JP2005067046A - 液体吐出方法及び液体吐出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】液滴の微小化、吐出の安定化、吐出印加電圧の低減、着弾精度の向上、着弾ドットの形状の安定を課題とする。
【解決手段】 先端部から液滴を吐出する先端部の内部直径が25[μm]以下のノズル51を有する液体吐出ヘッド56と、ノズル51内の溶液に吐出電圧を印加する吐出電圧印加手段35とを備える液体吐出装置10を用いた、帯電した溶液の液滴を基材に吐出する液体吐出方法であって、吐出を行う溶液が、平均粒径の三倍を越える粒径の粒子が全粒子中で粒子数にして30パーセント以下である、という構成を採っている。
【選択図】図11

Description

本発明は、基材に液体を吐出する液体吐出方法及び液体吐出装置に関する。
従来の静電吸引方式のインクジェットプリンタとして、特許文献1に記載のものが挙げられる。かかるインクジェットプリンタは、その先端部からインクの吐出を行う複数の凸状インクガイドと、各インクガイドの先端に対向して配設されると共に接地された対向電極と、各インクガイドごとにインクに吐出電圧を印加する吐出電極とを備えている。そして、凸状インクガイドは、インクを案内するスリット幅が異なる二種類のものを用意し、これらのものを使い分けることで、二種類の大きさの液滴を吐出可能とすることを特徴とする。
そして、この従来のインクジェットプリンタは、吐出電極にパルス電圧を印加することでインク液滴を吐出し、吐出電極と対向電極間で形成された電界によりインク液滴を対向電極側に導いている。
ところで、インクを帯電させて電界の静電吸引力を利用して吐出させる上述のようなインクジェットプリンタにあっては、液滴の微小化が望まれているが、液滴の微小化が進むとインク中の異物や粗大粒子がヘッドの目詰まりを生じさせやすくなるという問題があった。このため、インクを予め濾過して用いることで、吐出の安定性を図るという印刷方法が開示されている(例えば、特許文献2参照)。
特開平11−277747号公報 (第2図及び第3図) 特開2001−315292号公報
しかしながら、上記特許文献1及び2に記載の従来技術には以下の問題あった。
(1)微小液滴形成の限界と不安定性
溶液を案内するノズル径或いは溝幅が大きいため、これらから吐出される液滴の形状が安定しなく、且つ液面の微小化に限界がある。
(2)高印加電圧
微小液滴の吐出のためには、ノズルの吐出口の微細化を図ることが重要因子となってくるが、従来の静電吸引方式の原理では、ノズル径が大きいことにより、ノズル先端部の電界強度が弱く、液滴を吐出するのに必要な電界強度を得るために、高い吐出電圧(例えば2000[V]に近い非常に高い電圧)を印加する必要があった。従って、高い電圧を印加するために、電圧の駆動制御が高価になり、さらに、安全性の面からも問題があった。
(3)着弾ドット形状の不安定性及び着弾位置精度の不安定性
また、上記各従来技術の限界を超えるような微小な液滴は、微小であるほど表面張力の効果が増大する。その一方で、液滴に含まれる微粒子が不均一である場合、液滴の表面張力がその表面で不均一を生じる原因となり、それがさらに、着弾時の真円性を損なうと共に着弾位置のズレの原因となる。しかるに、上記特許文献2に記載の従来技術では、ヘッドの目詰まりを防止することが可能であっても、溶液に含有される微粒子の均一性を担保することはできず、より微小な液滴吐出環境下では、着弾形状の円形安定性や着弾位置精度の安定を図ることはできないという不都合があった。
そこで、さらなる微小な液滴の吐出を可能とすることを第一の目的とする。また同時に、着弾形状の安定を図ることを第二の目的とする。さらに、印加電圧の低減を図ることを第三の目的とする。
さらに、微小液滴を吐出し且つ着弾位置精度をより高く維持することを第四の目的とする。
本発明において各請求項に記載された液体吐出方法及び装置にあっては、まず、先端部から液滴を吐出する先端部の内部直径が25[μm]以下のノズルを有する液体吐出ヘッドと、ノズル内の溶液に吐出電圧を印加する吐出電圧印加手段とを備える液体吐出装置を用いるという点において共通している。
上記共通する構成において、「基材」とは吐出された溶液の液滴の着弾を受ける対象物をいいう。従って、例えば、上記構成をインクジェットプリンタに適応した場合には、用紙やシート等の記録媒体が基材に相当し、導電性ペーストを用いて回路の形成を行う場合には回路が形成されるべきベースとなる基板が基材に相当することとなる。
また、特許請求の範囲及び明細書の記載において、ノズル径という場合には、液滴を吐出する先端部におけるノズルの内部直径(ノズルの先端部の内部直径)を示すものとする。なお、ノズル内の液体吐出穴の断面形状は円形に限定されるものではない。例えば、液体吐出穴の断面形状が多角形、星形その他の形状である場合にはその断面形状の外接円が25[μm]以下となることを示すものとする。以下、ノズル径或いはノズルの先端部の内部直径という場合において、他の数値限定を行っている場合にも同様とする。また、ノズル半径という場合には、このノズル径(ノズルの先端部の内部直径)の1/2の長さを示すものとする。
そして、上記構成の液体吐出装置によって溶液の吐出を行う場合には、ノズルの先端部に基材の液滴の受け面が対向するように、ノズル又は基材が配置される。これら相互の位置関係を実現するための配置作業は、ノズルの移動又は基材の移動のいずれにより行っても良い。
そして、溶液供給手段により液体吐出ヘッド内に溶液が供給される。ノズル内の溶液は吐出を行うために帯電した状態にあることが要求される。なお、溶液の帯電に必要な電圧印加を行う帯電専用の電極を設けても良い。
そして、ノズル内において溶液が帯電することにより電界が集中し、溶液はノズル先端部側への静電力を受け、ノズル先端部において溶液が盛り上がった状態(凸状メニスカス)が形成される。そして、溶液の静電力が凸状メニスカスにおける表面張力を上回ることにより、凸状メニスカスの突出先端部から溶液の液滴が基材の受け面に対して飛翔し、基材の受け面上には溶液のドットが形成される。
上記液体吐出装置では、ノズルを従来にない超微細径とすることでノズル先端部に電界を集中させて電界強度を高めることに特徴がある。ノズルの小径化に関しては後の記載により詳述する。かかる超微細径のノズル先端部に対向させて基材を配置した場合、基材の受け面を規準としてノズル先端部の面対称となる位置に逆極性の鏡像電荷が誘導され、基材の受け面を規準として基材の誘電率により定まる対称位置に逆極性の映像電荷が誘導される。そして、ノズル先端部に誘起される電荷と鏡像電荷又は映像電荷間での静電力により液滴の飛翔が行われる。
そして、請求項1記載の発明は、前述した液体吐出装置により液滴の微小化を図ると共に、吐出を行う溶液として、平均粒径の三倍を越える粒径の粒子が全粒子中で粒子数にして30パーセント以下であるものを使用することをさらなる特徴としている。
また、請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明の特徴に加えて、吐出を行う溶液として、平均粒径の三倍を越える粒径の粒子が全粒子中で粒子数にして10パーセント以下であるものを使用することをさらなる特徴としている。
さらに、請求項3記載の発明は、請求項2記載の発明の特徴に加えて、溶液が、平均粒径の五倍を越える粒径の粒子が全粒子中で粒子数にして3パーセント以下であることをさらなる特徴としている。
上記各構成では、溶液中の微粒子の粒径の均一化が図られているため、その粒径の均一性に応じて、微粒子の液滴はその表面張力が均一化され、着弾時における円形性が安定すると共に着弾位置精度が向上する。
なお、本明細書及び特許請求の範囲の記載において、「平均粒径」とは、一例として、「現場で役立つ粒子径計測技術」 椿淳一郎(著),早川修(著)日刊工業新聞社(2001/10) P120〜P126記載の面積相当径に基づく画像処理法を、および、P16〜P18記載の粒子径分布の表し方を参考に求めることができる。即ち、具体的は例として、各種溶液の平均粒径は、透過型電子顕微鏡(TEM)写真の投影面積(少なくとも100粒子以上に対して求める)の平均値から得られた円換算平均粒径を、球形換算して求めることができる。そして、この場合、透過型電子顕微鏡(TEM)で計測可能なものより微小な粒子は(例えば、2[nm]以下)、平均粒子径及び粒子数の換算には考慮に入れないものとする。
また、「粒径」についても、上記面積相当径により求めることができる。
また、請求項4記載の発明は、前述した液体吐出装置により液滴の微小化を図ると共に、吐出を行う溶液を、ノズルの内部直径の50パーセント以下の濾過精度の濾過装置によって吐出前に予め濾過することをさらなる特徴とする。
また、請求項5記載の発明は、請求項4記載の発明の特徴に加えて、平均粒径の三倍を越える粒径の粒子が全粒子中で粒子数にして10パーセント以下であり且つ平均粒径の五倍を越える粒径の粒子が全粒子中で粒子数にして3パーセント以下である溶液を、吐出前に予め濾過することをさらなる特徴としている。
上記各構成では、濾過により、ノズルの内部直径に応じた粒径で溶液中の微粒子の均一化が図られるため、その粒径の均一性に応じて、微粒子の液滴はその表面張力が均一化され、着弾時における円形性が安定すると共に着弾位置精度が向上する。
また、請求項9記載の発明は、前述した微小液滴の吐出を行う構成に加えて、吐出を行う溶液を濾過する、ノズルの内部直径の50パーセント以下の濾過精度の濾過装置備える液体吐出装置であることをさらなる特徴とする。
そして、かかる構成の液体吐出装置では、濾過により、ノズルの内部直径に応じた粒径で溶液中の微粒子の均一化が図られるため、その粒径の均一性に応じて、微粒子の液滴はその表面張力が均一化され、着弾時における円形性が安定すると共に着弾位置精度が向上する。
なお、上記各構成において、液体吐出装置のノズル径を20[μm]未満とすることにより、電界強度分布が狭くなる。このことにより、電界を集中させることができる。その結果、形成される液滴を微小で且つ形状の安定化したものとすることができる。また、液滴は、ノズルから吐出された直後、電界と電荷の間に働く静電力により加速されるが、ノズルから離れると電界は急激に低下するので、その後は、空気抵抗により減速する。しかしながら、微小液滴でかつ電界が集中した液滴は、対向電極に近づくにつれ、鏡像力により加速される。この空気抵抗による減速と鏡像力による加速とのバランスをとることにより、微小液滴を安定に飛翔させ、着弾精度を向上させることが可能となる。
また、ノズルの内部直径は、10[μm]以下であることが好ましい。
この構成により、さらに電界を集中させることが可能となり、さらなる液滴の微小化と、飛翔時に対向電極の距離の変動が電界強度分布に影響することを低減させることができるので、対向電極の位置精度や基材の特性や厚さの液滴形状への影響や着弾精度への影響を低減することができる。
また、ノズルの内部直径が8[μm]以下であることが好ましい。ノズル径を8[μm]以下とすることにより、さらに電界を集中させることが可能となり、さらなる液滴の微小化と、飛翔時に対向電極の距離の変動が電界強度分布に影響することを低減させることができるので、対向電極の位置精度や基材の特性や厚さの液滴形状への影響や着弾精度への影響を低減することができる。
さらに、電界集中の度合いが高まることにより、多ノズル化時のノズルの高密度化で課題となる電界クロストークの影響が軽減し、一層の高密度化が可能となる。
さらに、ノズルの内部直径が4[μm]以下とすることにより、顕著な電界の集中を図ることができ、最大電界強度を高くすることができ、形状の安定な液滴の超微小化と、液滴の初期吐出速度を大きくすることができる。これにより、飛翔安定性が向上することにより、着弾精度をさらに向上させ、吐出応答性を向上することができる。
さらに、電界集中の度合いが高まることにより、多ノズル化時のノズルの高密度化で課題となる電界クロストークの影響が受けにくくなり、より一層の高密度化が可能となる。
また、上記構成において、ノズルの内部直径は0.2[μm]より大きい方が望ましい。ノズルの内径を0.2[μm]より大きくすることで、液滴の帯電効率を向上させることができるので、液滴の吐出安定性を向上させることができる。
さらに、上記各請求項の構成において、
(1)ノズルを電気絶縁材で形成し、ノズル内に吐出電圧印加用の電極を挿入あるいは当該電極として機能するメッキ形成を行うことが好ましい。
(2)上記各請求項の構成又は上記(1)の構成において、ノズルを電気絶縁材で形成し、ノズル内に電極を挿入或いは電極としてのメッキを形成すると共にノズルの外側にも吐出用の電極を設けることが好ましい。
ノズルの外側の吐出用電極は、例えば、ノズルの先端側端面或いは、ノズルの先端部側の側面の全周若しくは一部に設けられる。
(3)上記各請求項の構成、上記(1)又は(2)の構成において、ノズルに印加する電圧Vを
Figure 2005067046
で表される領域において駆動することが好ましい。
ただし、γ:溶液の表面張力(N/m)、ε0:真空の誘電率(F/m)、d:ノズル直径(m)、h:ノズル−基材間距離(m)、k:ノズル形状に依存する比例定数(1.5<k<8.5)とする。
(4)上記各請求項の構成、上記(1)、(2)又は(3)の構成において、印加する任意波形電圧が1000V以下であることが好ましい。
吐出電圧の上限値をこのように設定することにより、吐出制御を容易とすると共に装置の耐久性の向上及び安全対策の実行により確実性の向上を容易に図ることが可能となる。
(5)上記各請求項の構成、上記(1)、(2)、(3)又は(4)の構成において、印加する吐出電圧が500V以下であることが好ましい。
吐出電圧の上限値をこのように設定することにより、吐出制御をより容易とすると共に装置の耐久性のさらなる向上及び安全対策の実行により確実性のさらなる向上を容易に図ることが可能となる。
(6)上記各請求項の構成、上記(1)〜(5)いずれかの構成において、ノズルと基板との距離が500[μm]以下とすることが、ノズル径を微細にした場合でも高い着弾精度を得ることができるので好ましい。
(7)上記各請求項の構成、上記(1)〜(6)いずれかの構成において、ノズル内の溶液に圧力を印加するように構成することが好ましい。
(8)上記各請求項の構成、上記(1)〜(7)いずれかの構成において、単一パルスによって吐出する場合、
Figure 2005067046
により決まる時定数τ以上のパルス幅Δtを印加する構成としても良い。ただし、ε:溶液の誘電率(F/m)、σ:溶液の導電率(S/m)とする。
本発明は、ノズルを従来にない超微細径である25[μm]以下とすることで、ノズル先端部に電界を集中させて電界強度を高めると共にその際に誘導される基材側の鏡像電荷或いは映像電荷までの間に生じる電界の静電力により液滴の飛翔を行っている。このため、ノズルの微細化によりノズル径が大きい場合のように、吐出される液滴の形状が不安定とならず、安定させることができる。
また、電界を集中させて電界強度を高められるため、高い吐出電圧を液滴に印加することなく液滴を吐出するのに必要な電界強度を得ることができ、吐出電圧の低減を図ると共にその駆動制御が簡易且つ安価な構成で実現させることが可能となる。
さらに、本発明では、液滴の微小化を図りつつも、平均粒径の三倍を越える粒径の粒子の個体数の割合、さらには五倍を越える粒径の粒子の個体数の割合を所定値以下とする溶液を吐出させるため、溶液中の微粒子の粒径の均一化が図られて、その粒径の均一性に応じて、微粒子の液滴はその表面張力が均一化され、着弾時における形状をより円形に維持することが可能となると共に着弾位置精度の向上を図ることが可能となる。
また、液滴の微小化を図ると共に、吐出を行う溶液を、ノズルの内部直径の50パーセント以下の濾過精度の濾過装置によって吐出前に予め濾過する構成とした場合、さらには、上記含有する各粒径の微粒子ついて所定の割合とした溶液を、吐出前に予め濾過する構成とした場合あっては、ノズルの内部直径に応じた粒径で溶液中の微粒子の均一化が図られるため、その粒径の均一性に応じて、微粒子の液滴はその表面張力が均一化され、着弾時における形状をより円形に維持することが可能となると共に着弾位置精度の向上を図ることが可能となる。
以下の各実施形態で説明する液体吐出装置のノズル径(内部直径)は、25[μm]以下であることが好ましく、さらに好ましくは20[μm]未満、さらに好ましくは10[μm]以下、さらに好ましくは8[μm]以下、さらに好ましくは4[μm]以下とすることが好ましい。また、ノズル径は、0.2[μm]より大きいことが好ましい。以下、ノズル径と電界強度との関係について、図1〜図6を参照しながら以下に説明する。図1〜図6に対応して、ノズル径をφ0.2,0.4,1,8,20[μm]及び参考として従来にて使用されているノズル径φ50[μm]の場合の電界強度分布を示す。
ここで、各図において、ノズル中心位置とは、ノズルの液体吐出孔の液体吐出面の中心位置を示す。また、各々の図の(a)は、ノズルと対向電極との距離が2000[μm]に設定されたときの電界強度分布を示し、(b)は、ノズルと対向電極との距離が100[μm]に設定されたときの電界強度分布を示す。なお、印加電圧は、各条件とも200[V]と一定にした。図中の分布線は、電荷強度が1×106[V/m]から1×107[V/m]までの範囲を示している。
図7に、各条件下での最大電界強度を示す図表を示す。
図1〜図6から、ノズル径がφ20[μm](図5)以上だと電界強度分布は広い面積に広がっていることが分かった。また、図7の図表から、ノズルと対向電極の距離が電界強度に影響していることも分かった。
これらのことから、ノズル径がφ8[μm](図4)以下であると電界強度は集中すると共に、対向電極の距離の変動が電界強度分布にほとんど影響することがなくなる。従って、ノズル径がφ8[μm]以下であれば、対向電極の位置精度及び基材の材料特性のバラ付きや厚さのバラツキの影響を受けずに安定した吐出が可能となる。
次に、上記ノズルのノズル径とノズルの先端位置に液面があるとした時の最大電界強度と強電界領域の関係を図8に示す。
図8に示すグラフから、ノズル径がφ4[μm]以下になると、電界集中が極端に大きくなり最大電界強度を高くすることができるのが分かった。これによって、溶液の初期吐出速度を大きくすることができるので、液滴の飛翔安定性が増すと共に、ノズル先端部での電荷の移動速度が増すために吐出応答性が向上する。
続いて、吐出した液滴における帯電可能な最大電荷量について、以下に説明する。液滴に帯電可能な電荷量は、液滴のレイリー分裂(レイリー限界)を考慮した以下の(3)式で示される。
Figure 2005067046
ここで、qはレイリー限界を与える電荷量(C)、ε0は真空の誘電率(F/m)、γは溶液の表面張力(N/m)、d0は液滴の直径(m)である。
上記(3)式で求められる電荷量qがレイリー限界値に近いほど、同じ電界強度でも静電力が強く、吐出の安定性が向上するが、レイリー限界値に近すぎると、逆にノズルの液体吐出孔で溶液の霧散が発生してしまい、吐出安定性に欠けてしまう。
ここで、ノズルのノズル径とノズル先端部で吐出する液滴が飛翔を開始する吐出開始電圧、該初期吐出液滴のレイリー限界での電圧値及び吐出開始電圧とレイリー限界電圧値の比との関係を示すグラフを図9に示す。
図9に示すグラフから、ノズル径がφ0.2[μm]からφ4[μm]の範囲において、吐出開始電圧とレイリー限界電圧値の比が0.6を超え、液滴の退園効率が良い結果となっており、該範囲において安定した吐出が行えることが分かった。
例えば、図10に示すノズル径とノズル先端部の強電界(1×106[V/m]以上)の領域の関係で表されるグラフでは、ノズル径がφ0.2[μm]以下になると電界集中の領域が極端に狭くなることが示されている。このことから、吐出する液滴は、加速するためのエネルギーを十分に受けることができず飛翔安定性が低下することを示す。よって、ノズル径はφ0.2[μm]より大きく設定することが好ましい。
[実施形態]
(液体吐出装置の全体構成)
以下、本発明の実施形態である液体吐出装置10について図11乃至図13に基づいて説明する。図11は液体吐出装置10の概略構成を示すブロック図である。また、この図11では、液体吐出ヘッド56をそのノズル51に沿った断面で図示している。
この液体吐出装置10は、帯電した溶液の液滴を基材Kに吐出する液体吐出ヘッド56と、液体吐出ヘッド56が有するノズル51の先端部に対向する対向面を有すると共にその対向面で液滴の着弾を受ける基材Kを支持する対向電極23と、ノズル51内の流路52に溶液を供給する溶液供給手段53と、ノズル51内の溶液に吐出電圧を印加する吐出電圧印加手段35とを備えている。なお、上記ノズル51と溶液供給手段53の一部の構成と吐出電圧印加手段35の一部の構成は液体吐出ヘッド56により一体的に形成されている。
なお、説明の便宜上、図11ではノズル51の先端部が上方を向いた状態で図示されているが、実際上は、ノズル51が水平方向か或いはそれよりも下方、より望ましくは垂直下方に向けた状態で使用される。
以下各部について詳細に説明する。
(溶液)
上記液体吐出装置10による吐出を行う溶液の例としては、無機液体としては、水、COCl2、HBr、HNO3、H3PO4、H2SO4、SOCl2、SO2Cl2、FSO3Hなどが挙げられる。有機液体としては、メタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、2−メチル−1−プロパノール、tert−ブタノール、4−メチル−2−ペンタノール、ベンジルアルコール、α−テルピネオール、エチレングリコール、グリセリン、ジエチレングリコール、トリエチレングリコールなどのアルコール類;フェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、などのフェノール類;ジオキサン、フルフラール、エチレングリコールジメチルエーテル、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、エチルカルビトール、ブチルカルビトール、ブチルカルビトールアセテート、エピクロロヒドリンなどのエーテル類;アセトン、メチルエチルケトン、2−メチル−4−ペンタノン、アセトフェノンなどのケトン類;ギ酸、酢酸、ジクロロ酢酸、トリクロロ酢酸などの脂肪酸類;ギ酸メチル、ギ酸エチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸−n−ブチル、酢酸イソブチル、酢酸−3−メトキシブチル、酢酸−n−ペンチル、プロピオン酸エチル、乳酸エチル、安息香酸メチル、マロン酸ジエチル、フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル、炭酸ジエチル、炭酸エチレン、炭酸プロピレン、セロソルブアセテート、ブチルカルビトールアセテート、アセト酢酸エチル、シアノ酢酸メチル、シアノ酢酸エチルなどのエステル類;ニトロメタン、ニトロベンゼン、アセトニトリル、プロピオニトリル、スクシノニトリル、バレロニトリル、ベンゾニトリル、エチルアミン、ジエチルアミン、エチレンジアミン、アニリン、N−メチルアニリン、N,N−ジメチルアニリン、o−トルイジン、p−トルイジン、ピペリジン、ピリジン、α−ピコリン、2,6−ルチジン、キノリン、プロピレンジアミン、ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、アセトアミド、N−メチルアセトアミド、N−メチルプロピオンアミド、N,N,N',N'−テトラメチル尿素、N−メチルピロリドンなどの含窒素化合物類;ジメチルスルホキシド、スルホランなどの含硫黄化合物類;ベンゼン、p−シメン、ナフタレン、シクロヘキシルベンゼン、シクロヘキセンなどの炭化水素類;1,1−ジクロロエタン、1,2−ジクロロエタン、1,1,1−トリクロロエタン、1,1,1,2−テトラクロロエタン、1,1,2,2−テトラクロロエタン、ペンタクロロエタン、1,2−ジクロロエチレン(cis−)、テトラクロロエチレン、2−クロロブタン、1−クロロ−2−メチルプロパン、2−クロロ−2−メチルプロパン、ブロモメタン、トリブロモメタン、1−ブロモプロパンなどのハロゲン化炭化水素類、などが挙げられる。また、上記各液体を二種以上混合して溶液として用いても良い。
さらに、高電気伝導率の物質(銀粉等)が多く含まれるような導電性ペーストを溶液として使用し、吐出を行う場合には、上述した液体に溶解又は分散させる目的物質としては、特に制限されない。PDP、CRT、FEDなどの蛍光体としては、従来より知られているものを特に制限なく用いることができる。例えば、赤色蛍光体として、(Y,Gd)BO3:Eu、YO3:Euなど、緑色蛍光体として、Zn2SiO4:Mn、BaAl1219:Mn、(Ba,Sr,Mg)O・α−Al23:Mnなど、青色蛍光体として、BaMgAl1423:Eu、BaMgAl1017:Euなどが挙げられる。
ところで、液体中において、平均粒径の三倍を越える粒径の粒子が全粒子中で粒子数にして30パーセント以下、より好ましくは、10パーセント以下の粒径分布に規定されることが望ましい。ここでいう粒子とは、物質の種類を問わず非溶解状態にあり、ある程度の大きさ(例えば、透過型電子顕微鏡(TEM)で観察可能な粒子、一例として、2[nm]程度以上)の固定物全般をいう。
従って、上記目的物質の内、非溶解状態にあり、ある程度の大きさで観察可能な固体状のものは粒子として上述の粒径分布に考慮される。このような目的物質の粒径分布を実現するために粒径、粒度分布、組成などを制御するためには、以下の方法が使用される。
固相法
(1)粉砕法
(2)放電爆発による微粒子
(3)パルス細線放電を用いたアブレーションプラズマ
(4)相変態によるナノ微粒子
気相法
(1)化学気相析出法(CVD)
(2)物理気相析出法(PVD)
液相法
(1)共沈法
(2)均一沈殿法
(3)化合物沈殿法
(4)金属アルコキシド法
(5)水熱反応法(熱水反応法,ハイドロサーマル反応法)
(6)逆相ミセル法(マイクロユマルジョン法)
(7)異相系液液反応
(8)ゾルーゲル法
(9)超臨界流体法
(10)界面反応法(Interfacial Reaction Method)
(11)噴霧熱分解法による機能性無機微粒子
等の方法がある。
また、上記の目的物質を記録媒体上に強固に接着させるために、各種バインダーを添加するのが好ましい。用いられるバインダーとしては、例えば、エチルセルロース、メチルセルロース、ニトロセルロース、酢酸セルロース、ヒドロキシエチルセルロース等のセルロースおよびその誘導体;アルキッド樹脂;ポリメタクリタクリル酸、ポリメチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート・メタクリル酸共重合体、ラウリルメタクリレート・2−ヒドロキシエチルメタクリレート共重合体などの(メタ)アクリル樹脂およびその金属塩;ポリN−イソプロピルアクリルアミド、ポリN,N−ジメチルアクリルアミドなどのポリ(メタ)アクリルアミド樹脂;ポリスチレン、アクリロニトリル・スチレン共重合体、スチレン・マレイン酸共重合体、スチレン・イソプレン共重合体などのスチレン系樹脂;スチレン・n−ブチルメタクリレート共重合体などのスチレン・アクリル樹脂;飽和、不飽和の各種ポリエステル樹脂;ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂;ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン等のハロゲン化ポリマー;ポリ酢酸ビニル、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体等のビニル系樹脂;ポリカーボネート樹脂;エポキシ系樹脂;ポリウレタン系樹脂;ポリビニルホルマール、ポリビニルブチラール、ポリビニルアセタール等のポリアセタール樹脂;エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・エチルアクリレート共重合樹脂などのポリエチレン系樹脂;ベンゾグアナミン等のアミド樹脂;尿素樹脂;メラミン樹脂;ポリビニルアルコール樹脂及びそのアニオンカチオン変性;ポリビニルピロリドンおよびその共重合体;ポリエチレンオキサイド、カルボキシル化ポリエチレンオキサイド等のアルキレンオキシド単独重合体、共重合体及び架橋体;ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールなどのポリアルキレングリコール;ポリエーテルポリオール;SBR、NBRラテックス;デキストリン;アルギン酸ナトリウム;ゼラチン及びその誘導体、カゼイン、トロロアオイ、トラガントガム、プルラン、アラビアゴム、ローカストビーンガム、グアガム、ペクチン、カラギニン、にかわ、アルブミン、各種澱粉類、コーンスターチ、こんにゃく、ふのり、寒天、大豆蛋白等の天然或いは半合成樹脂;テルペン樹脂;ケトン樹脂;ロジン及びロジンエステル;ポリビニルメチルエーテル、ポリエチレンイミン、ポリスチレンスルフォン酸、ポリビニルスルフォン酸などを用いることができる。これらの樹脂は、ホモポリマーとしてだけでなく、相溶する範囲でブレンドして用いても良い。
上記バインダーの内、非溶解状態にあり、分子量が大きなために、ある程度の大きさの粒子として存在するものに関しても、前述した溶液中の粒径分布の考慮の対象となる。
その場合、分子量や分子量分布を制御する方法としては、樹脂を破砕し、適当な溶解度を持つ有機溶剤で固−液抽出するか、樹脂を良溶剤に溶解させ、貧溶剤中に滴下するか、または貧溶剤を滴下して固−液または液−液抽出するなどの方法が挙げられる。
液体吐出装置10をパターンニング方法として使用する場合には、代表的なものとしてはディスプレイ用途に使用することができる。具体的には、プラズマディスプレイの蛍光体の形成、プラズマディスプレイのリブの形成、プラズマディスプレイの電極の形成、CRTの蛍光体の形成、FED(フィールドエミッション型ディスプレイ)の蛍光体の形成、FEDのリブの形成、液晶ディスプレイ用カラーフィルタ(RGB着色層、ブラックマトリクス層)、液晶ディスプレイ用スペーサー(ブラックマトリクスに対応したパターン、ドットパターン等)などが挙げることができる。ここでいうリブとは一般的に障壁を意味し、プラズマディスプレイを例に取ると各色のプラズマ領域を分離するために用いられる。その他の用途としては、マイクロレンズ、半導体用途として磁性体、強誘電体、導電性ペースト(配線、アンテナ)などのパターンニング塗布、グラフィック用途としては、通常印刷、特殊媒体(フィルム、布、鋼板など)への印刷、曲面印刷、各種印刷版の刷版、加工用途としては粘着材、封止材などの本発明を用いた塗布、バイオ、医療用途としては医薬品(微量の成分を複数混合するような)、遺伝子診断用試料等の塗布等に応用することができる。
なお、上述のいかなる用途の場合であっても、吐出する溶液中に、上述のような粒子が含まれる場合あっては、その粒径分布が前述の条件、即ち、平均粒径の三倍を越える粒径の粒子が全粒子中で粒子数にして30パーセント以下、より好ましくは、10パーセント以下とする条件に規定される。
(液体吐出ヘッド)
液体吐出ヘッド56は図示しないヘッド駆動手段により所定方向に搬送される。この液体吐出ヘッド56は、図11において最も下層に位置するベース層56aと、その上に位置する溶液の供給路を形成する流路層56bと、この流路層56bのさらに上に形成されるノズルプレート56cとを備え、流路層56bとノズルプレート56cとの間には前述した吐出電極58が介挿されている。
上記ベース層56aは、シリコン基板或いは絶縁性の高い樹脂又はセラミックにより形成され、その上に溶解可能な樹脂層を形成すると共に供給路57及び溶液室54を形成するための所定のパターンに従う部分のみを残して除去し、除去された部分に絶縁樹脂層を形成する。この絶縁樹脂層が流路層56bとなる。そして、この絶縁樹脂層の上面に導電素材(例えばNiP)のメッキにより吐出電極58を形成し、さらにその上から絶縁性のレジスト樹脂層を形成する。このレジスト樹脂層がノズルプレート56cとなるので、この樹脂層はノズル51の高さを考慮した厚みで形成される。そして、この絶縁性のレジスト樹脂層を電子ビーム法やフェムト秒レーザにより露光し、ノズル形状を形成する。ノズル内流路52も露光・現像により形成される。そして、供給路57及び溶液室54のパターンに従う溶解可能な樹脂層を除去し、これら供給路57及び溶液室54が開通して液体吐出ヘッド56が完成する。
なお、ノズルプレート56c及びノズル51の素材は、具体的には、エポキシ、PMMA、フェノール、ソーダガラス、石英ガラス等の絶縁材の他、Siのような半導体、Ni、SUS等のような導体であっても良い。但し、導体によりノズルプレート56c及びノズル51を形成した場合には、少なくともノズル51の先端部における先端部端面、より望ましくは先端部における周面については、絶縁材による被膜を設けることが望ましい。ノズル51を絶縁材から形成し又はその先端部表面に絶縁材被膜を形成することにより、溶液に対する吐出電圧印加時において、ノズル先端部から対向電極23への電流のリークを効果的に抑制することが可能となるからである。
(ノズル)
上記ノズル51は、ノズルプレート56cのプレート部と共に一体的に形成されており、当該ノズルプレート56cの平板面上から垂直に立設されている。また、液滴の吐出時においては、ノズル51は、基材Kの受け面(液滴が着弾する面)に対して垂直に向けて使用される。さらに、ノズル51にはその先端部からノズル51の中心に沿って貫通するノズル内流路52が形成されている。
ノズル51についてさらに詳説する。ノズル51は、その先端部における開口径とノズル内流路52とが均一であって、前述の通り、これらが超微細径で形成されている。具体的な各部の寸法の一例を挙げると、ノズル内流路52の内部直径は、25[μm]以下、さらに20[μm]未満、さらに10[μm]以下、さらに8[μm]以下、さらに4[μm]以下が好ましく、本実施形態ではノズル内流路52の内部直径が1[μm]に設定されている。そして、ノズル51の先端部における外部直径は2[μm]、ノズル51の根元の直径は5[μm]、ノズル51の高さは100[μm]に設定されており、その形状は限りなく円錐形に近い円錐台形に形成されている。また、ノズルの内部直径は0.2[μm]より大きい方が好ましい。なお、ノズル51の高さは、0[μm]でも構わない。
なお、ノズル内流路52の形状は、図13に示すような、内径一定の直線状に形成しなくとも良い。例えば、図13(A)に示すように、ノズル内流路52の後述する溶液室54側の端部における断面形状が丸みを帯びて形成されていても良い。また、図13(B)に示すように、ノズル内流路52の後述する溶液室54側の端部における内径が吐出側端部における内径と比して大きく設定され、ノズル内流路52の内面がテーパ周面形状に形成されていても良い。さらに、図13(C)に示すように、ノズル内流路52の後述する溶液室54側の端部のみがテーパ周面形状に形成されると共に当該テーパ周面よりも吐出端部側は内径一定の直線状に形成されていても良い。
(溶液供給手段)
溶液供給手段53は、液体吐出ヘッド56の内部であってノズル51の根元となる位置に設けられると共にノズル内流路52に連通する溶液室54と、溶液室54へ溶液を供給する供給路57と、液体吐出ヘッド56への溶液供給源となる一次溶液タンク41と、一次溶液タンク41からポンプ42により強制的に繰り出される溶液を濾過する濾過装置43と、路かしら溶液を貯留する二次溶液タンク44とを備えている。
二次溶液タンク44は、供給路57に通じており、液体吐出ヘッド56との配置関係による差圧を利用して溶液を供給する。即ち、二次溶液タンク44を液体吐出ヘッド56よりも高位置に配置して液体の自重により供給する。なお、二次溶液タンク44から液体吐出ヘッド56への溶液の供給はポンプを使用しても良い。その場合、ポンプシステムの設計にもよるが、基本的にはスタート時に液体吐出ヘッド56に溶液を供給するときに稼動し、液体吐出ヘッド56から液体を吐出し、それに応じた溶液の供給は、液体吐出ヘッド56内の容積変化及び供給ポンプの各圧力の最適化を図って溶液の供給が実施される。
濾過装置43には、溶液を通過させ、一定以上の大きさの異物を取り除く濾過材43aが含まれる。
濾過材43aの材質としては、セルロ一ス、セルロ一ス誘導体、ポリエーテルスルホン、ポリプロピレン、ポリエステル、ナイロン、ポリテトラフロロエチレン等のポリマー系素材、ガラス、セラミック等の無機素材、ステンレスなどの金属素材など種々用いることができるが、吐出する溶液の種類に応じて影響の少ない材料を選択すべきである。
濾過材43aの濾過の仕組みは大別すると、厚み濾過タイプであるデプスフィルタ、又は面濾過タイプであるスクリーンフィルタ若しくはメンブレンフィルタの二種に分けられる。
ここで、デスプフィルタは、ファイバー等で複雑な流路を形成し、粒子を濾過材表面、あるいは濾過材内部に補足する。孔径は不均一ゆえ、一般的には公称阻止率で通過する粒子を規定する。
また、スクリーンフィルタあるいはメンブレンフィルタは、濾過材表面で粒子を補足する。スクリーンフィルタあるいはメンブレンフィルタは、濾過材に開けられた孔径および孔径の均一性が規定されており、通過する粒子の上限を規定できる。このため、通過する粒子の定量的または絶対阻止率を規定できる。
そして、これらのいずれを選択した場合であっても、濾過材43aにあっては、ノズル51の内部直径の50パーセント以下の濾過精度を有するものが使用される。なお、濾過精度とは、濾過材43aを通すことにより溶液中から除去できる粒子の大きさを示す値である。従って、本実施形態たる液体吐出装置10では、濾過精度0.5[μm]の濾過材43aが使用される。
なお、濾過材43aとしては、デスプフィルタ又はスクリーンフィルタ若しくはメンブレンフィルタのいずれを使用しても良いし、いずれかを複数使用しても良いし、これらを組み合わせて使用しても良い。さらに、面濾過タイプの前に、厚み濾過タイプを便用すると、面濾過タイプの濾過材43aの寿命が延び望ましい。
濾過材43aのうち、一般に、カートリッジフィルタとよばれる濾過材の例としては、面濾過タイプついては日本ポール(株)製エポセル、ポールセル、リジメッシュ、ロキテクノ(株)製ミクロピュア、サスピュア、東洋濾紙(株)製TCP,TCPE、TCなどが挙げられ、厚み濾過タイプについては日本ポール(株)製プロファイル、(株)ロキテクノ製マイクロシリア、ダイア、ダイアII(P)、ダイアII(C)、ピュアロン、シリアクリーン、SL、SLN、グラスロン、東洋濾紙(株)製TCPD,TCW-PP,TCW-CS、TCW-EPなどが挙げられるがこれらに限定されない(なお、上記具体例はいずれも商標である)。
なお、濾過材43aに濾過する液を通液させる方法として、本実施形態では上流側にポンプ42を設けて加圧式を採用しているが、ポンプ42を下流側に設ける吸引式を採用しても良い。
(吐出電圧印加手段)
吐出電圧印加手段35は、液体吐出ヘッド56の内部であって溶液室54とノズル内流路52との境界位置に設けられた吐出電圧印加用の吐出電極58と、この吐出電極58に常時,直流のバイアス電圧を印加するバイアス電源30と、吐出電極28にバイアス電圧に重畳して吐出に要する電位とする吐出パルス電圧を印加する吐出電圧電源31と、を備えている。
上記吐出電極58は、溶液室54内部において溶液に直接接触し、溶液を帯電させると共に吐出電圧を印加する。
バイアス電源30によるバイアス電圧は、溶液の吐出が行われない範囲で常時電圧印加を行うことにより、吐出時に印加すべき電圧の幅を予め低減し、これによる吐出時の反応性の向上を図っている。
吐出電圧電源31は、溶液の吐出を行う際にのみパルス電圧をバイアス電圧に重畳させて印加する。このときの重畳電圧Vは次式(1)の条件を満たすようにパルス電圧の値が設定されている。
Figure 2005067046
ただし、γ:溶液の表面張力(N/m)、ε0:真空の誘電率(F/m)、d:ノズル直径(m)、h:ノズル−基材間距離(m)、k:ノズル形状に依存する比例定数(1.5<k<8.5)とする。
一例を挙げると、バイアス電圧はDC300[V]で印加され、パルス電圧は100[V]で印される。従って、吐出の際の重畳電圧は400[V]となる。
(対向電極)
対向電極23は、ノズル51の突出方向に垂直な対向面を備えており、かかる対向面に沿うように基材Kの支持を行う。ノズル51の先端部から対向電極23の対向面までの距離は、500[μm]以下さらには100[μm]以下が好ましく、一例としては100[μm]に設定される。
また、この対向電極23は接地されているため、常時,接地電位を維持している。従って、パルス電圧の印加時にはノズル51の先端部と対向面との間に生じる電界による静電力により吐出された液滴を対向電極23側に誘導する。
なお、液体吐出装置10は、ノズル51の超微細化による当該ノズル51の先端部での電界集中により電界強度を高めることで液滴の吐出を行うことから、対向電極23による誘導がなくとも液滴の吐出を行うことは可能ではあるが、ノズル51と対向電極23との間での静電力による誘導が行われた方が望ましい。また、帯電した液滴の電荷を対向電極23の接地により逃がすことも可能である。
(液体吐出装置による微小液滴の吐出動作)
図11及び図12により液体吐出装置10の吐出動作の説明を行う。
ノズル内流路52には供給ポンプにより溶液が供給された状態にあり、かかる状態でバイアス電源30により吐出電極58を介してバイアス電圧が溶液に印加されている。かかる状態で、溶液は帯電すると共に、ノズル51の先端部において溶液による凹状に窪んだメニスカスが形成される(図12(A))。
そして、吐出電圧電源31により吐出パルス電圧が印加されると、ノズル51の先端部では集中された電界の電界強度による静電力により溶液がノズル51の先端側に誘導され、外部に突出した凸状メニスカスが形成されると共に、かかる凸状メニスカスの頂点により電界が集中し、ついには溶液の表面張力に抗して微小液滴が対向電極側に吐出される(図12(B))。
(液体吐出装置の全体的な動作)
まず、一次溶液タンク41には、平均粒径の三倍を越える粒径の粒子が全粒子中で粒子数にして10パーセント以下であり且つ平均粒径の五倍を越える粒径の粒子が全粒子中で粒子数にして3パーセント以下である溶液が入れられる。そして、ポンプ42の駆動により濾過装置43に溶液が圧送され、これによりノズル51の内部直径に比して吐出するのに粗大な粒子が含まれている場合であっても濾過材43aにより溶液中から除去される。そして、濾過された溶液が二次溶液タンク44に貯留される。かかる濾過された溶液は、自重により適度な圧力で液体吐出ヘッド56内の供給路57を通じてノズル51に供給される。そして、上述のように吐出電圧印加手段35による吐出パルス電圧の印加により液滴の吐出動作が行われる。
(実施形態の効果)
上記液体吐出装置50は、従来にない微細径のノズル51により液滴の吐出を行うので、ノズル内流路52内で帯電した状態の溶液により電界が集中され、電界強度が高められる。このため、従来のように電界の集中化が行われない構造のノズル(例えば内径100[μm])では吐出に要する電圧が高くなり過ぎて事実上吐出不可能とされていた微細径でのノズルによる微小液滴の吐出を従来よりも低電圧で行うことを可能としている。
また、低電圧で吐出を行うことができるので、高電圧で溶液の帯電を行う場合と比して、溶液が迅速に帯電され、吐出の反応性の向上を図ることが可能となる。
そして、微細径であるがために、ノズルコンダクタンスの低さによりその単位時間あたりの吐出流量を低減する制御を容易に行うことができると共に、パルス幅を狭めることなく十分に小さな液滴径(上記各条件によれば0.8[μm])による溶液の吐出を実現している。
さらに、吐出される液滴は帯電されているので、微小の液滴であっても蒸気圧が低減され、蒸発を抑制することから液滴の質量の損失を低減し、飛翔の安定化を図り、液滴の着弾精度の低下を防止する。
さらに、液体吐出装置10では、液滴の微小化を図りつつも、平均粒径の三倍を越える粒径の粒子の個体数の割合を10パーセント以下とし、さらに平均粒径の五倍を越える粒径の粒子の個体数の割合を3パーセント以下とする溶液を吐出に使用するため、溶液中の微粒子の粒径の均一化が図られて、その粒径の均一性に応じて、微粒子の液滴はその表面張力が均一化され、着弾時における形状をより円形に維持することが可能となると共に着弾位置精度の向上を図ることが可能となる。
また、吐出を行う溶液を、ノズル51の内部直径の50パーセント以下の濾過精度で濾過するの濾過装置43を吐出ヘッド56の手前に設けたので、ノズル51の内部直径に応じた粒径で溶液中の微粒子の均一化が図られ、微粒子の液滴はその表面張力が均一化され、着弾時における形状をより円形に維持することが可能となると共に着弾位置精度の向上を図ることが可能となる。
(その他)
また、ノズル51にエレクトロウェッティング効果を得るために、ノズル51の外周に電極を設けるか、また或いは、ノズル内流路52の内面に電極を設け、その上から絶縁膜で被覆しても良い。そして、この電極に電圧を印加することで、吐出電極58により電圧が印加されている溶液に対して、エレクトロウェッティング効果によりノズル内流路52の内面のぬれ性を高めることができ、ノズル内流路52への溶液の供給を円滑に行うことができ、良好に吐出を行うと共に、吐出の応答性の向上を図ることが可能となる。
また、吐出電圧印加手段35ではバイアス電圧を常時印加すると共にパルス電圧をトリガーとして液滴の吐出を行っているが、吐出に要する振幅で常時交流又は連続する矩形波を印加すると共にその周波数の高低を切り替えることで吐出を行う構成としても良い。液滴の吐出を行うためには溶液の帯電が必須であり、溶液の帯電する速度を上回る周波数で吐出電圧を印加していても吐出が行われず、溶液の帯電が十分に図れる周波数に替えると吐出が行われる。従って、吐出を行わないときには吐出可能な周波数より大きな周波数で吐出電圧を印加し、吐出を行う場合にのみ吐出可能な周波数帯域まで周波数を低減させる制御を行うことで、溶液の吐出を制御することが可能となる。かかる場合、溶液に印加される電位自体に変化はないので、より時間応答性を向上させると共に、これにより液滴の着弾精度を向上させることが可能となる。
また、上述した液体吐出ヘッド56は、そのノズル51の材料自体が絶縁性を有するものであったが、形成されたノズルの絶縁破壊強度が10[kV/mm]以上、好ましくは21[kV/mm]以上、さらに好ましくは30[kV/mm]以上であれば良い。かかる場合もノズル51とほぼ同様の効果を得ることが可能である。
[各種試験]
(溶液に含まれる微粒子の粒径の均一性と着弾形状の安定性及び着弾位置精度との関係試験)
図14は溶液に含まれる微粒子の粒径の均一性と着弾形状の安定性及び着弾位置精度との関係を示す図表である。
かかる試験は、上述した液体吐出ヘッド56と同じ構造であってノズル径1.2[μm]とするガラス製の吐出ノズルを備えた吐出ヘッドを用いて、吐出ノズルの先端部から基材までの距離を100[μm]とした状態で、後述する含有微粒子の粒径の均一性の異なる四種の溶液を用いて、吐出電圧を400[V]とする矩形波により吐出を行った。
使用した溶液は、(実施例1−1)平均粒径の三倍を越える粒径の粒子が全粒子中で粒子数にして6パーセントで且つ平均粒径の五倍を越える粒径の粒子が全粒子中で粒子数にして2パーセントのもの、(実施例1−2)平均粒径の三倍を越える粒径の粒子が全粒子中で粒子数にして18パーセントで且つ平均粒径の五倍を越える粒径の粒子が全粒子中で粒子数にして5パーセントのもの、(実施例1−3)平均粒径の三倍を越える粒径の粒子が全粒子中で粒子数にして26パーセントで且つ平均粒径の五倍を越える粒径の粒子が全粒子中で粒子数にして8パーセントのもの、(比較例1−1)平均粒径の三倍を越える粒径の粒子が全粒子中で粒子数にして35パーセントで且つ平均粒径の五倍を越える粒径の粒子が全粒子中で粒子数にして10パーセントのもの、の四種類であり、その平均粒径(外部直径)はいずれも25[μm]である。
上記各粒径分布となる溶液は、以下のようにして生成した。即ち、40℃に保った攪拌機付き反応容器にデキストリン溶液(デキストリン10.0gを純水258ccに溶解)を添加し、水酸化カリウム1.72gを加えてなる溶液Aに、硝酸銀溶液B(硝酸銀5.0gを純水50.0ccに溶解)を添加し、その際、上記各粒子分布を得るように攪拌数と添加時間を調整した。そして、添加終了後10℃まで恒温させ、上記各種の銀微粒子の分散液を得た。なお、旭化成工業株式会社製電気透析装置(マイクロアシライザーS3(商標))を用いて分散液中のイオン成分を除去した。
また、「現場で役立つ粒子径計測技術」 椿淳一郎(著),早川修(著)日刊工業新聞社(2001/10) P120〜P126記載の面積相当径に基づく画像処理法を、および、P16〜P18記載の粒子径分布の表し方を参考に、平均粒子径を求めた。
具体的には、各種溶液の平均粒径は、透過型電子顕微鏡(TEM)写真の投影面積(少なくとも100粒子以上に対して求める)の平均値から得られた円換算平均粒径を、球形換算して求めた。そして、粒子の粒径に対する度数分布を求め、平均粒径の3倍の個数%、平均粒径の5倍の個数%を求めた。ここで、例えば、平均粒径の3倍の個数%とは、全体の粒子個数に対する、平均粒径の3倍の粒径の粒子の個数の割合を示す。
これらは、動的光散乱法を利用して求めることも出来る。例えば、大塚電子製レーザ粒径解析システムや、マルパーン社製、ゼータサイザーを用いて求めることが出来る。
それぞれの溶液による着弾後の真円度の評価について説明する。
着弾したドットは、レーザ顕微鏡で撮影し、画像処理によりその寸法測定を行った。ドットのデジタル画像の濃度階調よりドットの輪郭を抽出し、その輪郭の長さをドット周長、輪郭内部の面積をドット面積としたとき、その真円度を、真円度=4×π×(ドット面積/(ドット周長)2) で定義した。完全な円であれば、真円度は1である。
そして、形状が真円から外れるにしたがって、0に近づく。
その真円度を以下のように評価した
◎:平均真円度0.9以上
○:平均真円度0.8以上
×:平均真円度0.8を下回るもの
それぞれの溶液による着弾位置のずれの評価について説明する。即ち、着弾物の中心座標が、吐出信号を指示した位置からのずれを計測し、以下のように評価した。
◎:全ての点の中心座標の位置ずれが2[μm]以下
○:全ての点の中心座標の位置ずれが5[μm]以下
×:中心座標の位置ずれが5[μm]を越えるものがあるもの
かかる比較試験の結果によれば、平均の三倍超の粒径粒子が30パーセント以下の26パーセントの範囲で着弾形状の真円度及び着弾位置精度が良好となり、平均の三倍超の粒径粒子が10パーセント以下の6パーセントの範囲で且つ平均の五倍超の粒径粒子が3パーセント以下の2パーセントの範囲で、着弾形状の真円度及び着弾位置精度の低下が殆ど解消することが観測された。
(ノズル径に対する濾過精度と着弾形状の安定性との関係試験)
図15はノズル径に対する濾過精度と着弾形状の安定性との関係を示す図表である。
かかる試験は、上述した液体吐出ヘッド56と同じ構造であってノズル径1.2[μm]とするガラス製の吐出ノズルを備えた吐出ヘッドを用いて、吐出ノズルの先端部から基材までの距離を100[μm]とした状態で、後述する濾過精度の異なるフィルタにより濾過した三種の溶液を用いて、吐出電圧を500[V]とする矩形波により吐出を行った。
使用した溶液は、ポリp-ビニルフェノールを、酢酸2−(2−n・ブトキシエトキシ)エチルで溶解し、重量固形分率が40wt%の溶液を、さらに、(実施例2−1)濾過精度を規定するフィルタ径が0.22[μm]のフィルタで濾過したもの、(実施例2−2)フィルタ径が0.5[μm]のフィルタで濾過したもの、(比較例2−1)フィルタ径が1.0[μm]のフィルタで濾過したものの三種類であり、使用したフィルタは、いずれも日本ミリポア株式会社製FluoropreTMメンブレンフィルタ(商標)である。
そして、上記条件で、各溶液ごとに1000点の吐出を行い、基材に着弾した着弾形状を顕微鏡で全数確認した。それらのうち、形が円形ではなく、いびつな形や欠けた形状を欠陥とし、その個数を数えた。
◎:欠陥の数の割合が、全体の数に対して1%以下である
○:欠陥の数の割合が、全体の数に対して10%以下である
×:欠陥の数の割合が、全体の数に対して10%を上回る。
ノズル径の50%以下、そして、好ましくは30%以下のフィルタ径を通過させた場合、欠陥の数が大幅に減少した。
かかる比較試験の結果によれば、濾過精度がノズル径の50パーセント以下の42パーセントのフィルタ径のフィルタで予め濾過することにより着弾形状の安定性が良好となることが観測された。
(微粒子の粒径を規定した溶液の濾過精度と着弾形状の安定性及び着弾位置精度との関係試験)
図16は微粒子の粒径を規定した溶液の濾過精度と着弾形状の安定性及び着弾位置精度との関係を示す図表である。
かかる試験は、図14の試験と同じ吐出ヘッドを用いて、吐出ノズルの先端部から基材までの距離を100[μm]とした状態で、図15の試験と同じ三種のフィルタにより濾過した溶液を用いて、吐出電圧を400[V]とする矩形波により吐出を行った。
使用した溶液は、図14の試験で使用した実施例1−3と同じ溶液を、さらに、(実施例3−1)0.22[μm]のフィルタで濾過したもの、(実施例3−2)0.5[μm]のフィルタで濾過したもの、(比較例3−1)1.0[μm]のフィルタで濾過したものの三種類であり、使用したフィルタは、いずれも日本ミリポア株式会社製FluoropreTMメンブレンフィルタ(商標)である。
そして、上記条件で、各溶液ごとに1000点の吐出を行い、図14の試験と同じ着弾後の真円度、着弾位置のずれ、図15の試験と同じ着弾形状の欠陥数について評価を行った。
かかる比較試験の結果によれば、粒径比率が好適に規定された溶液に対して、濾過精度がノズル径の50パーセント以下の42パーセントのフィルタ径のフィルタで予め濾過することにより着弾形状の欠陥が十分に抑制され、濾過精度がノズル径の18パーセントのフィルタ径のフィルタで予め濾過することにより、着弾形状の真円度の低下、着弾位置精度の低下及び着弾形状の欠陥が殆ど解消されることが観測された。
[液体吐出装置の理論説明]
以下に、本発明による液体吐出の理論説明及びこれに基づく基本例の説明を行う。なお、以下に説明する理論及び基本例におけるノズルの構造、各部の素材及び吐出液体の特性、ノズル周囲に付加する構成、吐出動作に関する制御条件等全ての内容は、可能な限り上述した各実施形態中に適用しても良いことはいうまでもない。
(印加電圧低下および微少液滴量の安定吐出実現の方策)
従前は以下の条件式により定まる範囲を超えて液滴の吐出は不可能と考えられていた。
Figure 2005067046
λCは静電吸引力によりノズル先端部からの液滴の吐出を可能とするための溶液液面における成長波長(m)であり、λC=2πγh20V2で求められる。
Figure 2005067046
Figure 2005067046
本発明では、静電吸引型インクジェット方式において果たすノズルの役割を再考察し、従来吐出不可能として試みられていなかった領域において、マクスウェル力などを利用することで、微小液滴を形成することができる。
このような駆動電圧低下および微少量吐出実現の方策のための吐出条件等を近似的に表す式を導出したので以下に述べる。
以下の説明は、上記各本発明の実施形態で説明した液体吐出装置に適用可能である。
いま、内径dのノズルに導電性溶液を注入し、基材としての無限平板導体からhの高さに垂直に位置させたと仮定する。この様子を図21に示す。このとき、ノズル先端部に誘起される電荷は、ノズル先端の半球部に集中すると仮定し、以下の式で近似的に表される。
Figure 2005067046
ここで、Q:ノズル先端部に誘起される電荷(C)、ε0:真空の誘電率(F/m)、ε:基材の誘電率(F/m)、h:ノズル−基材間距離(m)、d:ノズル内部の直径(m)、V:ノズルに印加する総電圧(V)である。α:ノズル形状などに依存する比例定数で、1〜1.5程度の値を取り、特にd<<hのときほぼ1程度となる。
また、基材としての基板が導体基板の場合、基板内の対称位置に反対の符号を持つ鏡像電荷Q’が誘導されると考えられる。基板が絶縁体の場合は、誘電率によって定まる対称位置に同様に反対符号の映像電荷Q’が誘導される。
ところで、ノズル先端部に於ける凸状メニスカスの先端部の電界強度Eloc.[V/m]は、凸状メニスカス先端部の曲率半径をR[m]と仮定すると、
Figure 2005067046
で与えられる。ここでk:比例定数で、ノズル形状などにより異なるが、1.5〜8.5程度の値をとり、多くの場合5程度と考えられる。(P. J. Birdseye and D.A. Smith, Surface Science, 23 (1970) 198-210)。
今簡単のため、d/2=Rとする。これは、ノズル先端部に表面張力で導電性溶液がノズルの半径と同じ半径を持つ半球形状に盛り上がっている状態に相当する。
ノズル先端の液体に働く圧力のバランスを考える。まず、静電的な圧力は、ノズル先端部の液面積をS[m2]とするとすると、
Figure 2005067046
(7)、(8)、(9)式よりα=1とおいて、
Figure 2005067046
と表される。
一方、ノズル先端部に於ける液体の表面張力をPsとすると、
Figure 2005067046
ここで、γ:表面張力(N/m)、である。
静電的な力により流体の吐出が起こる条件は、静電的な力が表面張力を上回る条件なので、
Figure 2005067046
となる。十分に小さいノズル直径dをもちいることで、静電的な圧力が、表面張力を上回らせる事が可能である。
この関係式より、Vとdの関係を求めると、
Figure 2005067046
が吐出の最低電圧を与える。すなわち、式(6)および式(13)より、
Figure 2005067046
が、本発明の動作電圧となる。
ある内径dのノズルに対し、吐出限界電圧Vcの依存性を前述した図9に示す。この図より、微細ノズルによる電界の集中効果を考慮すると、吐出開始電圧は、ノズル径の減少に伴い低下する事が明らかになった。
従来の電界に対する考え方、すなわちノズルに印加する電圧と対向電極間の距離によって定義される電界のみを考慮した場合では、微細ノズルになるに従い、吐出に必要な電圧は増加する。一方、局所電界強度に注目すれば、微細ノズル化により吐出電圧の低下が可能となる。
静電吸引による吐出は、ノズル端部における流体の帯電が基本である。帯電の速度は誘電緩和によって決まる時定数程度と考えられる。
Figure 2005067046
ここで、ε:溶液の誘電率(F/m)、σ:溶液の導電率(S/m)である。溶液の比誘電率を10、導電率を10-6 S/m を仮定すると、τ=1.854×10-5secとなる。あるいは、臨界周波数をfc[Hz]とすると、
Figure 2005067046
となる。このfcよりも早い周波数の電界の変化に対しては、応答できず吐出は不可能になると考えられる。上記の例について見積もると、周波数としては10 kHz程度となる。このとき、ノズル半径2μm、電圧500V弱の場合、ノズル内流量Gは10-13m3/sと見積もることができるが、上記の例の液体の場合、10kHzでの吐出が可能なので、1周期での最小吐出量は10fl(フェムトリットル、1fl:10-15 l)程度を達成できる。
なお、各上記本実施の形態においては、図17に示したようにノズル先端部に於ける電界の集中効果と、対向基板に誘起される鏡像力の作用を特徴とする。このため、先行技術のように基板または基板支持体を導電性にすることや、これら基板または基板支持体への電圧の印加は必ずしも必要はない。すなわち、基板として絶縁性のガラス基板、ポリイミドなどのプラスチック基板、セラミックス基板、半導体基板などを用いることが可能である。
また、上記各実施形態において電極への印加電圧はプラス、マイナスのどちらでも良い。
さらに、ノズルと基材との距離は、500[μm]以下に保つことにより、溶液の吐出を容易にすることができる。また、図示しないが、ノズル位置検出によるフィードバック制御を行い、ノズルを基材に対し一定に保つようにする。
また、基材を、導電性または絶縁性の基材ホルダーに裁置して保持するようにしても良い。
図18は、本発明の他の基本例の一例としての液体吐出装置のノズル部分の側面断面図を示したものである。ノズル1の側面部には電極15が設けられており、ノズル内溶液3との間に制御された電圧が引加される。この電極15の目的は、Electrowetting 効果を制御するための電極である。十分な電場がノズルを構成する絶縁体にかかる場合この電極がなくともElectrowetting効果は起こると期待される。しかし、本基本例では、より積極的にこの電極を用いて制御することで、吐出制御の役割も果たすようにしたものである。ノズル1を絶縁体で構成し、先端部におけるノズルの管厚が1μm、ノズル内径が2μm、印加電圧が300Vの場合、約30気圧のElectrowetting効果になる。この圧力は、吐出のためには、不十分であるが溶液のノズル先端部への供給の点からは意味があり、この制御電極により吐出の制御が可能と考えられる。
前述した図9は、本発明における吐出開始電圧のノズル径依存性を示したものである。液体吐出装置として、図11に示すものを用いた。微細ノズルになるに従い吐出開始電圧が低下し、従来より低電圧で吐出可能なことが明らかになった。
上記各実施形態において、溶液吐出の条件は、ノズル基材間距離(h)、印加電圧の振幅(V)、印加電圧振動数(f)のそれぞれの関数になり、それぞれにある一定の条件を満たすことが吐出条件として必要になる。逆にどれか一つの条件を満たさない場合他のパラメーターを変更する必要がある。
この様子を図19を用いて説明する。
まず吐出のためには、それ以上の電界でないと吐出しないというある一定の臨界電界Ecが存在する。この臨界電界は、ノズル径、溶液の表面張力、粘性などによって変わってくる値で、Ec以下での吐出は困難である。臨界電界Ec以上すなわち吐出可能電界強度において、ノズル基材間距離(h)と印加電圧の振幅(V)の間には、おおむね比例の関係が生じ、ノズル間距離を縮めた場合、臨界印加電圧Vを小さくする事が出来る。
逆に、ノズル基材間距離(h)を極端に離し、印加電圧Vを大きくした場合、仮に同じ電界強度を保ったとしても、コロナ放電による作用などによって、流体液滴の破裂すなわちバーストが生じてしまう。
ノズル径をφ0.2 [μm]とした場合の電界強度分布を示し、図1(a)はノズルと対向電極との距離が2000[μm]に設定されたときの電界強度分布を示し、図1(b)は、ノズルと対向電極との距離が100[μm]に設定されたときの電界強度分布を示す。 ノズル径をφ0.4 [μm]とした場合の電界強度分布を示し、図2(a)はノズルと対向電極との距離が2000[μm]に設定されたときの電界強度分布を示し、図2(b)は、ノズルと対向電極との距離が100[μm]に設定されたときの電界強度分布を示す。 ノズル径をφ1 [μm]とした場合の電界強度分布を示し、図3(a)はノズルと対向電極との距離が2000[μm]に設定されたときの電界強度分布を示し、図3(b)は、ノズルと対向電極との距離が100[μm]に設定されたときの電界強度分布を示す。 ノズル径をφ8 [μm]とした場合の電界強度分布を示し、図4(a)はノズルと対向電極との距離が2000[μm]に設定されたときの電界強度分布を示し、図4(b)は、ノズルと対向電極との距離が100[μm]に設定されたときの電界強度分布を示す。 ノズル径をφ20 [μm]とした場合の電界強度分布を示し、図5(a)はノズルと対向電極との距離が2000[μm]に設定されたときの電界強度分布を示し、図5(b)は、ノズルと対向電極との距離が100[μm]に設定されたときの電界強度分布を示す。 ノズル径をφ50 [μm]とした場合の電界強度分布を示し、図6(a)はノズルと対向電極との距離が2000[μm]に設定されたときの電界強度分布を示し、図6(b)は、ノズルと対向電極との距離が100[μm]に設定されたときの電界強度分布を示す。 図1〜図6の各条件下での最大電界強度を示す図表を示す。 ノズルのノズル径のメニスカス部の最大電界強度と強電界領域の関係を示す線図である。 ノズルのノズル径とメニスカス部で吐出する液滴が飛翔を開始する吐出開始電圧、該初期吐出液滴のレイリー限界での電圧値及び吐出開始電圧とレイリー限界電圧値の比との関係を示す線図である。 本発明の実施の形態における印字ドット径のノズル径依存性を示したものである。 ノズルに沿った液体吐出機構の断面図である。 溶液に印加される電圧との関係を示す説明図であって、図12(A)は吐出を行わない状態であり、図12(B)は吐出状態を示す。 ノズル内流路の他の形状の例を示す一部切り欠いた斜視図であり、図13(A)は溶液室側に丸みを設けた例であり、図13(B)は流路内壁面をテーパ周面とした例であり、図13(C)はテーパ周面と直線状の流路とを組み合わせた例を示す。 溶液に含まれる微粒子の粒径の均一性と着弾形状の安定性及び着弾位置精度との関係を示す図表である。 ノズル径に対する濾過精度と着弾形状の安定性との関係を示す図表である。 微粒子の粒径を規定した溶液の濾過精度と着弾形状の安定性及び着弾位置精度との関係を示す図表である。 本発明の実施の形態として、ノズルの電界強度の計算を説明するために示したものである。 本発明の一例としての液体吐出装置の側面断面図を示したものである。 本発明の液体吐出装置における距離−電圧の関係による吐出条件を説明した図である。
符号の説明
10 液体吐出装置
35 吐出電圧印加手段
43 濾過装置
43a 濾過材
51 ノズル
53 溶液供給手段
56 液体吐出ヘッド
K 基材

Claims (12)

  1. 先端部から前記液滴を吐出する先端部の内部直径が25[μm]以下のノズルを有する液体吐出ヘッドと、前記ノズル内の溶液に吐出電圧を印加する吐出電圧印加手段とを備える液体吐出装置を用いた、帯電した溶液の液滴を基材に吐出する液体吐出方法であって、
    吐出を行う前記溶液が、平均粒径の三倍を越える粒径の粒子が全粒子中で粒子数にして30パーセント以下であることを特徴とする液体吐出方法。
  2. 前記溶液が、平均粒径の三倍を越える粒径の粒子が全粒子中で粒子数にして10パーセント以下であることを特徴とする請求項1記載の液体吐出方法。
  3. 前記溶液が、平均粒径の五倍を越える粒径の粒子が全粒子中で粒子数にして3パーセント以下であることを特徴とする請求項2記載の液体吐出方法。
  4. 先端部から前記液滴を吐出する先端部の内部直径が25[μm]以下のノズルを有する液体吐出ヘッドと、前記ノズル内の溶液に吐出電圧を印加する吐出電圧印加手段とを備える液体吐出装置を用いた、帯電した溶液の液滴を基材に吐出する液体吐出方法であって、
    吐出を行う前記溶液を、前記ノズルの内部直径の50パーセント以下の濾過精度の濾過装置によって吐出前に予め濾過することを特徴とする液体吐出方法。
  5. 平均粒径の三倍を越える粒径の粒子が全粒子中で粒子数にして10パーセント以下であり且つ平均粒径の五倍を越える粒径の粒子が全粒子中で粒子数にして3パーセント以下である前記溶液を、吐出前に予め濾過することを特徴とする請求項4記載の液体吐出方法。
  6. 前記ノズルの内部直径が20[μm]未満であることを特徴とする請求項1から5のいずれか一に記載の液体吐出方法。
  7. 前記ノズルの内部直径が8[μm]以下であることを特徴とする請求項6記載の液体吐出方法。
  8. 前記ノズルの内部直径が4[μm]以下であることを特徴とする請求項7記載の液体吐出方法。
  9. 帯電した溶液の液滴を基材に吐出する液体吐出装置であって、
    先端部から前記液滴を吐出する先端部の内部直径が25[μm]以下のノズルを有する液体吐出ヘッドと、前記ノズル内の溶液に吐出電圧を印加する吐出電圧印加手段とを備え、
    吐出を行う前記溶液を濾過する、前記ノズルの内部直径の50パーセント以下の濾過精度の濾過装置を備えることを特徴とする液体吐出装置。
  10. 前記ノズルの内部直径が20[μm]未満であることを特徴とする請求項9記載の液体吐出装置。
  11. 前記ノズルの内部直径が8[μm]以下であることを特徴とする請求項10記載の液体吐出装置。
  12. 前記ノズルの内部直径が4[μm]以下であることを特徴とする請求項11記載の液体吐出装置。
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