JP2005062575A - Lcd駆動電源制御回路 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 操作パネルのLCDディスプレイ5を駆動するためのLCD駆動電源制御回路において、制御回路(CPU11)を駆動するための低圧電源から、LCDディスプレイの駆動を行うための高圧電源を昇圧して生成するLCD電源生成回路22を備えた。
【選択図】 図2
Description
特許文献2では、図9及び図10に示すように、電源オフ時にLCD駆動電源の残留電荷が残らないように放電回路を付加して、オフ時にもLCDへのダメージを回避する提案がなされている。
しかしながら、モータ等のダイナミックに変動する負荷系と同じ電源をLCDの駆動電源にした場合、PSUの特性によっては負荷の変動により電圧変動が発生してしまうことがあり、その変動がLCDの駆動電圧に影響を与え、ちらつきとして表示品位を落とすことがある。
そのため、電圧の安定した制御回路用の低圧電源からDC−DCコンバータでLCD駆動電源を昇圧して生成することが行われている。しかし、低圧の電源から高圧を生成する場合、コンバータの特性により、電源のON時には低圧電源の立ち上がりよりも早く高圧電源が発生してしまい、また電源OFF時には低圧電源の立下りよりも高圧電源の立下りのほうが遅くなるという現象が発生してしまい、LCDへのダメージが発生してしまう可能性が高い。
本発明は、このような不具合を解決するためになされたもので、低圧から昇圧してLCD駆動電源を生成した場合でもLCDへのダメージを防止し、なおかつLCDへの電源供給のON/OFFにおいても生成したLCD駆動電源の電圧値を安定化させ、さらには最適駆動電源電圧の異なるLCDモジュールを使用する場合でも容易に対応可能なLCD駆動電源制御回路を提供するものである。
請求項1によれば、低圧電源からLCD駆動電源を昇圧して生成し、かつその出力を制御回路の初期化信号でスイッチングすることにより、駆動系統の負荷系の変動によるLCD表示のちらつきを防止できると共に、電源ON/OFFによるLCDのダメージも防止できる。
請求項2記載の発明は、請求項1記載のLCD駆動電源制御回路において、LCD電源生成回路は外部抵抗比により出力電圧値の変更が可能であり、さらに昇圧回路の出力を制御回路の初期化を行う信号によりスイッチさせるためのスイッチ回路を有するLCD駆動電源制御回路を主要な特徴とする。
請求項2によれば、低圧電源からLCD駆動電源を昇圧して生成し、かつその出力を制御回路の初期化信号でスイッチングすることにより、駆動系統の負荷系の変動によるLCD表示のちらつきを防止できると共に、電源ON/OFFによるLCDのダメージも防止できる。
請求項3記載の発明は、請求項2記載のLCD駆動電源制御回路において、スイッチ回路の2次側と接地間に放電抵抗を有するLCD駆動電源制御回路を主要な特徴とする。
請求項3によれば、スイッチ回路の出力とGND間に抵抗を接続することにより、スイッチ回路がOFFになった時にLCDモジュール内部の残留電荷を抵抗を介して放電し、駆動電源の立ち下がり特性を改善することにより、電源遮断時にLCDにダメージが加わることを防止できる。
請求項4記載の発明は、請求項2記載のLCD駆動電源制御回路において、LCD電源生成回路の出力と接地間に抵抗とトランジスタスイッチを接続し、出力スイッチがOFFの時に、トランジスタスイッチをONし、抵抗にLCD駆動電流と略同等の電流を流すことにより、出力スイッチのON/OFFさせて出力電圧の変動を防止するLCD駆動電源制御回路を主要な特徴とする。
請求項4によれば、昇圧回路の出力と接地間に抵抗とトランジスタスイッチを接続し、出力スイッチがOFFの時に、トランジスタスイッチをONし、抵抗にLCD駆動電流と略同等の電流を流すことにより、出力スイッチのON/OFFさせて出力電圧の変動を防止できる。
請求項5記載の発明は、請求項2記載のLCD駆動電源制御回路において、LCD電源生成回路の出力電圧を設定する設定回路を複数有し、複数の設定回路を切り替え可能にしたLCD駆動電源制御回路を主要な特徴とする。
請求項5によれば、昇圧回路の出力電圧設定回路を複数有し、切り替え可能とすることによりLCD駆動電圧が異なるLCDモジュールでも使用可能となり調達性、保守性等が向上する。
請求項3によれば、スイッチ回路の出力とGND間に抵抗を接続することにより、スイッチ回路がOFFになった時にLCDモジュール内部の残留電荷を抵抗を介して放電し、駆動電源の立ち下がり特性を改善することにより、電源遮断時にLCDにダメージが加わることを防止できる。
請求項4によれば、昇圧回路の出力と接地間に抵抗とトランジスタスイッチを接続し、出力スイッチがOFFの時に、トランジスタスイッチをONし、抵抗にLCD駆動電流と略同等の電流を流すことにより、出力スイッチのON/OFFさせて出力電圧の変動を防止できる。
請求項5によれば、昇圧回路の出力電圧設定回路を複数有し、切り替え可能とすることによりLCD駆動電圧が異なるLCDモジュールでも使用可能となり調達性、保守性等が向上する。
まず、請求項1〜3記載の発明に対応する第1実施例を説明する。図1は、画像形成装置の操作パネルのレイアウト図である。操作パネル1には、スタートキー2、ストップキー3、置数キー4を含む各種入力キー、LCD5、タッチパネル6、LEDによるアラート表示部7等がある。
LCD/タッチパネルコントローラ15には、LCD5の表示データを格納するVRAM16が接続され、表示データはVRAM16から逐次読み出しLCD5へ送られる。タッチパネル6は、アナログ式を使用することが多く、LCD/タッチパネルコントローラ15のポートデータによりドライバ17を介してタッチパネル6のバイアス制御を行い、押下座標データはCPU11のアナログポートで検出するようになっている。
LED18やキーSW19はCPU11の汎用ポートに接続され、点灯制御や入力データの処理を行っている。また、ロジック電圧検出回路20ではロジック回路の電源電圧を監視し、CPU11やLCD/タッチパネルコントローラ15に対して初期化のためのリセット信号を生成し供給している。
電源は、PSUより与えられている。内部にて3V系の電源が必要な場合は、レギュレータ21によりローカルレギュレートして生成することが多い。これは、3V系の電源容量が比較的少ないことと、PSUからの距離が長いため電圧安定度を確保するために採られている。
LCD5のロジック電源(VCC)は、LCD/タッチパネルコントローラ15の電源に合わせて、5Vか3V系かのどちらかが供給され、LCD駆動電源VEEは、より高圧の24V等の電圧が必要となることが多い。本発明では、この部分に低圧電源であるVCCからVEEを昇圧生成するLCD電源生成回路22を付加している。
IC31の内部回路では、VINから電源が供給されると図示しない内部のタイマーが動作を始める。1周期のうちの最大ON時間と最小OFF時間は内部ブロックで既定されているが、基本的にはFBの入力レベルがVrefより低い(出力電圧が所望のレベルより低い)場合にON時間が長くなる。また、FETの引き込み電流が規定値よりも大きいとOFFになるようにスイッチングされることになる。
このように内部FET33がスイッチングを行うと、VINとSW端子間に接続されているインダクタ(L)には逆起電圧が発生し、その電圧をダイオードDで整流してコンデンサCOに充電することにより、所望の出力電圧が得られることとなる。図3中、一点鎖線で囲まれた部分はIC31を使用するときの基本回路である。CI及びCFはVINとFBのレベルを安定化するためのバイパスコンデンサである。
電源が投入される(T0)と、VCCの電圧が立ち上がり始め(初期化)、IC31の動作開始電圧(例えば1.8V)を超えると内部SW動作が開始(T1)され、コンバータ出力(Vo)が立ち上がり始める。この状態で、VoをそのままVEEとして使用するとVCCが立ち上がっていないためLCD制御信号が出力されずLCD5にダメージを与えることとなる。
しかし、本発明では、FET(Q1)とトランジスタ(Q2)とで構成されるトランジスタスイッチを、ロジック電圧検出回路から出力されるリセット信号(Reset)により駆動し、VCCが立ち上がりが安定した(T2:リセット解除電圧に到達)後、既定時間経過後(T3)にONすることにより、この問題を回避している。
また、電源断(T4)時においてもIC31は、VCCが動作開始電圧まで低下しないと(T7)昇圧動作を停止しないため、VOの立下りがVCCよりも大きく遅れ、LCD5へのダメージを与える恐れがある。この場合でも、本発明は、VCCがリセット電圧に到達し(T5)リセット信号が出力された時点でトランジスタスイッチがオフとなるためVEEの立下り(T6)はVCCよりも早くなりLCD5へのダメージを回避している。
さらに、IC31が生成するLCD駆動電源がLCD5の消費電流よりも余裕がある場合には、トランジスタスイッチの後段に放電抵抗Rdを設け、トランジスタスイッチがオフになった時に、この抵抗を介してLCDモジュール内にある図示しないコンデンサなどの残留電荷を放電することにより、VEEの立下りを更に早めることができる。Rdの値は、IC31で生成する供給可能な電流値とLCD5の最大消費電流との差よりも放電抵抗に流れる電流値が少なくなり、更に所望の立下り時間を満足するように設定される。
なお、前記実施例ではVEEのスイッチングに電圧降下が少なくなるようにFET(Q1)を使用しているが、バイポーラトランジスタを使用しても良い。この場合は、トランジスタの飽和電圧による電圧降下を考慮してもLCD5の表示に影響が無いか、又は飽和電圧を考慮してVOを高めに設定するなどの考慮が必要である。
図6は、昇圧型DC−DCコンバータの出力電流と変換効率を表した図である。この図に示すように、変換効率は出力電流と入力電圧に大きく左右される。特に、本発明のように出力のONタイミングをスイッチにより制御している場合などは、スイッチOFFの場合には殆ど電流が流れず効率の悪い状態であり、スイッチONすると急にLCD5の電流が流れるため一時的な出力電圧の低下がある場合がある。このような状態が問題となる場合には図7に示すような対応をとれば良い。
図7は、LCD電源生成回路22の第2の実施例を示す図である。図7ではFETスイッチ(Q1)の前段において、IC31の出力(VO)とGND間に、トランジスタ(Q3)と抵抗(Rr)が直列に挿入され、リセット信号(Reset)で制御されるようになっている。このトランジスタ(Q3)は、前述のスイッチ(Q2)とは逆のレベルでONとなるようになっており、リセット信号(Reset)が、“L”レベルのときONになるようになっている。また、抵抗(Rr)の値はLCD5の消費電流と同等の電流を流せる値に設定される。
このようにすることにより、リセット期間中(図5のT3直前まで)は、RrにLCD消費電流と同等の電流が流れ、リセットが解除(Reset=“H”:T3)になるとRrへの電流供給は遮断され、LCD5の消費電流がFETスイッチ(Q1)を介してVEEから出力される。これにより、FETスイッチ(Q1)のON/OFFに関らず、IC31の出力電流は同等となるため変換効率の変化による電圧降下を有効に防止できる。
近年、各種情報産業の発展によりLCDの需要が増大し、一時的な供給不足が発生したことがあった。そのため、例えば同一仕様で交換可能なモジュールを複数の仕入先から購入するように対応を取るようなことも行われてきているが、液晶材料等の特性の違いで、駆動電圧が同一にならないことも多い。そのような場合の解決手段を以下説明する。
図8は、LCD電源生成回路の第3の実施例を示す図である。この回路では、昇圧出力電圧を設定する抵抗(R1,R2)の組み合わせを複数設け、切り替えスイッチ(SW)で選択可能となっている。複数の設定抵抗(R1,R2)は、各々使用するLCD5の駆動電圧に合うように設定され、それぞれのLCD5を使用する際に切り替えて使用する。切り替えスイッチ(SW)は、トランジスタやアナログスイッチ素子を用いてCPU11のポートの出力設定で電気的に切り替えても良いし、DIPスイッチやロータリースイッチを用いて機械的に変更しても良い。
このようにすることにより、例えば市場でのメンテナンス等で駆動電圧の異なるLCDモジュールに交換しても切り替えスイッチでLCDモジュールに最適な駆動電圧に変更できるため、モジュールの変更によって表示の差異が発生することを防止できる効果もある。
11 CPU
22 LCD電源生成回路
31 IC
Claims (5)
- 操作パネルのLCDディスプレイを駆動するためのLCD駆動電源制御回路であって、制御回路を駆動するための低圧電源から、LCDディスプレイの駆動を行うための高圧電源を昇圧して生成するLCD電源生成回路を備えたことを特徴とするLCD駆動電源制御回路。
- 請求項1記載のLCD駆動電源制御回路において、前記LCD電源生成回路は、外部抵抗比により出力電圧値の変更が可能であり、さらに昇圧回路の出力を制御回路の初期化を行う信号によりスイッチさせるためのスイッチ回路を有することを特徴とするLCD駆動電源制御回路。
- 請求項2記載のLCD駆動電源制御回路において、前記スイッチ回路の2次側と接地間に放電抵抗を有することを特徴とするLCD駆動電源制御回路。
- 請求項2記載のLCD駆動電源制御回路において、前記LCD電源生成回路の出力と接地間に抵抗とトランジスタスイッチを接続し、出力スイッチがOFFの時に、トランジスタスイッチをONし、抵抗にLCD駆動電流と略同等の電流を流すことにより、出力スイッチのON/OFFさせて出力電圧の変動を防止することを特徴とするLCD駆動電源制御回路。
- 請求項2記載のLCD駆動電源制御回路において、前記LCD電源生成回路の出力電圧を設定する設定回路を複数有し、複数の設定回路を切り替え可能にしたことを特徴とするLCD駆動電源制御回路。
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2003
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