JP2005074103A - 医療用容器及び医療用ゴム栓 - Google Patents

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Abstract

【課題】容器本体の開口部がゴム栓で封口された医療用容器ならびに医療用容器本体の開口部に装着され、その外表面を覆ってキャップが装着されたゴム栓において、ゴム栓にルアを挿入することが可能で、且つ密封性の優れたものを提供する。
【解決手段】 凹部24は、スリット23を挟んでその両側に形成され、且つ、スリット23をまたぐ内側壁43a間の距離W2と比べて、凸部43の内側壁43a間の距離W1は若干短く設定されている。凸部43が凹部24に填まり込んだときに、スリット23が閉塞する方向に中央部分21aが締め付けられる。
【選択図】 図3

Description

本発明は、医薬品を保存するバイアルをはじめとする医療用容器に関し、特に容器本体の開口部を密封する医療用ゴム栓に関する。
医薬品用の容器として、バイアル、バッグ、ボトルが広く用いられている。
これら医薬品用容器は、容器本体に薬液や凍結真空乾燥用製剤を充填し、その口部は、医療用ゴム栓で封口され、更にゴム栓がキャップで固定されて封止されているものが多く、この場合、容器中の薬液を使用する際には、医療用ゴム栓の穿刺部に、薬液注入用の注射針を穿刺することによって、シリンジ内に採取して使用することができる。
ところで、医薬品用容器内の薬液を、鋭利な針を用いることなくシリンジに採取することも望まれており、医療用ゴム栓において、鋭利な針を用いることなく注入・採取ができるように、シリンジのルアーを挿入できるようになっているものも開発されている。
例えば、特許文献1〜3には、ゴム栓の外表面と内表面とにまたがってスリットを形成しておいてシリンジのルアーを挿入することができるようになっているものが記載されている。
このようにゴム栓にスリットを設けた医療用容器においては、基本的にスリットにルアーを挿入する前は、容器の口やリングでゴム栓が押圧されてスリットが閉じているが、ルアーを挿入したときだけスリットが開口するようになっている。
また、このような医療用容器において、スリット付ゴム栓に対して、スリットを覆って密封キャップや密封シールが被着されているものも多く、またゴム栓の外周面をリングで締め付けてスリットのシール性を高めているものもある。
特開2001−129055号公報 特開2002−700号公報 特開2002−126040号公報
しかしながら、スリットを形成したゴム栓で容器本体の開口部を封口した医療用容器において、上記のようにゴム栓のスリットをキャップやシールで覆ったり、外周をリングで締め付けても、スリットの密閉性が十分得られずに、水蒸気などがスリットを通過して容器内に侵入するといった問題があり、その密閉性を向上させる技術が望まれている。
本発明は、上記課題を鑑み、容器本体の開口部がゴム栓で封口された医療用容器ならびに医療用容器本体の開口部に装着され、その外表面を覆ってキャップが装着されたゴム栓において、ゴム栓にルアーを挿入することが可能で、且つ密封性の優れたもの提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明では、医療用容器ならびにゴム栓において、ゴム栓には、外表面から内表面にまたがってスリットを形成し、キャップとゴム栓とが互いに対向する各対向面には、当該キャップがゴム栓に被着される動作に伴ってゴム栓の外表面におけるスリット近傍領域を、スリットが閉じる方向に圧搾する係合部を形成することとした。
このような係合部を形成する形態としては、ゴム栓のキャップに対向する面には、スリットを挟んで凹部を設け、キャップのゴム栓に対向する面には、この凹部に嵌り込む凸部を設け、凸部が凹部に填まり込む動作に伴って、凸部の側面が凹部のスリット側内面を押圧するように形成することが好ましい。
あるいは、ゴム栓のキャップに対向する面には、スリットを挟んで、中央側よりも外周側の方が低い段差部を設け、キャップのゴム栓に対向する面には、上記段差部に対応して、中央側よりも外周側の方が低い段差部を設けてもよい。
上記本発明の医療用容器並びに医療用ゴム栓においては、ゴム栓の外表面を覆ってキャップが被着され、そのキャップがゴム栓に装着される動作に伴って、当該キャップのゴム栓に接する表面が、ゴム栓におけるスリット近傍領域をスリットが閉塞する方向に挟持するので、スリットの密閉性が向上する。
ここで、「スリット近傍領域」とは、ゴム栓の外周よりも中央寄りの領域を指す。
このように、本発明では、ゴム栓の外周をリングなどで圧搾する場合と比べて、スリットに近い場所を圧搾するので、キャップがゴム栓を圧搾する力がスリットを閉塞するのに効率よく利用される。
〔実施の形態1〕
図1は、実施の形態1に係る医療用容器1の斜視図であり、図2は、医療用容器1に用いられる密封キャップの斜視図である。
この医療用容器1は、薬剤が充填されたバイアルであって、容器本体10の開口部11にゴム栓20が装着され、このゴム栓20を覆って、ゴム栓20を開口部11に固定する固定キャップ30が冠着され、更にこの固定キャップ30上に密封キャップ40が冠着されて構成されている。
容器本体10は、中に医薬品が充填される容器であって、ガラスあるいはプラスチックなどの材料で成形されている。
容器本体10の開口縁部12は、外に広がっている部分、すなわちフランジ部12aを有している。
ゴム栓20は、開口縁部12上に載置され開口部11を塞ぐ天面部21と、開口部11に挿入される脚部22とからなる。
ゴム栓20の材質としては、弾性を有し、圧縮成形などによって成形可能な樹脂を用いる。
具体的なゴム材料としては、イソプレン共重合体、ブチルゴム、シリコーンゴム、ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエン共重合体、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−プロピレン−第三成分共重合体、天然ゴム、ウレタンゴム、熱可塑性エラストマー(例えば、エポキシ化スチレン−共役ジエンブロック共重合体、カルボキシル化スチレン−共役ジエンブロック共重合体、水酸基含有スチレン−共役ジエンブロック共重合体)を用いることができる。
ゴム材料には、架橋促進剤を混合してもよい。
また、これらのゴム材料に、焼成クレー、シリカ、金属酸化物、カーボンブラックなどの無機充填剤、あるいはオイルなどを適宜配合してもよい。
天面部21は開口部11の内径よりも大径(開口縁部12と同程度の径を有する)の円板状であって、脚部22はこの天面部21から下面側に突出する略円筒状であって、装着時にはその外周面が開口部11の内面と接触する。
この天面部21において、脚部22が形成されている部分より内側の中央部分21aが、外部から挿入体が挿入される部分であり、脚部22が形成されている部分より外側の外周部21bが、開口縁部12の上縁面12bに接する部分である。
そして、上記スリット23は、この中央部分21aに形成されている。
このスリット23は、中央部分21aの上面から下面にわたって切り込まれている。
このスリット23において、ブロッキングを防止するために、ブロッキング防止剤を挿入することが好ましい。ブロッキング防止剤としては、スリット23内に塗布しやすい液状のもの、特にシリコーンが適している。
なお、スリット23の形状は、図1に示すように一本の直線状であっても良いが、中心から3方あるいは4方以上に放射状に直線が広がる形状であっても良い。また、ゴム栓20の中央部分21aに設けるスリット23の数は、必ずしも1つとは限らず、複数であってもよい。
天面部21の上面(すなわち密封キャップ40と対向する面)には、スリット23の周囲に凹部24が形成されている。この凹部24は、密封キャップ40の凸部43が填まり込むものであって、その内側壁24aは、中央側よりも外周側の方が低い段差部となっている。
固定キャップ30は、ゴム栓20を覆うように装着され、ゴム栓20を容器本体10の開口部11に固定している。
この固定キャップ30は、ゴム栓20の上面外周部を覆う円環状の天板部31と、天面部21の外周面及び開口縁部12の外周面を覆う円筒状の側板部32とからなり、金属板(例えばアルミニウム板)あるいは樹脂を成型することによって作製できる。
また、固定キャップ30において、側板部32の下端縁部32aが、フランジ部12aの下側面に係合されているので、ゴム栓20の外周部21bと容器本体10の開口縁部12とは、固定キャップ30によって常に圧着され、シールされた状態となっている。
また、固定キャップ30の天板部31は中央部分が開口しているので、この開口部分で密封キャップ40がゴム栓20の上面に直接接触する。
密封キャップ40は、天板部31と同等の大きさを持つ円板状の天板部41と、当該天板部41の外縁から延びる円筒状の側板部42とからなる。
密封キャップ40は、固定キャップ30に容易に冠着でき且つはずれにくいように、側板部42の内径が側板部32の外径とほぼ同等に設定されている。
また密封キャップ40は、固定キャップ30に冠着されたときに、天板部41が天板部31の上面を覆い、側板部42が側板部32の外周面の上部を覆うように形成されている。
そして、天板部41の下面(ゴム栓20と対向する面)の中央部には、上記凹部24に填まり込む凸部43が形成されており、当該凸部43の内側壁43aは、外周側よりも中央側の方が低い段差部となっている。
密封キャップ40の材料は、凸部43が中央部分21aをしっかり挟持できるように適度な剛性を有するものであって、また冠着しやすいように若干の弾力性があるものが望ましい。また、水蒸気並びに酸素や二酸化炭素に対して非透過性の材料を用いることが好ましく、樹脂を用いれば、密封キャップ40を射出成型で作製できる点で好ましい。密封キャップ40を形成するのに好ましい樹脂としては、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリカーボネートが挙げられる。
密封キャップ40が被着されていない場合には、ゴム栓20を構成する材質によっては、水蒸気が天面部21を透過したり、水蒸気がスリット23を経由して容器本体10内に侵入することもあるが、密封キャップ40が固定キャップ30に冠着された状態では、天板部41が天面部21の上面を被覆し、且つ側板部42が固定キャップ30の側板部32に密着するので、水蒸気やガスが密封キャップ40の周囲から、密封キャップ40と天面部21との間に入り込むのが抑えられる。従って、水蒸気やガスが天面部21を透過したりスリット23を経由して容器本体10内に侵入しにくい。
(ゴム栓20及び密封キャップ40の対向面に形成された係合部)
密封キャップ40をゴム栓20上に装着する動作に伴って、ゴム栓20に形成された凹部24及び密封キャップ40に形成された凸部43が係合して、スリット23が閉塞する方向に押圧される機構について説明する。
図3は、医療用容器1をスリット23に直交する方向に切断した断面図である。
図3に示すように、凹部24は、少なくともスリット23を挟んでその両側に形成され、且つ、スリット23をまたぐ内側壁43a間の距離W2と比べて、凸部43の内側壁43a間の距離W1は若干短く設定されている。
これにより、密封キャップ40をゴム栓20上に装着する動作に伴って凸部43が凹部24に填まり込むと共に凸部43が中央部分21aを締め付けて、スリット23が閉塞する方向に押圧される。
図4は、密封キャップ40がゴム栓20上に被着されたときに、スリット23が閉塞する方向に凸部43が中央部分21aを押圧する様子を示す図である。図中白抜き矢印で示すように、凸部43の内側壁(段差部)43aが凹部24の内側壁(段差部)24aを押し、中央部分21aにおける凹部24よりも内側部分を内方に締め付ける。これによって、スリット23のシール性が向上する。
容器の開口部がスリット付のゴム栓で封口されている場合、スリットを覆うように密封キャップや密封シールが装着されていても、スリット自体のシール性が十分でないと、水蒸気などがスリットを通過して容器内に侵入しやすいが、上記のようにスリット23のシール性が向上すると、水蒸気などが容器内部に侵入しにくい。
凸部43の突出量(すなわち凸部43が天板部41の下面から突出する量)としては、0.5mm〜3mmが好ましい。距離W1は距離W2よりも0.2〜2mm程度短く設定するのが好ましい。
また、凸部43の内側壁43aは、天板部41に対して垂直に形成するよりも傾斜させることが好ましい。これは、内側壁43aを傾斜させれば、凸部43が凹部24に嵌り込む深さが大きくなるにつれて、凸部43の内側壁43aが内側壁43aを押圧する力が大きくなるからである。
また、凸部43の幅(リブ幅)は、凹部24の幅(溝幅)よりも広く設定することも好ましい。
この場合、凸部43と凹部24の密着が強くなり、医薬品の密封性が向上する。
なお、凸部43の形状は、凹部24と同様の形状にしてもよいが、凹部24に入り込むことができれば、必ずしも凹部24と同様の形状でなくてもよい。
凹部24及び凸部43の形状について、以下に具体例をいくつか挙げて説明する。
上記図1、2に示される凹部24は円環状の溝、凸部43は円環状のリブであって、凹部24と天面部21とは同心円である。そして、凸部43の内径(内側壁43aの径)が凹部24の内径(内側壁24aの径)より若干小さく設定されている。
この場合、密封キャップ40をゴム栓20に装着する際に、凸部43と凹部24とを位置合わせしなくても、凸部43が凹部24に填まり込む。
そして、凸部43が凹部24に嵌り込むと、凸部43の内側壁43aが凹部24の内側壁24aを押圧し、中央部分21aにおける内側壁24aより中側が締め付けられる。従って、スリット23が密閉される方向に押圧される(スリット23の内面どうしが圧着される)。
このように、本実施形態によれば、上記凸部43がゴム栓の表面部を挟持してスリットの近傍から締め付けるので、スリット23の気密性が優れたものとなる。すなわち、ゴム栓の外周面をリングなどで押圧する場合は、外周面からスリットまで距離があるのため、ゴム栓に加えた力がスリット部分には十分に伝わりが、本実施形態によれば、凸部43がゴム栓の表面部を挟持してスリット23の近傍から締め付けるので、この力がスリット23の内面どうしを押し付けるのに有効利用される。

図5(a),(b)に示す例では、ゴム栓20において、凹部24は1対の短冊状の溝形状であって、スリット23を挟むように対向配置され、密封キャップ40においてもこの凹部24に対応して1対の短冊状のリブかなる凸部43が対向配置されている。そして1対の凸部43どうしの間隙は、1対の凹部24どうしの間隙よりも若干小さく設定されている。
この場合、密封キャップ40をゴム栓20に装着する際に、凸部43と凹部24との位置を合わせながら凸部43を凹部24に嵌め込む。そして、凸部43が凹部24に嵌り込むと、凸部43の内側壁が凹部24の内側壁を挟み込んで、スリット23を密閉する方向に押圧する。
なお、凹部24は、図1に示すように環状の溝とし、一方凸部43は図5(a)に示すよう短冊状のリブとしても、同様に、凸部43が凹部24に嵌り込むと、凸部43の内側壁が凹部24の内側壁を挟み込んで、スリット23を密閉する方向に押圧する。
ただし、スリット23の形状が、中心から3方あるいは4方以上に放射状に直線が広がる形状(例えば十字形状)の場合は、スリット23を取り囲むように凹部24を環状の溝として設け、凹部24もこれに対応して環状のリブとして設けることが好ましい。
また、ゴム栓20の中央部分21aにスリット23を複数形成する場合は、各スリット23を個別に挟み込むように或は取り囲むように凹部24を設けてもよいが、複数のスリット23をまとめて挟み込むように或は取り囲むように凹部24を設けてもよい。
なお、ゴム栓20及び密封キャップ40の対向面に凹凸を形成してスリット23を閉塞する方法に締め付けるには、下で説明する実施の形態2のようにしてもよいが、本実施形態1のように、ゴム栓20にスリット23をはさんで凹部24を形成し、密封キャップ40にこの凹部24に填まる凸部43を形成する方が、凸部及び凹部の体積を小さく抑えることができる。すなわち、本実施形態1の方が、従来のゴム栓及び密封キャップに対して形状を少し変えるだけでよく、対向面を平坦に近くできる点で優れている。
(薬剤の充填及び止栓とシリンジによる薬剤採取)
容器本体10内に、薬剤(薬液あるいは薬液の凍結真空乾燥品)を充填して、上記ゴム栓20を嵌挿する。
凍結真空乾燥品を充填する場合は、例えば、薬液を充填した後、凍結真空乾燥機内で、ゴム栓20を半打栓状態に保持した状態で凍結真空乾燥を行い、薬液が完全に乾燥した後にゴム栓20を押圧して完全に嵌挿する。
このゴム栓20上から固定キャップ30を冠着し、その下端縁部32aをフランジ部12aの下側面に係合させる。ここで、固定キャップ30が金属板からなる場合は、下端縁部32aをフランジ部12aの下側面にかしめることによって係合させる。
更に、固定キャップ30の上から密封キャップ40を冠着する。それと共に天板部41を天面部21上に押圧することによって凸部43が凹部24に填まり込む。
以上で、薬剤が充填された医療用容器1が作製される。
なお、ゴム栓20に対する固定キャップ30の装着と、固定キャップ30に対する密封キャップ40の装着との順番を入れ替えて、先に固定キャップ30をゴム栓20に装着してから、その固定キャップ30上に密封キャップ40を装着することも可能である。
次に容器1から薬剤を採取する方法について説明する。
薬剤が薬液の場合には、密封キャップ40をはずして、シリンジのルアーを、スリット23に挿入する。
図6は、シリンジ100のルアー101がスリット23に挿入された様子を示している。
ルアー101をスリット23に挿入したまま、開口部11が下側になるように医療用容器1を反転させ、容器1内の薬剤をシリンジ100で採取する。
そして、シリンジ100のルアー101をスリット23から引き抜く。
一方、薬剤が凍結乾燥品の場合は、予めシリンジ内に、薬剤を溶解する液(生理食塩水)を入れておく。そして、シリンジのルアーを、スリット23に挿入して、溶解液を注入することによって薬液にする。その後、同様にして薬液を採取し、シリンジ100のルアー101をスリット23から引き抜く。
〔実施の形態2〕
図7は、実施の形態2にかかる医療用容器2をスリット23に直交する方向に切断した断面図である。
この医療用容器2は、図7に示すように、上記医療用容器1と同様の構成であるが、以下の点が異なっている。
上記医療用容器1においては、ゴム栓20の中央部分21aに凹部24が設けられると共に、密封キャップ40に凸部43が設けられ、凸部43の内側壁43aが凹部24の内側壁24aを押圧するよう構成されていたのに対して、医療用容器2では、ゴム栓20の中央部分21aにおいて、スリット23の近傍が天面部21の表面から突出して凸部25がされていると共に、密封キャップ40における天板部41の下面側中央部に、上記凸部25が填まり込む凹部44が形成されている。ここで、ゴム栓20に設けられた凸部25の側壁25aは、中央側よりも外周側の方が低い段差部に相当し、密封キャップ40に設けられた凹部44の側壁44aは、外周側よりも中央側の方が高い段差部に相当する。
そして、スリット23をまたぐ凸部25の幅と比べて、凹部44の幅は若干狭く設定されている。
これによって、凸部25が凹部44に填まり込むと、凹部44の側壁(段差部)44aが凸部25の側壁(段差部)25aを押圧するので、実施の形態1と同様に、スリット23は閉塞する方向に押圧されてそのシール性が向上する。
凸部25及び凹部44の形状については、上記のように凸部25の側壁(段差部)25aが凹部44の側壁44aを押圧できれば、特に限定されないが、凹部44と凸部25とを共に円形状あるいは、凹部は円形状で凸部25は楕円形状とすることも好ましい。凸部25が楕円形状の場合、中心からスリットの端へ向かう方向を短径とし、その垂直方向を長径とすることで、円形状の凹部に填めたときスリットの密着が強くなる。
また、凸部25の径を凹部44の径より若干大きく設定すれば、密封キャップ40をゴム栓20上に装着すれば、中央部分21aのスリット23近傍が内方に締め付けられて、スリット23が閉塞する方向に押圧される。また、このように、凹部44と凸部25とを共に円形状あるいは多角形状にすれば、密封キャップ40をゴム栓20上に装着する際に、凸部25を凹部44にのが容易に嵌め込むことができる。
凸部25の突出量としては、1mm〜5mmが好ましい。
また、実施の形態1で説明したように、側壁44aを天板部41に対して傾斜させることも好ましい。
〔実施の形態1,2に対する変形例〕
医療用容器1,2において、固定キャップ30を用いることなく、密封キャップ40をゴム栓20上に直接冠着することも可能であるが、その場合も、ゴム栓20のスリット23が密閉される方向に押圧されてシール性が向上する。
上記実施の形態1,2では、天面部21と脚部22とからなるゴム栓20について説明したが、本発明は、医療用容器の開口部を封口するゴム栓であれば、特にゴム栓の形状が限定されることはなく、同様に実施することが出来る。
上記実施の形態1,2では、バイアル瓶を例にとって説明したが、この他に、バッグやボトルなど、容器本体に薬剤が充填されその開口部が医療用ゴム栓で封口される医療用容器に対して、同様に実施することができる。
実施例として、上記実施の形態1に基づいて、容量10mlのバイアル容器を作製した。
ゴム栓20の材料はブチルゴム(IIR)で、天面部21における外径は19.1mm、中央部分21aの肉厚は2.7mmとした。
ゴム栓20には、内径(W2)6.7mmで円環溝形状の凹部24を形成し、密封キャップ40には、内径(W1)6.3mmで円環リブ形状の凸部43を形成した。凸部43の高さは1.2mmとした。
一方、比較例として、密封キャップに凸部を形成しない以外は、実施例と同様にして、バイアル容器を作製し、実施例と比較例とで透湿性を調べる試験を行なった。
試験方法は、バイアル容器内にシリカゲルを充填し、40℃、湿度90%の環境下で保存して、90日後のシリカゲルの重量変化(吸湿量)を確認した。その結果、90日後の吸湿量について、実施例が0.8mg、比較例は1.4mgであり、透湿性に対する実施例の効果が確認できた。
本発明は、バイアル、バッグ、ボトルなどの医療用容器並びにこれに用いるゴム栓において、ルアーを直接挿入することができ、且つシール性の良好なものを提供できる。
実施の形態1に係る医療用容器の斜視図である。 上記医療用容器に用いられる密封キャップの斜視図であり 上記医療用容器をスリットに直交する方向に切断した断面図である。 図3に示す密封キャップがゴム栓上に装着されたときの様子を示す図である。 ゴム栓20に凹部を形成する形態及び密封キャップに凸部を形成する形態の一例を示す図である。 上記医療用容器において、シリンジのルアーがスリットに挿入された様子を示す図である。 実施の形態2にかかる医療用容器の要部断面図である。
符号の説明
1 医療用容器
2 医療用容器
10 容器本体
11 開口部
20 ゴム栓
21 天面部
21a 中央部分
21b 外周部
23 スリット
24 凹部
24a 内側壁
25 凸部
25a 側壁
40 密封キャップ
41 天板部
42 側板部
43 凸部
43a 内側壁
44 凹部
44a 側壁

Claims (6)

  1. 容器本体の開口部にゴム栓が装着され、
    前記ゴム栓にはその外表面を覆ってキャップが被着された医療用容器であって、
    前記ゴム栓には、
    外表面から内表面にまたがってスリットが形成され、
    前記キャップと前記ゴム栓との互いに対向する各面には、
    当該キャップがゴム栓に被着される動作に伴って前記ゴム栓の外表面における前記スリット近傍領域を、前記スリットが閉じる方向に圧搾する係合部が形成されていることを特徴とする医療用容器。
  2. 前記ゴム栓の前記キャップに対向する面には、
    前記スリットを挟んで凹部が設けられ、
    前記キャップの前記ゴム栓に対向する面には、前記凹部に嵌まり込む凸部が設けられ、
    前記凸部が前記凹部に嵌り込んだときに、当該凸部の側面が前記凹部のスリット側内面を押圧するように形成されていることを特徴とする請求項1記載の医療用容器。
  3. 前記凸部は、
    前記凹部に嵌リ込む深さが大きくなるにつれて、その側面が前記凹部のスリット側内面を押圧する量が大きくなるよう形状が規定されていることを特徴とする請求項2記載の医療用容器。
  4. 前記凹部は環状の溝であり、前記凸部は環状のリブであって、
    前記凸部の内径は、前記凹部の内径より小さいことを特徴とする請求項2記載の医療用容器。
  5. 前記ゴム栓の前記キャップに対向する面には、
    前記スリットを挟んで、
    中央側よりも外周側の方が低い段差部が設けられ、
    前記キャップの前記ゴム栓に対向する面には、前記段差部に対応して、中央側よりも外周側の方が低い段差部が設けられていることを特徴とする請求項1記載の医療用容器。
  6. 医療用容器本体の開口部に装着され、その外表面を覆ってキャップが装着されたゴム栓であって、
    外表面から内表面にまたがってスリットが形成され、
    前記キャップと前記ゴム栓とが互いに対向する各面には、
    当該キャップがゴム栓に被着される動作に伴って前記ゴム栓の外表面における前記スリット近傍領域を、前記スリットが閉じる方向に圧搾する係合部が形成されていることを特徴とする医療用ゴム栓。
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