JP2005074561A - 静電マイクロアクチュエータ及び光スイッチ - Google Patents

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Atsushi Ogiwara
淳 荻原
Naomasa Oka
直正 岡
Hiroshi Harada
宏 原田
Hiroshi Noge
宏 野毛
Hiroshi Fukushima
博司 福島
Katsuhiro Hirata
勝弘 平田
Yoshio Mitsutake
義雄 光武
Yuya Hasegawa
祐也 長谷川
Masahiko Suzumura
正彦 鈴村
Kiyohiko Kono
清彦 河野
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Abstract

【課題】比較的小さい面積で、可動部分を変位した状態に保持するラッチ機能を有する静電マイクロアクチュエータ及び光スイッチを提供する。
【解決手段】可動プレートと、可動プレートを支持し、一定方向に変位させる可撓な支持アームと、可動プレートを一定方向に駆動する第1の駆動部と、可動プレートに接続された第1の嵌合部材と、第1の嵌合部材を一定方向に変位した状態に保持する第2の嵌合部材と、第2の嵌合部材に接続され、一定方向に略平行に配置された可動電極と、可動電極に略平行に配置され、可動電極との間に生じる静電引力により可動電極を駆動して第2の嵌合部材が保持する状態を開放する固定電極とを有する。
【選択図】図1

Description

本発明は静電マイクロアクチュエータ及び光スイッチに関し、特に、微小電気機械システムによる静電マイクロアクチュエータ及び光スイッチに関する。
近年、微小電気機械システム(micro-electro-mechanical system:MEMS)による静電マイクロアクチュエータを用いた光スイッチ或いは光シャッター等の光デバイスが実用化されている。これらの光デバイスは、消費電力を小さくするために、状態を切り替える時以外は静電マイクロアクチュエータに電圧を印加する必要がないラッチ機能を有することが望ましい(例えば、特許文献1参照)。
図8(a)に示すように、従来のラッチ機能付き静電マイクロアクチュエータは、第1の駆動ユニット51と第2の駆動ユニット52とを有する。第1の駆動ユニット51は、アンカー部で基板に固定された折り返しバネ(支持アーム)62と、折り返しバネ62に接続された直線状の軸(可動プレート)61、可動プレート61に接続された第1の可動櫛歯電極72と、可動プレート61に接続された第1の嵌合部材64とを備える第1の可動部と、第1の可動櫛歯電極72に対向する第1の固定櫛歯電極71とを有する。第1の可動部は、可動プレート61の軸方向(一定方向)に変位することができる。第2の駆動ユニット52は、第1の嵌合部材64と嵌合して、第1の可動部をこの一定方向に変位した状態に保持する第2の嵌合部材65a、65bと、アンカー部73a、73bで基板に接続された可撓ビーム66a、66bと、第2の嵌合部材65a、65bに接続され、一定方向に略垂直方向に配置された第2の可動櫛歯電極38a〜38dとを備える第2の可動部と、第2の可動櫛歯電極38a〜38dに略平行に配置された第2の固定櫛歯電極39a〜39dとを有する。
第2の固定櫛歯電極39a〜39dに第2の可動櫛歯電極38a〜38dに対して電圧を印加すると、第2の固定櫛歯電極39a〜39dと第2の可動櫛歯電極38a〜38dの間に静電引力が発生し、図8(b)に示すように、第2の可動櫛歯電極38a〜38dが第2の固定櫛歯電極39a〜39dの方へ引き込まれる。次に、第1の固定櫛歯電極71に第1の可動櫛歯電極72に対して電圧を印加すると、静電引力が発生し、第1の可動櫛歯電極72が第1の固定櫛歯電極71の方へ引き寄せられ、図9(a)に示しように、静電引力と折り返しバネ62の復元力が釣り合うところで停止する。次に、第2の固定櫛歯電極39a〜39dの電圧を切ると、図9(b)に示すように、可撓ビーム66a、66bの復元力により第2の可動部は元の位置に戻る。この後、第1の固定櫛歯電極71の電圧を切ると、第1の嵌合部材64が第2の嵌合部材65a、65bに引っかかり、第1の可動部はこの状態を保持する。次に、第2の固定櫛歯電極39a〜39dに電圧を印加すると、静電引力により第2の可動部は再び第2の固定櫛歯電極39a〜39dの方に移動し、第1の可動部は折りたたみバネ62の復元力で元の位置に戻るので、第2の固定櫛歯電極39a〜39dの電圧を切り、図8(a)に示す状態に戻る。
米国特許出願公開第2002/0102059号明細書
一般的に、櫛歯電極の電極面に平行な方向に可動部を移動させる、静電コムアクチュエータは比較的大きなストロークが得られるが単位櫛歯あたりに発生する駆動力は小さい。したがって、多くの櫛歯電極を並列に並べることになり、結果的にアクチュエータが大きな面積を占有することになる。図8(a)に示した従来例では、第1の可動部も第2の可動部も共に静電コムアクチュエータで駆動するため、アクチュエータの小型化が困難である。
本発明はこのような関連技術の問題点を解決するために成されたものであり、その目的は、比較的小さい面積で、可動部分を変位した状態に保持するラッチ機能を有する静電マイクロアクチュエータ及び光スイッチを提供することである。
本発明の第1の特徴は、第1の駆動ユニットと第2の駆動ユニットとを有する静電マイクロアクチュエータであって、第1の駆動ユニットは、可動プレートと、可動プレートを支持し、一定方向に変位させる可撓な支持アームと、可動プレートを一定方向に駆動する第1の駆動部と、可動プレートに接続された第1の嵌合部材とを有し、第2の駆動ユニットは、第1の嵌合部材を一定方向に変位した状態に保持する第2の嵌合部材と、第2の嵌合部材に接続され、一定方向に略平行に配置された可動電極と、可動電極に略平行に配置され、可動電極との間に生じる静電引力により可動電極を駆動して第2の嵌合部材が保持する状態を開放する固定電極とを有することを要旨とする。
本発明の第2の特徴は、第1の特徴に係る静電マイクロアクチュエータと、可動プレートに接続された光学部材と、光学部材の近傍において互いに交差する1対の光導波路とを有する光スイッチであることを要旨とする。
本発明によれば、比較的小さい面積で、可動部分を変位した状態に保持するラッチ機能を有する静電マイクロアクチュエータ及び光スイッチを提供することができる。
以下図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。図面の記載において同一あるいは類似の部分には同一あるいは類似な符号を付している。
図1(a)に示すように、第1の実施の形態に係る静電マイクロアクチュエータは、第1の駆動ユニット1aと、第2の駆動ユニット2aとを有する。第1の駆動ユニット1aは、可動プレート11と、可動プレート11を支持し、一定方向に変位させる可撓な支持アーム12と、可動プレート12を一定方向に駆動する第1の駆動部13と、可動プレート11の一端に接続された第1の嵌合部材14とを有する。第1の駆動部13は、可動プレート11に接続された可動櫛歯電極22と、可動櫛歯電極22に対向して配置された固定櫛歯電極21とを有する。可動プレート11は、直線状の軸から成る。支持アーム12は、その一部がアンカー部により基板に固定された押り返しバネである。可動プレート11、支持アーム12、可動櫛歯電極22、及び第1の嵌合部材14は、第1の可動部分を構成している。
第2の駆動ユニット2aは、第1の嵌合部材14と嵌合して第1の可動部分を一定方向に変位した状態に保持する第2の嵌合部材15a、15bと、第2の嵌合部材15a、15bに接続され、一定方向に略平行に配置された可動電極16a、16bと、可動電極16a、16bに略平行に配置され、可動電極16a、16bとの間に生じる静電引力により可動電極16a、16bを駆動して第2の嵌合部材15a、15bが保持する状態を開放する固定電極17a、17bと、ストッパ18a、18bとを有する。可動電極16a、16bの一端はアンカー部23により基板に固定されている。可動電極16a、16bの他端には、第2の嵌合部材15a、15bが接続されている。第2の嵌合部材15aと第2の嵌合部材15bとの間隔は、第1の嵌合部材14の幅よりも狭く閉じている。可動電極16a、16b及び固定電極17a、17bの各電極面は、可動プレート11の移動方向(軸方向)に対して略平行に配置されている。可動電極16a、16bは、固定電極17a、17bとの間の静電引力によって撓み、第2の嵌合部材15a、15bの間隔を開閉することができる。可動電極16a、16b及び第2の嵌合部材15a、15bは、第2の可動部分を構成している。
図1(b)は図1(a)のA−A切断面に沿った静電マイクロアクチュエータの断面を示す。固定電極17a、17bは、絶縁膜(例えば、シリコン酸化膜)24a、24b又は接着層を介して基板25に接続/固定されている。基板25は、シリコン或いはガラスなどから成る。同様に、支持アーム12及び可動電極16a、16bを拘束するアンカー部、固定櫛歯電極21、及びストッパ18a、18bは、絶縁膜又は接着層を介して基板25に接続/固定されている。一方、可動電極16a、16bは、基板25の上方に配置されているが、可動電極16a、16bと基板25の間には絶縁膜24a、24d又は接着層は配置されていない。したがって、可動電極16a、16bは基板25bに拘束されることなく、自由に動くことができる。同様に、支持アーム12、可動プレート11、可動櫛歯電極22、及び第1及び第2の嵌合部材14、15a、15bも、基板25bに拘束されることなく、自由に動くことができる。
固定電極17a、17bと可動電極16a、16bとの間に電位差を生じさせる。ここでは、可動電極16a、16bに接地電位(GND)を印加し、固定電極17a、17bに対して所定の電圧を印加する。すると、固定電極17a、17bと可動電極16a、16bの間に静電引力が発生し、図2(a)に示すように、可動電極16a、16bは、撓んで固定電極17a、17b側へ引き寄せられ、静電引力と可動電極16a、16bの復元力とが釣り合うところで停止する。ここでは、ストッパ18a、18bを設けることで、可動電極16a、16bはストッパ18a、18bに接触した時点で停止し、可動電極16a、16bと固定電極17a、17bとの電気的短絡は防止される。なお、この状態において、第2の嵌合部材15aと第2の嵌合部材15bとの間隔は、第1の嵌合部材14の幅よりも広く開いている。
固定櫛歯電極21と可動櫛歯電極22との間に電位差を生じさせる。ここでは、可動櫛歯電極22に接地電位を印加し、固定櫛歯電極21に対して所定の電圧を印加する。すると、固定櫛歯電極21と可動櫛歯電極22の間に静電引力が発生し、図2(b)に示すように、支持アーム12が撓んで、可動櫛歯電極22は、固定櫛歯電極21側へ引き寄せられ、静電引力と支持アーム12の復元力とが釣り合うところで停止する。この状態において、第1の嵌合部材14は、第2の嵌合部材15a、15bの内側へ挿入される。
そして、固定電極17a、17bへの電圧印加を停止する。すると、可動電極16a、16bの復元力により、可動電極16a、16bは元の状態に戻る。したがって、第2の嵌合部材15aと第2の嵌合部材15bとの間隔は、第1の嵌合部材14の幅よりも狭く閉じる。この時、第1の嵌合部材14は、第2の嵌合部材15a、15bの内側へ挿入されているため、第1の嵌合部材14は、第2の嵌合部材15a、15bに引っ掛かり(嵌合し)、第1の可動部分(11、12、14、22)は元の状態に戻ることができない。よって、固定櫛歯電極21への電圧印加を停止しても、第1の可動部分(11、12、14、22)は変位した状態で保持される。
そして再び、固定電極17a、17bに所定の電圧を印加すると、可動電極16a、16bは、撓んで固定電極17a、17b側へ引き寄せられ、第2の嵌合部材15aと第2の嵌合部材15bとの間隔は、第1の嵌合部材14の幅よりも広く開かれる。したがって、第1の嵌合部材14と第2の嵌合部材15a、15bとの引っ掛かり(嵌合)が解除され、第1の可動部分(11、12、14、22)は元の状態に戻る。そして、固定電極17a、17bに対する電圧印加を停止すると、図1(a)に示した状態に戻る。
本発明の第1の実施の形態によれば、比較的小さなストロークで機能する第2の可動部分(15a、15b、16a、16b)を一段の平行平板形の静電静電アクチュエータに置き換えることにより、比較的小さい面積で、第1の可動部分(11、12、14、22)を変位した状態に保持するラッチ機能を有する静電マイクロアクチュエータを実現することができる。
(第1の実施の形態の変形例)
第1の実施の形態の変形例では、可動電極に対向する固定電極の表面が略円弧形状を有する静電マイクロアクチュエータについて説明する。
図3に示すように、第1の実施の形態の変形例に係る静電マクロアクチュエータは、図1(a)の静電マクロアクチュエータに比して、可動電極16a、16bに対向する固定電極27a、27bの表面が略円弧形状を有する点が異なる。その他の構成は、図1(a)に示したそれと同一である。
固定電極27a、27bの電極面が円弧状にカーブしていることにより、可動電極16a、16bのアンカー部23に近い部分を固定電極27a、27bに近づけて配置しても、可動電極16a、16bの先端に接続された第2の嵌合部材15a、15bの変位量を大きく取ることができる。従って、第1の実施形態の変形例によれば、図1(a)に示した静電マクロアクチュエータに比べて、より小さな印加電圧で第2の可動部分(15a、15b、16a、16b)を大きく変位させる(開閉させる)ことができる。
なお、可動電極16a、16bに対向する固定電極27a、27bの表面は、略円弧状に限らず、テーパー形状或いは傾斜形状を有していても構わない。
(第2の実施の形態)
図4に示すように、第2の実施の形態に係る静電マイクロアクチュエータは、第1の駆動ユニット1aと、第2の駆動ユニット2cとを有する。第1の駆動ユニット1aは、可動プレート11と、可動プレート11を支持する可撓な支持アーム12と、可動プレート12を一定方向に駆動する第1の駆動部13と、可動プレート11の一端に接続された第1の嵌合部材14とを有する。第1の駆動部13は、可動プレート11に接続された可動櫛歯電極22と、可動櫛歯電極22に対向して配置された固定櫛歯電極21とを有する。可動プレート11、支持アーム12、可動櫛歯電極22、第1の嵌合部材14は、第1の可動部分を構成している。このように、第1の駆動ユニット1aは、図1(a)に示した静電マイクロアクチュエータのそれと同じである。
第2の駆動ユニット2cは、第1の嵌合部材14と嵌合して第1の可動部分を一定方向に変位した状態に保持する第2の嵌合部材35a、35bと、第2の嵌合部材35a、35bに接続され、一定方向に略平行に配置された可動電極36a、36bと、可動電極36a、36bに略平行に配置された固定電極37a、37bと、ストッパ18a、18bとを有する。可動電極36a、36bの一端はアンカー部23により基板に固定されている。可動電極36a、36bの他端には、第2の嵌合部材35a、35bが接続されている。第2の嵌合部材35aと第2の嵌合部材35bとの間隔は、第1の嵌合部材14の幅よりも狭く閉じている。
第2の実施の形態において、可動電極36a、36bは、一定方向に略平行に配置された複数の可動電極板38a、38bを有する可動櫛歯型電極である。固定電極37a、37bは、可動電極板38a、38bと噛み合う複数の固定電極板39a、39bを有する固定櫛歯型電極である。可動電極板38a、38b及び固定電極板39a、39bの各電極面は、可動プレート11の移動方向(軸方向)に対して略平行に配置されている。固定電極板39a、39bは、可動電極板38a、38bの中心より第2の嵌合部材35a、35b側へシフトして配置されている。可動電極36a、36bは、可動電極板38a、38bと固定電極板39a、39bとの間の静電引力によって撓み、第2の嵌合部材35a、35bの間隔を開閉することができる。可動電極36a、36b及び第2の嵌合部材35a、35bは、第2の可動部分を構成している。ストッパ18a、18bは、固定電極板39a、39bと可動電極板38a、38b間の短絡を防止する。
可動電極36a、36bに接地電位(GND)を印加し、固定電極37a、37bに対して所定の電圧を印加する。すると、固定電極板39a、39bと可動電極板38a、38bの間に静電引力が発生し、可動電極36a、36bは外側へ撓んで、ストッパ18a、18bに接触した時点で停止する。なお、この状態において、第2の嵌合部材35aと第2の嵌合部材35bとの間隔は、第1の嵌合部材14の幅よりも広く開いている。
可動櫛歯電極22に接地電位を印加し、固定櫛歯電極21に対して所定の電圧を印加する。すると、固定櫛歯電極21と可動櫛歯電極22の間に静電引力が発生し、支持アーム12が撓んで、可動櫛歯電極22は、固定櫛歯電極21側へ引き寄せられ、静電引力と支持アーム12の復元力とが釣り合うところで停止する。この状態において、第1の嵌合部材14は、第2の嵌合部材35a、35bの内側へ挿入される。
そして、固定電極37a、37bへの電圧印加を停止する。すると、可動電極36a、36bの復元力により、第2の可動部分は元の状態に戻る。したがって、第2の嵌合部材35aと第2の嵌合部材35bとの間隔は、第1の嵌合部材14の幅よりも狭く閉じる。この時、第1の嵌合部材14は、第2の嵌合部材35a、35bの内側へ挿入されているため、第1の嵌合部材14は、第2の嵌合部材35a、35bに引っ掛かり(嵌合し)、第1の可動部分(11、12、14、22)は元の状態に戻ることができない。よって、固定櫛歯電極21への電圧印加を停止しても、第1の可動部分(11、12、14、22)は変位した状態で保持される。
そして再び、固定電極37a、37bに所定の電圧を印加すると、可動電極36a、36bは外側へ撓んで、第2の嵌合部材35aと第2の嵌合部材35bとの間隔は、第1の嵌合部材14の幅よりも広く開かれる。したがって、第1の嵌合部材14と第2の嵌合部材35a、35bとの引っ掛かり(嵌合)が解除され、第1の可動部分(11、12、14、22)は元の状態に戻る。そして、固定電極37a、37bに対する電圧印加を停止すると、図4に示した状態に戻る。
以上説明したように、複数の可動電極板38a、38b及び固定電極板39a、39bを交互に配置することにより、静電引力が発生するギャップの数を増やすことができるため、図1(a)に示した静電マイクロアクチュエータに比して、第2の駆動ユニット2cの駆動電圧、即ち、固定電極37a、37bに印する電圧を低く抑えることができる。
(第3の実施の形態)
図5に示すように、第3の実施の形態に係る静電マイクロアクチュエータは、第1の駆動ユニット1aと、第2の駆動ユニット2dとを有する。第1の駆動ユニット1aは、可動プレート11と、可動プレート11を支持し、一定方向に変位させる可撓な支持アーム12と、可動プレート12を一定方向に駆動する第1の駆動部13と、可動プレート11の一端に接続された第1の嵌合部材14とを有する。第1の駆動部13は、可動プレート11に接続された可動櫛歯電極22と、可動櫛歯電極22に対向して配置された固定櫛歯電極21とを有する。可動プレート11、支持アーム12、可動櫛歯電極22、及び第1の嵌合部材14は、第1の可動部分を構成している。このように、第1の駆動ユニット1aは、図1(a)に示した静電マイクロアクチュエータのそれと同じである。
第2の駆動ユニット2dは、第1の嵌合部材14と嵌合して第1の可動部分を一定方向に変位した状態に保持する第2の嵌合部材35a、35bと、第2の嵌合部材35a、35bに接続され、一定方向に略平行に配置された可動電極36a、36bと、可動電極36a、36bに略平行に配置された固定電極37aa、37ab、37ba、37bbと、ストッパ18a、18bとを有する。可動電極36a、36bの一端はアンカー部23により基板に固定されている。可動電極36a、36bの他端には、第2の嵌合部材35a、35bが接続されている。第2の嵌合部材35aと第2の嵌合部材35bとの間隔は、第1の嵌合部材14の幅よりも狭く閉じている。
第3の実施の形態において、可動電極36a、36b及び固定電極37aa、37ab、37ba、37bbとして、互いに噛み合う可動櫛歯型電極及び固定櫛歯型電極の組合せを複数有する。即ち、第2の駆動ユニット2dは、互いに噛み合う可動電極板38aa及び固定電極板39aaと、可動電極板38ab及び固定電極板39abと、可動電極板38ba及び固定電極板39baと、可動電極板38bb及び固定電極板39bbとを有する。可動電極板38aa、38ab、38ba、38bb及び固定電極板39aa、39ab、39ba、39bbの各電極面は、可動プレート11の移動方向(軸方向)に対して略平行に配置されている。固定電極板39aa、39ab、39ba、39bbは、可動電極板38aa、38ab、38ba、38bbの中心より第2の嵌合部材35a、35b側へシフトして配置されている。可動電極36a、36bは、可動電極板38aa、38ab、38ba、38bbと固定電極板39aa、39ab、39ba、39bbとの間の静電引力によって撓み、第2の嵌合部材35a、35bの間隔を開閉する。可動電極36a、36b及び第2の嵌合部材35a、35bは、第2の可動部分を構成している。ストッパ18a、18bは、固定電極板39aa、39ab、39ba、39bbと可動電極板38aa、38ab、38ba、38bb間の短絡を防止する。
以上説明したように、第2の駆動ユニット2dが、可動櫛歯型電極及び固定櫛歯型電極の組合せを複数有することにより、図4に示した静電マイクロアクチュエータに比して、固定電極37aa、37ab、37ba、37bbへの印加電圧を更に低減することができる。
また、図4に示した構成では、可動電極36a、36bは、左右方向(駆動方向)に静電引力を受けると同時に、上下方向(駆動方向に垂直な方向)にも静電引力を受け、第2の嵌合部材35a、35bが開閉しない場合がある。しかし、図5に示した構成では、可動櫛歯型電極及び固定櫛歯型電極の組合せは、一定方向(軸方向)に並設されているため、上下方向の静電引力を打ち消して、左右方向の静電引力のみを取り出すことができる。
(第3の実施の形態の変形例)
第3の実施の形態の変形例では、図6を参照して、第2の嵌合部材35a、35bに対向する第1の嵌合部材44の表面がテーパー形状である静電マイクロアクチュエータについて説明する。
図6に示すように、第3の実施の形態の変形例に係る静電マクロアクチュエータは、図5の静電マクロアクチュエータに比して、第2の嵌合部材35a、35bに対向する第1の嵌合部材44の表面がテーパー形状である点が異なる。その他の構成は、図5に示したそれと同一である。
可動櫛歯電極22に接地電位を印加し、固定櫛歯電極21に対して所定の電圧を印加する。すると、固定櫛歯電極21と可動櫛歯電極22の間に静電引力が発生し、支持アーム12が撓んで、第1の嵌合部材44は、第2の嵌合部材35a、35bの内側へ挿入される。この時、第2の嵌合部材35a、35bは開いた状態ではないが、第1の嵌合部材44がテーパー形状を有するため、第2の嵌合部材35a、35bを押し広げて、第2の嵌合部材35a、35bの内側へ入ることができる。固定櫛歯電極21への電圧印加を停止しても、第1の可動部分(11、12、44、22)は変位した状態で保持される。
このように、図5に示した静電マイクロアクチュエータでは第2の嵌合部材35a、35bを開いてから、第1の嵌合部材14を引き込む必要があった。しかし、図6に示したように、第1の嵌合部材44がテーパー形状を有することにより、第1の嵌合部材44を引き込むだけで第2の嵌合部材35a、35bを押し広げてラッチをかけることができる。即ち、ラッチシーケンスが単純化される。
なお、第1の嵌合部材44に対向する第2の嵌合部材35a、35bの表面がテーパー形状であっても構わない。
(第4の実施の形態)
図7に示すように、本発明の第4の実施の形態に係る光スイッチは、可動プレート11と、可動プレート11を支持し、一定方向に変位させる可撓な支持アーム12と、可動プレート11を一定方向に駆動する第1の駆動部13と、可動プレート11に接続された第1の嵌合部材44と、第1の嵌合部材44を一定方向に変位した状態に保持する第2の嵌合部材35a、35bと、第2の嵌合部材35a、35bに接続され、一定方向に略平行に配置された可動電極36a、36bと、可動電極36a、36bに略平行に配置された固定電極37aa、37ab、37ba、37bbと、可動プレート11に接続された光学部材(ミラー)46と、ミラー46の近傍において互いに交差する2対の光導波路(光ファイバ)47a〜47dとを有する。第1の駆動部13は、可動プレート11に接続された可動櫛歯電極22と、可動櫛歯電極22に対向して配置された固定櫛歯電極21とを有する。可動プレート11、支持アーム12、可動櫛歯電極22、第1の嵌合部材14は、第1の可動部分を構成している。第2の嵌合部材35a、35bに対向する第1の嵌合部材44の表面がテーパー形状である。このように、本発明の第4の実施の形態に係る光スイッチは、図6に示した静電アクチュエータに、ミラー46と、光導波路47a〜47dとを付加したものである。
ミラー46の反射面には金などの金属が被覆されている。ミラー46の近傍には、光ファイバなどの光導波路47a〜47dの一端が配置されている。光導波路47aと光導波路47cは一直線上に配置され、光導波路47bと光導波路47dは一直線上に配置されている。また、光導波路47aとミラー46との成す角度は、光導波路47bとミラー46との成す角度と等しく、光導波路47cとミラー46との成す角度は、光導波路47dとミラー46との成す角度と等しい。
第1の可動部分が変位していない初期位置にあるとき、光導波路47aから入射した光は、ミラー46によって反射されて光導波路47bへ出力される。光導波路47dから入射した光は、ミラー46によって反射されて光導波路47cへ出力される。また、第1の嵌合部材44が第2の嵌合部材35a、35bの内側へ引き込まれてラッチがかかった状態においては、光導波路47aから入射した光は、ミラー46によって反射されずに光導波路47cへ出力される。光導波路47dから入射した光は、ミラー46によって反射されずに光導波路47bへ出力される。このようにして、ラッチ機能付きの2×2の光スイッチが実現される。
なお、第4の実施の形態では、図6に示した静電アクチュエータを用いた光スイッチの例について示したが、本発明はこれに限定されることは無く、図1(a)、図3乃至図5の何れの静電アクチュエータを用いても光スイッチを構成することはできる。
上記のように、本発明は、第1乃至第4の実施の形態及びその変形例によって記載したが、この開示の一部をなす論述及び図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。即ち、本発明はここでは記載していない様々な実施の形態等を包含するということを理解すべきである。したがって、本発明はこの開示から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ限定されるものである。
図1(a)は、本発明の第1の実施の形態に係る静電マイクロアクチュエータを示す平面図である。図1(b)は、図1(a)のA−A切断面に沿った断面図である。 図2(a)乃至図2(c)は、図1(a)に示した静電マイクロアクチュエータの動作を説明する為の平面図である。 第1の実施の形態の変形例に係る静電マイクロアクチュエータを示す平面図である。 本発明の第2の実施の形態に係る静電マイクロアクチュエータを示す平面図である。 本発明の第3の実施の形態に係る静電マイクロアクチュエータを示す平面図である。 第3の実施の形態の変形例に係る静電マクロアクチュエータを示す平面図である。 本発明の第4の実施の形態に係る光スイッチを示す平面図である。 図8(a)は、関連技術に係る静電マイクロアクチュエータを示す平面図である。図8(b)は、図8(a)に示した静電マイクロアクチュエータの動作を説明する為の平面図である(その1)。 図9(a)及び図9(b)は、図8(a)に示した静電マイクロアクチュエータの動作を説明する為の平面図である(その2)。
符号の説明
1a 第1の駆動ユニット
2a、2c、2d 第2の駆動ユニット
11 可動プレート
12 支持アーム
13 第1の駆動部
14、44 第1の嵌合部材
15a、15b、35a、35b 第2の嵌合部材
16a、16b、36a、36b 可動電極
17a、17b、27a、27b、37a、37b 固定電極
18a、18b ストッパ
21 固定櫛歯電極
22 可動櫛歯電極
23 アンカー部
24a、24b 絶縁膜
25 基板
38a、38b、38aa、38ab、38ba、38bb 可動電極板
39a、39b、39aa、39ab、39ba、39bb 固定電極板
46 光学部材(ミラー)
47a〜47d 光導波路(光ファイバ)

Claims (7)

  1. 可動プレートと、前記可動プレートを支持し、一定方向に変位させる可撓な支持アームと、前記可動プレートを前記一定方向に駆動する第1の駆動部と、前記可動プレートに接続された第1の嵌合部材とを有する第1の駆動ユニットと、
    前記第1の嵌合部材を前記一定方向に変位した状態に保持する第2の嵌合部材と、前記第2の嵌合部材に接続され、前記一定方向に略平行に配置された可動電極と、前記可動電極に略平行に配置され、前記可動電極との間に生じる静電引力により前記可動電極を駆動して前記第2の嵌合部材が保持する前記状態を開放する固定電極とを有する第2の駆動ユニット
    とを有することを特徴とする静電マイクロアクチュエータ。
  2. 前記可動電極に対向する前記固定電極の表面は、テーパー形状、略円弧形状、或いは傾斜形状を有することを特徴とする請求項1記載の静電マイクロアクチュエータ。
  3. 前記第1の嵌合部材或いは前記第2の嵌合部材の少なくとも一方の対向する表面は、テーパー形状を有することを特徴とする請求項1または2記載の静電マイクロアクチュエータ。
  4. 前記可動電極は、前記一定方向に略平行に配置された複数の可動電極板を有する可動櫛歯型電極であり、前記固定電極は、前記可動電極板と噛み合う複数の固定電極板を有する固定櫛歯型電極であることを特徴とする請求項1記載の静電マイクロアクチュエータ。
  5. 前記可動電極及び前記固定電極として、互いに噛み合う前記可動櫛歯型電極及び前記固定櫛歯型電極の組合せを複数有することを特徴とする請求項4記載の静電マイクロアクチュエータ。
  6. 前記可動櫛歯型電極及び前記固定櫛歯型電極の組合せは、前記一定方向に並設されていることを特徴とする請求項5記載の静電マイクロアクチュエータ。
  7. 可動プレートと、前記可動プレートを支持し、一定方向に変位させる可撓な支持アームと、前記可動プレートを前記一定方向に駆動する第1の駆動部と、前記可動プレートに接続された第1の嵌合部材とを有する第1の駆動ユニットと、
    前記第1の嵌合部材を前記一定方向に変位した状態に保持する第2の嵌合部材と、前記第2の嵌合部材に接続され、前記一定方向に略平行に配置された可動電極と、前記可動電極に略平行に配置され、前記可動電極との間に生じる静電引力により前記可動電極を駆動して前記第2の嵌合部材が保持する前記状態を開放する固定電極とを有する第2の駆動ユニットと、
    前記可動プレートに接続された光学部材と、
    前記光学部材の近傍において互いに交差する1対の光導波路
    とを有することを特徴とする光スイッチ。
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