JP2005062762A - 光学装置およびプロジェクタ - Google Patents

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Abstract

【課題】 光学変換板の放熱特性の向上を低コストで実現できる光学装置、およびプロジェクタを提供する。
【解決手段】 光学装置24は、色光毎に画像情報に応じて変調する3つの光変調装置240と、各光変調装置240で変調された各色光を合成するクロスダイクロイックプリズム244と、クロスダイクロイックプリズム244の上下面に固定される熱伝導性材料からなる台座246と、光変調装置240から射出される光束の光学特性を変換する光学変換板243と、熱伝導性材料からなる熱伝導板245とを備え、前記熱伝導板245は、一方の台座246の側面に固定され、光学変換板243と熱伝導可能に接続されるとともに、前記光変調装置240は、他方の台座246と熱伝導可能に接続される。
【選択図】 図7

Description

本発明は、光学装置およびプロジェクタに関する。
従来、光源から射出された光束を3色の色光に分離する色分離光学装置と、色光毎に画像情報に応じて変調する3枚の光変調部と、各光変調部で変調された光束を合成する色光合成部とを備える3板式のプロジェクタが知られている。
上記のプロジェクタは、下記の特許文献1に記載のように、この光変調部から色光合成部に至る光学系内で発生する熱については、ファンにより発生させた空気の流れを利用して除去していた。
特開2000−19645
しかしながら、プロジェクタの高輝度化や高解像度化が進むに従い、プロジェクタ内部では多量の熱が発生するため、ファンによる空気の流れのみを用いた従来の冷却方法では、多量の熱を除去することは困難であった。
本発明の光学装置は、複数の色光を色光毎に画像情報に応じて変調する複数の光変調部と、前記光変調部から射出される色光の光学特性を色光毎に変える複数の光学変換板と、前記光学変換板で変換された各色光を合成して射出する色光合成部とを備えた光学装置であって、前記色光合成部と熱伝導可能に接続され、前記色光合成部、前記光学変換板および前記光変調部で生じた熱を放熱または熱伝導するための一対の台座と、前記光学変換板と、前記台座のうち一方の台座とに熱伝導可能に接続され、前記光学変換板から前記一方の台座へ熱伝導する熱伝導板と、前記光変調部と、前記台座のうち他方の台座とに熱伝導可能に接続され、前記光変調部から前記他方の台座へ熱伝導する熱伝導柱とを備えていることを特徴とする。
上記構成によれば、光源からの光束の照射により光学変換板に発生した熱は、光学変換板〜熱伝導板〜一方の台座への熱伝導経路を辿り、一方の台座に伝わる。また、光源からの光束の照射によりおよび光変調部に発生した熱は、光変調部〜熱伝導柱〜他方の台座への熱伝導経路を辿り、他方の台座に伝わる。更に、光源からの光束の照射により色光合成部に発生した熱、および色合成装置に接している光学部品より色合成装置に伝わった熱は、一対の台座に分散されて伝わる。したがって、光源からの光束の照射により光学部品に発生する熱は、一対の台座へバランス良く分散されて伝わり、その後台座より外部に放熱または熱伝導されるため、光学部品の放熱特性が向上できる。
本発明の光学装置では、前記一対の台座は、前記色光合成部の光束が入射する端面と交差する一対の端面にそれぞれ固定されていることが好ましい。
上記構成によれば、色光合成部で色光合成が行われる際に発生する熱は、色光合成部の一対の端面とそれぞれ面接触している一対の台座により、効率的に吸収されることから、色光合成部の放熱特性が向上できる。
本発明の光学装置では、前記熱伝導板は、前記色光合成部の各色光入射面近傍に配置されており、前記光学変換板を通過する光束が通過可能となる開口を有し、前記光学変換板が貼付され熱伝導する透明部材と開口周縁部で熱伝導可能に接続されるとともに、前記一方の台座の側面と熱伝導可能に接続されることが好ましい。
上記構成によれば、光源からの光束の照射により光学変換板に発生した熱は、透明部材に伝わった後、この透明部材と接する熱伝導板に伝わる。熱の発生領域は、主に光学変換板の光束照射部であり、熱伝導板は光束が通過する開口周縁部で透明部材と接する。従って、熱伝導板は、光学変換板で発生した熱を効率的に吸収することができるため、光学変換板の放熱特性が向上できる。
本発明の光学装置では、前記熱伝導板の開口周縁部のうち、少なくとも1辺の綾線部は面取りされていることが好ましい。
上記構成によれば、熱伝導性の接着部材を用いて熱伝導板と、光学変換板が貼付された透明部材とを熱伝導可能に接触させる際に、面取り部により熱伝導板と接着部材との接触面積を大きくすることが可能になる。従って、光学変換板から熱伝導板への熱伝導率が向上することで、光学変換板の放熱特性が更に向上できる。
本発明の光学装置では、前記熱伝導柱は、色光毎の前記光変調部の左右端縁に沿って垂設されており、熱伝導性材料からなる接続部材により、前記光変調部と熱伝導可能に接続されていることが好ましい。
上記構成によれば、光変調部と熱伝導柱とを接続部材により熱伝導可能に接続するため、熱による光変調部と熱伝導柱との位置変動を接続部材が吸収することが可能であり、熱による画像品質の低下を防ぐことができる。
本発明の光学装置では、前記熱伝導板は、隣接する前記熱伝導板と、熱伝導性材料からなる接続部材により、熱伝導可能に接続されていることが好ましい。
上記構成によれば、熱伝導板は光学変換板と熱伝導可能に接続されており、隣接する熱伝導板は、接続部材により熱伝導可能に接続されているため、色光の強度差により生じる光学変換板の熱分布を略均一にすることが可能であり、熱分布の差による光学変換板の位置変動を抑え、熱による画像品質の低下を防ぐことができる。
そして、前述の光学装置をプロジェクタに適用することにより、前記光学装置で発生する熱を、多くの風量を必要とせず、プロジェクタ内に分散して除去することが可能になるため、プロジェクタの効率的な冷却が実現できる。
以下、本発明に係るプロジェクタの実施例について、図面に基づいて説明する。
〔1〕プロジェクタの構造
図1は、本発明の実施例1に係る光学装置を備えたプロジェクタ1の構造を示す斜視図である。プロジェクタ1は、光源から射出された光束を画像情報に応じて変調し、スクリーン等の投写面上に拡大投写する。このプロジェクタ1は、図1に示すように、平面視L字状の光学ユニット2と、この光学ユニット2の一端と接続する投写光学装置としての投写レンズ3とを備えている。
なお、具体的な図示は省略したが、プロジェクタ1は、光学ユニット2および投写レンズ3の他、外部から供給された電力をプロジェクタ1の構成部材に提供する電源ユニット、光学ユニット2の後述する液晶パネルを駆動制御する制御基板、プロジェクタ1の構成部材に冷却空気を送風する冷却ファンを有する冷却ユニット等を備えて構成される。
光学ユニット2は、図示しない制御基板による制御の下、外部からの画像情報に応じて光学像を形成する。この光学ユニット2は、図1に示すように、容器状に形成された下ライトガイド251およびこの下ライトガイド251の開口部分を閉塞する上ライトガイド252を有するライトガイド25と、このライトガイド25内に収納配置される複数の光学部品と、ライトガイド25と接続され、投写レンズ3を支持するヘッド体26と、後述する台座246とを備えている。
投写レンズ3は、光学ユニット2により画像情報に応じて変調された光学像を拡大投写する。この投写レンズ3は、筒状の鏡筒内に複数のレンズが収納された組レンズとして構成され、複数のレンズの相対位置を変更可能な図示しないレバーを備え、投写像のフォーカス調整、および倍率調整可能に構成されている。
〔2〕光学ユニット2の構造
〔2-1〕光学ユニット2の光学系の構成
図2は、光学ユニット2の内部構造を模式的に示す平面図である。具体的に、図2は、光学ユニット2における上ライトガイド252と、台座246とを取り外した図である。
ライトガイド25内に収納される複数の光学部品は、図2に示すように、インテグレータ照明光学系21と、色分離光学系22と、リレー光学系23と、光変調部および色光合成部を一体化した光学装置24とで構成されている。
インテグレータ照明光学系21は、光源から射出された光束を照明光軸直交面内における照度を均一にするための光学系である。このインテグレータ照明光学系21は、図2に示すように、光源装置211、第1レンズアレイ212、第2レンズアレイ213、偏光変換素子214、および重畳レンズ215を備えて構成される。
光源装置211は、放射光源としての光源ランプ216、リフレクタ217、およびリフレクタ217の光束射出面を覆う防爆ガラス218を備える。そして、光源ランプ216から射出された放射状の光束は、リフレクタ217で反射されて略平行光束とされ、外部へと射出される。本実施例では、光源ランプ216として、高圧水銀ランプを採用し、リフレクタ217として、放物面鏡を採用している。なお、光源ランプ216としては、高圧水銀ランプに限らず、例えばメタルハライドランプやハロゲンランプ等を採用してもよい。また、リフレクタ217として放物面鏡を採用しているが、これに限らず、楕円面鏡からなるリフレクタの射出面に平行化凹レンズを配置した構成を採用してもよい。
第1レンズアレイ212は、照明光軸方向から見てほぼ矩形状の輪郭を有する小レンズがマトリクス状に配列された構成を具備している。各小レンズは、光源ランプ216から射出された光束を部分光束に分割し、照明光軸方向に射出する。
第2レンズアレイ213は、第1レンズアレイ212と略同様の構成であり、小レンズがマトリクス状に配列された構成を具備する。この第2レンズアレイ213は、重畳レンズ215とともに、第1レンズアレイ212の各小レンズの像を光学装置24の後述する液晶パネル241R,241G,241Bの画像形成領域に結像させる機能を有する。
偏光変換素子214は、第2レンズアレイ213からの光を略1種類の偏光光に変換するものであり、これにより、光学装置24での光の利用効率が高められている。
具体的に、偏光変換素子214によって略1種類の偏光光に変換された各部分光束は、重畳レンズ215によって最終的に光学装置24の後述する液晶パネル241R,241G,241Bの画像形成領域にほぼ重畳される。偏光光を変調するタイプの液晶パネル241R,241G,241Bを用いたプロジェクタでは、1種類の偏光光しか利用できないため、ランダムな偏光光を発する光源ランプ216からの光束の略半分が利用されない。このため、偏光変換素子214を用いることにより、光源ランプ216から射出された光束を略1種類の偏光光に変換し、光学装置24における光の利用効率を高めている。なお、このような偏光変換素子214は、例えば、特開平8−304739号公報に紹介されている。
色分離光学系22は、2枚のダイクロイックミラー221,222と、反射ミラー223とを備える。インテグレータ照明光学系21から射出された複数の部分光束は、2枚のダイクロイックミラー221により赤(R)、緑(G)、青(B)の3色の色光に分離される。
リレー光学系23は、入射側レンズ231と、リレーレンズ233と、反射ミラー232,234とを備えている。このリレー光学系23は、色分離光学系22で分離された色光である青色光を光学装置24の後述する液晶パネル241Bまで導く機能を有している。
この際、色分離光学系22のダイクロイックミラー221では、インテグレータ照明光学系21から射出された光束のうち、緑色光成分と青色光成分とは透過し、赤色光成分は反射する。ダイクロイックミラー221によって反射した赤色光は、反射ミラー223で反射し、フィールドレンズ224を通って、赤色用の液晶パネル241Rに到達する。このフィールドレンズ224は、第2レンズアレイ213から射出された各部分光束をその中心軸(主光線)に対して平行な光束に変換する。他の液晶パネル241G,241Bの光入射側に設けられたフィールドレンズ224も同様である。
また、ダイクロイックミラー221を透過した青色光と緑色光のうちで、緑色光は、ダイクロイックミラー222によって反射し、フィールドレンズ224を通って、緑色光用の液晶パネル241Gに到達する。一方、青色光は、ダイクロイックミラー222を透過してリレー光学系23を通り、さらにフィールドレンズ224を通って、青色光用の液晶パネル241Bに到達する。
なお、青色光にリレー光学系23が用いられているのは、青色光の光路の長さが他の色光の光路長さよりも長いため、光の発散等による光の利用効率の低下を防止するためである。すなわち、入射側レンズ231に入射した部分光束をそのまま、フィールドレンズ224に伝えるためである。なお、リレー光学系23には、3つの色光のうち、青色光を通す構成としたが、これに限らず、例えば、赤色光を通す構成としてもよい。
光学装置24は、入射された光束を画像情報に応じて変調してカラー画像を形成する。この光学装置24は、色分離光学系22で分離された各色光が入射される3つの入射側偏光板242と、各入射側偏光板242の後段に配置され、液晶パネル241R,241G,241B、光学変換板243、および色光合成部としてのクロスダイクロイックプリズム244が一体的にユニット化された光学装置本体24A(図7)とを備える。
入射側偏光板242は、色分離光学系22で分離された色光のうち、一定方向の偏光光のみ透過させ、その他の光束を吸収する。
光学装置本体24Aは、入射側偏光板242を介して入射する光束を変調し、各変調された光束を合成して光学像を射出する。なお、この光学装置本体24Aの詳細な構造については、後述する。
なお、光学装置24において、入射側偏光板242と光学装置本体24Aとを別体として構成したが、これに限らず、液晶パネル241R,241G,241B、光学変換板243、およびクロスダイクロイックプリズム244とともに、入射側偏光板242を一体的にユニット化して構成してもよい。
〔2-2〕ライトガイド25の構造
ライトガイド25は、図1または図2に示すように、上述した光学部品21,22,23が収納される下ライトガイド251と、この下ライトガイド251の上面の開口部分を塞ぐ上ライトガイド252と、光源装置211を除く光学部品21,22,23を下ライトガイド251の所定位置に位置決めする位置決め部材253とを備える。
図3は、下ライトガイド251の構造を示す斜視図である。
下ライトガイド251は、アルミニウムの平板を板金加工することにより形成されたものであり、図1ないし図3に示すように、光源装置211が収納される光源収納部251Aと、光源装置211を除く他の光学部品21,22,23(図2)が収納される部品収納部251Bとを備える。これら光源収納部251Aおよび部品収納部251Bは、絞り加工により容器状に形成され、光源収納部251Aは、下方側が開口され、部品収納部251Bは、上方側が開口されている。また、光源収納部251Aおよび部品収納部251Bの接続部分には、光源装置211から射出される光束が通過するように切削等により開口251C(図3)が形成されている。
なお、これら光源収納部251Aおよび部品収納部251Bは、一つの平板から絞り加工によりそれぞれ光源収納部251Aおよび部品収納部251Bを形成してもよい。また、2つの平板を絞り加工によりそれぞれ光源収納部251Aおよび部品収納部251Bを形成し、ねじ等により2つの部材を機械的に接合する構成、または、溶接により2つの部材を接合する構成を採用してもよい。
光源収納部251Aは、図示しない下方側の開口から光源装置211(図2)が収納配置される。この光源収納部251Aの側面には、図示は省略するが、光源装置211に発生する熱により温められた空気が光源収納部251A内に滞留しないように、切削等によりスリット状の開口部が形成されている。
部品収納部251Bは、図3に示すように、一端側が光源収納部251Aと接続し、他端側が平面視略コ字状である容器状に形成され、この他端側にヘッド体26が接続される。
この部品収納部251Bにおいて、側面には、光学部品212〜215,231,233(図2)の位置に応じて、該側面の一部が部品収納部251Bの内側に切り起こされ、複数の孔251B1が形成されている。また、側面には、光学部品223,232,234(図2)の位置に応じて、内部に向けて貫通する円形状の複数の孔251B2が形成されている。さらに、平面視略コ字状内側の側面には、光源装置211(図2)から射出され、色分離光学系22(図2)により分離された3つの色光が光学装置24(図2)に向けて通過可能に切削等により切り欠き251B3が形成されている。
また、この部品収納部251Bにおいて、図示は省略するが、底面部分および上端部分には、ねじ溝を有する複数のバーリング孔が形成されている。
上ライトガイド252は、図1に示すように、アルミニウムの平板であり、切削等により、下ライトガイド251の部品収納部251Bの上端側の開口部分を塞ぐように形成されている。また、この上ライトガイド252には、図示は省略するが、複数の孔が形成され、この孔と下ライトガイド251に形成された図示しないバーリング孔とを介してねじ等により下ライトガイド251に対して上ライトガイド252が固定される。
ここで、上述の下ライトガイド251の光源収納部251Aおよび部品収納部251Bの内面、および上ライトガイド252の下面には、ブラックアルマイト処理が施されている。
位置決め部材253は、図1または図2に示すように、第1レンズアレイ212、第2レンズアレイ213、偏光変換素子214、重畳レンズ215、入射側レンズ231、およびリレーレンズ233をそれぞれ位置決めする第1位置決め部材253Aと、ダイクロイックミラー221,222をそれぞれ位置決めする第2位置決め部材253B(図2)と、反射ミラー223,232,234をそれぞれ位置決めする第3位置決め部材253Cとを備えている。なお、これら位置決め部材253は、次に述べる光学部品の保持構造にて具体的に説明する。
〔2-3〕光学部品の保持構造
次に、ライトガイド25に対する、光源装置211を除く光学部品21,22,23の保持構造を説明する。
なお、この光学部品の保持構造としては、その類似した構造により3つの保持構造に分類できる。すなわち、第1レンズアレイ212、第2レンズアレイ213、偏光変換素子214、重畳レンズ215、入射側レンズ231、およびリレーレンズ233を保持するレンズの保持構造、ダイクロイックミラー221,222を保持するダイクロイックミラーの保持構造、および反射ミラー223,232,234を保持する反射ミラーの保持構造に分類できる。以下では、これら3つの保持構造を順次、説明する。
〔2-3-1〕レンズの保持構造
図4は、レンズの保持構造を説明するための図である。なお、上述のように、光学部品212〜215,231,233の保持構造は、類似した構造であり、ここでは主に、重畳レンズ215の保持構造を説明する。
重畳レンズ215は、図4に示すように、平面視円形状であり、光束入射側端面および光束射出側端面が球面状に膨出する凸レンズとして構成されている。そして、この重畳レンズ215を保持する部材としては、上述した複数の第1位置決め部材253Aのうちの2つの第1位置決め部材253Aが用いられる。
第1位置決め部材253Aは、下ライトガイド251の側面に形成された孔251B1に挿通される四角柱状の部材であり、紫外線光を透過する合成樹脂(アクリル材)から構成されている。また、この第1位置決め部材253Aにおいて、四角柱状の一方の端面には、断面略V字状の溝部253A1が形成されている。この溝部253A1は、重畳レンズ215の外周端部の断面形状と略同一形状を有するように形成されている。
ここで、下ライトガイド251の孔251B1において、切り起こされた側面の一部は、第1位置決め部材253Aの支持面251B4として構成される。
そして、これら第1位置決め部材253は、下ライトガイド251の側面に形成された孔251B1を介して、溝部253A1が重畳レンズ215の外周端部に当接することで該重畳レンズ215を左右方向から挟持する。この際、第1位置決め部材253と支持面251B4との間、および第1位置決め部材253の溝部253A1と重畳レンズ215の外周端部との間には、紫外線硬化型接着剤が充填され、第1位置決め部材253を介して紫外線を照射して接着剤を硬化させることで重畳レンズ215がライトガイド25に対して保持固定される。
なお、その他の光学部品212〜214,231,233の保持構造についても、上述した重畳レンズ215の保持構造と略同様である。
〔2-3-2〕ダイクロイックミラーの保持構造
図5は、ダイクロイックミラーの保持構造を説明するための図である。なお、上述のように、ダイクロイックミラー221,222の保持構造は、類似した構造であり、ここでは主に、ダイクロイックミラー222の保持構造を説明する。
ダイクロイックミラー222は、図5に示すように、平面視矩形状であり、上述した第2位置決め部材253Bにより保持される。
第2位置決め部材253Bは、図5に示すように、下ライトガイド251の部品収納部251Bの底面に固定される板状の台座253B1と、この台座253B1の上面に固定され、断面視L字形状を有する一対の板状部材253B2と、この一対の板状部材253B2およびダイクロイックミラー222の左右側端部の間に介装されるスペーサ253B3とを備えている。
このうち、一対の板状部材253B2は、断面視L字形状の一方の端面が台座253B1の上面に固定され、他方の端面が台座253B1の上方に延び、下ライトガイド251の部品収納部251Bの側面に略平行に対向配置される。そして、これら一対の板状部材253B2の間に、ダイクロイックミラー222が傾斜して配置され、該ダイクロイックミラー222の左右端部と該板状部材253B2の他方の端面とが対向配置する。
これら一対の板状部材253B2において、他方の端面には、該端面の一部が対向する板状部材253B2側に三角形状に切り起こされ、この切り起こされた部分がスペーサ253B3を支持する支持面253B4として構成されている。
また、これら一対の板状部材253B2において、他方の端面のうち、フィールドレンズ224(図2)側の端面には、ダイクロイックミラー222にて反射されたG色光を通過させるための開口253B5が形成されている。
スペーサ253B3は、三角柱状の部材であり、第1位置決め部材253Aと同様に、紫外線光を透過する合成樹脂(アクリル材)から構成されている。そして、このスペーサ253B3は、支持面253B4に支持されるとともに、ダイクロイックミラー222の左右端部と板状部材253B2との間に介装される。この際、スペーサ253B3の三角柱状の斜面の傾斜方向は、ダイクロイックミラー222の傾斜方向と略同一の方向となるように構成されている。また、スペーサ253B3と支持面253B4との間、およびスペーサ253B3の斜面とダイクロイックミラー222の外周端部との間には、紫外線硬化型接着剤が充填され、スペーサ253B3を介して紫外線を照射して接着剤を硬化させることでダイクロイックミラー222がライトガイド25に対して保持固定される。
なお、ダイクロイックミラー221の保持構造についても、上述したダイクロイックミラー222の保持構造と同様である。
〔2-3-3〕反射ミラーの保持構造
図6は、反射ミラーの保持構造を説明するための図である。なお、上述のように、反射ミラー223,232,234の保持構造は、類似した構造であり、ここでは主に、反射ミラー232の保持構造を説明する。
反射ミラー232は、図6に示すように、平面視矩形状であり、一方の端面に高反射性のアルミニウム等が蒸着された反射面を有している。そして、この反射ミラー232を保持する部材としては、上述した第3位置決め部材253Cが用いられる。
第3位置決め部材253Cは、紫外線光を透過する合成樹脂(アクリル材)から構成され、板体253C1と、この板体253C1の一方の端面の四隅部分から該端面に直交して突出する円柱状の4つのピン253C2とを備えている。
そして、この第3位置決め部材253Cは、下ライトガイド251の側面に形成された孔251B2を介して、ピン253C2が挿通され、該ピン253C2の先端が反射ミラー232の反射面の裏面に当接する。この際、ピン253C2と反射ミラー232の反射面の裏面との間、およびピン253C2の外周と孔251B2との間には、紫外線硬化型接着剤が充填され、第3位置決め部材253Cを介して紫外線を照射して接着剤を硬化させることで反射ミラー232がライトガイド25に対して保持固定される。
なお、その他の反射ミラー223,234の保持構造についても、上述した反射ミラー232の保持構造と同様である。
上述した第1位置決め部材253A、スペーサ253B3、および第3位置決め部材253Cはアクリル材にて構成されていたが、これに限らず、紫外線光を透過する他の合成樹脂で構成してもよく、その他、光学ガラス、水晶、サファイア、石英等にて構成してもよい。
また、レンズの保持構造、ダイクロイックミラーの保持構造、および反射ミラーの保持構造にて用いられる紫外線硬化型接着剤としては、種々のものを採用できるが、アクリレートを主成分とし、粘性が17000Pのものが好ましい。
〔2-4〕ヘッド体26の構造
ヘッド体26は、マグネシウム合金で構成され、側面略L字状に形成されている。このヘッド体26は、図2に示すように、投写レンズ3、および光学装置24を一体化する。そして、このヘッド体26は、側面略L字状の垂直面外側に形成されるレンズ支持部261と、側面略L字状の水平面上側に形成される載置面262と、この載置面262上に突設されるフィールドレンズ保持部263とを備えている。
なお、ヘッド体26は、マグネシウム合金に限らず、アルミニウム、マグネシウム、チタン、あるいはこれらを主材料とした合金等の金属によって構成してもよい。
レンズ支持部261は、図1または図2に示すように、略矩形状に形成され、その四隅部分に表裏を貫通して投写レンズ3を固定するための図示しない固定用雌ねじ孔が形成されている。そして、このレンズ支持部261は、投写レンズ3の図示しない孔を介して固定用雌ねじ孔にねじ等が螺合することで、投写レンズ3を支持固定する。
載置面262は、図2に示すように、平面視略矩形状に形成されている。この載置面262において、レンズ支持部261近傍であって左右方向略中央部分に、光学装置本体24Aが載置固定される。また、この載置面262において、各液晶パネル241R,241G,241B側には、図示しない冷却ユニットから送風される冷却空気を流通させる4つの切り欠き262Aが形成されている。
フィールドレンズ保持部263は、載置面262に形成された切り欠き262Aの角隅部分から上方に向けて立設されたものであり、フィールドレンズ224を保持固定する。
ここで、上述したヘッド体26において、例えば、載置面262には、図示は省略するが、複数の孔が形成され、この孔と下ライトガイド251に形成された図示しないバーリング孔とを介してねじ等により下ライトガイド251に対してヘッド体26が固定される。
なお、入射側偏光板242の固定構造については、具体的な図示を省略したが、フィールドレンズ224の光束射出面に偏光膜を貼付する構成としてもよく、フィールドレンズ保持部263と同様に載置面262から上方に向けて突出する部材を設け、この突設された部材に入射側偏光板242を保持固定する構造を採用してもよい。
〔3〕光学装置本体24Aの構造
次に、図7または図8を参照して、光学装置本体24Aの構造について詳説する。
図7は、光学装置本体24Aの概略構成を示す全体斜視図である。
図8は、光学装置本体24Aの構造を示す分解斜視図である。なお、図8では、説明を簡略化するために、B色光用の液晶パネル241B側のみを分解している。R色光用、G色光用の液晶パネル241R,241G側も同様のものとする。
光学装置本体24Aは、図7または図8に示すように、液晶パネル241R,241G,241Bを有する光変調部240と、3つの光学変換板243と、3つの熱伝導板245と、クロスダイクロイックプリズム244と、台座246と、ピンスペーサ247と、6つの接続部材248Cとを備える。そして、光学装置本体24Aは、図7に示すように、これら光変調部240、光学変換板243、熱伝導板245、クロスダイクロイックプリズム244、台座246、ピンスペーサ247、および接続部材248Cが一体的にユニット化して構成されている。
光変調部240は、図8に示すように、液晶パネル241B(241R,241G)と、この液晶パネル241Rを保持する保持枠249とを備える。
液晶パネル241B(241R,241G)は、例えば、ポリシリコンTFTをスイッチング素子として用いたものであり、対向配置される一対の透明基板内に液晶が密封封入されている。そして、この液晶パネル241B(241R,241G)は、入射側偏光板242(図2)を介して入射する光束を画像情報に応じて変調して射出する。
保持枠249は、液晶パネル241B(241R,241G)を収容する収容部249Aと、この収容部249Aと係合し収納した液晶パネル241B(241R,241G)を押圧固定する支持板249B(図7、液晶パネル241B側参照)とを備える。
これら収容部249Aおよび支持板249Bには、液晶パネル241B(241R,241G)のパネル面に対応する位置に開口部249Cが設けられている。そして、液晶パネル241B(241R,241G)は、この開口部249Cで露出し、この部分が画像形成領域となる。すなわち、液晶パネル241B(241R,241G)のこの部分に色光B(R,G)が導入され、画像情報に応じて光学像が形成される。
また、これら収容部249Aおよび支持板249Bには、その四隅部分にピンスペーサ247を挿通可能とする孔249Dが形成されている。
ここで、収容部249Aと支持板249Bとの固定は、図8に示すように、支持板249Bの左右両側に設けたフック249Eと、収容部249Aの対応する箇所に設けたフック係合部249Fとの係合により行う。
この保持枠249は、例えば、インバーおよび42Ni−Fe等の鉄−ニッケル合金、マグネシウム合金、アルミニウム合金、炭素鋼、黄銅、ステンレス等の金属、または、カーボンファイバー、カーボンナノチューブ等のカーボンフィラーを混入させた樹脂(ポリカーボネート、ポリフェニレンサルファイド、液晶樹脂等)で構成されている。
光学変換板243は、光変調部240から射出された光束の光学特性を変換する。この光学変換板243は、図8に示すように、第1光学変換板243Aと、第2光学変換板243Bとを備える。
第1光学変換板243Aは、入射側偏光板242(図2)と略同様の機能を有し、液晶パネル241B(241R,241G)から射出された光束のうち、所定方向の偏光光のみを透過させ、その他の光束を吸収するものであり、透過させる偏光光の偏光軸は、入射側偏光板242(図2)における透過させる偏光光の偏光軸に対して直交するように設定されている。この第1光学偏光板243Aは、図8に示すように、透明部材としての基板243A1と、偏光軸が所定方向とされた状態で、この基板243A1の光束入射側端面に貼り付けられる光学変換膜としての偏光膜243A2とを備える。
基板243A1は、水晶製の矩形の板材である。この基板243A1は、光学軸方向で9.3W/(m・K)の熱伝導率を有し、この光学軸と直交する方向で5.4W/(m・K)の熱伝導率を有する。なお、基板243A1は、水晶の他、サファイアガラス、石英、または蛍石等で構成してもよい。
偏光膜243A2は、矩形状のフィルムであり、ポリビニルアルコール(PVA)にヨウ素を吸着・分散させてフィルム状とした後に、このフィルム状のものを一定方向に延伸し、その後、延伸されたフィルムの両面にアセテートセルロース系のフィルムを接着剤で積層することにより構成されている。
そして、この第1光学変換板243Aは、基板243A1の光学軸が所定方向とされた状態で、クロスダイクロイックプリズム244の光束入射側端面に貼り付けられる。なお、この第1光学変換板243Aの貼付方向については、後述の熱伝導板245の説明と同時に説明する。
第2光学変換板243Bは、第1光学変換板243Aと同様に、液晶パネル241B(241R,241G)から射出された光束のうち、所定方向の偏光光のみを透過させ、その他の光束を吸収するとともに、液晶パネル241B(241R,241G)から射出された光束の視野角を拡大する。この第2光学変換板243Bは、図8に示すように、透明部材としての基板243B1と、この基板243B1の光束射出側端面に貼り付けられる光学変換膜としての偏光膜243B2と、基板243B1の光束入射側端面に貼り付けられる光学変換膜としての視野角補償膜243B3とを備える。
基板243B1は、上述した基板243A1と同様のものである。なお、この基板243B1の貼付方向および貼付位置は、後述の熱伝導板245の説明と同時に説明する。
偏光膜243B2は、上述した偏光膜243A2と同様のものであるが光吸収特性が異なる。また、この偏光膜243B2は、その偏光軸が偏光膜243A2と平行となる状態で基板243B1の光束射出側端面に貼り付けられる。
視野角補償膜243B3は、液晶パネル241R,241G,241Bで生じる複屈折を補償し、液晶パネル241R,241G,241Bで形成された光学像の視野角を補正する。そして、視野角補償膜243B3により、投写画像の視野角が拡大され、かつ投写画像のコントラストが向上する。
熱伝導板245は、アルミニウムの平板を板金加工することにより略矩形状に形成されている。そして、この熱伝導板245は、第2光学変換板243Bを支持固定するとともに、第1光学変換板243Aと熱伝導可能に接続し、第1光学変換板243A、および第2光学変換板243Bからの熱を伝導可能とする。この熱伝導板245は、図8に示すように、板状部材245Aと、この板状部材245Aから光束入射側に突出する突出部245Bとを備える。
板状部材245Aにおいて、略中央部分には、切削等により開口245A1が形成されている。この開口245A1の寸法は、第1光学変換板243Aの基板243A1の外形寸法と略同一か若しくは若干大きく形成され、この開口245A1に基板243A1が嵌合可能となっている。
また、板状部材245Aにおいて、上下端部が貼付部245A2となり、この貼付部245A2の光束射出端面が台座246の側面に熱伝導可能に固定される。この貼付部245A2には、上下辺縁略中央部分に開口245A1に向けて熱間挙動差吸収用の切り欠き245A3が形成されている。
突出部245Bは、板状部材245Aにおける開口245A1の左右辺縁に位置し、該開口245A1の切り起こしの一部であり、光束入射側に突出するとともに先端部分が内側に曲折し、断面視L字状に形成されている。この突出部245Bの突出寸法は、クロスダイクロイックプリズム244に対して第1光学変換板243Aおよび熱伝導板245が設置された状態で、第1光学変換板243Aが熱伝導板245の開口245A1から突出する寸法と略同一か若しくは若干大きく形成されている。そして、この突出部245Bの断面視L字状の内側端面が第1光学変換板243Aと熱伝導可能に接続し、接続面245B1として機能する。また、突出部245Bにおいて、断面視L字状の光束入射端面に第2光学変換板243Bが支持固定される。
ピンスペーサ247は、図8に示すように、略円柱形状を有し、紫外線光を透過する合成樹脂(アクリル材)から構成されている。このピンスペーサ247は、光変調部240における保持枠249の孔249Dに挿通され、一端が熱伝導板245の光束入射端面に固定されることで、光変調部240を熱伝導板245に支持固定する。
ここで、第1光学変換板243Aは、該第1光学変換板243Aの基板243A1の光学軸が熱伝導板245の突出部245B同士が対向する方向、すなわち、左右方向に向くように、クロスダイクロイックプリズム244に貼り付けられる。
また、第2光学変換板243Bは、該第2光学変換板243Bの基板243B1の光学軸が熱伝導板245の突出部245B同士が対向する方向、すなわち、左右方向に向くように、熱伝導板245の突出部245Bに支持固定される。
この際、第1光学変換板243Aにおける偏光膜243A2の偏光軸、および第2光学変換板243Bにおける偏光膜243B2の偏光軸とは平行する状態となる。また、これら偏光膜243A2および偏光膜243B2の偏光軸は、入射側偏光板242における偏光膜の偏光軸と直交する状態となる。
クロスダイクロイックプリズム244は、第2光学変換板243から射出され、色光毎に変調された光学像を合成してカラー画像を形成する。このクロスダイクロイックプリズム244には、赤色光を反射する誘電体多層膜と青色光を反射する誘電体多層膜とが、4つの直角プリズムの界面に沿って略X字状に設けられ、これらの誘電体多層膜により3つの色光が合成される。
台座246は、クロスダイクロイックプリズム244の上下面(光束入射端面と直交する一対の端面)に固定される。この台座246は、図8に示すように、クロスダイクロイックプリズム244の上面に固定される上台座246Aと、クロスダイクロイックプリズム244の下面に固定される下台座246Bとを備える。
上台座246Aは、略直方体状に形成され、外周形状はクロスダイクロイックプリズム244よりも若干小さく、側面がクロスダイクロイックプリズム244の側面よりも内側に離間して配置される。
下台座246Bは、クロスダイクロイックプリズム244の下面を支持固定するプリズム固定板246B1と、プリズム固定板246B1と接続し、光学装置本体24A全体を支持固定する支持体246B2とを備える。
プリズム固定板246B1は、略直方体状に形成され、その上面には球面状の膨出部246B3が形成されている。そして、クロスダイクロイックプリズム244とプリズム固定板246B1とは、接着剤等により固定される。
支持体246B2は、略矩形状の板体であり、その外形寸法は、クロスダイクロイックプリズム244の外形寸法よりも大きく形成されている。また、この支持体246B2は、図示は省略するが、略中央部分にプリズム固定板246B1を設置するための開口を有している。そして、この開口には、プリズム固定板246B1を所定位置に設置するための位置決め部を有し、プリズム固定部246B1は、支持体246B2の所定位置に設置される。この際、プリズム固定板246B1の下面が支持体246B2の開口から露出する。
この支持体246B2において、その四隅部分には、外側に拡がるように延出する延出部246B4が形成されている。また、この延出部246B4の上面には、光学装置本体24Aが組み立てられた状態で、光変調部240の保持枠249の左右端縁に沿って延びる柱状の導熱部246B5が形成されている。この導熱部246B5の側面には、接続部材248Cの一方が固定されている。更にこの接続部材248Cの他方は、収容部249Aの側面に固定されている。この接続部材248Cについては後述する。
これら上台座246Aおよび下台座246Bは、マグネシウム合金で構成されている。ただし、これら上台座246Aおよび下台座246Bの材料は、マグネシウム合金に限られない。例えば、軽量で熱伝導性が良好な、Al,Mg,Tiやこれらの合金、インバーおよび42Ni−Fe等の鉄−ニッケル合金、炭素鋼、黄銅、ステンレス等の金属、または、カーボンファイバー、カーボンナノチューブ等のカーボンフィラーを混入させた樹脂(ポリカーボネート、ポリフェニレンサルファイド、液晶樹脂等)を用いてもよい。
図9は、光学装置本体24Aにおける接続部材248の配置状態を示している。具体的には、図9は、光学装置本体24Aにおける液晶パネル241B側を上方から見た平面図である。
接続部材248は、熱伝導性が良好であり、各部材間に介装されて各部材間を熱伝導可能に接続している。この接続部材248は、図9に示す第1接続部材248Aと、第2接続部材248Bと、第3接続部材248Cと、第4接続部材248Dと、後述の図11に示す第5接続部材248Eとを備える。この中で、第1接続部材248Aおよび第2接続部材248Bは、弾性を有するゴム部材で形成され、例えば、アルミニウム、銀、またはカーボン等の金属粉を混入したゴム部材等を採用できる。また、第3接続部材248Cおよび第4接続部材248Dは、グラファイトシート等の高熱伝導性を備えたシート部材を曲面状に折り曲げて形成される。第5接続部材248Eについては後述する。
第1接続部材248Aは、熱伝導板245の2つの貼付部245A2と、上台座246Aの側面および下台座246Bにおけるプリズム固定板246B1の側面との間に介装され、熱伝導板245および台座246を熱伝導可能に接続する。
第2接続部材248Bは、熱伝導板245における突出部245Bの接続面245B1と第1光学変換板243Aの基板243A1との間に介装され、第1光学変換板243Aおよび熱伝導板245を熱伝導可能に接続する。
第3接続部材248Cは、下台座246Bにおける支持体246B2の導熱部246B5と、光変調装置240における保持枠249の左右側面とを接続するように固定されることで、光変調装置240および下台座246Bを熱伝導可能に接続する。固定方法は、シリコン系やエポキシ系の熱伝導性接着剤あるいは、熱伝導性の両面接着テープ等が使用され、保持枠249および導熱部246B5と、接続部材248Cが接触可能な領域は、全て接触して熱伝導が可能になるように接着されている。
第4接続部材248Dは、隣接する熱伝導板245を突出部245Bの側面で接続するように固定されることで、隣接する熱伝導板245を熱伝導可能に接続する(図10)。固定方法は、シリコン系やエポキシ系の熱伝導性接着剤あるいは、熱伝導性の両面接着テープ等が使用され、突出部245Bの側面と、接続部材248Dが接触可能な領域は、全て接触して熱伝導が可能になるように接着されている。
図10は、光学装置本体24Aの熱伝導板245の概略構成を示す全体斜視図である。具体的には、図10は、光学装置本体24Aの光変調部240と、ピンスペーサ247と、下台座246とを取り外した図である。また、図11は、図10に示す熱伝導板245の上部側の貼付部245A2と、第1光学変換板243Aの基板243A1との接続の概略を示す断面図である。
前述したように、熱伝導板245の突出部245Bにおいては、第1接続部材248Aにより第1光学変換板243Aと熱伝導可能に接続されているのに加え、図11に示すように、熱伝導板245の貼付部245A2においても、第1光学変換板243Aの基板243A1と熱伝導可能に接続されている。この接続は第5接続部材248Eにより接続されており、第5接続部材248Eとしては、シリコン系やエポキシ系の熱伝導性接着剤を採用できる。また、熱伝導板245の貼付部245A2側の開口周縁部には、より高い伝導効率を得るため、クロスダイクロイックプリズム244と反対側の綾線部に面取りが実施されており、第5接続部材248Eは、この面取り部分も含むように塗布されている。
以上の構成により、光源装置211より射出された光束は、色分離光学系22により、3つの色光に分離され、光学装置24に入射する。この光学装置24内では、各色光は光変調作用、光学変換作用および色合成作用の3つの光学的作用が行われるが、入射光量のうち、これらの光学的作用により生じる損失分は、主に熱に変換される。従って、それぞれの処理部において、光束が通過する領域近傍では熱が発生する。このうち光学変換板243上で光学変換時に発生する熱は、熱伝導板245を経て上台座246Aに伝わる。また、光変調部240上で光変調時に発生する熱は、接続部材248Cを経て導熱部246B5より下台座246Bに伝わる。更に、色光合成部244上で色光合成時に発生した熱、および色光合成部244に接している光学部品より色光合成部244に伝わった熱は、一対の台座246に分散されて伝わる。
また、各色光はそれぞれ光学変換板243を通過して光学変換作用を行うが、各色光のエネルギーは色光により差があるため、発生する熱量も同一ではない。例えば、光源ランプ216が高圧水銀ランプの場合は、緑色のスペクトル強度が最も強いため、発生する熱量は緑色の色光が通過する光学変換板243Bが最も多くなる。ここで、光学変換板243上で発生した熱は、前述の上台座246Aに伝わるのに加えて、第4接続部材248Dにより隣接する熱伝導板245と熱伝導可能に接続されているため、3つの熱伝導板245の熱量が等しくなるような方向に熱が伝導する。具体的には、緑色の色光が入射する熱伝導板245から、赤色および青色の色光が入射する熱伝導板245へ熱が伝導する。
〔4〕実施例1の効果
(1)光学的作用により光源装置24内で発生する熱は、一対の台座246にバランスよく放熱できるため、光源装置24内に熱が篭ることがない。更に、熱伝導による緩やかな放熱が行われるため,光学変換板243や液晶パネル241Bが熱による影響で損傷を受けず、良好な画像を形成できる。
(2)光学装置24の光変調部240と、下台座246Bの導熱部246Bとを熱伝導可能に接続する接続部材248Cは、シート部材であり、光変調部240の側面と、導熱部246Bの側面とを広い面で接続できるため、熱の伝導効率を高くすることができる。また、接続部材248Cを折り曲げて使用することで、光変調部240および導熱部246Bの熱による相互位置の変動を接続部材248Cが吸収できる。従って、光変調部240の熱による位置変動で光学的作用に影響を与えることなく、良好な画像が形成できる。
(3)隣接する各熱伝導板245を熱伝導可能に接続している第4接続部材248Dは、シート部材であり、各熱伝導板245を広い面で接続できるため、熱の伝導効率を高くすることができる。また、第4接続部材248Dにより、熱伝導板245上の熱量は等しくなるように伝導されるため、色光の違いによる発生熱量の差で熱伝導板245の位置変動が起きることはなく、良好な画像が形成できる。
(4)さらに、本発明によるプロジェクタの冷却方法は、熱伝導による冷却であるため、ファンの大型化やファンの増加の必要がなく、プロジェクタの小型化、軽量化および低騒音化が実現できる。
なお、本発明は前述の実施例に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形,改良等は本発明に含まれるものである。
例えば、前記実施例では、台座246は二体に分離することに代えて、三体以上に分離されていても良い。
また、熱伝導板245は、各色光毎に分離することに代えて、一体構成であっても良い。
前記実施例では、インテグレータ照明光学系21の光源装置211における放射光源は、光源ランプ216を採用することに代えて、単色光や白色光を発する固体光源であっても良い。また、レンズアレイ212、213を用いて照度を均一にすることに代えて、ガラスロッドを用いて照度を均一にしても良い。
本発明の実施例1に係る光学装置を備えたプロジェクタ1の構造を示す斜視図。 前記実施例における光学ユニットの内部構造を模式的に示す平面図。 前記実施例における下ライトガイドの構造を示す斜視図。 前記実施例におけるレンズの保持構造を説明するための図。 前記実施例におけるダイクロイックミラーの保持構造を説明するための図。 前記実施例における反射ミラーの保持構造を説明するための図。 前記実施例における光学装置本体の概略構成を示す全体斜視図。 前記実施例における光学装置本体の構造を示す分解斜視図。 前記実施例における光学装置本体の接続部材の配置状態を示す図。 前記実施例における光学装置本体の熱伝導板の概略構成を示す全体斜視図。 前記実施例における光学装置本体の熱伝導板と光学変換板の接続を示す断面図。
符号の説明
1…プロジェクタ
3…投写レンズ(投写光学装置)
24…光学装置
240…光変調装置
243…光学変換板
244…クロスダイクロイックプリズム(色合成光学装置)
245…熱伝導板
246…台座
248…接続部材

Claims (7)

  1. 複数の色光を色光毎に画像情報に応じて変調する複数の光変調部と、前記光変調部から射出される色光の光学特性を色光毎に変える複数の光学変換板と、前記光学変換板で変換された各色光を合成して射出する色光合成部とを備えた光学装置であって、
    前記色光合成部と熱伝導可能に接続され、前記色光合成部、前記光学変換板および前記光変調部で生じた熱を放熱または熱伝導するための一対の台座と、
    前記光学変換板と、前記台座のうち一方の台座とに熱伝導可能に接続され、前記光学変換板から前記一方の台座へ熱伝導する熱伝導板と、
    前記光変調部と、前記台座のうち他方の台座とに熱伝導可能に接続され、前記光変調部から前記他方の台座へ熱伝導する熱伝導柱とを備えていることを特徴とする光学装置。
  2. 請求項1に記載の光学装置において
    前記一対の台座は、前記色光合成部の光束が入射する端面と交差する一対の端面にそれぞれ固定されていることを特徴とする光学装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の光学装置において、
    前記熱伝導板は、前記色光合成部の各色光入射面近傍に配置されており、
    前記光学変換板を通過する光束が通過可能となる開口を有し、前記光学変換板が貼付され熱伝導する透明部材と開口周縁部で熱伝導可能に接続されるとともに、前記一方の台座の側面と熱伝導可能に接続されることを特徴とする光学装置。
  4. 請求項3に記載の光学装置において、
    前記熱伝導板の開口周縁部のうち、少なくとも1辺の綾線部は面取りされていることを特徴とする光学装置。
  5. 請求項1から請求項4のいずれかに記載の光学装置において、
    前記熱伝導柱は、色光毎の前記光変調部の左右端縁に沿って垂設されており、
    熱伝導性材料からなる接続部材により、前記光変調部と熱伝導可能に接続されていることを特徴とする光学装置。
  6. 請求項1から請求項5のいずれかに記載の光学装置において、
    前記熱伝導板は、隣接する前記熱伝導板と、熱伝導性材料からなる接続部材により、熱伝導可能に接続されていることを特徴とする光学装置。
  7. 請求項1から請求項6のいずれかに記載の光学装置を備えたことを特徴とするプロジェクタ。

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