JP2005066541A - 攪拌ロータ及び粉砕機 - Google Patents

攪拌ロータ及び粉砕機 Download PDF

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Abstract

【課題】 エネルギー交換効率を高め、処理物の粉砕効率を高める。
【解決手段】 粉砕容器2内に回転可能に設けられる攪拌ロータ17の外周面に、周方向に所定の間隔毎に突起18を設け、この突起18の根元部の回転方向前方側の部分に、回転方向に開口する窪み部を設ける。突起18の回転方向後方側に位置する部分を傾斜面に形成し、この傾斜面の一部に攪拌ロータ17内外を貫通する貫通孔23を設ける。攪拌ロータ17の回転時に、粉砕メディア35は、攪拌ロータ17の突起18により押しのけられると同時に、突起18の根元部の窪み部に抱き込まれ、さらに貫通孔23を介して攪拌ロータ17の内側に流れ込む。粉砕メディア35の充填量を多くし、攪拌ロータ17を高速で回転させても、粉砕メディア35間の拘束力を緩和させることができるので、粉砕メディア35の剪断、磨砕作用を回復させることができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は攪拌ロータ及び粉砕機に関し、特に、インクや塗料の分散、セラミック、金属、無機物、有機物、磁性体、顔料、医薬品等の粉砕や分散等に有効な攪拌ロータ及びメディア攪拌型湿式粉砕機に関するものである。
メディア攪拌型湿式粉砕機には種々のタイプのものがあり、例えば、両端が閉塞された筒状の粉砕容器と、粉砕容器内に設けられて粉砕容器内を内側室と外側室の2室に区画する円筒状のセパレータと、粉砕容器の内側室内に回転可能に設けられる攪拌ロータとを備えたものが一般に知られている。
そして、このような構成の粉砕機の攪拌ロータを回転させて処理物を粉砕容器の内側室内に供給すると、処理物は粉砕メディアとともに分散、攪拌され、遠心力の作用によってセパレータ側に層状に押し付けられ、同時に攪拌ロータの回転力に引きずられて回転運動も行い、強力な剪断力が加えられ、処理物の粉砕、分散が行われる。この場合、遠心力の作用する方向と処理物の流れる方向とが同じであるため、無理なく均一な処理物の粉砕、分散が行われることになる(例えば、特許文献1参照。)。
しかしながら、上記のような構成の粉砕機にあっては、動力源の運動エネルギーを処理物の粉砕のために交換する効率は、各種のエネルギー変換効率に比べると未だ低いものであったため、エネルギー交換効率の高い粉砕機の開発が要望されていた。
動力源の運動エネルギーを処理物の粉砕のために交換する効率を著しく向上させた粉砕機として、粉砕容器と、粉砕容器内に設けられて粉砕容器内を内側室と外側室の2室に区画するとともに、両室間を連通する開口部を有するセパレータと、内側室内に回転可能に設けられる攪拌ロータと、内側室内に処理物を供給するための供給口と、外側室から処理物を排出するための排出口とを備えた粉砕機において、内側室を多角形状に形成したものが提案されている。
この場合、セパレータは、内周面が多角形状に形成されるとともに、外周面が円形状に形成されるリングを複数枚重ね合わせ、隣接するリング間に内外周面間を連通する開口部を形成している。
そして、このような構成の粉砕機の攪拌ロータを回転させて処理物を供給口から粉砕容器の内側室内に供給すると、処理物は内側室内において粉砕メディアとともに攪拌されて分散、粉砕される。この場合、処理物及び粉砕メディアには攪拌ロータの回転と多角形状の内側室とによって強力な剪断力が加えられるので、前述したものに比べて粉砕効率を著しく向上させることができる(例えば、特許文献2参照。)。
しかし、世の中のニーズは、より能率アップ、よりエネルギー効率の向上への要求が強まってきているため、上記のような構成の粉砕機で能率を上げるため、粉砕機の周速をさらに高速にし、かつ粉砕メディアを増量しようとする試みが行なわれている。
しかし、攪拌ロータの周速を高速にするほど、粉砕メディアに与える力は遠心力が主体となって、粉砕メディア同士を密着させる圧力が異常に大きくなるため、粉砕メディア同士が密圧状態となり、粉砕容器の内側室内で粉砕メディアがドーナツ状のブロックとなってしまう。このため、攪拌ロータとともに粉砕メディアも回転し、処理物の内側室内における分散、粉砕能率を動力を消費する割には著しく低下させてしまう所謂ブロッキング現象を生じさせる原因となっていた。
特開平10−230182号公報 特開2002−28514号公報
本発明は、上記のような従来の粉砕機のもつ問題点を解決したものであって、エネルギー変換効率及び粉砕効率を著しく高めることができる攪拌ロータ及び粉砕機を提供することを目的とするものである。
上記のような課題を解決するために、本発明の請求項1に記載の攪拌ロータは、回転可能に設けられる攪拌ロータであって、外周面の少なくとも1箇所に突起が設けられるとともに、該突起の根元部に窪み部が設けられている手段を採用している。
また、請求項2に記載の攪拌ロータは、請求項1に記載の攪拌ロータにおいて、前記窪み部は、前記突起の根元部の回転方向前方側の部分に、回転方向前方に開口するように設けられている手段を採用している。
さらに、請求項3に記載の攪拌ロータは、請求項2に記載の攪拌ロータにおいて、前記突起の回転方向前方側の部分には、回転方向に対向する対向面が設けられ、該対向面に前記窪み部が設けられている手段を採用している。
さらに、請求項4に記載の攪拌ロータは、請求項2又は3に記載の攪拌ロータにおいて、前記突起の回転方向後方側の部分は、回転方向後方に行くに従って順次回転中心に近づく傾斜面に形成されている手段を採用している。
さらに、請求項5に記載の攪拌ロータは、請求項1から4の何れかに記載の攪拌ロータにおいて、少なくとも1箇所に内外を貫通する貫通孔が設けられている手段を採用している。
さらに、請求項6に記載の粉砕機は、粉砕容器と、該粉砕容器内に設けられて、粉砕容器内を内側室と外側室に区画するとともに、両室間を連通する隙間が少なくとも1箇所に設けられるセパレータと、前記内側室内に回転可能に設けられる攪拌部材と、前記内側室内に処理物を供給する供給口と、前記外側室から処理物を排出する排出口とを備え、前記内側室内に粉砕メディアが収容される粉砕機であって、前記攪拌部材は、請求項1から5の何れかに記載の攪拌ロータを有している手段を採用している。
本発明は、上記のように構成したことにより、例えば、攪拌ロータを粉砕機に使用した場合、攪拌ロータの回転時に、内側室内の粉砕メディアは、攪拌ロータの突起により押しのけられると同時に、突起の根元部の窪み部に抱き込まれることになる。この場合、突起の回転方向後方側の部分を傾斜面に形成することにより、粉砕メディアが効率良く押しのけられるとともに、窪み部を回転方向前方側に設けることにより、粉砕メディアが効率良く窪み部に抱き込まれることになる。また、粉砕メディアの一部は攪拌ロータの貫通孔を介して攪拌ロータの内側に流れ込むことになる。
従って、粉砕メディアの充填量を多くし、攪拌ロータを高速で回転させても、粉砕メディア間の拘束力を緩和させて、粉砕メディアの剪断、磨砕作用を回復させることができるので、そのような条件下においても所謂ブロッキング現象が生じるようなことはなく、処理物の粉砕、分散が可能となり、効率良くエネルギーを変換することができて、処理物の粉砕効率を大幅に高めることができることになる。
以下、図面に示す本発明の実施の形態について説明する。
図1及び図2には、本発明による攪拌ロータ及び粉砕機の一実施の形態が示されていて、この粉砕機1は、連続式のメディア攪拌型湿式粉砕機であって、両端が閉塞された筒状の粉砕容器2と、粉砕容器2内に回転可能に設けられるとともに、粉砕容器2内で処理物40と粉砕メディア35とを攪拌する攪拌部材16と、粉砕容器2内に設けられるとともに、粉砕容器2内で処理物40と粉砕メディア35とを分離する筒状のセパレータ9とを備えている。
粉砕容器2は、一端が閉塞された筒状の容器本体3と、容器本体3の他端開口部に取り付けられて、そこを閉塞する円板状の蓋5とを有している。容器本体3の閉塞されている一端中央部には、容器本体3の内外を連通する筒状のボス4が一体に設けられ、このボス4の中心部に軸受6を介して回転軸26が回転可能に挿着されている。回転軸26の粉砕容器2内に位置する部分には、攪拌部材16が一体に取り付けられ、回転軸26と一体に回転可能となっている。
粉砕容器2内には、筒状のセパレータ9が粉砕容器2と軸線をほぼ一致させた状態で設けられ、このセパレータ9によって粉砕容器2内が径方向に内側室14と外側室15の2室に区画され、内側室14内に粉砕メディア35が所定量充填される。
粉砕メディア35としては、ジルコニアビーズ、スチールビーズ、セラミックビーズ、ガラスビーズ等が挙げられる。粉砕メディア35は、直径が0.1mm〜2mm程度のものを使用することができる。粉砕メディア35の充填量としては、内側室14の容積の20〜60%としている。粉砕メディア35は、小径のものほど、また充填量が多いほど、微粉砕は可能であるが、用途により粉砕の程度、処理物40の形状、性状等が異なるので、用途、処理物40の種類に応じた最適なものを選択して使用する必要がある。さらに材質についても同様の選択が必要である。
蓋5の中央部には、内側室14内外を連通する筒状の供給口7が一体に設けられ、この供給口7を介して内側室14の内部に処理物40が供給される。容器本体3の側部には、外側室15内外を連通する筒状の排出口8が一体に設けられ、この排出口8を介してセパレータ9を通過した処理物40が粉砕容器2外に排出される。
セパレータ9は、所定のサイズの処理物40を分離できるものであれば良い。例えば、内側リング10と外側リング11と両リング10、11間に設けられる断面楔状の複数の棒鋼12とによって構成することができる。棒鋼12は、内径側が外径側より幅が大きくなるようにして、外側リング11と内側リング10との間に全体に渡って所定の間隔毎に設けられる。そして、このように内側リング10と外側リング11との間に複数の棒鋼12を設けることによって、隣接する棒鋼12、12間で内径側から外径側にかけて間隔が順次大きくなる楔状の隙間13が形成される。隙間13は全周に渡って形成される。
粉砕容器2は、軸方向に短く形成されている。すなわち、軸方向の長さをL、直径をDとしたときに、長さLと直径Dとの比L/Dが1.0以下となるように設定されている。この場合、長さLを小さくした分だけ直径Dを大きくしてあるので、内側室14の容積を十分に確保することができる。
攪拌部材16は、本発明による一実施の形態の攪拌ロータ17と、攪拌ロータ17を回転駆動させる回転軸26と、攪拌ロータ17と回転軸26とを一体に連結するロックナットと兼用の分散部材25とを備えている。
攪拌ロータ17は、一端が閉塞された筒状をなすものであって、この攪拌ロータ17の閉塞されている一端中央部に回転軸26の先端部が嵌合され、この状態で攪拌ロータ17と回転軸26とが分散部材25によって一体に連結されている。
攪拌ロータ17の周速は、通常、8m/s〜16m/sの範囲内に設定される。周速は、大きい方が粉砕効率は良いが、より大きな動力が必要となる。従って、最適周速は、粉砕の程度あるいは処理物40によって異なるので、処理条件により最適な周速を選択する必要がある。処理物40の滞留時間は、1〜30秒/パスで処理している。滞留時間は、より短時間で処理した方が良いが、周速と同様に処理条件により、最適な滞留時間を選択する必要がある。
攪拌ロータ17の外周面には、周方向に所定の間隔ごとに複数の突起18が一体に設けられている。各突起18は、攪拌ロータ17の全長に渡って設けられるとともに、外周面19が攪拌ロータ17の周方向を向くように形成され、回転方向前方側の部分(外周面19の回転方向最先端に連続する部分)が回転方向と対向する(攪拌ロータ17の中心方向を向く面)対向面20に形成され、回転方向後方側の部分(外周面19の回転方向最後端に連続する部分)が回転方向後方に行くに従って順次攪拌ロータ17の中心に近づく傾斜面21に形成されている。
各突起18の根元部の回転方向前方側の部分、すなわち各突起18の対向面20には、回転方向前方側に開口する断面半円形状の窪み部22が対向面20の全長に渡って設けられている。なお、窪み部22は、断面半円形状に限らず、他の形状であっても良い。また、対向面20の全長に渡って設けずに、一部に設けても良い。
各突起18の傾斜面21の回転方向後方側の部分には、攪拌ロータ17の内外を径方向に貫通する貫通孔23が設けられている。攪拌ロータ17の閉塞されている一端部にも、攪拌ロータ17の内外を軸方向に貫通する貫通孔24が設けられている。貫通孔23、24を介して処理物40及び粉砕メディア35が攪拌ロータ17の内外を流動する。貫通孔23、24の形状は特に限定されるものではなく、例えば、円形状、楕円形状等(この実施の形態においては楕円形状)とすることができる。
次に、前記に示すものの作用について説明する。
まず、駆動源(図示せず)を作動させて回転軸26を回転させると、回転軸26と一体に攪拌ロータ17及び分散部材25が回転する。そして、供給口7から処理物40を粉砕容器2の内側室14内に供給すると、処理物40は分散部材25によって粉砕メディア35とともに径方向の外方に分散され、攪拌ロータ17によって攪拌される。
この場合、攪拌ロータ17の筒状の部分には、径方向内外に貫通する貫通孔23が設けられているので、この貫通孔23によって処理物40及び粉砕メディア35に強力な遠心力が作用し、処理物40及び粉砕メディア35は貫通孔23から攪拌ロータ17の外周側に流動する。
そして、攪拌ロータ17の外周側に流動した処理物40及び粉砕メディア35は、攪拌ロータ17の外周側において、攪拌ロータ17の突起18及びセパレータ9の内周面によって強力な剪断力が加えられ、攪拌ロータ17の軸方向の一端方向又は他端方向に流動し、蓋5と攪拌ロータ17との間隙を介して攪拌ロータ17の内側に流動する。また、一部は、攪拌ロータ17と容器本体3との間隙を通って攪拌ロータ17の閉塞されている部分の貫通孔24から攪拌ロータ17の内側に流動し、このような一連の流れに沿って内側室14の内部を循環することになる。
そして、このように処理物40及び粉砕メディア35が内側室14の内部を循環することにより、両者は全体が完全な混合状態となるとともに、処理物40は徐々に細かく粉砕されて所定の粒度に達する。
所定の粒度に達した処理物40は、攪拌ロータ17の外周側に流動した際にセパレータ9によって粉砕メディア35と分離され、セパレータ9の隙間13内に流れ込み、そこを流れて外側室15内に達し、外側室15から排出口8を介して容器本体3の外部に排出されることになる。
上記のように構成したこの実施の形態による粉砕機1にあっては、容器本体3のL/D比を小さく(1.0以下)してあり、Lを小さくした分だけDを大きくしてあるので、内側室14(粉砕領域)の容積を十分に確保することができるとともに、強い遠心力を得ることができることになる。
さらに、粉砕機1の能率をアップさせるために、粉砕メディア35を増量し、攪拌ロータ17の周速の高速化を図った場合には、攪拌ロータ17の突起18によって粉砕メディア35を押しのけると同時に窪み部22によって抱き込むことができ、さらに、貫通孔23を介して粉砕メディア35の一部を攪拌ロータ17の内側に流し込むことができる。従って、粉砕メディア35間の拘束力を緩和させて、粉砕メディア35の剪断や磨砕作用を回復させることができるので、粉砕メディア35の過密圧状態を緩和させてブロッキング現象の発生を阻止することができ、本来の処理物の粉砕、分散が可能となる。
この結果、粉砕メディア35及び処理物40が容器本体3の内部の一部に片寄って運転に影響を与えたり、運転が困難となったりするようなことはなく、長期的に良好な運転特性が得られることになる。
図3には、本発明による攪拌ロータ及び粉砕機を用いて構成したバッチ処理システム27が示されている。すなわち、このバッチ処理システム27は、前述した粉砕機1と、この粉砕機1に循環ライン28を介して接続されるホールディングタンク29と、循環ライン28の途中に設けられるバルブ30とを備えている。
このバッチ処理システム27は、1回の粉砕では十分な粉砕ができないような場合に有効となり、特に、少量多品種の製品を生産する場合に有効となるものである。この場合、ホールディングタンク29として移動可能なものを多数用い、それらを順次交換して使用することができる。
また、製品の切り換えにより粉砕機1の内部を洗浄する必要がある場合には、洗剤などの洗浄液やリンス液を入れたホールディングタンク29を接続して運転することにより、粉砕機1の内部、粉砕メディア35、循環ライン28等を完全に洗浄することができる。
なお、前記の説明においては、本発明による攪拌ロータをメディア攪拌型湿式粉砕機に適用したが、その他の粉砕機、分散機に本発明による攪拌ロータを適用しても良いものであり、その場合にも同様の作用効果を奏するものである。
以下、本発明による粉砕機の実施例について説明する。実施例では、前述したバッチ処理システムを使用し、前述した本発明による攪拌ロータを用いてテストを実施した。実施例と比較するために従来の攪拌ロータを用いて同様の条件でテストを実施した。
処理物のサンプリングは、循環ルートのホールディングタンクの入口で行った。粒径は、日機装(株)のマイクロトラックMKIIDRAを用い、レーザー回析、光散乱法により計測した。
処理条件は、以下の通りとした。
<粉砕機(SCミル)>
・製造:三井鉱山(株)型式 SC100
・モーター容量:3.7kw、回転数:最大3600rpm
・粉砕容器実容量:0.306リットル
・セパレータ隙間:0.1mm
<粉砕メディア>
・材質:ジルコニア、ボール径:0.3mm、嵩比重:3.8g/cm
<処理物>
・重質炭酸カルシウム2.5kgと水2.5kgを混合しスラリー状にしたもの
・重質炭酸カルシウムの平均粒径:5μm
実施例及び比較例のテスト条件を表1に示す。
Figure 2005066541
事前準備として、電力動力盤に電力記録計(記録用チャート紙を備えたもの)をセットした。また、先に記載した重質炭酸カルシウムと水を重量比1:1で混合し、スラリーを作った。
<実施例1>
本発明による攪拌ロータ及び粉砕機を使用し、次の手順に従ってテストを実施した。
(1)ホールディングタンクに先に記載した重質炭酸カルシウムと水のスラリーを5.0kg入れる。
(2)SCミル内部に本発明による攪拌ロータを取り付ける。
(3)粉砕メディアとして、上記メディアを0.93kgSCミル内部に入れる。
(4)電力記録計を作動させる。
(5)SCミルの回転数を、2640rpmにセットする。
(6)SCミルを起動させる。
(7)スラリー流量が5リットル/minになるようにバルブを調整する。
(8)10分後、20分後、30分後にホールディングタンク戻り口で計量カップ(粒度分析可能で計測に影響を与えない程度の量)によりサンプルを採取する。
(9)また、同時に電力記録チャート紙に採取タイミングのマークを入れる。
(10)スラリーの粘度が上がり、SCミルの運転が不安定になってきたら、ホールディングタンク戻り口で計量カップ(粒度分析可能で計測に影響を与えない程度の量)によりサンプルを採取する。
(11)また、同時に電力記録チャート紙に採取タイミングのマークを入れ時間を記録する。
(12)SCミルを停止し、スラリーを取り除く。
<実施例2>
本発明による攪拌ロータ及び粉砕機を使用し、実施例1とほぼ同様の手順に従ってテストを実施した。異なる部分のみ以下に示す。
・粉砕メディアとして、上記メディアを1.07kgSCミル内部に入れる。
・ミルの回転数を3000rpmにセットする。
・5分後、7分後、10分後にホールディングタンク戻り口で計量カップ(粒度分析可能で計測に影響を与えない程度の量)によりサンプルを採取する。
<比較例1>
従来の攪拌ロータを使用し、実施例1とほぼ同様の手順に従ってテストを実施した。異なる部分のみ以下に示す。
・SCミル内部に従来の攪拌ロータを取り付ける。
・粉砕メディアとして、上記メディアを0.74kgSCミル内部に入れる。
<比較例2>
従来の攪拌ロータを使用し、実施例1とほぼ同様の手順に従ってテストを実施した。異なる部分のみ以下に示す。
・SCミル内部に従来の攪拌ロータを取り付ける。
・粉砕メディアとして、上記メディアを0.93kgSCミル内部に入れる。
上記の手順によりデータを取得した。その結果を表2に示す。
Figure 2005066541
上記の結果から、算出した比エネルギー及びボール能率をプロットしたグラフを図4及び図5に示す。
表2において実施例1と比較例2とを比較すると、比エネルギー及びボール能率の差は殆どないが、図4より粒度分布では明らかに実施例1の方が細かくなっていることがわかる。また、実施例2で表1より粉砕メディア充填率を92%、及び攪拌ロータの周速を14.8m/sに上昇させても、ブロッキング現象は発生せず安定した粉砕ができることが実証された。さらに、表2、図4及び図5より、ボール能率及び比エネルギー値も粉砕メディア充填率や攪拌ロータ周速を上げることにより向上することがわかった。
本発明による攪拌ロータ及び粉砕機の一実施の形態を示した縦断面図である。 本発明による攪拌ロータの部分拡大平面図である。 本発明による攪拌ロータ及び粉砕機を用いて構成したバッチ処理システムの系統図である。 本発明による粉砕機の比エネルギー特性図である。 本発明による粉砕機のボール能率特性図である。
符号の説明
1 粉砕機
2 粉砕容器
3 容器本体
4 ボス
5 蓋
6 軸受
7 供給口
8 排出口
9 セパレータ
10 内側リング
11 外側リング
12 棒鋼
13 隙間
14 内側室
15 外側室
16 攪拌部材
17 攪拌ロータ
18 突起
19 外周面
20 対向面
21 傾斜面
22 窪み部
23、24 貫通孔
25 分散部材
26 回転軸
27 バッチ処理システム
28 循環ライン
29 ホールディングタンク
30 バルブ
35 粉砕メディア
40 処理物

Claims (6)

  1. 回転可能に設けられる攪拌ロータであって、外周面の少なくとも1箇所に突起が設けられるとともに、該突起の根元部に窪み部が設けられていることを特徴とする攪拌ロータ。
  2. 前記窪み部は、前記突起の根元部の回転方向前方側の部分に、回転方向前方に開口するように設けられている請求項1に記載の攪拌ロータ。
  3. 前記突起の回転方向前方側の部分には、回転方向に対向する対向面が設けられ、該対向面に前記窪み部が設けられている請求項2に記載の攪拌ロータ。
  4. 前記突起の回転方向後方側の部分は、回転方向後方に行くに従って順次回転中心に近づく傾斜面に形成されている請求項2又は3に記載の攪拌ロータ。
  5. 少なくとも1箇所に内外を貫通する貫通孔が設けられている請求項1から4の何れかに記載の攪拌ロータ。
  6. 粉砕容器と、該粉砕容器内に設けられて、粉砕容器内を内側室と外側室に区画するとともに、両室間を連通する隙間が少なくとも1箇所に設けられるセパレータと、前記内側室内に回転可能に設けられる攪拌部材と、前記内側室内に処理物を供給する供給口と、前記外側室から処理物を排出する排出口とを備え、前記内側室内に粉砕メディアが収容される粉砕機であって、前記攪拌部材は、請求項1から5の何れかに記載の攪拌ロータを有していることを特徴とする粉砕機。
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