従来、洗い、すすぎ、脱水の一連の各行程を実行する洗濯機は図9〜図11に示すように構成していた。以下、その構成について説明する。
図9に示すように、筐体1は、略長方体形に構成し、この筐体1の内部に、略円筒形状をした水受け槽2を吊り棒3によって吊り下げ、この水受け槽2内に、略円筒形状に構成した洗濯兼脱水槽4を内包している。洗濯兼脱水槽4の底部には、撹拌翼5を垂直方向に沿った軸の回りに回転自在に設けている。
水受け槽2には、撹拌翼5を回転させるモータ6を設け、モータ6は、直流ブラシレスモータによって構成している。モータ6と撹拌翼5との間には、動力切換機構7を設け、この動力切換機構7は、洗濯時にはモータ6からの駆動力を減速して撹拌翼5へ伝達し、脱水時にはモータ6からの駆動力を1対1で洗濯兼脱水槽4へ伝達する。
水受け槽2の上には、散水用の吐出部を形成するためのカバー体8を設けている。水受け槽2の上方には、洗濯兼脱水槽4内に給水する給水弁9を設けている。水受け槽2の下方には排水弁10を設け、排水弁10を開状態にすることにより、水受け槽2内の洗濯水を排水ホース11を介して機外に排水するよう構成している。
水受け槽2の下部に接続部12を設け、この接続部12に水受け槽2の水位を検知する水位検知手段13を接続し、水位検知手段13は接続部12における水圧を電気的な周波数に変換するよう構成している。
制御部14は、モータ6、給水弁9、排水弁10などを制御するもので、操作部15は運転コース等を設定するための各種スイッチや、設定されたコース等を表示するためのランプ等で構成している。
モータ6は、図10に示すように、インバータ回路16によって駆動され、インバータ回路16は、6個のスイッチング素子16a〜16fを有し、各スイッチング素子16a〜16fは、パワートランジスタと逆導通ダイオードとによって構成される並列回路をそれぞれ有している。
また、電源17は、ダイオードブリッジ18とチョークコイル19と平滑用コンデンサ20とによって構成される直流電源変換装置を介してインバータ回路16へ電圧を供給する。また、電源17は給水弁9、排水弁10、動力切換機構7へ電圧を供給する。
モータ6には、3個の位置検出器21a、21b、21cを設け、各位置検出器21a、21b、21cは、モータ6の回転位置を検出する。
制御部14は、マイクロコンピュータ等で構成される制御手段22によりモータ6や給水弁9、排水弁10、動力切換機構7等を制御して、洗濯動作を制御する。
制御手段22は、操作部15に設けた運転コース等を設定するための入力設定手段23からの入力情報や、水受け槽2内の水位を検知する水位検知手段13からの情報を入力し、操作部15に設けた運転コース等を表示する表示手段24に表示し、負荷駆動手段25を制御することにより、給水弁9、排水弁10、動力切換機構7等を駆動する。また、制御手段22には回転制御手段26を設けており、回転制御手段26は、インバータ回路16を流れる電流を検知する電流検知手段27からの信号と位置検出器21a、21b、21cによって検出されたモータ6の回転位置に基づき、駆動回路28を制御してインバータ回路16を駆動する。
電源スイッチ29は、使用者がオンすることにより、インバータ回路16や、給水弁9、排水弁10、動力切換機構7へ電圧を供給する。一方、電源をオフする場合は、制御手段22が入力設定手段23からの信号を入力することによりスイッチング手段30を駆動して電源スイッチ29を遮断する。
操作部15には、図11に示すように、水位を設定する水位スイッチ23a、洗い時間を設定する洗いスイッチ23b、すすぎ回数を設定するすすぎスイッチ23c、脱水時間を設定する脱水スイッチ23d、運転コースを設定するコーススイッチ23eを設けている。さらに、運転の開始と一時停止するスタート/一時停止スイッチ23f、電源を入れる入スイッチ23h、電源を切る切スイッチ23gを設けている。
また、操作部15には、入力設定手段23で設定された内容を使用者に知らせるために、水位表示ランプ24a、洗い時間表示ランプ24b、すすぎ回数表示ランプ24c、脱水時間表示ランプ24d、コース表示ランプ24e、残時間表示ランプ24fを設けている。
ここで、前述したように、入スイッチ23hが押された場合は、電源スイッチ29を閉じて、インバータ回路16や、給水弁9、排水弁10、動力切換機構7へ電圧を供給し、切スイッチ23gが押された場合は、制御手段22が切スイッチ23gが押されたことを入力してスイッチング手段30を駆動することにより電源スイッチ29を遮断するようにしている(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−119788号公報
第1の発明は、洗濯機と、前記洗濯機を制御する端末装置とを具備する洗濯機の制御システムであって、前記端末装置は、前記洗濯機の電源切りを設定する電源切り設定手段と、前記電源切り設定手段により設定された電源切り信号を送信する第1の通信手段とを備え、前記洗濯機は、前記端末装置に設けた前記第1の通信手段により送信される前記電源切り信号を受信してその受諾信号を送信する第2の通信手段と、前記第2の通信手段により前記受諾信号を送信した後に前記電源切り信号に基づいて電源を遮断する制御手段とを備えた洗濯機の制御システムであり、洗濯機を操作することなく、端末装置を操作するだけで洗濯機の電源を切ることが遠隔で操作することができ、利便性を向上することができる。また、洗濯機は端末装置から送信された電源切り信号を受信して、電源切り信号を受信したことを端末装置に知らせるための受諾信号を送信した後に電源を遮断するようにしたので、洗濯機の電源を遮断することを端末装置に確実に知らせることができ、通信の信頼性を向上することができる。
第2の発明は、洗濯機と、前記洗濯機を制御する端末装置とを具備する洗濯機の制御システムであって、前記洗濯機は、電源切り信号を送信する第2の通信手段と、運転終了後、前記第2の通信手段により前記電源切り信号を送信した後に電源を遮断する制御手段とを備え、前記端末装置は前記洗濯機からの前記電源切り信号を受信する第1の通信手段を備えた洗濯機の制御システムであり、洗濯機が運転終了後に端末装置に電源切り信号を送信し、端末装置で洗濯機の電源が切られたことを表示できるので、利便性を向上することができる。また、洗濯機は電源切り信号を端末装置に送信した後に電源を遮断するようにしたので、洗濯機の電源を遮断することを端末装置に確実に知らせることができ、通信の信頼性を向上することができる。
第3の発明は、洗濯機と、前記洗濯機を制御する端末装置とを具備する洗濯機の制御システムであって、前記洗濯機は、電源の入り切りや運転コース等を設定する入力設定手段と、前記入力設定手段で設定された電源切り信号を送信する第2の通信手段と、前記入力設定手段で設定された電源切り信号を入力して前記第2の通信手段により前記電源切り信号を送信した後に電源を遮断する制御手段とを備え、前記端末装置は前記洗濯機からの前記電源切り信号を受信する第1の通信手段を備えた洗濯機の制御システムであり、動作中に入力設定手段からの入力により電源が切られた場合でも、洗濯機が端末装置に電源切り信号を送信し、端末装置で洗濯機の電源が切られたことを表示できるので、利便性を向上することができる。また、洗濯機は電源切り信号を端末装置に送信した後に電源を遮断するようにしたので、洗濯機の電源を遮断することを端末装置に確実に知らせることができ、通信の信頼性を向上することができる。
第4の発明は、第1〜3のいずれか1つの発明において、端末装置に設けた通信手段と洗濯機に設けた通信手段とを接続する無線によるネットワークを備えた洗濯機の制御システムであり、洗濯機と端末装置の間にはケーブル線等が不要なので、洗濯機および端末装置の設置を簡単に行うことができ、また、ケーブル線等が屋内を這わないので見栄えよくすることができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、従来例と同じ構成のものは同一符号を付して説明を省略する。また、操作部15の構成も従来例と同じであるので説明を省略する。また、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1および図2に示すように、本発明の洗濯機の制御システムは、洗濯機Aと、この洗濯機Aを制御する端末装置32とを備えており、洗濯機Aと端末装置32とは無線によるネットワークを介して接続している。また、端末装置32は、図示していないが、電話回線等を介してサーバー装置等と接続しており、サーバー装置等からのデータのダウンロードが可能であり、また、サーバー装置等へのデータのアップロードも可能なように構成している。
洗濯機Aは通信手段(第2の通信手段)31を備えており、端末装置32からの信号が送受信可能であり、また、制御手段36は通信手段31からの信号を入力または出力して洗濯動作を制御するようにしている。
一方、端末装置32は、スイッチ等で構成される入力部(電源切り設定手段)33と、入力部33で入力するための操作ガイド表示や入力部33で入力された結果を表示するために液晶画面等で構成される表示部34と、洗濯機Aの通信手段31と通信を行う通信手段(第1の通信手段)35と、入力部33で設定された入力に基づいて表示部34に表示するとともに、通信手段35を制御して洗濯機Aの通信手段31と通信を行う通信制御手段39と、これらに電源供給する電源回路37とを備えている。また、交流電源38は端末装置32の電源である。
上記構成において図3から図6を参照しながら動作を説明する。図3および図5は、端末装置32に設けた入力部33により設定された入力に基づいて、表示部34の画面が遷移する様子を示す画面遷移図であり、図4および図6は、端末装置32の通信制御手段39と制御手段36の動作を説明するフローチャートである。
まず、図3および図4を用いて、端末装置32により洗濯機Aで運転するコースを選択した後に、運転を開始したり、また一時停止する場合について説明する。
図3(a)は、運転開始前で、運転コースの選択、洗濯運転のスタート、および洗濯機Aの電源切りが設定可能な画面構成であり、表示部34には、表示34aとして、選択可能な運転コースを示す、おまかせコース、我が家流コース、おうちクリーニングコース、ゴシゴシコースの4コースの表示と、入力部の各スイッチの割り付けとして、入力部33aにコース切換、入力部33cに運転スタート、入力部33dに電源切が割り付けられていることを示すよう表示している。なお、入力部33aの切り換えにより選択されたコースの周囲が枠で囲んで表示されるようにしている。
図3(b)は、図3(a)の状態でスタートされた後の運転中の画面構成であり、表示部34には、表示34bとして、洗い、すすぎ、脱水のどの行程を運転しているかの行程表示と、おおよその残り時間と、入力部の各スイッチの割り付けとして、入力部33cに運転一時停止、入力部33dに電源切が割り付けられていることを示すよう表示している。なお、運転中の行程の周囲が枠で囲んで表示されるようにしている。
図3(c)は、図3(b)の状態で一時停止された後の待機中の画面構成であり、表示部34には、表示34cとして、洗い、すすぎ、脱水のどの行程を引き続き運転するかの行程表示と、おおよその残り時間と、入力部の各スイッチの割り付けとして、入力部33cに再スタート、入力部33dに電源切が割り付けられていることを示すよう表示している。
図4は、図3に示した画面遷移となるときの洗濯機の制御システムの動作を説明するフローチャートであり、ステップ40からステップ50までは、端末装置32の通信制御手段39の動作を示し、ステップ51からステップ57までは、洗濯機Aの制御手段36の動作を示している。
まず、端末装置32に設けた電源スイッチが押されると、ステップ40で初期待機状態となり、運転コースが選択でき、また、洗濯機Aの運転をスタートできたり、洗濯機Aの電源を切にしたりすることができる(図3(a)の状態)。洗濯機Aの電源入スイッチ23h(図11参照)が押されるとステップ51で初期待機状態となる。
そして、ステップ41およびステップ42で、端末装置32においておまかせコースを選択し、スタートすると、通信制御手段39は、ステップ43で表示部34の更新を行う。この時点では洗濯機Aから詳細な情報が送られて来ないので、表示部34には、「運転がスタートしました」等の簡単なメッセージを表示する(図示せず)。
そして、ステップ44で、通信制御手段39は選択されたおまかせコースを示す情報を通信手段35より洗濯機Aの通信手段31へ無線ネットワークを介して送信する。制御手段36は、ステップ52で通信手段31で受信したおまかせコースを示す情報を入力する。
端末装置32に設けた通信手段35と洗濯機Aに設けた通信手段31とは、ECHONET規格に基づいて情報を送受信する。ECHONET規格は、家庭電化機器をネットワークによって接続するための規格であり、特に、既設住宅においても家庭電化機器をネットワークに容易に接続し、コントロールすることができる汎用的かつオープンなシステムを構成する。
そして、ステップ45で、通信制御手段39は洗濯動作のスタートを示す情報を通信手段35より洗濯機Aの通信手段31へ無線ネットワークを介して送信する。制御手段36は、ステップ53で通信手段31で受信した洗濯動作のスタートを示す情報を入力する。
つぎに、ステップ54に進み、ステップ52で入力したおまかせコースの内容を表す情報に基づいて、洗い、すすぎ、脱水の一連の行程を実行するように、負荷駆動手段25と駆動回路28を制御することにより、動力切換機構7や給水弁9、排水弁10、モータ6を動作させて、洗濯運転を開始する。そして、ステップ55で、残り運転時間のデータや運転する行程のデータを定期的に、例えば2分毎に通信手段31より送信するように制御する。
ステップ46およびステップ47では、端末装置32の通信制御手段39は、通信手段35で受信した残り運転時間のデータや運転する行程のデータを入力して、運転している行程や残り運転時間を表示部32に表示する(図3(b)の状態)。
そして、ステップ48で、端末装置32において一時停止されると、通信制御手段39は、ステップ49で表示部34の更新を行う。すなわち、洗濯運転が待機中であることを表示するとともに、入力部33cに再スタート、入力部33dに電源切が割り付けられていることを示すよう表示する(図3(c)の状態)。つづいて、ステップ50で通信制御手段39は洗濯動作の一時停止を示す情報を通信手段35より洗濯機Aの通信手段31へ送信する。
制御手段36は、ステップ56で通信手段31で受信した洗濯動作の一時停止を示す情報を入力して、つぎにステップ57に進み、負荷駆動手段25と駆動回路28をすべてオフすることにより洗濯運転を停止させる。
つぎに、図5および図6を用いて、洗濯機Aの運転中に端末装置32により洗濯機Aの電源が切られた場合の動作について説明する。
図5(a)は、図3(b)と同じで、スタートされた後の運転中の画面構成であり、図5(b)は、端末装置32により洗濯機Aの電源が切られる場合、および図5(c)は洗濯機Aの電源が切られた後の画面構成であり、ともに表示部34には、表示34d、34eとして、洗濯機Aの電源が切られる旨の表示をするのみで、入力部33にはどのスイッチも割り付けられていない。
図6は、図4で示した画面遷移となるときの洗濯機の制御システムの動作を説明するためのフローチャートであり、ステップ40からステップ45までとステップ60からステップ64までは、端末装置32の通信制御手段39の動作を示し、ステップ51からステップ54までとステップ65からステップ68までは、洗濯機Aの制御手段36の動作を示している。ステップ40からステップ45までの動作と、ステップ51からステップ54までの動作は、図4と同じ動作であるので説明を省略する。
ステップ60で、端末装置32において電源切の設定がされると、通信制御手段39は、ステップ61で表示部34の更新を行う。すなわち、洗濯機Aの電源を切ることを表示するようにする(図5(b)の状態)。つづいて、ステップ62で、通信制御手段39は洗濯機Aの電源切を示す情報を通信手段35より洗濯機Aの通信手段31へ送信する。
制御手段36はステップ65で、通信手段31で受信した洗濯機Aの電源切を示す情報を入力して、つぎにステップ66に進み、端末装置32からの電源切の設定を受け付けることを受諾信号として端末装置32の通信制御手段39へ送信し、そしてステップ67で表示手段24を消灯させるとともに負荷駆動手段25と駆動回路28をすべてオフする。そして、ステップ68で、スイッチング手段30を駆動して電源スイッチ29をオフする。
端末装置32の通信制御手段39は、ステップ63で洗濯機Aの電源切設定が受諾されたことを受信して洗濯機Aの電源が確実に切られるものと判断し、ステップ64で表示部34の更新を行う。すなわち、洗濯機Aの電源が切られてオフライン状態であることを表示するようにする(図5(c)の状態)。
以上のように、本実施の形態においては、洗濯機Aと、洗濯機Aを制御する端末装置32とを具備し、端末装置32は、入力部33により洗濯機Aの電源切りを設定できるようにし、入力部33により設定された電源切り設定信号を通信手段35により送信し、洗濯機Aは、端末装置32に設けた通信手段35により送信される電源切り設定信号を通信手段31により受信し、通信手段31により受信される電源切り設定信号に基づいて、制御手段36は電源切り設定の受諾信号を通信手段31より端末装置32の通信手段35に送信した後に洗濯機Aの電源を遮断するようにしたことにより、洗濯機Aを操作することなく端末装置32を操作するだけで洗濯機Aの電源を切ることが遠隔で操作することができ、利便性を向上することができるとともに、洗濯機Aの電源を遮断することを端末装置32に確実に知らせることができ、通信の信頼性を向上することができる。
また、端末装置32に設けた通信手段35と洗濯機Aに設けた通信手段31とを接続する無線によるネットワークを備えたので、洗濯機Aと端末装置32の間にはケーブル線等が不要なので、洗濯機Aおよび端末装置32の設置を簡単に行うことができ、また、ケーブル線等が屋内を這わないので見栄えよくすることができる。
なお、本実施の形態では、無線ネットワークによって端末装置32と洗濯機Aとが接続されている例を示したが、赤外線またはbluetoothによって接続されていてもよい。
また、本実施の形態では、洗い、すすぎ、脱水の一連の行程を自動で運転する洗濯機について説明したが、さらに、乾燥運転までを自動で行う洗濯乾燥機においても同様の効果がある。
(実施の形態2)
図1に示す洗濯機Aは、運転終了後、通信手段31により電源切り信号を送信した後に電源を遮断するようにし、端末装置32は通信手段35により洗濯機Aからの電源切り信号を受信するようにしている。他の構成は上記実施の形態1と同じである。
上記構成において図7を参照しながら動作を説明する。図7は、洗濯機Aが運転終了後に電源を切る場合の端末装置32の通信制御手段39と制御手段36の動作を説明するフローチャートであり、ステップ40とステップ79からステップ86までは、端末装置32の通信制御手段39の動作を示し、ステップ51とステップ69からステップ78までは、洗濯機Aの制御手段36の動作を示している。
上記実施の形態1と同様に、まず、端末装置32に設けた電源スイッチが押されると、ステップ40で初期待機状態となり、運転コースが選択でき、また、洗濯機Aの運転をスタートできたり、洗濯機Aの電源を切にしたりすることができる(図3(a)の状態)とともに、洗濯機Aからのデータを受信可能な状態となる。洗濯機Aの電源入スイッチ23h(図11参照)が押されるとステップ51で初期待機状態となる。
制御手段36は、ステップ69でスタートスイッチ23f(図11参照)が押されると、ステップ70で運転を開始したことを示すスタートデータを端末装置32に送信する。なお、このとき図示していないが、運転コースや運転する行程のデータ等も送信するようにしている。そしてステップ71で洗い行程を運転する。
このとき、端末装置32の通信制御手段39は、ステップ79で洗濯機Aからスタートデータを受信するとともに、運転コースや運転する行程のデータ等も受信して、ステップ80で表示部34の更新を行う。例えば運転するコースや運転中の行程、残時間等を表示するようにする(図示せず)。
制御手段36は、ステップ71の洗濯行程を終了すると、ステップ72で洗濯行程からすすぎ行程に切り換ったことを示す行程切換りデータを端末装置32に送信して、ステップ73ですすぎ行程を運転する。
このとき、端末装置32の通信制御手段39は、ステップ81で洗濯機Aから行程切換りデータを受信して、ステップ82で表示部34の更新を行う。例えば運転中の行程が洗い行程からすすぎ行程に切換ったことを表示するようにする(図示せず)。
同様に、制御手段36は、ステップ73のすすぎ行程を終了すると、ステップ74ですすぎ行程から脱水行程に切換ったことを示す行程切換りデータを端末装置32に送信して、ステップ75で脱水行程を運転する。
このとき、端末装置32の通信制御手段39は、ステップ83で洗濯機Aから行程切換りデータを受信して、ステップ84で表示部34の更新を行う。例えば運転中の行程がすすぎ行程から脱水行程に切換ったことを表示するようにする(図示せず)。
制御手段36は、ステップ71、ステップ73およびステップ75の洗い、すすぎ、脱水の各行程を運転すると洗濯動作を終了し、ステップ76で電源切データを端末装置32の通信制御手段39へ送信し、そして、ステップ77で表示手段24を消灯させるとともに負荷駆動手段25と駆動回路28をすべてオフする。そして、ステップ78で、スイッチング手段30を駆動して電源スイッチ29をオフする。
端末装置32の通信制御手段39は、ステップ85で洗濯機Aからの電源切データを受信して洗濯機Aの電源が確実に切られるものと判断し、ステップ86で表示部34の更新を行う。すなわち、洗濯機Aの電源が切られてオフライン状態であることを表示するようにする(図5(c)の状態)。
以上のように、本実施の形態においては、洗濯機Aと、洗濯機Aを制御する端末装置32とを具備し、洗濯機Aの制御手段36は、運転終了後に通信手段31により電源切り信号を送信し、その後に電源を遮断するようにし、端末装置32には、洗濯機Aからの電源切り信号を受信する通信手段35を備えたことにより、洗濯機Aが運転終了後に端末装置32に電源切り信号を送信し、端末装置32で洗濯機Aの電源が切られたことを表示できるので、利便性を向上することができる。
また、洗濯機Aは電源切り信号を端末装置32に送信した後に電源を遮断するようにしたので、洗濯機Aの電源を遮断することを端末装置32に確実に知らせることができ、通信の信頼性を向上することができる。
また、端末装置32に設けた通信手段35と洗濯機Aに設けた通信手段31とを接続する無線によるネットワークを備えたので、洗濯機Aと端末装置32の間にはケーブル線等が不要なので、洗濯機Aおよび端末装置32の設置を簡単に行うことができ、また、ケーブル線等が屋内を這わないので見栄えよくすることができる。
なお、本実施の形態では、端末装置32の通信制御手段39は、ステップ85で電源切データを受信した後にその受諾信号を洗濯機Aに送信しないようにしたが、これは、その受諾信号を送信するようにしてもよく、このとき洗濯機Aの制御手段36は、ステップ76で電源切データを送信した後に端末装置32からの受諾信号を受信するようにし、また外乱の影響等により通信が正常に行えない場合を想定して、受諾信号を受信するまでの制限時間、例えば10秒を設けることにより、洗濯機Aの運転終了後に確実に電源を切るようにすることができ、また通信の信頼性をより一層向上することができる。
(実施の形態3)
図1に示す洗濯機Aは、入力設定手段23で設定された電源切り信号を制御手段36に入力し、通信手段31により電源切り信号を送信した後に電源を遮断するようにし、端末装置32は通信手段35により洗濯機Aからの電源切り信号を受信するようにしている。他の構成は上記実施の形態1と同じである。
上記構成において図8を参照しながら動作を説明する。図8は、洗濯機Aが初期待機中に使用者により電源が切られた場合の端末装置32の通信制御手段39と制御手段36の動作を説明するフローチャートであり、ステップ40とステップ91からステップ92までは、端末装置32の通信制御手段39の動作を示し、ステップ51とステップ87からステップ90までは、洗濯機Aの制御手段36の動作を示している。
上記実施の形態1と同様に、まず、端末装置32に設けた電源スイッチが押されると、ステップ40で初期待機状態となり、運転コースが選択でき、また、洗濯機Aの運転をスタートできたり、洗濯機Aの電源を切にしたりすることができる(図3(a)の状態)とともに、洗濯機Aからのデータを受信可能な状態となる。洗濯機Aの電源入スイッチ23h(図11参照)が押されるとステップ51で初期待機状態となる。
制御手段36は、ステップ87で電源切スイッチ23g(図11参照)が押されると、ステップ88で電源切データを端末装置32の通信制御手段39へ送信し、そしてステップ89で表示手段24を消灯させるとともに負荷駆動手段25と駆動回路28をすべてオフする。そして、ステップ90で、スイッチング手段30を駆動して電源スイッチ29をオフする。
端末装置32の通信制御手段39は、ステップ91で洗濯機Aからの電源切データを受信して洗濯機Aの電源が確実に切られるものと判断し、ステップ92で表示部34の更新を行う。すなわち、洗濯機Aの電源が切られてオフライン状態であることを表示するようにする(図5(c)の状態)。
以上のように、本実施の形態においては、洗濯機Aと、洗濯機Aを制御する端末装置32とを具備し、洗濯機Aの制御手段36は、入力設定手段23で電源切を設定された場合に、通信手段31により電源切り信号を送信し、その後に電源を遮断するようにし、端末装置32には、洗濯機Aからの電源切り信号を受信する通信手段35を備えたことにより、洗濯機Aの電源が切られた場合に端末装置32に電源切り信号を送信し、端末装置32で洗濯機Aの電源が切られたことを表示できるので、利便性を向上することができる。
また、洗濯機Aは電源切り信号を端末装置32に送信した後に電源を遮断するようにしたので、洗濯機Aの電源を遮断することを端末装置32に確実に知らせることができ、通信の信頼性を向上することができる。
また、端末装置32に設けた通信手段35と洗濯機Aに設けた通信手段31とを接続する無線によるネットワークを備えたので、洗濯機Aと端末装置32の間にはケーブル線等が不要なので、洗濯機Aおよび端末装置32の設置を簡単に行うことができ、また、ケーブル線等が屋内を這わないので見栄えよくすることができる。
なお、本実施の形態では、洗濯機Aの初期待機中に電源が切られた場合について説明したが、これは運転中に電源が切られた場合についても同等の効果がある。