JP2005073291A - 動き補償装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】最適ベクトルを決定するために、動きベクトルを符号化するための符号量をも考慮することにより、トータルの符号化効率を向上させることができる動き補償装置を得る。
【解決手段】入力画像と参照画像との間の動きベクトルと、参照画像から動きベクトルに従って抽出した予測画像とを出力する動き補償処理部200、入力画像と予測画像とを入力して入力画像と予測画像との間の歪量を求める歪量演算部としての差分絶対値和演算部205、動きベクトルを入力して符号化しベクトル符号量を出力するベクトル値符号化部207、動きベクトルと歪量及びベクトル符号量を入力して、歪量とベクトル符号量から算出される評価関数を評価する複数の動きベクトルのすべてに対し求めて、評価関数が最小値を示す動きベクトルを最適ベクトルとして出力する最適ベクトル決定部210を備えた。
【選択図】図1

Description

この発明は、ディジタル映像送信装置、ディジタルCATVやディジタル放送システムなどに適用される動き補償装置に関するものである。
図18は電子情報通信学会技術研究報告VOL.95,No.217、P2〜8(1995)記載の「MPEG2実時間符号化システムチップセットの開発」に示された従来のディジタル画像符号化方式を説明するブロック図である。
図18において、400は入力画像202と参照画像152とを入力して予測画像204と最適ベクトル449を出力する動き補償処理部、222は入力画像202と予測画像204との差分を求めて残差信号223を出力する差分器、401は入力される残差信号223を符号化して差分符号化データ450を出力する差分信号符号化処理部、402は入力される最適ベクトル449を符号化して動きベクトル符号化データ451を出力する動きベクトル符号化処理部である。
次に、上記構成に係る動作について説明する。
動き補償処理部400は、現フレームの画像である入力画像202と前フレームの画像である参照画像152とを入力して、入力画像202に最も似かよった画像を参照画像152の中から検索する。検索方法は、入力画像202と参照画像152との差分絶対値和をとり、参照画像の中で最も小さい歪みを与える画像を最適画像、すなわち予測画像204とする。このとき、図19に示すごとく、最適画像(予測画像)が現フレームにおける入力画像の位置からどのくらい空間的に動いているかを示したのが動きベクトルである。この動きベクトルは最適ベクトル449として動きベクトル符号化処理部402に送信され動きベクトル符号化処理部402にて符号化され出力される。
一方、動き補償処理部400によって予測された後の予測誤差信号については、動き補償処理部400で選択された最適な予測画像204と入力画像202との差分を差分器222で取り、その残差信号223を差分信号符号化処理部401により符号化して出力する。この処理の符号化処理における発生情報量は、差分信号符号化処理部401で発生する差分符号化データ450の情報量と動きベクトル符号化処理部402で発生する動きベクトル符号化データ451の情報量を合わせた値となる。
従来の装置は、上述したように動き補償処理部400において差分絶対値和の最小を示すベクトルを最適ベクトルとしているが、画像符号化処理では、動き補償によって最適ベクトルとして選ばれたベクトルが符号化(動きベクトル符号化)されると同時に、現ブロックと最適ベクトル位置の前ブロックの残差(予測誤差)に対してさらに符号化(残差符号化)されることになる。そして、動きベクトル符号化による情報量と残差符号化による情報量を合わせた情報が符号化量となる。そのため、例えば最適ベクトルとされたものが符号化したら非常に情報量が大きくなってしまう場合などは、上記方法で選ばれた最適ベクトルが符号化量を最小にするとは限らない。
また、一般的に動き補償予測には輝度情報のみを使用してベクトルを求めているが、輝度信号が同じで色差信号が異なる画像では誤った動きベクトルを抽出してしまう。
この発明は上記のような問題点を解消するためになされたものであり、最適ベクトルを決定するために、予測差分の差分絶対値和だけでなく、動きベクトルを符号化するための符号量をも考慮することにより、トータルの符号化効率を向上させることができる動き補償装置と動画像符号化装置及び方法を得ることを目的とする。
この発明に係る動き補償装置は、入力画像と参照画像とを入力し、入力画像と参照画像との間の動きベクトルと、参照画像から動きベクトルに従って抽出した予測画像とを出力する動き補償処理部と、上記入力画像と上記予測画像とを入力して入力画像と予測画像との間の歪量を求める歪量演算部と、上記動きベクトルを入力して符号化しベクトル符号量を出力するベクトル値符号化部と、上記動きベクトルと上記歪量及び上記ベクトル符号量を入力して、歪量とベクトル符号量から算出される評価関数を評価する複数の動きベクトルのすべてに対し求めて、評価関数が最小値を示す動きベクトルを最適ベクトルとして出力する最適ベクトル決定部とを備えたものである。
また、上記歪量演算部は、上記入力画像と上記予測画像との間の差分絶対値和を計算して出力する差分絶対値和演算部でなることを特徴とするものである。
また、上記歪量演算部は、上記入力画像と上記予測画像との間の差分二乗和を計算して出力する差分二乗和演算部でなることを特徴とするものである。
また、上記ベクトル値符号化部は、入力される動きベクトルを遅延する遅延器と、入力された動きベクトルと上記遅延器を介した動きベクトルとの差分を取って差分ベクトルを出力する差分器と、上記差分ベクトルを符号化してベクトル符号量を出力する差分ベクトル符号化部とでなることを特徴とするものである。
また、他の発明に係る動き補償装置は、入力画像と参照画像とを入力し、入力画像と参照画像との間の動きベクトルと、参照画像から動きベクトルに従って抽出した予測画像とを出力する動き補償処理部と、上記入力画像から平均値を分離した平均値分離入力画像を得る第1の平均値分離部と、上記予測画像から平均値を分離した平均値分離予測画像を得る第2の平均値分離部と、上記平均値分離入力画像と上記平均値分離予測画像とを入力して平均値分離入力画像と平均値分離予測画像との間の歪量の演算による評価値を求める歪量演算部と、上記動きベクトルと上記評価値を入力して、当該評価値を評価する複数の動きベクトルのすべてに対し求めて、評価値が最小値を示す動きベクトルを最適ベクトルとして出力する最適ベクトル決定部とを備えたものである。
また、上記歪量演算部は、上記平均値分離入力画像と上記平均値分離予測画像との間の差分絶対値和を計算して出力する差分絶対値和演算部でなることを特徴とするものである。
また、上記歪量演算部は、上記平均値分離入力画像と上記平均値分離予測画像との間の差分二乗和を計算して出力する差分二乗和演算部でなることを特徴とするものである。
また、上記動きベクトルを入力して符号化しベクトル符号量を出力するベクトル値符号化部をさらに備え、上記最適ベクトル決定部は、上記動きベクトルと上記歪量及び上記ベクトル符号量を入力して、歪量とベクトル符号量から算出される評価関数を評価する複数の動きベクトルのすべてに対し求めて、評価関数が最小値を示す動きベクトルを最適ベクトルとして出力することを特徴とするものである。
また、さらに他の発明に係る動き補償装置は、入力画像と参照画像とを入力し、入力画像と参照画像との間の動きベクトルと、参照画像から動きベクトルに従って抽出した予測画像とを出力する動き補償処理部と、上記入力画像と上記予測画像とを減算して予測誤差を求める減算器と、上記予測誤差を周波数係数に変換する周波数解析部と、変換された周波数係数に基づいて評価値を生成する評価値生成部と、上記動きベクトルと上記評価値を入力して、複数の取りうる動きベクトルのうち、上記評価値が最小値を示す動きベクトルを最適ベクトルとして出力するベクトル決定部とを備えたものである。
また、さらに他の発明に係る動き補償装置は、入力画像と参照画像とを入力し、入力画像と参照画像との間の動きベクトルと、参照画像から動きベクトルに従って抽出した予測画像とを出力する動き補償処理部と、上記入力画像と上記予測画像とを減算して予測誤差を求める減算器と、上記予測誤差を差分符号化して差分画像符号量を出力する差分画像符号化部と、上記動きベクトルを入力して符号化しベクトル符号量を出力するベクトル値符号化部と、上記動きベクトルと上記差分画像符号量及び上記ベクトル符号量を入力して、複数の取りうる動きベクトルのうち、上記差分画像符号量に上記ベクトル符号量を加えた符号量が最小となる動きベクトルを最適ベクトルとして出力するベクトル決定部とを備えたものである。
また、さらに他の発明に係る動き補償装置は、入力画像と参照画像とを入力し、入力画像と参照画像との間の動きベクトルと、参照画像に従って抽出した予測画像とを出力する動き補償処理部と、上記入力画像から入力画像輝度信号と入力画像色差信号とを分離する第1の輝度色差分離部と、上記予測画像から予測画像輝度信号と予測画像色差信号とを分離する第2の輝度色差分離部と、上記第1の輝度色差分離部からの入力画像色差信号と上記第2の輝度色差分離部からの予測画像色差信号との差分を求める第1の減算器と、上記第1の輝度色差分離部からの入力画像輝度信号と上記第2の輝度色差分離部からの予測画像輝度信号との差分を求める第2の減算器と、上記第1の減算器からの出力に基づいて色差評価値を生成する色差評価値生成部と、上記第2の減算器からの出力に基づいて輝度評価値を生成する輝度評価値生成部と、上記色差評価値生成部からの色差評価値と上記輝度評価値生成部からの輝度評価値とに基づいて最適ベクトル決定用評価値を演算する評価値演算部と、上記動きベクトルと上記最適ベクトル決定用評価値とを入力して、複数の取りうる動きベクトルのうち、上記最適ベクトル決定用評価値が最小となる動きベクトルを最適ベクトルとして出力するベクトル決定部とを備えたものである。
また、上記評価値演算部は、上記色差評価値生成部からの色差評価値と上記輝度評価値生成部からの輝度評価値とを加算して総評価値を求める加算器でなり、上記ベクトル決定部は、上記動きベクトルと上記総評価値としての総加算値を入力して、複数の取りうる動きベクトルのうち、上記総評価値が最小となる動きベクトルを最適ベクトルとして出力することを特徴とするものである。
また、さらに他の発明に係る動き補償装置は、入力画像と参照画像とを入力し、入力画像と参照画像との間の動きベクトルと、入力画像の輝度成分に対して、参照画像から動きベクトル輝度信号に従って抽出した予測画像輝度信号及び動きベクトル色差信号に従って抽出した予測画像色差信号とを出力する動き補償処理部と、上記入力画像から入力画像輝度信号と入力画像色差信号とを分離する第1の輝度色差分離部と、上記動きベクトルから動きベクトル輝度信号と動きベクトル色差信号とを分離する第3の輝度色差分離部と、上記第1の輝度色差分離部からの入力画像色差信号と上記予測画像色差信号との差分を求める第1の減算器と、上記第1の輝度色差分離部からの入力画像輝度信号と上記予測画像輝度信号との差分を求める第2の減算器と、上記第1の減算器からの出力に基づいて色差評価値を生成する色差評価値生成部と、上記第2の減算器からの出力に基づいて輝度評価値を生成する輝度評価値生成部と、上記色差評価値生成部からの色差評価値と上記輝度評価値生成部からの輝度評価値とを比較して評価値比較差を出力する輝度色差評価値比較部と、上記動きベクトル輝度信号及び動きベクトル色差信号と上記評価値比較差を入力して、複数の取りうる動きベクトルのうち、上記評価値比較差が最小となる動きベクトルを最適ベクトルとして出力するベクトル決定部とを備えたものである。
また、さらに他の発明に係る動き補償装置は、動画像符号化を行う符号化を行う際、ブロック単位に前フレームのデータから動きを予測し情報量削減を行う動き補償装置において、前フレームのデータを格納する前フレームメモリ部と、現ブロックと前フレームの特定領域からパターンマッチングを行い、最小の歪を与える動きベクトルと歪値とを計算する最小歪計算部と、現ブロックと入力される1つ以上の動きベクトルに対応する前フレームのブロックとの歪を計算する特定ベクトル歪計算部と、上記最小歪計算部から出力される歪と上記特定ベクトル歪計算部から出力される歪とに基づいて最適動きベクトルを出力する最適ベクトル出力部とを備えたものである。
また、上記特定ベクトル歪計算部に入力される動きベクトルは、上記最適ベクトル出力手段から出力されたベクトルを入力することを特徴とするものである。
また、上記最適ベクトル出力部は、上記最小歪計算部からの歪に重み付けを行う加算器と、重み付けされた最小歪計算部からの歪と上記特定ベクトル歪計算部からの歪とを比較する比較器と、この比較器の比較結果に基づいて最小歪を与える動きベクトルと特定ベクトルとのいずれかを選択して最適動きベクトルとして出力するセレクタとを備えたことを特徴とするものである。
また、上記最適ベクトル出力部は、上記最小歪計算部からの歪に加える重み付けのオフセット値を、最小歪を与える動きベクトルと特定ベクトルとの差分の大きさにより適応的に変更して与えるオフセット値計算部をさらに備えたことを特徴とするものである。
また、上記最小歪計算部は、現在の探索範囲内の最小歪と、現在の探索範囲より狭い範囲でのあらかじめ設定した範囲での最小歪みを出力することを特徴とするものである。
また、この発明に係る動画像符号化装置は、動き補償予測に基づく動画像符号化装置において、動き補償予測に用いられる参照画像データを格納してなるメモリと、入力マクロブロックと上記メモリからの参照画像データとに基づいて最小予測誤差を与える動きベクトルを検出する動き検出部と、入力マクロブロックの動き補償予測に利用する動きベクトルを符号化する際に用いる予測ベクトルを導出する予測ベクトル導出部と、与えられた動きベクトルに基づいて上記メモリ内の参照画像データの対応する位置の画像データを動きベクトルに対応する予測画像として取り出す動き補償部と、上記動き検出部により得られる動きベクトルに基づいて上記動き補償部から出力される予測画像を用いて予測誤差量を求め、該予測誤差量を第1の閾値を用いて閾値判定し、判定結果、予測誤差量が第1の閾値より大きい場合には上記予測ベクトル導出部により得られる予測ベクトルを上記動き補償部に出力させると共に、予測誤差量が第1の閾値より小さい場合には上記動き検出部により得られる動きベクトルを上記動き補償部に出力させる閾値処理部と、予測ベクトルに対応する予測画像による予測誤差信号を生成し、その予測誤差信号の発生符号量推定値を第2の閾値を用いて閾値判定を行い、判定結果、予測誤差信号の発生符号量推定値が第2の閾値より大きい場合には上記動き検出部により得られる動きベクトルを最終動きベクトルとして出力させると共に、予測誤差信号の発生符号量推定値が第2の閾値より小さい場合には上記予測ベクトルを最終動きベクトルとして出力させ、かつ最終動きベクトルに対応する予測画像を最終予測画像として出力する予測画像判定部とを備えたことを特徴とするものである。
また、上記動き検出部からの動きベクトルと最小予測誤差量の入力に基づいてフレームアクティビティの値を算出し、算出された値に基づいて上記閾値処理部及び上記予測画像判定部による予測ベクトルを用いた動きベクトルの置き換え処理をフレーム単位で切り換え制御するフレームアクティビティ算出部をさらに備えたことを特徴とするものである。
また、この発明に係る動画像符号化方法は、動き補償予測に基づく動画像符号化方法において、入力マクロブロックと参照画像データとに基づいて最小予測誤差を与える動きベクトルを検出する動きベクトル検出ステップと、入力マクロブロックと動きベクトルに対応する予測画像とに基づく予測誤差信号を第1の閾値を用いて閾値判定する第1の閾値判定ステップと、第1の閾値判定結果、予測誤差信号が第1の閾値より大きい場合には動きベクトルを符号化する際に用いる予測ベクトルを導出する予測ベクトル導出ステップと、予測ベクトルに対応する予測画像による予測誤差信号を生成する予測誤差信号生成ステップと、予測誤差信号の発生符号量推定値を算出する算出ステップと、算出された予測誤差信号の発生符号量推定値を第2の閾値を用いて閾値判定する第2の閾値判定ステップと、第2の閾値判定結果、予測誤差信号の発生符号量推定値が第2の閾値より小さい場合に動きベクトルを上記予測ベクトルに置換する置換ステップとを備え、動きベクトルを用いて動き予測符号化を実施することを特徴とするものである。
さらに、動きベクトルと最小予測誤差に基づいてフレームアクティビティの値を算出し、算出された値に基づいてフレーム単位で動きベクトルと予測ベクトルの置換を行うか否かの切換制御を行う制御ステップをさらに備えたことを特徴とするものである。
以上のように、この発明によれば、最適ベクトルを決定するために、歪量として予測差分の差分絶対値和だけでなく、ベクトル符号量の符号量をも考慮することにより、トータルの符号化効率を向上させることが可能となる。
また、差分絶対値和の代わりに差分二乗和を用いることにより、差分信号に含まれるパワーを評価することが可能であり、より精度の高い予測が可能となり符号化効率の向上が期待できる。
また、動きベクトル符号化で、以前に使用された動きベクトルとの差分を符号化することにより、ベクトル符号量を少なくすることが可能であり、符号化効率の向上が期待できる。
また、入力画像と予測画像の両方の平均値を分離した画像同士で動き予測評価を行うことにより、画像のレベルに依存しない動き補償を可能とする事が出来、変化の激しい画像でもより精度の高い動きベクトル検出が可能である。
また、予測差分の周波数解析を行い、周波数係数を求め、その係数から評価値を求めることにより、予測誤差の変換符号化後の符号量をかなり正確に予測することが可能で、効率のよい符号化が可能となる。
また、予測誤差を符号化し符号化情報量を求め、更にベクトル符号化の符号量とを用いることにより、そのベクトルにおけるほぼ完全な符号量を得ることが可能となり、歪みと符号量との関係において最適な符号化を行うことが可能となる。
また、入力画像と予測画像とを輝度・色差とに分解して評価値を求めることにより、輝度のみでは判定できない動きを色差の評価値により検出することが可能となり、色の動きを忠実に判定できる。
また、入力画像と予測画像とを輝度・色差とに分解し、輝度、色差別々に予測を行い、輝度・色差の評価値のうちより最適なベクトルを選択することにより、より効率の良い符号化を行うことが可能となる。
また、可変長符号化まで含めた最適な動きベクトルを求めることが可能となり、画質向上の効果がある。
また、この発明の動画像符号化装置及び方法によれば、予測誤差信号の符号量を大きく増加させることなく、動きベクトルの符号量を効果的に削減することが可能である。これは特に、画像データの符号量に対して動きパラメータの符号量の比率が高くなる低ビットレート符号化の際に、全体の符号量と符号化歪みのバランスの良い符号化を行うことができ、効果的である。
さらに、フレームアクティビティの値に基づいて動きパラメータの置換を行うか否かをフレーム単位で切り換え制御するようにしたので、フレームごとに動きパラメータ置換処理のON/OFFを制御でき、全体の符号量と符号化歪みのバランスの良い符号化をより柔軟に行うことができる。また、置換処理を一切行わないフレームについては演算量を削減することができる。
実施の形態1.
図1は実施の形態1に係る動き補償装置を示すブロック構成図である。
図1に示すように、実施の形態1に係る動き補償装置は、現フレームの画像である入力画像202と前フレームの画像である参照画像201とを入力して、入力画像202に最も似かよった画像ブロックを参照画像201の中から検索して動きベクトルに従った予測画像を抽出する際の入力画像202と参照画像201との間の動きベクトル203と予測画像204を出力する動き補償処理部200と、入力画像202と予測画像204との歪量として差分絶対値和206を計算して出力する歪量演算部としての差分絶対値和演算部205と、動きベクトル203を入力して符号化しベクトル符号量208を出力するベクトル値符号化部207と、動きベクトル203と差分絶対値和206及びベクトル符号量208を入力して、差分絶対値和206とベクトル符号量208から算出される評価関数を評価する動きベクトル203のすべてに対し求めて評価関数が最小値を示す動きベクトルを最適ベクトル210として出力する最適ベクトル決定部209とを備えている。
次に、上記構成に係る実施の形態1の動作について説明する。
動き補償処理部200は、入力画像202に対して、参照画像201から動きベクトル203に従った予測画像204を抽出する。差分絶対値和演算部205では、入力画像202と予測画像204とから差分絶対値和206を計算する。 一方、予測画像204を抽出するために使用した動きベクトル203はベクトル値符号化部207と最適ベクトル決定部209とに入力される。ベクトル値符号化部207に入力された動きベクトル203は符号化されベクトル符号量208を出力する。ここで、ベクトル値符号化部207では可変長符号化などが用いられることが多い。最適ベクトル決定部209では、差分絶対値和206とベクトル符号量208と動きベクトル203とが入力され、差分絶対値和206とベクトル符号量208とから算出される評価関数を、評価する複数の動きベクトル全てについて演算し、評価関数の値が最小値を示す動きベクトルを最適ベクトル210として出力する。ここで、使用される評価関数としては、例えば差分絶対値和206とベクトル符号量208とに重み付け加算を行ったものである。
このように、最適ベクトル210の決定に、差分絶対値和206だけを使用するのではなく、ベクトル符号量208を併用することにより、トータルの符号化効率を向上させることが可能である。特に、低レート符号化においてはベクトルの符号量が全体の符号量の半分以上を占めることもあり、ベクトル符号量を考慮した動きベクトル選択は重要である。
すなわち、動きベクトルを符号化するために符号量と予測誤差信号を符号化するための情報量を評価値として使用して最適ベクトルを選択することで、従来の動き補償予測に比べ最終的な符号化結果がより効率のよいものとなる。
実施の形態2.
図2は実施の形態2に係る動き補償装置を示すブロック構成図である。
図1に示す実施の形態1と同一部分は同一符号を示し、その説明は省略する。新たな符号として、211は図1で歪量演算部として使用した差分絶対値和演算部205の代わりに用いた差分二乗和演算部である。差分二乗和は、差分絶対値和と比べ二乗演算を行うため、より複雑な演算が必要であるが、信号に含まれるパワー(電力)を評価することができる。一般に、パワーの方がより高精度に予測誤差信号を評価することが可能で、実施の形態1に比べ精度の高い予測を行うことにより、より正しく最適ベクトルを求めることが可能となる。
実施の形態3.
図3は実施の形態3に係る動き補償装置を説明するためのもので、実施の形態1及び2におけるベクトル値符号化部207の内部構成図である。
図3に示すように、ベクトル値符号化部207は、入力される動きベクトル203を遅延する遅延器213と、入力された動きベクトル203と遅延器213を介した動きベクトルとの差分を取って差分ベクトルを出力する差分器214と、上記差分ベクトルを符号化して動きベクトル符号量208を出力する差分ベクトル符号化部215とを備えている。
ベクトル値符号化部207に入力された動きベクトル203は、以前に入力され遅延器213に蓄積された動きベクトルとの差分が差分器214で取られ、この差分ベクトルを差分ベクトル符号化部215によって符号化される。動きベクトルは、画面内の局所的に見ると似通った値をとることが多い。従って、既に使用された近辺の動きベクトルとの差分をとることにより符号化する値を小さくすることが可能であり、ベクトル符号量を少なくして符号化効率の向上を図ることができる。
実施の形態4.
図4は実施の形態4に係る動き補償装置を示すブロック構成図である。
図4において、図1に示す実施の形態1と同一部分は同一符号を付してその説明は省略する。新たな符号として、216aは入力画像202から平均値を分離した平均値分離入力画像217を得る第1の平均値分離部、216bは予測画像204から平均値を分離した平均値分離予測画像218を得る第2の平均値分離部、219は平均値分離入力画像217と平均値分離予測画像218とを入力して平均値分離入力画像217と平均値分離予測画像219との間の歪量を求める歪量演算部であり、この歪量演算部219は、実施の形態1及び2と同様に、差分絶対値和または差分二乗和の演算による評価値220を求め、最適ベクトル決定部209に入力するようになされ、最適ベクトル決定部209では、上記動きベクトル203と上記差分絶対値和または差分二乗和の演算による評価値220を入力して、評価値220を評価する複数の動きベクトル203のすべてに対し求めて、評価値が最小値を示す動きベクトルを最適ベクトル210として出力する。
図4に示すように、入力画像203及び予測画像204は、各々平均値分離部216a及び216bによって平均値の分離が行われる。歪量演算部219により、平均値を分離された平均値分離予測画像217と平均値を分離された平均値分離入力画像218との間で図1及び図2で説明した差分絶対値和あるいは差分二乗和の演算による評価値220を求め、最適ベクトル決定部209に入力し、最適ベクトル210を求める。
このように、平均値を分離して評価することは、画像のレベルに依存しない動き補償を可能とすることを示す。例えば、フェードイン画像や輝度の変化が激しい画像などの場合、従来の動き探索では正確な動きを検出できなかったが、平均値を分離することによりこれらの場合にでもより精度の高い動きベクトル検出が可能となる。
すなわち、入力画像と予測画像の両方の平均値を分離した画像同士で動き予測評価を行うことにより、画像のレベルに依存しない動き補償を可能にすることができ、変化の激しい画像でもより精度の高い動きベクトル検出が可能になる。
なお、ここでは記述していないが、図1及び図2で説明したように、動きベクトル符号量208を他の評価値として用い、最適ベクトルの決定に役立てることも当然可能である。また、同様に、図3で説明したようにベクトル符号化に差分ベクトル符号化を行うことも効果がある。
実施の形態5.
図5は実施の形態5に係る動き補償装置を示すブロック構成図である。
図5において、図1に示す実施の形態1と同一部分は同一符号を付して示し、その説明は省略する、新たな符号として、222は入力画像202と予測画像204とを減算して予測誤差223を求める減算器、224は予測誤差223を周波数係数225に変換するDCTやFFT等の周波数解析部、226は変換された周波数係数225に基づいて重み付け等を行い評価値227を生成する評価値生成部であり、最適ベクトル決定部209は、動きベクトル203と評価値227を入力して、複数の取りうる動きベクトルのうち、上記評価値227が最小値を示す動きベクトルを最適ベクトル210として出力する。
図5に示すように、入力画像202と予測画像204は減算器222により予測誤差223とされ、予測誤差は周波数解析部224において周波数係数225に変換される。変換された周波数係数は評価値生成部226において評価演算がなされ、評価値227として出力される。
このように、予測誤差の周波数解析を行い、周波数係数を求めることは、予測誤差を変換符号化する際の処理とほぼ同様のことを行うことに相当する。例えば求められた周波数係数のうち低域成分に重みを付けて評価値を生成することにより、予測誤差を変換符号化する際の符号量をかなり正確に予測することができる。この符号量を評価値として使用することにより、より効率の良い符号化を行うことが期待できる。
すなわち、予測差分の周波数解析を行い周波数係数を求め、その係数から評価値を求めることにより、予測誤差の符号化まで含み、変換符号化後の符号量をかなり正確に予測することが可能で、効率のよい符号化が可能となる。
実施の形態6.
図6は実施の形態6に係る動き補償装置を示すブロック構成図である。
図6において、図1及び図5に示す実施の形態1及び5と同一符号は同一部分を示し、その説明は省略する。新たな符号として、228は減算器222からの予測誤差223を差分符号化して差分画像符号量229を出力する差分画像符号化部であり、ベクトル決定部209は、動きベクトル203と上記差分画像符号量209及びベクトル値符号化部208からのベクトル符号量208を入力して、複数の取りうる動きベクトル203のうち、上記差分画像符号量209に上記ベクトル符号量208を加えた符号量が最小となる動きベクトルを最適ベクトル210として出力する。
図6に示すように、入力画像202と予測画像204は減算器222により予測誤差223とされ、予測誤差は差分画像符号化部228によって符号化が行なわれ、符号量229が出力される。予測誤差を差分符号化することは、通常の符号化処理を行うことと同等であり、さらに、これにベクトル符号量を加えることにより、動きベクトル203を用いた際のほぼ完全な符号量が算出できる。従って、本構成をとることにより、取りうる総ての動きベクトルの中で符号量が最も最適となるベクトルを求めることが可能となる。
すなわち、予測誤差を符号化し符号化情報量を求め、さらに、ベクトル符号化の符号量とを用いることにより、そのベクトルにおけるほぼ完全な符号量を得ることが可能になり、歪みと符号量との関係において最適な符号かを行うことが可能となる。
実施の形態7.
図7は実施の形態7に係る動き補償装置を示すブロック構成図である。
図7において、図1に示す実施の形態1と同一部分は同一符号を付して示し、その説明は省略する。新たな符号として、230aは入力画像202から入力画像輝度信号231と入力画像色差信号232とを分離する第1の輝度色差分離部、230bは予測画像204から予測画像輝度信号233と予測画像色差信号234とを分離する第2の輝度色差分離部、235aは第1の輝度色差分離部230aからの入力画像輝度信号231と第2の輝度色差分離部230bからの予測画像輝度信号233との差分を求める第2の減算器、235bは第1の輝度色差分離部230aからの入力画像色差信号232と第2の輝度色差分離部230bからの予測画像色差信号234との差分を求める第1の減算器、237は第1の減算器235bからの出力に基づいて色差評価値を生成する色差評価値生成部、236は第2の減算器235aからの出力に基づいて輝度評価値を生成する輝度評価値生成部、238は色差評価値生成部237からの色差評価値と輝度評価値生成部236からの輝度評価値とに基づいて最適ベクトル決定用総評価値239を演算する評価値演算部としての加算器であり、ベクトル決定部209は、動きベクトル203と最適ベクトル決定用総評価値239とを入力して、複数の取りうる動きベクトルのうち、最適ベクトル決定用総評価値が最小となる動きベクトルを最適ベクトル210として出力する。
図7に示すように、入力画像202と予測画像204は各々輝度色差分離部230a、230bに入力され、入力画像輝度信号231、入力画像色差信号232、予測画像輝度信号233、予測画像色差信号234とに分離される。分離された信号のうち、輝度信号同士あるいは色差信号同士の差分を減算器235a、235bによって求め、これらを各々独立に輝度評価値生成部236及び色差評価値生成部237とで評価値を算出する。算出された輝度評価値と色差評価値とは加算器238によって加算され、総評価値239を得る。この総評価値に従い、複数の取りうる動きベクトルのうち、総評価値が最小となる動きベクトルが最適ベクトル210となる。
従来の動き補償予測では、輝度成分のみで評価値を算出するのが一般的である。輝度色差に分離して評価値を求めることは、輝度だけでは求められない動きを色差画像を使用することにより求めることが出来ることを示す。輝度成分と色差成分とを分離すると、輝度信号では変化まったく無いが、色差成分では明確に変化がみられる画像が存在する。このような画像の場合、輝度成分だけで動き補償を行うと、色差成分の変化を追うことが不可能であり、誤ったベクトルを求めてしまう。色差成分も同時に評価することにより上記のような場合に最適なベクトルを求めることが可能となる。
このように、輝度信号のみならず色差信号を動き補償予測の評価値に加えることにより、輝度信号だけではなく評価が不可能であった色の動きの再現性を向上させることができる。
なお、ここでは記述していないが、加算器238で、輝度評価値と色差評価値との加算において重み付け加算を行うことにより、より最適な評価値を求めることが可能となる。
実施の形態8.
図8は実施の形態8に係る動き補償装置を示すブロック構成図である。
図8において、図7に示す実施の形態7と同一部分は同一符号を付して示し、その説明は省略する。新たな符号として、230cは動きベクトル203から動きベクトル輝度信号242と動きベクトル色差信号243とを分離する第3の輝度色差分離部、244は輝度評価値生成部237からの輝度評価値と色差評価値生成部237からの色差評価値とを比較して評価値比較差を出力する評価値演算部としての輝度色差評価値比較部であり、動き補償処理部200は、入力画像202と参照画像201とを入力し、入力画像202と参照画像201との間の動
きベクトルと、入力画像202の輝度成分に対して、参照画像201から動きベクトル輝度信号に従って抽出した予測画像輝度信号204及び動きベクトル色差信号に従って抽出した予測画像色差信号241とを出力し、ベクトル決定部209は、動きベクトル輝度信号242及び動きベクトル色差信号243と上記評価値比較差を入力して、複数の取りうる動きベクトルのうち、上記評価値比較差が最小となる動きベクトルを最適ベクトルとして出力するようになっている。
図8に示すように、入力画像202の輝度成分に対して、参照画像201から動きベクトル輝度信号242に従った予測画像輝度信号240が、動きベクトル色差信号243に従った予測画像色差信号241が各々求められる。入力画像202は輝度色差分離部230aにより輝度信号231と色差信号232とに分離される。輝度信号の入力画像と予測画像とで、色差信号の入力画像と予測画像とで各々差分が取られ、各々輝度評価値と色差評価値とが演算され、輝度色差評価値比較部244に入力される。比較部244では重み付けをされた比較が行われ、より適切と判断された評価値を最適ベクトル決定部209に出力する。最適ベクトル決定部209は、輝度、色差の各々のベクトルを入力されており、先の入力である評価値により、輝度、色差ベクトルのうち選択されたものを最適ベクトル210として出力する。
実施の形態9.
図9は実施の形態9に係る動き補償装置を示すブロック構成図である。
図9に示す動き補償装置は、動画像符号化を行う符号化を行う際、ブロック単位に前フレームのデータから動きを予測し情報量削減を行う動き補償装置であって、前フレームのデータを格納する前フレームメモリ部104と、現フレームのブロックデータ150と前フレームの探索範囲データ151の特定領域からパターンマッチングを行い、最小の歪を与える動きベクトル155と最小歪154とを計算する最小歪計算部101と、現フレームのブロックデータ150と外部より入力される1つ以上の特定ベクトル153に対応する前フレームのブロックデータ152との歪156を計算する特定ベクトル歪計算部102と、上記最小歪計算部101から出力される歪と上記特定ベクトル歪計算部102から出力される歪とに基づいて最適動きベクトル157を出力する最適ベクトル出力部103とを備えている。
次に図9について動作について説明する。
最小歪計算部101においては、現フレームのブロックデータ150に対して、前フレームの探索範囲データ151から最小となる最小歪154と最小歪を与える動きベクトル155を計算し、出力する。一方、特定ベクトル歪計算部102では、外部より与えられた特定ベクトル153に対応するデータ152を前フレームメモリ部104からとりだし、そのデータと、現フレームのブロックデータ150との歪156を計算し出力する。
最小歪計算部101からの最小歪154と特定ベクトル歪計算部102からの歪156をもとに、最適ベクトル出力部103において、最適ベクトルを計算する。
最適ベクトル出力部103の最適ベクトル計算方法としては、例えば、図11があげられる。すなわち、最小歪計算部101からの最小歪154にオフセット値110を加算し、その結果と特定ベクトル歪計算部102からの歪156を比較器112で比較し、小さい値を与えるベクトルを最適動きベクトル156として出力する。
また、図10に示す如く、最適ベクトル出力部103の出力である最適動きベクトル157を特定ベクトル歪計算部102の入力と特定ベクトル153として入力することにより、1つ前のブロックの最適ベクトルを特定ベクトルとして入力することにより、前のブロックの最適ベクトルが現ブロックの最適ベクトルとして選ばれた場合には、動きベクトルの可変長符号化における情報量が大幅に減ることが実現できる。
また、最適ベクトル出力部103は、図12に示す如く、最小歪計算部101からの歪に加える重み付けのオフセット値を、最小歪を与える動きベクトル155と特定ベクトル153との差分の大きさにより適応的に変更して与えるオフセット値計算部114をさらに備え、差分の値によりオフセット値を決定するようにしてもよい。例えば、ベクトルの差分が小さい時は、小さいオフセットを与える。差分が大きい時は、大きいオフセットを与える。これにより、ある程度ベクトルの差分が大きい時は、
特定ベクトルの値 ≦ ((最小歪)+オフセット)
であれば、特定ベクトルが最適動きベクトルとして選択される。
これにより、可変長符号化の際の発生情報量を大幅に削減可能となる。
実施の形態10.
次に、以下の実施の形態では、簡単な構成での実現性と汎用性を有しつつ、トータルの符号量と歪みのバランスを考慮して、符号化歪みの低減に貢献しないと考えられる動きベクトルを、符号量最小となる予測ベクトルに補正し、全体の歪みの増大を抑えながら動きベクトルの符号量を削減する動画像符号化装置及び方法を提供する。本手法は、従来技術で述べたような各種の国際標準動画像符号化方式への適用が可能であり、符号化系全体で符号量を効果的に削減するという目的で、前述した各実施の形態と一致する。
まず、この実施の形態10に係る動画像符号化装置では、動き補償予測に基づく動画像符号化装置において、動き補償予測に用いられる参照画像データを格納してなるメモリと、入力マクロブロックと上記メモリからの参照画像データとに基づいて最小予測誤差を与える動きベクトルを検出する動き検出部と、入力マクロブロックの動き補償予測に利用する動きベクトルを符号化する際に用いる予測ベクトルを導出する予測ベクトル導出部と、与えられた動きベクトルに基づいて上記メモリ内の参照画像データの対応する位置の画像データを動きベクトルに対応する予測画像として取り出す動き補償部と、上記動き検出部により得られる動きベクトルに基づいて上記動き補償部から出力される予測画像を用いて予測誤差量を求め、該予測誤差量を第1の閾値を用いて閾値判定し、判定結果、予測誤差量が第1の閾値より大きい場合には上記予測ベクトル導出部により得られる予測ベクトルを上記動き補償部に出力させると共に、予測誤差量が第1の閾値より小さい場合には上記動き検出部により得られる動きベクトルを上記動き補償部に出力させる閾値処理部と、予測ベクトルに対応する予測画像による予測誤差信号を生成し、その予測誤差信号の発生符号量推定値を第2の閾値を用いて閾値判定を行い、判定結果、予測誤差信号の発生符号量推定値が第2の閾値より大きい場合には上記動き検出部により得られる動きベクトルを最終動きベクトルとして出力させると共に、予測誤差信号の発生符号量推定値が第2の閾値より小さい場合には上記予測ベクトルを最終動きベクトルとして出力させ、かつ最終動きベクトルに対応する予測画像を最終予測画像として出力する予測画像判定部とを備え、画像データの符号量に対して動きパラメータ(動きベクトル)の符号量の比率が高くなる低ビットレート符号化の際にも、全体の符号量と符号化歪みのバランスの良い符号化を行うものである。
本実施の形態10は、一般の動き補償予測と離散的コサイン変換(discrete cosine transform,以下、単にDCTとも称す)・量子化による動画像符号化装置に、本実施の形態に係る技術要素を組み込んだ例を示す。
図13は本実施の形態10における動画像符号化装置の内部構成図である。
図13に示す実施の形態10における動きベクトルを用いた動き補償予測に基づく動画像符号化装置には、主要な構成として、動き補償予測に用いられる参照画像データを格納してなるフレームメモリ34と、入力マクロブロック3と上記メモリ34からの参照画像データとに基づいて最小予測誤差を与える動きベクトル21を検出する動き検出部20と、入力マクロブロック3の動き補償予測に利用する動きベクトルを符号化する際に用いる予測ベクトル28を導出する予測ベクトル導出部27と、与えられた動きベクトルに基づいて上記メモリ34内の参照画像データの対応する位置の画像データを動きベクトルに対応する予測画像23,29として取り出す動き補償部22と、上記動き検出部20により得られる動きベクトル21に基づいて上記動き補償部22から出力される予測画像23を用いて予測誤差量を求め、該予測誤差量を第1の閾値を用いて閾値判定し、判定結果、予測誤差量が第1の閾値より大きい場合には上記予測ベクトル導出部27により得られる予測ベクトル28を上記動き補償部22に出力させると共に、予測誤差量が第1の閾値より小さい場合には上記動き検出部20により得られる動きベクトル21を上記動き補償部22に出力させる最小歪み閾値処理部24と、予測ベクトル28に対応する予測画像29による予測誤差信号を生成し、その予測誤差信号の発生符号量推定値を第2の閾値を用いて閾値判定を行い、判定結果、予測誤差信号の発生符号量推定値が第2の閾値より大きい場合には上記動き検出部20により得られる動きベクトル21を最終動きベクトル33として出力させると共に、予測誤差信号の発生符号量推定値が第2の閾値より小さい場合には上記予測ベクトル28を最終動きベクトル33として出力させ、かつ最終動きベクトル33に対応する予測画像37を最終予測画像として出力する最終予測画像判定部30とを動き補償予測部19内に備えている。
なお、その他の符号として、2は入力映像信号1に基づいて入力マクロブロック3を生成するマクロブロック生成部、5は入力マクロブロック3と予測誤差信号4との入力に基づいてモード判定し、モード選択情報6と符号化対象画像信号7を出力するモード判定部、8は符号化対象画像信号7を離散的コサイン変換してDCT係数データを出力するDCT部、10はDCT係数データ9を量子化して量子化DCT係数データを出力する量子化部、12は量子化DCT係数データ11を逆量子化して逆量子化DCT係数データ13を出力する逆量子化部、14は逆量子化DCT係数データ13に基づいて復号画像データ15を復元する逆DCT部、16は復号再生画像、17はモード判定部5からのモード選択情報6に従って制御されるスイッチ、26と32は動き補償予測部19内のスイッチ、38は量子化DCT係数データ11、モード選択情報6、動きベクトル33を所定のシンタックス、可変長符号化方法でビットストリーム39の形に多重化して出力する可変長符号化・多重化部である。
また、図14は本実施の形態10に係る動画像符号化装置及び方法を説明するための図13の動き補償予測部19を含む動きベクトル検出の処理過程を示すフローチャートである。
以下、図13および図14をもとに説明する。
(1)符号化装置の全体動作
まず、図13の符号化装置の全体の動作について簡単に説明する。入力映像信号1には1フレームに対応するデータが入力され、このフレームデータはマクロブロック生成部2によって、入力マクロブロック3に分割される。各入力マクロブロックについて、モード判定部5において、イントラ(フレーム内)符号化されるかインター(フレーム間)符号化されるかが決定される。判定に用いられるのは、入力マクロブロック3と、動き補償予測部19の処理によって得られる予測画像37と入力マクロブロック3との差分信号である予測誤差信号4であり、所定の判定方法により符号化効率が高いと判断された信号が符号化対象画像信号7として選択される。この時の判定方法は種々の方法を取り得るが、本発明の技術要素にあたらないため、詳細は割愛する。また、予測画像37および動きベクトル33を生成する動き補償予測部19の処理の詳細は後述する。
符号化対象画像信号7は、DCT部8において各8×8画素からなるブロックごとにDCTされ、DCT係数データ9に変換される。DCT係数データ9は量子化部10により所定の方法で量子化され、量子化DCT係数データ11として可変長符号化・多重化部38に送られる。また、量子化DCT係数データ11は、逆量子化部12において逆量子化DCT係数データ13に戻され、逆DCT部14において復号画像データ15に復元される。ここで、モード判定部5からのモード選択情報6に従ってスイッチ17が制御され、イントラ符号化モードのときは「0」を、インター符号化モードのときは予測画像37を加算して復号再生画像16を得る。
復号再生画像16は、後の動き補償予測に用いるため、フレームメモリ34に格納される。動き補償予測部19は予測画像37を出力するほか、予測画像37を得るための動きベクトル33を、可変長符号化・多重化部38に出力する。
可変長符号化・多重化部38は、量子化DCT係数データ11、動きベクトル33、モード選択情報6などを所定のシンタックス、可変長符号化方法でビットストリーム39の形に多重化して出力する。ここで、所定のシンタックスとは前述の国際標準動画符号化規格で定められるデータ多重化ルールを意味する。
(2)動き補償予測部19の動作
動き補償予測部19の内部構成は図13に示す通りである。図14のフローチャートを併用しながら詳細に動作を説明する。
(2−1)動き検出処理(ステップS1)
まず、ステップS1に示すように、入力マクロブロック3に対して、最小予測誤差(最小マッチング歪み)を与える動きベクトル21を求める。この処理は、動き検出部20において行う。予測誤差には、従来の技術で述べた差分絶対値和(SAD)や、画素差分の自乗をマクロブロック輝度成分の全画素について総和をとる差分自乗和などがあるが、以下ではSADを用いるものとする。動き検出部20は、入力マクロブロック3と、フレームメモリ34中の参照画像の与えられた動きベクトル探索範囲の中に含まれる画像データとの間で、SADを最小にする参照画像データ位置を求め、入力マクロブロック3のフレーム内位置からの偏移を動きベクトル21として出力する。予測誤差の計算に用いるフレームメモリ34中の参照画像データは、画像データバス35を介して動き検出部20に送り込まれる。
次いで、スイッチ26は、この動きベクトル21をスルーで動き補償部22に受け渡す。動き補償部22は、動きベクトル21により、フレームメモリ34中の参照画像データの対応する位置の画像データを、画像データバス36を介して予測画像23として取り出して出力する。予測画像23は、まず最終予測画像判定部30に送られるが、この時点では最終予測画像判定部30は、予測画像23をそのまま最終予測画像37としてスルーで出力する。
(2−2)モード判定(ステップS2、S3)
次に、ステップS2において、イントラ/インター判定を行う。この処理は動き補償予測部19ではなく、モード判定部5で(1)で述べたように行われる。次いで、ステップS3において、モード選択情報6が「インターモード」を示しているか否かを判定する。イントラモード、すなわち入力マクロブロック3を直接符号化対象信号とするモードであれば、ここで動き補償予測部19の処理は終了する。
(2−3)動きベクトルの効率判定(ステップS4)
インターモード、すなわち入力マクロブロック3と最終予測画像37との差分画像(予測誤差信号)を符号化対象信号とするモードであれば、以下に説明する手順と動作に従って、符号量と符号化歪みのバランスを考慮してトータルで効率のよい動きベクトルを改めて決定する。まず、インターモードの場合は、最小マッチング歪み閾値処理部24を起動し、予測画像23によるSADについて、あらかじめ定められた閾値TH1に基づいて閾値判定を行う(ステップS4)。ここで、TH1を実験的もしくは経験的に決定して予測効率を図る値として定めておけば、TH1よりも大きなSADを生じる場合、動きベクトル21による動き補償予測は、予測効率がそれほど良くないと判断できる。つまり、このマクロブロックでは動きベクトル21を用いて予測誤差信号を得ても、その予測誤差信号を符号化するには多くの符号量を必要とすることがある程度推察できる。したがって、この時の動きベクトル21は、動きベクトル21自身の符号量を費やしてまで動き補償予測を行う価値が低いと判断し、動きベクトルの符号量の削減を図る。
逆に、SADがTH1よりも小さい値になる場合は、動きベクトル21の予測効率を認め、それをそのまま最終的な動きベクトルとして用いて符号化を行う。
(2−4)動きベクトルの置換処理(ステップS5〜S9)
上記ステップS4で、SADがTH1より大きいと判断された場合には、動きベクトル21を、実際に差分符号化する際に用いる予測ベクトルに置き換えることを検討する。一般に、既存の動画像符号化標準方式では、動きベクトルは近傍の動きベクトルで予測してその差分値を符号化することが多い。動きベクトルは近傍と似通った値をとることが多いため、予測差分がゼロに近いほど符号長の短い符号を割り当てて符号化するのが一般的である。したがって、動きベクトルを予測ベクトルに一致させることで、動きベクトルの符号量は最小になるので、この置換によって予測誤差信号の符号量が極端に大きくならないならば、トータルで符号量を削減した効率のよい符号化を行うことができる。
最小マッチング歪み閾値処理部24は、ステップS4でSADがTH1より大きいと判断すると、制御信号25によりスイッチ26を切り換え、予測ベクトル導出部27に動きベクトル21を与える。予測ベクトル導出部27はステップS5の処理を行い、動きベクトル21を実際に符号化する場合に使用する動きベクトル符号化用の予測ベクトル28を導出する。たとえば、予測の方法を直前のマクロブロックの動きベクトルを予測ベクトルとして差分をとる(これはMPEG−1やMPEG−2で採用されている)。すると、動きベクトル21が(−2,8)、直前のマクロブロックの動きベクトルが(0,4)であった場合は、符号化する動きベクトルデータはその差分で(2,4)となる。なお、ここで、動きベクトル(x,y)とは、被予測マクロブロックの画素位置から水平方法へx画素(右方向を正とする)、垂直方向へy画素(下方向を正とする)だけ偏移した位置のフレームメモリ中の画素を予測画素とすることを意味する。予測ベクトル導出部27は、予測ベクトルに相当する(0,4)を置換候補ベクトルとして出力する。
動き補償部22は、予測ベクトル28を受け、前述の予測画像23の取得と同様の手順で予測ベクトル28に対応する予測画像29を出力する。
予測画像29は、最終予測画像判定部30に、予測画像23とともに入力される。最終予測画像判定部30は、ここでは予測画像29による予測誤差信号を生成し(入力マクロブロック3との差分をとることで得られる。ステップS6に相当)、その予測誤差信号の符号化効率をチェックする。これは、動きベクトル21を予測ベクトル28で置換した場合に、それによって予測誤差信号の符号量が大幅に増加してしまうと動きベクトルの置換が逆効果になってしまうためであり、予測誤差信号の符号量の程度をある程度測ることが目的である。
チェックの方法は、予測誤差信号の発生符号量推定値としての輝度成分の分散値を用いた閾値判定による(ステップS7、S8)。この判定方法の根拠は以下の通りである。
予測誤差信号は、一般にゼロ近辺にピークを持つラプラス、ガウス系の分布を有する。符号化は、この予測誤差信号をDCTによって周波数成分に変換して、その係数分布が低周波に偏ることを利用して冗長度を削減するため、高周波成分に立つ係数の発生頻度が符号化効率の測度になる。高周波成分の含有率は、予測誤差信号の信号分布の分散によってある程度代表される。分散が大きいほど信号分布のすそ野が広がり、DCT係数の高周波成分の発生頻度が高くなる。
このような観点から、特に符号量の多くを占める輝度成分の分散値σ2を閾値判定に用いて、この分散値が閾値TH2よりも小さい場合、動きベクトル置換による予測誤差信号の符号量増加はある程度抑えられるものとして動きベクトルの置換を認める(ステップS9)。逆に、輝度成分の分散値がTH2よりも大きくなる場合は、動きベクトル置換がかえって予測誤差信号の符号量増加を招くものと判定し、動きベクトルの置換を認めず、最小SADを与える動きベクトル21を最終的な動きベクトルとする。
最終予測画像判定部30は、以上の輝度信号分散値に基づく置換の可否判定を行い、その結果として、制御信号31によってスイッチ32を切り換え、最終動きベクトル33を出力させるとともに、最終動きベクトル33に対応する最終予測画像37を予測画像23、予測画像29のいずれかから選択して出力する。すなわち、インターモードでは、以上の処理を経た後の最終予測画像37を用いてインター符号化を実施すると共に、最終動きベクトル33を可変長符号化・多重化部38に送って符号化する。
上述した図14に示す動きベクトルを用いた動き補償予測に基づく動画像符号化方法における処理ステップを要約すると次の通りとなる。
すなわち、図14に示す動画像符号化方法は、入力マクロブロックと参照画像データとに基づいて最小予測誤差(最小マッチング歪み)を与える動きベクトルを検出する動きベクトル検出ステップS1と、入力マクロブロックと動きベクトルに対応する予測画像とに基づく予測誤差信号を第1の閾値を用いて閾値判定する第1の閾値判定ステップS4と、第1の閾値判定結果、予測誤差信号が第1の閾値より大きい場合には動きベクトルを符号化する際に用いる予測ベクトルを導出する予測ベクトル導出ステップS5と、予測ベクトルに対応する予測画像による予測誤差信号を生成する予測誤差信号生成ステップS6と、予測誤差信号の発生符号量推定値を算出する算出ステップS7と、算出された予測誤差信号の発生符号量推定値を第2の閾値を用いて閾値判定する第2の閾値判定ステップS8と、第2の閾値判定結果、予測誤差信号の発生符号量推定値が第2の閾値より小さい場合に動きベクトルを上記予測ベクトルに置換する置換ステップS9とを備え、動きベクトルを用いて動き予測符号化を実施する。
以上の構成の符号化装置及び方法により、予測誤差信号の符号量削減に貢献しない動きベクトルを閾値判定によって特定し、予測誤差信号の符号量増加を抑えながら動きベクトルの符号量を削減して符号化を行うことができるため、動き情報、画像情報のトータルの符号化効率にとって最適な動きベクトルの選択が可能になる。
なお、本実施の形態10では、閾値TH1およびTH2の具体的な決定方法については述べなかったが、これらの値は特定の符号化ビットレートやフレームレートなどに応じて最適値が変わってくるため、状況に応じたチューニングのパラメータとして利用することができる。これらの値を最適に設定することで符号化効率を高めることが可能である。
本実施の形態10の符号化装置では、従来の動きベクトル探索に比べ、SADの閾値処理、予測ベクトルおよび予測ベクトルによる予測誤差信号の導出、予測ベクトルによる予測誤差信号の輝度信号の分散値の計算と閾値処理が追加される構成となる。しかし、SADおよび分散値の閾値処理は条件分岐1つだけで実現できるほか、予測ベクトル導出は従来の動きベクトル符号化に際しても必要なため特別な追加機構ではない。
また、予測ベクトルによる予測誤差信号の導出は、マクロブロック分のバッファリングと予測ベクトルの一時記憶により、最小SADを与える動きベクトルを検出する過程(動き検出部20)で実施してしまうことも可能であり、分散値計算も1マクロブロックあたり1回の処理(しかも、ステップS4で動きベクトル置換の候補となるマクロブロックについてのみ)だけであるので、極めて少ない演算量の追加で実現可能である。ハードウエアで構成する場合は、多少の内部構成素子の追加が必要になるが、ソフトウエアで符号化装置を構成する場合には少しの演算量増加だけで実現可能である。
また、本実施の形態10では、動き量を表現するパラメータとして動きベクトルを用いて説明したが、アフィンパラメータや透視変換パラメータなどより複雑な動きパラメータを用いて予測を行う場合にも適用可能である。これらの複雑な動きパラメータに対しては、予測ベクトル導出部27において、パラメータ符号化の際にもっとも冗長度を削減して符号化できるパラメータを算出すればよい。
実施の形態11.
上述した実施の形態10において、最小SADを与える動きベクトルは、いくつかのモードから選択されたものでもよい。たとえば、MPEG−4の最終草案(ISO/IEC JTC1/SC29WG11/N2202)や、ITU−T勧告H.263のオプションの1つであるAdvanced Prediction Modeによれば、動きベクトルとして、マクロブロックあたり1つのベクトルを求める「1MVモード」と、DCTの単位となる4つの8画素×8ラインのブロックあたりに1つの動きベクトルを求める「4MVモード」が選択できる。この場合、「1MVモード」と「4MVモード」とを比較して最小のSADを与えるモードを選択するように構成できる。
この処理は、図13における動き検出部20の内部で実施するように構成でき、図14のステップS1のサブステップとして位置づけることができる。
また、この場合の予測ベクトル導出部27は、近傍動きベクトルのメディアン値を用いた予測ベクトルの算出を行うように構成する。
図15に、MPEG−4最終草案に基づく動きベクトルの予測の仕組みを示す。図15において、MVは被予測動きベクトル、MV1〜MV3は予測ベクトル算出のために必要となる動きベクトルを示し、(a)はマクロブロック中左上のブロックの動きベクトルの場合、(b)はマクロブロック中右上のブロックの動きベクトルの場合、(c)はマクロブロック中左下のブロックの動きベクトルの場合、(d)はマクロブロック中右下のブロックの動きベクトルの場合の動きベクトルMV1〜MV3の位置をそれぞれ定めている。
予測ベクトル(Px,Py)は、下式で求められる。
Px =Median(MV1x,MV2x,MV3x)
Py =Median(MV1y,MV2y,MV3y)
ただし、MV1=(MV1x,MV1y)
MV2=(MV2x,MV2y)
MV3=(MV3x,MV3y)
また、関数Median( )は、3つの引数の中央値を出力する。
図15は「4MVモード」の説明図になっているが、「1MVモード」では同図(a)の場合で説明できる。
「1MVモード」の場合は、図3の(a)を用いて、MVをマクロブロック全体の動きベクトルとみなして予測ベクトルを求める。MV1〜MV3は、それぞれそれらが属するマクロブロックの動きベクトルモードが「1MVモード」の場合は、4つのブロックすべてが同じ動きベクトルであるとみなす。
本実施の形態12によれば、MPEG−4やH.263などの低ビットレート符号化をターゲットとする符号化装置において本発明を活用することができる。
実施の形態12.
本実施の形態12では、実施の形態10で説明した動きベクトル置換処理のON/OFFをフレーム単位に切り換える構成を持つ符号化装置について説明する。動き補償予測の効率が極めて高いフレームでは、動きベクトルの置換が逆効果になることがあり、それを防ぐこと、フレーム全体でON/OFFすることで置換処理を行わないフレームにおける演算量を削減できることなどが効果としてあげられる。
すなわち、この実施の形態12では、動き検出部20からの動きベクトルと最小予測誤差量の入力に基づいてフレームアクティビティの値を算出し、算出された値に基づいて最小マッチング歪み閾値処理部24及び最終予測画像判定部30による予測ベクトルを用いた動きベクトルの置き換え処理をフレーム単位で切り換え制御するフレームアクティビティ算出部40をさらに備え、フレームごとに動きパラメータ置換処理のON/OFFを制御できるようにすることより、全体の符号量と符号化歪みのバランスの良い符号化をより柔軟に行う。
図16に本実施の形態12における動き補償予測部19の内部構成を示す。
同図において、図13に示す実施の形態10と同一部分は同一符号を付してその説明は省略する。新たな符号として、40は動き検出部20からの動きベクトル21と最小予測誤差41の入力に基づいてフレームアクティビティの値を算出し、算出された値に基づいて最小マッチング歪み閾値処理部24及び最終予測画像判定部30による予測ベクトルを用いた動きベクトルの置き換え処理をフレーム単位で切り換え制御する制御信号42を出力するフレームアクティビティ算出部であり、43と44はその制御信号に基づいて動きベクトルの置き換え処理を行うためのスイッチである。
また、図17は、図16の動き補償予測部19を用いた場合の動き補償予測処理手順を示すフローチャートである。以下、図16及び図17をもとに、本実施の形態12における動き補償予測部19の動作を詳しく説明する。符号化装置全体の構成は実施の形態10で説明した図13と等価で、動き補償予測部19だけが置き換わるものとし、モード判定部5の動作も実施の形態10と同じであるとする。
(1)動き検出処理(ステップS1)
まず、実施の形態10と同様に、ステップS1に示すように、入力マクロブロック3に対して、最小予測誤差を与える動きベクトル21を求める。この動きベクトル検出の処理を、1フレームにわたってすべて実施しておき、各マクロブロックの動きベクトル21と最小SAD41をフレームアクティビティ算出部40に入力する。フレームアクティビティ算出部40は、当該フレームにて動きベクトル置換の処理を行うか否かの判定基準となるフレームアクティビティを計算する(ステップS10)。このフレームアクティビティの値から、動きベクトル置換を行うと判断した場合には、制御信号42によってスイッチ26、43、44をすべて実施の形態10の処理を行う方向へ動作させる。さもなくばスイッチ26、43、44を強制的に最小SADを与える動きベクトル21に基づいて動き補償予測を行うように動作させる。これらのスイッチの切り換えは、図17におけるステップS11に相当し、図17ではマクロブロック単位の切り換えを行う。これはフレーム単位で実施しても良いが、以下ではマクロブロック単位にフレームアクティビティの値に基づいて選択するものとして説明する。
フレームアクティビティの値としては、フレーム全体の動きの大きさや複雑さなどが考えられる。具体的な量では、フレーム全体にわたる最小SADの総和や、フレーム全体の動きベクトルのばらつきの度合いを示す動きベクトル分散などが考えられる。たとえば、フレーム間で動きが複雑な場合には平行移動のみで動きを捉えようとする動きベクトルでは十分な予測効率が得られない可能性が高い。この場合は動きベクトルが有効に作用していない個所が多いことが予想されるので、動きベクトル置換の機構をONにしておく。逆に、動きが単調で予測効率が十分得られるような場合には動きベクトル置換の機構をOFFにし、最小SADの動きベクトルを常に用いるようにする、などの制御を考えることができる。最小SADの総和が大きいフレームでは前フレームからの動きが複雑で動きを捉え切れないケースが考えられるし、動きベクトルの分散が大きい場合についても動きの複雑さが大きいとみなすことができる。しかしながら、フレームアクティビティの定義は様々考えられる。
以下では動きベクトル置換のON/OFF切り換えに最も最適なアクティビティを用いることを前提として説明を続ける。
(2)モード判定(ステップS2、S3)
次に、ステップS2において、イントラ/インター判定を行う。この処理は動き補償予測部19ではなく、モード判定部5で(1)で述べたように行われる。次いで、ステップS3において、モード選択情報6が「インターモード」を示しているか否かを判定する。イントラモード、すなわち入力マクロブロック3を直接符号化対象信号とするモードであれば、ここで動き補償予測部19の処理は終了する。
(3)フレームアクティビティに基づく動きベクトル置換処理のON/OFF判定(ステップS11)
(1)で説明したように、ステップS11において、ステップS10で求めたフレームアクティビティをもとに、動きベクトル置換処理(ステップS4〜S9)に処理を進めるか、最小SADを与える動きベクトルをそのまま使用することにして動き補償予測の処理を終了させるかを判定する。
(4) 動きベクトルの置換処理(ステップS4〜S9)
(3)で動きベクトル置換処理を行うと判定された場合は、インターモードにおいて、実施の形態1で述べた手順により、符号量と符号化歪みのバランスを考慮してトータルで効率のよい動きベクトルを改めて決定する。この時、スイッチ43と44は、実施の形態1の動作を行うように制御されるものとする。この場合の処理手順は実施の形態10で述べた方法とまったく同じであるため、ここでの説明は割愛する。
上述したように、図17に示す動きベクトルを用いた動き補償予測に基づく動画像符号化方法における処理ステップでは、図14に示す処理ステップに対し、動きベクトルと最小予測誤差に基づいてフレームアクティビティの値を算出し、算出された値に基づいてフレーム単位で動きベクトルと予測ベクトルの置換を行うか否かの切換制御を行う制御ステップをさらに備えて、動き予測符号化を実施している。
以上の構成の符号化装置及び方法により、フレーム単位およびマクロブロック単位で、予測誤差信号の符号量削減に貢献しない動きベクトルを閾値判定によって特定し、予測誤差信号の符号量増加を抑えながら動きベクトルの符号量を削減して符号化を行うことができるため、動き情報、画像情報のトータルの符号化効率にとって最適な動きベクトルの選択をより柔軟に行えるようになる。これによって、動きベクトルの置換が有効でないフレームについてははじめから置換処理をOFFにして効率の低下を防ぐことができる。また、処理がOFFの場合は置換処理の演算量もフレームの単位で削減できる。
本実施の形態12の符号化装置及び方法では、実施の形態10の符号化装置及び方法に比べ、さらにフレームアクティビティ算出の処理過程が追加になるが、これはフレームにつき1回しか実施しないため、全体としての演算量の増加には大きく影響しない。
また、本実施の形態12では、フレームアクティビティを、フレームメモリ34内の過去に符号化された画像データと、入力された原画像との間で計算するように構成したが、この構成では符号化歪みを含んだ画像と原画像との間でアクティビティ計算をすることになり、厳密なフレーム間アクティビティは算出できない。そのため、過去のフレームの原画像をバッファリングするフレームメモリを設けることにより、原画像同士でフレーム間のアクティビティを算出することも可能である。
また、本実施の形態12における符号化装置において、実施の形態11で述べたように「1MVモード」「4MVモード」に対応できるように構成することで、MPEG−4やH.263などの低ビットレート符号化装置への適用が可能である。
この発明の実施の形態1に係る動き補償装置を示すブロック構成図である。 この発明の実施の形態2に係る動き補償装置を示すブロック構成図である。 この発明の実施の形態3に係る動き補償装置を示すブロック構成図である。 この発明の実施の形態4に係る動き補償装置を示すブロック構成図である。 この発明の実施の形態5に係る動き補償装置を示すブロック構成図である。 この発明の実施の形態6に係る動き補償装置を示すブロック構成図である。 この発明の実施の形態7に係る動き補償装置を示すブロック構成図である。 この発明の実施の形態8に係る動き補償装置を示すブロック構成図である。 この発明の実施の形態9に係る動き補償装置を示すブロック構成図である。 この発明の実施の形態9に係る動き補償装置の変形例を示すブロック構成図である。 この発明の実施の形態9に係る動き補償装置の他の変形例を示すブロック構成図である。 この発明の実施の形態9に係る動き補償装置のさらに他の変形例を示すブロック構成図である。 この発明の実施の形態10に係る動画像符号化装置を示すブロック構成図である。 図13の符号化装置における動き補償予測部19の処理の流れを示すフローチャートである。 この発明の実施の形態11に係るMPEG−4またはITU−T勧告H.263における動きベクトルの予測値の算出方法を説明する説明図である。 この発明の実施の形態12に係る動画像符号化装置を示すブロック構成図である。 図16の符号化装置における動き補償予測部19の処理の流れを示すフローチャートである。 従来の動き補償装置を示すブロック構成図である。 最適画像(予測画像)を求める説明図である。
符号の説明
101 最小歪検出部、102 特定ベクトル歪計算部、103 最適ベクトル出力部、104 前フレームメモリ、110 オフセット値、111 加算器、112 比較器、113 セレクタ、114 オフセット計算部、152 特定ベクトルに対する前フレームデータ、153 特定ベクトル、154 最小歪データ、155 最小歪を与える動きベクトル、156 特定ベクトルに対する歪データ、157 最適動きベクトル、201 参照画像、202 入力画像、203 動きベクトル、204 予測画像、205 差分絶対値和演算部、206 差分絶対値和、207 動きベクトル値符号化部、208 動きベクトル符号量、209 最適ベクトル決定部、210 最適ベクトル、211 差分二乗和演算部、212 差分二乗和、213 遅延器、214 差分演算器、215 差分ベクトル符号化器、216a,216b 平均値分離部、217 平均値分離予測画像、218 平均値分離入力画像、219 歪量演算部(評価値演算器)、220 評価値、222 差分器、223 予測誤差、224 周波数解析部、225 周波数係数、226 評価値生成部、227 評価値、228 符号化部、229 符号化情報量、230a,230b,230c 輝度色差分離部、231 予測画像輝度信号、232 予測画像色差信号、233 入力画像輝度信号、234 入力画像色差信号、235a,235b 差分器、236 輝度評価値生成部、237 色差評価値生成部、238 加算器、239 総評価値、240 輝度成分のみの予測画像、241 色差成分のみの予測画像、242 動きベクトル輝度信号、243 動きベクトル色差信号、244 輝度色差評価値比較部、20 動き検出部、22 動き補償部、24 最小マッチング閾値処理部、27 予測ベクトル導出部、30 最終予測画像判定部、34 フレームメモリ、40 フレームアクティビティ算出部。

Claims (5)

  1. 動画像符号化を行う符号化を行う際、ブロック単位に前フレームのデータから動きを予測し情報量削減を行う動き補償装置において、
    前フレームのデータを格納する前フレームメモリ部と、
    現ブロックと前フレームの特定領域からパターンマッチングを行い、最小の歪を与える動きベクトルと歪値とを計算する最小歪計算部と、
    現ブロックと入力される1つ以上の動きベクトルに対応する前フレームのブロックとの歪を計算する特定ベクトル歪計算部と、
    上記最小歪計算部から出力される歪と上記特定ベクトル歪計算部から出力される歪とに基づいて最適動きベクトルを出力する最適ベクトル出力部と
    を備えた動き補償装置。
  2. 上記特定ベクトル歪計算部に入力される動きベクトルは、上記最適ベクトル出力手段から出力されたベクトルを入力することを特徴とする請求項1記載の動き補償装置。
  3. 上記最適ベクトル出力部は、上記最小歪計算部からの歪に重み付けを行う加算器と、重み付けされた最小歪計算部からの歪と上記特定ベクトル歪計算部からの歪とを比較する比較器と、この比較器の比較結果に基づいて最小歪を与える動きベクトルと特定ベクトルとのいずれかを選択して最適動きベクトルとして出力するセレクタとを備えたことを特徴とする請求項1または2記載の動き補償装置。
  4. 上記最適ベクトル出力部は、上記最小歪計算部からの歪に加える重み付けのオフセット値を、最小歪を与える動きベクトルと特定ベクトルとの差分の大きさにより適応的に変更して与えるオフセット値計算部をさらに備えたことを特徴とする請求項1または2記載の動き補償装置。
  5. 上記最小歪計算部は、現在の探索範囲内の最小歪と、現在の探索範囲より狭い範囲でのあらかじめ設定した範囲での最小歪みを出力することを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の動き補償装置。
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