JP2005065388A - 永久磁石回転電機 - Google Patents

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壮功 和田
Hiroyuki Takahashi
博之 高橋
Akira Hiramitsu
明 平光
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Abstract

【課題】永久磁石の着磁の際においても永久磁石の割れを防止することができる永久磁石回転電機を提供する。
【解決手段】回転子コア32Aの外周面には、永久磁石32Bの軸端側付近であって回転子コア32Aの周方向に向かって2つの周方向凹溝32Cが形成されている。そして、永久磁石32Bを回転子コア32Aに固着するための接着剤は、周方向凹溝32C及び永久磁石32Bの軸端面に塗布されている。
【選択図】図6

Description

本発明は、永久磁石回転電機に関するものである。
例えば、永久磁石回転電機であるブラシレスDCモータの中には、回転子コアの外周面に複数の永久磁石を固着した回転子を有するものがある。この永久磁石を回転子コア(界磁コア)に確実に固着させるために、従来から種々の発明が為されている(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)。
特開平6−38417号公報 特開2003−164084号公報
しかし、例えば特開2003−164084号公報に開示されているように、永久磁石の端部分に接着剤が塗布されていない場合には、永久磁石の着磁の際に永久磁石の両端部分にモーメントがかかることにより、永久磁石に割れが生じるおそれがある。
本発明は、このような事情に鑑みて為されたものであり、永久磁石の着磁の際においても永久磁石の割れを防止することができる永久磁石回転電機を提供することを目的とする。
本発明の請求項1に係る永久磁石回転電機は、電機子コアと該電機子コアに巻回された電機子巻線とを有する電機子と、前記電機子に対して相対回転可能な略円柱形状又は略円筒形状の界磁コアと該界磁コアの周側面側に接着剤により複数配設された略円弧断面形状の永久磁石とを有する界磁とを備える。そして、本発明の特徴的な構成は、前記接着剤が、前記永久磁石の軸端面及び/又は前記永久磁石の周端面に塗布されることである。
ここで、永久磁石回転電機は、インナーロータ構成であっても良いし、アウターロータ構成であっても良い。インナーロータ型永久磁石回転電機の場合には、界磁コアの外周側面側に永久磁石が配設される。一方、アウターロータ型永久磁石回転電機の場合には、界磁コアの内周側面側に永久磁石が配設される。そして、永久磁石の軸端面とは、永久磁石の端面のうちの界磁コアの軸方向の両端面、すなわち略円弧形状面部分である。また、永久磁石の周端面とは、永久磁石の端面のうちの界磁コアの周方向の両端面、すなわち略円弧断面の両端側の面である。また、接着剤が塗布される永久磁石の端面のうちの一部分であっても良いし、全面であっても良い。また、少なくとも永久磁石の4隅に接着剤を塗布しても良い。永久磁石の4隅とは、永久磁石の軸端面かつ永久磁石の周端面の部分である。
このように、接着剤を永久磁石の軸端面及び/又は周端面に塗布して永久磁石と界磁コアとを固着することにより、永久磁石の着磁の際における永久磁石の割れを防止することができる。ここで、上述したように、例えば特開2003−164084号公報に開示されているように永久磁石の端部分に接着剤が塗布されていない場合には、永久磁石の着磁の際に永久磁石の両端部分にモーメントがかかることにより、永久磁石に割れが生じるおそれがある。しかし、本発明によれば、永久磁石の軸端面及び/又は周端面に接着剤を塗布することにより、着磁の際においても永久磁石の端側にモーメントが生じることがなく、結果として永久磁石の割れを防止することができる。さらに、本発明は、界磁コアに溝を形成することなく接着剤を塗布しているので、磁気抵抗を低下することができ、結果として永久磁石回転電機の出力トルクを増大することができる。
また、本発明の請求項2に係る永久磁石回転電機は、前記界磁コアが、前記永久磁石の軸端側付近であって該界磁コアの周方向に向かって2つの周方向凹溝が形成され、前記接着剤は、前記永久磁石の軸端面及び前記周方向凹溝に塗布されるようにしても良い。ここで、1つの周方向凹溝は、例えば、永久磁石の軸端面の軸方向外側のみに形成しても良いし、永久磁石の軸端面部分を含む位置、すなわち永久磁石の軸端面の軸方向外側かつ永久磁石の軸端面の軸方向内側に形成してもよい。
つまり、周方向凹溝を界磁コアに形成して、その周方向凹溝及び永久磁石の軸端面に塗布することにより、永久磁石と界磁コアとの接着力を増大させることができる結果、上述した着磁の際に生じるおそれのあるモーメントを確実に低減させることができる。従って、永久磁石の割れをより確実に防止することができる。さらに、接着剤を塗布するための周方向凹溝を界磁コアに形成することにより、接着剤の量を低減させることができる。凹溝を有しない場合には、接着剤の種類によっては周りに流れてしまい、多量の接着剤を必要とする場合がある。しかし、周方向凹溝を形成することにより、接着剤が周方向凹溝に溜まるので上述のような問題が生じない。なお、界磁コアに周方向凹溝を形成することにより、磁気抵抗が増大するために、出力トルクは低減する方向に働くが、例えば、特開平6−38417号公報や特開2003−164084号公報に開示された溝に比べると、非常に狭い幅の溝とすることができるので、従来と比べた場合には出力トルクは増大することになる。
また、本発明の請求項3に係る永久磁石回転電機は、前記周方向凹溝が、前記電機子コアに対向しない位置に形成されるようにしても良い。つまり、界磁コアのうち電機子コアに対向する位置には、凹溝は形成されていない。ここで、電機子コアと永久磁石がそれぞれ対向する範囲が、永久磁石回転電機のトルク性能に影響を及ぼす。つまり、周方向凹溝は、電機子コアに対向しない位置に形成されているので、永久磁石回転電機のトルク性能に影響を及ぼさない範囲に周方向凹溝が形成されていることになる。従って、界磁コアに周方向凹溝を形成していたとしても、実質的には磁気抵抗を増大することなく、永久磁石回転電機の出力トルクが低減することを防止できる。
また、本発明の請求項4に係る永久磁石回転電機は、2つの該周方向凹溝の内側間隔が前記永久磁石の軸方向幅より狭くしてもよい。これは、上述したように、周方向凹溝が、永久磁石の軸端面部分を含む位置、すなわち永久磁石の軸端面の軸方向外側かつ永久磁石の軸端面の軸方向内側に形成されることになる。これにより、接着剤が永久磁石に接触する面積を増加させることができるので、永久磁石と界磁コアとを確実に接着することができる。
また、本発明の請求項5に係る永久磁石回転電機は、前記界磁コアが、さらに、前記永久磁石の軸方向中央付近であって該界磁コアの周方向に向かって少なくとも1つの周方向中央凹溝が形成され、前記接着剤は、さらに、前記周方向中央凹溝に塗布されるようにしても良い。つまり、周方向凹溝が少なくとも3つ形成されることになる。ここで、周方向中央凹溝に接着剤を塗布することにより、永久磁石と界磁コアの熱膨張の差により生じる剥離を確実に防止することができる。ただし、凹溝を界磁コアに形成することは上述したように磁気抵抗を増大させることになり、永久磁石回転電機の出力トルクが低減することにつながる。しかし、周方向中央凹溝に塗布される接着剤は、永久磁石の軸端面に塗布された接着剤による接着力を補助する働きを有するので、周方向中央凹溝の溝幅は非常に狭くてもよい。例えば、周方向中央凹溝の溝幅を永久磁石の軸方向幅の3分の1以下の幅とすることができる。従って、本発明によれば、永久磁石回転電機の出力トルクの低減を防止しつつ、永久磁石の剥離を確実に防止することができる。
また、本発明の請求項6に係る永久磁石回転電機は、前記界磁コアが、前記永久磁石の周短側付近であって該界磁コアの軸方向に向かって複数の軸方向凹溝が形成され、前記接着剤は、前記永久磁石の周端面及び前記軸方向凹溝に塗布されるようにしても良い。ここで、1つの軸方向凹溝は、例えば、永久磁石の周端面の周方向外側のみに形成しても良いし、永久磁石の周端面部分を含む位置、すなわち永久磁石の周端面の周方向外側かつ永久磁石の周端面の周方向内側に形成してもよい。
つまり、軸方向凹溝を界磁コアに形成して、その軸方向凹溝及び永久磁石の周端面に塗布することにより、永久磁石と界磁コアとの接着力を増大させることができる結果、上述した着磁の際に生じるおそれのあるモーメントを確実に低減させることができる。従って、永久磁石の割れをより確実に防止することができる。さらに、接着剤を塗布するための軸方向凹溝を界磁コアに形成することにより、接着剤の量を低減させることができる。
また、本発明の請求項7に係る永久磁石回転電機は、電機子コアと該電機子コアに巻回された電機子巻線とを有する電機子と、前記電機子に対して相対回転可能な略円柱形状又は略円筒形状の界磁コアと該界磁コアの周側面側に接着剤により複数配設された略円弧断面形状の永久磁石とを有する界磁とを備える。そして、本発明の特徴的な構成は、前記永久磁石の前記界磁コア側の面が、前記界磁コアの前記永久磁石側の面の曲率半径と異なる曲率半径であると共に前記永久磁石の周方向中央付近に間隙を形成する曲率半径に形成され、前記接着剤は前記間隙に塗布されることである。
例えば、インナーロータ型永久磁石回転電機の場合には、界磁コアの外周側面に永久磁石が配設される。この場合には、界磁コアの外周側面の曲率半径より、永久磁石の界磁コア側(永久磁石の円弧内側)の面の曲率半径が小さくなる。従って、永久磁石の周端側のみが界磁コアに接触して、永久磁石の周方向中央付近には間隙が形成される。そして、この間隙に接着剤を塗布することができるというものである。また、アウターロータ型永久磁石回転電機の場合には、界磁コアの内周側面に永久磁石が配設される。この場合は、界磁コアの内周側面の曲率半径より、永久磁石の界磁コア側(永久磁石の円弧外側)の面の曲率半径が大きくなる。従って、永久磁石の周端側のみが界磁コアに接触して、永久磁石の周方向中央付近には間隙が形成される。そして、この間隙に接着剤を塗布することができるというものである。
ここで、間隙は、永久磁石の軸方向の全長に亘って形成されているので、接着剤は永久磁石の軸方向全長に亘って塗布することができる。これにより、着磁の際においても永久磁石の端側にモーメントが生じることがなく、結果として永久磁石の割れを防止することができる。さらに、接着剤を塗布するための凹溝を界磁コアに形成することがないので、製造コストを低減することができる。また、永久磁石と界磁コアとの間の間隙には、十分な厚みの接着剤を塗布することができるので、永久磁石に着磁の際のモーメントの発生による割れを防止できると共に、永久磁石が界磁コアから剥離することも防止することができる。
また、本発明の請求項8に係る永久磁石回転電機は、ブラシレスDCモータとすることができる。この場合は、界磁が回転子となり、電機子が固定子となる。
また、本発明の請求項9に係る永久磁石回転電機は、操舵力を補助する電動パワーステアリング装置に用いられるアシスト電動機、又は、ステアリングホイールの操舵角と転舵輪の転舵角との間の伝達比を可変にする車両用伝達比可変操舵装置に用いられる伝達比可変用電動機であるようにしても良い。アシスト電動機や伝達比可変用電動機が配設される箇所は、非常に径が小さく形成されている。このように永久磁石回転電機の径が小さいために、電機子と界磁との間のギャップを非常に狭くせざるを得ない。そのため、永久磁石の界磁コアからの剥離や永久磁石に発生するモーメントによる割れが僅かであっても、永久磁石回転電機のトルク性能に影響を及ぼすことになる。そこで、本発明の永久磁石回転電機をアシスト電動機や伝達比可変用電動機に適用することにより、トルク性能等の低下を確実に防止することができる。
次に、実施形態を挙げ、本発明をより詳しく説明する。
(動力操舵装置の全体構成)
本実施形態における動力操舵装置の全体構成を図1に示す。図1に示すように、動力操舵装置は、ステアリングホイール1と、車両用伝達比可変操舵装置(VGRS装置)2と、メインシャフト3と、電動パワーステアリング装置(EPS装置)4とから構成される。ここで、VGRS装置2(図2に示す)は、ステアリングホイール1の操舵角とメインシャフト(転舵輪)3の転舵角との間の回転伝達比を可変にする装置である。EPS装置4(図3に示す)は、アシスト電動機23により操舵力を補助する装置である。
次に、VGRS装置2の詳細について図2を参照して説明する。図2は、図1におけるVGRS装置の部分断面図を示す。図2に示すように、VGRS装置2は、ステアリングホイール1側から順に、スパイラルケーブル11と、ロック機構12と、伝達比可変用電動機(永久磁石回転電機)13と、減速機14とから構成される。スパイラルケーブル11は、伝達比可変用電動機13に電気的に接続するためのケーブルである。ロック機構12は、ステアリングホイール1に連結されているステアリングシャフト(図示せず)と伝達比可変用電動機13の回転子とを連結する機構を有している。伝達比可変用電動機13はインナーロータ型ブラシレスDCモータからなり、この伝達比可変用電動機13の駆動によりステアリングホイール1の操舵角とメインシャフト3の転舵角との回転伝達比を可変にしている。減速機14は、伝達比可変用電動機13の回転子の回転を減速してメインシャフト3に伝達している。
次に、EPS装置4の詳細について図3を参照して説明する。図3は、図1におけるEPS装置4の断面図を示す。図3に示すように、EPS装置4は、ラックシャフト21と、ピニオン22と、アシスト電動機(永久磁石回転電機)23とから構成される。ラックシャフト21は、ラックギヤ21Aとボールねじ部21Bが形成されており、ボールねじ部21Bに螺合するボールねじナット21Cを有している。そして、ラックシャフト21は、両端がボール継手24を介して、車輪5(図1に示す)に連結されたタイロッド25にそれぞれ連結されている。すなわち、ラックシャフト21が左右に移動することにより車輪5が転舵される。
ピニオン22は、一端側がメインシャフト3(図1に示す)に連結され、他端側にはラックギヤ21Aと噛合するピニオンギヤ22Aが形成されている。すなわち、メインシャフト3が回転することにより、ピニオンギヤ22A及びラックギヤ21Aを介してラックシャフト21を左右に移動することができる。アシスト電動機23は、インナーロータ型ブラシレスDCモータからなる。そして、アシスト電動機23の回転子(界磁)は、中空に形成されており、ボールねじナット21Cに固着されている。すなわち、アシスト電動機23が駆動して回転子が回転することにより、ラックシャフト21の操舵力を補助することになる。
(永久磁石回転電機の構成)
次に、VGRS装置2の伝達比可変用電動機13及びEPS装置4のアシスト電動機23に用いる永久磁石回転電機について詳述する。永久磁石回転電機は、図2又は図3に示すように、固定子31と回転子32とから構成される。固定子(電機子)31は、略円筒形状からなる珪素鋼板が積層された固定子コア(電機子コア)と、固定子コアに巻回された固定子巻線(電機子巻線)とを有する。そして、この固定子31は、VGRS装置2のハウジング又はEPS装置4のハウジングの内周側に固定されている。回転子(界磁)32は、図4に示すように、磁性体からなる回転子コア(界磁コア)32Aと、この回転子コア32Aの外周側面側で周方向に接着剤により固着された複数の永久磁石32Bとを有する。なお、図4に示す回転子32は、EPS装置4に用いられるアシスト電動機23の回転子32であって、上述したように回転子コア32Aをボールねじナット21Cに固着するために回転子コア32Aは中空形状からなる。また、VGRS装置2に用いられる伝達比可変用電動機13の回転子32は、図示しない中実の回転子コア32Aを有している。
(第1実施形態)
次に、回転子32の回転子コア32Aと永久磁石32Bの第1固着形態について図5を参照して説明する。図5は、回転子32の軸方向の部分断面図を示す。図5に示すように、回転子コア32Aは、VGRS装置2に用いられる伝達比可変用電動機13の場合は円柱形状であって、EPS装置4に用いられるアシスト電動機23の場合は円筒形状である。そして、永久磁石32Bの軸端面かつ回転子コア32Aの外周側面の部分に接着剤を塗布することにより、永久磁石32Bと回転子コア32Aとを固着している。なお、接着剤は、永久磁石32Bの軸端面のうちの全面に塗布しても良いし、永久磁石32Bの軸端面のうちの一部分に塗布しても良い。このように、永久磁石32Bの軸端面に接着剤を塗布することにより、永久磁石32Bの着磁の際にモーメントが発生して永久磁石32Bに割れが生じることを防止できる。さらに、磁気抵抗を低減することができるので、出力トルクを増大することができる。さらに、接着剤の塗布量を低減することができる。さらに、溝を形成しないことにより製造コストを低減することができる。
なお、上記実施形態においては、接着剤を永久磁石32Bの軸端面に塗布しているが、これに限られるものではない。例えば、永久磁石32Bの周端面の全面又は一部分に塗布しても良い。永久磁石32Bの周端面に接着剤を塗布した場合であっても、上記と同様の効果を奏することができる。
(第2実施形態)
次に、回転子32の回転子コア32Aと永久磁石32Bの第2固着形態について図6を参照して説明する。図6は、回転子32の軸方向の部分断面図を示す。図6に示すように、回転子コア32Aは、接着剤を塗布するための凹溝(周方向凹溝)32Cが形成されている。この周方向凹溝32Cは、回転子コア32Aの外周面側で周方向全周に2つ形成されている。この2つの周方向凹溝32Cは、永久磁石32Bの軸端側付近に形成されている。具体的には、永久磁石32Bの軸端面部分を含む位置、すなわち永久磁石32Bの軸端面の軸方向外側かつ永久磁石32Bの軸端面の軸方向内側に形成されている。換言すると、周方向凹溝32Cの内側間隔が、永久磁石32Bの軸方向幅より小さいことになる。従って、接着剤は、永久磁石32Bの軸端面と永久磁石32Bの回転子コア32A側の面の一部分に塗布されている。
ここで、本実施形態における回転子32と固定子31との位置関係について図7を参照して説明する。図7は、永久磁石回転電機の部分断面図である。なお、回転子32は、図6に示す回転子32と同様である。図7に示すように、固定子31の固定子コア31Aの軸方向幅H1は、周方向凹溝32Cの内側間隔H2より小さくなっている。すなわち、周方向凹溝32Cは、固定子コア31Aに対向しない位置に形成されている。さらに、永久磁石32Bの軸方向幅H3は、固定子コア31Aの軸方向幅H1より大きく、かつ、周方向凹溝32Cの内側間隔H2よりも大きくなるようにしている。
このように、周方向凹溝32Cを形成して接着剤を塗布することにより、回転子コア32Aと永久磁石32Bとを確実に固着することができるので、永久磁石32Bの割れを確実に防止することができる。さらに、接着剤を塗布した時に流れやすい接着剤であっても、周方向凹溝32Cに接着剤が溜まるので、このような接着剤が周りに流れてしまうこともない。さらに、周方向凹溝32Cが固定子コア31Aに対向しない位置に形成されていることにより、周方向凹溝32Cが永久磁石回転電機のトルク性能に影響を及ぼすことなく、高性能な永久磁石回転電機とすることができる。
さらに、図8に示すように、回転子コア32Aには、接着剤を塗布するための凹溝(周方向中央凹溝)32Dを永久磁石32Bの軸方向中央付近で周方向に1つ以上形成してもよい。この周方向中央凹溝32D部分に接着剤を塗布することにより、永久磁石32Bと回転子コア32Aの熱膨張の差により生じる剥離の問題を確実に防止することができる。
なお、上記実施形態においては、周方向凹溝32Cを永久磁石32Bの軸端面の軸方向外側かつ軸方向内側に形成しているが、これに限られるものではない。例えば、周方向凹溝32Cを永久磁石32Bの軸端面の軸方向外側のみに形成しても良い。また、回転子コア32Aの周方向ではなくて、軸方向に凹溝(軸方向凹溝)を形成しても良いし、周方向凹溝32Cと軸方向凹溝とを形成しても良い。
(第3実施形態)
次に、回転子32の回転子コア32Aと永久磁石32Bの第3固着形態について図9を参照して説明する。図9は、回転子32の周方向の部分断面図を示す。図9に示すように、回転子コア32Aの外周側面の曲率半径は、曲率半径R1となるように形成されている。そして、永久磁石32Bの回転子コア32A側の曲率半径は、曲率半径R1より小さな曲率半径R2となるように形成されている。従って、回転子コア32Aには永久磁石32Bの周端側のみが接触しており、永久磁石32Bの周方向中央付近には、回転子コア32Aと永久磁石32Bとの間に間隙32Eが形成されることになる。そして、この間隙32Eに接着剤が塗布される。
このように、接着剤を塗布するための凹溝を回転子コア32Aに形成することがないので、製造コストを低減することができる。また、永久磁石32Bと回転子コア32Aとの間の間隙32Eには、十分な厚みの接着剤を塗布することができるので、永久磁石32Bに着磁の際のモーメントの発生による永久磁石32Bの割れを防止できると共に、永久磁石32Bが回転子コア32Aから剥離することも防止できる。なお、間隙32Eの厚みは、回転子コア32Aの曲率半径R1と永久磁石32Bの回転子コア32A側の面の曲率半径R2との差により適宜変化させることができる。
動力操舵装置の全体構成を示す図である。 車両用伝達比可変操舵装置の部分断面図を示す図である。 電動パワーステアリング装置の断面図を示す図である。 回転子の斜視図を示す図である。 第1実施形態における回転子の部分断面図を示す図である。 第2実施形態における回転子の部分断面図を示す図である。 第2実施形態における回転子と固定子との位置関係について説明する図である。 第2実施形態における回転子の変形態様を示す図である。 第3実施形態における回転子の部分断面図を示す図である。
符号の説明
1 ・・・ ステアリングホイール
2 ・・・ 車両用伝達比可変操舵装置(VGRS装置)
3 ・・・ メインシャフト
4 ・・・ 電動パワーステアリング装置(EPS装置)
11 ・・・ スパイラルケーブル
12 ・・・ ロック機構
13 ・・・ 伝達比可変用電動機(永久磁石回転電機)
14 ・・・ 減速機
21 ・・・ ラックシャフト
21A ・・・ ラックギヤ
21B ・・・ ボールねじ部
21C ・・・ ボールねじナット
22 ・・・ ピニオン
23 ・・・ アシスト電動機(永久磁石回転電機)
31 ・・・ 固定子(電機子)
32 ・・・ 回転子(界磁)
32A ・・・ 回転子コア(界磁コア)
32B ・・・ 永久磁石
32C ・・・ 周方向凹溝
32D ・・・ 周方向中央凹溝
32E ・・・ 間隙

Claims (9)

  1. 電機子コアと該電機子コアに巻回された電機子巻線とを有する電機子と、
    前記電機子に対して相対回転可能な略円柱形状又は略円筒形状の界磁コアと該界磁コアの周側面側に接着剤により複数配設された略円弧断面形状の永久磁石とを有する界磁と、
    を備えた永久磁石回転電機において、
    前記接着剤は、前記永久磁石の軸端面及び/又は前記永久磁石の周端面に塗布されることを特徴とする永久磁石回転電機。
  2. 前記界磁コアは、前記永久磁石の軸端側付近であって該界磁コアの周方向に向かって2つの周方向凹溝が形成され、
    前記接着剤は、前記永久磁石の軸端面及び前記周方向凹溝に塗布されることを特徴とする請求項1記載の永久磁石回転電機。
  3. 前記周方向凹溝は、前記電機子コアに対向しない位置に形成されることを特徴とする請求項2記載の永久磁石回転電機。
  4. 前記周方向凹溝は、2つの該周方向凹溝の内側間隔が前記永久磁石の軸方向幅より狭いことを特徴とする請求項2記載の永久磁石回転電機。
  5. 前記界磁コアは、さらに、前記永久磁石の軸方向中央付近であって該界磁コアの周方向に向かって少なくとも1つの周方向中央凹溝が形成され、
    前記接着剤は、さらに、前記周方向中央凹溝に塗布されることを特徴とする請求項2記載の永久磁石回転電機。
  6. 前記界磁コアは、前記永久磁石の周短側付近であって該界磁コアの軸方向に向かって複数の軸方向凹溝が形成され、
    前記接着剤は、前記永久磁石の周端面及び前記軸方向凹溝に塗布されることを特徴とする請求項1記載の永久磁石回転電機。
  7. 電機子コアと該電機子コアに巻回された電機子巻線とを有する電機子と、
    前記電機子に対して相対回転可能な略円柱形状又は略円筒形状の界磁コアと該界磁コアの周側面側に接着剤により複数配設された略円弧断面形状の永久磁石とを有する界磁と、
    を備えた永久磁石回転電機において、
    前記永久磁石の前記界磁コア側の面は、前記界磁コアの前記永久磁石側の面の曲率半径と異なる曲率半径であると共に前記永久磁石の周方向中央付近に間隙を形成する曲率半径に形成され、
    前記接着剤は前記間隙に塗布されることを特徴とする永久磁石回転電機。
  8. 前記永久磁石回転電機は、ブラシレスDCモータであることを特徴とする請求項1〜7の何れかに記載の永久磁石回転電機。
  9. 前記永久磁石回転電機は、操舵力を補助する電動パワーステアリング装置に用いられるアシスト電動機、又は、ステアリングホイールの操舵角と転舵輪の転舵角との間の伝達比を可変にする車両用伝達比可変操舵装置に用いられる伝達比可変用電動機であることを特徴とする請求項1〜8の何れかに記載の永久磁石回転電機。
JP2003290447A 2003-08-08 2003-08-08 永久磁石回転電機 Pending JP2005065388A (ja)

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