JP2005069193A - 多気筒内燃機関のシール構造 - Google Patents

多気筒内燃機関のシール構造 Download PDF

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Abstract

【課題】 シリンダブロックとシリンダヘッドとの間をより適切にシールすることのできる多気筒内燃機関のシール構造を提供する。
【解決手段】 図2(a)に示すように、ガスケット20は、各シリンダの内周面の上端部の周縁に接する部分に、シール部22a〜22dを有している。また、図2(b)に示すように、上記各シール部22a〜22dは、ストッパsを備えることで、ガスケット20における厚肉部として形成されている。ここで、両端のシール部22a、22dのストッパsよりも、それ以外のシール部22b、22cのストッパsの方がその厚さの厚い部分を有している。
【選択図】 図2

Description

本発明は、ガスケットを介してシリンダブロックとシリンダヘッドとをボルトにより締結することで、これらシリンダブロックとシリンダヘッドとの間をシールする多気筒内燃機関のシール構造に関する。
内燃機関のシール構造では、通常、シリンダ内周面の上端部の周縁と接する部分にシール部を有するガスケットを有している。そして、このシール部として、例えば下記非特許文献1には、シリンダブロックとシリンダヘッドとを締結するボルトの近傍の領域をそれ以外の領域と比較して薄くしたシムを設けるガスケットが記載されている。
これは、上記シムの厚さを一定としてシリンダブロックとシリンダヘッドとを締結するとボルト近傍とそれ以外の領域とでシリンダ内周面の周縁に加わる荷重に差が生じ、これに起因してシリンダ内周面が変形することに鑑みてなされたものである。すなわち、上記シムを設けることで、シリンダガスケットを介してシリンダブロックとシリンダヘッドとをボルトで締結したときに、シリンダ内周面の周縁に加わる圧力を均一化することができるようになる。そして、これによりシリンダ内周面の真円性を向上させてシリンダ内周面に対するピストンリングの追従性を向上させることができ、ひいては、オイル消費の低減を図ることができる。
「シリンダヘッドガスケット構造」、発行番号12131、発行日 2001年7月31日、トヨタ技術公開集
上記のようにシリンダガスケットを介してシリンダブロックとシリンダヘッドとをボルトで締結したときにボルトの近傍とそれ以外の領域とでシリンダブロックに加わる圧力が異なることを考慮して上記シムの厚さを適合することで、シリンダの内周面の真円性を向上させることはできる。しかし、こうした適合を行った場合であれ、シリンダブロックのクランクジャーナルの各軸受け間でそれらの同軸性が損なわれることがあることが発明者らによって確認されている。そして、これら軸受け間の同軸性が損なわれると、クランクジャーナル及びその軸受け間のフリクションの増大や、軸受けの焼き付き等を生じるおそれがある。
このように、従来の内燃機関のシール構造は、シリンダブロックとシリンダヘッドとの間をシールすることと内燃機関の構造を適切に保つこととの双方の要求を満たすことが困難なものとなっていた。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、シリンダブロックとシリンダヘッドとの間をより適切にシールすることのできる多気筒内燃機関のシール構造を提供することにある。
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について記載する。
請求項1記載の発明は、シリンダ内周面の上端部の周縁と接する部分にシール部を有するガスケットを介してシリンダブロックとシリンダヘッドとをボルトにより締結することで、これらシリンダブロックとシリンダヘッドとの間をシールする多気筒内燃機関のシール構造において、前記シリンダブロックの両端のシリンダに対応する前記シール部とそれ以外のシリンダに対応する前記シール部とで形状が互いに異ならしめられてなることをその要旨とする。
シリンダブロックの両端以外の領域においてシリンダブロックとシリンダヘッドとを締結するボルトがシール部を介してシリンダ内周面の周縁に加える荷重は、隣接する複数のシリンダ内周面の周縁に分散される。これに対し、シリンダブロックの両端においてシリンダブロックとシリンダヘッドとを締結するボルトがシール部を介してシリンダ内周面の周縁に加える加重は、同両端のシリンダ内周面の周縁に集中される。このため、シリンダブロックの両端のシリンダ内周面の周縁に加わる荷重と、それ以外のシリンダ内周面の周縁に加わる荷重との間には、ばらつきが生じる。
ここで、上記構成では、上記互いに異なる形状のシール部を介すことで、各シリンダ間の上記荷重のばらつきを抑制しつつ、同荷重を各シリンダ内周面の周縁に適切に加えることができるようになる。換言すれば、シリンダブロックの両端のシリンダ内周面の周縁に加わる荷重よりも、それ以外のシリンダ内周面の周縁に加わる荷重の方が小さくなることを適切に抑制することができるようになる。このため、上記荷重のばらつきに起因したクランクジャーナルの軸受けの同軸度の悪化を好適に抑制することができる等、内燃機関の構造を適切に保つことができるようになる。したがって、上記構成によれば、シリンダブロックとシリンダヘッドとの間をより適切にシールすることができるようになる。
なお、請求項1記載の発明は、請求項2記載の発明によるように、前記シール部は、前記ガスケットにおける厚肉部として形成されてなるようにしてもよい。
これにより、シール性の優れたシール部を構成することができるようになる。
請求項3記載の発明は、請求項2記載の発明において、前記シリンダブロックの両端のシリンダに対応する厚肉部よりも、それ以外のシリンダに対応する厚肉部の方がその厚さの厚い部分を有することをその要旨とする。
厚肉部の厚さの厚い部分は、薄い部分と比較してボルトの荷重が加わりやすい。
この点、上記構成によれば、シリンダブロックの両端のシリンダ内周面の周縁に加わる荷重よりもそれ以外のシリンダ内周面の周縁に加わる荷重の方が小さくなることを、厚肉部の厚さの調整を通じてより適切に抑制することができるようになる。
請求項4記載の発明は、請求項2又は3記載の発明において、前記シリンダブロックの両端のシリンダに対応する厚肉部の平均の厚さよりも、それ以外のシリンダに対応する厚肉部の平均の厚さの方が厚く形成されてなることをその要旨とする。
厚肉部の厚さの厚い部分は、薄い部分と比較してボルトの荷重が加わりやすい。
この点、上記構成によれば、シリンダブロックの両端のシリンダに対応する厚肉部の平均の厚さよりも、それ以外のシリンダに対応する厚肉部の平均の厚さの方が厚くされることで、厚肉部を介してシリンダ内周面の周縁に加わる荷重のばらつきを好適に調整することができるようになる。
請求項5記載の発明は、シリンダ内周面の上端部の周縁と接する部分に厚肉部を有するガスケットを介してシリンダブロックとシリンダヘッドとをボルトにより締結することで、これらシリンダブロックとシリンダヘッドとの間をシールする多気筒内燃機関のシール構造において、前記シリンダブロックのうちの両端から遠いシリンダほど、これに対応する厚肉部の平均の厚さが厚く形成されてなることをその要旨とする。
シリンダブロックとシリンダヘッドとを締結するボルトは、シリンダブロックの中央に近いものほど、各シリンダとの距離が近くなる。このため、ボルトが各シリンダ内周面の周縁に加える荷重は、同ボルトがシリンダブロックの中央に近いほど分散されやすい。このため、シリンダブロックの中央に近いシリンダの内周面の周縁ほど厚肉部を介して加わるボルトの荷重が小さくなる。
この点、上記構成では、シリンダブロックのうちの両端から遠いシリンダほど、これに対応する厚肉部の平均の厚さを厚くすることで、各シリンダ間の荷重のばらつきを抑制しつつ、各シリンダ内周面の周縁にボルトによる荷重を適切に加えることができるようになる。換言すれば、シリンダブロックの中央に近いシリンダの内周面の周縁ほど厚肉部を介して加わるボルトの荷重が小さくなることを適切に抑制することができるようになる。このため、上記荷重のばらつきに起因したクランクジャーナルの軸受けの同軸度の悪化を好適に抑制することができる等、内燃機関の構造を適切に保つことができるようになる。したがって、上記構成によれば、シリンダブロックとシリンダヘッドとの間をより適切にシールすることができるようになる。
請求項6記載の発明は、シリンダ内周面の上端部の周縁と接する部分にシール部を有するガスケットを介してシリンダブロックとシリンダヘッドとをボルトにより締結することで、これらシリンダブロックとシリンダヘッドとの間をシールする多気筒内燃機関のシール構造において、各シリンダに隣接するボルトについて、これらボルトに隣接するシリンダの数を合計したとき、該合計が互いに異なるシリンダに対応する前記シール部の形状が互いに異ならしめられてなることをその要旨とする。
隣接するシリンダの数が互いに異なる各ボルトがそれぞれ隣接する各シリンダの内周面の周縁に加える荷重は互いに異なるものとなる。これは、各ボルトが上記シール部を介して加える荷重は、これら各ボルトと隣接する各シリンダの内周面に分散されるためである。
この点、上記構成のシール部を介すことで、各シリンダ間の荷重のばらつきを抑制しつつ、各シリンダ内周面の周縁にボルトによる荷重を適切に加えることができるようになる。換言すれば、上記合計の多いシリンダの内周面の周縁ほどシール部を介して加わるボルトの荷重が小さくなることを適切に抑制することができるようになる。このため、上記荷重のばらつきに起因したクランクジャーナルの軸受けの同軸度の悪化を好適に抑制することができる等、内燃機関の構造を適切に保つことができるようになる。したがって、上記構成によれば、シリンダブロックとシリンダヘッドとの間をより適切にシールすることができるようになる。
なお、上記請求項6記載の発明は、請求項7記載の発明によるように、前記シール部は、前記ガスケットにおける厚肉部として形成されてなるようにしてもよい。
これにより、シール性の優れたシール部を構成することができるようになる。
請求項8記載の発明は、請求項7記載の発明において、前記合計が相対的に大きいシリンダに対応する厚肉部は、前記合計が相対的に小さいシリンダに対応する厚肉部と比較してその厚さの厚い部分を有することをその要旨とする。
厚肉部の厚さの厚い部分は、薄い部分と比較してボルトの荷重が加わりやすい。
この点、上記構成によれば、厚肉部の厚さの調整により、各シリンダ間の荷重のばらつきを抑制しつつ、各シリンダ内周面の周縁にボルトによる荷重をより適切に加えることができるようになる。
請求項9記載の発明は、請求項7又は8記載の発明において、前記合計が相対的に大きいシリンダに対応する厚肉部は、前記合計が相対的に小さいシリンダに対応する厚肉部と比較してその平均の厚さが厚く形成されてなることをその要旨とする。
厚肉部の厚さの厚い部分は、薄い部分と比較してボルトの荷重が加わりやすい。
この点、上記構成によれば、上記合計が相対的に大きいシリンダに対応する厚肉部の平均の厚さを厚くすることで、厚肉部を介してシリンダ内周面の周縁に加わる荷重のばらつきを好適に調整することができるようになる。
請求項10記載の発明は、ガスケットを介してシリンダブロックとシリンダヘッドとをボルトにより締結することで、これらシリンダブロックとシリンダヘッドとの間をシールする多気筒内燃機関のシール構造において、隣接するシリンダの数が互いに異なるボルトについて、これら各ボルトにそれぞれ隣接する各シリンダの内周面の周縁に同各ボルトが加える荷重のばらつきを補償する補償手段を、同シリンダの内周面の上端部の近傍に備えることをその要旨とする。
隣接するシリンダの数が互いに異なる各ボルトがそれぞれ隣接する各シリンダの内周面の周縁に加える荷重は互いに異なるものとなる。これは、各ボルトが上記厚肉部を介して加える荷重は、これら各ボルトと隣接する各シリンダの内周面に分散されるためである。
この点、上記構成では、補償手段により、各シリンダ間の荷重のばらつきを抑制しつつ、各シリンダ内周面の周縁にボルトによる荷重を適切に加えることができるようになる。換言すれば、上記シリンダ数の多いボルトと隣接するシリンダの内周面の周縁ほど加わるボルトの荷重が小さくなることを適切に抑制することができるようになる。このため、上記荷重のばらつきに起因したクランクジャーナルの軸受けの同軸度の悪化を好適に抑制することができる等、内燃機関の構造を適切に保つことができるようになる。したがって、上記構成によれば、シリンダブロックとシリンダヘッドとの間をより適切にシールすることができるようになる。
なお、この補償手段は、請求項6〜9のいずれか1項に記載のシール部として形成してもよい。また、この補償手段は、各シリンダに隣接するボルトについて、これらボルトに隣接するシリンダの数を合計したとき、該合計の相対的に大きいシリンダの内周面の周縁ほど、シリンダブロックの上面を高くすることによって構成してもよい。更に、この補償手段は、各シリンダに隣接するボルトについて、これらボルトに隣接するシリンダの数を合計したとき、該合計の相対的に大きいシリンダの内周面の上方ほど、シリンダヘッドの底面を低くするようにして構成してもよい。
以下、本発明にかかる多気筒内燃機関のシール構造を直列4気筒の内燃機関のシール構造に適用した一実施形態について図面を参照しつつ説明する。
図1に、本実施形態にかかる内燃機関の全体構成を示す。同図1に示すように、内燃機関は、シリンダブロック10と、ガスケット20と、シリンダヘッド30とを備えている。
ここで、シリンダブロック10は、各気筒(#1〜#4)のピストンを収納するシリンダC1〜C4を備えており、同シリンダC1〜C4の外周面とシリンダブロック10の内周面との間に、ウォータジャケット12が形成されている。また、シリンダブロック10において、各シリンダC1〜C4間とこれらシリンダC1〜C4の両端とについてのシリンダ軸方向の略鉛直下方には、クランクジャーナルの軸受け13が形成されている。ちなみに、このシリンダブロック10は、アルミニウムからなり、ダイカスティング法にて形成されている。ただし、シリンダC1〜C4の内周面には、シリンダライナ(例えば鋳合金製)が鋳込まれる構成とすることが望ましい。
このシリンダブロック10にはボルト孔(図1中、11a〜11dを図示)が、ガスケット20にはボルト孔(21a〜21e)が、シリンダヘッド30にはボルト孔(図1中、31dを図示)がそれぞれ設けられている。そして、これら各ボルト孔にボルトを挿入することで、ガスケット20を介してシリンダブロック10とシリンダヘッド30とが締結される。
ここで、上記ガスケット20の構造について、図2を用いて詳細に説明する。
図2(a)に示すように、ガスケット20は、上記各シリンダC1〜C4の内周面の上端部の周縁に接する部分に、シール部22a〜22dを有している。図2(b)に図2(a)のA−A断面のうち、上記各シール部22a〜22dの備えるストッパsの断面を示す。この図2(b)に示す断面構造を有するストッパsを備えることで、上記各シール部22a〜22dはガスケット20における厚肉部として形成されている。このストッパsは、例えば折り曲げや溶接等によってガスケット20と一体的に形成されている。こうした構成により、ガスケット20を介してシリンダブロック10とシリンダヘッド30とが締結されたとき、上記シリンダブロック10とシール部22a〜22dとの間の面圧が増大するため、上記各シリンダC1〜C4によって区画される燃焼室からの燃焼ガス等の漏れが抑制される。
更に、本実施形態では、シリンダブロック10の両端部のシリンダC1、C4に対応するシール部22a、22dのストッパsよりも、それ以外のシリンダC2、C3に対応するシール部22b、22cのストッパsの方がその厚さの厚い部分を有して形成する。すなわち、図2(a)のA−A断面においては、シール部22b、22cのストッパsの厚さは「tb」とされるのに対し、シール部22a、22dのストッパsの厚さは、上記厚さ「tb」よりも薄い「ta」となる部分を有している。
詳しくは、これらシール部22a〜22dは、図2(c)及び図2(d)に示すようなストッパsを有している。ちなみに、図2(c)は、図2(a)に示す態様にてその位置がパラメータθ(−90≦θ≦90)にて定義されるB−B断面におけるストッパsの厚さを示している。ここで、1番気筒及び4番気筒のストッパsの厚さは、「θ=0」で「ta」、「θ=±90」で「tc」であり、またその最小値は「td」となっている。一方、図2(d)は、図2(a)に示す態様にてその位置がパラメータθ(−90≦θ≦90)にて定義されるC−C断面におけるストッパsの厚さを示している。ここで、2番気筒及び3番気筒のストッパsの厚さは、「θ=0、±90」で「tb(≧tc)」であり、またその最小値は「te≧td」となっている。
これら図2(c)及び図2(d)に示すように、上記シール部22a〜22dは、いずれも隣接するボルト孔から離間するほどストッパsの厚さが厚くなるように形成されている。ただし、シール部22b、22cの各ストッパsの任意の領域の厚さは、シール部22a、22dの対応する領域の厚さ以上となっている。このため、シリンダブロック10の両端のシリンダC1、C4に対応する厚肉部の平均の厚さよりも、それ以外のシリンダC2、C3に対応する厚肉部の平均の厚さの方が厚く形成されている。ちなみに、ここで対応する領域とは、シリンダブロック10をシリンダ配列方向に直交する中線で2分割したとき、同一の区画にあるシリンダ同士については、互いのシリンダの軸を結ぶ線に対してシリンダの軸の周りの回転角度が等しい領域をいう。また、異なる区画にあるシリンダ同士については、それらシリンダの軸を結ぶ線に直交してこれを2分する中線に対して線対称な領域をいう。
こうした構成により、各シール部22a〜22dを介してシリンダC1〜C4の内周面に加わるボルトの荷重のばらつきを抑制し、各シリンダC1〜C4の内周面の周縁にボルトによる荷重を略均一に加えるようにする。
すなわち、ボルト孔21b〜21dに挿入されるボルトがシリンダの内周面の周縁に加える荷重は、隣接する複数のシリンダの内周面の周縁に分散する。例えばボルト孔21cに挿入されるボルトがシリンダの内周面の周縁に加える荷重は、シリンダC2及びシリンダC3に分散する。これに対し、例えばボルト孔21aに挿入されるボルトがシリンダ内周面の周縁に加える加重は、シリンダC1の内周面の周縁に集中する。このように、シリンダブロック10の両端のシリンダC1、C4の内周面の周縁に加わる荷重と、それ以外のシリンダC2、C3の内周面の周縁に加わる荷重との間には、ばらつきが生じる。
特に、本実施形態では、内燃機関の軽量化等を目的としてシリンダブロック10をアルミニウムにて形成した。このアルミニウムは、そのヤング率が低いため、アルミニウムを用いて形成される内燃機関は、シリンダ内周面の上端部の周縁にシール部を介して加わるボルトの荷重にばらつきがあると変形しやすい。特に、先の図1に示したように、シリンダC1〜C4間とこれらシリンダC1〜C4の両端とについてのシリンダ軸方向の略鉛直下方には、上記クランクジャーナルの軸受け13が形成されているため、この軸受け13には上記シール部22a〜22dを介してボルトの荷重が加わりやすい。このため、シリンダ内周面の上端部の周縁にシール部を介して加わるボルトの荷重にばらつきがあると、上記軸受け13の同軸度が悪化しやすい。
これに対し、本実施形態では、上記構成のシール部22a〜22dを通じて、シリンダブロック10の両端のシリンダC1、C4の内周面の周縁に加わる荷重よりも、それ以外のシリンダC2、C3の内周面の周縁に加わる荷重が小さくなることを適切に抑制することができるようになる。このため、各シリンダC1〜C4の内周面に加わる荷重のばらつきに起因して、上記クランクジャーナルの軸受け13の同軸度が悪化することを好適に抑制することができる。
以上説明した本実施形態によれば、以下の効果が得られるようになる。
(1)シリンダブロック10の両端のシリンダC1、C4に対応する厚肉部の平均の厚よりも、それ以外のシリンダC3、C4に対応する厚肉部の平均の厚さが厚くなるようにした。これにより、各シール部22a〜22dを介してシリンダC1〜C4の内周面に加わるボルトの荷重のばらつきを抑制し、各シリンダC1〜C4の内周面の周縁にボルトによる荷重を略均一に加えることができるようになる。
(2)シール部22a〜22dを、ガスケット20における厚肉部として形成することで、シール性の優れたシール部を構成することができるようになる。
なお、上記実施形態は、以下のように変更して実施してもよい。
・シリンダブロックの両端のシリンダに対応する厚肉部よりもそれ以外のシリンダに対応する厚肉部の方がその厚さの厚い部分を有するようにした厚肉部の構造としては、上記実施形態で例示したものに限らない。この場合であれ、シリンダブロックの両端以外のシリンダに対応する厚肉部の任意の領域の厚さは、両端のシリンダの対応する領域の厚さ以上とすることが望ましい。
・シリンダブロックの両端のシリンダに対応するシール部とそれ以外のシリンダに対応するシール部とで厚肉部の形状を互いに異ならしめる仕方としては、同厚肉部の平均の厚さの調整に限らない。要は、厚肉部の形状を適宜調整することで、シリンダブロックの両端のシリンダ内周面の周縁に加わる荷重よりも、それ以外のシリンダ内周面の周縁に加わる荷重の方が小さくなることを適切に抑制するようにすればよい。
・シリンダ内周面の上端部の周縁と接するシール部としては、上記ガスケットにおける厚肉部として形成されるものに限らない。例えば、ビード等によってシール部を構成してもよい。こうした場合であれ、シリンダブロックの両端のシリンダに対応するシール部とそれ以外のシリンダに対応する前記シール部とで形状を互いに異ならしめるようにするなら、シリンダブロックの両端のシリンダ内周面の周縁に加わる荷重よりも、それ以外のシリンダ内周面の周縁に加わる荷重の方が小さくなることを適切に抑制することができるようになる。
・ガスケットを介してシリンダブロックとシリンダヘッドとを締結するボルトの配置態様は、上記実施形態で例示したものに限らない。こうした場合であれ、各シリンダに隣接するボルトについて、これらボルトに隣接するシリンダの数を合計したとき、該合計が互いに異なるシリンダに対応するシール部の形状を互いに異ならしめることで、上記合計の大きいシリンダの内周面の周縁ほどシール部を介して加わるボルトの荷重が小さくなることを適切に抑制することができるようになる。ちなみに、先の図1において、シリンダC1と隣接するボルト(ボルト孔21a、21bに挿入されるボルト)について、これらボルトに隣接するシリンダ数の合計は「6」となる。また、先の図1において、シリンダC2と隣接するボルト(ボルト孔21b、21cに挿入されるボルト)について、これらボルトに隣接するシリンダ数の合計は「8」となる。これは、各ボルト孔21aに挿入されるボルトに隣接するシリンダ数は、それぞれ「1」であり、各ボルト孔21bや各ボルト孔21cに挿入されるボルトに隣接するシリンダ数は、それぞれ「2」であるためである。
・隣接するシリンダの数が互いに異なるボルトについて、これら各ボルトにそれぞれ隣接する各シリンダの内周面の周縁に同各ボルトが加える荷重のばらつきを補償する補償手段としては、上記シール部によって構成されるものに限らない。
・内燃機関は、ダイカスティング法によって形成されるアルミニウム製のものに限らない。また、直列型の内燃機関としては、4気筒のものに限らない。更に、直列型の内燃機関に限らず、V型の内燃機関等であってもよい。こうした場合であれ、通常、シリンダブロックのうちシリンダ配列方向の両端に配置されるシリンダは、隣接するシリンダの数が相対的に小さいボルトに隣接することとなる。このため各シリンダ内周面に加わる加重のばらつきを低減する本発明の適用は有効である。
本発明にかかる多気筒内燃機関のシール構造を直列4気筒の内燃機関のシール構造に適用した一実施形態の全体構成を示す斜視図。 同実施形態のガスケットの構造を示す図。
符号の説明
10…シリンダブロック、12…ウォータジャケット、13…軸受け、20…ガスケット、22a〜22d…シール部、30…シリンダヘッド。

Claims (10)

  1. シリンダ内周面の上端部の周縁と接する部分にシール部を有するガスケットを介してシリンダブロックとシリンダヘッドとをボルトにより締結することで、これらシリンダブロックとシリンダヘッドとの間をシールする多気筒内燃機関のシール構造において、
    前記シリンダブロックの両端のシリンダに対応する前記シール部とそれ以外のシリンダに対応する前記シール部とで形状が互いに異ならしめられてなる
    ことを特徴とする多気筒内燃機関のシール構造。
  2. 前記シール部は、前記ガスケットにおける厚肉部として形成されてなる
    請求項1記載の多気筒内燃機関のシール構造。
  3. 前記シリンダブロックの両端のシリンダに対応する厚肉部よりも、それ以外のシリンダに対応する厚肉部の方がその厚さの厚い部分を有する
    請求項2記載の多気筒内燃機関のシール構造。
  4. 前記シリンダブロックの両端のシリンダに対応する厚肉部の平均の厚さよりも、それ以外のシリンダに対応する厚肉部の平均の厚さの方が厚く形成されてなる
    請求項2又は3記載の多気筒内燃機関のシール構造。
  5. シリンダ内周面の上端部の周縁と接する部分に厚肉部を有するガスケットを介してシリンダブロックとシリンダヘッドとをボルトにより締結することで、これらシリンダブロックとシリンダヘッドとの間をシールする多気筒内燃機関のシール構造において、
    前記シリンダブロックのうちの両端から遠いシリンダほど、これに対応する厚肉部の平均の厚さが厚く形成されてなる
    ことを特徴とする多気筒内燃機関のシール構造。
  6. シリンダ内周面の上端部の周縁と接する部分にシール部を有するガスケットを介してシリンダブロックとシリンダヘッドとをボルトにより締結することで、これらシリンダブロックとシリンダヘッドとの間をシールする多気筒内燃機関のシール構造において、
    各シリンダに隣接するボルトについて、これらボルトに隣接するシリンダの数を合計したとき、該合計が互いに異なるシリンダに対応する前記シール部の形状が互いに異ならしめられてなる
    ことを特徴とする多気筒内燃機関のシール構造。
  7. 前記シール部は、前記ガスケットにおける厚肉部として形成されてなる
    請求項6記載の多気筒内燃機関のシール構造。
  8. 前記合計が相対的に大きいシリンダに対応する厚肉部は、前記合計が相対的に小さいシリンダに対応する厚肉部と比較してその厚さの厚い部分を有する
    請求項7記載の多気筒内燃機関のシール構造。
  9. 前記合計が相対的に大きいシリンダに対応する厚肉部は、前記合計が相対的に小さいシリンダに対応する厚肉部と比較してその平均の厚さが厚く形成されてなる
    請求項7又は8記載の多気筒内燃機関のシール構造。
  10. ガスケットを介してシリンダブロックとシリンダヘッドとをボルトにより締結することで、これらシリンダブロックとシリンダヘッドとの間をシールする多気筒内燃機関のシール構造において、
    隣接するシリンダの数が互いに異なるボルトについて、これら各ボルトにそれぞれ隣接する各シリンダの内周面の周縁に同各ボルトが加える荷重のばらつきを補償する補償手段を、同シリンダの内周面の上端部の近傍に備える
    ことを特徴とする内燃機関のシール構造。
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