図12(d)に示すように、型Mを加水槽へと搬送し、その表面を水蒸気に曝すことで、短時間で高い撥水性を確保できる。具体的には、型Mを包有する加水槽内を減圧し、槽内で水を気化させる方法や、型Mを水と共にホットプレート上で加熱し水蒸気に曝す方法などがある。このようにして、再生(樹脂を除去してフッ素コートし直すこと)された型Mは、図12(a)に示すように、再び成形に用いられる。
第6の本発明の再生装置は、奥までフッ素コートがなされた微細形状が形成された一方向に回転する型を用いて樹脂素材を成形した後に、前記型を再生する再生装置であって、前記型を洗浄する装置と、第1の回転位置で、前記型の表面を酸素ガスからなる第1の雰囲気に曝し、前記第1の雰囲気中でプラズマを生成するアッシング装置と、前記第1の回転位置より回転方向後よりの第2の回転位置で、前記型の表面をフッ素系ガス及び酸素ガスからなる第2の雰囲気に配置し、前記第2の雰囲気中でプラズマを生成するコート装置と、を有することを特徴とする。
更に、前記第2の回転位置より回転方向後よりの第3の回転位置で、前記型の表面を水蒸気に曝す加水装置を有することを特徴とする。
図13は、本発明の概念を説明するための図である。図13において、外周面に、上述したドライエッチング処理により奥までフッ素コートがなされた微細形状を形成した円筒状の型Mは、対向ローラRLとの間に薄い板状の樹脂素材Rを挟持している。樹脂素材Rは、左方のロールから巻き出され、回転する型Mと対向ローラRLとの間を通過する際に、型Mの微細形状が連続的に転写され、更に右方でロール状に巻き取られるようになっている。
型Mの外周面は微細形状を有するため、成形後に樹脂素材のカスなどが微細形状に詰まって残る恐れがある。そこで、図に示すように、型Mの成形が終わった外周面は、まず第1の位置にあるアッシング装置(洗浄する装置)へ回転移動し、酸素ガスの(第1の)雰囲気中で生成したプラズマに曝されるようになっている。それにより微細形状に詰まった樹脂素材を除去することができる。
続いて、アッシング装置を通過した型Mの外周面は、第2の位置にあるコート装置へと回転移動し、フッ素ガスと酸素ガスの(第2の)雰囲気中で生成したプラズマに曝されるようになっている。それにより微細形状の奥までフッ素コートを施し、型Mの離型性を確保できる。
更に、コート装置を通過した型Mの外周面は、第3の位置にある加水装置へと回転移動し、水蒸気に曝されることで、表面処理が行われるようになっている。このようにして、再生された型Mの外周面は、回転移動により再び対向ローラRLに対向する位置へと移動し、新たな樹脂素材Rを成形できるようになっているため、成形と再生とを連続的に行うことが可能となる。
本発明によれば、より容易に且つ低コストで、高アスペクト比又は角Rの小さい微細構造を有する成形物を成形できる型、成形方法、成形装置並びに光学素子を提供できる。
以下、本発明の実施の形態につき、図面を参照して説明する。図2は、本実施の形態にかかる型の製造方法を示すフローチャート図である。図3は、図2に示す主要な工程において、処理される型の素材を示す断面図である。尚、本実施の形態により製作される型には、その転写光学面に、光学素子の回折輪帯に対応した微細形状が形成されるものとする。
まず、図1のステップS101で、SiO又はポリシリコン製の略半球型の形状を有する型の素材10の表面に粗加工を施す。その後、ステップS102で、詳細は後述する施盤(ここでは超精密旋盤(SPDT加工機)を含む)のチャックに型の素材10を取り付ける。更に、ステップS103で、型の素材10を回転させなから、ダイヤモンド工具により、その上面を図3(a)に示すように切削加工し転写光学面(成形しようとする光学素子の光学曲面に対応する)10aを形成し、且つ外周近傍の上面に周溝11a(第1のマーク)を切削加工し、更に外周面10fを切削加工する。このとき、転写光学面10aの光軸の位置は、その外形から確認することはできないが、同時に加工されることから転写光学面10aと周溝11aとは、精度良く同軸に形成されることとなり、又、円筒面に形成された電極部材11の外周面10fも、光軸と精度良く同軸に形成される。即ち、外周面10fは回転軸を有し、それは転写光学面の光軸に一致することとなる。
ここで、周溝11aは、例えば、暗視野部(凹部に相当)と明視野部(凸部に相当)とからなる複数の溝から形成されてよく、暗視野部、明視野部を各々複数個有するとさらに好ましい(これはダイヤモンド工具の先端が凹凸を有するものであれば容易に形成できる)。また、周溝11aの凹凸形状により、後述するごとく塗布されるレジスト飛散防止の堤防としても機能させることができる。
更に、ステップS104で、型の素材10を超精密旋盤から取り外し、ステップS105で、後述するFIB(Focused Ion Beam)加工機のステージ上にセットする。続くステップS106で、FIB加工機のステージ上の型の素材10における周溝11aを読み取り、例えばその内側エッジから型の素材10の光軸の位置を決定し、ステップS107で、決定した光軸から等距離で3つ(4つ以上でも良い)の第2のマーク11bを、型の素材10上に描画する(図3(b)参照)。ダイヤモンド工具により加工形成した周溝11aの幅は比較的広いため、これを用いて加工の基準とすることは、加工精度を低下させる恐れがあるが、FIB加工機は、幅が20nmの線を形成できるため、例えば十字線を形成すると、20nm×20nmの微細なマークを形成することができ、それを加工の基準とすることで、より高精度な加工が期待できる。
ステップS108で、型の素材10をFIB加工機のステージから取り外し、ステップS109で、第2のマーク11b上に保護テープ13を貼り付ける(図3(b)参照)。この保護テープ13は、後加工で母型の素材10上に塗布されるレジストLが、第2のマーク11bに付着しないようにするためのものである。レジストLが第2のマーク11bに付着すると、加工の基準として読み取りが不適切になる恐れがある。
更に、ステップS110で、型の素材10を不図示のスピンコータにセットし、ステップS111で、レジストLを型の素材10上に流下させながらプレスピンを実施し、その後ステップS112で本スピンを実施し、レジストLの被膜を行う(図3(b)参照)。プレスピンと本スピンとを分けたのは、複雑な曲面である転写光学面10aに、均一な膜厚のレジストLを被膜させるためである。
その後、ステップS113で、型の素材10をスピンコータから取り外し、ステップS114で、ベーキングを行ってレジストLの被膜を安定させ、ステップS115で保護テープ13を剥がす。
続いて、ステップS116で、型の素材10を不図示の形状測定器(画像認識手段と記憶手段とを有する)にセットし、ステップS117で、形状測定器の画像認識手段を用いて、第2のマーク11bを検出する。更に、ステップS118で、超精密旋盤に用いた型の素材10の転写光学面10aの3次元座標を、第2のマーク11bに基づく3次元座標に変換して、これを記憶手段に記憶する。このように、転写光学面10aを新たな3次元座標で記憶し直すのは、後工程で電子ビーム描画を行う際に、転写光学面10aの被加工面に対して、狭い電子ビームの焦点深度を合わせるために、電子銃と型の素材10との相対位置を調整する必要があるからである。尚、第2のマーク11bは、測定の際、測定データにかかる座標の基準点がどこなのかを作業者が視認するための位置認識マークとして利用できる。その後、ステップS119で型の素材10を形状測定器から取り外す。
ステップS120で、型の素材10を、後述する電子ビーム描画装置の3次元ステージにセットし、ステップS121で、読取手段(走査型電子顕微鏡:電子ビーム描画装置に付属していると好ましい)を介して型の素材10の第2のマーク11bを検出し、それと記憶されている転写光学面10aの3次元座標とから、転写光学面10aの被加工面の形状を求め、ステップS122で、求めた被加工面の形状に対して電子ビームの焦点が合うように、3次元ステージを移動させ、電子ビームB(図3(b)参照)を照射し、所定の処理として所望の輪帯形状を描画する。描画後、ステップS123で、3次元ステージより型の素材10を取り外し、ステップS124で現像処理を行って、輪帯形状のレジストを得る。ここで、同一点における電子ビームBの照射時間を長くすれば、それだけレジストの除去量が増大するため、位置と照射時間(ドーズ量)を調整することで、ブレーズ形状の輪帯になるよう、レジストを残すことができる。尚、型の素材10の外周面10fを基準として、上述したごとく輪帯形状のレジストを得ることで、後述するごとく転写光学面にブレース状の輪帯を形成しても良い。
ステップS125で、プラズマシャワー(p)によるドライエッチングを経て、レジストを除去し、更に型の素材10の転写光学面10aの表面を彫り込んで微細形状であるブレーズ状の輪帯10b(実際より誇張されて描かれている)を形成する(図3(c)参照)。このとき、ドライエッチングをフッ素系ガス(SF、CF等)の雰囲気中で行うことで、微細形状の形成と同時に、その表面に均一なフッ素コートを施すことができる。尚、フッ素系ガス以外を用いてドライエッチングを行った場合、その雰囲気を大気に開放することなく、フッ素系ガスで満たしてプラズマを生成することで、同様の均一なフッ素コートが可能である。このようにして、微細形状を有する型10が形成される。
本実施の形態によれば、ドライエッチング装置を用いて、型の素材にフッ素コートを行うことにより、ほぼ真空中で異物の侵入を排除しつつコートを行えるため、コート面の均一性、密着性等に優れる。又、フッ素溶液などを用いないため、取り扱いが容易であり、処理の手間がかからず、材料コストも削減でき、しかも環境保護の観点からも好ましい。又、溝幅が1μm以下であるような微細形状であると、フッ素系溶液の浸漬やスプレーでは、液の表面張力のため、溝底まで均一なコートを行うことは困難であるが、フッ素ガス雰囲気内でプラズマ生成を小なうことで、微細形状の奥底まで均一なフッ素コートが可能となる。
本発明者らの実験結果によれば、シリコンの基材上に純水を滴下した場合における水滴の接触角は39度であったのに対し、シリコンの基材をフッ素系の溶液内に浸漬して表面にフッ素コートした比較例における水滴の接触角は約100度であった。これに対し、シリコンの基材を保持したフッ素系ガスの雰囲気中においてプラズマを生成することで、その表面にフッ素コートした実施例における水滴の接触角は約100度であり、浸漬した場合と同様な撥水効果が認められた。
図14は、本発明者らの行ったXPS分析の結果を示す図である。XPS分析結果によれば、図14に示すように、X線の入射角を30度〜90度まで変えた状態で、フッ素元素を測定した結果、上述した比較例に対し、上述した実施例の方が全域でフッ素元素量が多かった。即ち、フッ素コートが場所によらず均一に行われたことがわかる。
図15は、本発明者らの行った加水処理の実験効果を示す図である。かかる実験結果によれば、ドライエッチング後に、シリコン基材の処理表面を水蒸気に曝さない場合には、所定の撥水性を得るのに6時間以上を必要とするのに対し、水蒸気に曝すことで、同じ撥水性を得るのに数分以内で足りることがわかった。
図4は、本実施の形態にかかる成形方法を実施できる光学素子の成形装置の断面図である。図4において、下型1の上に円管状の上型2が移動自在に配置されている。円筒状の可動型3が、上型2に対して摺動可能に内包されており、図2,3の製造方法により製造された可動型10が、下型1に対して摺動可能に内包されている。
可動型3の下面には、成形しようとする光学素子の非球面形状3aと、構造性複屈折を生じさせる形状に対応した微細形状3bとが形成されている。又、可動型3の内側には、ヒータ4が設置されている。可動型10の上面には、成形しようとする光学素子の非球面形状10aと、回折構造に対応した微細形状10bとが形成されている。又、可動型10の内側には、ヒータ4’が設置されている。尚、本実施の形態では、下型1と上型2とで固定型を構成する。
図5は、本実施の形態にかかる成形方法を示すフローチャート図である。図5を参照して、かかる成形方法について説明する。まず、ステップS201で、下型1,上型2,可動型3、10を、図4に示す状態に配置し、いわゆる型締めを行う。続いて、ステップS202で、外部の加熱シリンダー(不図示)にて加熱溶融された樹脂素材を、ゲートGを介して下型1,上型2内へと射出する(素材を射出するステップ)。
ステップS203で、射出された素材を冷却する(自然冷却でも、可動型3,10の少なくとも一方を退避させて素材を雰囲気に暴露する強制冷却を行っても良い)。このとき、素材の表面には、可動型3、10の非球面形状3a、10bが転写されているが、素材の射出のみでは、微細形状3b、10bは十分に転写するのは困難である。そこで、ステップS204で、ヒータ4、4’により可動型3、10を加熱し、樹脂素材のガラス転移点以上の温度にする(型の温度を素材のガラス転移点温度より高く設定するステップ)。その後、ステップS205で、不図示の駆動部によってわずかな力(重力方向上側の可動型3は自重でも良い)で、可動型3、10を樹脂素材に向かって押圧すると、微細形状3b、10bが当たる樹脂素材の表面が溶融し、微細形状3b、10bの溝底まで行き渡るようになる(微細形状を転写するステップ)。従って、アスペクト比が1以上の微細形状、及び光軸方向断面の角部の曲率半径が1μm以下の微細形状でも精度良く転写できる。
その後、ステップS206で、ヒータ4、4’の加熱を停止し、樹脂素材を冷却固化させ(冷却するステップ)、ステップS207で、不図示の駆動部を用いて下型1から上型2及び可動型3、10を退避させる型開きにより、高精度な微細形状を得る光学素子を形成できる。このとき、非球面形状3a、10a及び微細形状3b、10bの表面には、均一なフッ素コートがなされているので、型開きの際に樹脂素材が張り付くことが抑制される。
従来の射出成形においては、微細形状の転写を行わない場合で数10秒程度、微細形状の転写を行う場合は1分程度のサイクルタイムを要していたが、本願発明の成形方法によれば、予め設計形状誤差範囲内に成形された被成形物表面に微細形状を転写し形状を整形する場合には、2〜3秒のサイクルタイムで成形が完了する。又、成形素材を射出するステップから始めた場合でも、微細形状を転写し形状を整形する場合に、従来の射出成形に+2〜3秒程度の工程を加えるのみで、従来技術では困難であった、微細形状を誤差数nm以内で精度良く確実に転写することが可能となる。
図6は、以上の成形方法により成形される光学素子の例を示す図である。図6(a)の斜視図で示される形状の光学素子15は、図6(b)に示すように表面には構造性複屈折の微細形状15aを有しており、図6(b)に示すように裏面には光軸方向断面が鋸歯状の回折構造15bを有している。構造性複屈折の微細形状15aは、輪帯状の矩形溝を有しており、図6(d)に示す断面形状を有している。ここで、一例として、光学素子15の素材の屈折率を1.92とし、入射する光の波長をλとすると、構造性複屈折の微細形状15aにおける各部寸法は、d1=0.25λ、d2(溝幅)=0.39λ、d3=2λ、d4(溝深さ)=1.22λとなる。又、図6(c)において、鋸歯状の回折構造15bの光軸方向断面における角部の曲率半径Rは1μm未満である。
図7は、以上の成形方法により成形される光学素子の別の例を示す図である。図7(a)の断面図を示される形状の光学素子20は、図7(b)に示すように表面には光軸方向断面が鋸歯状の回折構造20aを有している。更に、回折構造20aの傾斜面には、深さ方向に向かうにつれ縮径した円錐形状の多数の孔20bが形成されている。反射防止機能を有するこの孔20bは、傾斜面の面積の20%乃至40%(好ましくは30%)を占める。
(超精密旋盤:SPDT加工装置について)
以下、型の素材10の切削加工に用いる超精密旋盤例えば、SPDT(Single Point Diamond Turning)の制御系の概略構成について、図8(a)及び図8(b)を参照しつつ説明する。
超精密旋盤100は、図8(a)に示すように、型の素材10などのワーク110を固定するための回転保持部材である固定部111と、前記ワーク110に対して加工を施すための切削バイトの刃先であるダイアモンド工具112と、前記固定部111をZ軸方向に移動させるZ軸スライドテーブル120と、前記ダイアモンド工具112を保持しつつX軸方向(あるいは加えてY軸方向)に移動させるX軸スライドテーブル122と、Z軸スライドテーブル120及びX軸スライドテーブル122を移動自在に保持する定盤124と、を含んで構成されている。なお、固定部111もしくはダイアモンド工具112のいずれか一方又は双方を回転駆動するための不図示の回転駆動手段が設けされ、後述の制御手段138に電気的に接続されている。
また、超精密旋盤100は、図8(a)に示すように、Z軸スライドテーブル120の駆動を制御するZ方向駆動手段131と、X軸スライドテーブル122のX軸方向での駆動(あるいは加えてY軸方向での駆動)を制御するX方向駆動手段132及びY方向駆動手段133と、これらにより送り量を制御する送り量制御手段134と、切込量を制御する切込量制御手段135と、温度を制御する温度制御手段136と、各種制御条件や制御テーブルないしは処理プログラムを記憶した記憶手段137と、これら各部の制御を司る制御手段138と、を含んで構成される。
ダイアモンド工具112は、図8(b)に示すように、本体部分を構成するダイアモンドチップ113と、この先端部に構成された頂角αからなるすくい面114と、側面部を構成する第1逃げ面115、第2逃げ面116から構成される。このすくい面114に含まれる刃先には、予めないしは摩耗による複数の凹凸部114aが形成されている。
上記のような構成を有する超精密旋盤100において、概略以下のように作用する。すなわち、セットされた型の素材10であるワーク110に対して、ダイアモンド工具112が相対移動することによって、ワーク110の加工を行うこととなる。この際、ダイアモンド工具112は、刃先がRバイトの構成を有していることから、刃先の当たるポイントが順次変化し、摩耗に対しても強い。
そして、本実施の形態においては、上述のような超精密旋盤を用いて、前記型の素材10を加工する際には、温度コントロールを実施しながら、送り量、切込量を制御して曲面部の切削加工されることとなる。
(集束イオンビーム(FIB)加工装置について)
次に、第2のマーク11bを形成するための集束イオンビーム加工装置の概略構成について、図9を参照しつつ説明する。
集束イオンビーム加工装置(FIB:Focused Ion Beam装置)は、Ga等の金属イオン源を用いた集束イオンビームによる型の素材10の加工や集束イオンビームを型の素材10に走査して得られる走査像の観察(SIM:Scanning Ion Microscope)を行うものであり、イオン源から発生し加速されたイオンビームを静電型のコンデンサレンズや対物レンズ等によって細かく集束して型の素材10上に照射し、型の素材10上のイオンビームの照射点を偏向器によって走査し、この走査によって型の素材10から発生した、例えば、2次電子を検出し、この検出信号に基づいて、走査像等を表示するものである。
集束イオンビーム加工装置200は、高真空に保持されており、図9に示すように、イオン源となる液体金属イオン源201、イオンを引き出す引出電極202、イオンビームを所望のエネルギーに加速する複数段よりなる加速管203、イオンビームを制限するアパーチャ205により開口を可変可能なコンデンサレンズ204、アパーチャ207により開口を可変調節可能でありイオンビームをフォーカスして試料に照射する対物レンズ206、偏向器208、ブランキング/E×B制限アパーチャを備えたE×B質量分析器209、エミッタアライメント210、アライメントセットスティグメータ211、アライメントセット212、アライメントセットスティグメータ213、加工しようとする型の素材10を載置し型の素材10の位置と傾きを自在に調節できるステージ214、位置認識マーク等を検出するための検出器215、レーザー供給源216及び光学系からなるレーザー干渉計217、ステージ214を駆動するステージ駆動手段220、及びこれらの各部の制御を行う制御回路230、操作入力を行うための操作入力部261、型の素材10及び走査像を観察認識するための画像認識部260、不図示の電源等を含んで構成される。
アパーチャ205、207は、例えば、イオンビームの通路を制限するなどして、イオンビーム径等を変更可能な開口を有しており、開口以外では、イオンビームが透過できない厚さを有している。なお、アパーチャをN段階の形成してもよい。
検出器215は、型の素材10へのイオンビームの照射に基づいて発生した、例えば2次電子を検出するためのものである。
ステージ駆動手段220は、ステージをX方向に駆動するためのX方向駆動機構221と、Y方向に駆動するためのY方向駆動機構と、Z方向に駆動するためのZ方向駆動機構と、θ方向に駆動するためのθ方向駆動機構と、を含んで構成される。
制御回路230は、イオン源201を制御するイオン源制御回路231と、加速管203を制御する加速管制御回路232と、コンデンサレンズ204による集束を制御する第1の集束制御回路233と、対物レンズ206による集束を制御する第2の集束制御回路234と、偏向器208の偏向器を制御する偏向制御回路235と、ステージ駆動手段220を制御するステージ制御回路236と、型の素材10で発生した二次イオンを検出する検出器21からの信号処理を制御する検出器制御回路237と、レーザー干渉計217を制御するレーザー干渉計制御回路238と、E×B質量分析器209を制御することでイオンを選択するイオン選択制御回路239と、エミッタアライメント210・アライメントセットスティグメータ211・アライメントセット212・アライメントセットスティグメータ213を各々制御する第1〜第4の各アライメント制御回路240・241・242・243と、各種制御テーブル、プログラムを格納した記憶部250と、各種表示画像を表示処理する表示処理部251と、これらの制御を司るCPU等の制御部252と、を含んで構成されている。
記憶部250は、例えば、半導体メモリやディスク装置などの記憶装置の一領域として実現され、画像データと位置データとの組み合わせ等をも記憶する。例えば、断面の位置座標などからなる位置データと、各断面画像データを構成する画素を、走査した順番に格納した断面画像データとを組み合わせて、一対のデータとして記憶できる。記憶部250には、このデータを記憶する領域が複数設けられており、型の素材10の特定箇所に形成する各断面に対応する上記各データを、例えば、位置データの順番などに並べて、格納できる。
表示処理部251は、特定箇所を表示するために、記憶部250に蓄積した各画像データおよび位置データに基づいて、例えば画像等を画像認識部260に表示するよう処理する。なお、表示処理部251は、記憶部250に格納したデータから、任意のX、Y、Z座標の画素のデータを読み出し、所望の視点から見た立体的な画像を画像認識部260に表示可能としてもよい。表示の方法としては、様々な方法が考えられるが、例えば、隣接する画素データから輪郭を抽出し、さらに、輪郭の前後関係を判定して、隠れている部分を破線などで表示できるようにすることが好ましい。また、該画像データに対して、輝度の変化による輪郭抽出などの画像処理を行い、イオンビームによって形成された孔、線など、型の素材10の表面の特徴的な部分の大きさや位置を認識し、ステージ214が型の素材10を所望の位置に配されているか否かや、イオンビームによって、所望の大きさの孔、線が型の素材10に形成されたか否かを判定できようにしてよい。
制御部252は、例えば検出器制御回路237を介して上記検出器215からの検出信号を受け取って、画像データを形成すると共に、操作入力部261の指示、あるいは、画像データなどに基づいて、各部へ各種条件を設定する。さらに、操作入力部261などから入力される作業者の指示などに応じて、ステージ214およびイオンビーム照射のための各部を制御できる。
また、上記制御部252は、検出器制御回路237によって、デジタル値に変換された検出器215からの全ての検出信号を受け取る。該検出信号は、イオンビームが走査している位置、すなわち、イオンビームの偏向方向に応じて変化する。したがって、偏向方向と該検出信号とを同期させることにより、イオンビームの各走査位置における型の素材10の表面形状および材質を検出できる。制御部252は、これらを走査位置に対応して再構成して、型の素材10の表面の画像データを画像認識部260上に表示できる。
(動作説明)
上述のような構成を有する集束イオンビーム装置200において、最初に、集束イオンビーム装置200に設けられたステージ214上に一面に転写光学面10と第1のマーク11bが形成された型の素材10をセットし、周囲を真空状態にして、イオンビームを型の素材10に走査可能な状態にまで、集束イオンビーム装置200をセットアップする。
次に、イオンビームで型の素材10上のある領域を走査する。この際、イオン源201からのイオンは、引き出し電圧5〜10kVで発生し、加速管203にて加速される。加速されたイオンビームは、コンデンサレンズ204及び対物レンズ206により集束され、ステージ214上の型の素材10に到達する。
なお、Au―Si―Beなどの合金イオン源を用いる場合には、E×B質量分析器209により必要とするイオンのみを直進させ、不要なイオンの軌道を曲げることによって、必要なイオンを分離選択することができる。
また、Siのように、同位体が存在するイオンを扱う場合には、コンデンサレンズ204によるイオンビームのクロスオーバーポイントをE×B質量分析器209の中心にくるように調整制御されることが好ましい。これにより、同位体を分離せずに有効に利用できる。このようにして、イオンは、対物レンズ206により型の素材10上で一点に集束され、例えば、ラスター状に走査され得る。
走査により、型の素材10の表面より放出される2次電子や2次イオンを検出し、検出結果に基づいて、表示処理部251により画像処理を施し、該領域の表面形状を示すSIM像を画像認識部260に表示する。例えば、ステージ214を移動させる毎にSIM像を表示し、特定箇所を表示できるようにステージ214の位置合わせを行う。
作業者は、例えば、操作入力部261などを用いて、特定箇所を表示したSIM像に対し、例えば、加工の条件設定として、加工領域、加工時間、およびイオンビームの電流値等を指定するとよい。例えば、型の素材10の表面のSIM画像を取得し、さらに、特定箇所に対して加工領域を設定し、該加工領域の加工時間と、加工に使用するイオンビームのイオンビーム径および電流値とを指定する。なお、不図示の他の観察光学系を利用して型の素材10の状態を観察してもよい。
ここで、本実施の形態においては、型の素材10上の第1のマーク11aを、検出器215からの検出信号に基づいて、画像認識部260にて認識させる。
そして、第1のマーク11aの線に平行な平行線をイオンビームにより形成する。この際、ステージ214並びにイオンビームの相対移動により、前記平行線を弧の一部を描くようにないしは直線的に形成することが好ましい。
この際、集束イオンビーム加工装置200は、上記加工領域を走査する。型の素材10の材質、イオンビームの種類(イオンビーム電流値の違い)やエネルギー、ドーズ量などによって、スパッタリングされる量が決まるので、1回の走査によって、加工領域は、略一定の深さまで堀り進められる。また、走査に対応して、2次電子や2次イオンの検出信号全てを記憶部250に記憶し、特定箇所における画像データを取得し、作業者の指示に応じて任意の位置の像を得ることができる。
次に、前記平行線に略直交する直交線をイオンビームにより形成する。これらを、第1のマーク11aの同心円の円周に沿った方向で、複数例えば、3ヶ所形成することにより複数の各第2のマーク11bを構成することができる。
なお、第2のマーク11bを3ヶ所形成する場合の形成手順としては、上記のものに限らず、予め、3ヶ所についての平行線をステージ214を間欠的に回転駆動させることで形成しておき、その後、各々の箇所についての直交線を形成するようにしても構わない。
さらに、これら制御手順などを、予め記憶部250等に制御プログラムとして記憶しておき、操作入力部261からは、例えば、第2のマーク11bを3ヶ所形成する場合には、「3」、5ヶ所形成する場合には、「5」と操作入力することにより、自動的に第1のマーク11aを検出して第2のマーク11bを形成すべき点を自動算出し、実行開始ボタン等を押下することにより、第2のマーク11bの形成が自動的になされるような構成とすることが好ましい。
このように、集束イオンビーム装置を利用し、集束イオンビーム装置の観察光学系や2次イオン画像等で観察を行い、第1のマークを認識して、集束イオンビーム装置のステージ位置で座標を知る。当該座標位置で集束イオンビームを走査して第2のマークを形成することができる。
ここに、線幅(ビームの集束)は、例えば、好ましくは、略1nm〜略50nm程度とする。ただし、Gaイオンを打ち込む場合に限る。さらに好ましくは、20nm程度とする。光学素子の中心軸の位置ずれは1μm以内にする必要があり、この1μmに対して充分小さい径により位置を決められるからである。
なお、集束イオンビーム加工装置としては、このような例に限らず、イオンビームによる加工と表面観測とを同時に行い、型の素材10の表面に平行な平面の画像を順次取得し、3次元画像データとして蓄積すると共に、画像変換により任意の断面を得る構成を有してもよい。
(電子ビーム描画装置について)
次に、電子ビーム描画装置の全体の概略構成について、図10を参照して説明する。図10は、本例の電子ビーム描画装置の全体構成を示す説明図である。
電子ビーム描画装置401は、図10に示すように、大電流で高解像度の電子線プローブを形成して高速に描画対象の型の素材10上を走査するものであり、高解像度の電子線プローブを形成し、電子ビームを生成してターゲットに対してビーム照射を行う電子ビーム生成手段である電子銃412と、この電子銃412からの電子ビームを通過させるスリット414と、スリット414を通過する電子ビームの前記型の素材10に対する焦点位置を制御するための電子レンズ416と、電子ビームが出射される経路上に配設され開口により所望の電子ビームのビーム形状にするためのアパーチャー418と、電子ビームを偏向させることでターゲットである型の素材10上の走査位置等を制御する偏向器420と、偏向を補正する補正用コイル422と、を含んで構成されている。なお、これらの各部は、鏡筒410内に配設されて電子ビーム出射時には真空状態に維持される。
さらに、電子ビーム描画装置411は、描画対象となる型の素材10を載置するための載置台であるXYZステージ430と、このXYZステージ430上の載置位置に型の素材10を搬送するための搬送手段であるローダ440と、XYZステージ430上の型の素材10の表面の基準点を測定するための測定手段である測定装置480と、XYZステージ430を駆動するための駆動手段であるステージ駆動手段450と、ローダを駆動するためのローダ駆動装置460と、鏡筒410内及びXYZステージ430を含む筐体411内を真空となるように排気を行う真空排気装置470と、型の素材10上を観察する観察系491と、これらの制御を司る制御手段である制御回路492と、を含んで構成されている。
なお、電子レンズ416は、高さ方向に沿って複数箇所に離間して設置される各コイル417a、417b、417cの各々の電流値によって電子的なレンズが複数生成されることで各々制御され、電子ビームの焦点位置が制御される。
測定装置480は、型の素材10に対してレーザーを照射することで型の素材10を測定する第1のレーザー測長器482と、第1のレーザー測長器482にて発光されたレーザー光(第1の照射光)が型の素材10を反射し当該反射光を受光する第1の受光部484と、前記第1のレーザー測長器482とは異なる照射角度から照射を行う第2のレーザー測長器486と、前記第2のレーザー測長器486にて発光されたレーザー光(第2の照射光)が型の素材10を反射し当該反射光を受光する第2の受光部488と、を含んで構成されている。
ステージ駆動手段450は、XYZステージ430をX方向に駆動するX方向駆動機構452と、XYZステージ430をY方向に駆動するY方向駆動機構454と、XYZステージ430をZ方向に駆動するZ方向駆動機構456と、XYZステージ430をθ方向に駆動するθ方向駆動機構458と、を含んで構成されている。これによって、XYZステージ430を3次元的に動作させたり、アライメントを行うことができる。
なお、制御回路492は、図示しないが、電子銃412に電源を供給するための電子銃電源部、この電子銃電源部での電流、電圧などを調整制御する電子銃制御部、電子レンズ416(複数の各電子的なレンズを各々)を動作させるためのレンズ電源部、このレンズ電源部での各電子レンズに対応する各電流を調整制御するレンズ制御部、を含んで構成される。
さらに、制御回路492は、補正用コイル422を制御するためのコイル制御部、偏向器420にて成形方向の偏向を行う成形偏向部、偏向器420にて副走査方向の偏向を行うための副偏向部、偏向器420にて主走査方向の偏向を行うための主偏向部、電子ビームの電界を制御する電界制御手段である電界制御回路、描画パターンなどを前記型の素材10に対して生成するためのパターン発生回路、各種レーザー制御系、ステージ駆動手段450を制御するためのステージ制御回路、ローダ駆動装置460を制御するローダ制御回路、測定情報を入力するための測定情報入力部、入力された情報や他の複数の情報を記憶するための記憶手段であるメモリ、各種制御を行うための制御プログラムを記憶したプログラムメモリ、各部を備えた制御系、これらの各部の制御を司る例えばCPUなどにて形成された制御部、を含んで構成されている。
(動作説明)
上述のような構成を有する電子ビーム描画装置401において、ローダ440によって搬送された型の素材10がXYZステージ430上に載置されると、真空排気装置470によって鏡筒410及び筐体411内の空気やダストなどを排気したした後、電子銃412から電子ビームが照射される。
電子銃412から照射された電子ビームは、電子レンズ416を介して偏向器420により偏向され、偏向された電子ビームB(以下、この電子レンズ416を通過後の偏向制御された電子ビームに関してのみ「電子ビームB」と符号を付与することがある)は、XYZステージ430上の型の素材10の表面、例えば曲面部(曲面)12上の描画位置に対して照射されることで描画が行われる。
この際に、測定装置480によって、型の素材10上の描画位置(描画位置のうち少なくとも高さ位置)、もしくは後述するような基準点の位置が測定され、制御回路492は、当該測定結果に基づき、電子レンズ416のコイル417a、417b、417cなどに流れる各電流値などを調整制御して、電子ビームBの焦点深度の位置、すなわち焦点位置を制御し、当該焦点位置が前記描画位置となるように移動制御される。
あるいは、測定結果に基づき、制御回路492は、ステージ駆動手段450を制御することにより、前記電子ビームBの焦点位置が前記描画位置となるようにXYZステージ430を移動させる。
また、本例においては、電子ビームの制御、XYZステージ430の制御のいずれか一方の制御によって行っても、双方を利用して行ってもよい。
次に、測定装置480の第1のレーザー測長器482により電子ビームと交差する方向から型の素材10に対して第1の光ビームS1を照射し、型の素材10を透過する第1の光ビームS1の受光によって、第1の光強度分布が検出される。
この際に、第1の光ビームS1は、型の素材10の底部にて反射されるため、第1の強度分布に基づき、型の素材10の平坦部上の(高さ)位置が測定算出されることになる。しかし、この場合には、型の素材10の転写光学面10上の(高さ)位置を測定することができない。
そこで、本例においては、さらに第2のレーザー測長器486を設けている。すなわち、第2のレーザー測長器486によって、第1の光ビームS1と異なる電子ビームとほぼ直交する方向から型の素材10に対して第2の光ビームS2を照射し、型の素材10を透過する第2の光ビームS2が第2の受光部488にて受光されることによって、第2の光強度分布が検出され、これに基づき、位置が測定算出される。
そして、この型の素材10の高さ位置を、例えば描画位置として、前記電子ビームの焦点位置の調整が行われ描画が行われることとなる。
(プラズマエッチング装置の構成について)
次に、型の素材10に対してドライ(プラズマ)エッチング処理を行うためのプラズマエッチング装置の概略構成について説明する。異方性エッチング処理を行える一例として、ここでは高密度プラズマを発生できる誘導結合プラズマ処理装置を示す。
誘導結合プラズマ処理装置の典型的な構造において、気密な処理室の天井に誘電体壁(窓板)が配設され、該誘電体壁上に高周波(RF)アンテナが配設される。高周波アンテナにより、処理室内に誘導電界が形成され、該電界により、処理ガスがプラズマに転化される。このようにして生成された処理ガスのプラズマを使用して、処理室内に配置された基材に対してエッチング等の処理が施される。
図11は、本実施の形態に係る誘導結合プラズマエッチング装置を示す概略断面図である。図11に示すように、プラズマエッチング装置301は、導電性材料、例えばアルミニウム製の筐体から分解可能に組立てられた気密な容器320を有する。容器320は、接地線321によって接地されている。なお、容器320は、壁面から汚染物が発生しないように、内壁面が陽極酸化によりアルマイト処理されている。
容器320内は、上側のアンテナ室324と、処理室326とに気密的に隔離されることが好ましい。隔離に際し仕切られる仕切り構造は、石英等からなるセグメントを組み合わせてなる誘電体壁332を含む支持部334により形成される。支持部334の下面は、水平面上で実質的に整一した状態に形成される。
なお、支持部334の下面は、更に、平滑な下面を有する石英等からなる誘電体カバー(不図示)により被覆されることが好ましく、一方、誘電体壁332の上側には、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)等からなる不図示の樹脂板を配設することが好ましい。
アンテナ室324には、ヒータ361が配設され、これは電源362に接続されている。ヒータ361により支持部334を介して誘電体壁332を含む仕切り構造が加熱され、これにより、処理室326に露出する仕切り構造の下面に副生成物が付着するのが防止される。
支持部334は、導電性材料、望ましくは金属、例えばアルミニウム製の筐体からされた中空の部材からなり、シャワーへッドを構成するためのシャワー筐体として兼用される。支持部334を構成する筐体の内外表面は、壁面から汚染物が発生しないように、陽極酸化によりアルマイト処理される。支持部兼シャワー筐体334には、ガス流路が内部に形成されると共に、ガス流路に連通し且つ後述するサセプタ即ち載置台371に対して開口する複数のガス供給孔が下面に形成される。
支持部334の中央に接続された管状の管部335内には、支持部334内のガス流路に連通するガス供給管351が配設される。ガス供給管351は、容器320の天井を貫通し、容器320外に配設された処理ガス源部350に接続される。即ち、プラズマ処理中、処理ガスが、処理ガス源部350からガス供給管351を介して、支持部兼シャワー筐体334内に供給され、その下面のガス供給孔から処理室326内に放出される。
アンテナ室324内には、誘電体壁332に面するように、仕切り構造上に配設された高周波(RF)のアンテナ331が配設される。
アンテナ331は、仕切り構造上の部分が例えば渦巻き状をなす平面型のコイルアンテナからなる。アンテナ331は、一端部が容器320の天井の略中央から導出され、整合器341を介して高周波電源342に接続される。一方、他端部は容器320に接続され、これにより接地される。
プラズマ処理中、高周波電源342からは、誘導電界形成用の高周波電力がアンテナ331ヘ供給される。アンテナ331により、処理室326内に誘導電界が形成され、この誘導電界により、支持部兼シャワー筐体334から供給された処理ガスがプラズマに転化される。このため、高周波電源342は、プラズマを発生させるのに十分な出力で高周波電力を供給できるように設定される。
誘電体壁332を挟んで高周波のアンテナ331と対向するように、処理室326内には基材を載置するための載置台であるサセプタ371が配設される。サセプタ371は、導電性材料、例えばアルミニウム製の部材からなり、その表面は、汚染物が発生しないように、陽極酸化によりアルマイト処理される。サセプタ371の周囲には基材を固定するための保持部材373が配設される。
サセプタ371は、絶縁体枠372内に収納され、更に、中空の支柱上に支持される。支柱は容器320の底部を気密に貫通し、容器320外に配設された駆動手段374に支持される。即ち、サセプタ371は、型の素材10のロード/アンロード時に、この駆動手段374により例えば上下方向に駆動される。
サセプタ371は、中空の支柱内に配置された給電棒により、整合器381を介して高周波電源382に接続される。プラズマ処理中、高周波電源382からは、バイアス用の高周波電力がサセプタ371に印加される。このバイアス用の高周波電力は、処理室326内で励起されたプラズマ中のイオンを効果的に基材に引込むために使用される。
更に、サセプタ371内には、基材の温度を制御するため、ヒータ等の加熱手段や冷媒流路等からなる温度調整手段375や温度センサ(不図示)が配設され、温度調整手段375を制御する温度制御手段376に接続される。これ等の機構や部材に対する配管や配線は、いずれも中空の支柱を通して容器320外に導出される。
処理室326の底部には、排気管377を介して、真空ポンプなどを含む真空排気機構が接続される。真空排気機構により、処理室326内が排気されると共に、プラズマ処理中、処理室326内が真空雰囲気、所定の圧力雰囲気に設定及び維持される。
本実施の形態にかかるバイアス用電力を出力するバイアス用の高周波電源382には、バイアス用電力の供給を制御する制御手段394が接続されている。
一方、上記バイアス用電力よりも周波数が相対的に高いプラズマ生成用電力を出力するプラズマ生成用の高周波電源342にも、上記制御手段394が接続されており、この制御手段394によってプラズマ生成用電力の供給が制御される。この制御手段394には、さらに、種々の設定入力値等を表示するための表示手段393、操作入力を行うための操作入力手段392、各種テーブルや種々の制御プログラム、設定情報等を記憶した記憶手段391が接続される。なお、この制御手段394と前述の電子ビーム描画装置の制御回路等が種々の通信手段を介してネットワーク接続することにより、電子ビーム描画装置にて設定され、演算された種々の補正係数を含む情報が自動的に記憶手段391に格納されて制御の際に利用可能に形成することが好ましい。
次に、図11の誘導結合プラズマエッチング装置を用いて、型の素材10に対してプラズマエッチング処理を施す場合について説明する。
まず、ゲートバルブ322を通して搬送手段により型の素材10をサセプタ371の載置面に載置した後、保持部材373により基材をサセプタ371に固定する。次に、処理室326内にガス供給源350からエッチングガス(例えばSFとOによる例えば混合比9:1の混合ガス)を含む処理ガス吐出させると共に、排気管377を介して処理室326内を真空引きすることにより、処理室326内を所定の圧力雰囲気に維持する。
次に、高周波電源342から所定の高周波電力をアンテナ331に印加することにより、仕切り壁構造を介して処理室326内に均一な誘導電界を形成する。かかる誘導電界により、処理室326内で処理ガスがプラズマに転化され、高密度の誘導結合プラズマが生成される。このようにして生成されたプラズマ中のイオンは、高周波電源382からサセプタ371に対して印加される所定の高周波電力によって、型の素材10に効果的に引込まれ、レジストのマスクパターンを有する型の素材10に対して所望のエッチング処理が施される。
この際、制御手段394の制御により、プラズマ生成用の高周波電源342から所定の第1の周波数の第1の電力の高周波電力を印加すると共に、バイアス用の高周波電源382から整合器381を介して、上記プラズマ生成用の第1の電力よりも相対的に低い第2の周波数である第2の電力の高周波電力を例えば、間欠的に印加する。
ここで、バイアス用電力の制御は、バイアス用電力を印加するオンサイクル、バイアス用電力を印加しないオフサイクル、とを交互に繰り返し、デューティー(オンサイクル時間/(オンサイクル時間+オフサイクル時間))を制御することが好ましい。これにより、例えば、基材の特定箇所における比(基層のエッチングされた量/レジスト層のエッチングされた量)を制御できる。なお、バイアス用電力のオン・オフの周期を生成するために、特殊なパルス電源を用いても、ソフトウェアによって電源のオン・オフを制御してもよい。
以上、本発明を実施の形態を参照して説明してきたが、本発明は上記実施の形態に限定して解釈されるべきではなく、適宜変更・改良が可能であることはもちろんである。本発明は、光ピックアップ装置用の光学素子に限らず、種々の光学素子、或いはインクジェットプリンタのヘッドなどの成形にも適用できる。
アスペクト比を説明するための図である。 本実施の形態にかかる型の製造方法を示すフローチャート図である。 図2に示す主要な工程において、処理される型の素材を示す断面図である。 本実施の形態にかかる成形方法を実施できる光学素子の成形装置の断面図である。 本実施の形態にかかる成形方法を示すフローチャート図である。 本実施の形態にかかる成形方法により成形される光学素子の例を示す図である。 本実施の形態にかかる成形方法により成形される光学素子の別の例を示す図である。 図8(a)は、部材Aの加工に用いられる超精密旋盤の構成の一例を示す概略構成図であり、図8(b)は、図8(a)の超精密旋盤において使用されるダイアモンド工具の刃先の一例を示す斜視図である。 部材Aの加工に用いられる集束イオンビーム加工装置の構成の一例を示す説明図である。 電子ビーム描画装置の構成の一例を示す説明図である。 プラズマエッチング装置を示す概略構成図である。 本発明の概念を説明するための図である。 本発明の概念を説明するための図である。 本発明者らの行った実験結果を示す図である。 本発明者らの行った実験結果を示す図である。
符号の説明
1 下型
2 上型
3 可動型
4 ヒータ
10 型の素材
11a 第1のマーク(周溝)
11b 第2のマーク
100 超精密旋盤(SPDT加工装置)
200 集束イオンビーム加工装置
301 プラズマエッチング装置
401 電子ビーム描画装置

Claims (27)

  1. 樹脂材料表面に押し当てることで成形する無機材の型の処理方法において、その型表面にフッ素系ガス中におけるプラズマを利用してフッ素原子を固定することを特徴とする処理方法。
  2. 前記フッ素系ガスは酸素ガスを含むことを特徴とする請求項1に記載の処理方法。
  3. 前記成形の前に、前記型の表面を洗浄することを特徴とする請求項1又は2に記載の処理方法。
  4. 前記成形の前に、ドライエッチング装置を用いて前記型の表面形状を創成することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の処理方法。
  5. 前記フッ素原子を固定した後に、加水処理を行うことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の処理方法。
  6. 樹脂材料表面に押し当てることで成形する無機材の型であって、その表面にフッ素原子が固定されていることを特徴とする型。
  7. 請求項1乃至3のいずれかに記載の処理方法により処理されていることを特徴とする型。
  8. 請求項5又は6に記載の処理方法により処理されてなり、アスペクト比が1以上である形状を有することを特徴とする型。
  9. 微細形状を有する型の表面をフッ素ガスの雰囲気に曝すことによりフッ素コートを行うステップと、
    前記微細形状を有する型の温度を、常温での弾性率が1〜4(GPa)である素材のガラス転移点温度より高く設定するステップと、
    前記型を前記素材に向かって押圧することで、前記微細形状を前記素材に転写するステップと、
    前記微細形状を有する型を冷却するステップと、を有することを特徴とする成形方法。
  10. 前記型に対し、フッ素系ガスを含む雰囲気中でドライエッチング処理を施すことで微細形状を形成し、且つ前記微細形状にフッ素コートを行うことを特徴とする請求項9に記載の成形方法。
  11. 前記型に対し、フッ素系ガスを含まない雰囲気中でドライエッチング処理を施すことで微細形状を形成し、且つ前記微細形状をフッ素系ガスプラズマ雰囲気に曝すことでフッ素コートを行うことを特徴とする請求項10に記載の成形方法。
  12. 前記型を前記素材に向かって押圧する前に、前記微細形状の型と、それに対向する型の間に前記素材を射出するステップと前記素材を冷却するステップとを有することを特徴とする請求項9乃至11のいずれかに記載の成形方法。
  13. 前記素材は光学素子の素材であることを特徴とする請求項9乃至12のいずれかに記載の成形方法。
  14. 前記素材には、前記微細形状により輪帯状の回折構造が転写され、前記回折構造の半径方向のピッチは10μm以下であり、前記回折構造の光軸方向断面における角部の曲率半径は1μm未満であることを特徴とする請求項13に記載の成形方法。
  15. 前記素材には、前記微細形状により、アスペクト比が1以上であって構造性複屈折を生じさせる形状が転写されることを特徴とする請求項13に記載の成形方法。
  16. 前記素材には、前記微細形状により、アスペクト比が1以上であって光の波長以下のサイズで周期構造を持ち反射防止機能を有する形状が転写されることを特徴とする請求項13に記載の成形方法。
  17. フッ素系ガスの雰囲気中でドライエッチングされることにより、フッ素コートを施された微細形状が形成された可動型と、
    前記可動型の微細形状を包囲するように遮蔽する固定型と、
    前記可動型を加熱するヒータと、
    前記可動型と前記固定型とを相対移動させる駆動部と、を有し、
    前記可動型と前記固定型とで閉鎖される空間に、常温での弾性率が1〜4(GPa)である素材を配置し、少なくとも前記素材の内部が固化した状態で、前記ヒータにより前記可動型を加熱し、前記移動部が前記可動型を前記素材に向かって相対移動させることにより、前記可動型の微細形状が転写されるようになっていることを特徴とする成形装置。
  18. 前記素材は、前記可動型と前記固定型とで閉鎖される空間内に射出されることを特徴とする請求項17に記載の成形装置。
  19. 前記素材は光学素子の素材であることを特徴とする請求項17又は18に記載の成形装置。
  20. 前記素材には、前記微細形状により輪帯状の回折構造が転写され、前記回折構造の半径方向のピッチは10μm以下であり、前記回折構造の光軸方向断面における角部の曲率半径は1μm未満であることを特徴とする請求項19に記載の成形装置。
  21. 前記素材には、前記微細形状により、アスペクト比が1以上であって構造性複屈折を生じさせる形状が転写されることを特徴とする請求項19に記載の成形装置。
  22. 前記素材には、前記微細形状により、アスペクト比が1以上であって光の波長以下のサイズで周期構造を持ち反射防止機能を有する形状が転写されることを特徴とする請求項19に記載の成形装置。
  23. 奥までフッ素コートがなされた微細形状が形成された型を用いて樹脂素材を成形した後に、前記型を再生する再生方法であって、
    前記型を洗浄するステップと、
    前記型を、酸素ガスからなる第1の雰囲気に配置し、前記第1の雰囲気中でプラズマを生成するステップと、
    前記型を、フッ素系ガス及び酸素ガスからなる第2の雰囲気に配置し、前記第2の雰囲気中でプラズマを生成するステップと、を有することを特徴とする再生方法。
  24. 前記第2の雰囲気中でプラズマを生成した後、プラズマに曝された前記処理対象物の表面を水蒸気に曝すステップを有することを特徴とする請求項23に記載の再生方法。
  25. 奥までフッ素コートがなされた微細形状が形成された一方向に回転する型を用いて樹脂素材を成形した後に、前記型を再生する再生装置であって、
    前記型を洗浄する装置と、
    第1の回転位置で、前記型の表面を酸素ガスからなる第1の雰囲気に曝し、前記第1の雰囲気中でプラズマを生成するアッシング装置と、
    前記第1の回転位置より回転方向後よりの第2の回転位置で、前記型の表面をフッ素系ガス及び酸素ガスからなる第2の雰囲気に配置し、前記第2の雰囲気中でプラズマを生成するコート装置と、を有することを特徴とする再生装置。
  26. 前記第2の回転位置より回転方向後よりの第3の回転位置で、前記型の表面を水蒸気に曝す加水装置を有することを特徴とする請求項25に記載の再生装置。
  27. 請求項9乃至16のいずれかに記載の成形方法、又は請求項17乃至22のいずれかに記載の成形装置を用いて成形されたことを特徴とする光学素子。
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