JP2005074025A - 電気洗濯機 - Google Patents
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Abstract
【課題】
小型で粉末洗剤溶解効率が高く、取り扱い易い高濃度洗剤液生成供給装置を提供する。
【解決手段】
幅広で奥行きが狭くて深い下部空間221aと、奥行きを拡張させて広くして上方を開口させた上部空間221bを備えた粉末洗剤溶解容器221の底部に棒状形態に構成した洗剤撹拌部材223を横置きに設置し、粉末洗剤溶解容器の下部空間内に留まる程度に粉末洗剤溶解水を給水した状態で洗剤撹拌部材を回転させることにより超高濃度洗剤液を生成し、希釈して洗濯物に降り掛けるように構成する。
【選択図】 図3
小型で粉末洗剤溶解効率が高く、取り扱い易い高濃度洗剤液生成供給装置を提供する。
【解決手段】
幅広で奥行きが狭くて深い下部空間221aと、奥行きを拡張させて広くして上方を開口させた上部空間221bを備えた粉末洗剤溶解容器221の底部に棒状形態に構成した洗剤撹拌部材223を横置きに設置し、粉末洗剤溶解容器の下部空間内に留まる程度に粉末洗剤溶解水を給水した状態で洗剤撹拌部材を回転させることにより超高濃度洗剤液を生成し、希釈して洗濯物に降り掛けるように構成する。
【選択図】 図3
Description
本発明は、電気洗濯機に関する。
電気洗濯機(電気洗濯乾燥機)における洗いは、洗剤の化学的な洗浄力を有効に活用することによって洗濯物に対して作用させる機械力を軽減することができる。
洗濯物に付着した汚れに対して洗剤の化学的な洗浄力を有効に作用させるためには、粉末洗剤を高濃度に溶解して洗濯物に降り掛けて浸沈させることが必要であり、粉末洗剤を溶解して降り掛ける高濃度洗剤液生成供給装置を付加することが必要である。
このような高濃度洗剤液生成供給装置は、洗剤溶解液を溢水させる溢水縁と該溢水縁よりも低い水位で導通するサイフォン通水機構を有する洗剤溶解容器と、この洗剤溶解容器の底部に配設した偏平な円盤状の洗剤撹拌翼と、この洗剤撹拌翼を駆動する撹拌電動機と、前記洗剤溶解容器に給水する給水電磁弁とを備え、前記洗剤撹拌翼は、前記洗剤溶解容器の底壁を貫通した垂直方向の駆動軸に嵌着し、前記洗剤溶解容器内で前記サイフォン通水機構の導通水位よりも低い水位に洗剤溶解水を給水した状態で洗剤撹拌翼を回転させて粉末洗剤を撹拌溶解して生成した超高濃度洗剤液を希釈給水によって希釈して前記溢水縁およびサイフォン通水機構を通して流出させて洗濯物に降り掛けるように構成している。
このような高濃度洗剤液生成供給装置は、底部に偏平な円盤形状の洗剤撹拌翼が設置された洗剤溶解容器は、洗剤撹拌翼の周囲や上方に大きな空間が存在することから、洗剤撹拌翼を回転させると粉末洗剤が前記空間に逃げ易く、従って、粉末洗剤を粉末洗剤溶解水に効率良く溶解させる撹拌力を有効に作用させることが困難である。
粉末洗剤に大きな撹拌力を作用させるためには、洗剤撹拌翼を高速度で回転させれば良いが、洗剤撹拌翼を高速回転させると粉末洗剤溶解水も高速で回転することから、遠心力で外周部が迫り上がって洗剤溶解容器から溢れ出てしまう問題が発生し、また、粉末洗剤も拡散して付着領域が拡大することから、それらの対策が必要となってくる。
また、この高濃度洗剤液生成供給装置は、構成部品が多いことから複雑で高価になり、更に、大型であることから電気洗濯機への組み込み位置の制約が多かった。
更に、この高濃度洗剤液生成供給装置は、粉末洗剤投入(補給)のために、衣類投入口を開閉する大きな外蓋を開閉操作することが必要であり、使い勝手が悪い。
本発明の1つの目的は、粉末洗剤の溶解効率を高めることができる高濃度洗剤液生成供給装置を提供することにある。
本発明の他の目的は、小形で使い易い形態に電気洗濯機に設置し易い高濃度洗剤液生成供給装置を提供することにある。
本発明の更に他の目的は、前述した目的を達成するのに好適な具体的な手段を提供することにある。
本発明は、粉末洗剤が投入された粉末洗剤溶解容器内に粉末洗剤溶解水を給水すると共に洗剤撹拌部材で撹拌することにより粉末洗剤を溶解して超高濃度洗剤液を生成し、前記粉末洗剤溶解容器に希釈水を供給することにより前記超高濃度洗剤液を希釈して洗濯兼脱水槽内の洗濯物に降り掛ける高濃度洗剤液生成供給装置と、これらを制御する制御装置を備えた電気洗濯機において、
前記高濃度洗剤液生成供給装置の前記粉末洗剤溶解容器は、幅広で奥行きが狭くて深い下部空間と、奥行きを拡張させて広くして上方を開口させた上部空間を備え、前記洗剤撹拌部材は、棒状形態に構成して前記粉末洗剤溶解容器における下部空間の底部に横置きに設置し、
前記制御装置は、下部空間内に留まる程度に粉末洗剤溶解水を給水した状態で前記洗剤撹拌部材を高速回転させることにより粉末洗剤を撹拌して超高濃度洗剤液を生成するように前記給水装置と洗剤溶解駆動電動機を制御し、その後、希釈水を給水すると共に前記洗剤撹拌部材を低速回転させることにより超高濃度洗剤液を希釈するように前記給水装置と洗剤溶解駆動電動機を制御することを特徴とする。
前記高濃度洗剤液生成供給装置の前記粉末洗剤溶解容器は、幅広で奥行きが狭くて深い下部空間と、奥行きを拡張させて広くして上方を開口させた上部空間を備え、前記洗剤撹拌部材は、棒状形態に構成して前記粉末洗剤溶解容器における下部空間の底部に横置きに設置し、
前記制御装置は、下部空間内に留まる程度に粉末洗剤溶解水を給水した状態で前記洗剤撹拌部材を高速回転させることにより粉末洗剤を撹拌して超高濃度洗剤液を生成するように前記給水装置と洗剤溶解駆動電動機を制御し、その後、希釈水を給水すると共に前記洗剤撹拌部材を低速回転させることにより超高濃度洗剤液を希釈するように前記給水装置と洗剤溶解駆動電動機を制御することを特徴とする。
また、本発明は、粉末洗剤が投入された粉末洗剤溶解容器内に粉末洗剤溶解水を給水すると共に洗剤撹拌部材で撹拌することにより粉末洗剤を溶解して超高濃度洗剤液を生成し、前記粉末洗剤溶解容器に希釈水を供給して前記超高濃度洗剤液を希釈して液面を上昇させることによってサイフォン機構で吸い出させて洗濯兼脱水槽内の洗濯物に降り掛けて該洗濯物に浸透させる高濃度洗剤液生成供給装置と、これらを制御する制御装置を備えた電気洗濯機において、
前記高濃度洗剤液生成供給装置の前記粉末洗剤溶解容器は、幅広で奥行きが狭くて深い下部空間と、奥行きを拡張させて広くして上方を開口させた上部空間を備え、前記洗剤撹拌部材は、棒状形態に構成して前記粉末洗剤溶解容器における下部空間の底部に横置きに設置し、
前記制御装置は、下部空間内に留まる程度に粉末洗剤溶解水を給水した状態で前記洗剤撹拌部材を高速回転させることにより粉末洗剤を撹拌して超高濃度洗剤液を生成するように前記給水装置と洗剤溶解駆動電動機を制御し、その後、希釈水を給水すると共に前記洗剤撹拌部材を低速回転させることにより超高濃度洗剤液を希釈して前記サイフォン機構を機能させるように前記給水装置と洗剤溶解駆動電動機を制御することを特徴とする。
前記高濃度洗剤液生成供給装置の前記粉末洗剤溶解容器は、幅広で奥行きが狭くて深い下部空間と、奥行きを拡張させて広くして上方を開口させた上部空間を備え、前記洗剤撹拌部材は、棒状形態に構成して前記粉末洗剤溶解容器における下部空間の底部に横置きに設置し、
前記制御装置は、下部空間内に留まる程度に粉末洗剤溶解水を給水した状態で前記洗剤撹拌部材を高速回転させることにより粉末洗剤を撹拌して超高濃度洗剤液を生成するように前記給水装置と洗剤溶解駆動電動機を制御し、その後、希釈水を給水すると共に前記洗剤撹拌部材を低速回転させることにより超高濃度洗剤液を希釈して前記サイフォン機構を機能させるように前記給水装置と洗剤溶解駆動電動機を制御することを特徴とする。
そして、前記制御装置は、粉末洗剤を撹拌して超高濃度洗剤液を生成するときには2000〜3000rpmに相当する角速度で洗剤撹拌部材を回転させ、超高濃度洗剤液を希釈して洗濯物に降り掛けるときには500〜1000rpmに相当する角速度で洗剤撹拌部材を回転させるように洗剤溶解駆動電動機を制御することを特徴とする。
本発明は、粉末洗剤を溶解して生成した効能度洗剤液を洗濯兼脱水槽内の洗濯物に降り掛ける高濃度洗剤液生成供給装置を備えた電気洗濯機において、前記高濃度洗剤液生成供給装置は、幅広で奥行きが狭くて深い下部空間と奥行きを拡張させて広くして上方を開口させた上部空間を備えた粉末洗剤溶解容器と、この粉末洗剤溶解容器における下部空間の底部に横置きに設置した棒状形態の洗剤撹拌部材とを備え、下部空間内に留まる程度に粉末洗剤溶解水を給水した状態で洗剤撹拌部材を高速回転させることにより粉末洗剤を撹拌して超高濃度洗剤液を生成するように給水装置と洗剤溶解駆動電動機を制御し、その後、希釈水を給水すると共に洗剤撹拌部材を低速回転させることにより超高濃度洗剤液を希釈するように給水装置と洗剤溶解駆動電動機を制御する制御装置を設けたことにより、粉末洗剤の溶解効率を高めることができ、小形で使い易い形態に電気洗濯機に設置し易くすることができる。
本発明の電気洗濯機は、粉末洗剤が投入された粉末洗剤溶解容器内に粉末洗剤溶解水を給水すると共に洗剤撹拌部材で撹拌することにより粉末洗剤を溶解して超高濃度洗剤液を生成し、前記粉末洗剤溶解容器に希釈水を供給して前記超高濃度洗剤液を希釈して液面を上昇させることによってサイフォン機構で吸い出させて洗濯兼脱水槽内の洗濯物に降り掛けて該洗濯物に浸透させる高濃度洗剤液生成供給装置を備え、
前記高濃度洗剤液生成供給装置は、
前記粉末洗剤溶解容器は、幅広で奥行きが狭くて深く、底面が半円形状に湾曲した下部空間と、奥行きを拡張させて広くして上方をバックパネル上に開口させた上部空間を備える形態に前記バックパネルと一体成形し、
前記洗剤撹拌部材は、棒状形態に構成して前記粉末洗剤溶解容器における下部空間の底部の湾曲した底面に沿って横置きに設置し、
前記サイフォン機構は、希釈されて上部空間まで液面が上昇した高濃度洗剤液を吸い出すように構成し、
前記粉末洗剤溶解容器の下部空間内に留まる程度に粉末洗剤溶解水を給水した状態で前記洗剤撹拌部材を高速回転させることにより超高濃度洗剤液を生成し、前記洗剤撹拌部材を低速回転させながら希釈水を供給して希釈した高濃度洗剤液をサイフォン機構によって吸い出させて洗濯物に降り掛けるように制御する。
前記高濃度洗剤液生成供給装置は、
前記粉末洗剤溶解容器は、幅広で奥行きが狭くて深く、底面が半円形状に湾曲した下部空間と、奥行きを拡張させて広くして上方をバックパネル上に開口させた上部空間を備える形態に前記バックパネルと一体成形し、
前記洗剤撹拌部材は、棒状形態に構成して前記粉末洗剤溶解容器における下部空間の底部の湾曲した底面に沿って横置きに設置し、
前記サイフォン機構は、希釈されて上部空間まで液面が上昇した高濃度洗剤液を吸い出すように構成し、
前記粉末洗剤溶解容器の下部空間内に留まる程度に粉末洗剤溶解水を給水した状態で前記洗剤撹拌部材を高速回転させることにより超高濃度洗剤液を生成し、前記洗剤撹拌部材を低速回転させながら希釈水を供給して希釈した高濃度洗剤液をサイフォン機構によって吸い出させて洗濯物に降り掛けるように制御する。
図1は、本発明の実施例1の電気洗濯機の縦断側面図、図2は、その外観斜視図である。
1は、外郭を構成する四角筒状の側枠である。2は、洗濯兼脱水槽であり、その周壁に通水のための小穴2aを有し、その上縁部に流体バランサー3を備え、底部の内側には回転自在に撹拌翼4を設置する。5は、前記洗濯兼脱水槽2を内包する外槽であり、その底部の外側には鋼板製の取り付けベース6を介して洗濯脱水駆動装置7を取り付け、側枠1の上端部の四隅部に設けた隅板8に係止して垂下させた4本の支持棒9に緩衝装置10を介して外槽5の四方位を係合させて均等に支持させることにより該側枠1の中心部に懸垂する。
洗濯脱水駆動装置7は、洗濯脱水駆動電動機と電磁操作クラッチ機構と遊星歯車減速機構を内蔵し、洗濯兼脱水槽2を静止させた状態で撹拌翼4を回転させる撹拌駆動モードと、洗濯兼脱水槽2と撹拌翼4を一体的に同一方向に回転させる脱水駆動モードを選択に実行する駆動機能を有する。
外側衣類投入口11aを形成したトップカバー11は、側枠1の上部開口を覆うように該上部開口端縁に嵌め込んで取り付けねじによって該側枠1に固定して取り付ける。
トップカバー11の前部に取り付けたフロントパネル12とトップカバー11の間に形成した前部収納部であるフロントパネルボックス13には、電源スイッチ14と、入力スイッチ群および表示素子群を備えた操作パネル15と、外槽5内の水位に応じた水位信号を発生する水位センサ16と、コントロールユニット17を内蔵する。これらは、制御装置を構成する。
トップカバー11の後部に取り付けたバックパネル18とトップカバー11の間に形成した後部収納部であるバックパネルボックス19には、後述する給水手段と高濃度洗剤液生成供給装置を内蔵する。
給水手段は、入水側を水栓接続口20に接続し、出水側を洗濯兼脱水槽2への注水口21に接続した主給水電磁弁や高濃度洗剤液生成供給装置22に給水する補助給水電磁弁などを備えた給水電磁弁群23よって構成する。
トップカバー11に形成した外側衣類投入口11aは、ヒンジ24によってトップカバー11に取り付けた外蓋25によって開閉自在に覆う。
外槽5は、その上端に外槽上カバー26を取り付け、この外槽上カバー26に形成した内側衣類投入口26aが洗濯兼脱水槽2の上端部のバランスリング3の上方に同心状態に対向し、且つ前記外側衣類投入口11aの下方に同心状態に対向するように位置させて支持する。
外槽5の底に形成した排水口5aは、排水電磁弁27を介して排水ホース28に接続する。エアートラップ5bは、エアーチューブ29を介して前記水位センサ16に接続する。
側枠1の下端縁には、四隅に脚30を取り付けた合成樹脂で成形されたベース31を装着する。
高濃度洗剤液生成供給装置22は、具体的には後述するが、前記バックパネル18と一体的に成形して該バックパネル18の上面に開口させた粉末洗剤溶解容器221と前記開口を開閉する洗剤投入蓋222を備える。
図3および図4は、高濃度洗剤液生成供給装置22の具体的な構成を示すものであり、図3は、高濃度洗剤液生成供給装置22の部分の縦断側面図、図4は、その斜視図である。
この高濃度洗剤液生成供給装置22における粉末洗剤溶解容器221は、幅広で奥行きが狭く(W2)て深い下部空間221aと、手前側(側枠1の中心側)に膨出させて奥行きを拡張させることにより上方を広く(W1)開口させた上部空間221bを備える。
下部空間221aは、粉末洗剤と粉末洗剤溶解水を収容して撹拌することにより超高濃度洗剤液を生成する洗剤液生成空間(h寸法内)として使用し、上部空間221bは、下部空間221a内で生成した超高濃度洗剤液に希釈水を注入すると共に撹拌して希釈しながら洗濯物に降り掛ける希釈空間(H寸法内)として使用する。この実施の形態では、下部空間221aは、略300〜600ミリリットルの超高濃度洗剤液を生成するのに適した容量に形成する。
この粉末洗剤溶解容器221の下部空間221aの底部には、棒状形態に構成した洗剤撹拌部材223を回転可能に横置き状態に収容する。この洗剤撹拌部材223は、回転軸223aの外周に撹拌羽根223bを突出させた構成であり、その軸端部には、従動プーリ223cを嵌着しておく。洗剤撹拌部材223が対向する粉末洗剤溶解容器221の下部空間221aの底面は、洗剤撹拌部材223が回転することにより該洗剤撹拌部材223の撹拌羽根223bの外周部が描く回転軌跡(直径寸法d)と同心円で僅かに大きな半円形状(直径寸法D)に湾曲した形状とする。
粉末洗剤溶解容器221の上部空間221b内には、浸水しないように洗剤溶解駆動電動機224を設置する。この洗剤溶解駆動電動機224は、回転軸に駆動プーリ224aを嵌着し、ベルト225によって前記洗剤撹拌部材223の従動プーリ223cと連結する。この洗剤溶解駆動電動機224は、洗剤撹拌部材223を略2000〜3000rpmの速度で駆動する高速回転速度と、洗剤撹拌部材223を略500〜1000rpmの速度で駆動する低速回転速度で運転することができるように構成する。
また、この粉末洗剤溶解容器221には、超高濃度洗剤液を希釈して生成した高濃度洗剤液を吸い出して洗濯兼脱水槽2内の洗濯物に降り掛けて該洗濯物に浸透させるサイフォン機構226を取り付ける。このサイフォン機構226は、底壁を貫通して容器内に起立して吸い出し開始位置(高さ)に開口する吸い出し管226aと、この吸い出し管226aの外周を覆うように伸びて吸い出し終了位置(高さ)に開口する吸い上げ管226bと、吸い出し管226aで吸い出した高濃度洗剤液を洗濯兼脱水槽2内の洗濯物に降り掛けるように放出する放出管226cを備える。
粉末洗剤溶解容器221の形態は、前述した形態の他に、底部の湾曲した底面から前後の一方の壁を全体的に直線的,連続的に拡張するように傾斜させて平行な奥行き領域をもたない形態の下部空間や、湾曲した底面から前後の両壁を全体的に直線的,連続的に拡張するように傾斜させて平行な奥行き領域をもたない形態の下部空間とすることもできる。一方の壁を底面から全体的に直線的,連続的に拡張するように傾斜させた形態の下部空間とした形態では、洗剤撹拌効率の観点から、傾斜する壁面から底面に巻き込む方向に洗剤撹拌部材を回転させる構成とすることが望ましい。
粉末洗剤溶解容器221に粉末洗剤溶解水および希釈水を注入する注水口227は、粉末洗剤溶解容器221における上部空間221bの側壁に設け、給水電磁弁群23における補助給水電磁弁231から給水するように接続する。因に、主給水電磁弁232は、注水口21に給水するように接続する。
図5は、この電気洗濯機の制御系を示すブロック図である。
操作パネル15は、入力スイッチ群151と、表示素子群152を備える。入力スイッチ群151は、各種の洗濯コースを設定するボタンスイッチ群を備え、表示素子群152は、設定された洗濯コースの表示とその進行状態を表示する表示灯群を備える。
コントロールユニット17は、マイクロコンピュータ171と負荷駆動装置172を備え、電源スイッチ14が投入されるとマイクロコンピュータ171が起動して制御処理プログラムを実行し、前記操作パネル15における入力スイッチ群151からの入力に従って洗濯コースを設定し、補助給水電磁弁231と洗剤溶解駆動電動機224を駆動して高濃度洗剤液の生成と降り掛けを行い、水位センサ16から出力される水位検出信号を参照して主給水電磁弁232を駆動して洗濯水を給水し、洗濯脱水駆動装置7における洗濯脱水駆動電動機71,クラッチ機構72を駆動して撹拌翼4を回転させ、排水電磁弁27を駆動して洗濯水を排水し、更に、洗濯脱水駆動装置7における洗濯脱水駆動電動機71,クラッチ機構72を駆動して洗濯兼脱水槽2と撹拌翼4を回転させて脱水するように負荷駆動装置172を制御して洗濯および脱水運転制御を実行し、その進行状態を表示するように表示素子群152を点灯/消灯制御するように構成する。
マイクロコンピュータ171は、洗濯コースが設定されているときには、洗濯物の布量・布質検出,洗濯水量・洗濯水流(撹拌翼4の往復回転時限)の設定,粉末洗剤量の設定,洗い給水(高濃度洗剤液供給),洗い撹拌,洗い排水,濯ぎ脱水,濯ぎ給水,濯ぎ撹拌,濯ぎ排水,最終脱水の洗濯制御処理を実行する。
洗濯物の布量検出は、洗濯脱水駆動電動機71を運転して撹拌翼4を回転駆動し、撹拌翼4に作用する回転負荷(乾布負荷)を検出することにより、洗濯兼脱水槽2内の洗濯物の布量を検出(推定)する制御処理により行う。
洗濯水量および粉末洗剤量は、洗濯物の布量に応じて設定し、表示素子群152を点灯することにより投入すべき粉末洗剤量を表示する制御処理を実行する。
高濃度洗剤液供給は、補助給水電磁弁231を開いて粉末洗剤溶解容器221に所定量の粉末洗剤溶解水(水道水)を給水し、洗剤溶解駆動電動機224を運転して洗剤撹拌部材223を回転駆動することにより粉末洗剤溶解容器221内の粉末洗剤と粉末洗剤溶解水を撹拌して超高濃度洗剤液を生成し、その後、補助給水電磁弁231を開いて希釈水(水道水)を給水して希釈することにより粉末洗剤溶解容器221内の液面を上昇させ、サイフォン機構226を機能させて高濃度洗剤液を吸い出して洗濯物に降り掛けて浸沈させるように洗濯兼脱水槽2に供給する制御処理を実行することにより行う。
高濃度洗剤液を洗濯物に浸沈させて洗剤の化学的な洗浄力を有効に活用するときに好ましい洗剤濃度は、洗い水の好ましい洗剤濃度を1とするときに、略5〜30倍であり、好ましくは、略10〜20倍である。このような高濃度洗剤液の浸沈を実現するために、この実施の形態では、粉末洗剤を粉末洗剤溶解水に溶解して略100〜200倍の超高濃度洗剤液を生成し、この頂高濃度洗剤液を希釈水で希釈して略10〜20倍の高濃度洗剤液として洗濯物に降り掛けるように構成している。
好ましい洗剤濃度の洗い水(洗剤濃度1=20グラム/30リットル)を生成する粉末洗剤量は、電気洗濯機の洗濯水の標準(定格)水量を60リットルとすると、標準水量で洗うときの好ましい粉末洗剤量は、40グラムである。
高濃度洗剤液生成供給装置22は、この40グラムの粉末洗剤を粉末洗剤溶解容器221の下部空間221a内で粉末洗剤溶解水で溶解して洗剤濃度が略100〜200倍の超高濃度洗剤液を生成する。補助給水電磁弁231は、最大給水量が3.4リットル/分程度に調整したものを使用する。このように調整した補助給水電磁弁231は、使用する水道の最低保障水圧(0.3kg/cm2)のときの給水量が30ミリリットル/秒となり、最高保障水圧(7.0kg/cm2)のときの給水量が57ミリリットル/秒となる。従って、粉末洗剤溶解容器221に粉末洗剤溶解水を供給するために補助給水電磁弁231を10秒間開放すると、粉末洗剤溶解水量は、300ミリリットル〜570ミリリットルとなる。従って、この粉末洗剤溶解水で粉末洗剤を溶解して生成する超高濃度洗剤液の洗剤濃度は、105〜200倍となる。
その後、補助給水電磁弁231を再び開いて粉末洗剤溶解容器221に希釈水を供給することにより該粉末洗剤溶解容器221内の超高濃度洗剤液を希釈して高濃度洗剤液を生成する。洗濯物に降り掛けて浸沈させるのに望ましい高濃度洗剤液の洗剤濃度は、略10〜20倍であるので、略3〜6リットルの希釈水を供給する。この希釈水量は、適度の高濃度洗剤液を洗濯物に均一に浸沈させるのに必要な量であり、洗濯物の布量(粉末洗剤の量)に応じて決定する。略3〜6リットルの希釈水の供給は、補助給水電磁弁231の開弁時間を100秒とすることにより実現する。
粉末洗剤溶解容器221に希釈水を供給することにより該粉末洗剤溶解容器221内の高濃度洗剤液の液面が上昇する。そして、この液面がサイフォン機構226における吸い出し管226aの吸い出し開始位置まで上昇すると、サイフォン機構226が動作して粉末洗剤溶解容器221内の高濃度洗剤液を吸い出して放出管226cから放出する。サイフォン機構226が動作して高濃度洗剤液の吸い出しを開始する吸い出し開始位置まで液面が上昇するときの高濃度洗剤液の量は、希釈が終了する直前の量であるようにすることが望ましい。しかし、このような値にまで粉末洗剤溶解容器221内で希釈するためには該粉末洗剤溶解容器221が大型化することから、洗濯物に降り掛けても支障を来さない濃度にまで希釈される量に達した後であることを前提条件にして、希釈終了以前の量で液面がサイフォン機構226の吸い出し開始位置に到達して吸い出しを開始させ、希釈給水と降り掛けが並行して行われるようにする。この実施の形態では、サイフォン機構226が吸い出しを開始する位置(H)における容量を1リットルとすることにより、小型の粉末洗剤溶解容器221により、好ましい高濃度洗剤液の降り掛けを実現した。
洗濯物の布質検出は、主給水電磁弁232を開き、水位センサ16の検出信号を参照しながら所定の水位まで給水した後に洗濯脱水駆動電動機71を運転して撹拌翼4を回転駆動することにより該撹拌翼4に作用する回転負荷(湿布負荷)を検出し、この湿布負荷と前記乾布負荷を参照して検出(推定)する制御処理を実行することにより行う。
洗濯水流は、検出した布質に応じて設定する。
その後、主給水電磁弁232を開き、水位センサ16の検出信号を参照しながら所定の洗い水位まで給水する制御処理を実行して洗い給水を終了する。因に、主給水電磁弁232の給水流量は、18〜20リットル/分に設定する。
洗い撹拌は、洗濯兼脱水槽2を静止させ、設定した洗い水流(撹拌翼4の往復回転時限)となるように洗濯脱水駆動電動機71とクラッチ機構72を制御する処理を実行することにより行う。
洗い排水は、排水電磁弁27を開弁制御することにより行う。
脱水は、排水電磁弁27を開いた状態で、洗濯兼脱水槽2と撹拌翼4を一体的に一方向に連続的に回転させることにより遠心脱水するように洗濯脱水駆動電動機71とクラッチ機構72を制御する処理を実行することにより行う。
濯ぎ給水は、排水電磁弁27を閉じ、主給水電磁弁232を開き、水位センサ16の検出信号を参照しながら所定の洗濯水位まで給水する制御処理を実行することにより行う。
濯ぎ撹拌は、洗い撹拌と同様にして行う。
濯ぎ排水は、洗い排水と同様にして行う。
図6は、この実施の形態における電気洗濯機が実行する洗濯および脱水工程を示すタイムチャート、図7は、給水(1)においてマイクロコンピュータ171が実行する具体的な制御処理のフローチャートである。
まず、布量検出を行って洗濯物の布量を検出し、洗濯水量および粉末洗剤量を設定し、表示素子群152により投入すべき粉末洗剤量を表示する。
給水(1)では、図7に示すように、超高濃度洗剤液の生成と、洗濯物の湿潤と、高濃度洗剤液の降り掛けと、高濃度洗剤液の浸沈と、洗い水の給水を行う。
超高濃度洗剤液の生成では、まず、ステップ22001〜22003において、補助給水電磁弁231を略10秒間開放して粉末洗剤溶解容器221に粉末洗剤溶解水を給水する。次に、ステップ22004〜22006において、洗剤撹拌部材223を2000〜3000rpmで回転させるように洗剤溶解駆動電動機224を運転して粉末洗剤と粉末洗剤溶解水を撹拌することにより粉末洗剤を溶解して超高濃度洗剤液を生成する。このときの運転時間は、30〜60秒間とする。
洗濯物の湿潤では、ステップ22007〜22011において、主給水電磁弁232を開放し、洗濯兼脱水槽2を5〜15rpmで緩速回転させるように洗濯脱水駆動電動機およびクラッチ機構を制御することにより、洗濯兼脱水槽2(外槽5)内に給水する。この湿潤は、後述する高濃度洗剤液の洗濯物への浸沈を均一に実現するためのものである。このときの給水量は、略1リットル/1kg(洗濯物の量)であり、給水運転時間制御によって実現する。例えば、洗濯物の量が5kgのときには略17秒、8kgのときには略25秒の給水を行う。そして、ステップ22012〜22014において、洗濯兼脱水槽2と撹拌翼4を高速回転させて脱水する。このときの洗濯兼脱水槽2と撹拌翼4の回転速度は、800〜900rpmとし、脱水率が略50%となるように、略3分間の脱水運転を行う。
高濃度洗剤液の降り掛けでは、ステップ22015〜22019において、補助給水電磁弁231を開いて粉末洗剤溶解容器221に対して希釈水の供給を開始し、洗剤撹拌部材223を500〜1000rpmで回転させるように洗剤溶解駆動電動機224を運転して超高濃度洗剤液を希釈して洗濯物に降り掛けるのに好ましい洗剤濃度の高濃度洗剤液を生成する。希釈給水量は、時間制御によって制御する。粉末洗剤溶解容器221内の液面がサイフォン機構226の吸い出し開始位置に到達すると、サイフォン機構226は、粉末洗剤溶解容器221内の高濃度洗剤液を吸い出して洗濯物に降り掛ける。希釈給水量が所定の値に到達すると洗剤溶解駆動電動機224を停止し、補助給水電磁弁231を閉じる。サイフォン機構226による高濃度洗剤液の吸い出し、降り掛けは、粉末洗剤溶解容器221内の高濃度洗剤液が実質的になくなるまで継続する。
高濃度洗剤液の浸沈では、ステップ22020,22021において、高濃度洗剤液を降り掛けた洗濯物を略2〜5分間に亘って放置する。この放置は、高濃度洗剤液を洗濯物内に均等に浸沈させて汚れに化学的洗浄力を有効に作用させるためのものである。
洗い水の給水では、ステップ22022,22023において、主給水電磁弁232を開放し、洗濯物の布量に応じた所定の洗い水量となるように給水する。この給水制御は、水位センサ16から出力する水位信号を監視して所定の水位となるまで主給水電磁弁232を開弁することにより行う。この給水のときにも補助給水電磁弁231を開弁して粉末洗剤溶解容器221に洗浄水として給水し、更に、洗剤撹拌部材223を回転させて容器内を洗浄し、この洗浄水をサイフォン機構226を通して洗い水として給水するようにすると良い。
次に、洗い撹拌では、洗濯兼脱水槽2を静止状態にして洗濯物の布質に応じた所定の時限で撹拌翼4を往復回転させるように洗濯脱水駆動電動機71とクラッチ機構72を制御する洗い運転を実行する。この洗い運転時間は、洗濯物の布量に応じて制御する。
排水(1)は、排水電磁弁27を開放することにより行う。
脱水(1)は、洗濯兼脱水槽2と撹拌翼4を位置方向に高速で回転させて洗濯物に含まれる洗い水を遠心脱水するように洗濯脱水駆動電動機71とクラッチ機構72を制御することにより行う。この脱水運転は、水位センサ16から出力する水位信号を監視して洗い水量が所定の水位以下に低下したときに開始し、所定時間経過したときに終了する。
給水(2)は、排水電磁弁27を閉じ、主給水電磁弁232を開弁することにより行う。この給水制御は、水位センサ16から出力する水位信号を監視し、所定の濯ぎ水量(水位)まで給水するように行う。
濯ぎ撹拌(1)は、洗い撹拌と同様に行う。
排水(2)は、排水(1)と同様に行う。
脱水(2)は、脱水(1)と同様に行う。
給水(3)は、給水(2)と同様に行う。
濯ぎ撹拌(2)は、濯ぎ撹拌(1)と同様に行う。
排水(3)は、排水(1),(2)と同様に行う。
最終脱水は、脱水(1),(2)と同様に行う。但し、脱水運転時間は、脱水率を高めるために略5分間とする。
このような実施の形態によれば、高濃度洗剤液生成供給装置22は、粉末洗剤溶解容器221の幅広で奥行きが狭くて深い下部空間221aの底部に横置きに配置した棒状の洗剤撹拌部材223を高速回転させることにより該下部空間221a内で粉末洗剤を粉末洗剤溶解水に溶解するので、溢れ出たり拡散させることなしに効率良く超高濃度洗剤液を生成することができる。そして、その後、上部空間221bまで希釈水を供給して超高濃度洗剤液を希釈しながら洗濯物に降り掛けるようにしているので、適度の洗剤濃度の高濃度洗剤液を洗濯物に降り掛けて浸沈させることができる。
次に、高濃度洗剤液生成供給装置22の変形例について説明する。
図8および図9は、粉末洗剤溶解容器221の底部の側面外側に洗剤溶解駆動電動機224を取り付け、洗剤撹拌部材223の回転軸223aを直に駆動する構成の変形例を示すものであり、図8は、外観斜視図、図9は、粉末洗剤溶解容器221に対する洗剤溶解駆動電動機224の取り付け構造を示す縦断正面図である。
粉末洗剤溶解容器221の底部側壁には、洗剤撹拌部材223を外側から挿入することができる大きさ(φD)の開口221cを形成する。洗剤溶解駆動電動機224は、開口端に鍔部224aを設けたカップ状の水封ケース224bの外周に固定子巻線224cを巻装した固定子鉄心224dを嵌着し、この水封ケース224bの底壁の内側の中心に突設した環状の軸受ハウジング部224e内に樹脂製の面軸受224fを収容し、水封ケース224bの開口部の内側に自動調心機能をもつように設置する軸受板224gに形成した軸受ハウジング部224h内に樹脂製の面軸受224iを収容して洗剤撹拌部材223の回転軸223aの外端部を回転自在に支持し、前記面軸受224f,224iの間に位置して前記固定子鉄心224dの内側に対向するように回転子224jを回転軸223aに嵌着する。この回転子224jは、外周に磁極形成用のフェライトマグネット224kと磁路形成用のヨーク224mを備え、中心部は両端面を軸方向に凹ませてステンレス製のスラストワッシャー224nを設ける。水封ケース224bの鍔部224aは、水封リング224pを介在させて粉末洗剤溶解容器221の底部側壁の外面に当接し、止めねじ224qにより粉末洗剤溶解容器221の側壁にねじ止めして固定したキャンドモータ構造とする。外カバー224rは、前記固定子巻線224c,固定子鉄心224dおよび水封ケース224bの外周を覆って保護するように前記止めねじ224qによって共締めして取り付ける。
このように洗剤溶解駆動電動機224を粉末洗剤溶解容器221の底部に取り付けた構成の高濃度洗剤液生成供給装置22は、前述した実施の形態と同様な効果が得られると共に、洗剤撹拌部材223と洗剤溶解駆動電動機224を組み合わせて一体化した後に洗剤撹拌部材223を粉末洗剤溶解容器221の開口221cから該粉末洗剤溶解容器221内に差し込んで回転軸223aの先端を該粉末洗剤溶解容器221の反対側に設けた軸受(図示省略)に嵌め込むようにして取り付けることができるので、組立て作業が容易となる。
図10は、図8および図9に示した変形例における洗剤撹拌部材223を着脱自在にする構成に変形した高濃度洗剤液生成供給装置22の当該部分の縦断正面図である。
この変形例は、洗剤溶解駆動電動機224と洗剤撹拌部材223の回転軸を別部材として洗剤撹拌部材223を着脱自在に結合した構成である。洗剤溶解駆動電動機224は、独自の回転軸224sに回転子224jを嵌着して構成する。回転軸224sの内端部は、粉末洗剤溶解容器221内に突出させ、その先端部は、結合角軸部224tとする。
粉末洗剤溶解容器221内で前記洗剤溶解駆動電動機224の回転軸224sに結合して回転する洗剤撹拌部材223は、回転軸223aの前記回転軸224sと結合させる側の端面に結合角穴223dを形成し、この結合角穴223dの奥には突っ張りコイルばね223eを設置する。このように構成した洗剤撹拌部材223は、回転軸223aの結合角穴223dに回転軸224の結合角軸部224tを嵌入させて突っ張りコイルばね223eを圧縮し、他端を粉末洗剤溶解容器221の内壁面に形成した軸受部221dに嵌入することにより、粉末洗剤溶解容器221内に横置きに設置する。
このように構成した高濃度洗剤液生成供給装置22は、前述した実施の形態と同様な効果が得られると共に洗剤撹拌部材223を容易に着脱して清掃することができる効果が得られる。
図11は、洗剤撹拌部材223の変形例を示す正面図である。(a)は、回転軸223aの外周面に沿って、軸方向に分散させ、回転方向に90度の間隔でずらして複数の撹拌羽根223bを突設した洗剤撹拌部材223、(b)は、回転軸223aの外周面に沿って、軸方向に分散させ、回転方向に60度の間隔でずらして複数の撹拌羽根223bを突設した洗剤撹拌部材223、(c)は、回転軸223aの外周面に沿って、軸方向に分散させ、回転方向に90度の間隔でずらして複数の撹拌ブラシ223fを突設した洗剤撹拌部材223、(d)は、回転軸223aの外周面に沿って軸方向に伸びる螺旋形状の撹拌羽根223gを突設した洗剤撹拌部材223である。
次に、このような高濃度洗剤液生成供給装置22において洗剤撹拌部材223を回転(往復転角)駆動するのに好適な洗剤溶解駆動電動機224について説明する。
図12は、洗剤溶解駆動電動機224の縦断側面図(a)と固定子巻線224cの結線図(b)である。この洗剤溶解駆動電動機224の固定子鉄心224dは、3極構造であって、固定子巻線224cは、3相星型結線構成である。そして、回転子224jは、図13に示すように、磁極として耐水性や耐洗剤性に優れたフェライト系マグネット224kを使用し、高磁束密度を必要とする場合には希土類マグネット224kを樹脂成形して水封した2極〜8極構造とする。
図14は、このような洗剤溶解駆動電動機224の回転子224jを連続的に回転させて洗剤撹拌部材223を駆動するための制御系の回路図である。
固定子巻線224cには、洗剤溶解駆動電動機224に内蔵した3相インバータ224uを介して給電するように接続し、この3相インバータ224uは、コントロールユニット17における負荷駆動装置172内のインバータドライバ172aによって制御して同期電動機として運転するように構成する。
このような洗剤溶解駆動電動機224を同期電動機として運転するためには、始動時には、固定子巻線224cによって生成する回転磁界が次第に回転速度を増して回転子224jを加速するように3相インバータ224uを制御し、所定の回転速度で安定させる。
この洗剤溶解駆動電動機224は、回転子224jの回転位置を検出する回転位置センサを設け、3相インバータ224uによって直流ブラシレス電動機として運転するように変形することもできる。
洗濯脱水駆動電動機71として直流ブラシレス電動機を使用する構成では、負荷駆動装置172内に洗濯脱水駆動電動機71用のインバータドライバを内蔵しているので、これを洗剤溶解駆動電動機224用の3相インバータ224uの制御に兼用することができる。
図15は、このような洗剤溶解駆動電動機224の回転子224jを所定の角度で往復回転(揺動)させて洗剤撹拌部材223を駆動する変形例の制御系の回路図である。
固定子巻線224cは、U相を共用してU−V相とU−W相に組み分けし、洗剤溶解駆動電動機224に内蔵した2つのスイッチング素子224v,224wを介して給電するように接続し、このスイッチング素子224v,224wは、コントロールユニット17における負荷駆動装置172内のドライバ172cによって交互に導通させるように制御して回転子224jを所定の角度で往復回転させる揺動電動機として運転するように構成する。
この所定の角度は、回転子224jの磁極数によって決まる。2極構造では60度、4極構造では30度、6極構造では20度、8極構造では15度となる。
この洗剤溶解駆動電動機224は、何れの構成を採用しても、粉末洗剤を撹拌して超高濃度洗剤液を生成するときには洗剤撹拌部材223を2000〜3000rpmに相当する角速度で回転(揺動)させ、超高濃度洗剤液を希釈して高濃度洗剤液を生成するときには洗剤撹拌部材223を500〜1000rpmに相当する角速度で回転(揺動)させるように回転(揺動)することが望ましい。
図16は、上面開閉型(トップオープンタイプ)のドラム式電気洗濯機の外観斜視図である。
この上面開閉型のドラム式電気洗濯機は、洗濯兼脱水槽(図示省略)を収容した外槽41を回転軸心を左右方向に向けた横置き姿勢で外枠42内に設置する形態であり、上パネル43の上面の中央部に外側衣類投入口43aを設け、この外側衣類投入口43aを外蓋44によって開閉自在に覆い、更に、外槽41との干渉を避けるように、上パネル43の上面の外側衣類投入口43aの左側の側縁領域に操作パネル45を設置する構成である。このドラム式電気洗濯機の具体的な構成は、従来から知られた構成であるので、更なる詳細な説明は省略する。
このようなドラム式電気洗濯機では、高濃度洗剤液生成供給装置22は、上パネル43の上面における外側衣類投入口43aの右側の側縁領域に開口させて粉末洗剤溶解容器221と前記開口を開閉する洗剤投入蓋222を設ける。この高濃度洗剤液生成供給装置22の具体的な構成と機能(動作)は、実施例1における高濃度洗剤液生成供給装置22と同様にして構成するので、重複する説明を省略する。
また、高濃度洗剤液生成供給装置22は、破線で示すように、上パネル43の上面における外側衣類投入口43aの前側の側縁領域に開口するように粉末洗剤溶解容器221と前記開口を開閉する洗剤投入蓋222を設ける形態に変形することもできる。
図17は、前面開閉型(フロントオープンタイプ)のドラム式電気洗濯機の外観斜視図である。
この上面開閉型のドラム式電気洗濯機は、洗濯兼脱水槽(図示省略)を収容した外槽51を回転軸心を前後方向に向けた横置き姿勢で外枠52内に設置する形態であり、外枠52の前側面の中央部に外側衣類投入口52aを設け、この外側衣類投入口52aを外蓋53によって開閉自在に覆い、更に、外槽51との干渉を避けるように、上パネル54の前側面に操作パネル55を設置する構成である。このドラム式電気洗濯機の具体的な構成は、従来から知られた構成であるので、更なる詳細な説明は省略する。
このようなドラム式電気洗濯機では、高濃度洗剤液生成供給装置22は、上パネル54の上面における左側の側縁領域に開口させて粉末洗剤溶解容器221と前記開口を開閉する洗剤投入蓋222を設ける。この高濃度洗剤液生成供給装置22の具体的な構成と機能(動作)は、実施例1における高濃度洗剤液生成供給装置22と同様にして構成するので、重複する説明を省略する。
高濃度洗剤液生成供給装置22は、上パネル54の上面における右側の側縁領域に開口するように粉末洗剤溶解容器221と前記開口を開閉する洗剤投入蓋222を設けように変形することもできる。
1…外枠、2…洗濯兼脱水槽、4…撹拌翼、5…外槽、7…洗濯脱水駆動装置、15…操作パネル、17…コントロールユニット、171…マイクロコンピュータ、18…バックパネル、21…注水口、22…高濃度洗剤液生成供給装置、221…粉末洗剤溶解容器、221a…下部空間、221b…上部空間、223…洗剤撹拌部材、223a…回転軸、223b…撹拌羽根、224…洗剤溶解駆動電動機、226…サイフォン機構、231…補助給水電磁弁。
Claims (3)
- 粉末洗剤が投入された粉末洗剤溶解容器内に粉末洗剤溶解水を給水すると共に洗剤撹拌部材で撹拌することにより粉末洗剤を溶解して超高濃度洗剤液を生成し、前記粉末洗剤溶解容器に希釈水を供給することにより前記超高濃度洗剤液を希釈して洗濯兼脱水槽内の洗濯物に降り掛ける高濃度洗剤液生成供給装置と、これらを制御する制御装置を備えた電気洗濯機において、
前記高濃度洗剤液生成供給装置の前記粉末洗剤溶解容器は、幅広で奥行きが狭くて深い下部空間と、奥行きを拡張させて広くして上方を開口させた上部空間を備え、前記洗剤撹拌部材は、棒状形態に構成して前記粉末洗剤溶解容器における下部空間の底部に横置きに設置し、
前記制御装置は、下部空間内に留まる程度に粉末洗剤溶解水を給水した状態で前記洗剤撹拌部材を高速回転させることにより粉末洗剤を撹拌して超高濃度洗剤液を生成するように前記給水装置と洗剤溶解駆動電動機を制御し、その後、希釈水を給水すると共に前記洗剤撹拌部材を低速回転させることにより超高濃度洗剤液を希釈するように前記給水装置と洗剤溶解駆動電動機を制御することを特徴とする電気洗濯機。 - 粉末洗剤が投入された粉末洗剤溶解容器内に粉末洗剤溶解水を給水すると共に洗剤撹拌部材で撹拌することにより粉末洗剤を溶解して超高濃度洗剤液を生成し、前記粉末洗剤溶解容器に希釈水を供給して前記超高濃度洗剤液を希釈して液面を上昇させることによってサイフォン機構で吸い出させて洗濯兼脱水槽内の洗濯物に降り掛けて該洗濯物に浸透させる高濃度洗剤液生成供給装置と、これらを制御する制御装置を備えた電気洗濯機において、
前記高濃度洗剤液生成供給装置の前記粉末洗剤溶解容器は、幅広で奥行きが狭くて深い下部空間と、奥行きを拡張させて広くして上方を開口させた上部空間を備え、前記洗剤撹拌部材は、棒状形態に構成して前記粉末洗剤溶解容器における下部空間の底部に横置きに設置し、
前記制御装置は、下部空間内に留まる程度に粉末洗剤溶解水を給水した状態で前記洗剤撹拌部材を高速回転させることにより粉末洗剤を撹拌して超高濃度洗剤液を生成するように前記給水装置と洗剤溶解駆動電動機を制御し、その後、希釈水を給水すると共に前記洗剤撹拌部材を低速回転させることにより超高濃度洗剤液を希釈して前記サイフォン機構を機能させるように前記給水装置と洗剤溶解駆動電動機を制御することを特徴とする電気洗濯機。 - 請求項1または2において、前記制御装置は、粉末洗剤を撹拌して超高濃度洗剤液を生成するときには2000〜3000rpmに相当する角速度で洗剤撹拌部材を回転させ、超高濃度洗剤液を希釈して洗濯物に降り掛けるときには500〜1000rpmに相当する角速度で洗剤撹拌部材を回転させるように洗剤溶解駆動電動機を制御することを特徴とする電気洗濯機。
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Cited By (1)
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KR100730939B1 (ko) * | 2005-06-10 | 2007-06-22 | 주식회사 대우일렉트로닉스 | 드럼세탁기의 세제 자동 투입장치 |
-
2003
- 2003-09-01 JP JP2003309045A patent/JP2005074025A/ja active Pending
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