JP2005068198A - ゲル化剤及びこれを含有する化粧料 - Google Patents
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Abstract
【目的】シリコーン油、炭化水素油、エステル油など油剤のゲル化能に優れるゲル化剤及びこれを含有し、温度や経時による変化がなく安定性に優れ、且つ伸びが良く、さっぱりとした使用感に優れた化粧料を提供するものである。
【構成】含フッ素酸アミド化合物であるゲル化剤はシリコーン油、炭化水素油、エステル油など様々な油剤をゲル化する汎用性に優れ、これを含有すれば、温度や経時による変化がなく安定性に優れ、且つ伸びが良く、さっぱりとした使用感に優れた化粧料が得ることができる。
【構成】含フッ素酸アミド化合物であるゲル化剤はシリコーン油、炭化水素油、エステル油など様々な油剤をゲル化する汎用性に優れ、これを含有すれば、温度や経時による変化がなく安定性に優れ、且つ伸びが良く、さっぱりとした使用感に優れた化粧料が得ることができる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、新規含フッ素酸アミド化合物であるゲル化剤及びこれを含有する化粧料に関する。さらに詳しくは、シリコーン油、炭化水素油、エステル油など油剤をゲル化する含フッ素酸アミド化合物及びこれを含有し、温度や経時による変化がなく安定性に優れ、且つ伸びが良く、さっぱりとした使用感に優れた化粧料に関する。
【0002】
【従来の技術】
シリコーン油は、炭化水素系の油に比べてなめらかな使用感を有し、且つ撥水性に優れる化粧料油剤である。とりわけ揮発性のシリコーン油は、伸ばすにつれて揮発し、化粧膜の密着性が良くなり、汗に強く崩れにくくなることから化粧料に多用されている。一方、シリコーン油など油性成分を外相とする油中水型(W/O型)乳化化粧料は化粧もちに優れた化粧料であるが、温度や経時により油分が離漿し、安定性に欠けるものであった。
【0003】
これに対し、安定性を改善する目的で有機変性粘土鉱物を用いる油中水型(W/O型)乳化化粧料が開発されているが(特許文献1)、肌への塗布時に伸びが悪く、さっぱり感が足りないという使用感における問題があった。一方、フラクトオリゴ糖脂肪酸エステル誘導体を油ゲル化剤として用いる化粧料も開発されているが(特許文献2)、ゲル化できるシリコーン油が環状シリコーンに限定されるため、環状シリコーン以外の様々な油剤成分も配合される化粧料では汎用性が十分でなかった。
【0004】
【特許文献1】
特開昭61−129033号
【特許文献2】
特許番号2811487号
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明は、シリコーン油、炭化水素油、エステル油など様々な油剤をゲル化する機能を有するゲル化剤を提供し、このゲル化剤を含有して、温度や経時による変化がなく安定性に優れ、且つ伸びが良く、さっぱりとした使用感に優れた化粧料を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らはこのような事情に鑑み、鋭意研究を重ねた結果、新規含フッ素酸アミド化合物であるゲル化剤を見いだし本発明を完成した。すなわち、本発明は、一般式(1)で表される含フッ素酸アミド化合物であるゲル化剤及びこれを含有する化粧料を提供するものである。
【0007】
Rf−CO−NR1R2 (1)
ただし、Rfは直鎖又は分岐鎖の炭素数3〜20のパーフルオロアルキル基を示し、R1は水素又はメチル基を示し、R2は直鎖又は分岐鎖の炭素数5〜30のアルキル基を示す。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
【0009】
本発明の前記一般式(1)で表される含フッ素酸アミド化合物において、Rfは直鎖又は分岐鎖の炭素数3〜20のパーフルオロアルキル基を示す。Rfの炭素数が3未満であるとゲル化能が劣り、また20を超えると融点が高すぎる傾向にある。さらに有用なゲルの硬さと取り扱いやすい溶解温度を考えると、直鎖又は分岐鎖の炭素数6〜14のパーフルオロアルキル基が好ましい。R1は水素又はメチル基を示す。またR2は直鎖又は分岐鎖の炭素数5〜30のアルキル基を示す。R2の炭素数が5未満であると油剤への溶解性が劣り、また30を超えると原料の入手が困難である傾向にある。さらにゲルの経時的な安定性を考えると、直鎖又は分岐鎖の炭素数9〜30のアルキル基が好ましい。
【0010】
本発明の前記一般式(1)で表される含フッ素酸アミド化合物は、一般式(2)
Rf−CO−OH (2)
(式中、Rfは前記の意味を示す。)で表される含フッ素カルボン酸の誘導体と、一般式(3)
R1−NH−R2 (3)
(式中、R1及びR2は前記の意味を示す。)で表されるアミンを還流して反応させることにより製造することができる。
【0011】
一般式(2)で表される含フッ素カルボン酸としては、直鎖又は分岐鎖の炭素数3〜20のパーフルオロアルキル基を有するカルボン酸が挙げられ、これらの具体例としては、パーフルオロ酪酸、パーフルオロヘキサン酸、パーフルオロオクタン酸、パーフルオロデカン酸、パーフルオロウンデカン酸、パーフルオロドデカン酸、パーフルオロテトラデカン酸、パーフルオロヘキサデカン酸、パーフルオロオクタデカン酸、パーフルオロエイコサン酸等の直鎖のパーフルオロカルボン酸、パーフルオロ−2−メチルプロピオン酸、パーフルオロ−5−メチルヘキサン酸、パーフルオロ−7−メチルオクタン酸、パーフルオロ−9−メチルデカン酸、パーフルオロ−10−メチルウンデカン酸、パーフルオロ−11−メチルドデカン酸、パーフルオロ−13−メチルテトラデカン酸、パーフルオロ−15−メチルヘキサデカン酸、パーフルオロ−17−メチルオクタデカン酸等の分岐鎖のパーフルオロカルボン酸等が挙げられるが、必ずしもこれらに限定されるものではない。
【0012】
また、一般式(3)で表されるアミンとしては、ラウリルアミン、ミリスチルアミン、セチルアミン、ステアリルアミン、アラキルアミン、ベヘニルアミン、N−メチルラウリルアミン、N−メチルミリスチルアミン、N−メチルセチルアミン、N−メチルステアリルアミン、N−メチルアラキルアミン、N−メチルベヘニルアミン等が挙げられるが、必ずしもこれらに限定されるものではない。
【0013】
本発明の含フッ素酸アミド化合物であるゲル化剤はシリコーン油、炭化水素油、エステル油など様々な油剤をゲル化する汎用性に優れ、これを含有すれば、温度や経時による変化がなく安定性に優れ、且つ伸びが良く、さっぱりとした使用感に優れた化粧料が得ることができる。
【0014】
本発明において、含有される含フッ素酸アミド化合物であるゲル化剤の量は、特に限定されないが、化粧料に対して0.1〜30重量%が好ましく、さらに好ましくは、1〜20重量%が良い。その理由として、0.1重量%未満ではゲル化能において十分な効果が発揮されにくく、0.1重量%以上1重量%未満ではゲル化能において効果は発揮できるが、温度や経時の安定性ではやや効果は低い傾向にある。20重量%より多く30重量%以下では伸びやさっぱり感などの使用感がやや劣る傾向にあり、30重量%より多いと経済的でない。また、これらの含フッ素酸アミド化合物は必要に応じて1種又は2種以上用いることができる。
【0015】
さらに、本発明の化粧料には、通常の化粧品原料として使用される油脂、ロウ類、炭化水素、脂肪酸、アルコール、アルキルグリセリルエーテル、エステル、シリコーン油、フッ素油、糖類、高分子、界面活性剤、粉体及び色材、動植物抽出物、アミノ酸及びペプチド、ビタミン、殺菌・防腐剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、金属イオン封鎖剤等を本発明の効果が損なわれない範囲で配合することができる。
【0016】
【実施例】
以下、本発明の含フッ素酸アミド化合物について実施例をあげて更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0017】
実施例1
下記式(4)で表されるN−メチル−N−ステアリルパーフルオロウンデカンアミドの製造
【0018】
【化1】
【0019】
パーフルオロウンデカン酸22.6g(0.040モル)、メタノール50mLの混合物に塩酸1mLを加え、7時間還流し、溶媒を減圧留去した。残渣にクロロホルム50mLを加え溶かし、炭酸水素ナトリウム水溶液、次いで食塩水で洗い、溶媒を留去した。得られた白色固体にN−メチルステアリルアミン11.3g(0.040モル)、クロロホルム50mLを加え、12時間還流し、溶媒を減圧留去した。残渣をヘキサンから再結晶し、目的のN−メチル−N−ステアリルパーフルオロウンデカンアミド28.2g(0.034モル)を白色結晶として得た。
【0020】
1H−NMR(δ:ppm、CDCl3)
0.88(3重線、3H:a)、1.17〜1.30(多重線、28H:b)、1.64〜1.72(多重線、4H:c)、2.64(1重線、3H:e)、2.90(3重線、2H:d)
IR(cm−1) 2919、2850、1682、1373、1152
融点 78℃
【0021】
実施例2
下記式(5)で表されるN−メチル−N−ステアリルパーフルオロオクタンアミドの製造
【0022】
【化2】
【0023】
トリフェニルホスフィン10.4g(0.040モル)を四塩化炭素40mLとテトラヒドロフラン120mLの混合物中で、30分還流した。混合物を5℃に冷却した後、パーフルオロオクタン酸16.6g(0.040モル)を加え、5℃で10分間放置した後、N−メチルステアリルアミン22.7g(0.080モル)を加え、混合物を45分還流した。室温に冷却した後、ろ過し、ろ液から溶媒を減圧留去した。残渣をヘキサンから再結晶し、目的のN−メチル−N−ステアリルパーフルオロオクタンアミド24.5g(0.036モル)を白色結晶として得た。
【0024】
1H−NMR(δ:ppm、CDCl3)
0.88(3重線、3H:a)、1.17〜1.33(多重線、30H:b)、1.64〜1.72(多重線、2H:c)、2.63(1重線、3H:e)、2.89(3重線、2H:d)
IR(cm−1) 2918、2850、1677、1363、1148
融点 71℃
【0025】
実施例3〜7及び比較例1〜3
含フッ素カルボン酸及びアミンとして表1に示す化合物を用いる以外は実施例1と同様にして反応させて表1に示す含フッ素酸アミド化合物を得た。
【0026】
【表1】
【0027】
実施例1〜7及び比較例1〜3で得られた含フッ素酸アミド化合物を下記方法で評価した。結果を表2に示す。
【0028】
<ゲル化能の評価方法>
各種含フッ素酸アミド化合物を、10重量%濃度で油剤に加熱溶解後、室温に1時間放置して目視にて溶液状態を観察した。
【0029】
【表2】
【0030】
*1:デカメチルシクロペンタシロキサン
*2:ジメチルポリシロキサン
*3:スクワラン
*4:トリ(カプリル・カプリン酸)グリセリン
【0031】
表2より本発明の含フッ素酸アミド化合物であるゲル化剤はシリコーン油、炭化水素油、エステル油など油剤に対し優れたゲル化能を示す。
【0032】
以下、本発明の含フッ素酸アミド化合物を含有する化粧料について実施例をあげて更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0033】
表3に示す組成の実施例8〜13及び比較例4〜6の乳化ファンデーションを調製した。なお、表中の数値の単位は重量%である。
【0034】
【表3】
【0035】
*5:レオパールISK(千葉製粉(株)製)
*6:ベントン38V(エレメンティススペシャリティーズ社製)
【0036】
[製造方法]
成分1〜7を加熱溶解し、成分8〜12を加え、ディスパーミルにて混合撹拌する。これに成分13〜16を溶解して加え、ディスパーミルにて混合撹拌し、乳化ファンデーションを得た。
[評価方法]
得られた乳化ファンデーションに対し、下記の項目について評価を行った。
伸びの良さ、さっぱりとした使用感:10人の専門パネラーにより官能評価を行い、下記で示した基準でまとめた。
○・・・8人以上が良好と評価
△・・・4人〜7人が良好と評価
×・・・3人以下が良好と評価
化粧料の安定性:40℃で1ヶ月保存後の乳化ファンデーションについて、下記で示した基準でまとめた。
○・・・油分の離漿なし、粘度変化なし
△・・・油分の離漿なし、粘度低下
×・・・油分の離漿あり、粘度低下
表4に乳化ファンデーションの評価内容とその結果を示す。
【0037】
【表4】
【0038】
表4より本発明の化粧料である実施例8〜13の乳化ファンデーションは、温度や経時による変化がなく安定性に優れ、且つ伸びが良く、さっぱりとした使用感に優れたものであり、特に本発明の含フッ素酸アミド化合物であるゲル化剤を1〜20重量%含有したものは優れたものであった。
【0039】
実施例14 油性ファンデーション
成分 重量%
1.デカメチルシクロペンタシロキサン 残量
2.トリメチルシロキシケイ酸 10
3.メチルフェニルポリシロキサン 10
4.実施例3の含フッ素酸アミド化合物 10
5.シリコーン処理酸化チタン 18
6.シリコーン処理酸化鉄(黄、赤、黒) 3
7.シリコーン処理セリサイト 5
8.シリカ 5
9.ポリアクリル酸アルキル 2
10.ナイロン末 2
11.香料 適量
[製造方法]
成分1〜10を80℃で加熱溶解し、パルセーターにて撹拌した後、成分11を添加し、目的の油性ファンデーションを得た。
【0040】
本発明の化粧料である油性ファンデーションは、温度や経時による変化がなく安定性に優れ、且つ伸びが良く、さっぱりとした使用感に優れたものであった。
【0041】
実施例15 リップグロス
成分 重量%
1.重質流動イソパラフィン 50
2.マイクロクリスタリンワックス 5
3.トリ(カプリル・カプリン酸)グリセリン 10
4.トリイソステアリン酸ポリグリセリル 残量
5.実施例4の含フッ素酸アミド化合物 1
6.顔料 1
7.雲母チタン 5
8.香料 適量
[製造方法]
実施例14と同様にして、リップグロスを得た。
【0042】
本発明の化粧料であるリップグロスは、温度や経時による変化がなく安定性に優れ、且つ伸びが良く、さっぱりとした使用感に優れたものであった。
【0043】
実施例16 W/O型クリーム
成分 重量%
1.デカメチルシクロペンタシロキサン 40
2.スクワラン 7
3.ポリエーテル変性ポリシロキサン 0.5
4.トリイソステアリン酸ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 1
5.実施例5の含フッ素酸アミド化合物 5
6.ポリアクリル酸アルキル 3
7.精製水 残量
8.グリセリン 10
9.エタノール 3
10.防腐剤 0.211.香料 適量
[製造方法]
実施例8と同様にして、W/O型クリームを得た。
【0044】
本発明の化粧料であるW/O型クリームは、温度や経時による変化がなく安定性に優れ、且つ伸びが良く、さっぱりとした使用感に優れたものであった。
【0045】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明の含フッ素酸アミド化合物であるゲル化剤はシリコーン油、炭化水素油、エステル油など様々な油剤をゲル化する汎用性に優れ、これを含有すれば、温度や経時による変化がなく安定性に優れ、且つ伸びが良く、さっぱりとした使用感に優れた化粧料を提供できる。
【発明の属する技術分野】
本発明は、新規含フッ素酸アミド化合物であるゲル化剤及びこれを含有する化粧料に関する。さらに詳しくは、シリコーン油、炭化水素油、エステル油など油剤をゲル化する含フッ素酸アミド化合物及びこれを含有し、温度や経時による変化がなく安定性に優れ、且つ伸びが良く、さっぱりとした使用感に優れた化粧料に関する。
【0002】
【従来の技術】
シリコーン油は、炭化水素系の油に比べてなめらかな使用感を有し、且つ撥水性に優れる化粧料油剤である。とりわけ揮発性のシリコーン油は、伸ばすにつれて揮発し、化粧膜の密着性が良くなり、汗に強く崩れにくくなることから化粧料に多用されている。一方、シリコーン油など油性成分を外相とする油中水型(W/O型)乳化化粧料は化粧もちに優れた化粧料であるが、温度や経時により油分が離漿し、安定性に欠けるものであった。
【0003】
これに対し、安定性を改善する目的で有機変性粘土鉱物を用いる油中水型(W/O型)乳化化粧料が開発されているが(特許文献1)、肌への塗布時に伸びが悪く、さっぱり感が足りないという使用感における問題があった。一方、フラクトオリゴ糖脂肪酸エステル誘導体を油ゲル化剤として用いる化粧料も開発されているが(特許文献2)、ゲル化できるシリコーン油が環状シリコーンに限定されるため、環状シリコーン以外の様々な油剤成分も配合される化粧料では汎用性が十分でなかった。
【0004】
【特許文献1】
特開昭61−129033号
【特許文献2】
特許番号2811487号
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明は、シリコーン油、炭化水素油、エステル油など様々な油剤をゲル化する機能を有するゲル化剤を提供し、このゲル化剤を含有して、温度や経時による変化がなく安定性に優れ、且つ伸びが良く、さっぱりとした使用感に優れた化粧料を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らはこのような事情に鑑み、鋭意研究を重ねた結果、新規含フッ素酸アミド化合物であるゲル化剤を見いだし本発明を完成した。すなわち、本発明は、一般式(1)で表される含フッ素酸アミド化合物であるゲル化剤及びこれを含有する化粧料を提供するものである。
【0007】
Rf−CO−NR1R2 (1)
ただし、Rfは直鎖又は分岐鎖の炭素数3〜20のパーフルオロアルキル基を示し、R1は水素又はメチル基を示し、R2は直鎖又は分岐鎖の炭素数5〜30のアルキル基を示す。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
【0009】
本発明の前記一般式(1)で表される含フッ素酸アミド化合物において、Rfは直鎖又は分岐鎖の炭素数3〜20のパーフルオロアルキル基を示す。Rfの炭素数が3未満であるとゲル化能が劣り、また20を超えると融点が高すぎる傾向にある。さらに有用なゲルの硬さと取り扱いやすい溶解温度を考えると、直鎖又は分岐鎖の炭素数6〜14のパーフルオロアルキル基が好ましい。R1は水素又はメチル基を示す。またR2は直鎖又は分岐鎖の炭素数5〜30のアルキル基を示す。R2の炭素数が5未満であると油剤への溶解性が劣り、また30を超えると原料の入手が困難である傾向にある。さらにゲルの経時的な安定性を考えると、直鎖又は分岐鎖の炭素数9〜30のアルキル基が好ましい。
【0010】
本発明の前記一般式(1)で表される含フッ素酸アミド化合物は、一般式(2)
Rf−CO−OH (2)
(式中、Rfは前記の意味を示す。)で表される含フッ素カルボン酸の誘導体と、一般式(3)
R1−NH−R2 (3)
(式中、R1及びR2は前記の意味を示す。)で表されるアミンを還流して反応させることにより製造することができる。
【0011】
一般式(2)で表される含フッ素カルボン酸としては、直鎖又は分岐鎖の炭素数3〜20のパーフルオロアルキル基を有するカルボン酸が挙げられ、これらの具体例としては、パーフルオロ酪酸、パーフルオロヘキサン酸、パーフルオロオクタン酸、パーフルオロデカン酸、パーフルオロウンデカン酸、パーフルオロドデカン酸、パーフルオロテトラデカン酸、パーフルオロヘキサデカン酸、パーフルオロオクタデカン酸、パーフルオロエイコサン酸等の直鎖のパーフルオロカルボン酸、パーフルオロ−2−メチルプロピオン酸、パーフルオロ−5−メチルヘキサン酸、パーフルオロ−7−メチルオクタン酸、パーフルオロ−9−メチルデカン酸、パーフルオロ−10−メチルウンデカン酸、パーフルオロ−11−メチルドデカン酸、パーフルオロ−13−メチルテトラデカン酸、パーフルオロ−15−メチルヘキサデカン酸、パーフルオロ−17−メチルオクタデカン酸等の分岐鎖のパーフルオロカルボン酸等が挙げられるが、必ずしもこれらに限定されるものではない。
【0012】
また、一般式(3)で表されるアミンとしては、ラウリルアミン、ミリスチルアミン、セチルアミン、ステアリルアミン、アラキルアミン、ベヘニルアミン、N−メチルラウリルアミン、N−メチルミリスチルアミン、N−メチルセチルアミン、N−メチルステアリルアミン、N−メチルアラキルアミン、N−メチルベヘニルアミン等が挙げられるが、必ずしもこれらに限定されるものではない。
【0013】
本発明の含フッ素酸アミド化合物であるゲル化剤はシリコーン油、炭化水素油、エステル油など様々な油剤をゲル化する汎用性に優れ、これを含有すれば、温度や経時による変化がなく安定性に優れ、且つ伸びが良く、さっぱりとした使用感に優れた化粧料が得ることができる。
【0014】
本発明において、含有される含フッ素酸アミド化合物であるゲル化剤の量は、特に限定されないが、化粧料に対して0.1〜30重量%が好ましく、さらに好ましくは、1〜20重量%が良い。その理由として、0.1重量%未満ではゲル化能において十分な効果が発揮されにくく、0.1重量%以上1重量%未満ではゲル化能において効果は発揮できるが、温度や経時の安定性ではやや効果は低い傾向にある。20重量%より多く30重量%以下では伸びやさっぱり感などの使用感がやや劣る傾向にあり、30重量%より多いと経済的でない。また、これらの含フッ素酸アミド化合物は必要に応じて1種又は2種以上用いることができる。
【0015】
さらに、本発明の化粧料には、通常の化粧品原料として使用される油脂、ロウ類、炭化水素、脂肪酸、アルコール、アルキルグリセリルエーテル、エステル、シリコーン油、フッ素油、糖類、高分子、界面活性剤、粉体及び色材、動植物抽出物、アミノ酸及びペプチド、ビタミン、殺菌・防腐剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、金属イオン封鎖剤等を本発明の効果が損なわれない範囲で配合することができる。
【0016】
【実施例】
以下、本発明の含フッ素酸アミド化合物について実施例をあげて更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0017】
実施例1
下記式(4)で表されるN−メチル−N−ステアリルパーフルオロウンデカンアミドの製造
【0018】
【化1】
【0019】
パーフルオロウンデカン酸22.6g(0.040モル)、メタノール50mLの混合物に塩酸1mLを加え、7時間還流し、溶媒を減圧留去した。残渣にクロロホルム50mLを加え溶かし、炭酸水素ナトリウム水溶液、次いで食塩水で洗い、溶媒を留去した。得られた白色固体にN−メチルステアリルアミン11.3g(0.040モル)、クロロホルム50mLを加え、12時間還流し、溶媒を減圧留去した。残渣をヘキサンから再結晶し、目的のN−メチル−N−ステアリルパーフルオロウンデカンアミド28.2g(0.034モル)を白色結晶として得た。
【0020】
1H−NMR(δ:ppm、CDCl3)
0.88(3重線、3H:a)、1.17〜1.30(多重線、28H:b)、1.64〜1.72(多重線、4H:c)、2.64(1重線、3H:e)、2.90(3重線、2H:d)
IR(cm−1) 2919、2850、1682、1373、1152
融点 78℃
【0021】
実施例2
下記式(5)で表されるN−メチル−N−ステアリルパーフルオロオクタンアミドの製造
【0022】
【化2】
【0023】
トリフェニルホスフィン10.4g(0.040モル)を四塩化炭素40mLとテトラヒドロフラン120mLの混合物中で、30分還流した。混合物を5℃に冷却した後、パーフルオロオクタン酸16.6g(0.040モル)を加え、5℃で10分間放置した後、N−メチルステアリルアミン22.7g(0.080モル)を加え、混合物を45分還流した。室温に冷却した後、ろ過し、ろ液から溶媒を減圧留去した。残渣をヘキサンから再結晶し、目的のN−メチル−N−ステアリルパーフルオロオクタンアミド24.5g(0.036モル)を白色結晶として得た。
【0024】
1H−NMR(δ:ppm、CDCl3)
0.88(3重線、3H:a)、1.17〜1.33(多重線、30H:b)、1.64〜1.72(多重線、2H:c)、2.63(1重線、3H:e)、2.89(3重線、2H:d)
IR(cm−1) 2918、2850、1677、1363、1148
融点 71℃
【0025】
実施例3〜7及び比較例1〜3
含フッ素カルボン酸及びアミンとして表1に示す化合物を用いる以外は実施例1と同様にして反応させて表1に示す含フッ素酸アミド化合物を得た。
【0026】
【表1】
【0027】
実施例1〜7及び比較例1〜3で得られた含フッ素酸アミド化合物を下記方法で評価した。結果を表2に示す。
【0028】
<ゲル化能の評価方法>
各種含フッ素酸アミド化合物を、10重量%濃度で油剤に加熱溶解後、室温に1時間放置して目視にて溶液状態を観察した。
【0029】
【表2】
【0030】
*1:デカメチルシクロペンタシロキサン
*2:ジメチルポリシロキサン
*3:スクワラン
*4:トリ(カプリル・カプリン酸)グリセリン
【0031】
表2より本発明の含フッ素酸アミド化合物であるゲル化剤はシリコーン油、炭化水素油、エステル油など油剤に対し優れたゲル化能を示す。
【0032】
以下、本発明の含フッ素酸アミド化合物を含有する化粧料について実施例をあげて更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0033】
表3に示す組成の実施例8〜13及び比較例4〜6の乳化ファンデーションを調製した。なお、表中の数値の単位は重量%である。
【0034】
【表3】
【0035】
*5:レオパールISK(千葉製粉(株)製)
*6:ベントン38V(エレメンティススペシャリティーズ社製)
【0036】
[製造方法]
成分1〜7を加熱溶解し、成分8〜12を加え、ディスパーミルにて混合撹拌する。これに成分13〜16を溶解して加え、ディスパーミルにて混合撹拌し、乳化ファンデーションを得た。
[評価方法]
得られた乳化ファンデーションに対し、下記の項目について評価を行った。
伸びの良さ、さっぱりとした使用感:10人の専門パネラーにより官能評価を行い、下記で示した基準でまとめた。
○・・・8人以上が良好と評価
△・・・4人〜7人が良好と評価
×・・・3人以下が良好と評価
化粧料の安定性:40℃で1ヶ月保存後の乳化ファンデーションについて、下記で示した基準でまとめた。
○・・・油分の離漿なし、粘度変化なし
△・・・油分の離漿なし、粘度低下
×・・・油分の離漿あり、粘度低下
表4に乳化ファンデーションの評価内容とその結果を示す。
【0037】
【表4】
【0038】
表4より本発明の化粧料である実施例8〜13の乳化ファンデーションは、温度や経時による変化がなく安定性に優れ、且つ伸びが良く、さっぱりとした使用感に優れたものであり、特に本発明の含フッ素酸アミド化合物であるゲル化剤を1〜20重量%含有したものは優れたものであった。
【0039】
実施例14 油性ファンデーション
成分 重量%
1.デカメチルシクロペンタシロキサン 残量
2.トリメチルシロキシケイ酸 10
3.メチルフェニルポリシロキサン 10
4.実施例3の含フッ素酸アミド化合物 10
5.シリコーン処理酸化チタン 18
6.シリコーン処理酸化鉄(黄、赤、黒) 3
7.シリコーン処理セリサイト 5
8.シリカ 5
9.ポリアクリル酸アルキル 2
10.ナイロン末 2
11.香料 適量
[製造方法]
成分1〜10を80℃で加熱溶解し、パルセーターにて撹拌した後、成分11を添加し、目的の油性ファンデーションを得た。
【0040】
本発明の化粧料である油性ファンデーションは、温度や経時による変化がなく安定性に優れ、且つ伸びが良く、さっぱりとした使用感に優れたものであった。
【0041】
実施例15 リップグロス
成分 重量%
1.重質流動イソパラフィン 50
2.マイクロクリスタリンワックス 5
3.トリ(カプリル・カプリン酸)グリセリン 10
4.トリイソステアリン酸ポリグリセリル 残量
5.実施例4の含フッ素酸アミド化合物 1
6.顔料 1
7.雲母チタン 5
8.香料 適量
[製造方法]
実施例14と同様にして、リップグロスを得た。
【0042】
本発明の化粧料であるリップグロスは、温度や経時による変化がなく安定性に優れ、且つ伸びが良く、さっぱりとした使用感に優れたものであった。
【0043】
実施例16 W/O型クリーム
成分 重量%
1.デカメチルシクロペンタシロキサン 40
2.スクワラン 7
3.ポリエーテル変性ポリシロキサン 0.5
4.トリイソステアリン酸ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 1
5.実施例5の含フッ素酸アミド化合物 5
6.ポリアクリル酸アルキル 3
7.精製水 残量
8.グリセリン 10
9.エタノール 3
10.防腐剤 0.211.香料 適量
[製造方法]
実施例8と同様にして、W/O型クリームを得た。
【0044】
本発明の化粧料であるW/O型クリームは、温度や経時による変化がなく安定性に優れ、且つ伸びが良く、さっぱりとした使用感に優れたものであった。
【0045】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明の含フッ素酸アミド化合物であるゲル化剤はシリコーン油、炭化水素油、エステル油など様々な油剤をゲル化する汎用性に優れ、これを含有すれば、温度や経時による変化がなく安定性に優れ、且つ伸びが良く、さっぱりとした使用感に優れた化粧料を提供できる。
Claims (5)
- 一般式(1)で表される含フッ素酸アミド化合物であるゲル化剤。
Rf−CO−NR1R2 (1)
ただし、Rfは直鎖又は分岐鎖の炭素数3〜20のパーフルオロアルキル基を示し、R1は水素又はメチル基を示し、R2は直鎖又は分岐鎖の炭素数5〜30のアルキル基を示す。 - Rfが直鎖又は分岐鎖の炭素数6〜14のパーフルオロアルキル基である請求項1記載のゲル化剤。
- R2が直鎖又は分岐鎖の炭素数9〜30のアルキル基である請求項1又は2記載のゲル化剤。
- 請求項1〜3記載の含フッ素酸アミド化合物であるゲル化剤を1種又は2種以上含有する化粧料。
- 請求項1〜3記載の含フッ素酸アミド化合物であるゲル化剤を1〜20重量%含有する請求項4記載の化粧料。
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JP2007191661A (ja) * | 2006-01-23 | 2007-08-02 | Yamaguchi Univ | ペルフルオロアルキル基を有する芳香族化合物ゲル化剤 |
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JP2007191626A (ja) * | 2006-01-20 | 2007-08-02 | Yamaguchi Univ | ペルフルオロアルキル基を有する芳香族化合物からなる有機液体のゲル化剤 |
KR20100133973A (ko) | 2008-03-31 | 2010-12-22 | 가부시키가이샤 코세 | 유성 고체형태 화장료 |
US20110044919A1 (en) * | 2007-08-15 | 2011-02-24 | Giacomoni Paolo U | Compositions With Perfluorinated Ingredients |
CN114621110A (zh) * | 2020-12-10 | 2022-06-14 | 中石化石油工程技术服务有限公司 | 一种油基泡沫钻井液用含氟表面活性剂及其制备方法 |
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2003
- 2003-08-27 JP JP2003209052A patent/JP2005068198A/ja active Pending
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