JP2005064060A - 固体撮像素子、固体撮像素子の製造方法及び固体撮像装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡単な製造工程で、固体撮像素子を正確な曲率で再現性よく湾曲実装でき且つ、実装歩留を向上させること。
【解決手段】通常の半導体ウエハを平坦ポリッシュし、その表面に半導体プロセスにより回路パターンを形成して固体撮像素子ウエハとし、その裏面を研磨する。この固体撮像素子ウエハの裏面にP−TEOS酸化膜或いは、スパッタW等の圧縮応力系の膜を成膜して、固体撮像素子ウエハを3次元的な球面形状に凹面湾曲させる。このように、弾性応力を利用して、湾曲したチップ保持部材に固体撮像素子チップを接着保持して湾曲形状にするのではなく応力膜を用いた場合、膜応力が固体撮像素子ウエハの全体に均一にかかることと、固体撮像素子ウエハの厚みと応力膜の厚みで湾曲した形状を微調整することができるため、正確な曲率で再現性よくチップ実装することが可能になり、実装歩留を向上させることができる。
【選択図】 図2
【解決手段】通常の半導体ウエハを平坦ポリッシュし、その表面に半導体プロセスにより回路パターンを形成して固体撮像素子ウエハとし、その裏面を研磨する。この固体撮像素子ウエハの裏面にP−TEOS酸化膜或いは、スパッタW等の圧縮応力系の膜を成膜して、固体撮像素子ウエハを3次元的な球面形状に凹面湾曲させる。このように、弾性応力を利用して、湾曲したチップ保持部材に固体撮像素子チップを接着保持して湾曲形状にするのではなく応力膜を用いた場合、膜応力が固体撮像素子ウエハの全体に均一にかかることと、固体撮像素子ウエハの厚みと応力膜の厚みで湾曲した形状を微調整することができるため、正確な曲率で再現性よくチップ実装することが可能になり、実装歩留を向上させることができる。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、CCDやCMOSセンサなどの固体撮像装置に係り、特に固体撮像装置に搭載される3次元的に湾曲した固体撮像素子、この固体撮像素子の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、固体撮像装置は、半導体製造プロセスにより作成した固体撮像素子ウエハをチップ状に切断して作成される固体撮像素子チップをパッケージに保持し、更に、前記固体撮像素子の半導体主面に配列した光電変換部に被写体を結像する結像レンズなどの光学系を前記パッケージに付設して構成される。
【0003】
図12は従来の平坦な固体撮像素子を搭載した固体撮像装置の構成を示した模式図である。半導体主面(表面)に光電変換部(図示せず)が多数配列された固体撮像素子チップ26aがパッケージ28の平坦面上に固定されている。絞り22と結像レンズ24を介して固体撮像素子チップ26a上の光電変換部に被写体像が結像するよう焦点調整して配置することにより、撮像光学系が形成されている。
【0004】
このとき、実際の撮像光学系においては、合焦点面P3は結像レンズ24の光軸に垂直な平面に対してレンズ収差により像面湾曲を生じることから、チップ中央付近の焦点位置P1とチップ周辺部での焦点位置P2とで焦点ズレが発生する。このため、従来の固体撮像装置から得られる撮像画像には、画像歪、色ズレ、焦点ムラといった画質の劣化が生じるという不都合が避けられなかった。
【0005】
そこで、固体撮像素子の受光部を像面湾曲面に沿って湾曲にパッケージ実装することによりレンズ収差による焦点ズレを補正させる固体撮像装置及びその製造方法が検討されている(例えば特許文献1参照)。
【0006】
図13に、固体撮像素子チップを湾曲チップ実装した固体撮像装置を示すとともに、その製造方法の流れを図14に示す。一般に、シリコン等のウエハを平坦にポリッシュした後(図14のステップS71)、このウエハ上に半導体製造プロセスによって固体撮像素子を作成(ステップS72)し、このウエハ裏面を厚さが50um程度以下に薄く研磨してから(ステップS73)、所望のチップサイズに切断する(ステップS74)。薄く研磨された固体撮像素子チップ26bは、チップの弾性変形を利用して、所望の湾曲形状を有するチップ保持部材(台座)30上に湾曲変形して接着保持し、パッケージ固定(チップマウント)する(ステップS75)。その後、ワイヤボンディング(ステップS76)或いは、バンプ実装等を行い、さらに結像レンズ24及び絞り22等の光学系のマウント工程(ステップS77)を経て製造される。尚、パンプ実装する場合は、上記ステップS72とS73の間にパンプ形成工程が必要となる。
【0007】
また、上記のように従来の固体撮像素子チップの実装工程では、湾曲形状を有するチップ保持部材30の形成が必要で且つ、湾曲したチップ保持部材30上に固体撮像素子チップ26bを固定しながらこの撮像素子を接着・硬化する必要がある。これを通常工程で行なおうとすると非常に困難となる。そこで、固体撮像素子チップを吸引して変形させた状態で接着層を硬化する方法等が公開されている(例えば特許文献2参照)。
【0008】
【特許文献1】
特開平1−202989号公報 (第528頁、第1図)
【特許文献2】
特開2001−156278号公報 (第3−4頁、第4図)
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記した図14に示した製造方法では、固体撮像素子を形成するシリコン等の固体撮像素子チップを、湾曲形状したチップ保持部材上に押し当てて変形、接着保持するチップマウント方法では、3次元球面状に、正確な曲率で再現性よくチップ実装することは困難であり、特に大きな曲率を得ようとすると、固体撮像素子チップの勢開破壊などの問題により実用的なチップ実装歩留が得られなかった。
【0010】
また、湾曲形状を有するチップ保持部材に固体撮像素子を接着する際に、接着後の硬化の為にオーブン硬化を行なおうとすると、撮像素子が元の形状に戻ってしまうので、撮像素子を固定しながら硬化させる方法もあるが固定に時間がかかる為、設備コストが膨大となると共に、作業時間も膨大となるという問題があった。さらに、固体撮像素子チップを吸引して変形させた状態で接着層を硬化する方法では、硬化オーブンの形状が複雑となり、製造方法が高コストになりやすかった。
【0011】
また、チップ全面に亙って歪みを与えて変形しないと、CCD及びCMOSセンサ等の固体撮像素子では、受光面エリア以外の周辺部に配置されているアナログ回路或いはデジタル回路を構成するトランジスタなどの特性が局所的な歪みの不均一性によってばらついてしまい、その電気的な特性が変化するという問題があり、場合によっては回路が設計どおりに動作しなくなる恐れがあった。
【0012】
本発明は前記事情に鑑み案出されたものであって、本発明の第1の目的は、簡単な製造工程で且つ安価に固体撮像素子を正確な曲率で再現性よく湾曲実装して実装歩留を向上させることができる固体撮像素子、固体撮像素子の製造方法及び固体撮像装置を提供することにあり、第2の目的は、固体撮像素子の受光面エリア以外の電子回路部の特性を変化させることなく固体撮像素子を湾曲実装することができる固体撮像素子、固体撮像素子の製造方法及び固体撮像装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するため、固体撮像素子ウエハの裏面或いは表面のいずれか一方若しくは両面に応力膜を成膜して当該固体撮像素子ウエハを塑性変形して球面状に湾曲した形状にする工程と、前記球面状に湾曲した形状の固体撮像素子ウエハを所定サイズに切断する工程とを有することを特徴とする。
【0014】
このように本発明の固体撮像素子の製造方法では、例えば固体撮像素子ウエハの裏面に応力膜の一種である圧縮応力系の応力膜を成膜すると、成膜時に発生する圧縮応力により固体撮像素子ウエハの表面が凹部になるように当該固体撮像素子ウエハが塑性変形して球面状に湾曲した形状になる。また、例えば固体撮像素子ウエハの表面に応力膜の一種である引っ張り応力系の透明な応力膜を成膜すると、成膜時に発生する引っ張り応力により固体撮像素子ウエハの表面が凹部になるように当該固体撮像素子ウエハが塑性変形して球面状に湾曲した形状になる。
例えば固体撮像素子ウエハの裏面に応力膜の一種である圧縮応力系の応力膜を成膜し、表面に応力膜の一種である引っ張り応力系の透明な応力膜を成膜すると、成膜時に発生する圧縮応力と引っ張り応力により発生する歪量の合計により固体撮像素子ウエハの表面が凹部になるように当該固体撮像素子ウエハが塑性変形して球面状に湾曲した形状になり、これを所定サイズに切断することで、球面状に湾曲した形状の固体撮像素子チップを作成することができる。このように、弾性応力を利用して固体撮像素子チップを球面状に湾曲した湾曲形状にするのではなく応力膜を用いた場合、応力が固体撮像素子チップの全体に均一にかかることと、固体撮像素子チップの厚みと応力膜の厚みで湾曲した形状を微調整することができるため、正確な曲率の固体撮像素子チップを再現性よく、しかも短時間且つ安価に得ることができるので、チップ実装歩留を向上させることができ、特に大きな曲率を得ようとした場合でも固体撮像素子チップにへき開破壊を生じることがないため、実用上十分なチップ実装歩留を得ることができる。更に、膜応力が固体撮像素子チップの全体に均一にかかって塑性変形されるため、局所的な歪みの不均一性がなくなり、固体撮像素子の受光面エリア以外の周辺部に配置されている電子回路を形成するトランジスタなどの特性にばらつきがなくなるため、塑性変形後の電子回路の正常動作を確保することができる。
【0015】
また、本発明は、固体撮像素子ウエハを所定のサイズに切断して得られる固体撮像素子チップの裏面或いは表面若しくは両面に応力膜を成膜して当該固体撮像素子チップを塑性変形して前記球面状に湾曲した形状にする工程を有すること特徴とする。
【0016】
このように本発明の固体撮像素子の製造方法では、例えば固体撮像素子チップの裏面に応力膜の一種である圧縮応力系の応力膜を成膜すると、成膜時に発生する圧縮応力により固体撮像素子チップの表面が凹部になるように当該固体撮像素子チップが塑性変形して球面状に湾曲した形状になる。また、例えば固体撮像素子チップの表面に応力膜の一種である引っ張り応力系の透明な応力膜を成膜すると、成膜時に発生する引っ張り応力により固体撮像素子チップの表面が凹部になるように当該固体撮像素子チップが塑性変形して球面状に湾曲した形状になる。
例えば固体撮像素子チップの裏面に応力膜の一種である圧縮応力系の応力膜を成膜し、表面に応力膜の一種である引っ張り応力系の透明な応力膜を成膜すると、成膜時に発生する圧縮応力と引っ張り応力により発生する歪量の合計により固体撮像素子チップの表面が凹部になるように当該固体撮像素子チップが塑性変形して球面状に湾曲した形状になる。このように、弾性応力を利用して固体撮像素子チップを球面状に湾曲した湾曲形状にするのではなく応力膜を用いた場合、応力が固体撮像素子チップの全体に均一にかかることと、固体撮像素子チップの厚みと応力膜の厚みで湾曲した形状を微調整することができるため、正確な曲率の固体撮像素子チップを再現性よく、しかも短時間且つ安価に得ることができるため、チップ実装歩留を向上させることができ、特に大きな曲率を得ようとした場合でも固体撮像素子チップにへき開破壊を生じることがないため、実用上十分なチップ実装歩留を得ることができる。更に、膜応力が固体撮像素子チップの全体に均一にかかって塑性変形されるため、局所的な歪みの不均一性がなくなり、固体撮像素子の受光面エリア以外の周辺部に配置されている電子回路を形成するトランジスタなどの特性にばらつきがなくなるため、塑性変形後の電子回路の正常動作を確保することができる。
【0017】
また、本発明は、固体撮像素子ウエハの裏面に当該固体撮像素子とは熱膨張率の違う部材を固着する工程と、前記熱膨張率の違う部材を固着した固体撮像素子ウエハを所定のサイズに切断して固体撮像素子チップを得る工程と、前記固体撮像素子チップを加熱して湾曲させる工程とを有することを特徴とする。
【0018】
このように本発明の固体撮像素子の製造方法では、固体撮像素子の裏面に、この固体撮像素子とは熱膨張率の違う部材を固着し、これを所定サイズに切断た後、オーブンなどで加熱すれば、温度上昇時に発生する熱応力により固体撮像素子ウエハの表面が凹部になるように当該固体撮像素子ウエハが変形して球面状に湾曲した形状になり、球面状に湾曲した形状の固体撮像素子チップを得ることができ、極めて簡単な工程で球面状に湾曲した形状の固体撮像素子チップを作成することができると共に、固体撮像素子ウエハや固着する部材の厚みや熱膨張率を調整することで、湾曲した形状を微調整することができるため、正確な曲率の固体撮像素子チップを再現性よく、しかも、短時間且つ安価に得ることができる。しかも、この固体撮像素子チップを単にチップ保持部材にマウントすればよいため、チップ実装歩留まりを向上させることができる。
【0019】
また、本発明は、表面に湾曲した撮像領域が形成された第1の部材と、前記第1の部材の表面或いは裏面のいずれか一方又は両方に成膜された変形保持部材とを具備することを特徴とする。
【0020】
このように本発明の固体撮像素子では、例えば第1の部材の裏面に、変形保持部材として応力膜の一種である圧縮応力系の応力膜を成膜して上記固体撮像素子の構造を得るが、成膜時に発生する圧縮応力により第1の部材の表面が凹部になるよう塑性変形して球面状に湾曲した形状となり、以降、この湾曲した状態を保持した形状になる。ここで、変形保持部材とは、自ら変形し、その変形した状態で第1の部材を保持する部材のことを示すとする。また、例えば第1の部材の裏面に、変形保持部材として応力膜の一種である引っ張り応力系の透明な応力膜を成膜して上記固体撮像素子の構造を得るが、成膜時に発生する引っ張り応力により固体撮像素子ウエハの表面が凹部になるように第1の部材の表面が塑性変形して球面状に湾曲した形状になり、以降、この湾曲した状態を保持した形状になる。更に、例えば第1の部材の裏面に、変形保持部材として応力膜の一種である圧縮応力系の応力膜を成膜し、表面に応力膜の一種である引っ張り応力系の透明な応力膜を成膜して上記固体撮像素子の構造を得るが、成膜時に発生する圧縮応力と引っ張り応力により発生する歪量の合計により第1の部材の表面が凹部になるように第1の部材が塑性変形して球面状に湾曲した形状になり、以降、この湾曲した状態を保持した形状になる。このように、弾性応力を利用して固体撮像素子チップを球面状に湾曲した湾曲形状にするのではなく応力膜を用いた場合、応力が固体撮像素子チップの全体に均一にかかることと、固体撮像素子チップの厚みと応力膜の厚みで湾曲した形状を微調整することができるため、正確な曲率の固体撮像素子チップを再現性よく、しかも短時間且つ安価に得ることができるので、チップ実装歩留を向上させることができ、特に大きな曲率を得ようとした場合でも固体撮像素子チップにへき開破壊を生じることがないため、実用上十分なチップ実装歩留を得ることができる。更に、膜応力が固体撮像素子チップの全体に均一にかかって塑性変形されるため、局所的な歪みの不均一性がなくなり、固体撮像素子の受光面エリア以外の周辺部に配置されている電子回路を形成するトランジスタなどの特性にばらつきがなくなるため、塑性変形後の電子回路の正常動作を確保することができる。
【0021】
また、本発明は、表面に湾曲した撮像領域が形成された第1の部材と、前記第1の部材の裏面に固着された前記第1の部材と熱膨張率が異なる第2の部材とを具備することを特徴とする。
【0022】
このように本発明の固体撮像素子では、第1の部材の裏面に、この第1の部材とは熱膨張率の違う第2の部材を固着して上記固体撮像素子の構造を得るが、この構造の固体撮像素子をオーブンなどで加熱すれば、温度上昇時に発生する熱応力により第1の部材の表面が凹部になるように変形して球面状に湾曲した形状になり、以降、湾曲形状を保持した状態になる。従って、極めて簡単な工程で球面状に湾曲した形状の固体撮像素子を作成することができると共に、第1の部材や第2部材の厚みや熱膨張率を調整することで、湾曲した形状を微調整することができるため、正確な曲率の固体撮像素子を再現性よく、しかも、短時間且つ安価に得ることができる。しかも、この固体撮像素子を単にチップ保持部材にマウントすればよいため、チップ実装歩留まりを向上させることができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明の第1の実施の形態に係る固体撮像素子の製造方法で製造された固体撮像素子を搭載する固体撮像装置の構成を示した模式図である。
【0024】
固体撮像装置40は、固体撮像素子チップ6上に被写体の像を結像する結像レンズ2と、この結像レンズ2に入射する光量を調整する絞り4と、光学像を電気信号に変換する固体撮像素子チップ6と、この固体撮像素子チップ6をパッケージ10内に支持固定するチップ保持部材8と、固体撮像素子チップ6及び上記結像レンズ2と絞り4等の光学系を収納するパッケージ10を有している。
【0025】
図2は図1に示した湾曲した固体撮像素子チップ6の製造方法の流れを示したフロー図である。以下、この図を参照して固体撮像素子チップ6の製造方法について説明する。
【0026】
通常の半導体ウエハを厚さ500〜800um程度に平坦ポリッシュし(ステップS1)、この平坦ポリッシュした半導体ウエハを用いて、半導体プロセスにより回路パターンを形成することにより、平坦ウエハ上に固体撮像素子6を作成する(ステップS2)。その後、固体撮像素子ウエハを裏面研磨することにより、厚さが50um程度以下に薄く平坦に加工する(ステップS3)。ここで、固体撮像素子ウエハは、表面部分に複数の撮像素子が形成されたウエハのことを示すとする。次に、薄く裏面研磨した固体撮像素子ウエハの裏面に、圧縮応力になるように成膜プロセス条件を制御して、P−TEOS酸化膜或いは、スパッタWなどの膜を成膜することによって、固体撮像素子ウエハの表面側が凹んだ球面湾曲形状に塑性変形する(ステップS4)。
【0027】
次に固体撮像素子ウエハを所望のチップサイズに切断する(ステップS5)。
こうして得られた湾曲形状の固体撮像素子チップ6をチップ保持部材8を介してパッケージ10に接着保持して固定(チップマウント)する(ステップS6)。
その後、ワイヤボンディング等を行った後(ステップS7)、結像レンズ2及び絞り4などの撮像光学系の光軸と固定位置を調整して、固体撮像素子チップ6の湾曲した受光面と結像面が一致するように光学系をマウントして(ステップS8)、固体撮像素子チップ6を湾曲実装した固体撮像装置40が製造される。
【0028】
本実施の形態によれば、固体撮像素子ウエハの裏面に圧縮応力系の膜を成膜して3次元的に球面湾曲形状に塑性変形した後、これをチップ状に切断して球面湾曲形状の固体撮像素子チップ6を作成することにより、固体撮像素子ウエハの厚さと応力膜の成膜厚さにより固体撮像素子チップ6の球面湾曲形状の曲率などを調整できるため、再現性よく正確な球面湾曲率の固体撮像素子チップ6を作成することができ、この固体撮像素子チップ6を単にチップ保持部材8を介してパッケージ10にマウントすればよいため、再現性よく正確な球面湾曲率のチップ実装をパッケージ10に行うことができる。
【0029】
通常曲率を持った固体撮像素子チップ6は勿論のこと、大きな曲率を持った固体撮像素子チップ6でもパッケージ10にマウントする際に弾性変形を用いないため、固体撮像素子チップ6のへき開破壊などによるチップ実装歩留の悪化を避けることができ、チップ実装歩留を向上させることができる。
【0030】
また、応力膜の膜応力により固体撮像素子ウエハを3次元的に球面湾曲形状に塑性変形し、これを切断して球面湾曲形状の固体撮像素子チップ6を作成するため、チップ全面に均一な変形歪を与えることが可能になり、それ故、CCD及びCMOSセンサ等の固体撮像素子の受光面の周辺に配置されている電子回路を形成するトランジスタの特性にばらつきが生じないため、固体撮像素子チップ6の塑性変形後も、固体撮像素子チップ6上の電子回路を設計どおりの正常な動作状態に保持することができる。
【0031】
従って、正確な球面湾曲率の固体撮像素子チップ6を用いるため、画像歪、色ズレ、焦点ムラが低減された良好な画質の固体撮像装置を歩留良く製造することができる。
【0032】
尚、上記実施の形態では固体撮像素子ウエハの裏面に圧縮応力系の膜を成膜して3次元的に球面湾曲形状に塑性変形した後、これをチップ状に切断して球面湾曲形状の固体撮像素子チップ6を得たが、固体撮像素子ウエハの表面に引っ張り応力系の透明膜を成膜して3次元的に球面湾曲形状に塑性変形した後、これを所定サイズに切断して球面湾曲形状の固体撮像素子チップを作成しても、上記実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0033】
(第2の実施の形態)
図4は、本発明の第2の実施の形態に係る固体撮像素子の製造方法を示したフロー図である。本実施の形態の固体撮像素子の製造方法は、第1の実施の形態の固体撮像素子の製造方法とほぼ同じであるが、ステップS14で固体撮像素子ウエハを切断して固体撮像素子チップとしてから、これら固体撮像素子チップにステップS15で応力膜の成膜を行うことと、この成膜する応力膜の種類が異なっている。
【0034】
即ち、第1の実施の形態と同様にステップS11〜S13で、半導体ウエハの平坦ポリッシュ工程、撮像素子形成工程、固体撮像素子ウエハの裏面研磨工程を経た後、ステップS14で固体撮像素子ウエハを所望のチップサイズの固体撮像素子チップに切断する。次に、個々の固体撮像素子チップのウエハの表面(主面)に引っ張り応力系の透明膜を成膜することにより、これら固体撮像素子チップの表面側が凹んだ球面湾曲形状に塑性変形させる。但し、個々の固体撮像素子チップのウエハの表面に成膜される応力膜は、引っ張り応力になるように成膜プロセス条件で制御されたP−TEOS酸化膜或いはP−SIN膜等の透明な膜である。以降のステップS16のチップマウント工程からステップS18の光学系マウント工程までは第1の実施の形態と同様である。
【0035】
本実施の形態によれば、個々の固体撮像素子チップの表面に引っ張り応力系の透明膜を成膜して固体撮像素子チップを3次元的に球面湾曲形状に塑性変形することにより、第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0036】
尚、上記実施の形態では固体撮像素子ウエハをチップ切断して得た固体撮像素子チップの表面に引っ張り応力系の透明膜を成膜して3次元的に球面湾曲形状の固体撮像素子チップを作成したが、固体撮像素子ウエハをチップ状に切断して固体撮像素子チップ6を作成した後、個々の固体撮像素子チップ6の裏面に圧縮応力系の膜を成膜して3次元的に球面湾曲形状に塑性変形するようにしても、上記実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0037】
(第3の実施の形態)
図5は、本発明の第3の実施の形態に係る固体撮像素子の製造方法を示したフロー図である。本実施の形態の固体撮像素子の製造方法は、第1の実施の形態の固体撮像素子の製造方法とほぼ同じであるが、ステップS24、25の応力膜の成膜工程が異なっている。
【0038】
即ち、第1の実施の形態と同様にステップS21〜S23で半導体ウエハの平坦ポリッシュ工程、撮像素子形成工程、固体撮像素子ウエハの裏面研磨工程を経た後、ステップS24で固体撮像素子ウエハの裏面に圧縮応力系の膜を成膜した後、ステップS25で、同固体撮像素子ウエハの表面に引っ張り応力系の透明膜を成膜することにより、圧縮応力と引っ張り応力の両応力によって固体撮像素子ウエハをその表面側が凹んだ球面湾曲形状に塑性変形させる。以降のステップS26のチップ切断工程からステップS29の光学系マウント工程までは第1の実施の形態と同様である。
【0039】
本実施の形態によれば、固体撮像素子ウエハの表面に引っ張り応力系の透明膜を成膜し且つ、同固体撮像素子ウエハの裏面に圧縮系の膜を成膜して固体撮像素子ウエハを3次元的に球面湾曲形状に塑性変形することにより、第1の実施の形態と同様の効果を得ることができるが、特に、これら応力膜の成膜厚を固体撮像素子ウエハの表面と裏面で調整することができるため、第1の実施の形態よりも、固体撮像素子チップの球面湾曲形状を調整する要素が増え、その分、精度のよい湾曲形状の調整を行うことができる。尚、固体撮像素子ウエハの表面と裏面に応力膜を成膜する順序は裏面が先でもよい。
【0040】
(第4の実施の形態)
図6は、本発明の第4の実施の形態に係る固体撮像素子の製造方法を示したフロー図である。本実施の形態の固体撮像素子の製造方法は、第3の実施の形態の固体撮像素子の製造方法とほぼ同じであるが、固体撮像素子ウエハを所望のサイズの固体撮像素子チップに切断後に、ステップS35、S36により、個々の固体撮像素子チップの裏面に圧縮応力系の膜を成膜した後、同固体撮像素子チップの表面に引っ張り応力系の透明膜を成膜することにより、圧縮応力と引っ張り応力の両応力によって固体撮像素子ウエハをその表面側が凹んだ球面湾曲形状に塑性変形させているところが異なっている。他のステップS31〜S34及びステップS37〜S39までの工程は第3の実施の形態と同様で、同様の効果がある。尚、固体撮像素子チップの表面と裏面に応力膜を成膜する順序は裏面が先でもよい。
【0041】
なお、上記第1〜第4の実施の形態では、チップマウント工程で、球面湾曲形状の固体撮像素子チップをチップ保持部材を介してパッケージにマウントしたが、像面湾曲面と一致する球面湾曲形状を有する図3に示したようなチップ保持部材12上に球面湾曲形状の固体撮像素子チップ6を接着保持することにより補助的に若干の弾性変形を加えてチップ保持部材12上に固定すると、この固定により固体撮像素子チップ2の球面湾曲形状を3次元的に微調整してその曲率を高精度に補正することができる。このため、固体撮像素子チップ6の球面湾曲形状を像面湾曲面に高精度に合致させることができ、撮影画像の画質をさらに一層向上させることができる。
【0042】
(第5の実施の形態)
図7は、本発明の第5の実施の形態に係る固体撮像素子の製造方法を示したフロー図である。本実施の形態は、3次元的に球面湾曲形状の固体撮像素子チップを、このチップ上に配置された電子回路の電気特性を変化させないように作成する製造方法を示したものである。
【0043】
第1の実施の形態と同様にステップS41〜S43で、半導体ウエハの平坦ポリッシュ工程、撮像素子形成工程、固体撮像素子ウエハの裏面研磨工程を経た後、固体撮像素子ウエハの裏面に圧縮応力系の膜を成膜するか或いは、固体撮像素子ウエハの表面に引っ張り応力系の透明膜を成膜するかのいずれかの成膜方法によって固体撮像素子ウエハを3次元的に球面湾曲形状に塑性変形させる(ステップS44)。
【0044】
次に固体撮像素子ウエハ上に形成された図8に示すような電子回路において、受光部エリア202の周辺トランジスタ部204に成膜された応力膜を選択的にエッチングする(ステップS45)。この応力膜のパターニング工程により、受光部エリア202は成膜されたままであるが、周辺トランジスタ部204の応力膜は除去される。これにより、受光部エリア202のみを湾曲変形したまま、周辺トランジスタ部204の歪変形が除去される。以降のステップS46のチップ切断工程からステップS49の光学系マウント工程までは第1の実施の形態と同様である。
【0045】
本実施の形態では、固体撮像素子ウエハに応力膜を成膜した後、受光部エリア202の周辺トランジスタ部204に成膜された応力膜を選択的エッチングして除去するため、周辺トランジスタ部204の歪変形を除去することができる。これにより、固体撮像素子ウエハを湾曲変形する際に、周辺トランジスタ部204に配置された各トランジスタに応力が作用することにより、電気特性が変化してしまうという問題を無くすことができ、周辺トランジスタ部204で形成される電子回路を回路設計通りの正常な動作状態に保持することができる。従って、球面湾曲形状の受光部エリア202により光電変換された画像歪、色ズレ、焦点ムラが低減された良好な画質の電気信号を周辺トランジスタ部204により正常に処理し、良好な画質の画像信号を固体撮像装置から得ることができる。
【0046】
(第6の実施の形態)
図9は、本発明の第6の実施の形態に係る固体撮像素子の製造方法を示したフロー図である。本実施の形態も、3次元的に球面湾曲形状の固体撮像素子チップを、このチップ上に配置された電子回路の電気特性を変化させないように作成する製造方法を示したものである。
【0047】
第1の実施の形態と同様にステップS51〜S53で、半導体ウエハの平坦ポリッシュ工程、撮像素子形成工程、固体撮像素子ウエハの裏面研磨工程を経た後、固体撮像素子ウエハの裏面に圧縮応力系の膜(第1の応力膜)を成膜して、固体撮像素子ウエハを球面状に塑性変形した後(ステップS54)、固体撮像素子ウエハの表面に引っ張り応力系の透明膜(第2の応力膜)を成膜して、前記の塑性変形量を相殺する(ステップS55)。従って、この段階では、ウエハの裏面に成膜した圧縮応力系の膜と表面に成膜した引っ張り応力系の透明膜の応力が打ち消し合って、固体撮像素子ウエハは塑性変形していない状態にある。
【0048】
次に固体撮像素子ウエハ上に形成された図8に示すような電子回路において、固体撮像素子ウエハに成膜された第2の応力膜が受光部エリア202の周辺トランジスタ部204のみに残るように選択的にエッチングする(ステップS56)。この第2の応力膜のパターニング工程により、第1の応力膜と第2の応力膜により周辺トランジスタ部204は歪変形量が相殺され、それ以外の受光部エリア202は第1の応力膜による塑性変形により、所望の凹面湾曲形状となる。以降のステップS57のチップ切断工程からステップS60の光学系マウント工程までは第1の実施の形態と同様である。
【0049】
本実施の形態も、固体撮像素子ウエハを湾曲変形する際の周辺トランジスタ部204の歪変形を除去することができるため、第5の実施の形態と同様の効果がある。
【0050】
尚、本実施形態と反対に固体撮像素子ウエハの表面に引っ張り応力系の透明膜(第1の応力膜)を成膜して、固体撮像素子ウエハを球面状に塑性変形した後、固体撮像素子ウエハの裏面に圧縮応力系の膜(第2の応力膜)を成膜した後、第2の応力膜が受光部エリアの周辺トランジスタ部のみに残るように選択的にエッチングしても、固体撮像素子ウエハを湾曲変形する際の周辺トランジスタ部の歪変形を除去することができ、同様の効果がある。
【0051】
(第7の実施の形態)
図10は、本発明の第7の実施の形態に係る固体撮像素子の製造方法を示したフロー図である。
【0052】
通常の半導体ウエハを所定の厚さに平坦ポリッシュし(ステップS61)、この平坦ポリッシュした半導体ウエハを用いて、半導体プロセスにより回路パターンを形成することにより、平坦ウエハ上に固体撮像素子を形成した後(ステップS62)、固体撮像素子ウエハを裏面研磨して薄く平坦に加工する(ステップS63)。次に、薄く裏面研磨した固体撮像素子ウエハの裏面に、UV(紫外線)硬化樹脂をスピンコートなどで均一に塗布する(ステップS64)。
【0053】
次にUV硬化樹脂を塗布した固体撮像素子ウエハの裏面に、紫外線光を透過し且つ固体撮像素子の熱膨張率より高い熱膨張率を有するUV透過基板を貼りあわせた後、紫外線光をUV透過基板を通してUV硬化樹脂に当ててこれを硬化させることにより、固体撮像素子ウエハの裏面にUV透過基板を固着する(ステップS65)。
【0054】
次に、裏面にUV透過基板を固着した固体撮像素子ウエハを所望のサイズにチップ切断して、固体撮像素子チップとする(ステップS66)。
【0055】
ここで、固体撮像素子チップは、図11(A)に示すように、固体撮像素子42の裏面にUV透過基板46がUV硬化樹脂44により固着されて構成されている。
【0056】
これら固体撮像素子チップを、図11(B)に示すように、熱硬化樹脂48を用いて基板50上にマウントした後、オーブン内に入れて熱を加えて温度を上昇させると、UV透過基板46と固体撮像素子42の熱膨張率の違いにより発生する熱応力によって、固体撮像素子チップが凹形に変形し、オーブン内から取り出すと、図11(C)に示すように表面が凹んだ球面湾曲形状の固体撮像素子チップが得られる(ステップS67)。硬化した熱硬化樹脂48が従来の湾曲台座の代わりになっている。
【0057】
こうして得られた湾曲形状の固体撮像素子チップをパッケージに接着保持してチップマウントした後(ステップS68)、ワイヤボンディング等を行ってから(ステップS69)、結像レンズ及び絞りなどの撮像光学系の光軸と固定位置を調整して、固体撮像素子チップの湾曲した受光面と結像面が一致するように光学系をマウントすると(ステップS70)、固体撮像素子チップを湾曲実装した固体撮像装置が製造される。
【0058】
本実施の形態によれば、固体撮像素子チップの裏面に固着したUV透過基板46と固体撮像素子42の熱膨張率の違いを利用して、固体撮像素子チップを3次元的に球面湾曲形状とすることにより、固体撮像素子ウエハや固着する部材の厚みや熱膨張率を調整することで、湾曲した形状を微調整することができるため、正確な曲率の固体撮像素子チップを再現性よく得ることができる。また、このような固体撮像素子チップを単にチップ保持部材にマウントするだけで良いため、実装歩留を向上させることができる。更に、湾曲したチップ保持部材を用いること無く簡単な工程で短時間に固体撮像素子チップを製造できるため、設備が簡素化され、球面湾曲形状の固体撮像素子チップを低価格で製造することができる。従って、この固体撮像素子チップを搭載した画像歪、色ズレ、焦点ムラが低減された高画質の撮像装置を安価に製造することができる。また、裏面にUV透過基板46を固着した固体撮像素子ウエハを所望のサイズに切断(ダイシング)してチップ状とした後、これを加熱して湾曲した固体撮像素子チップを得ることにより、固体撮像素子ウエハにUV透過基板46が固着されて固体撮像素子ウエハが補強されているため、ダイシングの際にウエハが割れにくくなり、取り扱いが非常に楽になり、固体撮像素子チップを容易にピックアップすることができる。
【0059】
尚、上記実施の形態では、固体撮像素子チップの裏面に固着したUV透過基板46と固体撮像素子42の熱膨張率の違いを利用して、球面湾曲形状の固体撮像素子チップを得たが、裏面を研磨した固体撮像素子チップの裏面に蒸着若しくはスパッタリング等でCu,Ni,Au等の金属材料部材を付けて、これを基板50上に熱硬化樹脂48を用いてマウントした後、オーブン内で熱を加えて温度上昇させることにより、固体撮像素子42と前記金属材料部材の熱膨張率の違いにより、固体撮像素子42を凹形に変形させて、球面湾曲形状の固体撮像素子チップを得るようにしても、同様の効果がある。
【0060】
また、上記実施の形態では固体撮像素子チップの裏面にUV硬化樹脂44により固着したUV透過基板46と固体撮像素子42の熱膨張率の違いを利用したが、固体撮像素子チップの裏面にUV硬化樹脂44を均一に塗布してから紫外線を当ててUV硬化樹脂44を硬化させて固体撮像素子42の裏面に固着させた後、これを基板50上に熱硬化樹脂48を用いてマウントした後、オーブン内で熱を加えて温度上昇させることにより、固体撮像素子42とUV硬化樹脂44の熱膨張率の違いにより、固体撮像素子42を凹形に変形させて、球面湾曲形状の固体撮像素子チップを得るようにしても、同様の効果があるが、特にUV透過基板46を接着する工程を必要としないため、上記実施の形態よりも更に簡素化された工程で、球面湾曲形状の固体撮像素子チップを得ることができる。
【0061】
尚、本発明は上記実施の形態に限定されることなく、その要旨を逸脱しない範囲において、具体的な構成、機能、作用、効果において、他の種々の形態によっても実施することができる。例えば、上記実施の形態では、球面湾曲形状の固体撮像素子チップを得ることについて説明したが、固体撮像素子チップの湾曲は球面状となる方がよいが、必ずしも完全な球面上でなくても良く、例えばチップの4隅が曲がっているような状態でも良い。
【0062】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明によれば、固体撮像素子ウエハに応力膜を成膜して固体撮像素子ウエハを球面湾曲形状としてからそれを切断して球面湾曲形状の固体撮像素子チップを製造したり或いは、固体撮像素子ウエハを切断して得た固体撮像素子チップに応力膜を成膜してこの固体撮像素子チップを球面湾曲形状とする製造方法を採ることにより、固体撮像素子チップの球面湾曲形状は、裏面研磨したウエハの厚さと、応力膜の成膜厚さにより調整できることから、再現性よく正確な球面湾曲率でチップ実装することが可能である。
また、このような固体撮像素子チップを単にチップ保持部材にマウントするだけで良いため、実装歩留を向上させることができる。更に、湾曲したチップ保持部材を用いること無く簡単な工程で短時間に固体撮像素子チップを製造できるため、設備が簡素化され、球面湾曲形状の固体撮像素子チップを極めて低価格で製造することができる。従って、この固体撮像素子チップを搭載した画像歪、色ズレ、焦点ムラが低減された高画質の撮像装置を安価に製造することができる。
また、応力膜の膜応力により固体撮像素子チップを3次元的に球面湾曲形状に塑性変形することから、チップ全面に均一な変形歪を与えることが可能になるため、CCDおよびCMOSセンサ等の固体撮像素子では局所的な歪の不均一性により、チップ上に配置されたトランジスタ部の特性がばらつきを生じることを防止することができ、トランジスタ部で形成される電子回路を回路設計通りの正常な動作状態に保持することができる。
また、これらの膜応力を利用する方法に加えて、従来の像面湾曲に沿って湾曲形状をしたチップ保持部材上に、固体撮像素子チップの弾性変形を利用して接着固定する方法を組み合わせて湾曲チップ実装することにより、従来の湾曲形状をしたチップ保持部材上に接着保持するチップマウント方法では、固体撮像素子チップを弾性変形する際に、大きな湾曲率を必用とする場合、固体撮像素子チップの劈開割れ等の問題が生じるが、本発明方法と組み合わせて3次元的に球面形状に湾曲変形することにより、歩留りよく大きな湾曲率に変形した固体撮像装置の製造が可能となる。
また、前記固体撮像素子ウエハの裏面或いは表面のいずれか一方に成膜した応力膜の中で受光面以外の所定部分(トランジスタ部)を直接或いは裏面から覆う応力膜を除去するか又は、固体撮像素子ウエハの裏面及び表面の両面に成膜した応力膜のいずれか一方の面の応力膜の中で受光面を直接或いは裏面から覆う応力膜を除去することにより、トランジスタ部の歪変形を除去することによって、トランジスタ部のトランジスタの特性に変化が生じることを無くすことができ、トランジスタ部で形成される電子回路を回路設計通りの正常な動作状態に保持することができる。
更に、固体撮像素子ウエハの裏面に固着した部材と固体撮像素子の熱膨張率の違いを利用して固体撮像素子ウエハを球面湾曲形状としてからそれを切断して固体撮像素子チップを製造することにより、固体撮像素子ウエハや固着する部材の厚みや熱膨張率を調整することで、湾曲した形状を微調整することができるため、正確な曲率の固体撮像素子チップを再現性よく得ることができる。また、このような固体撮像素子チップを単にチップ保持部材にマウントするだけで良いため、実装歩留を向上させることができる。また、湾曲したチップ保持部材を用いること無く簡単な工程で短時間に固体撮像素子チップを製造できるため、設備が簡素化され、球面湾曲形状の固体撮像素子チップを低価格で製造することができる。従って、この固体撮像素子チップを搭載した画像歪、色ズレ、焦点ムラが低減された高画質の撮像装置を安価に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る固体撮像素子の製造方法で製造された固体撮像素子を搭載する固体撮像装置の構成を示した模式図である。
【図2】図1に示した湾曲した固体撮像素子チップの製造方法の流れを示したフロー図である。
【図3】湾曲した固体撮像素子チップを湾曲形状を有するチップ保持部材上に接着保持してマウントした状態を示した断面図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態に係る固体撮像素子の製造方法を示したフロー図である。
【図5】本発明の第3の実施の形態に係る固体撮像素子の製造方法を示したフロー図である。
【図6】本発明の第4の実施の形態に係る固体撮像素子の製造方法を示したフロー図である。
【図7】本発明の第5の実施の形態に係る固体撮像素子の製造方法を示したフロー図である。
【図8】固体撮像素子ウエハ上に形成された電子回路の構成例を示した平面図である。
【図9】本発明の第6の実施の形態に係る固体撮像素子の製造方法を示したフロー図である。
【図10】本発明の第7の実施の形態に係る固体撮像素子の製造方法を示したフロー図である。
【図11】図10に示した方法で製造する固体撮像素子の製造工程毎の構成を示した断面図である。
【図12】従来の平坦な固体撮像素子を搭載した固体撮像装置の構成を示した模式図である。
【図13】従来の球面状の固体撮像素子を搭載した固体撮像装置の構成を示した模式図である。
【図14】従来の固体撮像素子の製造方法を示したフロー図である。
【符号の説明】
2……結像レンズ、4……絞り、6……固体撮像素子チップ、8、12……チップ保持部材、10……パッケージ、40……固体撮像装置、42……固体撮像素子、44……UV硬化樹脂、46……UV透過基板、48……熱硬化樹脂、50……基板(支持部)、202……受光部エリア、204……周辺トランジスタ部。
【発明の属する技術分野】
本発明は、CCDやCMOSセンサなどの固体撮像装置に係り、特に固体撮像装置に搭載される3次元的に湾曲した固体撮像素子、この固体撮像素子の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、固体撮像装置は、半導体製造プロセスにより作成した固体撮像素子ウエハをチップ状に切断して作成される固体撮像素子チップをパッケージに保持し、更に、前記固体撮像素子の半導体主面に配列した光電変換部に被写体を結像する結像レンズなどの光学系を前記パッケージに付設して構成される。
【0003】
図12は従来の平坦な固体撮像素子を搭載した固体撮像装置の構成を示した模式図である。半導体主面(表面)に光電変換部(図示せず)が多数配列された固体撮像素子チップ26aがパッケージ28の平坦面上に固定されている。絞り22と結像レンズ24を介して固体撮像素子チップ26a上の光電変換部に被写体像が結像するよう焦点調整して配置することにより、撮像光学系が形成されている。
【0004】
このとき、実際の撮像光学系においては、合焦点面P3は結像レンズ24の光軸に垂直な平面に対してレンズ収差により像面湾曲を生じることから、チップ中央付近の焦点位置P1とチップ周辺部での焦点位置P2とで焦点ズレが発生する。このため、従来の固体撮像装置から得られる撮像画像には、画像歪、色ズレ、焦点ムラといった画質の劣化が生じるという不都合が避けられなかった。
【0005】
そこで、固体撮像素子の受光部を像面湾曲面に沿って湾曲にパッケージ実装することによりレンズ収差による焦点ズレを補正させる固体撮像装置及びその製造方法が検討されている(例えば特許文献1参照)。
【0006】
図13に、固体撮像素子チップを湾曲チップ実装した固体撮像装置を示すとともに、その製造方法の流れを図14に示す。一般に、シリコン等のウエハを平坦にポリッシュした後(図14のステップS71)、このウエハ上に半導体製造プロセスによって固体撮像素子を作成(ステップS72)し、このウエハ裏面を厚さが50um程度以下に薄く研磨してから(ステップS73)、所望のチップサイズに切断する(ステップS74)。薄く研磨された固体撮像素子チップ26bは、チップの弾性変形を利用して、所望の湾曲形状を有するチップ保持部材(台座)30上に湾曲変形して接着保持し、パッケージ固定(チップマウント)する(ステップS75)。その後、ワイヤボンディング(ステップS76)或いは、バンプ実装等を行い、さらに結像レンズ24及び絞り22等の光学系のマウント工程(ステップS77)を経て製造される。尚、パンプ実装する場合は、上記ステップS72とS73の間にパンプ形成工程が必要となる。
【0007】
また、上記のように従来の固体撮像素子チップの実装工程では、湾曲形状を有するチップ保持部材30の形成が必要で且つ、湾曲したチップ保持部材30上に固体撮像素子チップ26bを固定しながらこの撮像素子を接着・硬化する必要がある。これを通常工程で行なおうとすると非常に困難となる。そこで、固体撮像素子チップを吸引して変形させた状態で接着層を硬化する方法等が公開されている(例えば特許文献2参照)。
【0008】
【特許文献1】
特開平1−202989号公報 (第528頁、第1図)
【特許文献2】
特開2001−156278号公報 (第3−4頁、第4図)
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記した図14に示した製造方法では、固体撮像素子を形成するシリコン等の固体撮像素子チップを、湾曲形状したチップ保持部材上に押し当てて変形、接着保持するチップマウント方法では、3次元球面状に、正確な曲率で再現性よくチップ実装することは困難であり、特に大きな曲率を得ようとすると、固体撮像素子チップの勢開破壊などの問題により実用的なチップ実装歩留が得られなかった。
【0010】
また、湾曲形状を有するチップ保持部材に固体撮像素子を接着する際に、接着後の硬化の為にオーブン硬化を行なおうとすると、撮像素子が元の形状に戻ってしまうので、撮像素子を固定しながら硬化させる方法もあるが固定に時間がかかる為、設備コストが膨大となると共に、作業時間も膨大となるという問題があった。さらに、固体撮像素子チップを吸引して変形させた状態で接着層を硬化する方法では、硬化オーブンの形状が複雑となり、製造方法が高コストになりやすかった。
【0011】
また、チップ全面に亙って歪みを与えて変形しないと、CCD及びCMOSセンサ等の固体撮像素子では、受光面エリア以外の周辺部に配置されているアナログ回路或いはデジタル回路を構成するトランジスタなどの特性が局所的な歪みの不均一性によってばらついてしまい、その電気的な特性が変化するという問題があり、場合によっては回路が設計どおりに動作しなくなる恐れがあった。
【0012】
本発明は前記事情に鑑み案出されたものであって、本発明の第1の目的は、簡単な製造工程で且つ安価に固体撮像素子を正確な曲率で再現性よく湾曲実装して実装歩留を向上させることができる固体撮像素子、固体撮像素子の製造方法及び固体撮像装置を提供することにあり、第2の目的は、固体撮像素子の受光面エリア以外の電子回路部の特性を変化させることなく固体撮像素子を湾曲実装することができる固体撮像素子、固体撮像素子の製造方法及び固体撮像装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するため、固体撮像素子ウエハの裏面或いは表面のいずれか一方若しくは両面に応力膜を成膜して当該固体撮像素子ウエハを塑性変形して球面状に湾曲した形状にする工程と、前記球面状に湾曲した形状の固体撮像素子ウエハを所定サイズに切断する工程とを有することを特徴とする。
【0014】
このように本発明の固体撮像素子の製造方法では、例えば固体撮像素子ウエハの裏面に応力膜の一種である圧縮応力系の応力膜を成膜すると、成膜時に発生する圧縮応力により固体撮像素子ウエハの表面が凹部になるように当該固体撮像素子ウエハが塑性変形して球面状に湾曲した形状になる。また、例えば固体撮像素子ウエハの表面に応力膜の一種である引っ張り応力系の透明な応力膜を成膜すると、成膜時に発生する引っ張り応力により固体撮像素子ウエハの表面が凹部になるように当該固体撮像素子ウエハが塑性変形して球面状に湾曲した形状になる。
例えば固体撮像素子ウエハの裏面に応力膜の一種である圧縮応力系の応力膜を成膜し、表面に応力膜の一種である引っ張り応力系の透明な応力膜を成膜すると、成膜時に発生する圧縮応力と引っ張り応力により発生する歪量の合計により固体撮像素子ウエハの表面が凹部になるように当該固体撮像素子ウエハが塑性変形して球面状に湾曲した形状になり、これを所定サイズに切断することで、球面状に湾曲した形状の固体撮像素子チップを作成することができる。このように、弾性応力を利用して固体撮像素子チップを球面状に湾曲した湾曲形状にするのではなく応力膜を用いた場合、応力が固体撮像素子チップの全体に均一にかかることと、固体撮像素子チップの厚みと応力膜の厚みで湾曲した形状を微調整することができるため、正確な曲率の固体撮像素子チップを再現性よく、しかも短時間且つ安価に得ることができるので、チップ実装歩留を向上させることができ、特に大きな曲率を得ようとした場合でも固体撮像素子チップにへき開破壊を生じることがないため、実用上十分なチップ実装歩留を得ることができる。更に、膜応力が固体撮像素子チップの全体に均一にかかって塑性変形されるため、局所的な歪みの不均一性がなくなり、固体撮像素子の受光面エリア以外の周辺部に配置されている電子回路を形成するトランジスタなどの特性にばらつきがなくなるため、塑性変形後の電子回路の正常動作を確保することができる。
【0015】
また、本発明は、固体撮像素子ウエハを所定のサイズに切断して得られる固体撮像素子チップの裏面或いは表面若しくは両面に応力膜を成膜して当該固体撮像素子チップを塑性変形して前記球面状に湾曲した形状にする工程を有すること特徴とする。
【0016】
このように本発明の固体撮像素子の製造方法では、例えば固体撮像素子チップの裏面に応力膜の一種である圧縮応力系の応力膜を成膜すると、成膜時に発生する圧縮応力により固体撮像素子チップの表面が凹部になるように当該固体撮像素子チップが塑性変形して球面状に湾曲した形状になる。また、例えば固体撮像素子チップの表面に応力膜の一種である引っ張り応力系の透明な応力膜を成膜すると、成膜時に発生する引っ張り応力により固体撮像素子チップの表面が凹部になるように当該固体撮像素子チップが塑性変形して球面状に湾曲した形状になる。
例えば固体撮像素子チップの裏面に応力膜の一種である圧縮応力系の応力膜を成膜し、表面に応力膜の一種である引っ張り応力系の透明な応力膜を成膜すると、成膜時に発生する圧縮応力と引っ張り応力により発生する歪量の合計により固体撮像素子チップの表面が凹部になるように当該固体撮像素子チップが塑性変形して球面状に湾曲した形状になる。このように、弾性応力を利用して固体撮像素子チップを球面状に湾曲した湾曲形状にするのではなく応力膜を用いた場合、応力が固体撮像素子チップの全体に均一にかかることと、固体撮像素子チップの厚みと応力膜の厚みで湾曲した形状を微調整することができるため、正確な曲率の固体撮像素子チップを再現性よく、しかも短時間且つ安価に得ることができるため、チップ実装歩留を向上させることができ、特に大きな曲率を得ようとした場合でも固体撮像素子チップにへき開破壊を生じることがないため、実用上十分なチップ実装歩留を得ることができる。更に、膜応力が固体撮像素子チップの全体に均一にかかって塑性変形されるため、局所的な歪みの不均一性がなくなり、固体撮像素子の受光面エリア以外の周辺部に配置されている電子回路を形成するトランジスタなどの特性にばらつきがなくなるため、塑性変形後の電子回路の正常動作を確保することができる。
【0017】
また、本発明は、固体撮像素子ウエハの裏面に当該固体撮像素子とは熱膨張率の違う部材を固着する工程と、前記熱膨張率の違う部材を固着した固体撮像素子ウエハを所定のサイズに切断して固体撮像素子チップを得る工程と、前記固体撮像素子チップを加熱して湾曲させる工程とを有することを特徴とする。
【0018】
このように本発明の固体撮像素子の製造方法では、固体撮像素子の裏面に、この固体撮像素子とは熱膨張率の違う部材を固着し、これを所定サイズに切断た後、オーブンなどで加熱すれば、温度上昇時に発生する熱応力により固体撮像素子ウエハの表面が凹部になるように当該固体撮像素子ウエハが変形して球面状に湾曲した形状になり、球面状に湾曲した形状の固体撮像素子チップを得ることができ、極めて簡単な工程で球面状に湾曲した形状の固体撮像素子チップを作成することができると共に、固体撮像素子ウエハや固着する部材の厚みや熱膨張率を調整することで、湾曲した形状を微調整することができるため、正確な曲率の固体撮像素子チップを再現性よく、しかも、短時間且つ安価に得ることができる。しかも、この固体撮像素子チップを単にチップ保持部材にマウントすればよいため、チップ実装歩留まりを向上させることができる。
【0019】
また、本発明は、表面に湾曲した撮像領域が形成された第1の部材と、前記第1の部材の表面或いは裏面のいずれか一方又は両方に成膜された変形保持部材とを具備することを特徴とする。
【0020】
このように本発明の固体撮像素子では、例えば第1の部材の裏面に、変形保持部材として応力膜の一種である圧縮応力系の応力膜を成膜して上記固体撮像素子の構造を得るが、成膜時に発生する圧縮応力により第1の部材の表面が凹部になるよう塑性変形して球面状に湾曲した形状となり、以降、この湾曲した状態を保持した形状になる。ここで、変形保持部材とは、自ら変形し、その変形した状態で第1の部材を保持する部材のことを示すとする。また、例えば第1の部材の裏面に、変形保持部材として応力膜の一種である引っ張り応力系の透明な応力膜を成膜して上記固体撮像素子の構造を得るが、成膜時に発生する引っ張り応力により固体撮像素子ウエハの表面が凹部になるように第1の部材の表面が塑性変形して球面状に湾曲した形状になり、以降、この湾曲した状態を保持した形状になる。更に、例えば第1の部材の裏面に、変形保持部材として応力膜の一種である圧縮応力系の応力膜を成膜し、表面に応力膜の一種である引っ張り応力系の透明な応力膜を成膜して上記固体撮像素子の構造を得るが、成膜時に発生する圧縮応力と引っ張り応力により発生する歪量の合計により第1の部材の表面が凹部になるように第1の部材が塑性変形して球面状に湾曲した形状になり、以降、この湾曲した状態を保持した形状になる。このように、弾性応力を利用して固体撮像素子チップを球面状に湾曲した湾曲形状にするのではなく応力膜を用いた場合、応力が固体撮像素子チップの全体に均一にかかることと、固体撮像素子チップの厚みと応力膜の厚みで湾曲した形状を微調整することができるため、正確な曲率の固体撮像素子チップを再現性よく、しかも短時間且つ安価に得ることができるので、チップ実装歩留を向上させることができ、特に大きな曲率を得ようとした場合でも固体撮像素子チップにへき開破壊を生じることがないため、実用上十分なチップ実装歩留を得ることができる。更に、膜応力が固体撮像素子チップの全体に均一にかかって塑性変形されるため、局所的な歪みの不均一性がなくなり、固体撮像素子の受光面エリア以外の周辺部に配置されている電子回路を形成するトランジスタなどの特性にばらつきがなくなるため、塑性変形後の電子回路の正常動作を確保することができる。
【0021】
また、本発明は、表面に湾曲した撮像領域が形成された第1の部材と、前記第1の部材の裏面に固着された前記第1の部材と熱膨張率が異なる第2の部材とを具備することを特徴とする。
【0022】
このように本発明の固体撮像素子では、第1の部材の裏面に、この第1の部材とは熱膨張率の違う第2の部材を固着して上記固体撮像素子の構造を得るが、この構造の固体撮像素子をオーブンなどで加熱すれば、温度上昇時に発生する熱応力により第1の部材の表面が凹部になるように変形して球面状に湾曲した形状になり、以降、湾曲形状を保持した状態になる。従って、極めて簡単な工程で球面状に湾曲した形状の固体撮像素子を作成することができると共に、第1の部材や第2部材の厚みや熱膨張率を調整することで、湾曲した形状を微調整することができるため、正確な曲率の固体撮像素子を再現性よく、しかも、短時間且つ安価に得ることができる。しかも、この固体撮像素子を単にチップ保持部材にマウントすればよいため、チップ実装歩留まりを向上させることができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明の第1の実施の形態に係る固体撮像素子の製造方法で製造された固体撮像素子を搭載する固体撮像装置の構成を示した模式図である。
【0024】
固体撮像装置40は、固体撮像素子チップ6上に被写体の像を結像する結像レンズ2と、この結像レンズ2に入射する光量を調整する絞り4と、光学像を電気信号に変換する固体撮像素子チップ6と、この固体撮像素子チップ6をパッケージ10内に支持固定するチップ保持部材8と、固体撮像素子チップ6及び上記結像レンズ2と絞り4等の光学系を収納するパッケージ10を有している。
【0025】
図2は図1に示した湾曲した固体撮像素子チップ6の製造方法の流れを示したフロー図である。以下、この図を参照して固体撮像素子チップ6の製造方法について説明する。
【0026】
通常の半導体ウエハを厚さ500〜800um程度に平坦ポリッシュし(ステップS1)、この平坦ポリッシュした半導体ウエハを用いて、半導体プロセスにより回路パターンを形成することにより、平坦ウエハ上に固体撮像素子6を作成する(ステップS2)。その後、固体撮像素子ウエハを裏面研磨することにより、厚さが50um程度以下に薄く平坦に加工する(ステップS3)。ここで、固体撮像素子ウエハは、表面部分に複数の撮像素子が形成されたウエハのことを示すとする。次に、薄く裏面研磨した固体撮像素子ウエハの裏面に、圧縮応力になるように成膜プロセス条件を制御して、P−TEOS酸化膜或いは、スパッタWなどの膜を成膜することによって、固体撮像素子ウエハの表面側が凹んだ球面湾曲形状に塑性変形する(ステップS4)。
【0027】
次に固体撮像素子ウエハを所望のチップサイズに切断する(ステップS5)。
こうして得られた湾曲形状の固体撮像素子チップ6をチップ保持部材8を介してパッケージ10に接着保持して固定(チップマウント)する(ステップS6)。
その後、ワイヤボンディング等を行った後(ステップS7)、結像レンズ2及び絞り4などの撮像光学系の光軸と固定位置を調整して、固体撮像素子チップ6の湾曲した受光面と結像面が一致するように光学系をマウントして(ステップS8)、固体撮像素子チップ6を湾曲実装した固体撮像装置40が製造される。
【0028】
本実施の形態によれば、固体撮像素子ウエハの裏面に圧縮応力系の膜を成膜して3次元的に球面湾曲形状に塑性変形した後、これをチップ状に切断して球面湾曲形状の固体撮像素子チップ6を作成することにより、固体撮像素子ウエハの厚さと応力膜の成膜厚さにより固体撮像素子チップ6の球面湾曲形状の曲率などを調整できるため、再現性よく正確な球面湾曲率の固体撮像素子チップ6を作成することができ、この固体撮像素子チップ6を単にチップ保持部材8を介してパッケージ10にマウントすればよいため、再現性よく正確な球面湾曲率のチップ実装をパッケージ10に行うことができる。
【0029】
通常曲率を持った固体撮像素子チップ6は勿論のこと、大きな曲率を持った固体撮像素子チップ6でもパッケージ10にマウントする際に弾性変形を用いないため、固体撮像素子チップ6のへき開破壊などによるチップ実装歩留の悪化を避けることができ、チップ実装歩留を向上させることができる。
【0030】
また、応力膜の膜応力により固体撮像素子ウエハを3次元的に球面湾曲形状に塑性変形し、これを切断して球面湾曲形状の固体撮像素子チップ6を作成するため、チップ全面に均一な変形歪を与えることが可能になり、それ故、CCD及びCMOSセンサ等の固体撮像素子の受光面の周辺に配置されている電子回路を形成するトランジスタの特性にばらつきが生じないため、固体撮像素子チップ6の塑性変形後も、固体撮像素子チップ6上の電子回路を設計どおりの正常な動作状態に保持することができる。
【0031】
従って、正確な球面湾曲率の固体撮像素子チップ6を用いるため、画像歪、色ズレ、焦点ムラが低減された良好な画質の固体撮像装置を歩留良く製造することができる。
【0032】
尚、上記実施の形態では固体撮像素子ウエハの裏面に圧縮応力系の膜を成膜して3次元的に球面湾曲形状に塑性変形した後、これをチップ状に切断して球面湾曲形状の固体撮像素子チップ6を得たが、固体撮像素子ウエハの表面に引っ張り応力系の透明膜を成膜して3次元的に球面湾曲形状に塑性変形した後、これを所定サイズに切断して球面湾曲形状の固体撮像素子チップを作成しても、上記実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0033】
(第2の実施の形態)
図4は、本発明の第2の実施の形態に係る固体撮像素子の製造方法を示したフロー図である。本実施の形態の固体撮像素子の製造方法は、第1の実施の形態の固体撮像素子の製造方法とほぼ同じであるが、ステップS14で固体撮像素子ウエハを切断して固体撮像素子チップとしてから、これら固体撮像素子チップにステップS15で応力膜の成膜を行うことと、この成膜する応力膜の種類が異なっている。
【0034】
即ち、第1の実施の形態と同様にステップS11〜S13で、半導体ウエハの平坦ポリッシュ工程、撮像素子形成工程、固体撮像素子ウエハの裏面研磨工程を経た後、ステップS14で固体撮像素子ウエハを所望のチップサイズの固体撮像素子チップに切断する。次に、個々の固体撮像素子チップのウエハの表面(主面)に引っ張り応力系の透明膜を成膜することにより、これら固体撮像素子チップの表面側が凹んだ球面湾曲形状に塑性変形させる。但し、個々の固体撮像素子チップのウエハの表面に成膜される応力膜は、引っ張り応力になるように成膜プロセス条件で制御されたP−TEOS酸化膜或いはP−SIN膜等の透明な膜である。以降のステップS16のチップマウント工程からステップS18の光学系マウント工程までは第1の実施の形態と同様である。
【0035】
本実施の形態によれば、個々の固体撮像素子チップの表面に引っ張り応力系の透明膜を成膜して固体撮像素子チップを3次元的に球面湾曲形状に塑性変形することにより、第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0036】
尚、上記実施の形態では固体撮像素子ウエハをチップ切断して得た固体撮像素子チップの表面に引っ張り応力系の透明膜を成膜して3次元的に球面湾曲形状の固体撮像素子チップを作成したが、固体撮像素子ウエハをチップ状に切断して固体撮像素子チップ6を作成した後、個々の固体撮像素子チップ6の裏面に圧縮応力系の膜を成膜して3次元的に球面湾曲形状に塑性変形するようにしても、上記実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0037】
(第3の実施の形態)
図5は、本発明の第3の実施の形態に係る固体撮像素子の製造方法を示したフロー図である。本実施の形態の固体撮像素子の製造方法は、第1の実施の形態の固体撮像素子の製造方法とほぼ同じであるが、ステップS24、25の応力膜の成膜工程が異なっている。
【0038】
即ち、第1の実施の形態と同様にステップS21〜S23で半導体ウエハの平坦ポリッシュ工程、撮像素子形成工程、固体撮像素子ウエハの裏面研磨工程を経た後、ステップS24で固体撮像素子ウエハの裏面に圧縮応力系の膜を成膜した後、ステップS25で、同固体撮像素子ウエハの表面に引っ張り応力系の透明膜を成膜することにより、圧縮応力と引っ張り応力の両応力によって固体撮像素子ウエハをその表面側が凹んだ球面湾曲形状に塑性変形させる。以降のステップS26のチップ切断工程からステップS29の光学系マウント工程までは第1の実施の形態と同様である。
【0039】
本実施の形態によれば、固体撮像素子ウエハの表面に引っ張り応力系の透明膜を成膜し且つ、同固体撮像素子ウエハの裏面に圧縮系の膜を成膜して固体撮像素子ウエハを3次元的に球面湾曲形状に塑性変形することにより、第1の実施の形態と同様の効果を得ることができるが、特に、これら応力膜の成膜厚を固体撮像素子ウエハの表面と裏面で調整することができるため、第1の実施の形態よりも、固体撮像素子チップの球面湾曲形状を調整する要素が増え、その分、精度のよい湾曲形状の調整を行うことができる。尚、固体撮像素子ウエハの表面と裏面に応力膜を成膜する順序は裏面が先でもよい。
【0040】
(第4の実施の形態)
図6は、本発明の第4の実施の形態に係る固体撮像素子の製造方法を示したフロー図である。本実施の形態の固体撮像素子の製造方法は、第3の実施の形態の固体撮像素子の製造方法とほぼ同じであるが、固体撮像素子ウエハを所望のサイズの固体撮像素子チップに切断後に、ステップS35、S36により、個々の固体撮像素子チップの裏面に圧縮応力系の膜を成膜した後、同固体撮像素子チップの表面に引っ張り応力系の透明膜を成膜することにより、圧縮応力と引っ張り応力の両応力によって固体撮像素子ウエハをその表面側が凹んだ球面湾曲形状に塑性変形させているところが異なっている。他のステップS31〜S34及びステップS37〜S39までの工程は第3の実施の形態と同様で、同様の効果がある。尚、固体撮像素子チップの表面と裏面に応力膜を成膜する順序は裏面が先でもよい。
【0041】
なお、上記第1〜第4の実施の形態では、チップマウント工程で、球面湾曲形状の固体撮像素子チップをチップ保持部材を介してパッケージにマウントしたが、像面湾曲面と一致する球面湾曲形状を有する図3に示したようなチップ保持部材12上に球面湾曲形状の固体撮像素子チップ6を接着保持することにより補助的に若干の弾性変形を加えてチップ保持部材12上に固定すると、この固定により固体撮像素子チップ2の球面湾曲形状を3次元的に微調整してその曲率を高精度に補正することができる。このため、固体撮像素子チップ6の球面湾曲形状を像面湾曲面に高精度に合致させることができ、撮影画像の画質をさらに一層向上させることができる。
【0042】
(第5の実施の形態)
図7は、本発明の第5の実施の形態に係る固体撮像素子の製造方法を示したフロー図である。本実施の形態は、3次元的に球面湾曲形状の固体撮像素子チップを、このチップ上に配置された電子回路の電気特性を変化させないように作成する製造方法を示したものである。
【0043】
第1の実施の形態と同様にステップS41〜S43で、半導体ウエハの平坦ポリッシュ工程、撮像素子形成工程、固体撮像素子ウエハの裏面研磨工程を経た後、固体撮像素子ウエハの裏面に圧縮応力系の膜を成膜するか或いは、固体撮像素子ウエハの表面に引っ張り応力系の透明膜を成膜するかのいずれかの成膜方法によって固体撮像素子ウエハを3次元的に球面湾曲形状に塑性変形させる(ステップS44)。
【0044】
次に固体撮像素子ウエハ上に形成された図8に示すような電子回路において、受光部エリア202の周辺トランジスタ部204に成膜された応力膜を選択的にエッチングする(ステップS45)。この応力膜のパターニング工程により、受光部エリア202は成膜されたままであるが、周辺トランジスタ部204の応力膜は除去される。これにより、受光部エリア202のみを湾曲変形したまま、周辺トランジスタ部204の歪変形が除去される。以降のステップS46のチップ切断工程からステップS49の光学系マウント工程までは第1の実施の形態と同様である。
【0045】
本実施の形態では、固体撮像素子ウエハに応力膜を成膜した後、受光部エリア202の周辺トランジスタ部204に成膜された応力膜を選択的エッチングして除去するため、周辺トランジスタ部204の歪変形を除去することができる。これにより、固体撮像素子ウエハを湾曲変形する際に、周辺トランジスタ部204に配置された各トランジスタに応力が作用することにより、電気特性が変化してしまうという問題を無くすことができ、周辺トランジスタ部204で形成される電子回路を回路設計通りの正常な動作状態に保持することができる。従って、球面湾曲形状の受光部エリア202により光電変換された画像歪、色ズレ、焦点ムラが低減された良好な画質の電気信号を周辺トランジスタ部204により正常に処理し、良好な画質の画像信号を固体撮像装置から得ることができる。
【0046】
(第6の実施の形態)
図9は、本発明の第6の実施の形態に係る固体撮像素子の製造方法を示したフロー図である。本実施の形態も、3次元的に球面湾曲形状の固体撮像素子チップを、このチップ上に配置された電子回路の電気特性を変化させないように作成する製造方法を示したものである。
【0047】
第1の実施の形態と同様にステップS51〜S53で、半導体ウエハの平坦ポリッシュ工程、撮像素子形成工程、固体撮像素子ウエハの裏面研磨工程を経た後、固体撮像素子ウエハの裏面に圧縮応力系の膜(第1の応力膜)を成膜して、固体撮像素子ウエハを球面状に塑性変形した後(ステップS54)、固体撮像素子ウエハの表面に引っ張り応力系の透明膜(第2の応力膜)を成膜して、前記の塑性変形量を相殺する(ステップS55)。従って、この段階では、ウエハの裏面に成膜した圧縮応力系の膜と表面に成膜した引っ張り応力系の透明膜の応力が打ち消し合って、固体撮像素子ウエハは塑性変形していない状態にある。
【0048】
次に固体撮像素子ウエハ上に形成された図8に示すような電子回路において、固体撮像素子ウエハに成膜された第2の応力膜が受光部エリア202の周辺トランジスタ部204のみに残るように選択的にエッチングする(ステップS56)。この第2の応力膜のパターニング工程により、第1の応力膜と第2の応力膜により周辺トランジスタ部204は歪変形量が相殺され、それ以外の受光部エリア202は第1の応力膜による塑性変形により、所望の凹面湾曲形状となる。以降のステップS57のチップ切断工程からステップS60の光学系マウント工程までは第1の実施の形態と同様である。
【0049】
本実施の形態も、固体撮像素子ウエハを湾曲変形する際の周辺トランジスタ部204の歪変形を除去することができるため、第5の実施の形態と同様の効果がある。
【0050】
尚、本実施形態と反対に固体撮像素子ウエハの表面に引っ張り応力系の透明膜(第1の応力膜)を成膜して、固体撮像素子ウエハを球面状に塑性変形した後、固体撮像素子ウエハの裏面に圧縮応力系の膜(第2の応力膜)を成膜した後、第2の応力膜が受光部エリアの周辺トランジスタ部のみに残るように選択的にエッチングしても、固体撮像素子ウエハを湾曲変形する際の周辺トランジスタ部の歪変形を除去することができ、同様の効果がある。
【0051】
(第7の実施の形態)
図10は、本発明の第7の実施の形態に係る固体撮像素子の製造方法を示したフロー図である。
【0052】
通常の半導体ウエハを所定の厚さに平坦ポリッシュし(ステップS61)、この平坦ポリッシュした半導体ウエハを用いて、半導体プロセスにより回路パターンを形成することにより、平坦ウエハ上に固体撮像素子を形成した後(ステップS62)、固体撮像素子ウエハを裏面研磨して薄く平坦に加工する(ステップS63)。次に、薄く裏面研磨した固体撮像素子ウエハの裏面に、UV(紫外線)硬化樹脂をスピンコートなどで均一に塗布する(ステップS64)。
【0053】
次にUV硬化樹脂を塗布した固体撮像素子ウエハの裏面に、紫外線光を透過し且つ固体撮像素子の熱膨張率より高い熱膨張率を有するUV透過基板を貼りあわせた後、紫外線光をUV透過基板を通してUV硬化樹脂に当ててこれを硬化させることにより、固体撮像素子ウエハの裏面にUV透過基板を固着する(ステップS65)。
【0054】
次に、裏面にUV透過基板を固着した固体撮像素子ウエハを所望のサイズにチップ切断して、固体撮像素子チップとする(ステップS66)。
【0055】
ここで、固体撮像素子チップは、図11(A)に示すように、固体撮像素子42の裏面にUV透過基板46がUV硬化樹脂44により固着されて構成されている。
【0056】
これら固体撮像素子チップを、図11(B)に示すように、熱硬化樹脂48を用いて基板50上にマウントした後、オーブン内に入れて熱を加えて温度を上昇させると、UV透過基板46と固体撮像素子42の熱膨張率の違いにより発生する熱応力によって、固体撮像素子チップが凹形に変形し、オーブン内から取り出すと、図11(C)に示すように表面が凹んだ球面湾曲形状の固体撮像素子チップが得られる(ステップS67)。硬化した熱硬化樹脂48が従来の湾曲台座の代わりになっている。
【0057】
こうして得られた湾曲形状の固体撮像素子チップをパッケージに接着保持してチップマウントした後(ステップS68)、ワイヤボンディング等を行ってから(ステップS69)、結像レンズ及び絞りなどの撮像光学系の光軸と固定位置を調整して、固体撮像素子チップの湾曲した受光面と結像面が一致するように光学系をマウントすると(ステップS70)、固体撮像素子チップを湾曲実装した固体撮像装置が製造される。
【0058】
本実施の形態によれば、固体撮像素子チップの裏面に固着したUV透過基板46と固体撮像素子42の熱膨張率の違いを利用して、固体撮像素子チップを3次元的に球面湾曲形状とすることにより、固体撮像素子ウエハや固着する部材の厚みや熱膨張率を調整することで、湾曲した形状を微調整することができるため、正確な曲率の固体撮像素子チップを再現性よく得ることができる。また、このような固体撮像素子チップを単にチップ保持部材にマウントするだけで良いため、実装歩留を向上させることができる。更に、湾曲したチップ保持部材を用いること無く簡単な工程で短時間に固体撮像素子チップを製造できるため、設備が簡素化され、球面湾曲形状の固体撮像素子チップを低価格で製造することができる。従って、この固体撮像素子チップを搭載した画像歪、色ズレ、焦点ムラが低減された高画質の撮像装置を安価に製造することができる。また、裏面にUV透過基板46を固着した固体撮像素子ウエハを所望のサイズに切断(ダイシング)してチップ状とした後、これを加熱して湾曲した固体撮像素子チップを得ることにより、固体撮像素子ウエハにUV透過基板46が固着されて固体撮像素子ウエハが補強されているため、ダイシングの際にウエハが割れにくくなり、取り扱いが非常に楽になり、固体撮像素子チップを容易にピックアップすることができる。
【0059】
尚、上記実施の形態では、固体撮像素子チップの裏面に固着したUV透過基板46と固体撮像素子42の熱膨張率の違いを利用して、球面湾曲形状の固体撮像素子チップを得たが、裏面を研磨した固体撮像素子チップの裏面に蒸着若しくはスパッタリング等でCu,Ni,Au等の金属材料部材を付けて、これを基板50上に熱硬化樹脂48を用いてマウントした後、オーブン内で熱を加えて温度上昇させることにより、固体撮像素子42と前記金属材料部材の熱膨張率の違いにより、固体撮像素子42を凹形に変形させて、球面湾曲形状の固体撮像素子チップを得るようにしても、同様の効果がある。
【0060】
また、上記実施の形態では固体撮像素子チップの裏面にUV硬化樹脂44により固着したUV透過基板46と固体撮像素子42の熱膨張率の違いを利用したが、固体撮像素子チップの裏面にUV硬化樹脂44を均一に塗布してから紫外線を当ててUV硬化樹脂44を硬化させて固体撮像素子42の裏面に固着させた後、これを基板50上に熱硬化樹脂48を用いてマウントした後、オーブン内で熱を加えて温度上昇させることにより、固体撮像素子42とUV硬化樹脂44の熱膨張率の違いにより、固体撮像素子42を凹形に変形させて、球面湾曲形状の固体撮像素子チップを得るようにしても、同様の効果があるが、特にUV透過基板46を接着する工程を必要としないため、上記実施の形態よりも更に簡素化された工程で、球面湾曲形状の固体撮像素子チップを得ることができる。
【0061】
尚、本発明は上記実施の形態に限定されることなく、その要旨を逸脱しない範囲において、具体的な構成、機能、作用、効果において、他の種々の形態によっても実施することができる。例えば、上記実施の形態では、球面湾曲形状の固体撮像素子チップを得ることについて説明したが、固体撮像素子チップの湾曲は球面状となる方がよいが、必ずしも完全な球面上でなくても良く、例えばチップの4隅が曲がっているような状態でも良い。
【0062】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明によれば、固体撮像素子ウエハに応力膜を成膜して固体撮像素子ウエハを球面湾曲形状としてからそれを切断して球面湾曲形状の固体撮像素子チップを製造したり或いは、固体撮像素子ウエハを切断して得た固体撮像素子チップに応力膜を成膜してこの固体撮像素子チップを球面湾曲形状とする製造方法を採ることにより、固体撮像素子チップの球面湾曲形状は、裏面研磨したウエハの厚さと、応力膜の成膜厚さにより調整できることから、再現性よく正確な球面湾曲率でチップ実装することが可能である。
また、このような固体撮像素子チップを単にチップ保持部材にマウントするだけで良いため、実装歩留を向上させることができる。更に、湾曲したチップ保持部材を用いること無く簡単な工程で短時間に固体撮像素子チップを製造できるため、設備が簡素化され、球面湾曲形状の固体撮像素子チップを極めて低価格で製造することができる。従って、この固体撮像素子チップを搭載した画像歪、色ズレ、焦点ムラが低減された高画質の撮像装置を安価に製造することができる。
また、応力膜の膜応力により固体撮像素子チップを3次元的に球面湾曲形状に塑性変形することから、チップ全面に均一な変形歪を与えることが可能になるため、CCDおよびCMOSセンサ等の固体撮像素子では局所的な歪の不均一性により、チップ上に配置されたトランジスタ部の特性がばらつきを生じることを防止することができ、トランジスタ部で形成される電子回路を回路設計通りの正常な動作状態に保持することができる。
また、これらの膜応力を利用する方法に加えて、従来の像面湾曲に沿って湾曲形状をしたチップ保持部材上に、固体撮像素子チップの弾性変形を利用して接着固定する方法を組み合わせて湾曲チップ実装することにより、従来の湾曲形状をしたチップ保持部材上に接着保持するチップマウント方法では、固体撮像素子チップを弾性変形する際に、大きな湾曲率を必用とする場合、固体撮像素子チップの劈開割れ等の問題が生じるが、本発明方法と組み合わせて3次元的に球面形状に湾曲変形することにより、歩留りよく大きな湾曲率に変形した固体撮像装置の製造が可能となる。
また、前記固体撮像素子ウエハの裏面或いは表面のいずれか一方に成膜した応力膜の中で受光面以外の所定部分(トランジスタ部)を直接或いは裏面から覆う応力膜を除去するか又は、固体撮像素子ウエハの裏面及び表面の両面に成膜した応力膜のいずれか一方の面の応力膜の中で受光面を直接或いは裏面から覆う応力膜を除去することにより、トランジスタ部の歪変形を除去することによって、トランジスタ部のトランジスタの特性に変化が生じることを無くすことができ、トランジスタ部で形成される電子回路を回路設計通りの正常な動作状態に保持することができる。
更に、固体撮像素子ウエハの裏面に固着した部材と固体撮像素子の熱膨張率の違いを利用して固体撮像素子ウエハを球面湾曲形状としてからそれを切断して固体撮像素子チップを製造することにより、固体撮像素子ウエハや固着する部材の厚みや熱膨張率を調整することで、湾曲した形状を微調整することができるため、正確な曲率の固体撮像素子チップを再現性よく得ることができる。また、このような固体撮像素子チップを単にチップ保持部材にマウントするだけで良いため、実装歩留を向上させることができる。また、湾曲したチップ保持部材を用いること無く簡単な工程で短時間に固体撮像素子チップを製造できるため、設備が簡素化され、球面湾曲形状の固体撮像素子チップを低価格で製造することができる。従って、この固体撮像素子チップを搭載した画像歪、色ズレ、焦点ムラが低減された高画質の撮像装置を安価に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る固体撮像素子の製造方法で製造された固体撮像素子を搭載する固体撮像装置の構成を示した模式図である。
【図2】図1に示した湾曲した固体撮像素子チップの製造方法の流れを示したフロー図である。
【図3】湾曲した固体撮像素子チップを湾曲形状を有するチップ保持部材上に接着保持してマウントした状態を示した断面図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態に係る固体撮像素子の製造方法を示したフロー図である。
【図5】本発明の第3の実施の形態に係る固体撮像素子の製造方法を示したフロー図である。
【図6】本発明の第4の実施の形態に係る固体撮像素子の製造方法を示したフロー図である。
【図7】本発明の第5の実施の形態に係る固体撮像素子の製造方法を示したフロー図である。
【図8】固体撮像素子ウエハ上に形成された電子回路の構成例を示した平面図である。
【図9】本発明の第6の実施の形態に係る固体撮像素子の製造方法を示したフロー図である。
【図10】本発明の第7の実施の形態に係る固体撮像素子の製造方法を示したフロー図である。
【図11】図10に示した方法で製造する固体撮像素子の製造工程毎の構成を示した断面図である。
【図12】従来の平坦な固体撮像素子を搭載した固体撮像装置の構成を示した模式図である。
【図13】従来の球面状の固体撮像素子を搭載した固体撮像装置の構成を示した模式図である。
【図14】従来の固体撮像素子の製造方法を示したフロー図である。
【符号の説明】
2……結像レンズ、4……絞り、6……固体撮像素子チップ、8、12……チップ保持部材、10……パッケージ、40……固体撮像装置、42……固体撮像素子、44……UV硬化樹脂、46……UV透過基板、48……熱硬化樹脂、50……基板(支持部)、202……受光部エリア、204……周辺トランジスタ部。
Claims (16)
- 固体撮像素子ウエハの裏面或いは表面のいずれか一方若しくは両面に応力膜を成膜して当該固体撮像素子ウエハを変形して湾曲した形状にする工程と、
前記球面状に湾曲した形状の固体撮像素子ウエハを所定サイズに切断する工程と、を有することを特徴とする固体撮像素子の製造方法。 - 前記固体撮像素子ウエハの裏面或いは表面のいずれか一方に成膜した応力膜の中で受光面以外の所定部分を直接或いは裏面から覆う応力膜を除去する工程を備えることを特徴とする請求項1記載の固体撮像素子の製造方法。
- 前記固体撮像素子ウエハの裏面及び表面の両面に成膜した応力膜のいずれか一方の面の応力膜の中で受光面を直接或いは裏面から覆う応力膜を除去する工程を具備することを特徴とする請求項1記載の固体撮像素子の製造方法。
- 前記固体撮像素子ウエハの裏面に成膜する応力膜は圧縮応力を生じる膜であることを特徴とする請求項1乃至3いずれかに記載の固体撮像素子の製造方法。
- 前記固体撮像素子ウエハの表面に成膜する応力膜は引っ張り応力を生じる膜であることを特徴とする請求項1乃至3いずれかに記載の固体撮像素子の製造方法。
- 固体撮像素子ウエハを所定のサイズに切断して得られる固体撮像素子チップの裏面或いは表面若しくは両面に応力膜を成膜して当該固体撮像素子チップを変形して湾曲した形状にする工程を、有すること特徴とする固体撮像素子の製造方法。
- 前記固体撮像素子チップの裏面に成膜する応力膜は圧縮応力を生じる膜であることを特徴とする請求項6記載の固体撮像素子の製造方法。
- 前記固体撮像素子チップの表面に成膜する応力膜は引っ張り応力を生じる膜であることを特徴とする請求項6記載の固体撮像素子の製造方法。
- 固体撮像素子ウエハの裏面に当該固体撮像素子とは熱膨張率の違う部材を固着する工程と、
前記熱膨張率の違う部材を固着した固体撮像素子ウエハを所定のサイズに切断して固体撮像素子チップを得る工程と、
前記固体撮像素子チップを加熱して湾曲させる工程と、を有することを特徴とする固体撮像素子の製造方法。 - 前記球面状に湾曲した形状をした固体撮像素子チップを、球面状に湾曲したチップ保持部材に湾曲実装することを特徴とする請求項1乃至9いずれかに記載の固体撮像素子の製造方法。
- 表面に湾曲した撮像領域が形成された第1の部材と、
前記第1の部材の表面或いは裏面のいずれか一方又は両方に成膜された変形保持部材と、を具備することを特徴とする固体撮像素子。 - 前記裏面に成膜された変形保持部材は、P−TEOS酸化膜或いはスパッタWであることを特徴とする請求項11記載の固体撮像素子。
- 前記表面に成膜された変形保持部材は、P−TEOS酸化膜の透明膜或いはP−SINの透明膜であることを特徴とする請求項11記載の固体撮像素子。
- 表面に湾曲した撮像領域が形成された第1の部材と、
前記第1の部材の裏面に固着された前記第1の部材と熱膨張率が異なる第2の部材と、を具備することを特徴とする固体撮像素子。 - 前記第2の部材は、紫外線透過基板と紫外線硬化型接着層から成ることを特徴とする請求項14記載の固体撮像素子。
- 前記第2の部材はCu,Ni,Auのいずれか一つの金属材料であることを特徴とする請求項14記載の固体撮像素子。
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