JP2005073654A - 河川魚の食害防止方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】川に生息する鮎やウグイ等の魚を鵜の食害から護るために、魚が多く集まる川面上に網を張って食害を防止する。
【解決手段】河川の右岸1aには支持杭2aを等間隔で打ち込み、同左岸1bには支持杭2bを右岸の間隔と同じ間隔で打ち込み、支持杭はほぼ1メートル余の高さを残す。両岸に打ち込まれた支持杭間にロープ3を平行に張り、水面からロープまでの距離をほぼ1メートルにして、所々に網4をロープに取り付ける。実施例としての網の大きさは、作業性のよい幅約7メートル長さ約15メートル程度の広さを有するものが望ましく、網の目の色は、黄色若しくは黒色の糸を基調とする。目の大きさは、鵜がすり抜けない程度の目幅であればよく、それ以上に細かい目は必要がない。
【選択図】図1
【解決手段】河川の右岸1aには支持杭2aを等間隔で打ち込み、同左岸1bには支持杭2bを右岸の間隔と同じ間隔で打ち込み、支持杭はほぼ1メートル余の高さを残す。両岸に打ち込まれた支持杭間にロープ3を平行に張り、水面からロープまでの距離をほぼ1メートルにして、所々に網4をロープに取り付ける。実施例としての網の大きさは、作業性のよい幅約7メートル長さ約15メートル程度の広さを有するものが望ましく、網の目の色は、黄色若しくは黒色の糸を基調とする。目の大きさは、鵜がすり抜けない程度の目幅であればよく、それ以上に細かい目は必要がない。
【選択図】図1
Description
本発明に係る河川魚の食害防止方法は、鵜による食害から放流間もない河川の稚鮎、ウグイ等の魚を護り、漁業資源の枯渇をさせない程度に魚の数量を維持する方法に関するものである。
一般にネットを張ることによって、野鳥の侵入を防止することが知られている。例えば、果樹の周囲、養魚池の周囲を網で囲って野鳥の侵入を防止することにより鳥による食害を防止する防鳥ネットである。
これらの防鳥ネットは、水稲、果樹、養魚池、ベランダ等を覆うことでその目的を達するものである。網で覆う範囲が比較的狭く、網で保護しようとする目的物の上に網を被せることで野鳥の侵入を防止出来るから、防鳥効果が高く作業も容易である。
これらの防鳥ネットは、水稲、果樹、養魚池、ベランダ等を覆うことでその目的を達するものである。網で覆う範囲が比較的狭く、網で保護しようとする目的物の上に網を被せることで野鳥の侵入を防止出来るから、防鳥効果が高く作業も容易である。
しかし、河川や湖水面の広い範囲に防鳥ネットを全面に張ることは費用等の面で困難である場合が多い。このために河川や湖水では防鳥対策が行われにくい事情がある。このために、河川に放流された稚鮎は、解禁日までに野生の鵜(日本の野生に生息する鵜は、海鵜と川鵜がある。)により食害されるものが多く、資源の枯渇防止の方法が望まれているが、広い河川における漁業資源を鵜による食害から護るために、防鳥の十分な効果を発揮出来る方法が実行されるまでには至っていない。
かかる河川や湖水における漁業資源保護の実現のための改善策の一つとして、河川に放流された稚鮎を鵜による食害から護って、鮎解禁日まで資源を保護して、稚鮎が食害されることなく生育させるために、川面に網を張ることが考えられるが、河川の上に全面的に張ることは労力の面でも経費の上からも具体的に実現させることは困難が多くある問題である。
放流稚鮎の食害防止方法として、網を張り、撤去も容易な方法を行うために、網を全面的に張らないで一部に張ることで防鳥効果を得ることが出来るようにする必要がある。河川の稚鮎は、群れを成して上流から下流へ、下流から上流へと移動しているため常に定位置にて生育するものではなく、魚が多く集まるところに広い範囲の防鳥効果を期待できる方法にする必要がある。
特開2002−186404号公報
特開2003−116445号公報
特開2000−069863号公報
特開平08−023859号公報
特開平06−284838号公報
本発明により解決しようとする問題点は、鮎やウグイ等の魚を生育させる河川において鵜による食害を予防することを目的とする。本発明は、稚鮎を河川に放流した時には不必要な場所には網を張らず、必要な所にだけ網を広く張って魚を保護し、鮎解禁日前にいっせいに網を撤去をするのも容易である鵜による食害防止方法として提案されたものである。
本発明は、河川に放流した稚鮎などの魚を鵜による食害から予防することが可能にするため、河川の川面又は河川の左岸と右岸の方向に対して、水面上に平行に複数の網を張り、若しくは両岸の間に平行にロープを張って、ロープ間に網を張り、網と網の間には隙間を有する間隔を空けて広い範囲に網を張ることにより、鵜の食害を防止することを最も主要な特徴とする。
本発明の方法は、水面上約1メートルのところに間隔を開けて網を張るものである。鵜は網を恐れて、網の周囲約20メートルから25メートル以内には近づかないために魚が生息している広い河川の漁場を鵜による食害から護ることが出来る。広い川面では、広域な川面の全面に網を張り巡らす必要はなく、魚が好んで集まるところに網と網との間隔を空けて、比較的容易に網を広範囲に張ることが出来て、鵜による食害を防止することが可能である。鮎解禁の前には、網を短時間で取り入れることが容易で、両岸若しくは川底に打ち込まれた杭を抜き鮎の解禁日に備えることが出来る。
本発明の方法は、実施例において具体化されているように、両岸若しくは川底に支持杭を打ち込み、支持杭により川面より約1メートルのところに網を張る方法である。川幅が広い場合には川底にも支持杭を打ち込み網を張る。両岸間が比較的狭い場合には長い網を張る。両岸間に網又はロープを間隔を開けて張り、ロープ間には所々に網を張る。川面上約1メートルのところに所々には空間を空けて網を張る。川面全体が広範囲である所では、川底に支持杭を打ち込んで、支持杭に網を張る。網を張った所と張らない所とが交互になるようにする。複数の網間に空間を開けて、網と空間を交互にして全面的に網を張って、広範囲の川面を覆うことにより、野生に多く生息する鵜は魚が多く成育するところに近寄らないようにするものである。
図1は、本発明の方法により川面に設置した網の実施例1の斜視図であって、1aは河川の右岸、1bは同左岸、2a、2bは両岸に打ち込まれた支持杭、3は両岸の支持杭間に張られたロープ、4は所々張られた網である。図1,2,3に表示の矢印は、両岸の間の流路を流れる水の方向を表示する。
河川の右岸1aには支持杭2aを等間隔で打ち込み、同左岸1bには支持杭2bを右岸の間隔と同じ間隔で打ち込み、両岸の支持杭はほぼ1メートル余の高さを残す。両岸に打ち込まれた支持杭間にロープ3を平行に張り、水面からロープまでの距離をほぼ1メートルにして網4をロープに所々取り付ける。
図2は、両岸までの距離が近い川面に設置した網の実施例2の平面図であって、2a、2b、2cは支持杭、10aは右岸、10bは左岸、11は網である。
河川の右岸10aには支持杭2aを網の幅程度の等間隔に打ち込み、同左岸10bには支持杭2bを右岸の間隔と同じ間隔に打ち込み、支持杭はほぼ1メートル余の高さを残す。両岸に打ち込まれた支持杭間に網11をほぼ平行に張り、水面から網までの距離を約1メートルにして、網11の両端を両岸に打ち込まれた支持杭に取り付け、網間は間を開けて張ってあり、網は出来るだけ川面の上約1メートルのところに広い範囲を覆うようにする。両岸の支持杭間に張られた網が川面の途中で垂れ込まないように川底に支持杭2cを打ち込み、支持杭2cに網を広げるように取り付けておく。川幅は比較的狭いところに長い網を張る。
図3は、広い川面に設置した網の実施例3の平面図である。2d、2e、2f、2gは支持杭である。12は網である。
河川の広がりが広くあって、左右の岸から岸までの距離がある場合には、川底に堆積した泥や砂に支持杭2d、2e、2f、2gを立て、川面上に約1メートルの高さを残し、これらの支持杭に網12を張る。図3は、網12の四方角を4本の支持杭に固定してある。支持杭を立てる川底が柔らかい泥質で支持杭の支持が弱い場合には、支持杭の数を増して、網のたるみを取って張る。
実施例1,2,3で使用される網の大きさは、ロープ間に張るのに作業性のよい幅約7メートル長さ約15メートル程度の広さを有するものが望ましく、網の目の色は、黄色若しくは黒色の糸を基調とする。目の大きさは、鵜がすり抜けない程度の目幅であればよく、それ以上に細かい目は必要がない。
網の周囲には、ロープを通して網の周囲の目を補強する。このような網を、実施例1のように両岸にロープを張って取り付ける場合、実施例2のように両岸及び中瀬の川底に打ち込まれた支持杭に取り付ける場合、実施例3のように広い川面のある川底に支持杭を打ち込んで支持杭に取り付ける場合がある。
網の周囲には、ロープを通して網の周囲の目を補強する。このような網を、実施例1のように両岸にロープを張って取り付ける場合、実施例2のように両岸及び中瀬の川底に打ち込まれた支持杭に取り付ける場合、実施例3のように広い川面のある川底に支持杭を打ち込んで支持杭に取り付ける場合がある。
本発明の方法により網を川面に張った場合には、放流された鮎などの河川魚の成育が十分な量になるまで、鵜の食害から魚を保護して資源の枯渇を防止することが出来る。川面より張られた網までの距離は、特に約1メートルのところにのみ限らないが、作業性の良さでこれぐらいの距離にするのが適している。河川に生息する鵜は、鮎やウグイ等の魚を主食として活動しており、本発明の方法を川面で実施することにより、鵜が恐れて近寄らなくなるので河川の魚を鵜の食害から護ることが出来る。特に、毎年4月始めころに稚鮎を河川に放流して、6月1日に鮎つり解禁になるまでの間に鵜による稚鮎を食害する被害が各地の河川で発生して、全国的に見ると大きな被害を受けている各河川の組合では、食害を防止して漁業資源を温存させることが望まれている。
1a..右岸
1b..左岸
2a,2b,2c,2d,2e,2f,2g..支持杭
3..ロープ
4,11,12..網
10a..右岸
10b..左岸
1b..左岸
2a,2b,2c,2d,2e,2f,2g..支持杭
3..ロープ
4,11,12..網
10a..右岸
10b..左岸
Claims (3)
- 河川の左岸と右岸の両側に網の幅程度の適宜な間隔を置いて複数の支持杭を立て、両岸の支持杭間にロープを張って、そのロープ間に水面上に網を所々に張って鵜による食害から河川の魚を護ることを特徴とする河川魚の食害防止方法。
- 河川の左岸と右岸の両側に網の幅程度の適宜な間隔を置いて複数の支持杭を立て、両岸の支持杭間に網を張って、網を水面上に所々に張って鵜による食害から河川の魚を護ることを特徴とする河川魚の食害防止方法。
- 河川の川底に網の幅程度の適宜な間隔を置いて複数の支持杭を立て、支持杭間に網を張って、網を水面上に所々に張って鵜による食害から河川の魚を護ることを特徴とする河川魚の食害防止方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003310789A JP2005073654A (ja) | 2003-09-02 | 2003-09-02 | 河川魚の食害防止方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003310789A JP2005073654A (ja) | 2003-09-02 | 2003-09-02 | 河川魚の食害防止方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2005073654A true JP2005073654A (ja) | 2005-03-24 |
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JP2003310789A Pending JP2005073654A (ja) | 2003-09-02 | 2003-09-02 | 河川魚の食害防止方法 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
GB2483054A (en) * | 2010-08-19 | 2012-02-29 | Netfloat Ltd | Pond protection system |
CN104351168A (zh) * | 2014-11-19 | 2015-02-18 | 浙江德清泰丰生态农业开发有限公司 | 一种养殖池塘用防范鸟害的简易方法 |
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2003
- 2003-09-02 JP JP2003310789A patent/JP2005073654A/ja active Pending
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