JP2004133196A - ミラーチルト機構及びそれを用いた光スイッチ - Google Patents

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Koji Kajitani
梶谷 浩司
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Abstract

【課題】ミラーチルト機構において、ミラー36のチルト角が大きくなると、ミラー36が電極34まで落下・吸着し、ミラー36の回転機能が阻害される。このようなミラー36の回転不能を防止する。
【解決手段】ミラー36の中心の直下において基板31上に支柱32を配置し、ミラー36の落下を制限する。さらに、ミラー36の落下による基板31との吸着を回避する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光スイッチの一構成要素であるミラーチルト機構に関し、特に、回転支持されたミラーを駆動することにより、光の方向を変化させるミラーチルト機構に関する。
【0002】
【従来の技術】
インターネットの普及により、大容量データの転送に対するニーズは急速に高まりつつあり、これまで主に大都市間を結ぶ基幹伝送系に導入されていた光ファイバを用いた通信網は、今後、数年内に一般家庭(いわゆるFTTH(Fiber To The Home))にまで広がる勢いを見せている。
【0003】
また、同時に、通信容量は飛躍的に増加し、数百Tb/sec以上に達するものと予想されている。
【0004】
この大容量化を支える基盤技術として、WDM(Wavelength Division Multiplex)と呼ばれる波長分割多重光伝送方式が脚光を浴びている。この技術は、1本の光ファイバに波長の異なる100以上のレーザー光を伝送する方式であり、光ファイバの設置数を指数的に増加させることなく、大容量光通信ネットワークを構築できるというメリットがある。
【0005】
また、ネットワークの構成についても、従来のリング型基幹ネットワークから、階層型メッシュネットワークへ移行しつつある。
【0006】
このメッシュ型ネットワークは、基幹系、メトロ系、アクセス系それぞれの階層において網目状にネットワークが張り廻らされており、どこかの回線が遮断されても、迂回経路を使ってネットワークを維持することが容易であり、ネットワークの多重化によるコスト低減を実現することができる。また、回線毎に通信サービスの品質を変更することも可能であり、ネットワーク資源の有効利用を図ることができるという特徴も有している。
【0007】
このような光通信ネットワークにおける情報の分離統合を有機的かつ機能的に管理、運営するために、ネットワークノードにおけるノンブロッキング式のスイッチングは欠かすことのできない機能の一つである。
【0008】
また、ネットワークを全光化すると、スイッチ内において光・電気変換を行わないため、大幅なコストダウンが可能となるが、この全光化のネットワークを実現するために光スイッチに要求されている性能は、低挿入損失、高速切り替え、高消光比、低クロストーク、波長及び偏波無依存性、小型、低消費電力、高信頼性、低コスト等であり、光ネットワークが拡大するにつれて、基本性能はもちろんのこと、加入者系に近い領域においては、特に、コスト低減が重要な課題となる。
【0009】
光路を切り替える光スイッチは一般に電気式と機械式に分類される。
【0010】
電気式の光スイッチは光の屈折率や位相を変化させることにより光路を切り替えるものであり、代表的なものとしては、ニオブ酸リチウム結晶等において電気光学特性を変化させる光導波路型光スイッチや、SAW(Surface Acoustic Wave)フィルタを用いて音響光学特性を変化させる回折型光スイッチなどがある。
【0011】
電気式の光スイッチは高速なスイッチングが可能という特徴を有しているが、WDM方式を前提とした場合、挿入損失、波長及び偏波依存性、クロストークに難がある。
【0012】
これに対して、近年、MEMS(Micro Electro Mechanical System)を用いた機械式光スイッチが脚光を浴びている。MEMSを用いた機械式光スイッチは、基本的には、シリコン半導体プロセスを利用するため、小型化、高速化、低コスト化、入出力ポート数の大規模化を期待することができる。
【0013】
この機械式光スイッチは、一般に、機械的に光路を切り替えるものであり、導波路(光ファイバを含む)を移動させる光導波路可動型と、光ビームをプリズムやミラーを用いて移動させる光ビーム可動型とに大別される。
【0014】
光導波路可動型は光路そのものを切り替えるため、挿入損失が小さい、アイソレーションが高い、波長及び偏波依存性がないなどのWDM方式に対して有利な特徴を有しており、さらに、自己保持機能を付加することによって、無電源時においても通信路を確保できるといった可能性を秘めている。しかしながら、スイッチング速度が遅く、スイッチ規模についても10ポート程度になるという難点がある。
【0015】
一方、光ビーム可動型は、高速化、大規模化に対して特に有利であり、最も有望視されている。
【0016】
図15はいわゆるポップアップミラー130を用いた2D−MEMSの一例である(例えば、非特許文献1参照)。
【0017】
このデバイスにおいては、入力Nポートに対して、出力M(M≧N)ポートとなる配置が一般的となっており、入出力ファイバは同一平面上に主に90度の角度をもって配置され、その先端にはコリメーションレンズが設けられる。
【0018】
ここで、n番目の入力ファイバから発するレーザー光をm番目の出力ファイバへ導くためには、マトリクス上に配置された、入出力ファイバの中心軸に対して相互に45度傾いたミラー130を、入力レーザー光の光軸上に持ち上げて反射させる。この場合、ミラー130がレーザービーム径に対して十分大きいと、単純にミラー130を持ち上げるだけの動作で済むため、単純なオンオフ動作を行えばよく、アクチュエータ及びその駆動回路構成を単純化できるため、スイッチコストを大幅に下げることが可能である。
【0019】
しかしながら、大規模化を進める場合、ポートの位置による光路長差が顕著になるため、固定焦点レンズの場合では、光量の損失が大きく、実用上は64ポート程度までと考えられている。
【0020】
図16及び図17は、2軸回転ミラーを用いた3D−MEMS光スイッチ140の一例である(例えば、特許文献1参照)。
【0021】
この3D−MEMS光スイッチ140においては、第一の光ファイバアレイ142aから放射されたレーザー光をコリメーションレンズアレイ143aによって集光し、MEMSミラー141a、141bによって2回反射させ、再度、レンズアレイ143bによって第二の光ファイバアレイ142bのコア部分に集光することによって、レーザー光をスイッチングする。
【0022】
この3D−MEMS光スイッチ140の場合、光ファイバを2次元的に配置させることができるため、2D−MEMSスイッチよりもポートによる光路差が小さく、同程度の挿入損失レベルで、より大規模化を行うことが可能である。
【0023】
ただし、レーザー光を2次元配置された光ファイバへ導くには、3次元可動となるミラーアクチュエータが2個必要であり、さらに、相互に高精度な角度制御を行う必要があるため、かなり高コストになる可能性が高い。
【0024】
【非特許文献1】
“Free−space Micro machined Optical Switches with Sub−millisecond Switching Time for Large−scale Optical Cross Connect“, IEEE Photo. Tech. Lett.
Vol.10(1998), p.525−527
【0025】
【特許文献1】
米国特許第6,300,619号明細書(B1)
【0026】
【発明が解決しようとする課題】
光スイッチに用いられる3次元可動アクチュエータの駆動力としては、静電力が用いられることが一般的である。
【0027】
電磁力を用いることも可能であるが、一定の変位を維持するためには、電流を流し続ける必要があり、数百乃至数千ポート規模のスイッチでは、数十アンペア以上の電流容量が必要となる。
【0028】
さらに、発熱制御が必要となるため、コスト及び信頼性の点で問題が生じる可能性が大きい。
【0029】
これに対して、静電力の場合は、100(V)程度の高電圧が必要になるが、電流はほとんど流れないため、消費電力としては小さく、コストメリットが大きい。
【0030】
一方、静電力を用いる場合に問題となるのは、駆動力の非線形性と、電圧が加わっている一対の電極が一定間隔以下になると急激に駆動力が増加し、電極同士が接触してしまう現象、いわゆるプルダウン(Pull−Down)という現象が発生すること、及び、高電圧駆動に伴う放電破壊が生じる可能性があることである。
【0031】
駆動力の非線形性は、静電力が加わる電極間の間隔が一定の場合は電圧の二乗に比例するが、静電力に対して一方の電極が変位することを利用するアクチュエータの場合、電極間距離が短くなると加速度的に静電力が増加し、非線形特性が顕著に現れる。この限界領域付近の位置決め安定性は、プルダウンの発生、スイッチのポート数の制限につながるため、光スイッチ性能を左右する重要な技術である。
【0032】
また、プルダウンが生じてしまう可能性は皆無ではないため、回復不可能な障害に至らないようなアクチュエータ構造を採用することが光スイッチとしての信頼性を高める上で非常に重要である。
【0033】
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、回復不可能な故障に強く、低コストで大規模化を行うことが可能であり、高速のスイッチング速度を有する光ビームステアリング型スイッチに好適なMEMSミラーチルト機構、並びに、そのミラーチルト機構を用いて、信頼性の高い光クロスコネクトスイッチを提供することを目的とする。
【0034】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するため、本発明は、ミラーと、前記ミラーを回転可能に支持する回転支持機構と、前記ミラーと所定の間隔をおいて配置された一対の電極と、前記ミラー及び前記回転支持機構が前記電極と一定の間隔を保持するように、前記回転支持機構を保持するポールと、前記電極及び前記ポールを支持する基板と、からなるミラーチルト機構において、前記一対の電極の間において前記基板上に形成され、前記ミラーのほぼ中心の直下に配置される支柱を備えることを特徴とするミラーチルト機構を提供する。
【0035】
本発明に係るミラーチルト機構においては、ミラーの直下に支柱が設けられ、この支柱によってミラーの落下を抑制することができ、ひいては、回転支持機構を構成するバネの剛性を十分低く設定することが可能となる。そのため、駆動電圧を下げるとともに、設計されたチルト角を実現することができ、さらに、製造時におけるミラーと基板との間の回復不可能な吸着を避けることができる。
【0036】
前記支柱の前記ミラー側における先端面の曲率半径と、前記ミラーの前記電極側における表面の曲率半径とは異なることが好ましい。
【0037】
前記支柱の前記ミラー側における先端は、前記回転支持機構の上面を含む仮想無限平面及び前記回転支持機構の下面を含む仮想無限平面に挟まれた空間内にあることが好ましい。
【0038】
前記支柱の表面材料は前記ミラーの前記電極側の表面材料とは異なることが好ましい。
【0039】
この場合、前記支柱の表面材料及び前記ミラーの前記電極側の表面材料の何れか一方は撥水性材料からなることが好ましい。
【0040】
前記支柱は前記ミラーとほぼ同電位であることが好ましい。
【0041】
前記ミラーの前記電極側の表面から、前記支柱を取り囲むように延びている側壁を有することが好ましい。
【0042】
この場合、前記側壁は前記支柱と一定の間隔をあけて形成されていることが好ましい。
【0043】
さらに、前記側壁は前記ミラーの外周に向かって段階的に減少する高さを有していることが好ましい。
【0044】
前記支柱の中心から前記側壁までの距離をW2、前記支柱と前記側壁との間の間隔をW1、前記支柱の先端と前記側壁の内側先端との間の最短距離をL1、設計チルト角をθ1とすると、
θ1≦arcsin(W2/L1)−arcsin((W2−W1)/L1)
であることが好ましい。
【0045】
さらに、前記ミラーの半径をW3、前記支柱の高さをL2とすると、
arcsin(W2/L1)−arcsin((W2−W1)/L1)≦arcsin(W3/L2)
であることが好ましい。
【0046】
前記支柱及び前記側壁の各々の相対する面に磁力発生機構を設けることが好ましい。
【0047】
この場合、前記支柱に設けられた前記磁力発生機構及び前記側壁に設けられた前記磁力発生機構の少なくとも一方は電磁石からなるものであることが好ましい。
【0048】
【発明の実施の形態】
(第一の実施形態)
図1及び図2は本発明の第一の実施形態に係るミラーチルト機構10を示す。図1はミラーチルト機構10の縦断面図、図2はミラーチルト機構10を上方から見たときの平面図である。
【0049】
本実施形態に係るミラーチルト機構10は、光を反射する反射膜35が一表面上に形成されているミラー36と、ミラー36を、ミラー36の一つの直径を回転軸としてその回りに回転可能に支持する回転支持機構37と、ミラー36と所定の間隔をおいて配置された一対の駆動電極34、38と、ミラー36及び回転支持機構37が駆動電極34、38と一定の間隔を保持するように、回転支持機構37を保持する一対のポール33と、駆動電極34、38及びポール33を支持する基板31と、一対の駆動電極34、38の中間において基板31上に形成され、ミラー36のほぼ中心の直下に配置される支柱32と、から構成されている。
【0050】
支柱32は、横断面が正方形の四角柱と、その四角柱の上に位置する四角錐とからなる形状を有している。
【0051】
一方の駆動電極34とミラー36との間に一定の電位差を加えることによって静電吸引力が発生し、この静電吸引力を利用することにより、ミラーチルト機構10のミラーチルト動作が行われる。
【0052】
ここで、回転支持機構37の回転剛性が他方向への変位に対する剛性に対して十分低い場合であっても、ミラー36は回転運動だけでなく駆動電極方向への並進運動をも誘発するため、駆動電極34が有限の面積を有する場合には、ミラー36を駆動電極34の方向へ水平に引き込む力がさらに大きくなってくる。従って、単一支持バネのみで回転支持機構37を構成することには限界があり、回転支持機構と並進(落下防止)支持機構を別個に設け、各々の支持剛性を最適化する必要がある。
【0053】
本実施形態に係るミラーチルト機構10においては、ミラー36の直下に設けた支柱32によってミラー36の落下を抑制することにより、回転支持機構37を構成するバネの剛性を十分低く設定することが可能となる。そのため、駆動電圧を下げるとともに、設計されたチルト角を実現することができ、さらに、製造時におけるミラー36と基板31との間の回復不可能な吸着を避けることができる。
【0054】
また、ミラー36及び支柱32はアクチュエータの構成部品としては高剛性に設計することが可能であり、支持バネの一部を支持する場合に比べて信頼性の高いアクチュエータを形成することができる。
(第二の実施形態)
図3、図4及び図5は本発明の第二の実施形態に係るミラーチルト機構20の部分的な縦断面図である。
【0055】
ミラー36の背面36aと支柱32のミラー側の先端面は、常に微少距離だけ離れている場合は問題ないが、少なからず接触する場合があり得る。このような場合、ミラー36と支柱32の接触面が同一曲率で形成されていると、ミラー36と支柱32とが吸着を起こし、ミラー36が固着する可能性がある。
【0056】
このような事態を回避するため、本実施形態に係るミラーチルト機構20においては、支柱32のミラー側における先端面の曲率半径と、ミラー36の電極側における表面の曲率半径とが異なるように各々の曲率半径を設定している。この点以外のミラーチルト機構20の構造は第一の実施形態に係るミラーチルト機構10の構造と同一である。
【0057】
例えば、図3に示すように、支柱32aの先端面をほぼ半円形状に形成し、ミラー36の背面36aを平面状に形成することができる。
【0058】
あるいは、図4に示すように、ミラー36の背面36aに半球形状の突起36bを形成し、突起36に対向して位置する支柱32bの先端面を平面形状にすることもできる。
【0059】
あるいは、図5に示すように、ミラー36の背面36aに半球形状の突起36bを形成し、突起36に対向して位置する支柱32cの先端面を凹状の曲面に形成することもできる。この場合、突起36bと支柱32cの先端面とでは曲率半径の絶対値が同一になる可能性があるが、そのような場合であっても、曲率半径の符号(正負)が異なるため、ミラー36と支柱32cとの間の吸着を防止することが可能である。
(第三の実施形態)
図6は本発明の第三の実施形態に係るミラーチルト機構30の縦断面図である。
【0060】
本実施形態においては、回転支持機構として板バネ57を使用している。この板バネ57の回転中心軸58はミラー36の回転中心軸と一致している。回転支持機構として板バネ57を使用した点を除けば、ミラーチルト機構30の構造は第一の実施形態に係るミラーチルト機構10の構造と同一である(なお、以下の実施形態において、その実施形態の特徴を除いて、特に明示の記載がない場合には、その実施形態の構造は第一の実施形態に係るミラーチルト機構10の構造と同一であるものとする)。
【0061】
本実施形態においては、板バネ57の厚さの範囲内に支柱32の頂上面が位置するように設定されている。すなわち、支柱32のミラー側における先端は、板バネ57の上面を含む仮想無限平面と板バネ57の下面を含む仮想無限平面とに挟まれた空間内に位置している。
【0062】
仮に、支柱32の頂上面がバネ57の厚さの範囲外にあった場合、板バネ57は純粋に捻れ回転するだけでなく、上下方向のたわみが重畳されるため、回転剛性の線形性が損なわれてしまう。従って、支柱32の高さを上記のように設定することによって、ミラー36は、ほぼ板バネ57の捻れ回転方向剛性のみに依存したチルトを行うため、静電力に対してチルト角の線形性に優れたチルトミラー機構を構成することができる。
【0063】
なお、本実施形態においては、ミラー36の厚さが板バネ57の厚さより厚い場合を例示しているが、ミラー36の厚さと板バネ57の厚さとは同一であってもよい。あるいは、ミラー36の厚さが板バネ57の厚さよりも薄い場合においても、板バネ57に対するミラー36の位置を変更することによって、静電力に対してチルト角の線形性に優れたチルトミラー機構を構成することができる。
【0064】
また、回転支持機構は、ミラー36を回転可能に支持することができる機構であればどのような機構でも用いることができ、板バネ57に限定されるものではない。
(第四の実施形態)
図7及び図8は本発明の第四の実施形態に係るミラーチルト機構40の縦断面図である。
【0065】
前述のように、ミラー36とそれを支持する支柱32とは接触する可能性が高く、チルト動作中に両者の接触によって摩耗が生じる場合や、チルト完了時において両者の吸着が生じる場合が考えられる。いずれの場合も、ミラーチルト機構としての信頼性を損なう要因となる。
【0066】
特に、これらの摩耗及び吸着は相互に接触する物質が同じ物質である場合に顕著となる。このため、ミラー36を構成する材料と支柱32を構成する材料とを相互に異なるものにすることにより、摩耗や吸着を防止することができる。
【0067】
本実施形態に係るミラーチルト機構40においては、このような観点から、ミラー36と支柱32とを異なる材料で構成している。
【0068】
特に、ミラー36と支柱32の何れか一方を撥水性の材料とすることにより、摩耗や吸着の防止に関して顕著な効果を得ることができる。
【0069】
なお、ミラー36及び支柱32の材料は、それらの接触領域において異なっていればよく、必ずしもミラー36及び支柱32をそれぞれ単一の相互に異なる材料で構成する必要はない。
【0070】
例えば、図7に示すように、ミラー36及び支柱32をともに同一材料(例えば、単結晶シリコン)で構成し、支柱32をそれとは別の材料61(例えば、フッ素樹脂)で表面をコーティングしても同等の効果が得られる。
【0071】
あるいは、図8に示すように、ミラー36及び支柱32をともに同一材料(例えば、単結晶シリコン)で構成し、ミラー36の表面を別の材料62(例えば、フッ素樹脂)でコーティングしてもよい。
(第五の実施形態)
図9及び図10は本発明の第五の実施形態に係るミラーチルト機構50の縦断面図である。
【0072】
通常、静電力が作用する領域を限定するため、ミラー36をグランド(接地)とし、基板31上に形成された駆動電極34に一定の電圧を印加する方法が採られる。
【0073】
基板31上に支柱32を形成する本発明に係るミラーチルト機構の場合、仮に、支柱32が接地されていないと、ミラー36と支柱32との間に静電力が作用し、互いに吸引し、不必要な摺動が促進される。この結果、ミラーチルト機構としての信頼性を損なう要因となる。また、ミラー36と支柱32との接触時の前後に発生する放電現象によって、接触面の平坦性が悪化し、さらに摩耗が進行する可能性が高い。
【0074】
このため、本実施形態に係るミラーチルト機構50においては、図9に示すように、ミラー36を接地するとともに、支柱32をも接地し、支柱32をミラー36と等電位とすることにより、ミラーチルト機構50の信頼性を向上させている。
【0075】
なお、初期静電吸引力を増強する目的の下に、ミラー36を接地するのではなく、ミラー36にバイアス電位を印加する場合もあるが、この場合においても、図10に示すように、支柱32にミラー36と同等のバイアス電圧Vを印加することによって、支柱32をミラー36と等電位とすることにより、ミラーチルト機構50の信頼性を向上させることができる。
(第六の実施形態)
図11及び図12は本発明の第六の実施形態に係るミラーチルト機構60の縦断面図である。
【0076】
本実施形態に係るミラーチルト機構60は、図1に示した第一の実施形態に係るミラーチルト機構10の構造に加えて、反射膜35とは反対側のミラー36の表面36aに形成されている側壁81を備えている。
【0077】
図11に示すように、側壁81は、ミラー36の表面36aから下方に延び、支柱32を取り囲む形状を有している。さらに、側壁81は支柱32との間の間隔が一定になるように形成されている。
【0078】
この側壁81の機能は、ミラー36がチルトした場合に、その変位量を拘束することにある。
【0079】
静電発生力は、電位差のある2電極間のギャップが狭くなると急激に増大し、電極同士が接触する現象(一般に、プルイン(Pull−in)と呼ばれる現象)を引き起こす。このプルインを制御することは困難であり、物理的なリミッタを付与することにより、電極間接触による放電破壊や吸着によるチルト機能障害を未然に防止しなければならない。
【0080】
本実施携帯においては、側壁81が支柱32と接触することによって、ミラー36の過大チルトを回避することができる。
【0081】
さらに、ミラーチルト機構60に対して衝撃が加わった場合、側壁81は、過大変位による回転支持機構37の破壊に対する保護機構としても機能する。
【0082】
ただし、チルト時の衝撃から側壁81の破壊を避けるためには、側壁81はある程度の厚さを有していることが必要となるが、ミラー36の全面を均一の厚さとすると、ミラー36の重量増加によるチルト時間の増加を招くとともに、ミラー36と駆動電極34との間のギャップが減少し、制御可能となるチルト角の範囲が減少してしまう結果となる。
【0083】
このため、図12に示すように、側壁81aをミラー36の中心からミラー36の外周に向かうに伴って高さが徐々に減少するような形状、すなわち、テーパ形状とすることにより、必要となる強度を得ながら、ミラー36の重量の増加及び制御可能なチルト角の範囲の減少を最小限度に止めることが可能となる。
(第七の実施形態)
図13は本発明の第七の実施形態に係るミラーチルト機構70の縦断面図である。
【0084】
本実施形態においては、第六の実施形態において必要となるミラーチルト角θ1、ミラー36と基板31との間の吸着を回避することに必要となる側壁81の長さと、支柱32と側壁81との間の間隔を規定する。
【0085】
ここで、支柱32の外周面と側壁81の内面との間の間隔をW1、支柱32の中心線32dから側壁81の内面までの間隔をW2、支柱32の先端から側壁81の先端までの最短距離をL1と定義すると、設計チルト角θ1を得るためには、W1、W2及びL1を以下の式が成り立つように選択すればよい。
【0086】
θ1≦arcsin(W2/L1)―arcsin((W2−W1)/L1)
さらに、少なくともミラー36のエッジが基板31と接触しないようにするためには、ミラー36の半径をW3、支柱32の高さをL2とすると、接触時チルト角θ2はarcsin(W3/L2)で表されるため、最終的には、次の式が成り立つようにW1、W2、W3、L1及びL2を選択すればよい。
【0087】
θ1≦arcsin(W2/L1)―arcsin((W2−W1)/L1)≦arcsin(W3/L2)
(第八の実施形態)
図14は本発明の第八の実施形態に係るミラーチルト機構80の縦断面図である。
【0088】
本実施形態においては、支柱32の任意の高さの位置に磁力発生装置91が埋め込まれており、側壁81の内面には、磁力発生装置91に対向して磁力発生装置92が配置されている。
【0089】
磁力発生装置91及び92に相互に反発する磁力を発生させることによって、支柱32と側壁81との吸着による動作故障を回避することが可能になる。
【0090】
磁力発生装置91及び92の両方を永久磁石とすると減磁の影響が大きくなること、及び、反発力を容易に制御可能であることという点で、磁力発生装置91及び92の一方あるいは両方を電磁石により構成することが望ましい。
【0091】
また、磁力発生装置91及び92の少なくとも一方を電磁石により構成しておくと、ミラー36の回転軸に対して2対の磁力発生装置を配置した場合に、一方には反発力、他方には吸引力を発生させることにより、吸着引き剥がし力を増加させることができる。また、両方に反発力を発生させ、一方は吸着引き剥がしのための機構として、他方は引き剥がし後のミラー36の振動を抑制するための緩衝機構として動作させることによって、より信頼性の高いミラーチルト機構を提供することが可能になる。
【0092】
以上の第一乃至第八の実施形態に係るミラーチルト機構を採用したミラーアレイを用いて、光スイッチを構成することができる。
【0093】
そのような光スイッチの構成は図16に示した3D−MEMS光スイッチの構成と同様にすることができる。
【0094】
例えば、第一乃至第八の実施形態に係るミラーチルト機構を採用したミラーアレイをファイバアレイ、レンズアレイとモジュール化し、光の入出力側に一対ずつ配置し、ミラーチルト機構のチルト角を変更することによって、任意のポートに光路を切り替え、光スイッチの機能を実現することができる。
【0095】
【発明の効果】
以上、実施形態を参照して説明したように、本発明に係るミラーチルト機構を用いることによって、ミラーチルト角が広く、スケーラビリティに優れ、低コストで信頼性の高い光スイッチを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施形態に係るミラーチルト機構の縦断面図である。
【図2】本発明の第一の実施形態に係るミラーチルト機構を上方から見たときの平面図である。
【図3】本発明の第二の実施形態に係るミラーチルト機構の部分的な縦断面図である。
【図4】本発明の第二の実施形態に係るミラーチルト機構の部分的な縦断面図である。
【図5】本発明の第二の実施形態に係るミラーチルト機構の部分的な縦断面図である。
【図6】本発明の第三の実施形態に係るミラーチルト機構の縦断面図である。
【図7】本発明の第四の実施形態に係るミラーチルト機構の部分的な縦断面図である。
【図8】本発明の第四の実施形態に係るミラーチルト機構の部分的な縦断面図である。
【図9】本発明の第五の実施形態に係るミラーチルト機構の縦断面図である。
【図10】本発明の第五の実施形態に係るミラーチルト機構の縦断面図である。
【図11】本発明の第六の実施形態に係るミラーチルト機構の縦断面図である。
【図12】本発明の第六の実施形態に係るミラーチルト機構の縦断面図である。
【図13】本発明の第七の実施形態に係るミラーチルト機構の縦断面図である。
【図14】本発明の第八の実施形態に係るミラーチルト機構の縦断面図である。
【図15】従来の2D−MEMS光スイッチの一例を示す画像である。
【図16】2軸回転ミラーを用いた従来の3D−MEMS光スイッチの一例を示す画像である。
【図17】2軸回転ミラーを用いた従来の3D−MEMS光スイッチの一例を示す画像である。
【符号の説明】
31 基板
32 支柱
33 ポール
34、38 駆動電極
35 反射膜
36 ミラ−
37 回転支持機構
57 板バネ
58 板バネ回転軸
81、81a 側壁
91、92 磁力発生機構

Claims (14)

  1. ミラーと、
    前記ミラーを回転可能に支持する回転支持機構と、
    前記ミラーと所定の間隔をおいて配置された一対の電極と、
    前記ミラー及び前記回転支持機構が前記電極と一定の間隔を保持するように、前記回転支持機構を保持するポールと、
    前記電極及び前記ポールを支持する基板と、
    からなるミラーチルト機構において、
    前記一対の電極の間において前記基板上に形成され、前記ミラーのほぼ中心の直下に配置される支柱を備えることを特徴とするミラーチルト機構。
  2. 前記支柱の前記ミラー側における先端面の曲率半径と、前記ミラーの前記電極側における表面の曲率半径とが異なることを特徴とする請求項1に記載のミラーチルト機構。
  3. 前記支柱の前記ミラー側における先端は、前記回転支持機構の上面を含む仮想無限平面及び前記回転支持機構の下面を含む仮想無限平面に挟まれた空間内にあることを特徴とする請求項1または2に記載のミラーチルト機構。
  4. 前記支柱の表面材料は前記ミラーの前記電極側の表面材料とは異なることを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載のミラーチルト機構。
  5. 前記支柱の表面材料及び前記ミラーの前記電極側の表面材料の何れか一方は撥水性材料からなることを特徴とする請求項4に記載のミラーチルト機構。
  6. 前記支柱は前記ミラーとほぼ同電位であることを特徴とする請求項1乃至5の何れか一項に記載のミラーチルト機構。
  7. 前記ミラーの前記電極側の表面から、前記支柱を取り囲むように延びている側壁を有することを特徴とする請求項1乃至6の何れか一項に記載のミラーチルト機構。
  8. 前記側壁は前記支柱と一定の間隔をあけて形成されていることを特徴とする請求項7に記載のラーチルト機構。
  9. 前記側壁は前記ミラーの外周に向かって段階的に減少する高さを有していることを特徴とする請求項7または8に記載のミラーチルト機構。
  10. 前記支柱の中心から前記側壁までの距離をW2、前記支柱と前記側壁との間の間隔をW1、前記支柱の先端と前記側壁の内側先端との間の最短距離をL1、設計チルト角をθ1とすると、
    θ1≦arcsin(W2/L1)−arcsin((W2−W1)/L1)
    であることを特徴とする請求項7乃至9の何れか一項に記載のミラーチルト機構。
  11. 前記ミラーの半径をW3、前記支柱の高さをL2とすると、
    arcsin(W2/L1)−arcsin((W2−W1)/L1)≦arcsin(W3/L2)
    であることを特徴とする請求項10に記載のミラーチルト機構。
  12. 前記支柱及び前記側壁の各々の相対する面に磁力発生機構を設けたことを特徴とする請求項7乃至11の何れか一項に記載のミラーチルト機構。
  13. 前記支柱に設けられた前記磁力発生機構及び前記側壁に設けられた前記磁力発生機構の少なくとも一方は電磁石からなるものであることを特徴とする請求項12に記載のミラーチルト機構。
  14. 請求項1乃至13の何れか一項に記載のミラーチルト機構を備える光スイッチ。
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