JP2005070434A - 防眩性反射防止膜の製造方法 - Google Patents

防眩性反射防止膜の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 反射防止膜に簡単な構成で防眩性を付与する。
【解決手段】 セルローストリアセテートからなる透明支持体11にハードコート層12を形成し、これにエンボス加工を施し、微細な凹凸12aを形成する。PETフィルム17に、低屈折率層13c、高屈折率層13b、中屈折率層13aを順次層設して転写膜16を形成する。この転写膜16をハードコート層12の上に貼り合わせ、PETフィルム17を剥離する。塗布法により転写膜16を形成してこれを微細凹凸面に転写することにより、防眩性反射防止膜の大量生産が可能になり、コスト削減が図れる。
【選択図】 図3

Description

本発明は、光学用途等に用いられる防眩性反射防止膜の製造方法に関する。
防眩性反射防止膜は、液晶表示装置(LCD)、プラズマディスプレイパネル(PDP)、エレクトロルミネッセンスディスプレイ(ELD)や陰極管表示装置(CRT)のような様々な画像表示装置に設けられている他に、眼鏡やカメラのレンズにも使用されている。
このような防眩性反射防止膜の製造方法は種々提案されている。例えば、防眩性反射防止膜を実現するために、特許文献1のように予め凹凸をつけた支持体上に蒸着法により均一な膜を積層するもの、特許文献2のように、平滑な支持体上に例えば塗布によって積層した膜に、エンボス加工により表面凹凸を形成するもの、特許文献3のように表面層に粒子を含んだ塗布液を用い、粒子により凹凸を形成するものなどが提案されている。
特開2000−214302号公報 特開2000−275404号公報 特開2002−82207号公報
上記特許文献1で示されるものは、蒸着法によるため均一な膜形成には有利であるものの、装置コストが高くなったり、生産性で問題があり、大量生産には不向きであるという問題がある。また、特許文献2で示されるものは、塗布法などにより反射防止膜を形成した後にエンボス加工によって凹凸を形成して防眩性を付与しており、蒸着法のような問題はないものの、凹凸の形成が極めて困難であるという問題がある。これは、反射防止膜には、耐擦過傷性付与のために透明支持体にハードコート層を形成しており、この層があるために、圧力を与えて凹凸を付けようとしても、凹みにくく、また一時的に凹んでも戻ってしまう現象が発生するからである。また、特許文献3で示されるように、表面層に粒子を含んだ塗布液を用い粒子により凹凸を形成する場合には、1μm以上の粒子を0.3μm以下の塗布層厚みの中に埋め込む必要があり、粒子の粉落ちの問題が発生することに加え、反射防止特性も低下するという問題がある。
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、容易に且つ高速に製造することができるようにした防眩性反射防止膜の製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明者は鋭意研究した結果、予め凹凸を付けた支持体上に、塗布法により反射防止層を支持体に積層した転写部材を用いる新規な防眩性反射防止膜の製造方法を開発した。本発明では、基材の表面に凹凸を形成する凹凸形成工程と、前記凹凸を形成した表面に反射防止膜が層設された支持体を圧接して反射防止膜を前記表面に貼り合わせる貼り合わせ工程とを有することを特徴とする。
また、本発明は、前記基材を、透明支持体及び透明支持体の上に設けられるハードコート層とから構成し、前記凹凸形成工程は、前記透明支持体にハードコート層またはハードコート層及び防眩層を塗布する塗布工程を有し、この塗布工程で塗布されたハードコート層または防眩層の表面に凹凸を形成することを特徴とする。前記貼り合わせ工程では熱と圧力とを加えて前記表面の凹凸に沿って反射防止膜を貼り合わせて、貼り合わせ後の反射防止膜の表面に凹凸を形成する。また、前記凹凸形成工程では、表面に凹凸のあるロールを介して前記凹凸を形成し、次に前記ハードコート層または防眩層を熱硬化または電離放射線硬化させる。さらには、前記凹凸形成工程では、前記ハードコート層または防眩層を塗布した後に、表面に凹凸のあるロールを介して、前記ハードコート層または防眩層を熱硬化または電離放射線硬化させる。
また、前記ハードコート層または防眩層を塗布する際に、ハードコート層塗布液または防眩層塗布液に微粒子を混入させ、これら塗布層の乾燥後に前記微粒子によって表面凹凸を形成させる。前記貼り合わせ工程ではロールを介して連続的に貼り合わせを行う。さらに、前記貼り合わせ工程では、前記反射防止膜とこの反射防止膜が層設された支持体との間には、剥離層または撥水処理層が形成されている。
なお、前記貼り合わせ工程では、貼り合わせ前に前記表面凹凸に対して密着性を向上するための表面処理を施すことが好ましい。また、前記凹凸の形状が、平均凹凸周期(凹凸の平均間隔(Sm))が2μm以上100μm以下、算術平均粗さ(Ra)が0.02μm以上10μm以下の範囲であることが好ましい。また、前記凹凸の形状が、前記ハードコート層、前記防眩層、及び前記塗布層のいずれにおいても、平均凹凸周期が2μm以上100μm以下、算術平均粗さが0.02μm以上10μm以下の範囲であることが特に好ましい。
前記反射防止膜の積層を、ロールコート、リバースロールコート、グラビアコート、リバースグラビアコート、マイクログラビアコート、バーコート、ダイコートなどのいずれかにより行うことが好ましい。また、前記基材が長尺状の透明ポリマーフィルムであり、これを連続搬送しながら前記凹凸形成工程及び前記貼り合わせ工程を行うことが好ましい。また、前記透明ポリマーフィルムがセルロースアシレートを含むことが好ましい。
本発明によれば、基材の表面に凹凸を形成し、この凹凸を形成した表面に反射防止膜が層設された支持体を圧接して反射防止膜を前記表面に貼り合わせたから、塗布及び転写という大量生産に適した方法により防眩性を有する反射防止膜を簡単に製造することができる。しかも、大量生産が可能になり、製造コストを下げることができる。このような防眩性反射防止膜を用いることにより、画像表示装置の画像表示面における外光の反射の防止と、背景の映り込みの抑制とが図れる。また、本発明は、高い耐傷性が求められる防眩性反射防止膜において、高い反射防止特性と防眩性とを与えるために有効となる。
また、本発明は、圧縮弾性率が高いハードコート層を組み込む場合に有効である。さらに、本発明の防眩性反射防止膜は、低屈折率層が塗布層であるにもかかわらず、蒸着層からなる反射防止膜に匹敵する反射防止性能、防眩性能及び高精細適性を有しており、塗布と貼り合わせ(転写)という簡単な方法により、防眩性反射防止膜を製造することができる。したがって、蒸着層からなる従来の反射防止膜に比べて、大量生産に適しており、コストダウンが図れる。しかも、以上のような反射防止膜を用いることで、画像表示装置の画像表示面における外光の反射を有効に防止すると同時に、背景の映り込みを有効に減少することができる。また、本発明で得られた防眩性膜は、偏光板や反射防止膜、表示装置の構成材料として適している。
図1は本発明により製造された防眩性反射防止膜を示す概略の断面図である。この防眩性反射防止膜10は、トリアセチルセルロース(TAC)からなる透明支持体11に、ハードコート層12、反射防止層13を順次層設して構成されている。反射防止層13の表面には微細な凹凸14が形成されている。この表面の微細な凹凸14による光散乱のために、背景の映り込みが低下することにより、防眩性が付与されている。
各反射防止層13は、その使用目的などによって様々な層構造とされる。図1に示すものは、ハードコート層12の上に、中屈折率層13a、高屈折率層13b、そして低屈折率層13cの順序に構成されている。なお、図示は省略したが、単にハードコート層12の上に、低屈折率層13cを設けたものや、高屈折率層13bと低屈折率層13cとを設けたものでもよい。
図1のような層構成では、特開昭59−50401号公報に記載されているように、中屈折率層13aが下記数式(I )、高屈折率層13bが下記数式(II)、低屈折率層13cが下記数式(III )をそれぞれ満足することがより優れた反射防止性能を有する反射防止フィルムを作製できる点で好ましい。
数式(I );
(hλ/4)×0.7<n3 3 <(hλ/4)×1.3
数式(I )中、hは正の整数(一般に1、2または3)であり、n3 は中屈折率層13aの屈折率であり、そして、d3 は中屈折率層13aの層厚(nm)である。λは可視光線の波長(nm)であり、380〜680nmの範囲の値である。
数式(II);
(iλ/4)×0.7<n4 4 <(iλ/4)×1.3
数式(II)中、iは正の整数(一般に1、2または3)であり、n4 は高屈折率層13bの屈折率であり、そして、d4 は高屈折率層13bの層厚(nm)である。λは可視光線の波長(nm)であり、380〜680nmの範囲の値である。
数式(III );
(jλ/4)×0.7<n5 5 <(jλ/4)×1.3
数式(III )中、jは正の奇数(一般に1)であり、n5 は低屈折率層13cの屈折率であり、そして、d5 は低屈折率層13cの層厚(nm)である。λは可視光線の波長(nm)であり、380〜680nmの範囲の値である。
図1のような層構成では、中屈折率層13aが下記数式(IV)、高屈折率層13bが下記数式(V )、低屈折率層13cが下記数式(VI)をそれぞれ満足することが、特に好ましい。ここで、λは500nm、hは1、iは2、jは1である。
数式(IV);
(hλ/4)×0.80<n3 3 <(hλ/4)×1.00
数式(V );
(iλ/4)×0.75<n4 4 <(iλ/4)×0.95
数式(VI);
(jλ/4)×0.95<n5 5 <(jλ/4)×1.05
図1による防眩性反射防止膜10は、図2(A)に示すような、ハードコート層塗布工程と、凹凸形成工程と、貼り合わせ(転写)工程とを経て製造される。まず、図3(A)に示すような透明支持体11に対して(B)に示すように、ハードコート層12が塗布されて基材15が形成される。次に、(C)に示すように、この基材15に対して、ホットエンボス加工等によりハードコート層12の表面に凹凸12aが形成される。次に、(D)に示すように、ハードコート層12の表面凹凸12aに対して、転写膜16が転写される。この転写によって、(E)に示すように、ハードコート層12の表面凹凸12aに沿って透明反射層13がほぼ均一な厚みで転写され、本発明の防眩性反射防止膜10が形成される。
前記ハードコート層塗布工程は、図4に示すようなグラビアコータ20を用いて、透明支持体11にハードコート層塗布液を塗布乾燥して基材15を形成する。このグラビアコータ20は透明支持体送出部21とコータ本体22とガイドローラ23と赤外線ヒータ24とを有する。なお、ハードコート層12の上に必要に応じて防眩層を塗布し乾燥してもよい。この防眩層は、ハードコート層に微粒子を入れると処方上都合が悪くなるような場合に設けられるものであり、ハードコート層とは別個の微粒子混入層から構成される。
前記凹凸形成工程では、図5に示すようなエンボスカレンダ機30を用いて、透明支持体11及びハードコート層12からなる基材15に対してエンボス加工を施す。エンボスカレンダ機30は、エンボスロール31とバックアップロール32とを備えており、図3(C)に示すように、基材15のハードコート層12の表面に微細な凹凸12aを形成する。この微細な凹凸12aを形成した直後に、紫外線照射部33により塗布膜を硬化させる。この凹凸形成工程により、例えば算術平均粗さが0.5μm、平均凹凸周期が30μmの微細な凹凸が形成され、その平均膜膜が9μmのハードコート層12を有する基材15が得られる。エンボスロール31は、例えば熱硬化処理した直径が300mm、幅200mmのS45C材からなる芯金ロールの表面をメッキ処理して50μmのハードクロム層を形成したものであり、このハードクロム層に対して、型彫放電加工機を用いて、算術平均粗さ1μm、平均凹凸周期が30μmのエンボス版パターンが形成されている。
図2(B)、図3(D)に示すように、貼り合わせ工程の前に、反射防止膜13を構成するための転写膜16を製造する。この転写膜16の製造では、支持体としてのPETフィルム17にまず低屈折率層13cを塗布した後に乾燥し、紫外線を照射して塗膜を硬化させる。同様にして、低屈折率層13cの上に高屈折率層13bを塗布し、塗膜を乾燥・硬化させる。さらに高屈折率層13bの上に中屈折率層13cを塗布し、塗膜を乾燥・硬化させる。各屈折率層13a〜13cの塗布は図4に示すグラビアコータ20を用いて行い、例えば、厚さ60μmのPETフィルム17に対して、低屈折率層13cを100℃で乾燥した後に紫外線照射して塗膜を硬化させ、その膜厚を60nmにする。同様にして、膜厚105nmの高屈折率層13b、膜厚60の中屈折率層13aを順次形成して、転写膜16を構成する。
塗布方法としては、グラビアコートの他に、リバースグラビアコート、ロールコート、リバースロールコート、マイクログラビアコート、バーコート、ダイコートなどの各種塗布方法が用いられる。
図6に示すように、貼り合わせ工程では、転写機39によって、基材15に対して転写膜16を転写ローラ対40により圧着させて、表面凹凸に沿ってほぼ一定厚みの転写層(反射防止膜13)を転写する。このため、基材搬送ライン41と転写膜搬送ライン42とを設けて、これらの各ライン41,42からの基材15と転写膜16とを転写ローラ対40により加熱及び加圧して転写する。基材搬送ライン41は、基材送出部43と基材巻取り部44とを備えており、この間にコロナ処理部45と転写ローラ対40とガイドローラ46とが設けられている。また、転写膜搬送ライン42は、転写膜送出部47と転写膜巻取り部48とを備えており、これらの間に転写ローラ対40及びガイドローラ49が設けられている。基材15の表面凹凸12aには転写を確実に行うためにコロナ処理部45によりコロナ処理が行われる。このコロナ処理により表面が改質され転写層である反射防止層13の密着が良くなる。
転写ローラ対40では、図3(D)に示すように、コロナ処理された基材15の表面凹凸12aに、転写膜16の低屈折率層13cを加熱圧着によって転写する。この転写によって、基材15の表面凹凸に、中屈折率層13a、高屈折率層13b、低屈折率層13cが転写される。これらが転写されて防眩性反射防止膜13とされた基材15は巻取り部44でロール状に巻き取られる。また、反射防止層13が転写によって剥離された転写膜16の残りであるPETフィルム17は巻取り部48でロール状に巻き取られる。
転写膜16を基材15に確実に転写させるために、転写膜16のPETフィルム17からは簡単に剥離し、基材15には密着し易くする必要がある。このため、本実施形態では、転写膜16側の支持体として剥離し易いPETフィルム17を使用している。また、被転写側であるハードコート層12には、転写直前にハードコート層12に対して例えば1kv.A/m2 の条件にてコロナ処理を行って、密着性を向上させている。
なお、図2(C)に示す転写膜の製造工程のように、まず剥離層を塗布乾燥した後に、この剥離層に低屈折率層、高屈折率層、中屈折率層を塗布乾燥し、最後に接着層を塗布乾燥してもよい。また、剥離層のみを設けたり、接着層のみを設けたりしてもよい。
また、凹凸形成工程では、図5に示すようなエンボスカレンダ機30を用いてホットエンボス加工したが、これに代えて、図7に示すように、透明支持体11としてのTACやPET等からなるフィルムの上に、塗布ヘッド50によりUV硬化樹脂であるハードコート層12または防眩層を塗布したときに、表面凹凸のあるエンボスロール51に巻付けながら、紫外線照射部52により紫外線を照射することにより、ハードコート層または防眩層の表面に凹凸を形成してもよい。また、図8に示すように、ハードコート層55もしくは防眩層(図示せず)の塗布液に微粒子56を混入させ、この塗布液を透明支持体11に塗布乾燥後にこの微粒子56によって、表面凹凸を形成してもよい。いずれの方法を用いて凹凸を形成する場合でも、その凹凸形状は、平均凹凸周期が2μm以上100μm以下、算術平均粗さが0.02μm以上10μm以下の範囲であることが、防眩性を付与するためには好ましい。
画像表示装置に組み込むための防眩性反射防止膜には、近年の高精細化により、微細な周期の凹凸が要求されるので、この場合の防眩性反射防止膜においては、50ppi(pixels/inch)以上の画素密度に好ましく利用できるように、表面の凹凸に関し、平均凹凸周期が2μm以上100μm以下が好ましく、2μm以上50μm以下がさらに好ましく、2μm以上30μm以下が最も好ましい。
この表面凹凸の大きさは、求められる防眩性の程度によって決まる。表面の凹凸が小さいと防眩性膜として必要な外光を散乱する効果が低下し、凹凸が大きすぎると著しい散乱によって解像度が低下したり、画像が白味をおびてしまう。本発明において、防眩性反射防止膜11の算術平均粗さは、0.02μm以上2μm以下が好ましく、0.05μm以上2μm以下がさらに好ましく、0.05μm以上1μm以下が最も好ましい。
本実施形態においては、平均凹凸周期と、算術平均粗さと、平均傾斜角とは、(株)ミツトヨ社製2次元粗さ計SJ−400型もしくは、(株)菱化システム社製のマイクロマップ機を用いて測定しているが、その他の市販の二次元表面粗さ計測器を用いて計測してもよい。
なお、基材15への凹凸形成は、図5に示すようにエンボスローラ31とバックアップローラ32との間に基材15としてのTACやPETからなるフィルムを通してホットエンボス加工することにより行ったが、これに代えて、図9に示すように、透明支持体60を製造する際に、例えばエンボス加工された周面を有するバンドまたはドラム61に対してダイ62からドープ63を流延して、剥ぎ取りローラ64により剥ぎ取って製膜することにより、表面凹凸を形成してもよい。
また、図10に示すように、透明支持体を製造する際に、微粒子66をドープに混入させて製膜し、この微粒子66により表面に凹凸を形成した透明支持体68を用いてもよい。いずれの場合にも、表面凹凸としては平均凹凸周期が2μm以上100μm以下、算術平均粗さが1μm以上20μm以下の範囲とし、ハードコート層を塗布した後は、平均凹凸周期が2μm以上100μm以下、算術平均粗さが0.02μm以上10μm以下の範囲とすることが、防眩性を付与する観点からは好ましい。
なお、透明支持体の表面凹凸にハードコート層を塗布しているが、このハードコート層に代えて、図示は省略したが表面凹凸を滑らかにするスムージング層を形成し、このスムージング層の上にハードコート層を形成してもよい。
[透明支持体]
透明支持体11としては、プラスチックフイルムであることが好ましい。プラスチックフィルムとしてはセルロースエステル(例、トリアセチルセルロース、ジアセチルセルロース、プロピオニルセルロース、ブチリルセルロース、アセチルプロピオニルセルロース、ニトロセルロース)、ポリオレフィン(例、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリメチルペンテンが含まれる。トリアセチルセルロース、およびポリオレフィンがレターデーションが小さく、光学的均一性も高いため、偏光板用途として好ましく、特に、液晶表示装置に用いる場合、トリアセチルセルロースであることが好ましい。
透明支持体がトリアセチルセルロースフィルムの場合、トリアセチルセルロースを溶剤に溶解して調製したトリアセチルセルロース溶液(ドープと称する)を単層流延、複数層共流延の何れかの流延方法により作製したトリアセチルセルロースフィルムが好ましい。
上記の透明支持体11の膜厚は特に限定されるものではないが、膜厚は1〜300μmがよく、好ましくは30〜150μm、特に好ましくは40〜120μm、最も好ましくは40〜100μmである。透明支持体11の光透過率は、80%以上であることが好ましく、86%以上であることがさらに好ましい。透明支持体11のヘイズは、2.0%以下であることが好ましく、1.0%以下であることがさらに好ましい(ここでいうヘイズは通常用いられている意味のヘイズで、文部科学省・学術用語審議会発行の学術用語集に写真用語として採録されており、汎用のヘイズメーターで求められる)。透明支持体11の屈折率は、1.4〜1.7であることが好ましい。透明支持体11には、赤外線吸収剤又は紫外線吸収剤を添加してもよい。赤外線吸収剤の添加量は、透明支持体11の0.01〜20質量%であることが好ましく、0.05〜10質量%であることがさらに好ましい。滑り剤として、不活性無機化合物の粒子を透明支持体に添加してもよい。無機化合物の例には、SiO2 、TiO2 、BaSO4 、CaCO3 、タルクおよびカオリンが含まれる。
[無機微粒子]
本発明の中屈折率層13a及び高屈折率層13bには、所望の屈折率を達成するための高い屈折率を有する粒子を添加することができる。この様な粒子としては、二酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化アルミニウムなどの無機微粒子があげられ、酸化チタンはこれらのうちでも特に高い屈折率を有するので好ましく用いることができる。ただし、二酸化チタンは光触媒性を有するため、コバルト、アルミニウム、ジルコニウムから選ばれる少なくとも1つの元素を含有する二酸化チタンを主成分とする無機微粒子として用いることが特に好ましい。主成分とは、粒子を構成する成分の中で最も含有量(質量%)が多い成分を意味する。本発明の中屈折率層13a及び高屈折率層13bの屈折率は、屈折率1.55〜2.40である。本発明における二酸化チタンを主成分とする無機微粒子は、屈折率が1.90〜2.80であることが好ましく、2.10〜2.80であることがさらに好ましく、2.20〜2.80であることが最も好ましい。二酸化チタンを主成分とする無機微粒子の一次粒子の重量平均径は1〜200nmであることが好ましく、より好ましくは1〜150nm、さらに好ましくは1〜100nm、特に好ましくは1〜80nmである。
無機微粒子の粒子径は、光散乱法や電子顕微鏡写真により測定できる。無機微粒子の比表面積は、10〜400m2 /gであることが好ましく、20〜200m2 /gであることがさらに好ましく、30〜150m2 /gであることが最も好ましい。二酸化チタンを主成分とする無機微粒子の結晶構造は、ルチル、ルチル/アナターゼの混晶、アナターゼ、アモルファス構造が主成分であることが好ましく、特にルチル構造が主成分であることが好ましい。主成分とは、粒子を構成する成分の中で最も含有量(質量%)が多い成分を意味する。
[分散剤]
本発明の中屈折率層13a及び高屈折率層13bに用いる二酸化チタンを主成分とする無機微粒子の分散には、分散剤を用いることができる。本発明の二酸化チタンを主成分とする無機微粒子の分散には、アニオン性基を有する分散剤を用いることが特に好ましい。アニオン性基としては、カルボキシル基、スルホン酸基(及びスルホ基)、リン酸基(及びホスホノ基)、スルホンアミド基等の酸性プロトンを有する基、またはその塩が有効であり、特にカルボキシル基、スルホン酸基、リン酸基及びその塩が好ましく、カルボキシル基及びリン酸基が特に好ましい。1分子当たりの分散剤に含有されるアニオン性基の数は、1個以上含有されていればよい。無機微粒子の分散性をさらに改良する目的でアニオン性基は複数個が含有されていてもよい。平均で2個以上であることが好ましく、より好ましくは5個以上、特に好ましくは10個以上である。また、分散剤に含有されるアニオン性基は、1分子中に複数種類が含有されていてもよい。
分散剤は、さらに架橋又は重合性官能基を含有することが好ましい。架橋又は重合性官能基としては、ラジカル種による付加反応・重合反応が可能なエチレン性不飽和基(例えば(メタ)アクリロイル基、アリル基、スチリル基、ビニルオキシ基等)、カチオン重合性基(エポキシ基、オキサタニル基、ビニルオキシ基等)、重縮合反応性基(加水分解性シリル基等、N−メチロール基)等が挙げられ、好ましくはエチレン性不飽和基を有する官能基である。本発明の高屈折率層に用いる二酸化チタンを主成分とする無機微粒子の分散に用いる好ましい分散剤は、アニオン性基、及び架橋又は重合性官能基を有し、かつ該架橋又は重合性官能基を側鎖に有する分散剤である。アニオン性基、及び架橋又は重合性官能基を有し、かつ該架橋又は重合性官能基を側鎖に有する分散剤の重量平均分子量(Mw)は、特に限定されないが1000以上であることが好ましい。分散剤のより好ましい重量平均分子量(Mw)は2000〜1000000であり、さらに好ましくは5000〜200000、特に好ましくは10000〜100000である。
分散剤の無機微粒子に対する使用量は、1〜50質量%の範囲であることが好ましく、5〜30質量%の範囲であることがより好ましく、5〜20質量%であることが最も好ましい。また、分散剤は2種類以上を併用してもよい。
[中屈折率層13a及び高屈折率層13b及びその形成法]
中屈折率層13a及び高屈折率層13bに用いる無機微粒子は、分散物の状態で中屈折率層13a及び高屈折率層13bの形成に使用する。無機微粒子の分散において、前記の分散剤の存在下で、分散媒体中に分散する。分散媒体は、沸点が60〜170℃の液体を用いることが好ましい。分散媒体の例には、水、アルコール(例、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、ベンジルアルコール)、ケトン(例、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン)、エステル(例、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、蟻酸メチル、蟻酸エチル、蟻酸プロピル、蟻酸ブチル)、脂肪族炭化水素(例、ヘキサン、シクロヘキサン)、ハロゲン化炭化水素(例、メチレンクロライド、クロロホルム、四塩化炭素)、芳香族炭化水素(例、ベンゼン、トルエン、キシレン)、アミド(例、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、n−メチルピロリドン)、エーテル(例、ジエチルエーテル、ジオキサン、テトラハイドロフラン)、エーテルアルコール(例、1−メトキシ−2−プロパノール)が含まれる。トルエン、キシレン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンおよびブタノールが好ましい。特に好ましい分散媒体は、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンである。
無機微粒子は、分散機を用いて分散する。分散機の例には、サンドグラインダーミル(例、ピン付きビーズミル)、高速インペラーミル、ペッブルミル、ローラーミル、アトライターおよびコロイドミルが含まれる。サンドグラインダーミルおよび高速インペラーミルが特に好ましい。また、予備分散処理を実施してもよい。予備分散処理に用いる分散機の例には、ボールミル、三本ロールミル、ニーダーおよびエクストルーダーが含まれる。無機微粒子は、分散媒体中でなるべく微細化されていることが好ましく、重量平均径は1〜200nmである。好ましくは5〜150nmであり、さらに好ましくは10〜100nm、特に好ましくは10〜80nmである。無機微粒子を200nm以下に微細化することで透明性を損なわない中屈折率層13a及び高屈折率層13bを形成できる。
本発明に用いる中屈折率層13a及び高屈折率層13bは、上記のようにして分散媒体中に無機微粒子を分散した分散液に、好ましくは、さらにマトリックス形成に必要なバインダー前駆体(例えば、後述する電離放射線硬化性の多官能モノマーや多官能オリゴマーなど)、光重合開始剤等を加えて中屈折率層及び高屈折率層形成用の塗布組成物とし、透明支持体上に中屈折率層及び高屈折率層形成用の塗布組成物を塗布して、電離放射線硬化性化合物(例えば、多官能モノマーや多官能オリゴマーなど)の架橋反応又は重合反応により硬化させて形成することが好ましい。
さらに、中屈折率層13a及び高屈折率層13bのバインダーを層の塗布と同時または塗布後に、分散剤と架橋反応又は重合反応させることが好ましい。このようにして作製した中屈折率層13a及び高屈折率層13bのバインダーは、例えば、上記の好ましい分散剤と電離放射線硬化性の多官能モノマーや多官能オリゴマーとが、架橋又は重合反応し、バインダーに分散剤のアニオン性基が取りこまれた形となる。さらに中屈折率層13a及び高屈折率層13bのバインダーは、アニオン性基が無機微粒子の分散状態を維持する機能を有し、架橋又は重合構造がバインダーに皮膜形成能を付与して、無機微粒子を含有する中屈折率層13a及び高屈折率層13bの物理強度、耐薬品性、耐候性を改良する。
電離放射線硬化性の多官能モノマーや多官能オリゴマーの官能基としては、光、電子線、放射線重合性のものが好ましく、中でも光重合性官能基が好ましい。光重合性官能基としては、(メタ)アクリロイル基、ビニル基、スチリル基、アリル基等の不飽和の重合性官能基等が挙げられ、中でも、(メタ)アクリロイル基が好ましい。
光重合性官能基を有する光重合性多官能モノマーの具体例としては、
ネオペンチルグリコールアクリレート、1,6−ヘキサンジオール(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート等のアルキレングリコールの(メタ)アクリル酸ジエステル類;
トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート等のポリオキシアルキレングリコールの(メタ)アクリル酸ジエステル類;
ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート等の多価アルコールの(メタ)アクリル酸ジエステル類;
2, 2−ビス{4−(アクリロキシ・ジエトキシ)フェニル}プロパン、2−2−ビス{4−(アクリロキシ・ポリプロポキシ)フェニル}プロパン等のエチレンオキシドあるいはプロピレンオキシド付加物の(メタ)アクリル酸ジエステル類;
等を挙げることができる。
さらにはエポキシ(メタ)アクリレート類、ウレタン(メタ)アクリレート類、ポリエステル(メタ)アクリレート類も、光重合性多官能モノマーとして、好ましく用いられる。
中でも、多価アルコールと(メタ)アクリル酸とのエステル類が好ましい。さらに好ましくは、1分子中に3個以上の(メタ)アクリロイル基を有する多官能モノマーが好ましい。具体的には、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、1,2,4−シクロヘキサンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタグリセロールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、(ジ)ペンタエリスリトールトリアクリレート、(ジ)ペンタエリスリトールペンタアクリレート、(ジ)ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、(ジ)ペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールトリアクリレート、トリペンタエリスリトールヘキサトリアクリレート等が挙げられる。
多官能モノマーは、二種類以上を併用してもよい。光重合性多官能モノマーの重合反応には、光重合開始剤を用いることが好ましい。光重合開始剤としては、光ラジカル重合開始剤と光カチオン重合開始剤が好ましく、特に好ましいのは光ラジカル重合開始剤である。光ラジカル重合開始剤としては、例えば、アセトフェノン類、ベンゾフェノン類、ミヒラーのベンゾイルベンゾエート、α−アミロキシムエステル、テトラメチルチウラムモノサルファイドおよびチオキサントン類等が挙げられる。
市販の光ラジカル重合開始剤としては、日本化薬(株)製のKAYACURE(DETX-S,BP-100,BDMK,CTX ,BMS ,2-EAQ ,ABQ ,CPTX,EPD ,ITX ,QTX ,BTC ,MCA など)、日本チバガイギー(株)製のイルガキュア(651,184,500,907,369,1173,2959,4265,4263など)、サートマー社製のEsacure (KIP100F ,KB1 ,EB3 ,BP,X33 ,KT046 ,KT37,KIP150,TZT )等が挙げられる。
特に、光開裂型の光ラジカル重合開始剤が好ましい。光開裂型の光ラジカル重合開始剤については、最新UV硬化技術(P .159 ,発行人;高薄一弘,発行所;(株)技術情報協会,1991年発行)に記載されている。市販の光開裂型の光ラジカル重合開始剤としては、日本チバガイギー(株)製のイルガキュア(651,184,907)等が挙げられる。
光重合開始剤は、多官能モノマー100質量部に対して、0.1〜15質量部の範囲で使用することが好ましく、より好ましくは1〜10質量部の範囲である。光重合開始剤に加えて、光増感剤を用いてもよい。光増感剤の具体例として、n−ブチルアミン、トリエチルアミン、トリ−n−ブチルホスフィン、ミヒラーのケトンおよびチオキサントンを挙げることができる。市販の光増感剤としては、日本化薬(株)製のKAYACURE(DMBI,EPA )などが挙げられる。光重合反応は、中屈折率層13a及び高屈折率層13bの塗布および乾燥後、紫外線照射により行うことが好ましい。
無機微粒子は中屈折率層13a及び高屈折率層13bの屈折率を制御する効果と共に、硬化収縮を抑える機能がある。中屈折率層13a及び高屈折率層13bの中において、無機微粒子はなるべく微細に分散されていることが好ましく、重量平均径は1〜200nmである。中屈折率層13a及び高屈折率層13b中の無機微粒子の重量平均径は、5〜150nmであることが好ましく、10〜100nmであることがさらに好ましく、10〜80nmであることが最も好ましい。無機微粒子を200nm以下に微細化することで透明性を損なわない中屈折率層13a及び高屈折率層13bを形成できる。
中屈折率層13a及び高屈折率層13bにおける無機微粒子の含有量は、中屈折率層13a及び高屈折率層13bの質量に対し10〜90質量%であることが好ましく、より好ましくは15〜80質量%、特に好ましくは15〜75質量%である。無機微粒子は中屈折率層13a及び高屈折率層13b内で二種類以上を併用してもよい。中屈折率層13a及び高屈折率層13bの上に低屈折率層13cを有する場合、中屈折率層13a及び高屈折率層13bの屈折率は透明支持体の屈折率より高いことが好ましい。中屈折率層13a及び高屈折率層13bに、芳香環を含む電離放射線硬化性化合物、フッ素以外のハロゲン化元素(例えば、Br,I,Cl等)を含む電離放射線硬化性化合物、S,N,P等の原子を含む電離放射線硬化性化合物などの架橋又は重合反応で得られるバインダーも好ましく用いることができる。中屈折率層13a及び高屈折率層13bの上に低屈折率層13cを構築して、反射防止フィルムを作製するためには、中屈折率層13a及び高屈折率層13bの屈折率は1.55〜2.40であることが好ましく、より好ましくは1.60〜2.20、更に好ましくは、1.65〜2.10、最も好ましくは1.80〜2.00である。
中屈折率層13a及び高屈折率層13bには、前記の成分(無機微粒子、重合開始剤、光増感剤など)以外に、樹脂、界面活性剤、帯電防止剤、カップリング剤、増粘剤、着色防止剤、着色剤(顔料、染料)、消泡剤、レベリング剤、難燃剤、紫外線吸収剤、赤外線吸収剤、接着付与剤、重合禁止剤、酸化防止剤、表面改質剤、導電性の金属微粒子、などを添加することもできる。また、中屈折率層13a及び高屈折率層13bは、後述する平均粒径0.2〜10μmの粒子を含有させて防眩機能を付与した防眩層を兼ねることもできる。中屈折率層13a及び高屈折率層13bの膜厚は用途により適切に設計することができる。
中屈折率層13a及び高屈折率層13bの形成において、電離放射線硬化性化合物の架橋反応、又は、重合反応は、酸素濃度が10体積%以下の雰囲気で実施することが好ましい。中屈折率層13a及び高屈折率層13bを酸素濃度が10体積%以下の雰囲気で形成することにより、中屈折率層13a及び高屈折率層13bの物理強度、耐薬品性、耐候性、更には、中屈折率層13a及び高屈折率層13bとこれらと隣接する層との接着性を改良することができる。好ましくは酸素濃度が6体積%以下の雰囲気で電離放射線硬化性化合物の架橋反応、又は、重合反応により形成することであり、更に好ましくは酸素濃度が4体積%以下、特に好ましくは酸素濃度が2体積%以下、最も好ましくは1体積%以下である。
酸素濃度を10体積%以下にする手法としては、大気(窒素濃度約79体積%、酸素濃度約21体積%)を別の気体で置換することが好ましく、特に好ましくは窒素で置換(窒素パージ)することである。中屈折率層13a及び高屈折率層13bの好ましい塗布溶媒としては、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンである。塗布溶媒は、ケトン系溶媒以外の溶媒を含んでいてもよい。例えば、アルコール(例、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、ベンジルアルコール)、エステル(例、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、蟻酸メチル、蟻酸エチル、蟻酸プロピル、蟻酸ブチル)、脂肪族炭化水素(例、ヘキサン、シクロヘキサン)、ハロゲン化炭化水素(例、メチレンクロライド、クロロホルム、四塩化炭素)、芳香族炭化水素(例、ベンゼン、トルエン、キシレン)、アミド(例、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、n−メチルピロリドン)、エーテル(例、ジエチルエーテル、ジオキサン、テトラハイドロフラン)、エーテルアルコール(例、1−メトキシ−2−プロパノール)が含まれる。
塗布溶媒には、ケトン系溶媒の含有量が塗布組成物に含まれる全溶媒の10質量%以上であることが好ましい。好ましくは30質量%以上、さらに好ましくは60質量%以上である。中屈折率層13a及び高屈折率層13bの強度は、JIS K5400に従う鉛筆硬度試験で、H以上であることが好ましく、2H以上であることがさらに好ましく、3H以上であることが最も好ましい。また、JIS K5400に従うテーバー試験で、試験前後の試験片の摩耗量が少ないほど好ましい。ほど好ましい。5%以下であることが好ましく、さらに好ましくは3%以下、特に好ましくは1%以下である。中屈折率層13a及び高屈折率層13bは、前記透明支持体上に直接、又は、他の層を介して構築することが好ましい。
[低屈折率層]
本発明では低屈折率層13cは、含フッ素ビニルモノマーから導かれる繰返し単位および側鎖に(メタ)アクリロイル基を有する繰返し単位を必須の構成成分とする共重合体の硬化皮膜によって形成される。該共重合体由来の成分は皮膜固形分の70質量%以上を占めることが好ましく、80質量%以上を占めることがより好ましく、90質量%以上を占めることが特に好ましい。低屈折率化と皮膜硬度の両立、および相溶性の観点からは多官能(メタ)アクリレート等の硬化剤を添加する形態は好ましくない。
低屈折率層13cの屈折率は、1.20〜1.49であることが好ましく、1.20〜1.45であることがより好ましく、1.20〜1.44であることが特に好ましい。低屈折率層13cの厚さは、50〜400nmであることが好ましく、50〜200nmであることがさらに好ましい。低屈折率層13cのヘイズは、3%以下であることが好ましく、2%以下であることがさらに好ましく、1%以下であることが最も好ましい。具体的な低屈折率層13cの強度は、1kg荷重の鉛筆硬度試験でH以上であることが好ましく、2H以上であることがさらに好ましく、3H以上であることが最も好ましい。また、反射防止フィルムの防汚性能を改良するために、表面の水に対する接触角が90゜以上であることが好ましい。更に好ましくは95゜以上であり、特に好ましくは100゜以上である。
以下に本発明の低屈性率層に用いられる共重合体について説明する。含フッ素ビニルモノマーとしてはフルオロオレフィン類(例えばフルオロエチレン、ビニリデンフルオライド、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン等)、(メタ)アクリル酸の部分または完全フッ素化アルキルエステル誘導体類(例えばビスコート6FM(商品名、大阪有機化学製)やM−2020(商品名、ダイキン製)等)、完全または部分フッ素化ビニルエーテル類等が挙げられるが、好ましくはパーフルオロオレフィン類であり、屈折率、溶解性、透明性、入手性等の観点から特に好ましくはヘキサフルオロプロピレンである。これらの含フッ素ビニルモノマーの組成比を上げれば屈折率を下げることができるが、皮膜強度は低下する。本発明では共重合体のフッ素含率が20〜60質量%となるように含フッ素ビニルモノマーを導入することが好ましく、より好ましくは25〜55質量%の場合であり、特に好ましくは30〜50質量%の場合である。
本発明の共重合体は側鎖に(メタ)アクリロイル基を有する繰返し単位を必須の構成成分として有する。共重合体への(メタ)アクリロイル基の導入法は特に限定されるものではないが、例えば、(1)水酸基、アミノ基等の求核基を有するポリマーを合成した後に、(メタ)アクリル酸クロリド、(メタ)アクリル酸無水物、(メタ)アクリル酸とメタンスルホン酸の混合酸無水物等を作用させる方法、(2)上記求核基を有するポリマーに、硫酸等の触媒存在下、(メタ)アクリル酸を作用させる方法、(3)上記求核基を有するポリマーにメタクリロイルオキシプロピルイソシアネート等のイソシアネート基と(メタ)アクリロイル基を併せ持つ化合物を作用させる方法、(4)エポキシ基を有するポリマーを合成した後に(メタ)アクリル酸を作用させる方法、(5)カルボキシル基を有するポリマーにグリシジルメタクリレート等のエポキシ基と(メタ)アクリロイル基を併せ持つ化合物を作用させる方法、(6)3―クロロプロピオン酸エステル部位を有するビニルモノマーを重合させた後で脱塩化水素を行う方法などが挙げられる。これらの中で本発明では特に水酸基を含有するポリマーに対して(1)または(2)の手法によって(メタ)アクリロイル基を導入することが好ましい。
これらの(メタ)アクリロイル基含有繰返し単位の組成比を高めれば皮膜強度は向上するが屈折率も高くなる。含フッ素ビニルモノマーから導かれる繰返し単位の種類によっても異なるが、一般に(メタ)アクリロイル基含有繰返し単位は5〜90質量%を占めることが好ましく、30〜70質量%を占めることがより好ましく、40〜60質量%を占めることが特に好ましい。
本発明に有用な共重合体では上記含フッ素ビニルモノマーから導かれる繰返し単位および側鎖に(メタ)アクリロイル基を有する繰返し単位以外に、基材への密着性、ポリマーのTg(皮膜硬度に寄与する)、溶剤への溶解性、透明性、滑り性、防塵・防汚性等種々の観点から適宜他のビニルモノマーを共重合することもできる。これらのビニルモノマーは目的に応じて複数を組み合わせてもよく、合計で共重合体中の0〜65mol%の範囲で導入されていることが好ましく、0〜40mol%の範囲であることがより好ましく、0〜30mol%の範囲であることが特に好ましい。
本発明の低屈折率層形成組成物は、通常、液の形態をとり前記共重合体を必須の構成成分とし、必要に応じて各種添加剤およびラジカル重合開始剤を適当な溶剤に溶解して作製される。この際固形分の濃度は、用途に応じて適宜選択されるが一般的には0.01〜60質量%程度であり、好ましくは0.5〜50質量%、特に好ましくは1%〜20質量%程度である。
前記したとおり、低屈折率層13cの皮膜硬度の観点からは硬化剤等の添加剤を添加することは必ずしも有利ではないが、中屈折率層13a及び高屈折率層13bとの界面密着性等の観点から、多官能(メタ)アクリレート化合物、多官能エポキシ化合物、ポリイソシアネート化合物、アミノプラスト、多塩基酸またはその無水物等の硬化剤、あるいはシリカ等の無機微粒子を少量添加することもできる。これらを添加する場合には低屈折率層皮膜の全固形分に対して0〜30質量% の範囲であることが好ましく、0〜20質量% の範囲であることがより好ましく、0〜10質量%の範囲であることが特に好ましい。
また、防汚性、耐水性、耐薬品性、滑り性等の特性を付与する目的で、公知のシリコーン系あるいはフッ素系の防汚剤、滑り剤等を適宜添加することもできる。これらの添加剤を添加する場合には低屈折率層全固形分の0〜20質量%の範囲で添加されることが好ましく、より好ましくは0〜10質量% の範囲で添加される場合であり、特に好ましくは0〜5質量%の場合である。
ラジカル重合開始剤としては熱の作用によりラジカルを発生するもの、あるいは光の作用によりラジカルを発生するもののいずれの形態も可能である。熱の作用によりラジカル重合を開始する化合物としては、有機あるいは無機過酸化物、有機アゾ及びジアゾ化合物等を用いることができる。具体的には、有機過酸化物として過酸化ベンゾイル、過酸化ハロゲンベンゾイル、過酸化ラウロイル、過酸化アセチル、過酸化ジブチル、クメンヒドロぺルオキシド、ブチルヒドロぺルオキシド、無機過酸化物として、過酸化水素、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム等、アゾ化合物として2−アゾービスーイソブチロニトリル、2−アゾービスープロピオニトリル、2−アゾ−ビスーシクロヘキサンジニトリル等、ジアゾ化合物としてジアゾアミノベンゼン、p−ニトロベンゼンジアゾニウム等を挙げることができる。
光の作用によりラジカル重合を開始する化合物を使用する場合は、活性エネルギー線の照射によって皮膜の硬化が行われる。このような光ラジカル重合開始剤の例としては、アセトフェノン類、ベンゾイン類、ベンゾフェノン類、ホスフィンオキシド類、ケタール類、アントラキノン類、チオキサントン類、アゾ化合物、過酸化物類、2,3−ジアルキルジオン化合物類、ジスルフィド化合物類、フルオロアミン化合物類や芳香族スルホニウム類がある。アセトフェノン類の例には、2,2−ジエトキシアセトフェノン、p−ジメチルアセトフェノン、1−ヒドロキシジメチルフェニルケトン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−4−メチルチオ−2−モルフォリノプロピオフェノンおよび2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノンが含まれる。ベンゾイン類の例には、ベンゾインベンゼンスルホン酸エステル、ベンゾイントルエンスルホン酸エステル、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテルおよびベンゾインイソプロピルエーテルが含まれる。ベンゾフェノン類の例には、ベンゾフェノン、2,4−ジクロロベンゾフェノン、4,4−ジクロロベンゾフェノンおよびp−クロロベンゾフェノンが含まれる。ホスフィンオキシド類の例には、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキシドが含まれる。これらの光ラジカル重合開始剤と併用して増感色素も好ましく用いることができる。
熱または光の作用によってラジカル重合を開始する化合物の添加量としては、炭素- 炭素二重結合の重合を開始できる量であれば良いが、一般的には低屈折率層形成組成物中の全固形分に対して0.1〜15質量%が好ましく、より好ましくは0.5〜10質量%であり、特に好ましくは2〜5質量%の場合である。
低屈折率層塗布液組成物に含まれる溶剤としては、含フッ素共重合体を含む組成物が沈殿を生じることなく、均一に溶解または分散されるものであれば特に制限はなく2種類以上の溶剤を併用することもできる。好ましい例としては、ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等)、エステル類(酢酸エチル、酢酸ブチル等)、エーテル類(テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン等)、アルコール類(メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ブタノール、エチレングリコール、等)、芳香族炭化水素類(トルエン、キシレン等)、水などを挙げることができる。
低屈折率層13cは、含フッ素化合物以外に充填剤(例えば、無機微粒子や有機微粒子等)、シランカップリング剤、滑り剤(ジメチルシリコーンなどのシリコーン化合物等)、界面活性剤等を含有することができる。特に、無機微粒子、シランカップリング剤、滑り剤を含有することが好ましい。
無機微粒子としては、二酸化珪素(シリカ)、含フッ素粒子(フッ化マグネシウム,フッ化カルシウム,フッ化バリウム)などが好ましい。特に好ましいには二酸化珪素(シリカ)である。無機微粒子の一次粒子の重量平均径は、1〜150nmであることが好ましく、1〜100nmであることがさらに好ましく、1〜80nmであることが最も好ましい。最外層において無機微粒子は、より微細に分散されていることが好ましい。無機微粒子の形状は米粒状、球形状、立方体状、紡錘形状、短繊維状、リング状、あるいは不定形状であることが好ましい。
低屈折率層13cは、含フッ素化合物、その他所望により含有される任意成分を溶解あるいは分散させた塗布組成物を塗布と同時、または塗布後に光照射、電子線ビーム照射や加熱することによる架橋反応、又は、重合反応により形成することが好ましい。特に、低屈折率層13cが電離放射線硬化性の化合物の架橋反応、又は、重合反応により形成される場合、架橋反応、又は、重合反応は酸素濃度が10体積%以下の雰囲気で実施することが好ましい。酸素濃度が10体積%以下の雰囲気で形成することにより、物理強度、耐薬品性に優れた最外層を得ることができる。好ましくは酸素濃度が6体積%以下であり、更に好ましくは酸素濃度が4体積%以下、特に好ましくは酸素濃度が2体積%以下、最も好ましくは1体積%以下である。
酸素濃度を10体積%以下にする手法としては、大気(窒素濃度約79体積%、酸素濃度約21体積%)を別の気体で置換することが好ましく、特に好ましくは窒素で置換(窒素パージ)することである。
[ハードコート層]
ハードコート層は、反射防止フィルムに物理強度を付与するために、透明支持体の表面に設ける。特に、透明支持体と前記中屈折率層13aの間に設けることが好ましい。ハードコート層は、電離放射線硬化性化合物の架橋反応、又は、重合反応により形成されることが好ましい。例えば、電離放射線硬化性の多官能モノマーや多官能オリゴマーを含む塗布組成物を透明支持体上に塗布し、多官能モノマーや多官能オリゴマーを架橋反応、又は、重合反応させることにより形成することができる。電離放射線硬化性の多官能モノマーや多官能オリゴマーの官能基としては、光、電子線、放射線重合性のものが好ましく、中でも光重合性官能基が好ましい。光重合性官能基としては、(メタ)アクリロイル基、ビニル基、スチリル基、アリル基等の不飽和の重合性官能基等が挙げられ、中でも、(メタ)アクリロイル基が好ましい。
光重合性官能基を有する光重合性多官能モノマーの具体例としては、中屈折率層13a及び高屈折率層13bで例示したものが挙げられ、光重合開始剤、光増感剤を用いて重合することが好ましい。光重合反応は、ハードコート層の塗布および乾燥後、紫外線照射により行うことが好ましい。ハードコート層は、前記物理強度の付与のために平均粒径0.001〜0.1μmの無機微粒子を添加することが好ましい。無機粒子の具体例としては、二酸化珪素、二酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化アルミニウム、酸化錫、ITO、酸化亜鉛、炭酸カルシウムなどの粒子が挙げられる。バインダーとの屈折率差が小さいほど光の散乱が低減されることから、二酸化珪素、酸化アルミニウムが好ましく用いられる。添加量としては、5〜50重量パーセント程度が好ましく、多すぎると脆性が不足し、少なすぎると無機微粒子添加の効果が不足する。
ハードコート層は、用途に応じて脆性の付与のために重量平均分子量が500以上のオリゴマーおよび/またはポリマーを添加することが好ましい。オリゴマー、ポリマーとしては、(メタ)アクリレート系、セルロース系、スチレン系の重合体や、ウレタンアクリレート、ポリエステルアクリレート等が挙げられる。好ましくは、側鎖に官能基を有するポリ(グリシジル(メタ)アクリレート)やポリ(アリル(メタ)アクリレート)等が挙げられる。
ハードコート層におけるオリゴマーおよび/またはポリマーの含有量は、ハードコート層の全質量に対し5〜50質量%であることが好ましく、より好ましくは15〜40質量%、特に好ましくは20〜30質量%である。前記したように、中屈折率層13aはハードコート層を兼ねることができる。中屈折率層13aがハードコート層を兼ねる場合、中屈折率層13aで記載した手法を用いて高い屈折率を有する無機微粒子を微細に分散してハードコート層に含有させて形成することが好ましい。
ハードコート層は、さらに後述する平均粒径0.2〜10μmの粒子を含有させて防眩機能を付与した防眩層を兼ねることもできる。ハードコート層の膜厚は用途により適切に設計することができる。ハードコート層の膜厚は、0.2〜10μmであることが好ましく、より好ましくは1〜9μm、特に好ましくは5〜8μmである。
ハードコート層の強度は、JIS K5400に従う鉛筆硬度試験で、H以上であることが好ましく、2H以上であることがさらに好ましく、3H以上であることが最も好ましい。また、JIS K5400に従うテーバー試験で、試験前後の試験片の摩耗量が少ないほど好ましい。ハードコート層の形成において、電離放射線硬化性の化合物の架橋反応、又は、重合反応により形成される場合、架橋反応、又は、重合反応は酸素濃度が10体積%以下の雰囲気で実施することが好ましい。酸素濃度が10体積%以下の雰囲気で形成することにより、物理強度や耐薬品性に優れたハードコート層を形成することができる。好ましくは酸素濃度が6体積%以下の雰囲気で電離放射線硬化性化合物の架橋反応、又は、重合反応により形成することであり、更に好ましくは酸素濃度が4体積%以下、特に好ましくは酸素濃度が2体積%以下、最も好ましくは1体積%以下である。
酸素濃度を10体積%以下にする手法としては、大気(窒素濃度約79体積%、酸素濃度約21体積%)を別の気体で置換することが好ましく、特に好ましくは窒素で置換(窒素パージ)することである。ハードコート層は、透明支持体の表面に、ハードコート層形成用の塗布組成物を塗布することで構築することが好ましい。
塗布溶媒としては、中屈折率層13a及び高屈折率層13bで例示したケトン系溶剤であることが好ましい。ケトン系溶剤を用いることで、透明支持体(特に、トリアセチルセルロース支持体)の表面とハードコート層との接着性がさらに改良する。特に好ましい塗布溶媒としては、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンである。塗布溶媒は、中屈折率層13a及び高屈折率層13bで例示したケトン系溶媒以外の溶媒を含んでいてもよい。塗布溶媒には、ケトン系溶媒の含有量が塗布組成物に含まれる全溶媒の10質量%以上であることが好ましい。好ましくは30質量%以上、さらに好ましくは60質量%以上である。
[鹸化処理]
(1)浸漬法
アルカリ液の中に反射防止フィルムを適切な条件で浸漬して、フイルム全表面のアルカリと反応性を有する全ての面を鹸化処理する手法であり、特別な設備を必要としないため、コストの観点で好ましい。アルカリ液は、水酸化ナトリウム水溶液であることが好ましい。好ましい濃度は0.5〜3規定であり、特に好ましくは1〜2規定である。好ましいアルカリ液の液温は30〜70℃、特に好ましくは40〜60℃である。上記の鹸化条件の組合せは比較的穏和な条件同士の組合せであることが好ましいが、反射防止フィルムの素材や構成、目標とする接触角によって設定することができる。アルカリ液に浸漬した後は、フィルムの中にアルカリ成分が残留しないように、水で十分に水洗したり、希薄な酸に浸漬してアルカリ成分を中和することが好ましい。
鹸化処理することにより、透明支持体の反射防止層を有する表面と反対の表面が親水化される。偏光板用保護フィルムは、透明支持体の親水化された表面を偏光膜と接着させて使用する。親水化された表面は、ポリビニルアルコールを主成分とする接着層との接着性を改良するのに有効である。鹸化処理は、中屈折率層13a及び高屈折率層13bを有する側とは反対側の透明支持体の表面の水に対する接触角が低いほど、偏光膜との接着性の観点では好ましいが、一方、浸漬法では同時に中屈折率層13a及び高屈折率層13bを有する表面までアルカリによるダメージを受ける為、必要最小限の反応条件とすることが重要となる。アルカリによる反射防止層の受けるダメージの指標として、反対側の表面の支持体の水に対する接触角を用いた場合、特に支持体がトリアセチルセルロースであれば、好ましくは20度〜50度、より好ましくは30度〜50度、さらに好ましくは40度〜50度となる。50度以上では、偏光膜との接着性に問題が生じる為、好ましくない。一方、20度未満では、反射防止膜の受けるダメージが大きすぎる為、物理強度、耐光性を損ない、好ましくない。
(2)アルカリ液塗布法
上述の浸漬法における反射防止膜へのダメージを回避する手段として、適切な条件でアルカリ液を反射防止膜を有する表面と反対側の表面のみに塗布、加熱、水洗、乾燥するアルカリ液塗布法が好ましく用いられる。なお、この場合の塗布とは、鹸化を行う面に対してのみアルカリ液などを接触させることを意味し、塗布以外にも噴霧、液を含んだベルト等に接触させる、などによって行われることも含む。これらの方法を採ることにより、別途、アルカリ液を塗布する設備、工程が必要となるため、コストの観点では(1)の浸漬法に劣る。一方で、鹸化処理を施す面にのみアルカリ液が接触するため、反対側の面にはアルカリ液に弱い素材を用いた層を有することができる。例えば、蒸着膜やゾルーゲル膜では、アルカリ液によって、腐食、溶解、剥離など様々な影響が起こるため、浸漬法では設けることが望ましくないが、この塗布法では液と接触しないため問題なく使用することが可能である。
上記(1)、(2)のどちらの鹸化方法においても、ロール状の支持体から巻き出して各層を形成後に行うことができるため、前述の反射防止フィルム製造工程の後に加えて一連の操作で行っても良い。さらに、同様に巻き出した支持体からなる偏光板との張り合わせ工程もあわせて連続で行うことにより、枚葉で同様の操作をするよりもより効率良く偏光板を作成することができる。
本発明の製造方法における反射防止膜11は、これを偏光子の表面保護フィルムの片側として用いた場合、ツイステットネマチック(TN)、スーパーツイステットネマチック(STN)、バーティカルアライメント(VA)、インプレインスイッチング(IPS)、オプティカリーコンペンセイテットベンドセル(OCB)等のモードの透過型、反射型、または半透過型の液晶表示装置に好ましく用いることができる。また、液晶表示装置の視野角を改良する視野角拡大フィルムなどの光学補償フィルム、位相差板等を組み合わせて使用することもできる。また、透過型または半透過型の液晶表示装置に用いる場合には、市販の輝度向上フィルム(偏光選択層を有する偏光分離フィルム、例えば住友3M(株)製のD−BEFなど)と併せて用いることにより、さらに視認性の高い表示装置を得ることができる。
また、λ/4板と組み合わせることで、有機ELディスプレイ用表面保護板として表面および内部からの反射光を低減する目的で用いることができる。さらに、PET、PEN等の透明支持体上に本発明の反射防止層を形成して、プラズマディスプレイパネル(PDP)や陰極管表示装置(CRT)のような画像表示装置に適用することができる。
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明の範囲はこれによっていささかも限定して解釈されるものではない。厚み80μmのTACフィルム(商品名;TAC- TD80U、富士写真フイルム(株)製)にハードコート層塗布液を図4に示すグラビアコータ20を用いて塗布し、100℃で2分乾燥した。次に、塗布面に、図5に示すエンボスカレンダ機(由利ロール社製)32を用いて、線厚6000N/cm、エンボスロール温度100℃、搬送速度1m/minの条件にて、エンボスロールとバックアップロールとの間でプレス操作を行い、さらにその直後に紫外線照射部33により紫外線を照射させて、塗膜を硬化させた。これにより、平均凹凸周期が30μm、算術平均粗さが0.5μmの凹凸があるハードコート層(平均膜厚:9μm)を形成した。エンボスロール31としては、熱硬化処理した直径300mm、幅200mmのS45C材からなる芯金ロールの表面をメッキ処理して50μmの厚さのハードクロム層を得て、このロールを三菱電機社製型彫放電加工機EA8型を用いて表面加工したものを用いており、このエンボスロール31のエンボス版パターンは、平均凹凸周期30μm、算術平均粗さ1μmであった。
また、転写膜としては、厚み60μmのPETフィルムに図4に示すグラビアコータ20を用いて各屈折率層を塗布し、塗膜を乾燥した後に紫外線により硬化させて、PETフィルムの上に、膜厚60nmの低屈折率層13c、膜厚105nmの高屈折率層13b、膜厚60nmの中屈折率層13aを順次形成した。これらの塗布、乾燥、硬化は搬送速度を10m/minで実施した。
次に、図6に示す転写機39によって、表面凹凸を有する透明支持体に対して、転写膜の反射防止膜を転写ロール対40により加熱及び加圧して転写した。このときの転写条件は、線厚2000N/cm、ロール温度100℃、搬送速度3m/minである。
なお、ハードコート層用塗布液、二酸化チタン微粒子分散液、中屈折率層用塗布液、高屈折率層用塗布液、及び低屈折率層用塗布液は、次のようにして調製した。
(ハードコート層用塗布液の調製)
ジペンタエリスリトールペンタアクリレートとジペンタエリスリトールヘキサアクリレートの混合物(DPHA、日本化薬(株)製)230重量部に、エチレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリアクリレート(ビスコート360、大阪有機化学(株)製)76重量部、メチルエチルケトン181重量部、シクロヘキサノン55重量部、光重合開始剤(イルガキュア184、日本チバガイギー(株)製)8重量部、及びシリカゾル(MEK−ST、日産化学(株)製)450重量部を添加して攪拌した。孔径0.4μm のポリプロピレン製フィルターで濾過してハードコート層用の塗布液を調製した。
(二酸化チタン微粒子分散液の調製)
二酸化チタン微粒子としては、コバルトを含有し、かつ水酸化アルミニウムと水酸化ジルコニウムを用いて表面処理を施した二酸化チタン微粒子(MPT−129C、石原産業(株)製、TiO2:Co3O4:Al2O3:ZrO2=90.5:3.0:4.0:0.5重量比)を使用した。この粒子257.1gに、分散剤(KAYARAD PM−21、日本化薬(株)製)38.6g、およびシクロヘキサノン704.3gを添加してダイノミルにより分散し、重量平均径70nmの二酸化チタン分散液を調製した。
(中屈折率層用塗布液の調製)
上記の二酸化チタン分散液88.9gに、ジペンタエリスリトールペンタアクリレートとジペンタエリスリトールヘキサアクリレートの混合物(DPHA、日本化薬(株)製)58.4g、光重合開始剤(イルガキュア907、チバスペシャリティーケミカルズ(株)製)3.1g、光増感剤(カヤキュアーDETX、日本化薬(株)製)1.1g、メチルエチルケトン482.4gおよびシクロヘキサノン1869.8gを添加して攪拌した。十分に攪拌ののち、孔径0.4μm のポリプロピレン製フィルターで濾過して中屈折率層用塗布液Aを調製した。
(高屈折率層用塗布液の調製)
上記の二酸化チタン分散液A586.8gに、ジペンタエリスリトールペンタアクリレートとジペンタエリスリトールヘキサアクリレートの混合物(DPHA、日本化薬(株)製)47.9g、光重合開始剤(イルガキュア907、日本チバガイギー(株)製)4.0g、光増感剤(カヤキュア−DETX、日本化薬(株)製)1.3g、メチルエチルケトン455.8g、およびシクロヘキサノン1427.8gを添加して攪拌した。孔径0.4μm のポリプロピレン製フィルターで濾過して高屈折率層用の塗布液を調製した。
(低屈折率層用塗布液の調製)
本発明に係る共重合体(P−1)をメチルイソブチルケトンに7質量%の濃度になるように溶解し、末端メタクリレート基含有シリコーン樹脂X−22−164C(信越化学(株)製)を固形分に対して3%、光ラジカル発生剤イルガキュア907(商品名)を固形分に対して5質量%添加し、十分に攪拌ののち、孔径0.45μm (絶対ろ過径)のテフロン(登録商標)製フィルターでろ過して低屈折率層用塗布液を調製した。
[比較例1]
表面に凹凸を持つ支持体までは同様に構成し、その後の工程において、図4のグラビアコータ20を用いて、塗布面を上向きにしてハードコート層の凹凸を形成した表面に、中屈折率層13aを塗布し、乾燥させた後に紫外線を照射して硬化させた。次に、この中屈折率層13aの上に同様にして、高屈折率層13bを塗布、乾燥、硬化させた。さらに、高屈折率層13bの上に同様にして、低屈折率層13cを塗布、乾燥、硬化させて、防眩性反射防止膜を形成した。
このようにして得られた防眩性反射防止膜を試料として、以下の項目及び方法で評価を実施した。
(a)防眩性評価
得られた各試料に、ルーバーなしのむき出し蛍光灯(8000cd/m2 )を映し、各試料上に映った蛍光灯の反射像のボケの程度を以下の基準で目視評価した。
蛍光灯がぼけている(防眩性あり) :○
蛍光灯がほとんどぼけない(防眩性不足) :×
(b)ギラツキ評価
得られた試料を、それぞれ、133ppiに模したセル上、距離1mmの位置に乗せ、ギラツキ(防眩性フイルムの表面凸部が起因の輝度バラツキ)の程度を、以下の基準で目視評価した。
全くギラツキが見られない :◎
ほとんどギラツキが見られない :○
わずかにギラツキがある :△
不快なギラツキがある :×
(c)平均反射率
分光光度計V−550(日本分光(株)製)にアダプターARV−474を装着して、380〜780nmの波長領域において、入射角5°における出射角−5度の鏡面反射率を測定して、このデータから450〜650nmにおける平均反射率を算出し、この値をもって反射防止性の評価とした。
(d)鉛筆硬度評価
耐傷性の指標としてJIS K 5400による鉛筆硬度評価を行った。各試料を、温度25℃、相対湿度60%RHで2時間調湿した後、JIS S 6006に規定するH〜5Hの試験用鉛筆を用いて、500gの荷重にて、以下のとおりの判定で評価し、OKとなる最も高い硬度を評価値とした。
5回の試験において傷なし〜傷1つ :OK
5回の試験において傷が3つ以上 :NG
(e)算術平均粗さは、エンボス加工したフイルム面をマイクロマップ機(菱化システム社製)を用いて測定した。
実施例1の試料について、(a)防眩性、(b)ぎらつき、(c)平均反射率、(d)鉛筆硬度の4項目について評価したところ、防眩性なし、ぎらつきなし、反射率0.3%、硬度2Hという結果になり、所望の性能が得られた。また、この防眩性反射防止膜の表面凹凸の算術平均粗さは0.4μmであった。
また、比較例1の試料では、上記(a),(b),(d)については、実施例1と同様な結果が得られたが、(c)の反射率については、0.6%以上の値となり、しかも、表面凹凸の算術平均粗さは0.1以上0.2μmであった。
本発明の防眩性反射防止膜の層構造を示す概略の断面図である。 本発明の工程を説明するフローチャートであり、(A)は防眩性反射防止膜の製造工程を示し、(B)は転写膜の製造工程を示し、(C)は転写膜の別の実施形態における製造工程を示している。 防眩性反射防止膜の各製造工程における層構造を示す概略の断面図である。 グラビアコータの一例を示す概略図である。 エンボスカレンダ機の一例を示す概略図である。 転写機の一例を示す概略図である。 塗布後にエンボス加工を行う別の実施形態における概略図である。 ハードコート層の塗布液に微粒子を混入させて凹凸を形成した別の実施形態における基材の一例を示す概略の断面図である。 製膜時にエンボス加工も行う別の実施形態における製膜設備の概略図である。 微粒子をドープに混入させて製膜した別の実施形態における基材の一例を示す概略の断面図である。
符号の説明
10 防眩性反射防止膜
11 透明支持体
12 ハードコート層
12a,14 凹凸
13 反射防止層
13a 中屈折率層
13b 高屈折率層
13c 低屈折率層
15 基材
16 転写膜
30 エンボスカレンダ機
40 転写機

Claims (13)

  1. 基材の表面に凹凸を形成する凹凸形成工程と、
    前記凹凸を形成した表面に反射防止膜が層設された支持体を圧接して反射防止膜を前記表面に貼り合わせる貼り合わせ工程とを有することを特徴とする防眩性反射防止膜の製造方法。
  2. 前記基材を、透明支持体及び透明支持体の上に設けられるハードコート層から構成し、
    前記凹凸形成工程は、前記透明支持体にハードコート層またはハードコート層及び防眩層を塗布する塗布工程を有し、この塗布工程で塗布されたハードコート層または防眩層の表面に凹凸を形成することを特徴とする請求項1記載の防眩性反射防止膜の製造方法。
  3. 前記貼り合わせ工程では熱と圧力とを加えて前記表面の凹凸に沿って反射防止膜を貼り合わせて、貼り合わせ後の反射防止膜の表面に凹凸を形成することを特徴とする請求項1または2記載の防眩性反射防止膜の製造方法。
  4. 前記凹凸形成工程では、表面に凹凸のあるロールを介して前記凹凸を形成し、次に前記ハードコート層または防眩層を熱硬化または電離放射線硬化させることを特徴とする請求項2または3記載の防眩性反射防止膜の製造方法。
  5. 前記凹凸形成工程では、前記ハードコート層または防眩層を塗布した後に、表面に凹凸のあるロールを介して、前記ハードコート層または防眩層を熱硬化または電離放射線硬化させることを特徴とする請求項2または3記載の防眩性反射防止膜の製造方法。
  6. 前記ハードコート層または防眩層を塗布する際に、ハードコート層塗布液または防眩層塗布液に微粒子を混入させ、これら塗布層の乾燥後に前記微粒子によって表面凹凸を形成させることを特徴とする請求項2ないし5いずれか一つ記載の防眩性反射防止膜の製造方法。
  7. 前記貼り合わせ工程ではロールを介して連続的に貼り合わせを行うことを特徴とする請求項1ないし6いずれか一つ記載の防眩性反射防止膜の製造方法。
  8. 前記貼り合わせ工程では、前記反射防止膜とこの反射防止膜が層設された支持体との間には、剥離層または撥水処理層が形成されていることを特徴とする請求項1ないし7いずれか一つ記載の防眩性反射防止膜の製造方法。
  9. 前記貼り合わせ工程では、貼り合わせ前に前記表面凹凸に対して密着性を向上するための表面処理を施すことを特徴とする請求項1ないし8いずれか一つ記載の防眩性反射防止膜の製造方法。
  10. 前記凹凸の形状が、平均凹凸周期が2μm以上100μm以下、算術平均粗さが0.02μm以上10μm以下の範囲であることを特徴とする請求項1ないし9いずれか一つ記載の防眩性反射防止膜の製造方法。
  11. 前記凹凸の形状が、前記ハードコート層、前記防眩層、及び前記塗布層のいずれにおいても、平均凹凸周期が2μm以上100μm以下、算術平均粗さが0.02μm以上10μm以下の範囲であることを特徴とする請求項1ないし10いずれか一つ記載の防眩性反射防止膜の製造方法。
  12. 前記基材が長尺状の透明ポリマーフィルムであり、これを連続搬送しながら前記凹凸形成工程及び前記貼り合わせ工程を行うことを特徴とする請求項1ないし11いずれか一つ記載の防眩性反射防止膜の製造方法。
  13. 前記透明ポリマーフィルムがセルロースアシレートを含むことを特徴とする請求項1ないし12いずれか一つ記載の防眩性反射防止膜の製造方法。
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US8344039B2 (en) 2007-11-29 2013-01-01 Nissan Chemical Industries, Ltd. Three-dimensional pattern forming material

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