JP2005074572A - マーキング装置およびマーキング方法 - Google Patents

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洋 小川
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Abstract

【課題】 長く延びた部材を曲げ所望の形状に塑性変形させる場合、上記所望形状の目印となるマーキングを、1人の作業者で容易に行うことができると共に、上記マーキングするための部材の搬送距離を極力少なくすることができるマーキング装置提供する。
【解決手段】 長く伸びた部材S1を曲げ加工するときの曲げ量の基準となるマークM1を、部材S1に形成可能なマーキング装置1において、基台3と、マーキングペンPN1を保持可能な保持装置5と、部材S1の長手方向に延びた部位S1Aに倣わせ長手方向に沿って、基台3を移動させることが可能な第1移動手段7と、第1移動手段7による移動方向とは異なる方向に、保持装置5を移動させることが可能な第2移動手段9と、部材S1にマークを形成するためのデータを入力自在なマーキングデータ入力手段と、上記入力したデータに応じて第1移動手段7と上記第2移動手段9とを制御する制御手段とを有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、マーキング装置、マーキング方法に係り、特に、長く伸びた部材を曲げ加工するときに、曲げ量の基準となる基準線等のマーキングを、上記部材に形成可能なマーキング装置、マーキング方法に関する。
従来、たとえば、船舶に使用される型鋼材(長く延びた不等辺山形鋼等)を曲げる場合、作業者が上記型鋼材の表面にマーキング線を描いている。
上記マーキング線を作図(マーキング)する場合、上記マーキング線の通る位置(ポイント)を、たとえば定規等を用いて計測して位置出し、この位置出しされた各ポイントを直線や曲線で結ぶことによって、作業者がマーキングをしている。
また、上記マーキングをする場合、上記型鋼材を大きな定盤を備えた大型機械に設置し、入力したマーキング用のデータに基づいて、上記大型の機械で自動的にマーキングすることも行われている(たとえば非特許文献1参照)。
ここで、上記曲げた型鋼材の船舶への使用状況、マーキング、またマーキングされた型鋼材の折り曲げについて説明する。
図7は、船舶の船体100の一部の概略構成を示す斜視図である。
船体100は、湾曲した外板102を備え、この外板102の外側の面102Aがたとえば海水に接し、上記外板102の内側の面102Bには、上記外板102を補強するための各ロンジ104や各フレーム106、108が、上記外板102にたとえば溶接によって一体的に設けられている。なお、上記各ロンジ104、上記各フレーム108は、型鋼材の例である不等辺山形鋼で構成され、上記各フレーム106は、型鋼材の例であるT型鋼で構成されている。
ところで、上記外板102が湾曲しているので、この外板102に、上記フレーム108を設けるためには、不等辺山形鋼を曲げ、上記外板の形状に合致するように塑性変形させて上記フレーム108を形成する必要がある。
次に、上記フレーム108の形成について説明する。なお、上記フレーム106やロンジ104(図7では曲がっていないが、曲げが必要な場合がある)を形成する場合も、上記フレーム108を形成する場合と同様に考えることができる。
図8は、フレーム108の概略構成を示す図であり、図8(2)は、図8(1)におけるVIII矢視を示す図である。
図9は、フレーム108を形成するために、不等辺山形鋼にマーキングをした状態を示す図であり、図10、図11は、マーキングした不等辺山形鋼を曲げて塑性変形させ、フレーム108等を形成した状態を示す図である。
フレーム108は、上述したように、図8に示す不等辺山形鋼S1を曲げて形成されたものである。なお、図8には、フレーム108とは逆の方向に曲がって形成されたフレーム108Aが示されているが、フレーム108Aは、不等辺山形鋼S1をフレーム108とは逆方向に曲げて形成されたものである。なお、図7に示す船体100では、フレーム108が使用されているが、船体の種類や部位によっては、フレーム108とは逆方向に曲がったフレーム108Aが使用される場合がある。
フレーム108は、上述したように不等辺山形鋼S1を曲げて形成されるわけであるが、フレーム108を正確な形状に形成するためには、不等辺山形鋼S1を正確な量だけ曲げて塑性変形させる必要がある。そのために、図9に示すように、不等辺山形鋼S1にマーキングM1をする。なお、このマーキングM1は、不等辺山形鋼S1のフランジ部S1A側に凸になっている曲線で形成されている。
また、図9に示すように、不等辺山形鋼S1には、ドレイン孔やエアホールを形成するための貫通孔S1Bや切り欠きS1Cが予め設けられていることがある。これらの貫通孔S1Bや切り欠きS1Cは、たとえば、図7に示す船体100で外板102の内側であって、各フレーム108で仕切られた部位に溜まった水を排出する場合に使用されるものである。
図9に示すようなマーキングM1がされた不等辺山形鋼S1を、フランジ部S1A側が凹状になるように折り曲げる。そして、図10に示すようにマーキングM1がほぼ直線状になるように不等辺山形鋼S1を塑性変形させ、正確な形状のフレーム108を形成する。
また、フレーム108Aを形成する場合には、図9に示す不等辺山形鋼S1にマーキングM1とは逆方向に湾曲しているマーキングM3を形成する。そして、フレーム108を形成する場合とは逆に不等辺山形鋼S1を折り曲げて、図11に示すようにマーキングM3がほぼ直線状になるように不等辺山形鋼S1を塑性変形させ、正確な形状のフレーム108Aを形成する。
小池酸素工業株式会社、"CNCマーキング装置 KAMSシリーズ" カタログ番号「9X2−88A17−0」
ところで、作業者による従来のマーキングでは、作業者が手作業でたとえば500mm間隔でマーキング線の通る位置を計測して定め、この定めた各位置を曲線補間して(上記各位置を滑らかな曲線で結び)長く延びた不等辺山形鋼にマーキングをしているので、1人の作業者では作業が困難であり、少なくとも2人の作業者でマークを形成する必要があるという問題がある。
一方、大型の機械を用いて行う従来のマーキングでは、長い不等辺山形鋼をマーキングするために大型機械のところまで搬送する必要があり、マーキングされる部材の搬送距離が長くなるという問題がある。
なお、上記問題は、不等辺山形鋼だけでなく、T型鋼等の型鋼材や、さらには、長く延びた棒状の部材(断面形状が円形や方形である金属部材)を曲げて塑性変形させるために、上記部材にマーキングをする場合にも発生する問題である。
さらに、上記問題は、船舶以外の構造物に使用する部材においても発生する問題である。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、長く延びた部材を曲げて所望の形状に塑性変形させる場合、上記所望の形状の目印となるマーキングを、1人の作業者で容易に行うことができると共に、上記マーキングするための部材の搬送距離を極力少なくすることができるマーキング装置およびマーキング方法を提供することを目的とする。
請求項1に記載の本発明は、基準となるマークを部材に形成可能なマーキング装置において、基台と、他の部位と識別可能なマーキング部位を、上記部材の表面に形成可能なマーキング部位形成装置を保持可能なマーキング部位形成装置保持装置と、上記部材の長手方向に延びた部位に倣わせ、上記部材の長手方向に沿って、上記基台を移動させることが可能な第1移動手段と、上記第1移動手段による移動方向とは異なる方向に、上記マーキング部位形成装置保持装置を移動させることが可能な第2移動手段と、上記部材にマークを形成するためのマーキングデータを入力自在なマーキングデータ入力手段と、上記入力したマーキングデータに応じて上記部材にマークを形成するために、上記第1移動手段と上記第2移動手段とを制御する制御手段とを有するマーキング装置である。
請求項2に記載の発明は、基準となるマークを部材に形成可能なマーキング装置において、基台と、他の部位と識別可能なマーキング部位を、上記部材の表面に形成可能なマーキング部位形成装置と、上記部材の長手方向に延びた部位に倣わせ、上記部材の長手方向に沿って、上記基台を移動させることが可能な第1移動手段と、上記第1移動手段による移動方向とは異なる方向に、上記マーキング部位形成装置を移動させることが可能な第2移動手段と、上記部材にマークを形成するためのマーキングデータを入力自在なマーキングデータ入力手段と、上記入力したマーキングデータに応じて上記部材にマークを形成するために、上記第1移動手段と上記第2移動手段とを制御する制御手段とを有するマーキング装置である。
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載のマーキング装置において、上記マーキング部位形成装置は、マーキングペン、インクジェットプリンタのヘッド、レーザーマーカーヘッド、上記部材の表面を押圧して上記部材の一部を塑性変形させることによってマークを形成可能な刻印装置のヘッドのいずれかであるマーキング装置である。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のマーキング装置において、上記部材は、等辺山形鋼、不等辺山形鋼、ミゾ形鋼、H型鋼、I型鋼、T型鋼のいずれかであり、上記第1移動手段は、上記基台に対して回転自在な被係合部材を備え、この被係合部材が長く伸びた上記部材のフランジ部と係合して、または、上記被係合部材が、上記部材に一体的に設けられ上記部材とほぼ平行に長く延びたレール部材と係合して、上記基台を移動させることができる手段であり、上記マークが形成される面は、上記フランジ部側に位置した面であるマーキング装置である。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載のマーキング装置において、上記第2移動手段は、上記基台から延出しているY軸ガイド部材と、上記マーキング部位形成装置または上記マーキング部位形成装置保持装置を支持し上記Y軸ガイド部材に係合して移動自在なY軸キャリッジとを備え、このY軸キャリッジが移動することによって、上記第1移動手段による基台の移動方向と交差する方向に、上記マーキング部位形成装置または上記マーキング部位形成装置保持装置を移動させることができる手段であるマーキング装置である。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載のマーキング装置において、上記マークが形成される面は、水平方向に延伸しており、上記フランジ部は、上記マークが形成される面の一端部側で、上記マークが形成される面から上方に起立しており、上記第1移動手段は、上記基台を水平方向に移動させることができる手段であり、上記第2移動手段は、上記マークが形成される面の上方で、上記マーキング部位形成装置または上記マーキング部位形成装置保持装置を水平方向に移動させることができる手段であるマーキング装置である。
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載のマーキング装置において、上記第1移動手段の被係合部材は、基台に対して回転自在な円柱状の複数のローラで構成されており、上記各ローラは、上記フランジ部を挟み込む少なくとも一対のローラと、上記基台が下方向に落下することを防止するために上記フランジ部の上面に接するローラとによって構成され、上記第1移動手段は、上記各ローラのうちの所定のローラをアクチュエータを用いて回転する構成であり、上記アクチュエータで回転される上記所定のローラは、鋼等の剛性の高い部材で構成された円柱状の第1ローラ部材と、弾性変形しやすく摩擦係数の大きいゴムや合成樹脂等で構成され上記第1ローラ部材の外径よりも僅かに大きな外径を備えた円柱状の第2ローラ部材とによって構成されているマーキング装置である。
請求項8に記載の発明は、請求項6または請求項7に記載のマーキング装置において、上記マーキング部位形成装置または上記マーキング部位形成装置保持装置を、上記基台に対して上下方向に移動させることができるZ軸方向移動手段を有し、上記Z軸方向移動手段は、上記第2移動手段のY軸キャリッジから下方向に延出しているZ軸ガイド部材と、上記マーキング部位形成装置または上記マーキング部位形成装置保持装置を支持し上記Z軸ガイド部材と係合して上下方向に移動自在なZ軸キャリッジを備え、上記制御手段の制御によって駆動するZ軸アクチュエータで上記Z軸キャリッジを移動することにより、上記マーキング部位形成装置または上記マーキング部位形成装置保持装置を、上記基台に対して上下方向に移動させることができるように構成されているマーキング装置である。
請求項9に記載の発明は、請求項6または請求項7に記載のマーキング装置において、上記マーキング部位形成装置または上記マーキング部位形成装置保持装置を、上記基台に対して上下方向に移動させることができるZ軸方向移動手段を有し、上記Z軸方向移動手段は、上記第2移動手段のY軸キャリッジから下方向に延出しているZ軸ガイド部材と、上記マーキング部位形成装置または上記マーキング部位形成装置保持装置を支持し上記Z軸ガイド部材と係合して上下方向に移動自在なZ軸キャリッジを備え、重力を用いて上記Z軸キャリッジを移動することにより、上記マーキング部位形成装置または上記マーキング部位形成装置保持装置を、上記基台に対して下方向に移動させることができるように構成されているマーキング装置である。
請求項10に記載の発明は、請求項9に記載のマーキング装置において、上記マークが形成される面と上記Z軸キャリッジとの間の距離を一定に保つためのZ軸キャリッジ支持手段が設けられているマーキング装置である。
請求項11に記載の発明は、請求項6〜請求項10のいずれか1項に記載のマーキング装置において、上記基台の移動方向に平行な軸回りにおける上記基台の姿勢を保つための姿勢保持手段を有するマーキング装置である。
請求項12に記載の発明は、請求項1〜請求項11のいずれか1項に記載のマーキング装置において、上記マークは、線状のマークであるマーキング装置である。
請求項13に記載の発明は、請求項12に記載のマーキング装置において、上記マーキングデータ入力手段が入力するマーキングデータは、互いが離反している上記マークの上の複数の点の位置を示すデータであり、上記制御手段は、上記複数の点のデータに基づいて、上記マークを形成する手段であるマーキング装置である。
請求項14に記載の発明は、請求1〜請求項13のいずれか1項に記載のマーキング装置において、上記マーキングデータ入力手段は、上記部材のIDに関するIDデータを入力可能な手段であり、上記制御手段は、上記入力されたIDデータに基づいて、上記部材に上記部材のIDを記録可能に構成されているマーキング装置である。
請求項15に記載の発明は、基準となるマークを部材に形成可能なマーキング装置において、上記部材にマークを形成するためのマーキングデータを入力自在なマーキングデータ入力手段を備え、上記部材の長手方向に延びた部位に倣って、上記マーキング装置に装着されたマーキングペンを移動しつつ、上記入力したマーキングデータに基づいて、上記マーキングペンで上記部材へマーキングをするマーキング装置である。
請求項16に記載の発明は、基準となるマークを部材に形成するマーキング方法において、上記部材にマークを形成するためのマーキングデータを入力するマーキングデータ入力工程と、上記部材の長手方向に延びた部位に倣ってマーキングペンを移動しつつ、上記入力したマーキングデータに基づいて、上記マーキングペンで上記部材へマーキングをする工程とを有するマーキング方法である。
本発明によれば、長く延びた部材を曲げて所望の形状に塑性変形させる場合、上記所望の形状の目印となるマーキングを、1人の作業者で容易に行うことができると共に、上記マーキングするための部材の搬送距離を極力少なくすることができるという効果を奏する。
図1は、本発明の実施形態に係るマーキング装置1の概略構成を示す斜視図である。
マーキング装置1は、長く伸びた不等辺山形鋼S1をこの延伸方向が変化するように曲げて塑性変形させて加工するときの曲げ量の基準となる、換言すれば、上記不等辺山形鋼S1が曲げられて目標とする量だけ塑性変形したか否かを確認するためのマークを、上記不等辺山形鋼S1の表面に形成(記録;描画)可能なマーキング装置であり、基台3を備えている。
なお、曲げられて塑性変形した不等辺山形鋼S1は、たとえば、船体100のフレーム108として使用されるものである。
マーキング装置1には、インキを不等辺山形鋼S1の表面に付着させてマーキングすることができるマーキングペン(マーカーペン)PN1を保持可能なマーキングペン保持装置5が設けられている。
なお、マーキングペンPN1の代わりに、インキを不等辺山形鋼S1の表面に付着させてマーキングすることができるインクジェットプリンタのヘッド、レーザ光を上記不等辺山形鋼S1に照射してマークを形成可能なレーザーマーカーヘッド、上記不等辺山形鋼S1の表面を押圧して上記不等辺山形鋼S1の一部を塑性変形させることによってマークを形成可能な刻印装置のヘッド等の、他の部位と識別可能なマーキング部位を上記不等辺山形鋼S1の表面に形成可能であって自らは移動できず上記部材の表面にマークをつけることを主な機能とするマーキング部位形成装置を採用してもよい。
また、上記採用されたマーキング部位形成装置に応じて、マーキング部位形成装置保持装置(マーキングペン保持装置5)の構成は適宜変更されるものとする。
上記基台3は、第1移動手段7により、上記不等辺山形鋼S1の長手方向に延びた部位(たとえばフランジ部S1A)に倣って、上記不等辺山形鋼S1の長手方向(上記マークが形成される面の長手延伸方向)に沿って、上記不等辺山形鋼S1に対して相対的に移動できるようになっている。
なお、上記不等辺山形鋼S1が、曲げる前から予め湾曲している場合には、この湾曲に応じて、上記基台3は曲線的に移動する。
上記マーキングペン保持装置5は、第2移動手段9により、上記第1移動手段7による移動方向とは異なる方向であって上記マークが形成される面の他の延伸方向に、上記基台3に対して相対的に移動するようになっている。
また、上記マーキング装置1は、マーキングデータ入力手段(図示せず)によって、上記不等辺山形鋼S1にマークを形成する(マーキングする)ためのマーキングデータを制御手段(図示せず)が入力し、この入力したマーキングデータに応じて上記不等辺山形鋼S1にマークを形成するようになっている。
すなわち、上記入力したマーキングデータに基づいて、上記第1移動手段7と上記第2移動手段9とを制御し(上記第1移動手段による基台3の移動速度や移動量、上記第2移動手段の後述するキャリッジの移動速度や移動量を制御し)、上記不等辺山形鋼S1にマークを形成するようになっている。
なお、上記マーキングデータ入力手段は、たとえば、RS232C等のインタフェースを介してパソコン等からデータを入力するものであり、また、上記マーキングデータ入力手段が入力するマーキングデータは、たとえば、互いが離反している上記マークの上の複数の点の位置を示すデータであり、上記制御手段は、上記複数の点のデータに基づいて、すなわち、滑らかな曲線や直線で上記複数の点のデータを結ぶことによって、曲線または直線で形成された線状のマークを形成するようになっている。
ここで、マーキング装置1について、具体例を掲げて詳しく説明する。
マーキング装置1の第1移動手段7は、基台3に対して回転自在な被係合部材11を備え、この被係合部材11が、直線的に長く伸びた上記不等辺山形鋼S1のフランジ部S1Aと係合して、上記基台3を移動させることができるようになっている。
より詳しく説明すると、上記第1移動手段7の被係合部材11は、基台3に対して回転自在な円柱状の(円柱状の側面を具備した)複数のローラで構成されている。
上記各ローラは、上記基台3の横方向のずれを阻止するために、つまり、上記基台3ががたつくことなく不等辺山形鋼S1の延伸方向(長手方向)に移動することができるようにするために、上記フランジ部S1Aを横方向から(基台3の移動方向に対して直角な水平方向から)挟み込む少なくとも一対のローラ13、15と、上記基台3が下方向に落下することを防止するために上記フランジ部S1Aの上面に接するローラ17とによって構成されている。
また、上記第1移動手段7は、上記各ローラ13、15、17のうちの所定のローラ(たとえば、ローラ13の1つ)を、上記制御手段の制御によって駆動するアクチュエータの例であるパルスモータ等の制御モータを用いて回転するように構成されている。
図2は、上記アクチュエータで回転される上記ローラ13の概略構成を示す断面図である。
上記アクチュエータで回転される上記ローラ13は、鋼等の剛性の高い部材で構成された円柱状の(円柱状の側面を具備した)第1ローラ部材13Aと、弾性変形しやすく摩擦係数の大きいゴムや合成樹脂等で構成され上記第1ローラ部材13Aの外径よりも僅かに大きな外径を備えた円柱状の(概ね円柱状の側面を具備した)第2ローラ部材13Bとによって構成されている。
さらに、上記第1ローラ部材13Aの一端面と上記第2ローラ部材13Bの一端面とを、上記第1ローラ部材の回転中心と上記第2ローラ部材の回転中心とが一致するように互いに接触させて、上記第1ローラ部材13Aと上記第2ローラ部材13Bとを互いに固定することによって、円柱状のローラ13が構成されている。
また、上記第2ローラ部材13Bの外径は、上記ローラ13の回転中心軸の延伸方向の両端部では上記第1ローラ部材13Aとほぼ同じであり、上記両端部から中央部に向かうにしたがって徐々に大きくなっている。さらに詳しく説明すると、上記大きくなる割合が上記中央部に向かうにしたがって徐々に小さくなっていることによって、上記第2ローラ部材13Bは、中凸の樽形状に形成されている。
また、ローラ13は、基台3に基端部側が固定されているローラ支持部材19の先端部側で、ベアリング21を介して、上記ローラ支持部材19(基台3)に対して回転自在に設けられている。なお、他の各ローラ15、17も、ローラ13と同様に基台3に対して回転自在に設けられている。
但し、ローラ15は、ローラ13と同様に構成されていてもよいし、鋼等の剛性の高い部材のみまたはゴムや樹脂等の弾性のある部材のみで構成されていてもよい。一方、ローラ17は、基台3等の重量を支えるために、鋼等の剛性の高い部材で構成されていることが望ましい。
また、フランジ部S1Aを確実に挟み込むために、上記ローラ15が、上記ローラ13に対して接近若しくは離反する方向に僅かに移動自在になっており、しかも、上記ローラ13に接近する方向に付勢されていることが望ましい。
上記第2移動手段9は、基端部側が上記基台3に一体的に固定され上記基台3から横方向に延出しているY軸ガイド部材23と、上記マーキングペン保持装置5を支持し上記Y軸ガイド部材23に係合して上記Y軸ガイド部材23の延伸方向に移動自在なY軸キャリッジ25とを備え、このY軸キャリッジ25が移動することによって、上記第1移動手段7による基台3の移動方向と交差する方向(たとえば直交する方向)に、上記マーキングペン保持装置5を移動させることができるようになっている。
なお、Y軸キャリッジ25は、パルスモータ等のY軸制御モータの出力軸に接続されたボールネジによって駆動するようになっている。また、上記第2移動手段9では、Y軸キャリッジ25が直線的に移動するようになっているが、たとえば、Y軸キャリッジ25が基台3の所定の部位を中心にして回転(公転)するように構成してもよい。
また、マーキング装置1の通常の使用では、上記不等辺山形鋼S1のマークが形成される面S1Dは水平方向に延伸しており、上記マークが形成される面S1Dの一端部側で上記マークが形成される面S1Dから、フランジ部S1Aが上方に起立している。上記マークが形成される面S1Dは、上記フランジ部S1Aと直交し上記フランジ部S1A側に位置した面(上方を向いている面)になっている。
また、上記第1移動手段7は、上記基台3を水平方向に移動させるものであり、上記第2移動手段9は、上記マークが形成される面S1Dの上方で、上記マーキングペン保持装置5を水平方向に移動させるものである。
マーキング装置1には、上記マーキングペン保持装置5を、上記基台3に対して上下方向に移動させることができるZ軸方向移動手段27が設けられている。
上記Z軸方向移動手段27は、Z軸キャリッジ29を備え、このZ軸キャリッジ29は、上記マーキングペン保持装置5(詳細は図示せず)を支持し、したがって、マーキングペンPN1を一体的に固定できるようになっている。また、上記Z軸キャリッジ29は、上記第2移動手段9のY軸キャリッジ25から下方向に延出しているZ軸ガイド部材31と係合して上下方向に移動自在になっている。
そして、上記制御手段や上記Z軸キャリッジ29を駆動するためのアクチュエータを用いることなく重力を用いて、上記Z軸キャリッジ29を移動することにより、上記マーキングペン保持装置5が、上記基台3に対して下方向に移動するように構成されている。
また、上記マーキングペン保持装置5の周りには、上記マークが形成される面S1Dと上記Z軸キャリッジ29との間の距離を一定に保つためのZ軸キャリッジ支持手段33が(図3参照)が設けられている。
Z軸キャリッジ支持手段33は、Z軸キャリッジ29に一体的に支持され水平方向に延伸している板状のローラ支持部材35を備え、このローラ支持部材35の下側で、複数の球状のローラ39が、ローラ保持部材37を介して、上記ローラ支持部材35に対して回転自在に設けられている。
また、各球状のローラ39は、マーキングペンPN1を取り囲む位置にそれぞれが配置され、この配置に応じて、上記ローラ支持部材35がたとえば、「Π(パイ)」字状に形成されている。
さらに、各球状のローラ39の最下部とマーキングペンPN1の先端部のマーキング部位PN1Aとがほぼ同一平面状に存在し、マーキングペンPN1がマークを形成しているときには、マーキングペンPN1の移動に伴ってZ軸キャリッジ支持手段33が水平方向に移動し、マーキングペンPN1の上下方向の位置をほぼ一定に保つようになっている。
なお、上記Z軸キャリッジ支持手段33を削除し、上記Z軸キャリッジ29を制御モータ等のアクチュエータで駆動するようにしてもよい。
すなわち、上記制御手段の制御によって駆動するZ軸アクチュエータを用い、ボールネジ等を介して上記Z軸キャリッジ29を移動することにより、上記マーキングペン保持装置5を、上記基台3に対して上下方向に移動させるように構成してもよい。
この場合、上記マーキングペンPN1の先端部PN1Aで上記マークが形成される部位SIDの対する位置を検出可能な上記マーキングペン位置検出手段を設け、このマーキングペン位置検出手段の検出結果に応じて上記マーキングペン保持装置5を位置決めすることが望ましい。
なお、上記マーキングペン位置検出手段は、たとえば、上記マーキングがされる面S1Dを、上記Z軸キャリッジ29に固定された近接スイッチで検出することによって、上記マーキングペンPN1の先端部PN1Aの上記マークが形成させる部位SIDの対する位置を検出可能なように構成されている。
また、上記基台3の移動方向に平行な軸回りにおける上記基台3の姿勢を保つための姿勢保持手段41を、マーキング装置1に設けてもよい。
図4は、姿勢保持手段41を備えたマーキング装置1の概略構成を示す図であり、図1におけるIV矢視を示す図である。なお、図1には、姿勢保持手段41は表示されていない。
上記姿勢保持手段41は、たとえば、上記第2移動手段9のY軸ガイド部材23または上記基台3に基端部側が固定され先端部側が下方向に伸びた支持部材43を備え、この支持部材43の先端部側(下側)には、上記支持部材43に対して回転可能なローラ45が設けられており、このローラが上記不等辺山形鋼S1のマークが形成される面S1Dに転がり接触して、マーキング装置1の姿勢を保持することができるようになっている。
また、上記マーキングデータ入力手段が、上記不等辺山形鋼S1のIDに関するIDデータを入力できるようにし、さらに、上記制御手段で、上記入力されたIDデータに基づいて、上記不等辺山形鋼S1にIDを記録できるようにしてもよい。この場合、上記IDは、上記不等辺山形鋼S1のマークが形成される面S1Dに、記録(形成)されるものとする。
また、上記IDは、たとえば、図5に示すような7セグメントの文字で構成されるものとする。さらに詳しく説明すると、上記7セグメントの文字で表される1〜9までの数字、A等のアルファベット、または、上記数字や上記アルファベットの組み合わせで、上記IDが構成されるものとする。
次に、マーキング装置1の動作について説明する。
まず、作業者が、マーキング装置1に、上記不等辺山形鋼S1にマークを形成するためのマーキングデータを入力する。
続いて、マーキング装置1を、上記不等辺山形鋼S1に設置し、マーキング装置1に設けられている図示しないスタートボタンを押すと、マーキング装置1が稼動し始める。
そして、上記入力したマーキングデータに基づいて、上記不等辺山形鋼S1の長手方向に延びた部位(フランジ部S1A)に倣って上記第1移動手段でマーキングペンPN1を移動しつつ、また上記第2移動手段を用いて、上記マーキングペンPN1で上記不等辺山形鋼S1へマーキングをし、マーキングが終了すると自動的に停止する。
なお、上記動作において、マーキングデータを入力する工程と、マーキング装置1を上記不等辺山形鋼S1に設置する工程との順序を入れ替えてもよい。さらに、必要に応じて、Z軸方向移動手段(Z軸キャリッジ29が制御装置の制御の下アクチュエータで駆動するようになっている場合)27を駆動させて、マーキングペンPN1を上下方向に移動させて、マーキングを断続的に行ってもよい。また、上記IDを不等辺山形鋼S1に記録してもよい。
なお、上記形成するマークを線状の連続したマークにすれば、作業者が見やすいマークを形成することができる。
マーキング装置1によると、マーキング装置1を不等辺山形鋼S1に設置しマーキングのためのマーキングデータを入力すれば、この入力したマーキングデータの基づいて、不等辺山形鋼S1のフランジ部S1Aに倣ってマーキング装置1の基台3が移動しつつ上記不等辺山形鋼S1にマーキングするので、長く延びた不等辺山形鋼S1を曲げて所望の形状に塑性変形させる場合における曲げ量の目印(めやす)となるマークを、1人の作業者で容易に行うことができると共に、上記マーキングするための不等辺山形鋼S1の搬送距離を極力少なくすることができる。
なお、従来の大型マーキング装置を用いてマークを形成するときには、不等辺山形鋼S1の位置と姿勢とを正確に整えて、上記従来の大型マーキング装置へ設置する必要がある場合があるが、マーキング装置1によれば、不等辺山形鋼S1を従来の大型マーキング装置まで搬送する必要がなく、また、不等辺山形鋼S1の位置や姿勢を整える必要がなく、マーキング装置1を不等辺山形鋼S1に設置すればよいので、マーキングする際の作業が簡素になる。
また、マーキング装置1によれば、高価な大型のマーキング装置が不要であるので、マーキングに要するコストを低減することができ、また、大型のマーキング装置を設置するためのスペースが不要になる。
さらに、マーキング装置1によれば、入力したマーキングデータに基づいて、不等辺山形鋼S1に倣いつつマークを形成するので、作業者が手作業でマーキングする場合よりも正確に効率良くマーキングをすることができる。
また、マーキング装置1によれば、マーキングペン保持装置5を備えているので、マーキングペンPN1が消耗してマーキング不能になった場合、上記消耗したマーキングペンを新しいマーキングペンに素早く交換することができ、マーキング作業の中断時間を短縮することができる。
また、マーキング装置1によれば、マーキング部位(たとえば、図9に示すようなマーキングM1)を形成するために、構成が簡素なマーキングペンPN1を用いているので、マーキング装置の構成を簡素にすることができる。なお、マーキングペンPN1の代わりに、インクジェットプリンタのヘッドを採用すれば、インキの使用量削減しマーキング装置へのインキの供給間隔が伸ばすことができ、レーザーマーカーヘッドを採用すれば、インク等の記録用部材が不要になり、消えにくいマークを形成することができる。
なお、マーキング装置1を用いて、不等辺山形鋼S1の他に、等辺山形鋼、ミゾ形鋼、H型鋼、I型鋼、T型鋼等の型鋼材にマーキングすることも可能である。この場合、基台3は、上記各型鋼材のフランジ部と係合するものとする。
さらに、上記型鋼材以外の部材であって長く延びた棒状の部材(断面形状が円形や方形である金属部材)を曲げて塑性変形させるためのマーキングも、上記マーキング装置1を用いて行うことができる。なおこの場合、上記第1移動手段7を、上記部材の係合部位に合わせて適宜変更する必要が生じる場合がある。
マーキング装置1によれば、上記型鋼材にマーキングする場合、上記第1移動手段7が上記型鋼材のフランジ部に直接係合し、等辺山形鋼、不等辺山形鋼、ミゾ形鋼、H型鋼、I型鋼、T型鋼等の型鋼材のフランジ部は、長く伸びた直方体形状に形成されているので、これらのフランジ部に係合する上記第1移動手段7の構成を簡素にすることができる。
また、マーキング装置1によれば、マーキング装置1の第1移動手段7が基台3を直線的に移動させ、第2移動手段9がマーキングペン保持装置5を直線的に移動させて、マークを形成するように構成されているので、マーキング装置1の構成が簡素に成っていると共に、マークを形成するための制御が簡素になっている。
また、マーキング装置1によれば、上記型鋼材の上側に載置された状態でマーキング装置1の基台3が水平方向に移動するので、マーキング装置1を上記型鋼材に倣わせて走行させることが容易であり、上記第1移動手段7の構成が簡素になる。
さらに、上記第2移動手段9が、上記マークが形成される面S1Dの上方で、マーキングペンPN1を水平方向に移動させると共に、上記型鋼材のマークが形成される面S1Dが上を向いている水平面であるので、インキが出る先端部を下向きにしてマーキングペンPN1を設置すれば、重力でインキが自然に出てくる。したがって、市販のマーキングペンでマークを容易に形成することができる。
また、マーキング装置1によれば、上記第1移動手段7によって上記基台3が走行する場合、上記第1移動手段7のアクチュエータで回転されるローラ13が、ゴム等の摩擦係数が大きく弾性のある部材で構成されているので、上記アクチュエータで回転されるローラ13が上記型鋼材に対して空転するおそれが少なくなり、さらに、上記第1移動手段7のアクチュエータで回転されるローラ13が、剛性の高い部材で構成されているので、上記アクチュエータの回転角度だけ上記基台3が正確に移動するようになっている。したがって、入力したマーキングデータに応じた正確な量だけ、マーキング装置1が移動し、正確な形状のマークを型鋼材に形成することができる。
マーキング装置1において、制御装置によって駆動するZ軸方向移動手段27によって、マーキングペンPN1を上下動できるようにすれば、型鋼材に対してマーキングペンPN1を適宜接触させまた離反させることを容易にでき、型鋼材へのマークの形成を的確に行うことができる。
また、上記Z軸方向移動手段27によって、マーキングペンPN1が支持されているので、型鋼材に図9に示すような切り欠きS1Cや貫通孔S1Bが存在していても、マーキングペンPN1が上記切り欠きS1Cや貫通孔S1Bに落ち込むことを防止することができる。
また、マーキング装置1において、重力を用いてマーキングペンPN1が下方向に移動して型鋼材に接触するようにすれば、マーキングペンPN1を上下動させるための制御装置やアクチュエータが不要であり、マーキング装置1の構成を簡素にすることができる。
なお、上述のように重力を用いた場合、マークが形成される面と上記Z軸キャリッジとの間の距離を一定に保つために、Z軸キャリッジ支持手段33が設けられているので、型鋼材に図9に示すような切り欠きS1Cや貫通孔S1Bが存在していても、マーキングペンPN1が上記切り欠きS1Cや貫通孔S1Bに落ち込むことを防止することができる。
また、マーキング装置1によれば、このマーキング装置1の基台3の移動方向へ伸びた軸を回転中心とした回転モーメントが、上記マーキング装置1に加わっても、上記姿勢保持手段41によって上記回転モーメントを支えることができるので、上記マーキング装置1の姿勢を一定に保つことができ、マーキングペンPN1の型鋼材への接触状態を適切な状態に保つことができる。
たとえば、上記第2移動手段9のY軸キャリッジ25の移動によって、上記基台3と上記Y軸キャリッジ25との間の距離が変化し、上記基台3に加わる上記回転モーメントの大きさが変化しても、上記姿勢保持手段41によって、上記マーキング装置1の姿勢を一定に保つことができる。
また、上記マーキング装置1において、上記マーキングデータ入力手段が入力するマーキングデータを、互いが離反している上記マークの上の複数の点の位置を示すデータにすれば、入力すべきデータ量を少なくすることができ、上記マーキング装置1へのデータの入力を素早く容易に行うことができる。
上記マーキング装置1において、曲げのためのマーキングの他に、型鋼材を識別するためのIDを記録するようにすれば、マークが形成された複数の種類の型鋼材を、後程識別することが容易になる。
なお、上記IDをたとえば、図4に示す7セグメントの文字で表すようにすれば、IDの構成が簡素になり、上記IDデータの情報量を少なくすることができると共に、上記IDを上記型鋼材に形成するのに要する時間を短縮することができる。
なお、上記マーキング装置1において、マーキングペン保持装置5の代わりに、インクジェットプリンタのヘッド、レーザーマーカーヘッド、刻印装置のヘッド等で構成されるマーキング部位形成装置を、たとえば、上記Z軸キャリッジ29に直接設けてもよい。
さらにまた、上記マーキング装置1の第1移動手段7を、図6に示すように、型鋼材(たとえば不等辺山形鋼S1)一体的に設けられ上記型鋼材とほぼ平行に長く延びたレール部材47と係合させて、上記基台3を移動させるようにしてもよい。この場合、上記不等辺山形鋼S1と上記レール部材47とは、ベース部材BSの平面状の上面に一体的に設置されていることが望ましい。
このように、マーキング装置1の第1移動手段7を、レール部材47に係合させてマークを形成することにより、マーキング装置1の基台3が、マーキングがされる箇所とは反対側で不等辺山形鋼S1のフランジ部S1Aとは離れたところに存在している。したがって、基台3が邪魔にならず、上記フランジ部S1Aの近傍にもマーキングをすることができる。
なお、マーキング装置1において、部材にマークを形成するためのマーキングデータを入力自在なマーキングデータ入力手段を備え、上記部材の長手方向に延びた部位に倣って、上記マーキング装置に装着されたマーキングペン等を移動しつつ、上記入力したマーキングデータに基づいて、上記マーキングペンで上記部材へマーキングをすることができるのであれば、上記実施形態に対して適宜変更を加えてもよい。
また、上記実施形態では、船舶の船体の外板を補強等するフレームを例に掲げて説明したが、船舶の船体の外板を補強等するロンジ、さらには、船舶以外の構造物に使用する部材(曲げて塑性変形させて使用する部材)にも、上記実施形態を適用することができる。
本発明の実施形態に係るマーキング装置の概略構成を示す斜視図である。 マーキング装置のアクチュエータで回転するローラの概略構成を示す断面図である。 マークが形成される面とマーキング装置のZ軸キャリッジとの間の距離を一定に保つためのZ軸キャリッジ支持手段の概略構成を示す斜視図である。 姿勢保持手段を備えたマーキング装置の概略構成を示す図である。 マーキング装置によって記録されるIDを構成する7セグメントの文字の概略を示す図である。 レール部材を用いて、マーキング装置を設置した状態を示す図である。 船舶の船体の一部の概略構成を示す斜視図である。 船舶の船体の一部を構成しているフレームの概略構成を示す図である。 船舶の船体の一部を構成するフレームを形成するために、不等辺山形鋼にマーキングをした状態を示す図である。 マーキングした不等辺山形鋼を曲げて塑性変形させ、フレーム等が形成された状態を示す図である。 マーキングした不等辺山形鋼を曲げて塑性変形させ、フレーム等が形成された状態を示す図である。
符号の説明
1 マーキング装置
3 基台
5 マーキングペン保持装置
7 第1移動手段7
9 第2移動手段
11 被係合部材
13、15、17 ローラ
13A 第1ローラ部材
13B 第2ローラ部材
23 Y軸ガイド部材
25 Y軸キャリッジ
27 Z軸方向移動手段
29 Z軸キャリッジ
31 Z軸ガイド部材
33 Z軸キャリッジ支持手段
47 レール部材
M1 マーキング
PN1 マーキングペン
S1 不等辺山形鋼
S1A フランジ部
S1D マークが形成される面

Claims (16)

  1. 基準となるマークを部材に形成可能なマーキング装置において、
    基台と;
    他の部位と識別可能なマーキング部位を、上記部材の表面に形成可能なマーキング部位形成装置を保持可能なマーキング部位形成装置保持装置と;
    上記部材の長手方向に延びた部位に倣わせ、上記部材の長手方向に沿って、上記基台を移動させることが可能な第1移動手段と;
    上記第1移動手段による移動方向とは異なる方向に、上記マーキング部位形成装置保持装置を移動させることが可能な第2移動手段と;
    上記部材にマークを形成するためのマーキングデータを入力自在なマーキングデータ入力手段と;
    上記入力したマーキングデータに応じて上記部材にマークを形成するために、上記第1移動手段と上記第2移動手段とを制御する制御手段と;
    を有することを特徴とするマーキング装置。
  2. 基準となるマークを上記部材に形成可能なマーキング装置において、
    基台と;
    他の部位と識別可能なマーキング部位を、上記部材の表面に形成可能なマーキング部位形成装置と;
    上記部材の長手方向に延びた部位に倣わせ、上記部材の長手方向に沿って、上記基台を移動させることが可能な第1移動手段と;
    上記第1移動手段による移動方向とは異なる方向に、上記マーキング部位形成装置を移動させることが可能な第2移動手段と;
    上記部材にマークを形成するためのマーキングデータを入力自在なマーキングデータ入力手段と;
    上記入力したマーキングデータに応じて上記部材にマークを形成するために、上記第1移動手段と上記第2移動手段とを制御する制御手段と;
    を有することを特徴とするマーキング装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載のマーキング装置において、
    上記マーキング部位形成装置は、マーキングペン、インクジェットプリンタのヘッド、レーザーマーカーヘッド、上記部材の表面を押圧して上記部材の一部を塑性変形させることによってマークを形成可能な刻印装置のヘッドのいずれかであることを特徴とするマーキング装置。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のマーキング装置において、
    上記部材は、等辺山形鋼、不等辺山形鋼、ミゾ形鋼、H型鋼、I型鋼、T型鋼のいずれかであり、
    上記第1移動手段は、上記基台に対して回転自在な被係合部材を備え、この被係合部材が長く伸びた上記部材のフランジ部と係合して、または、上記被係合部材が、上記部材に一体的に設けられ上記部材とほぼ平行に長く延びたレール部材と係合して、上記基台を移動させることができる手段であり、
    上記マークが形成される面は、上記フランジ部側に位置した面であることを特徴とするマーキング装置。
  5. 請求項4に記載のマーキング装置において、
    上記第2移動手段は、上記基台から延出しているY軸ガイド部材と、上記マーキング部位形成装置または上記マーキング部位形成装置保持装置を支持し上記Y軸ガイド部材に係合して移動自在なY軸キャリッジとを備え、このY軸キャリッジが移動することによって、上記第1移動手段による基台の移動方向と交差する方向に、上記マーキング部位形成装置または上記マーキング部位形成装置保持装置を移動させることができる手段であることを特徴とするマーキング装置。
  6. 請求項5に記載のマーキング装置において、
    上記マークが形成される面は、水平方向に延伸しており、
    上記フランジ部は、上記マークが形成される面の一端部側で、上記マークが形成される面から上方に起立しており、
    上記第1移動手段は、上記基台を水平方向に移動させることができる手段であり、
    上記第2移動手段は、上記マークが形成される面の上方で、上記マーキング部位形成装置または上記マーキング部位形成装置保持装置を水平方向に移動させることができる手段であることを特徴とするマーキング装置。
  7. 請求項6に記載のマーキング装置において、
    上記第1移動手段の被係合部材は、基台に対して回転自在な円柱状の複数のローラで構成されており、
    上記各ローラは、上記フランジ部を挟み込む少なくとも一対のローラと、上記基台が下方向に落下することを防止するために上記フランジ部の上面に接するローラとによって構成され、
    上記第1移動手段は、上記各ローラのうちの所定のローラをアクチュエータを用いて回転する構成であり、
    上記アクチュエータで回転される上記所定のローラは、鋼等の剛性の高い部材で構成された円柱状の第1ローラ部材と、弾性変形しやすく摩擦係数の大きいゴムや合成樹脂等で構成され上記第1ローラ部材の外径よりも僅かに大きな外径を備えた円柱状の第2ローラ部材とによって構成されていることを特徴とするマーキング装置。
  8. 請求項6または請求項7に記載のマーキング装置において、
    上記マーキング部位形成装置または上記マーキング部位形成装置保持装置を、上記基台に対して上下方向に移動させることができるZ軸方向移動手段を有し、
    上記Z軸方向移動手段は、上記第2移動手段のY軸キャリッジから下方向に延出しているZ軸ガイド部材と、上記マーキング部位形成装置または上記マーキング部位形成装置保持装置を支持し上記Z軸ガイド部材と係合して上下方向に移動自在なZ軸キャリッジを備え、上記制御手段の制御によって駆動するZ軸アクチュエータで上記Z軸キャリッジを移動することにより、上記マーキング部位形成装置または上記マーキング部位形成装置保持装置を、上記基台に対して上下方向に移動させることができるように構成されていることを特徴とするマーキング装置。
  9. 請求項6または請求項7に記載のマーキング装置において、
    上記マーキング部位形成装置または上記マーキング部位形成装置保持装置を、上記基台に対して上下方向に移動させることができるZ軸方向移動手段を有し、
    上記Z軸方向移動手段は、上記第2移動手段のY軸キャリッジから下方向に延出しているZ軸ガイド部材と、上記マーキング部位形成装置または上記マーキング部位形成装置保持装置を支持し上記Z軸ガイド部材と係合して上下方向に移動自在なZ軸キャリッジを備え、
    重力を用いて上記Z軸キャリッジを移動することにより、上記マーキング部位形成装置または上記マーキング部位形成装置保持装置を、上記基台に対して下方向に移動させることができるように構成されていることを特徴とするマーキング装置。
  10. 請求項9に記載のマーキング装置において、
    上記マークが形成される面と上記Z軸キャリッジとの間の距離を一定に保つためのZ軸キャリッジ支持手段が設けられていることを特徴とするマーキング装置。
  11. 請求項6〜請求項10のいずれか1項に記載のマーキング装置において、
    上記基台の移動方向に平行な軸回りにおける上記基台の姿勢を保つための姿勢保持手段を有することを特徴とするマーキング装置。
  12. 請求項1〜請求項11のいずれか1項に記載のマーキング装置において、
    上記マークは、線状のマークであることを特徴とするマーキング装置。
  13. 請求項12に記載のマーキング装置において、
    上記マーキングデータ入力手段が入力するマーキングデータは、互いが離反している上記マークの上の複数の点の位置を示すデータであり、
    上記制御手段は、上記複数の点のデータに基づいて、上記マークを形成する手段であることを特徴とするマーキング装置。
  14. 請求1〜請求項13のいずれか1項に記載のマーキング装置において、
    上記マーキングデータ入力手段は、上記部材のIDに関するIDデータを入力可能な手段であり、
    上記制御手段は、上記入力されたIDデータに基づいて、上記部材に上記部材のIDを記録可能に構成されていることを特徴とするマーキング装置。
  15. 基準となるマークを部材に形成可能なマーキング装置において、
    上記部材にマークを形成するためのマーキングデータを入力自在なマーキングデータ入力手段を備え、上記部材の長手方向に延びた部位に倣って、上記マーキング装置に装着されたマーキングペンを移動しつつ、上記入力したマーキングデータに基づいて、上記マーキングペンで上記部材へマーキングをすることを特徴とするマーキング装置。
  16. 基準となるマークを部材に形成するマーキング方法において、
    上記部材にマークを形成するためのマーキングデータを入力するマーキングデータ入力工程と;
    上記部材の長手方向に延びた部位に倣ってマーキングペンを移動しつつ、上記入力したマーキングデータに基づいて、上記マーキングペンで上記部材へマーキングをする工程と;
    を有することを特徴とするマーキング方法。
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