JP2005066871A - 感熱印字用シートおよびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】蒸着方法を使用しないホログラム層および感熱発色層を有する感熱印字用シートであって、意匠性に優れ、カードなどの形成に有用な感熱印字用シートおよびその製造方法を提供すること。
【解決手段】任意の被転写材の一方の表面にドライラミ接着層を介して、感熱発色層、ホログラム効果層、ホログラム形成層、剥離層、表面保護層およびオフセット印刷絵柄が、この記載の順に積層されてなり、上記ホログラム効果層が、メタリックインキにより網点面積率5〜40%で、またはパターン状に印刷形成されたグラビア印刷反射層であり、上記オフセット印刷絵柄が、ホログラム画像および感熱発色層に印字された画像を隠蔽しない程度に形成されていることを特徴とする感熱印字用シート。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、感熱印字用シートおよびその製造方法に関し、さらに詳しくは、例えば、磁気層を有するカード基材などの任意の被転写材にホログラム(回折格子を含む)層および感熱発色層を有する感熱印字用シートおよびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、プリペイドカードとしては、例えば、定期券や、地下鉄乗車用、鉄道乗車用、およびバス乗車用などのプリペイドカード、あるいはハイウェイカード、テレフォンカード、その他の各種プリペイドカードなどがあり、幅広く使用されている。これらのプリペイドカードには優れた偽造防止性とともに、優れた美観や意匠性が益々要求されるようになってきている。これらのカード類には、その表面に熱溶融型転写シートにより個別情報が記録可能であるもの、およびカードの層構成内に感熱発色層を含み、サーマルヘッドや赤外線レーザー光で個別情報が記録可能なものが含まれる。
【0003】
上記各種カードは、カラーコピー機による偽造が容易であり、これらの偽造を防止する方法としては、例えば、カラーコピー機の解像力の限界を越えた細かいパターンを表面に印刷しておき、カードの複写物に、例えば、「にせもの」あるいは「コピー」などの文字などが浮かび上がってくるコピー牽制技術がある。しかし、カラーコピー機の一層の解像度の向上により、このような技術では有効な偽造防止の達成が困難になりつつある。さらにパールインキなどを用いて印刷する方法もある。この方法は、見る角度によって印刷画像が異なるように見える技術であるが、この方法も偽造防止の決め手にはなっていない。
【0004】
偽造防止の有力な手段として、カードにホログラム画像を組み込むことが提案されている(特許文献1参照)。このホログラム画像は見る角度によって異なる画像が観察され、該画像は、カラーコピー機による複写は困難であることから、ホログラム画像を有するカードの偽造は困難である。上記ホログラム画像は、通常透明な樹脂からなり、微細凹凸形状の表面を有するホログラム形成層と、該微細凹凸形状面に形成したホログラム効果層とからなり、該ホログラム効果層は、アルミニウム蒸着層(この場合は反射型ホログラムとなる)、またはホログラム形成層の材料の屈折率と異なる屈折率を有する材料からなる透明層(この場合は透明型ホログラムとなる)から構成されている。これらのホログラム画像は、通常ヒートシール剤を接着層とするホログラム転写箔を用いてカード基材などに転写形成されている。
【0005】
【特許文献1】
特開2003−162206公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来のホログラム層は、そのホログラム効果層の形成に、蒸着技術を用いることからコスト高であるという課題がある。また、蒸着薄膜を適当な有彩色に着色することやパターン状に形成することは不可能ではないが、着色することやパターン状に形成することはさらにコストアップの要因になる。さらに従来のホログラム効果層は反射型または透明型の何れかであり、その中間(例えば、半透明)に形成することも困難である。さらにホログラム層の転写にはヒートシール剤(感熱接着剤)を使用することから、熱の影響を受け易い被転写材にホログラム層を転写することが困難であり、また、熱によってホログラム層が損傷するという畏れがある。
【0007】
従って、本発明の目的は、被転写材の耐熱性が不十分であってもよく、さらに蒸着方法を使用しないホログラム層および感熱発色層を有する感熱印字用シートであって、しかも、着色あるいはパターン状若しくは半透明のホログラム層も形成でき、従って意匠性に優れ、カードなどの形成に有用な感熱印字用シートおよびその製造方法を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的は以下の本発明によって達成される。すなわち、本発明は、任意の被転写材の一方の表面にドライラミ接着層を介して、感熱発色層、ホログラム効果層、ホログラム形成層、剥離層、表面保護層およびオフセット印刷絵柄が、この記載の順に積層されてなり、上記ホログラム効果層が、メタリックインキにより網点面積率5〜40%で、またはパターン状に印刷形成されたグラビア印刷反射層であり、上記オフセット印刷絵柄が、ホログラム画像および感熱発色層に印字された画像を隠蔽しない程度に形成されていることを特徴とする感熱印字用シートを提供する。
【0009】
上記本発明においては、前記グラビア印刷反射層を、着色または未着色とすることにより、ホログラム画像を着色または未着色画像とすることができる。又、前記ホログラム効果層と感熱発色層との間にアンカー層(アタック防止層)を水系エマルジョン樹脂等によって形成することによって、感熱発色層の形成に際し、グラビア印刷反射層の反射性を低下させることがない。
【0010】
又、本発明は、基材フィルム上に離型層を介してホログラム形成層、メタリックインキにより網点面積率5〜40%で、またはパターン状に印刷形成されたグラビア印刷反射層、および感熱発色層が、この記載の順に形成されているホログラム転写箔を、ドライラミ接着層を介して、任意の被転写材に、前記感熱発色層と被転写材とを対向させて積層し、しかる後上記基材フィルムを剥離し、剥離層の表面に表面保護層を形成し、該表面保護層に前記ホログラム画像および感熱発色層に印字された画像を隠蔽しない程度のオフセット印刷絵柄を形成することを特徴とする感熱印字用シートの製造方法を提供する。上記被転写材として、磁気層を有するカード基材を使用すれば、熱印字可能で偽造防止性に優れたカード用感熱印字用シートが形成される。
【0011】
【発明の実施の形態】
次に好ましい実施の形態を挙げて本発明をさらに詳しく説明する。本発明の装飾シートは、図1Aにその断面を図解的に示すように、任意の被転写材(図示の例では磁気層1、絵柄印刷層10を有する基材シート2の基材シート面)の一方の表面にドライラミ接着層3を介して、感熱発色層4、必要に応じてアンカー層5、ホログラム効果層6、ホログラム形成層7、剥離層8、表面保護層9、およびオフセット印刷絵柄10がこの記載の順に積層されてなる装飾シートにおいて、上記ホログラム効果層6がグラビア印刷反射層であり、上記オフセット印刷絵柄10がホログラム画像および感熱発色層4に印字された画像を隠蔽しない程度に形成されていることを特徴としている。このような本発明の感熱印字用シートは、前記の如くカード基材などに使用する場合には、図1Bに示すようにその感熱発色層をサーマルヘッドや赤外線レーザー光などで任意の情報の熱印字画像14の形成が可能である。
【0012】
上記本発明の感熱印字用シートの特徴を、その製造方法によってさらに詳しく説明する。本発明の感熱印字用シートは、図2に示す如き方法によって形成される。先ず図2Aに示すようなホログラム転写箔100を用意する。該ホログラム転写箔は、図示のように、基材フィルム11上に剥離層(または離型層)8を介して、ホログラム形成層7、ホログラム効果層6、および感熱発色層4を積層してなる。なお、アンカー層5の構成は本発明における好ましい実施形態である。本発明の第一の特徴は、上記ホログラム効果層6をメタリックインキを用いてグラビア印刷により反射層として形成する点にある。
【0013】
上記メタリックインキとは、金属光沢を反射する高輝度インキであり、該インキは、セルロース誘導体で表面処理した金属蒸着膜細片(特にアルミニウム蒸着薄片)、バインダー、添加剤、および溶剤からなり、必要に応じてグラビアインキ化して使用すればよい。具体的には、セイコーアドバンス社製の鏡面インキNo2(商品名)、帝国インキ製造社製のMIR−8000(商品名)や、大日本インキ化学工業社製のファインラップスーパーメタリックインキ(商品名)などを市場から入手して本発明で使用できる。また、これらの高輝度インキは、未着色でも着色でもよく、該着色は透明でも不透明でもよく、不透明であればパール調、パステル調の外観が得られる。
【0014】
上記の如きメタリックインキにより、ホログラム形成層7の微細凹凸形状の表面に、グラビア印刷やグラビアコーターにより、上記インキを塗布または印刷してホログラム効果層6を形成する。この際、グラビア印刷により網点面積率を5〜40%の範囲で変化させることができる。このような範囲で印刷版の網点面積率を変更するのみで、製造ロット毎に反射性が異なるホログラム効果層6とすることもでき、さらにこの反射層は、文字、図形絵柄などの任意のパターン状にも印刷形成することもできる。
【0015】
網点面積率が5%未満であると、グラビア印刷反射層6の反射性が不十分で良好なホログラム画像が得られない。又、網点面積率が40%を超えると、反射層6が下地を隠蔽し、前記感熱発色層4に熱印字された画像が視認しづらくなる。また、グラビア印刷反射層6は、ホログラム形成層7の全面に設けることは必須ではなく、前記感熱発色層4に熱印字された画像が視認できれば、網点印刷によらず、パターン状に形成してもよい。
【0016】
以上のように本発明では、従来の蒸着方式では得られない各種の優れた意匠性を有するホログラム層を形成することができる。上記のメタリックインキの塗布量は、パターン印刷および前記範囲の網点面積率の何れの場合にも、インキ付着面積で換算すれば、固形分で約0.1〜1.0g/mであることが好ましい。インキの塗布量が上記範囲未満では、ホログラム効果層としての性能(反射性)が十分に発揮できず、また、塗布量が多過ぎるとコスト高になるだけで特に利点はない。
【0017】
本発明では、上記ホログラム効果層の表面に、好ましくはアンカー層(アタック防止層)5を介して感熱発色層4を形成することがもう1つの特徴である。アンカー層5は、感熱発色層を形成する際に、該感熱発色層用塗工液(通常水性である)が、ホログラム効果層の金属薄片顔料などの配列を乱したり、変質させたりすることを防止する目的で形成する。該アンカー層は、例えば、アクリル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ウレタン系樹脂などの水系エマルジョン樹脂を水/イソプロピルアルコール混合溶媒など希釈した塗工液を用いて0.3〜1.5μmの厚みに形成することが好ましい。
【0018】
上記ホログラム効果層6またはアンカー層5の表面に形成する感熱発色層4は、それ自体は従来よく知られている感熱発色層である。例えば、ロイコ系の可逆性感熱発色層としては、ロイコ染料と、このロイコ染料を加熱することにより発色させる酸性基およびロイコ染料を加熱することにより消色させる塩酸性基とを有する化合物、またはロイコ染料を加熱することにより発色させる酸性基を有する化合物およびロイコ染料を加熱することにより消色させる塩酸性基とを有する化合物と、水または有機溶剤に溶解する高分子材料などからなるバインダーとからなる塗工液を塗布および乾燥して形成する。感熱発色層は1層でもよいし、異なる色相に発色する複数の層からなるものであってもよい。これらの感熱発色層4の厚みは通常約1〜10μmである。
【0019】
本発明の装飾シートの製造方法は、上記のホログラム転写箔100を使用すること、およびホログラム層および感熱発色層の転写に際して接着剤としてドライラミ接着剤を使用することが別の特徴である。すなわち、図2Aに示すように、先ず、任意の被転写材、例えば、磁気層1およびアンカー層12および印刷絵柄13を有する基材シート2の磁気層が設けられていない面にドライラミ接着層3を形成する。次いでホログラム転写箔100を、感熱発色層4を被転写材に設けたドライラミ接着層3に対向させて積層ラミネートし、ホログラム転写箔100の基材フィルム11を剥離し(図2B)、転写物の最表面に適当な表面保護層9および印刷絵柄10を形成することによって本発明の装飾シートが得られる(図2C)。
【0020】
上記製造方法において、本発明の別の特徴は接着層3としてドライラミ接着剤を使用する点にある。すなわち、ドライラミ接着剤は、後述するようにその接着に際して実質上加熱を必要としないことから、被転写材が軟化点の低いプラスチックシートやフィルムなどの如く耐熱性のない材料であってもホログラム層の転写が問題なく行なわれ、この際に感熱発色層を発色させることもない。また、本発明で使用するメタリックインキも、従来のアルミニウム蒸着層と異なり、熱によって悪影響を受ける畏れがあるが、ドライラミ接着剤の使用によって、メタリックインキからなるホログラム効果層が熱によって変質する畏れもない。
【0021】
以上が本発明の特徴部分であり、本発明で使用するホログラム転写箔、被転写材、および各層の厚みなどについて以下に説明する。
(ホログラム転写箔)
感熱発色層を有するホログラム転写箔自体は、ホログラム効果層を前記の通り、メタリックインキで形成する以外は従来公知のホログラム転写箔と同様である。図2Aに示すようにホログラム転写箔100の基材フィルム11は、通常厚み約12〜100μm程度の透明または不透明のポリエチレンテレフタレートフィルム、またはポリエチレンナフタレートフィルムである。剥離層8は、必要に応じて適当な離型剤を含むアクリル系樹脂などから厚み約0.5〜4μm程度に形成する。ホログラム形成層7は、好ましくは紫外線硬化性または電子線硬化性樹脂から厚み約1〜10μm程度に形成し、ホログラムの凹凸形状(回折格子)を原版を用いてエンボスなどで表面に形成し、その後に完全硬化させる。ホログラム効果層6は、前記の通りに形成する。
【0022】
(被転写材)
本発明において使用する被転写材は、紙、プラスチックフィルム、プラスチックシート、金属シート、織布、不織布など、特に限定されないが、好ましい1例として図2Bに示す磁気層1を有する基材シート2が挙げられる。この磁気層を有する基材シートは、市販されている白色基材シートに磁気層を設けたものである。白色基材シートは、通常厚み約100〜200μm程度の白色ポリエチレンテレフタレートフィルム、またはポリエチレンナフタレートフィルムである。磁気層は白色基材シートの一部または全面に形成され、通常厚み約3〜30μm程度である。また、磁気層の表面には磁気層を隠蔽し、且つオフセット印刷が可能なアンカー層12を設けてもよく、該アンカー層12の表面には各種絵柄印刷13を施してもよい。
【0023】
(ドライラミ接着剤)
被転写材の表面または前記感熱発色層の表面に形成するドライラミ接着剤としては、ポリイソシアネート、ポリオールおよび触媒を使用直前に混合して使用する2液硬化型のウレタン系接着剤やエポキシ系接着剤などの2液硬化型接着剤の使用が望ましい。ウレタン系などの2液硬化型の接着剤を用いる場合には、使用直前に決められた処方に従ってA液、B液および触媒を混合して厚み約3〜8μm(固形分)程度に被転写材表面または前記感熱発色層の表面に接着層3を形成し、所定時間内にホログラム転写箔からラミネーターを用いて被転写材にラミネートし、ホログラム転写箔100の基材フィルム11を剥離してホログラム層および感熱発色層を被転写材に転写する。
【0024】
(表面保護層)
表面保護層は、ホログラム層および感熱発色層を含む層を転写した後、露出した剥離層の表面に、ホログラム形成層の物理的強度等を維持する目的、および最表面にオフセット印刷を可能にする目的で使用する。使用する樹脂としては熱硬化性樹脂、紫外線硬化性樹脂、電子線硬化性樹脂等が挙げられる。保護層の厚みは特に限定されないが、好ましくは約0.2〜1.0μm程度の厚みに形成する。
【0025】
(印刷絵柄)
上記表面保護層の表面には、オフセット網点印刷などによりホログラム像の観察および感熱保護層に形成された熱印字画像の観察を妨げない程度に形成することが必要である。上記印刷絵柄10の各印刷領域の網点面積率または万線面積率が40%以下となるように、さらには30%以下となるように、印刷絵柄10の印刷層を形成することが好ましい。すなわち、このようにすれば、印刷絵柄10とホログラム像および熱印字画像が重なった部分においても、ホログラム層を形成したことによる効果を十分に得ることができるとともに、感熱発色層に形成されて熱印字画像を表面から観察することができる。これに対して、印刷絵柄10の各印刷領域の網点面積率または万線面積率を40%よりも大きくすると、ホログラム層を形成したことによる効果が損なわれたり、感熱発色層に形成された熱印字画像の観察が困難になる。
【0026】
【実施例】
次に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。なお、文中「部」または「%」とあるのは、特に断りのない限り質量基準である。
実施例1
<ホログラム転写箔の作製>
厚さ25μmの透明ポリエチレンテレフタレートフィルム(PET、東レ製、ルミラーT60)の一方の面に、ポリメチルメタクリレート系樹脂8部、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合樹脂2部、およびポリエチレンワックス0.1部を含む剥離ニスをグラビアリバース法で1.5g/m(固形分)の塗布量で塗布および乾燥して剥離層を形成した。
【0027】
次に、メラミン系架橋性紫外線硬化性樹脂を上記と同様の方法で2.0g/m(固形分)の塗布量で塗布および乾燥してホログラム形成層を形成し、その表面にレインボーホログラムの凹凸形状(回折格子)を、ホログラム原版を用いて形成し、その後に完全硬化させた。次にアルミ粉を顔料とする高輝度インキとしてメタリックインキ(大日本インキ化学工業(株)製 スーパーメタリック)を用いて公知のグラビア印刷により網点面積率10%、塗布量0.5g/m(固形分)の鏡面印刷層(ホログラム効果層)を形成した。
【0028】
上記の鏡面印刷層の表面に水性エマルジョン樹脂(高松油脂製ペスレジン)をイソプロピルアルコール/水(質量比1:1)溶液により希釈して1g/mの膜を形成しアンカー層(アタック防止層)とした。この希釈した水性エマルジョン樹脂は上記鏡面印刷層を溶解せず、鏡面印刷層の輝度を落とすことがなかった。このアンカー層の表面に水系の感熱発色層形成用インキ(ザ・インクテック製の赤・黒発色のサーマル染料)と顕色剤とを質量比1:2の割合で配合し、水を溶剤とした塗布液を固形分で4g/mの割合で塗布および乾燥して感熱発色層を形成して、感熱発色層を有するホログラム転写箔を形成した。
【0029】
<ドライラミネートによるホログラム層の転写>
次に、裏面に磁気層(固形分15g/m)とアンカー層(固形分2g/m)とオフセット印刷層(固形分1g/m)とが順次形成されている厚さ188μmの白色ポリエチレンテレフタレートフィルムからなるカード原反の表面(PET面)に、下記組成の2液硬化型接着剤をグラビアリバース法で6g/m(固形分)の塗布量で塗布および乾燥してドライラミ接着層を形成した。
Figure 2005066871
【0030】
次に上記ホログラム転写箔と上記カード原反とを、その感熱発色層を、ドライラミ接着層に対向させてロール間で圧着し、両者をラミネートして巻取った。上記のラミネート物を50℃で1週間放置して熟成を行い、接着層の熱硬化を行い、ホログラム転写箔とカード原反との密着を確保するとともに、接着層を硬化させた。その後、ホログラム転写箔に用いた25μmのPETフィルムをラミネート物から剥離し、剥離層を露出させた。この剥離層表面に紫外線硬化性ハードコート樹脂(ザ・インクテック製、KIZ044)を固形分で2g/mの割合で塗布および紫外線硬化させて、表面保護層を形成した。更にハードコート層の表面にオフセット印刷により網点面積率15%の地紋を印刷して形成し、印刷終了後、抜き型を用いて所定のサイズに打ち抜き、本発明の感熱印字用シートである定期券を作製した。
上記カードに、赤外線レーザー光により感熱発色層に多数の文字を記録したところ、該文字は、ホログラム像と共にカード表面から明瞭に観察できた。
【0031】
【発明の効果】
以上の如き本発明によれば、被転写材の耐熱性が不十分であってもよく、さらに蒸着方法を使用しないホログラム層および感熱発色層を有する感熱印字用シートであって、しかも、着色あるいはパターン状若しくは半透明のホログラム層も形成でき、従って意匠性に優れ、カードなどの形成に有用な感熱印字用シートを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の感熱印字用シートと、該感熱印字用シートに印字した状態を説明する図。
【図2】本発明の感熱印字用シートの製造方法を説明する図。
【符号の説明】
1:磁気層
2:基材シート
3:ドライラミ接着層
4:感熱発色層
5:アンカー層
6:ホログラム効果層
7:ホログラム形成層
8:剥離層
9:表面保護層
10、13:印刷絵柄(絵柄印刷層)
11:基材フィルム
12:アンカー層
14:熱印字画像
100:ホログラム転写箔

Claims (6)

  1. 任意の被転写材の一方の表面にドライラミ接着層を介して、感熱発色層、ホログラム効果層、ホログラム形成層、剥離層、表面保護層およびオフセット印刷絵柄が、この記載の順に積層されてなり、上記ホログラム効果層が、メタリックインキにより網点面積率5〜40%で、またはパターン状に印刷形成されたグラビア印刷反射層であり、上記オフセット印刷絵柄が、ホログラム画像および感熱発色層に印字された画像を隠蔽しない程度に形成されていることを特徴とする感熱印字用シート。
  2. 前記グラビア印刷反射層が、着色または未着色である請求項1に記載の感熱印字用シート。
  3. 前記ホログラム効果層と感熱発色層との間にアンカー層が形成されている請求項1に記載の感熱印字用シート。
  4. 前記アンカー層が、水系エマルジョン樹脂によって形成されている請求項1に記載の感熱印字用シート。
  5. 基材フィルム上に離型層を介してホログラム形成層、メタリックインキにより網点面積率5〜40%で、またはパターン状に印刷形成されたグラビア印刷反射層、および感熱発色層が、この記載の順に形成されているホログラム転写箔を、ドライラミ接着層を介して、任意の被転写材に、前記感熱発色層と被転写材とを対向させて積層し、しかる後上記基材フィルムを剥離し、剥離層の表面に表面保護層を形成し、該表面保護層に前記ホログラム画像および感熱発色層に印字された画像を隠蔽しない程度のオフセット印刷絵柄を形成することを特徴とする感熱印字用シートの製造方法。
  6. 被転写材が、磁気層を有するカード基材である請求項5に記載の感熱印字用シートの製造方法。
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